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まもむすゼーション!!

バーソロミュ

INDEX

  • あらすじ
  • %02 c=15d 第0期:ようこそ、図鑑世界(ゲーム)へ!
  • %02 c=15d 第1期:お姉ちゃんが出来ました
  • %02 c=15d 第2期:偵察!探検!調教!
  • %02 c=15d 第3期:現人神の決断
  • %02 c=15d 第4期:貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!
  • %02 c=15d 第5期:筆記は剣より強し
  • %02 c=15d 第6期:反撃は三倍返しで
  • %02 c=15d 第6期外伝:白きエミリア 黒きエミィ
  • %02 c=15d 第7期:井の中の蛙、海の広さを知る
  • %02 c=15d 幕間:眠り姫オーヴァードライブ 壱
  • %02 c=15d 第8期:興奮と驚愕と共に歩む日常
  • %02 c=15d 第9期:援軍
  • %02 c=15d 第10期:妹の心姉知らず
  • %02 c=15d 第11期:閣下は相当カッカしているようです
  • %02 c=15d 幕間:眠り姫オーヴァードライブ 弐
  • %02 c=15d 番外:まだ見ぬ指導者たちの肖像…(1)
  • %02 c=15d 番外:まだ見ぬ指導者たちの肖像…(2)
  • %02 c=15d 第12期:ハーピーたちの歌声が告げる
  • %02 c=15d 第13期:仁義なき姉妹喧嘩
  • %02 c=15d 13期外伝:みんな我慢してたんです
  • 第3期:現人神の決断


    今期の格言

    魔物は神様を持たない。魔物は神の加護を受けない。
    そんなことを言っていた教会があるが、それは大きな誤りだ。
    私の神様はいつも私の傍にいて、優しく抱きしめてくれる。

    逆十字のローザヴィ(ダークプリースト)



    ダークエルフ首都…クロケアモルス宮殿にて。


    「見てちーちゃん、新しく作った果物農場からまたこんなにいっぱい♪
    私達エルフ族にとって大切な大地の恵み……美味しく食べられるように…」

    シュッシュ……シュッシュ……

    「は、あぁん………お姉ちゃんっ、だったら…こんな、ことは……んっ」
    「どうして?皆もちーちゃんから力もらいたいんだよ?」

    智鶴とルーツィエが一日の大半を過ごす寝室。
    ベッドの上では今日も変わらず二人の淫らな行為が見られる。

    「ね、手で掴んで、こう……しこしこしこーーーっ♪しこしこしこーーっ♪
    あはっ……すごいお汁が噴き出したぁ♪んっふふふっ♪」
    「…っ!!や……ちょっと…」

    シュッシュ……シュッシュ……


    ルーツィエが智鶴の身体を後ろからすっぽりと覆うように抱きしめ、
    左手を彼の胸板に添え、右手で優しく彼の屹立を包み込む。
    そして、その細長く柔らかい指で絡みつくように、
    彼のモノを先端から根元まで撫で上げるような丁寧さで擦りあげる。

    「お姉ちゃんの手………気持ちいいでしょ♪
    もうちーちゃんがどこを責められると弱いのか、全部わかってるんだから♪」
    「くっ……あん、あ……っ…」

    手が上下する度に背筋を快感が駆け抜けて行く。
    頭が痺れそうになるくらい甘く濃いルーツィエの匂いと、
    精気にもたらされる愛撫の二重奏で、彼は今にも気絶しそうだ。

    「ちーちゃん……可愛い♪私の可愛いちーちゃん…♪
    あったかくて、いい匂いがして……あえぐ声も…♪」

    されっぱなしというのは男として実に悔しいと思っている智鶴。
    だが、今の態勢ではどうすることもできない。
    ただただルーツィエから与えられる快感に身を震わせ、
    理性が飛ばないように気を保つ努力をするしかない。その努力すら空しいものだが。

    「あ……あう、おねえちゃん……おかしく、なっちゃう…」
    「あん……♪ だらしなくよだれいっぱい垂らしてすんごいかわいい……♪
    ちゅっ…ちゅっ…はむ、はむ…ちゅっちゅっ♪ん、おいし…
    舌も出して………吸ってあげるから、んっ…じゅっ、ちゅるるるぅ♪」

    ビクッ!

    「あ、身体が跳ねたよちーちゃん♪そろそろ……出ちゃうかな?」
    「はぁっ…はあっ…!で、出ちゃうっ!出ちゃいそうっ!」
    「ん、じゃあ……いっぱいぴゅっぴゅしちゃおっか♪
    ほら、声を出してごらん♪イっちゃう、イっちゃうーー!って言うの♪
    もっと気持ちよくなるよぉ♪ほらほら…イって…イって?いっぱいぴゅっぴゅして♪
    ぴゅっ、ぴゅっ。しこしこ。ぴゅ、ぴゅ、ぴゅうーーーっ♪」
    「―――――――ひあっ!?」


    ルーツィエの手の手に包まれた剛直から、凄まじい勢いで白い液体がほとばしる。
    彼女はその先端を、ベッドの下に置かれている標的………
    リンゴやナシ、バナナと言った数々の果物が入っているバスケットに向ける。
    連日の性生活の影響か、教科書に載っている一般人の基準を
    大きく超えるほどの夥しい量の精液が新鮮な果物にまんべんなく降り注いだ。


    「ふふ………よくできました♪たくさん出たね♪いい子いい子♪
    ね、見て♪いつもちーちゃんはあんなにたくさんのせーえきを
    お姉ちゃんの中にぴゅっぴゅしてるのよ♪凄いと思わない?」
    「え……えっと、こんなにしちゃって…大丈夫なの?」
    「さっきから言ってるでしょ、ちーちゃんのせーしがかかってた方が
    おいしいし♪栄養もあってみんないつもより頑張れるんだよ♪
    あの子たちが自分たちで旦那さんを手に入れるまで……
    ちーちゃんがみんなの心の支えになってあげないとね♪
    それに……ちーちゃんはこれから本格的に現人神になって
    皆を導いてあげてほしいの。ね、ちーちゃん。」


    現在ダークエルフ文明は『神秘主義』の研究をしている。
    これはゲーム内の重要な要素の一つ『宗教』の基礎となる技術であり、
    それと同時に政治制度の一つ『現人神制(文明によっては絶対王政)』
    を導入することが出来るようになる。
    これによって都市の生産力がさらに加速すると見込まれる。


    「メルク〜〜、いる〜?」
    「お呼びですか族長。」

    ここでルーツィエは書記官メルクを呼びだす。
    いつも智鶴やルーツィエに出来事を報告してくれる働き者だ。


    「はいこれ、ちーちゃんのせーえきミルクがいっぱいかかった果物♪
    皆で仲良く分けて食べてね、喧嘩や一人占めはダメよ。」
    「は、はい!喜んでいただきます!」

    彼女は智鶴の精液がたっぷりかかったフルーツバスケットを抱え、
    嬉しそうに里の仲間のところに運んでいく。
    いつか自分たちも夫を手に入れるまで貴重な精の補給手段。
    きっと全員で喜びながら食べることだろう。


    「ふふふ、きっとみんな喜んでくれるね♪」
    「う、う〜ん……あんまり美味しそうに思えないんだけど……」
    「まあちーちゃんは男の子だからね、分からないのも無理ないわ。
    ん、じゃあぴゅっぴゅした後はちゃんと綺麗にしておかないとね♪
    は…むっ、ちゅるるーーーっ!ちゅるるーー、ん…、コク、コク……」
    「あっ……おねえちゃん!吸っちゃ……んんっ!?」

    書記官が出て行くのを確認し、彼女は智鶴の屹立を口に含む。
    べとべとになった一物を舌で丁寧に舐めまわし、
    まだ尿道に残っている分の精液を吸い出す。
    たったこれだけで智鶴のモノは硬さを取り戻した。

    「あ………また…」
    「んっ…♪いいよちーちゃん、もっと気持ちよくなろう♪」

    また、長い夜が始まる………

     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    その次の日。

    今日は智鶴は宮殿ではなく外……それも領土の外にいた。
    しかも同行者はルーツィエではなくザリーチェで、
    お供には先日寝返らせたエルフの斥候部隊がいる。
    いや、正確に言えば北方を偵察する斥候部隊に
    智鶴がお供としてついてきている状態と言うべきか。


    「智鶴君、しっかりつかまっててね。」
    「う、うん!」
    「前方異常なし!周囲に危険な地形なし!前進します!」

    さすがは身軽なエルフたち。
    人間の足では到底不可能な跳躍力で木から木へと飛び移り、
    もの凄い速度で未開拓の領土を踏破していく。
    人間の智鶴はザリーチェにおぶられながらの移動になる。


    なぜ彼が斥候部隊と行動しているのか?
    それは、彼自身の意志で領土外の様子を見てみたかったからだ。
    ルーツィエは指導者なので首都を離れるわけにはいかないが、
    そのかわりザリーチェが彼を保護する役割を担う。
    いざとなったらアイテム『帰還の羽』で首都に戻れるから
    今のところ命の心配はあまりしなくていい。


    「でも驚いたわ。智鶴君がいきなり偵察に同行したいって言うんだから。」
    「うん……危ないってことは分かる。でもね、僕だけが安全な場所で
    指示ばっかりだしてるわけにはいかない。自分の目でも確認しないと。」
    「…………智鶴君って、元の世界でリーダーみたいなことやってたのかしら?」
    「それはヒミツってことで。」

    喋りながら彼は手元の羊皮紙に目を落とす。
    一見すると何が書いてあるかよく分からない、
    しかし智鶴が覗き込むと不思議なことにゲーム画面が出て、
    自分の周囲の地形とミニマップが表示される。

    今自分たちは首都クロケアモルスの真北の方角にいる。
    この辺りまで森林地帯が続いているのだが、
    そろそろ視界の端に広い平地が見え始めている。

    そして


    「チヅル様!森を抜けました!」
    「ご覧ください。いい眺めですよ。」
    「おっ!おおおっ!」

    延々と続いていた森林地帯を抜け、目の前に平原が広がる。
    しかも今自分たちが立っているところは高台になっていて、
    崖の下には緩やかな川が蛇行している。

    マップを確認する。

    「これはすごい。平原の丘、南に森林地帯、豊富な氾濫元………」
    「いい土地ね。第二都市はここでいいんじゃないかしら。
    ちょっと離れてるのが欠点だけど。」
    「チヅルさま〜、見てくださ〜い、川から砂金が〜。」
    「こっちにはとうもろこしが自生してますよ!」

    見つけた土地はまさに最高の適正があった。
    ここより北に文明がいれば防衛ラインになりえるし、
    平和なときにも生産都市の適正が高そうだ。

    だが……この地にいたのは自分たちだけではなかった。


    「ち、チヅル様!あれを!」
    「何……?…!斥候部隊…!それも二部隊!」
    「あれはまさか…。」



    ―――――《他文明発見》―――――


    ・聖エロニア共和国
    指導者:白きエミリア 女性 種族:エンジェル 属性:秩序
    志向:創造/防衛/寛容 固有志向:初期から宗教『主神信仰』創始
    外交態度:いらだっている
    国教:主神信仰


    ・ヴァルハリア教国
    指導者:獅子心王リチャードT世 通称リチャード・ライオンハート
        男性 種族:人間  属性:秩序
    志向:攻撃/宗教 固有志向:初期から宗教『主神信仰』創始
    外交態度:いらだっている
    国教:主神信仰
     
     
     


    「聖エロニア共和国……正義を振り回す天使の国。そしてもう一方は……」
    「どう見てもモンテです。本当にありがとうございました。」

    出会った瞬間から嫌な予感が止まらない智鶴とザリーチェ。
    額を冷や汗が流れおちる。
     
     
    「そこの者たち!何者か!」

    崖の下からエロニアの斥候がこちらに向かって叫ぶ。

    「私達はダークエルフ!森の支配者とは私達のことよ!」

    こちらの斥候も負けじと返す。
    というか君たちは元々エルフだったんじゃ?ノリノリである。

    「ダークエルフだと!さては魔物か!」

    今度はヴァルハリアの斥候が荒い声を発する。

    「エミリア様!ダークエルフを発見しました!ご命令を!」
    「閣下!ダークエルフと遭遇しました!」

    「えっと……誰に言ってるの?」

    虚空に向かって叫ぶ斥候たちを不思議に思った智鶴だったが、
    次の瞬間目の前にゲーム画面が現れて外交画面が表示される。

    「はじめまして、私が聖エロニア共和国を纏める天使、エミリアと申します。
    貴方達は善良な日々を過ごしていますか?」

    まずはエンジェルのエミリア。
    やや子供っぽい容姿が残るが、生真面目そうな態度で挨拶をする。

    「我が名はリチャード。勇猛さで我の右に出る者はおらぬであろう。
    貴殿もわが武道を共に突き進むか、それとも剣を浴びてみるか?」

    こちらはいかにも王様と言った感じの豪快な男。
    むっちゃイイ笑顔なのに、どこか狂気を孕んだ瞳をしている。


    「はぁ……ただでさえ仲の悪いエルフって言う仮想敵国を抱えてるのに、
    ここでまた狂信者の文明と接触か。どうするかな。」
    「チヅル様、こちらも族長を呼びましょう。
    族長!新たな文明と接触しました!」

    斥候に呼ばれて、ルーツィエもウィンドウに姿を現す。


    「あら、ダークエルフの森にようこそ。何の御用かしら?
    私達のおもちゃになりたいんだったらいつでも大歓迎よ♪」
    「ちょ……ちょっとルーお姉ちゃん。」

    明らかに挨拶としてはアレな言葉を放つルーツィエ。

    「うむ、ダークエルフか。いいだろう、今は準備に忙しい。いずれまたあおう。」

    ライオンハートは挨拶をすますと、とっとと戻っていってしまった。
    十中八九…軍備増強をしに戻ったのだろう。

    「ダークエルフ……エルフの誇りを失い魔に堕ちたどうしようもない種族ですね。
    人々を誘拐し奴隷として酷使する、そんなあなた達に神は失望しています。
    今すぐに態度を改めなければ、いずれ天罰が下ることでしょう。」
    「なっ!あっていきなりその言いぐさは酷いんじゃない?」
    「事実を述べたまでです、けがらわしい者たち。
    大人しく森に帰ればよし。さもなくば………」
    「ふーんだ、そっちこそ嫌なら森に入ってこないでよね。」
    「まあまあ智鶴君、言いあってても何も生まれないわ。
    ここはいったん戻って今後の対策を練りましょう。」


    ザリーチェになだめられて宮殿に帰還した智鶴。
    幸い『こんにちは、死ね』には至らなかったが、
    愛する姉を罵倒された彼は静かに怒っていた。


    「おかえり、ちーちゃん!大丈夫?怪我はない?」
    「お姉ちゃん。怪我ひとつないから安心してよ。」

    帰って来たとたんに過保護なルーツィエが真っ先に飛び出してきた。

    「でもお姉ちゃんに謝らなきゃ……エロニア共和国との交渉で…」
    「いいのいいの、気にしないで。私のためにおこってくれたんでしょう?
    さ、これから忙しくなるから、ちーちゃんの力を貸してね♪」
    「そうね、今後の運命を決める重要なことだから、
    三人でちゃんと考えて決めちゃわないと。」



    智鶴、ルーツィエ、ザリーチェの三人は現在の状況を確認する。

    今現在周辺には自分たちを除いて五つの文明があることが分かっている。
    そのうちの3つ……翠緑の護り手、聖エロニア共和国、ヴァルハリア教国は
    会った当初から外交態度が悪化していて仲良くなれそうにない。
    特にヴァルハリア教国は攻撃志向の国であり、
    宗教や属性の不一致により、開戦は時間の問題と言っていいだろう。

    それに対して先日出会ったばかりのリートゥス海神連合は、
    比較的相性が良く、序盤の友好対象に十分なり得る。
    ただ、リートゥス海神連合は自分たちの南に位置し、
    なおかつ平和的な国家のため戦時に援軍を求めるのは難しい。
    南西にいるトメニア王国も動向が不明なので迂闊には動けない。

    「さて……問題はこの土地を取るべきか放棄すべきか……。」
    「ここに都市を作ったら北の二人との交戦は免れないわ。」

    先ほど智鶴たちが見つけた神立地。
    現在開拓者を生産していることもあって、是非ともほしいところだが、
    同時に他の文明に挑発を行うに等しく危険性が高い。
    特にライバルのイクシーに隙をつかれたら面倒だ。

    「守りを固めるべきか、それとも……」
    「いや、僕は積極的に都市を作っていった方がいいと思う。」
    「ちーちゃん!本当に大丈夫なの?」

    だが、智鶴は迷うことなく積極策を提示した。
    危険を冒してでも前に進もうというのだ。

    「いい、二人とも。聖エロニア共和国の指導者…白のエミリアさんは
    防衛重視の志向だ。だからエロニアに先を越されると、
    あの周辺が要塞都市になってこちらから攻撃しにくくなると思うんだ。」
    「なるほど、だから私達が先にとって相手を迎え撃つのね!」
    「虎穴に入らずんば虎子を得ずってとこかしら。
    危険な賭けだけど、やる価値は十分にあると思うわ。」
    「それにこの首都は位置的に防衛に向かないと思うし、
    折角の内政が破壊されたらたまらない。」
    「よし!決定ね!私達は森の境界にある高台に第二都市を建設する!
    同時に防衛戦力を強化して、戦いになっても対抗できるようにね!」


    当面の戦略は、まず戦線を聖エロニア方面に絞り
    北方からの脅威を排除してから、エルフ文明と雌雄を決することになるだろう。
    南方の二国とはなるべく友好的な関係を保つ。
    特にリートゥスは貴重な親友、早めに技術交換できるようにしなければ。

    「ルーツィエ、智鶴君、これから忙しくなるわよ!」
    「うん!」
    「ま、そうこなくっちゃね♪お姉ちゃんにまかせなさい。」


    その後のルーツィエは忙しかった。
    偵察に出ているダークハンターたちを呼び戻しつつ、
    新たな部隊の生産と新都市建設のための開拓団の進路を選定、
    さらに技術開発の指示などやることがいっぱいだ。

    一方智鶴は宮殿の執務室で現在状況の把握に努め、
    多数の羊皮紙から目を離せなかった。
    だが、それと同時に別のことも考えている……


    「う〜ん……僕も何かルーお姉ちゃんにしてあげられることはないかな?
    こうしてゲームの進行するのは僕の役目だから当然だし、
    えっちは……ま、まあこの際別問題!他に何かこう…
    お姉ちゃんによろこんでもらえる何かが……。」

    どうやら智鶴はルーツィエに甘やかされるばかりではなく、
    何か恩返しのような事をしたいと思っているようだ。
    ルーツィエのことだから何をしても喜んでくれそうだが、
    どうでならいっぱい喜んでもらいたい。

    「ん〜〜〜………」
    「あの、智鶴様。報告が入りました。」
    「おっとと、ありがと。えっとなになに……」

    探索中の斥候が古代遺跡から『狩猟』に関する
    技術を記した古文書を発見しました!



    「…わお!運がいいにもほどがあるね。」
    「はい!高度な狩猟技術は私達ダークエルフにとってなくてはならないものです!」
    「これで早いうちに弓兵が作れるかも!いやいや…宗教を研究するのも悪くない。
    いずれにしても積極策を採用しておいてよかったよ。」

    弓兵が作れるようになれば都市の防衛がぐっと楽になるし、
    狩猟の技術と、今研究中の神秘主義を合わせれば
    エルフ種にとって重要な宗教を創始することもできる。
    まさに天の恵みとしか言いようがない出来事だった。

    「あとこれはおまけのようなものですが、
    郊外で新たに作った砂糖農場の初収穫がありました!
    こちらが農場で作られたお砂糖です。甘くておいしいですよ♪」
    「へぇ、ちょっと一口いいかな?」

    書記官から砂糖の詰まった瓶を受け取り、一口つまんでみる。

    「わあ!おいし〜!スティックシュガーとは比べ物にならないよ!」
    「すてぃっくしゅがー?棒のお砂糖ですか?」
    「あ、いやいや、僕が元いた世界の物でね、安物だよ。」
    「ふふ…智鶴様に気に入ってもらえて、農家の人も嬉しいでしょうね♪」


    この時智鶴は、貰った砂糖を見てふといいことを思いついた。

    (そういえば会計局長の風宮君に教えてもらったアレ……試してみよっかな。)


    「ねぇ、ちょっと厨房を借りてもいいかな?」
    「はい?厨房ですか…構いませんが、智鶴様が料理を?」
    「まあね。試したいことがあるんだ。」
     
     
     
     
     
     
    ターンが進み……

    『神秘主義』の技術開発が完了した。
    これによりダークエルフ文明で『現人神制』が導入できるようになり、
    ルーツィエは早速現体制の改革を宣言した。


    「これから私達は改めてちーちゃんを現人神に戴くことになったわ。
    それと同時に軍隊の育成を『徒弟制』に変えて、量より質の軍を目指すの。
    明日、宮殿前広場で儀式を行うからみんなちゃんと出席すること!
    出てない人がいたら私の鞭でお尻ペンペンだからね!」

    宮殿のバルコニーから住民たちに告知するルーツィエ。
    こんなノリではじまった制度改革によって1ターン無政府状態になる。
    どうせやるのならということで労働制度も『徒弟制』に同時変更。
    (新兵を先輩がみっちり教育する仕組み。ユニットの生産が遅くなるが、
    その代り初めから少し強くなる、量より質を重視する体制。)

    そのための儀式が明日行われる。
    一番楽しみにしているのはもちろんルーツィエ。

    「さてと、ちーちゃん♪着替え出来た〜?」
    「うん、いいよー!」

    智鶴は明日の儀式のために着る正装を試着したところだった。

    青と黒を基調にした布地のローブに竜胆色に翻るマント。
    さらには絹で出来た手触りのいい肩布を纏い、
    頭部を貴重な銀で出来た装飾品で飾る。
    全体的に暗めな配食であるにもかかわらず、
    彼が持つ明るさは一切隠されることもなく、
    小さい背丈なのにまるで賢者のような風格が滲み出る。

    「な…なんて素敵なの!似合ってるよちーちゃん!」
    「えへへ、そう言ってくれると嬉しいな。
    こんな服着たこと無かったけど、なんか偉くなった気分がする。」
    「うんうん、普段着も可愛いけど、凛々しいちーちゃんも格別ね!」

    ちなみに普段ここで過ごす智鶴はダークエルフ達から服を作ってもらっている。
    そのため普段着は結構素朴な格好に作られている。
    ただ、中にはなぜかスカートの様なのもあるが当然着る気はない。

    「明日はこれを着て皆にお披露目♪皆絶対喜んでくれるよ。」
    「…ちょっと恥ずかしいかな。」
    「きっとそのうち慣れるよ♪」





    そして緊張の中で迎えた儀式当日。
    宮殿前…バルコニーの下には里中の住人が集まっている。
    はじめは500人程度しかいなかった人口も今では移民によって
    6000人以上に膨れ上がり、集まると里の中心はぎゅうぎゅう詰めだ。

    時刻は現代の基準で正午ごろだろうか。
    今か今かと待ち構えるダークエルフの住民たちの前に、
    正装で着飾った智鶴が右にルーツィエ、左にザリーチェを連れて
    バルコニーに姿を現した。いつもとは違う凛々しい雰囲気に、
    里の住人達は驚きと歓声を持って迎えた。


    「やだ!智鶴様かっこいい!」
    「ちーちゃーん!こっちむいてー!」
    「なんと神々しいお姿……見ているだけでイってしまいそう………」
    「はぁはぁ…あの服装のままベットに押し倒して、その上に跨りたい…」

    (モブなのにやたら個性的なのは変わらないなぁ…。)

    心の中で苦笑しながらも、智鶴はさらに一歩前に出る。
    この世界に来た時は自分でいいのか、何かできることはあるのかと
    何度も不安に思った。単なるマスコットになり果てるのかとも考えた。
    でも今は違う。目の前にいる住人達は全て同胞……
    共に戦い、共に汗を流し、共に喜ぶ仲間。
    普段は画面で仕切られているプレイヤーとゲームキャラの垣根を越えて、
    ここにいる全ての人を自分の手で勝利に導いてあげたいと思っている。

    「みんな!今までも、そしてこれからも、皆を導いていくことを誓うよ。
    僕には神様みたいな力も、賢者のような頭の良さもないけど、
    皆の能力を最大限に引き出すことならだれにも負けない自信がある!
    頑張ろう!皆でこの世界に僕たちの力を示すんだ!」
    『おーーーーっ!!』

    高らかに宣言する智鶴と熱狂する国民たち。
    今まで以上に一丸となったダークエルフ文明は、
    この先も智鶴の期待にこたえてくれるだろう。


    その日は里をあげての宴会が行われた。

    初めはダークエルフしかいなかったこの里も、
    各地に散らばっていた移民の移住で人口が増えた今では、
    男性もそこそこ迷い込み棲みついてきたので、
    家庭を持つ者も結構増えた。

    宮殿でも、ルーツィエを始めとした政治にかかわる者たちが、
    大広間で料理をたくさん並べて宴会の準備をしている。


    「ん〜〜……このところ忙しくて疲れちゃったかな。
    でも宴会でぱーっとハメをはずして、ちーちゃんに癒してもらっちゃお♪
    そして夜は………ふふふ、今晩は寝かさないよちーちゃん♪」

    何気に遅くまで仕事を片付けていたルーツィエは、
    浮き浮きと心を躍らせながら宴会場に足を運ぶ。
    きっと智鶴やザリーチェも待ちわびてることだろう。

    「ごめーんみんな!遅くなっちゃった!」
    「あら、待ってたわルーツィエ。」

    扉を空けて待っててくれたのはザリーチェ。

    「どうしたのザリーチェさん、ニヤニヤしちゃって。
    笑いダケでも食べちゃった?」
    「ちがうちがう、まあとにかく入りなさいよ。」


    広い宴会場には果物や香草煮と言った料理が並んでいる。
    しかしそんなのはルーツィエの目には入らない。
    部屋に入った途端に智鶴が真正面で彼女を迎えたのだ。
    その手に持つお皿の上に見慣れない食べ物を乗せて。


    「お疲れ様、ルーお姉ちゃん。」
    「ちーちゃん?どうしたのその食べ物?」
    「実はね、お姉ちゃんのためにフルーツケーキ作ってみたんだ。
    この前上質な砂糖が手に入ったし、美味しい果物もあるし。
    僕の後輩の男の子に教えてもらった料理を作ってみたよ。」
    「これが……わぁ、おいしそう!ちーちゃんが作ったの?凄い!!」

    ここ数日間智鶴はルーツィエに内緒で、
    フルーツケーキを作る練習をしていたらしい。

    彼の後輩の一人、会計局長の風宮は将来一流の料理人になることを
    期待されているほど料理が抜群にうまく、彼もまた暇を見て
    色んな料理の作り方を習ったものだ。興味本位だったけど。
    その経験が今まさに生かされる形となった。

    電子レンジやコンロが無いせいで作るのに少し手間取ったが、
    完成したフルーツケーキはなかなか美味しそうに見える。
    その一切れをお皿の上に取り、木製のフォークで一口サイズに取る。


    「はい、お姉ちゃん……あーんして♪」


    智鶴はルーツィエにフルーツケーキを食べさせてあげようとした!
    会心の一撃!ルーツィエに10000000のダメージ!

    ブハァッ!!


    「わーーーっ!?ルーお姉ちゃんが鼻血を吹いて倒れた!」
    「ちょ、ちょっとルーツィエ!?傷は浅いわ、しっかりしなさい!」
    「族長!?」「族長!」「ぞくちょー!!」
    「ちーちゃん……私は、いつ死んでも悔いはないわ………」
    「いやいやいやいや、死んじゃやだよ!ケーキ食べてくれないの?」
    「もちろん食べたいにきまってるじゃない!食べさせて!
    さっきみたいに倒れたりしないから!はい…あ〜ん……」
    「う、うん……はい、どうぞ♪」
    「死にはしないじゃない。オーバーなんだから。」

    智鶴の手で口に運ばれたフルーツケーキはとても甘く、それでいて
    フルーツの味が引き立てられている素晴らしいものだった。

    「!!……おいしぃ〜〜!!」
    「あはは、気に入ってもらえたようだね♪」
    「じゃあ私達ももらいましょうか。」
    「並んで〜!智鶴様のケーキは一人一切れよ。」

    「ちーちゃん、自分の分は?」
    「僕の分はこれだよ。自分の分もあるから安心して。」
    「じゃあちょっとかして。お姉ちゃんが食べさせてあげる♪」
    「?」

    今度はルーツィエのターン。
    彼女は一切れ丸々手に取ると、なんと胸の谷間にケーキを挟んだ!

    「はいちーちゃん♪召し上がれ♪」
    「え、えっと……ルーお姉ちゃん?」
    「ほらほら、遠慮しないで!一緒にお姉ちゃんも食べてね♪」
    「む、………んんっ!?んむぅっ…」

    そして智鶴の顔を自分の胸に引き寄せ直に食べさせる。
    何とも強引なやり方だ。


    「ふふふ、相変わらずね二人とも。
    さ、今日は無礼講よ!食べて飲んで楽しみましょう!」
    『はーい♪』

    ザリーチェの合図で宴会が始まり、盛大に飲み食いが行われる。
    特に智鶴のフルーツケーキは全員から非常に好評だった。


    「あはは……顔にクリームが一杯付いちゃったよ。」
    「お姉ちゃんが舐めてあげる♪んっ…ペロッ、チュッ…」
    「んっ…お姉ちゃん、舐め方がなんか色っぽい。」
    「だってちーちゃんも一緒に食べたいんだもん♪」
     
     
     
     
     
     
    この日一日だけは仕事も忘れて楽しめる。
    そう思っていたダークエルフ達だったが……

    突然、嫌なラッパの音が鳴り響いた。
     
     
    パパパパウワードドン

    一体これは何事なのか!?
    次回に続く!

    12/08/26 14:54 バーソロミュ   

    ■作者メッセージ

    システム解説その3……社会制度



    社会制度とは、その文明の『生き方』を決める項目である。
    文明全体に影響を及ぼすので、目的にあった社会制度を定めて
    より効率の良い国家運営が出来るようにしよう。
    初めのうちは効果が良く分からないかもしれないが、
    慣れてくるとかなり効果が実感できるようになるぞ。


    社会制度は複数の分野に分かれている。
    すなはち 政治体制・文化制度・労働制度・経済制度・所属機関の五つ。
    このうち『所属機関』だけは少し特殊なので、別の機会に解説する。

    それぞれの分野にさらに複数の項目があって、
    各分野から一つずつ選んで組み合わせることで
    国の政治方針が決定する仕組みなのだ。

    基本的に好きな制度を選んで構わないが、
    どれもメリットとデメリットがあるのでよく考えて制定しよう。
    また、最初から全てが選べるわけじゃなくて、
    体制を整えるのに必要な技術もある。技術がなければ当然選べない。
    あと、社会体制の維持費も高い安いがあるから注意したまえ。


    一覧表。説明はかなり簡易にぶっちゃけたが、それでも多い。
    時間がある時にゆっくり眺めてほしい。


    政治体制

    ・専制政治 維持費:低額
    どの国も最初からこの政治体制で始まる。リーダーによる独裁政治だ。
    戦争になった時に国民のモチベーションを維持できるのだが、
    都市が増えてくると結構非効率な政治体制になってしまう。

    ・都市国家 維持費:低額
    こちらは専制政治の逆。各都市ごとに一定の自治を認めて、
    政府の負担を減らす政策。現在議論日本でされている道州制はこれに近い。
    序盤から都市の維持費の大半を無くしてくれるため、
    国土が広くなればなるほど効果は高まる使い勝手が良い政治体制だが、
    戦争が起きたとき国民のモチベーションの低下が激しい。
    戦争するなら他の政治体制に切り替えた方が無難。

    ・現人神制(絶対王政) 維持費:高額
    注:現人神制の効果は本家官僚制と同じになっています。(←分かる人には分かる)
    象徴たる人物を抱いて、そのカリスマ性で国民を統治する仕組み。
    首都の生産力を大幅に増大させる政治体制。首都の性能で効果が違ってくる。
    都市数が少ない時には絶大な効果を発揮するため、
    序盤の生産力を大きく加速してくれるだろう。
    ただし、維持費が馬鹿にならないので、都市数が多くなったら
    他の政治体制に切り替えることを視野に入れよう。

    ・貴族制 維持費:低額
    華麗なる貴族たちによって行われる煌びやかな政治。
    農場の食料生産力が低下する代わりにその分金銭収入を生みだす。
    人口が増えにくくなるのは痛いが、お金がどんどん入ってくるので、
    労働制度や経済制度と組み合わせて弱点を補えばかなり強力だ。
    また、近衛兵という強力なユニットを作れるのもメリット。

    ・神権政治 維持費:中程度
    宗教の力で国の政治を行う制度。
    とにかく宗教の力を最大限に引き出したい場合はこれ。
    神の威光で市民は幸福になり、軍隊も強くなる。
    宗教を重視しないなら殆ど意味をなさない。当たり前だ。

    ・共和制 維持費:中程度
    現代で言う所の民主主義に当たる政治体制。
    国の文化が隆盛し、国民の教養が高まる。
    この政治体制のデメリットは殆ど無いが、
    どこかの国が共和制を採用すると、
    他の政治体制を敷いてる国で不満が出始める。


    文化制度

    ・宗教主義 維持費:低額
    一部の文明の指導者が最初からこの制度に割り振られている。
    宗教が布教されている都市では国民が幸せになれるが、
    正直メリットが薄い制度であることは否めない。
    その真価を発揮するにはかなり手間がかかる。

    ・平和主義 維持費:低額
    一部の文明の指導者は最初からこの制度に割り振られている
    平和な日々が保障されている安定した生活を送れるので、
    国民の中から偉人が誕生しやすくなる。
    序盤から終盤まで安定して使っていける文化制度だが、
    戦争に非常に弱くなってしまう。

    ・国民国家 維持費:低額
    殆どの指導者が最初からこの制度に割り振られている。
    平時には特に効果は無いが、軍隊が早く作れるようになり、
    戦争になった際も士気が下がりにくくなる。
    デメリットも特にないが、戦争する気がないなら
    平和主義に変えてしまってもいいかもしれない。

    ・愛楽主義 維持費:なし
    親魔物国家だけが制定できる文化制度。
    Ffh2の『弱肉強食』からデメリットをすべて取り去ったもの。
    効果がチートすぎてここでは説明できない。

    ・秩序社会 維持費:低額
    反魔物国だけが制定できる文化制度。
    都市に軍隊がいればいるほど国民が喜ぶ。
    これはこれでなかなか強力な文化制度なので、
    反魔物国の文明は制定しておいて損はない。

    ・大量消費 維持費:中程度
    現在の政界の先進国が大体これだと思ってくれればいい。
    大量生産、大量消費により経済の回転が速くなる。
    デメリットなしに国家税収が増えるため、
    最も無難な制度であることは確かである。

    ・奨学金制度 維持費:高額
    国家が総力を挙げて教育に投資する。
    技術研究の速度が速くなり、優秀な賢者が生まれる。
    ただし維持費がとても高い。

    ・自由主義 維持費:中程度
    芸術振興策。
    とにかく国全体の文化出力を向上させるのだが、
    戦争時にモチベーションが大幅に低下してしまう。
    かなり使い道を選ぶ制度である。

    ・総力戦 維持費:中程度
    ある文明のみが制定できる戦争特化制度。
    とにかく全ての要素を戦争につぎ込むという極端なもの。
    戦争を!一心不乱の戦争を!


    労働制度

    ・原始部族社会 維持費:低額
    効果なし。低額であるほかに見るべきものはなく、
    デメリットのなさがメリットとなることもない。
    選べる労働制度が増えたら早い所変えてしまおう。

    ・徒弟制 維持費:低額
    軍隊をしっかりと訓練してから戦場に出すというもの。
    このゲームでは経験を積んだユニットはとても強いので、
    量より質を重視するのも悪くはない。
    最初から最後まで一切変えないことも珍しくないだろう。

    ・奴隷制 維持費:低額
    みんな大好き奴隷制。
    都市の人口を消費して緊急生産できるようになる。
    急いでいる時はとてもありがたいものだ。
    人口は食料さえ余っていればまた増えるので、
    必要になったらどんどん奴隷をすりつぶしていこう。
    きっと癖になってやめられなくなるかも♪

    ・卓越制 維持費:中程度
    主にドワーフが好む労働制度。
    この労働制度により鉱山の生産力が上昇し、
    さらに偉人も生まれやすくなるおまけ付き。
    デメリットも特にないので、鉱石大好きな
    ドワーフの旦那さま方に是非ともお勧めしたい制度である。

    ・軍事国家 維持費:高額
    文字通り、軍事国家用の制度。
    ユニット生産加速、無償ユニット枠増加、
    ゴールドによる緊急生産など戦争屋垂涎のボーナスがてんこ盛り。
    人口を消費して徴兵することも可能。
    ただしその分文化振興に悪影響をもたらすが、
    戦争するならそんなの些細な問題である。

    ・カースト制 維持費:中程度
    超格差社会。
    身分が高い市民はとことん優遇され、優秀な彼らが
    文明全体の文化や生産力を支えるほか、最下層市民は
    労働のみに注力させることで、労働効率も上がる。
    ただし結構使い方が難しく、中途半端になりがち。

    ・ギルド制 維持費:中程度
    専門家と呼ばれる、その分野に特化した市民を
    無制限に雇用することが可能になる。
    かなり上級者向きの労働制度であり、
    使い方は困難を極めるが、使いこなせば
    戦略の幅は無限大に広がる可能性を秘めている。


    経済制度

    ・地方分権  維持費:なし
    効果なし。代わりに維持費もなし。
    経済制度はどれもデメリットが厳しいので、
    平穏無事に過ごしたい場合はずっとこれでもいい。

    ・農地改革  維持費:中程度
    その名の通り、農地の性能を向上させ食糧生産の増加をもたらす。
    ただし、農場の労働力を食料生産に変換するため、
    都市の生産力が低下してしまう。
    それでも、まだデメリットは低い方なので
    他の社会体制で補いつつ運用していきたい。

    ・軍需優先  維持費:中程度
    都市の成長に使われる食糧を軍拡に使うというもの。
    強い軍隊が作れるようになるが、都市の成長が止まる。
    終盤にならないと使われないかもしれない。

    ・重商主義  維持費:低額
    いわゆる鎖国政策。
    国内の収入が増える代わりに他国との交易が一切遮断される。
    どちらかというとデメリットの方が大きい場合が多いので、
    あまり使う機会はないと思われる。
    強いて使うとしたら、全文明と戦争している時か?

    ・対外交易  維持費:低額
    重商主義の逆。
    自国の経済が少し弱くなる代わりに交易による収入が増える。
    特に海や島だらけの土地では抜群の効力を発揮する。
    海洋国家なら是非とも制定しておきたいところ。
    もちろん陸ばかりだとあまり意味がない。

    ・大自然の守護者 維持費:高額
    ほぼエルフとダークエルフ専用の経済制度。
    領土内に森林が多ければ多いほど経済が強くなる。
    他の文明では、森に建物を建てられないので殆ど使い道がない。
    いずれルーツィエもこの制度を導入するつもり。



    なお、社会制度を変更する際には文明が隙だらけの状態になる。
    なので社会体制変更はここぞという時にやっておこう。
    何度もコロコロ変えると文明が停滞してしまうぞ。

    ただし宗教志向を持っていれば無政府状態にはならない。
    慣れないうちは宗教志向の指導者を使ってみよう。