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まもむすゼーション!!

バーソロミュ

INDEX

  • あらすじ
  • %02 c=15d 第0期:ようこそ、図鑑世界(ゲーム)へ!
  • %02 c=15d 第1期:お姉ちゃんが出来ました
  • %02 c=15d 第2期:偵察!探検!調教!
  • %02 c=15d 第3期:現人神の決断
  • %02 c=15d 第4期:貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!
  • %02 c=15d 第5期:筆記は剣より強し
  • %02 c=15d 第6期:反撃は三倍返しで
  • %02 c=15d 第6期外伝:白きエミリア 黒きエミィ
  • %02 c=15d 第7期:井の中の蛙、海の広さを知る
  • %02 c=15d 幕間:眠り姫オーヴァードライブ 壱
  • %02 c=15d 第8期:興奮と驚愕と共に歩む日常
  • %02 c=15d 第9期:援軍
  • %02 c=15d 第10期:妹の心姉知らず
  • %02 c=15d 第11期:閣下は相当カッカしているようです
  • %02 c=15d 幕間:眠り姫オーヴァードライブ 弐
  • %02 c=15d 番外:まだ見ぬ指導者たちの肖像…(1)
  • %02 c=15d 番外:まだ見ぬ指導者たちの肖像…(2)
  • %02 c=15d 第12期:ハーピーたちの歌声が告げる
  • %02 c=15d 第13期:仁義なき姉妹喧嘩
  • %02 c=15d 13期外伝:みんな我慢してたんです
  • 第2期:偵察!探検!調教!

    今期の格言

    正しい者が生き残るのではない。
    生き残った者が熟練者と呼ばれるだけだ。

    狂戦士アルトカルト=リンク



    エルフ文明『翠緑の護り手』 首都エヴァーモア。

    ルーツィエ達ダークエルフの首都クロケアモルスから北西へ、
    さほど離れていないこの古代森林地帯に彼女たちの宮殿がある。

    「ルーツィエ………私たちがいる限りあなたたちの好きにはさせない。」

    翠緑の護り手たるエルフたちを率いる族長イクシー。
    エルフらしくスレンダーで長身の体つきに、
    若葉を思わせるようなエメラルドの長髪がさわやかな印象だが、
    不必要なまでに豊かな胸と美しくくびれたラインと、
    これまた非現実的な美しい体を持っている。
    エルフの伝統と誇りを何よりも大切にする彼女にとって、
    魔に堕したダークエルフたちはもはや同胞とみなしていない。
    特にリーダーたるルーツィエは、同胞を唆し魔の道に誘い入れた大罪人。
    捕らえたら容赦なく粛清するつもりだ。

    ルーツィエの宮殿に似たつくりのバルコニーから眼下の都市を見下ろす彼女。
    エルフたちはよく働き、地形の改善に努めているが、いかせん人手が足りない。
    食糧生産を重視し労働人口を増やすことが先決だろう。


    「族長。斥候部隊より新たな情報が入りました。うち一つは重要な知らせです。」
    「続けなさい。」
    「はい。」

    書記官からの報告が入った。
    内容はダークエルフ領の動向についてだ。

    「話によりますと、ダークエルフ達は『現人神』なる者を祀り上げたようです。」
    「現人神?もう少し詳しく聞かせよ。」
    「はい。正体はよくわかっていませんが、現人神を戴いた彼女たちは
    その姿に熱狂し、多大な忠誠を誓っているようです。それと同時に、
    かの里で魔力の増加が感じられました。おそらくは……」
    「魔物か…魔人の類……ということか。
    悪魔に魂を売るなど、エルフの風上にも置けないような奴らね。」

    これがただの人間…それも子供だとわかったら
    それはそれで彼女たちは軽蔑しそうだ。

    「ますます警戒しなければ。それで、そのほかの報告は?」
    「それが…偵察に出していた斥候部隊が二部隊とも壊滅しました。」
    「ええっ!?」

    冷静さを保っていた彼女の声色が変わる。
    まだ情報が満足に得られていない現状で偵察部隊を二つも失ったのはショックだ。

    「いったい何があった……。」
    「それがダークエルフ領を偵察していた斥候部隊は
    近辺を哨戒していたダークハンター部隊と遭遇、消息を絶ちました。」
    「なんてことだ…!やつらに出鼻をくじかれるとは!ではもう一部隊はどうした?」
    「それが…大変申し上げにくいのですが…」
    「言いなさい。」
    「はっ、実は………」


    その報告を聞いたイクシーは、改めてこの世界の厳しさを知ることになる。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    一方ダークエルフの首都クロケアモルス、宮殿にて。

    「ただいま〜ちーちゃん、何してるの?」
    「あ、ルーおねえちゃん。おかえり。」

    公用で宮殿を出ていたルーツィエが戻ってみると、
    智鶴が羊皮紙に何かを書き込んでいる。

    「ちょっとね日記をつけようと思って。」
    「日記?」
    「あ、そっか…まだ筆記の技術開発してないんだっけ。
    でもなぜか紙とペンはあったからちょっと借りたよ。」

    どうやら智鶴は今まであった出来事をまめに記録しているみたいだ。
    オートセーブ機能と言ったところだろうか。

    「ちょっと見せて。…………へぇ〜、今まであったことを書いてるんだ。
    あ、私とエッチしたこともちゃんと書いてあるんだね!」
    「う……うん。ルーお姉ちゃんと…その、したこと…嬉しかったから。」
    「えらいねちーちゃん♪お姉ちゃん嬉しいよぉ♪ぎゅーーーーっ♪」
    「あうあうあうあう…………」

    もう何回も抱き付かれているが、やっぱり慣れないこの感覚。
    ルーツィエの胸に埋められるだけで頭がぽーっとしてしまう。

    「ね、ちーちゃん。今からお姉ちゃんとエッチしよ♪
    日記の中お姉ちゃんとちーちゃんの愛の記録で埋め尽くすの♪」

    ルーツィエが半ば強引に智鶴を寝室に連れて行こうとしたとき、
    ザリーチェが宮殿にやってきた。

    「智鶴君。面白いことがおきたわよ、ちょっと来てみなさい。」
    「あらザリーチェさん。ちょっとは空気読んでくれてもいいのに。」
    「ちょっと、鞭を私に向けないで頂戴。あなた指導者なんだから。」

    仕方なく寝室に行くのをやめたルーツィエ。
    二人はザリーチェに連れられて町の入り口にやってきた。
    そこにいたのは誇らしげに勝ち鬨を上げるダークハンター達と、
    智鶴が見たこともない結び方で縄で縛られ、
    悔し涙を浮かべるエルフの偵察部隊だ。


    「ど、どうしたの…この娘達?」
    「智鶴様!お喜びください!私たちダークハンター部隊は、
    領土ぎりぎりをうろついていたエルフの斥候に遭遇、
    怪我人が少々出ましたが、見事に捕らえることができました!」

    ダークエルフは国籍秘匿がついているので攻撃しても直ちに戦争にはならない。
    おまけに運がよければ勝った時に敵ユニットを捕える事ができる!
    そして捕らえたユニットは………

    「ふふふ、よくやったわみんな。調教は任せるね。
    ちーちゃんに絶対の服従を誓うようにしつけしてあげなさい♪」
    『ははっ!!』
    「調教って…」

    ルーツィエが黒い笑みで物騒な命令を出すと、
    ダークハンター達はエルフたちをどこかへ連れて行く。

    「ほら、キビキビ歩きなさい。それでもあなたたちは
    誇り高いエルフの戦士でしょ?惨めな歩き方しちゃって。
    オオナメクジのほうがまだ気合入ってるわよ。」
    「ンムーーー!ムゥーーー!」

    エルフたちが何か抗議の声を上げているようだが、
    猿轡をされた状態だと何を言ってるのかわからない。


    「ふふ、思わぬところで貴重な偵察部隊が手に入りそうね。ついてるわ。」
    「ちょっとかわいそうだったけど、これも戦の慣わし……
    僕たちもああならないように頑張らないとね。」
    「あら智鶴君わかってるじゃない。いつか立派なリーダーになれるわよ。
    さて、私たちの偵察隊は大丈夫かしらね?」
    「僕たちの偵察対はほかの文明から攻撃されないといっても、
    蛮族や野生動物に襲われたらひとたまりもないからね。」


    ここで一つ解説しよう。
    序盤の探検は非常に重要だと前も述べたが、同時に危険も伴う。
    文明の敵は文明だけとは限らない。
    マップには野生動物が徘徊していたり、
    どの国にも所属していない民族…いわゆる蛮族や、
    野生の魔物娘なんかもいたりする。

    このうち野良魔物娘は自文明の種族が魔物だったら襲われる危険は少ないが、
    蛮族や野生動物は問答無用で攻撃してくることに注意したい。
    特に野生動物は強さがまちまちだが普通は人間より強い場合が多く、
    序盤のユニットでは到底かなわない強さを持っていることもある。
    これらの野生ユニットを如何に避けるかが探索のポイントだ。


    「そういえばルーお姉ちゃん、さっき書記官から報告で、
    西のほうに行った偵察隊が『野生のゴリラに殴り飛ばされる
    エルフの斥候を見ました。あれは見ててとっても笑えましたわ。』って。」
    「若干笑えないわねそれ。私たちも慎重に探検しないとね。」

    偵察隊がゴリラに殴り飛ばされて壊滅…
    イクシーはさぞやり場のない怒りを覚えたことだろう。


    さて、また宮殿に戻ってきた三人を書記官の報告が迎える。

    「智鶴様、ルーツィエ族長。偵察部隊からの最新報告が入りました。」
    「あら、もう次の報告が来たの。いそがしいわね。」
    「まず一つ目ですが、南に進路をとっていた偵察隊が海を発見したようです。」
    「へぇ、どれどれ。」

    智鶴がマップを開くと、首都から少し離れた下のほうに海域が見える。
    しかも海には真珠のマークと蟹のマークが表示されていた。海資源がある証拠だ。

    「それと同時に独立都市国家を発見したようです。」
    「おっ!それは朗報だ!」


    ―――――《都市国家発見》―――――

    ・要塞貿易都市エリエール
    長:ターキン=レオン 男性 
    種族:人間 属性:中立
    都市志向:商業的
    同盟国:特になし 国教:特になし

    ターキン=レオンからのメッセージ
    「おっと、初めてのお客さんだ。ここは要塞貿易都市エリエール。
    お前さんたちが仲良くしてくれるなら喜んで商売しようじゃないか。
    ところで、何か欲しいモンはあるか?たぶん売ってると思うぜ。」

    発見一番乗りボーナス!資金50入手!


    ―――――――――――――――


    「商業都市だ。仲良くなると幸福資源をもらえるんだったよね。」
    「そのうちミッション提示してくるかもしれないから、
    この都市国家の周囲をくまなく探索しておきましょう。」
    「しかも領地に毛皮囲ってるみたいね。」

    都市国家はいわば小文明といったところ。
    都市国家自身は都市の数を増やさず、勝利にも影響しない。
    文明は都市国家と仲良くなることでさまざまな恩恵にあずかれるのだ。

    まあ、場合によっては征服してもかまわないが、
    征服すると外交関係にデメリットがつく。
    それと都市を破壊することはできない。気をつけよう。

    「内政が暇になったらちょっと遊びに行くのもいいかもね。
    で、次の報告は?」
    「はい。西に向かった偵察隊が古代遺跡を発見しました。」
    「古代遺跡ね…。果たして何が出るか…。」

    古代遺跡とは、マップ上に点在するミニイベントポイントだ。
    中を探索することで効果を得ることができる。
    運がよければ古代文明の技術が手に入ったり、
    迷い込んでいたユニットを仲間にすることもできたりする。
    だが、運が悪いと中から魔物や野生動物が出てきたり、
    罠にはまってユニットを失ってしまうこともあるぞ。
    なお、遺跡は一度探索すると消えてしまう。
    ほかの文明に先を越されないように。


    「朗報です!古代遺跡から技術の記された本が発見されました!
    これにより私たちは『古代の聖歌』の技術を獲得しました!」
    「あらすごいじゃない。運がよかったわね。
    なるべく早く教育技術を解禁したかったところだし。」

    探索により手に入れた『古代の聖歌』の技術は
    知識を高める技術の一番の元となる技術だ。
    研究すると『記念碑』が建てられるようになる。
    記念碑があると領土が早く広がるようになるのだが、
    創造志向を持っているルーツィエは建てる必要はないだろう。

    「探索は順調に進んでるみたいね。もっと探検していきましょう。」
    「早く別の文明にも会えるといいね。」

    その後この偵察隊は野生の狼と交戦し何とか勝利したものの、
    被害がかなり大きかったためしばらく回復のため待機することとなる。



    次の日。

    「ぞくちょ〜、生意気なエルフちゃんたちの調教が終わりました〜。」
    「じゃあここに連れて来なさい。改めてちーちゃんに服従を誓わせるわ。」
    「………………………」

    智鶴は内心気が穏やかではない。
    調教という言葉の負のイメージがどうしても拭いきれず、
    仮想敵国の民とはいえ罪悪感があった。

    「大丈夫よちーちゃん。あまり痛いことはしてないから♪」

    その笑顔はやはりどこか黒かった。
     
     
     
    ダークハンター達が昨日のエルフたちを連れてきた。
    俯いたその顔は恐怖、不安、諦め…そして若干の期待の色。
    エルフのプライドを粉々に打ち砕かれた彼女たちは
    まるで暴力に屈してあとは犯されるのを待つ少女のようだ。
    いったい彼女たちは何をされたのだろう?

    「ちーちゃん、声をかけてあげて。」
    「…………うん。」

    その場に震えながらひれ伏すエルフたちに、
    智鶴は手を差し伸べた。

    「…」
    「はじめまして。僕のことは聞いてるのかな?
    大丈夫だよ…怖がらないで。顔を上げて。」
    「はい……………………ぁ。」

    彼女の顔を見つめる優しく無垢な瞳。
    柔らかに差し出される小さくかわいらしい手のひら。
    顔を見上げた瞬間、エルフたちの目の色が変わった。

    「ねえ、これからは僕に力を貸してくれないかな?
    君たちに怖い思いや痛い思いはさせないって約束するから。」
    「ち……チヅル様…!」
    「ね♪」
    「……!!…は、はいっ!!チヅル様!どうぞ私をお使いください!」
    「私もチヅル様に一生忠誠を誓います!」
    「あぁ…チヅル様、現人神とはまさにチヅル様のことです!」
    「あ、ははは…仲間になってくれてありがと。」
    「うんうん、ちーちゃんは偉大だからね。これくらい朝飯前よ。」


    実はエルフはみんな変人なのだろうか?
    そう思ったちーちゃんであった。


    で、早速調教した斥候部隊を北方に派遣する。
    南側には海があるということがわかっているので、
    これで大まか三方向を探検できるようになった。

    北方偵察部隊は途中ライオンに襲われるも奇跡的に無傷で勝利し、
    道中にある遺跡から隠された財宝( 35資金)を手に入れながら
    順調に探索を続ける。
    一方で都市国家エリエールを発見した部隊は、
    海岸線に沿って移動していたところ、ほかの文明と接触した。


    ―――――《他文明発見》―――――

    ・リートゥス海神連合
    指導者:ルミナ 女性 種族:シー・ビショップ 属性:魔
    志向:哲学/宗教/海洋 固有志向:船の移動力 1
    外交態度:不満はない(五段階中良い方から二番目)
    国教:特になし

    ルミナからのメッセージ。
    「ごきげんよう、ダークエルフの皆様。
    私たちは海に生き、海で愛し合う平和な民です。
    私たちはきっと手を取り合っていけると信じています。
    水中結婚式が入用の際は何時でも言って下さいね♪」


     
     
     
     
    「シー・ビショップ?どんな種族なの?」
    「ん?ちーちゃんはシー・ビショップ知らないの?
    あの子達は海神ポセイドンに仕える人魚の神官でね、
    人間と海の魔物が一緒に海で暮らせるようにするのがお仕事。」
    「へぇ〜興味深い種族なんだね。
    しかも僕たちを結構歓迎してくれてるみたいだよ。」
    「いずれ海外に出るとき助けてもらえるかもしれないわ。
    これから仲良くしていきましょう。海の技術ももらえるかもね。」

    ダークエルフは現在暦の研究を終え、教育の研究を始める。
    ほかの文明に比べて不利な研究速度(難易度補正で技術研究が遅れる)
    を補おうという考えである。


    まだまだ歩み始めたばかりの智鶴たち。
    彼の采配がこの先どう響くかは魔王のみぞしるところ……
     
     
     
     
    余談

    遺跡から発掘されたという古代遺跡の本が宮殿に届いた。

    『万葉集』

    「えーっ」

    古代の聖歌とはいったいなんぞや………

    12/08/26 14:55 バーソロミュ   

    ■作者メッセージ
    システム解説その2……都市国家


    都市国家は本来別のシリーズで実装されたシステムである。

    都市国家は新たな都市を作らず、ひとつの都市でマップに点在する。
    文明は彼らと仲良くなることでさまざまな恩恵にあずかることができ、
    その影響力は少なくないだろう。

    都市国家と仲良くなる方法はいくつかある。すなはち…
    ・資金や資源、軍隊の提供
    ・近くにいる蛮族を追い払う
    ・都市国家からの要請を達成する
    などで自国の影響力を強めることができる。
    最高に仲良く慣れれば同盟を結ぶこともできるぞ、
    ただし一つの都市国家につき一つだけだが。

    ちなみに征服すると自分の都市にできるが、
    世界中から文句を言われることを覚悟したほうがよい。
    また、都市を破壊することはできない。


    都市には特色がある。
    ・軍隊を作ってくれる『軍事志向』
    ・海産物を食料として供給する『海事志向』
    ・高級資源を供給する『商業志向』
    ・芸術を発達させる『文化志向』
    この四つだ。
    そして、さらにその上に仲良くしやすいしにくいもあり、
    属性(秩序・中立・魔)もありと個性豊かになっている。

    これらの都市国家とどう付き合うかで、
    プレイヤーの外交手腕が試されるだろう。

    ちなみに都市国家を最初に発見した文明には、
    都市国家からお小遣いがもらるぞ(たとえ仲が悪くても)
    覚えておこう。