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まもむすゼーション!!

バーソロミュ

INDEX

  • あらすじ
  • %02 c=15d 第0期:ようこそ、図鑑世界(ゲーム)へ!
  • %02 c=15d 第1期:お姉ちゃんが出来ました
  • %02 c=15d 第2期:偵察!探検!調教!
  • %02 c=15d 第3期:現人神の決断
  • %02 c=15d 第4期:貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!
  • %02 c=15d 第5期:筆記は剣より強し
  • %02 c=15d 第6期:反撃は三倍返しで
  • %02 c=15d 第6期外伝:白きエミリア 黒きエミィ
  • %02 c=15d 第7期:井の中の蛙、海の広さを知る
  • %02 c=15d 幕間:眠り姫オーヴァードライブ 壱
  • %02 c=15d 第8期:興奮と驚愕と共に歩む日常
  • %02 c=15d 第9期:援軍
  • %02 c=15d 第10期:妹の心姉知らず
  • %02 c=15d 第11期:閣下は相当カッカしているようです
  • %02 c=15d 幕間:眠り姫オーヴァードライブ 弐
  • %02 c=15d 番外:まだ見ぬ指導者たちの肖像…(1)
  • %02 c=15d 番外:まだ見ぬ指導者たちの肖像…(2)
  • %02 c=15d 第12期:ハーピーたちの歌声が告げる
  • %02 c=15d 第13期:仁義なき姉妹喧嘩
  • %02 c=15d 13期外伝:みんな我慢してたんです
  • 第6期:反撃は三倍返しで


    今期の格言

    「戦いにおける勝者は歴史の中で衰退という終止符を打たねばならず、
    若き息吹は敗者の中より培われる。私は…敗者になりたい。」

    無知王アーデンヘイムX世(の言い訳より)
     
     
     
     
     
     
     

    聖エロニア共和国首都『アルブム・ルーベン』
    その中央に位置する荘厳な神殿で、指導者の大天使…白きエミリアが、
    祭壇に向かって熱心に祈りをささげている。
    主神の元で働くエンジェルの中で、若きエリートとして
    幼いころから英才教育を施されてきた彼女は、まだベテラン天使のような
    力はないものの、見識、教養、政治などに抜群の才能を見せている。
    国民も彼女に全幅の信頼を置いていて、彼女の言うことは
    すべて正しいと考えいるくらいだとか。

    「主神様、どうか私たちを悪しき魔の手よりお守りください………。
    善良なる民たちは、魔の存在を知りません。
    彼らの平穏を守るためにも…私たちはこの剣で戦わなくてはなりません。
    ああ…どうか、どうか……その御手で、お守りくださいませ…。」


    果たしてこの祈りは、このゲームシステムのどこかにいるかもしれない
    主神様に届くのだろうか………それとも……


    「失礼します!」

    そこに入ってきたのはエロニアに仕える将軍チイラ。
    (注:彼女は今のところユニットではない。)
    がっしりした青銅のよろいに身を包んでいる彼女は、
    ガシャンという銅版と銅版がこすれあう音を立てながら、
    跪き報告を述べる。


    「天使様!も、申し上げます!アテラ攻略に派遣した部隊は全滅したようですっ!」
    「そんな………また勝てなかったなんて…。」
    「さらに悪いことに、ヴァルハリアのリチャード王が、
    ダークエルフたちと講和してしまい、軍を引き上げたそうです。」
    「ヴァルハリアが!?あの国には信義というものがないのですか!!
    今は神の御子同士、手を取り合っていかねばならないというのに……。」

    ダークエルフに宣戦したときには十分勝算はあった。
    彼らの兵は少なく、ヴァルハリアと合わせれば戦力差は三倍。
    アテラを攻略してその後首都を攻め落とせば終わるはずだったのだ。

    ところが彼女たちは気づいていなかった。
    自分たちの軍事的才能に大きな落ち度があることに。
    元の世界の歴史では、間に落ちるその日まで
    ほとんど戦ったことすらなかった国である。
    その軍事的才能のなさがゲーム設定に反映されてしまっているらしかった。

    「…私たちも一時講和をすべきでしょうか?」
    「いえ、なりませぬ天使様!私たちは御神の膝元の兵、
    そう簡単に魔に屈しては末代までの名折れ!
    最後の一兵になるまで、刺し違える覚悟で臨むつもりです!」
    「………わかりました。チイラ、戦はあなたにお任せします。」
    「御意!」

    エロニア共和国は、このとき判断を大きく間違えたといってもいいだろう。
    今講和しておけばもしかしたら智鶴は申し出を受託した可能性もある。
    だが、ここからさらに劣勢になってしまうと………。
     
     
     
     
     
     
     
     
    同期、聖エロニア共和国第三都市コルメイア。
    アテラの位置に建設する予定だった土地を先取されたため、
    仕方なくそれなりの位置に立てられた都市。
    まだ建設されてそれほど経っておらず、人口も少なければ
    施設もまだほとんど立っていない。
    よってユニットを生産しようにも時間がかかってしまう。

    都市の防備はわずかに戦士が2体のみ。非常に手薄だ。


    「攻撃開始!続けーー!」
    『おーっ』

    「やつらを通すな!われわれには天使様がついているぞ!」

    ワーワー

    ダークエルフ軍はフレイヤを先頭に攻撃を開始。
    木の柵だけでできていた城壁とは名ばかりの囲いを、
    森林生活で鍛えられたダークエルフたちには意味を成さず、
    あっというまに市街地に突入、防衛軍と衝突した。

    結局、何の損害もなく前線都市コルメイア占領。
    次はさらに北にある第二都市クリアルを目指す。
    クリアルを落とせば、あとは西の平原地帯に位置する
    首都アルブム・ルーベン一直線だ。



    数ターン後、ダークエルフ軍主力は第二都市クリアルに到達。
    都市攻略の準備を始める。


    「頑張ってるねフレイヤさん!」
    「智鶴さん…!指導者直々にこんな所まで来ていいんですか?」
    「大丈夫、ここからでも操作……もとい全体の指揮はできるよ。
    さて、見たところクリアルも守備兵がほとんどいないようだけど、
    一気に攻めちゃおうか?」
    「いえ、今は都市周辺の農場や村を破壊する程度にとどめておきます。」
    「何か考えがあるの?」
    「ええ。」

    クリアル周辺に到達したダークエルフ軍は都市を包囲しつつ、
    周辺の地形改善を片っ端から破壊し始めている。
    一応、敵の地形改善を破壊するとわずかながら資金が手に入るが、
    今回はそんなはした金のために略奪し回っているわけではない。

    「見ていてください。今に成果が表れますから。」

    フレイヤの表情は自信に満ちあふれていた。






    その頃、聖エロニア共和国首都アルブム・ルーベンにいるチイラ将軍に、
    クリアル守備隊から急使が届いた。

    「チイラ将軍!クリアルから救援要請が届いています!
    ダークエルフ達が農地や村を破壊略奪しているそうです!」
    「なんと!それはいけない……直ちに援軍を送ろう!」

    報告を受けたチイラ将軍はなんとしたことか、貴重な首都の守備兵の
    三分の二を引きぬいてクリアルへ援軍に向かわせてしまった!


    「智鶴様!フレイヤ隊長!敵の援軍がこちらに向かっています!」
    「どうやら当たりの様です。」
    「あはは、フレイヤさんったらいつのまにか孫呉の兵法を会得してたみたいだね♪
    よぉし、援軍を野戦で撃破すれば首都の守備も薄くなる!チャンスだ!
    僕たちに偉そうに宣戦布告してきた彼らを樹海より深く後悔させてあげよう!」
    『おーっ!』


    その後、エロニアの援軍は瞬く間にダークエルフ軍精鋭に撃破され、
    クリエル守備隊は何もできないままそれを見ているしかなかった。
    生産能力が大きく落ちてしまったクリエルではユニットを作ることが出来ず、
    後方から着たダークエルフ軍の援軍によって陥落した。

    そしていよいよ、首都アルブム・ルーベンにせまる。
     
     
     
     
     
     
     
    「講和、ですか。ほ…本気ですか天使様!」
    「もう私達に残されている道はこれしかありません………。
    彼らに膝を折るのは屈辱的ですが、今は耐えしのぶのです。」
    「くっ、私が不甲斐ないばかりにっ…!」
    「いいのです、将軍はよくやってくれました。余りご自分を責めないでください。」

    聖エロニア共和国からダークエルフへ講和の提案。
    外交画面を通じて智鶴の元に届いた。


    『私達の国はこれ以上の戦いを望んでおりません。
    お互いに兵を引き、悲痛な戦争を終わらせたいと存じます。
    どうかこの提案を受け入れて下さい………』

    「ルーお姉ちゃん、エロニアから講和の使者が来てるよ。
    なんでも差し出せるもの全部差し出すから、これ以上は勘弁してほしいって。」
    「考えるまでもないわ、拒否よ♪あの娘が処女差し出すまで講和なんて認めないんだから♪」
    「…処女はともかくとして、もう首都の真ん前だから今更講和なんて冗談じゃない。」

    講和を一蹴に付した智鶴。虫も殺せなそうな優しい顔の彼だが、
    それなりの学校で執行部員を務めているだけあって、
    時には容赦のない態度に出ることもある。
    彼はすでに一人前のプレイヤーとしての素質をある意味で見せ始めていた。


    「攻撃開始!アルブム・ルーベンを制圧して戦いを終わらせよう!」
    『おーっ!』

    いよいよこの時が来た。
    ダークエルフ軍主力はエロニアに引導を渡すべく首都に殺到した。
    さすがに首都の城壁は堅いが、守備兵の人数はまたしてもわずか。
    出来れば攻城兵器や魔法が欲しかったところだが贅沢言ってはいられない。

    「剣士隊は急いで城門を破壊しろ!弓兵は援護射撃だ!
    ダークハンター隊は隙あらば城壁を登って守備兵を倒すんだ!」

    何回もの攻撃でダークエルフ側も少なくない損害を被ったものの、
    確実にその身を削られていく城門はついに耐えきれず、悲鳴をあげて崩れ去った。
    そして、壊された城門からダークエルフ達が雪崩を打って城内に侵入。
    城壁を破られ混乱した守備兵たちは次々と彼女たちに倒され、
    未婚のダークエルフ兵たちの餌食になっていった。

    ただし、数少ない人間であるフレイヤはわき目も振らず
    都市中央にそびえる大聖堂に向かって一直線に走っていく。
    そこには最後の敵、チイラ将軍が鎧を着込み、大盾を構えて待ちうける。


    「私がいる限り、天使様には指一本も触れさせはしない!
    受けてみよ!エロニアの戦士の槍を!」
    「相手にとって不足はない!いくぞ!」



    フレイヤの攻撃!チイラに5のダメージ!
    チイラの反撃!フレイヤに9のダメージ!
    フレイヤの再攻撃!チイラに5のダメージ!

    「一撃が重い…武器相性も良くない……だが、経験はこちらが上だ!」
    「むっ………!」

    チイラの攻撃!ミス!フレイヤは攻撃を回避!
    フレイヤの反撃!チイラに5のダメージ!
    フレイヤの再攻撃!チイラに5のダメージ!

    「そのように重い鎧を着ていては満足に動けまい!」
    「くっ、速い…!」

    フレイヤの攻撃!チイラに5のダメージ!
    チイラの反撃!ミス!フレイヤは攻撃を回避!
    フレイヤの再攻撃!チイラに5のダメージ!

    チイラの攻撃!フレイヤに9のダメージ!
    フレイヤの反撃!チイラに5のダメージ!
    チイラは倒れた!

    「ば…かな……」
    派手な音を建ててその場に崩れ落ちるチイラ。
    命までは取らなかったが、彼女はもう戦闘不能状態だ。
    「ふう、勝てた。」
    一方のフレイヤは出血は無いが、身体がダメージを受けている感覚がはっきりしている。
    後一撃喰らっていたら彼女も危なかっただろう。




    「って何か違わないか!?別のゲームになってないかこれ!?」

    彼女のツッコミが誰かに届いたかは定かではない。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    「見事だわ……。ついこの前までかなりの劣勢だったのに、そこから立ち直るどころか
    逆侵攻して滅ぼしてしまうなんて。並みの戦術家にはできない芸当だわ。」

    エロニア大聖堂の屋根の頂上。
    都市を一望できる高さがあるこの場所から城下の様子を眺める女性が一人いた。
    仙女のような神秘的な格好、髪の毛と四肢の体毛は一点の曇りのない銀色。
    そして腰のあたりからは長くしなやかな尻尾が………九本あった。

    「現人神を擁き、急成長を遂げるダークエルフの国家。
    やっと見つけた………間違いない、私が求めるものはここにある。」

    彼女は誰にも気づかれることはない。
    彼女の持つ強大な力は術によって完全に隠ぺいされ、
    まるで風見鶏が立っているかのように、誰も気にとめない。

    「今は取り込み中の様だし、落ち着いたら現人神様の顔を拝みに行くとしよう。」

    そして誰にも気づかれることもなく、彼女は煙のように姿を消す。
    そこには一枚の紙でできた人型だけが残っていた………

     
     
     
     
     
     
     
     
    「皆ご苦労様〜♪ついに聖エロニア共和国は私達の物になったわ♪
    宝物庫や食料この略奪はしちゃダメだけど、旦那様漁りは許可するわ♪」
    『やっほーーーーぅい!!!!』

    陥落直後に現地入りしたルーツィエは、兵士たちに戦後処理を任せると
    智鶴と共にエロニアの大聖堂に足を運ぶ。
    城内のそこかしこではダークエルフを始めとする魔物娘達が、
    戦利品である自分の夫をあさる光景が広がり、
    つい先日まで神気に満ちていた厳かな雰囲気はどこへやら。

    「ねえお姉ちゃん。白きエミリアさんを捕まえたのはいいんだけど、
    これからどうするの?逃がすわけにもいかないし、かといって
    ずっと捕まえておくのもアレだと思うんだけど。」
    「ふふふ、どっちでもないわ。あの子には仲間になってもらうつもりよ♪」
    「仲間にするってどうやって………エミリアさんは僕たちと
    相容れない存在なんでしょ?力を貸してくれるとは到底思えな………、まさか、ね…」

    ふと気が付いたが、自軍には何人か元エルフだったり秩序側の人間だった者もいる。
    敵対的だった彼らも今ではすっかり智鶴に心酔しており、
    智鶴のためならどんな命令でもこなしてみせるという。

    「仲間になってもらうためにはちーちゃんに頑張ってもらわないとね♪」
    「僕が…?うーん、説得できる自信はちょっとないなぁ。」
    「だ・い・じょ・う・ぶ♪ちーちゃんはここに強力な武器を持ってるんだから……ね♪」
    「んっ…!?」

    ルーツィエの繊細な指が、突然智鶴の股間あたりをスッと撫でる。
    それだけの快感で智鶴のそこはむくりと起き上った。

    「お、お姉ちゃん…!い、いくらなんでもそれは……」
    「いいのいいの♪この世界では元いた世界の常識なんて気にしないの♪
    ふふふ〜ん♪楽しみねぇ♪エンジェルを染め上げるなんて♪」

    「そうね、智鶴君。どんどんやっちゃいなさい。」
    「ザリーチェさんまで……。」

    なぜか中央礼拝堂に先に来ていたザリーチェまで、
    智鶴を焚きつけようとしているらしかった。

    「だったらいいこと教えてあげるわ。智鶴君がもしエミリアに情けをかけてあげても、
    その後すぐに彼女はこの世界から消えちゃうのよね。敗者はいる資格なしってことで。」
    「ひゃー…厳しい設定だね。」
    「けれども、エミリアを智鶴君の『支配下』に置いちゃえば、
    あの子はまだこの世界にいられるどころか、
    エミリアの能力を得ることだってできるのよ。」
    「能力を得る!?それってエミリアさんの志向とかを使うことが出来るとか?」
    「志向はダメだけど、固有ユニットや固有呪文は手に入るわ。」
    「……たしかに魅力的かも。」
    「やーねー智鶴君、女の子とエッチするよりもゲーム進行が有利になる方が嬉しいのかしら?」
    「べ、別にそう言う訳じゃないけど…」
    「まあいいわ。自分の中で大義名分とかないと罪悪感あるもんね♪
    さ、行ってきなさい。あんまり焦らしてもかわいそうよ。」


    まだちょっと納得できない智鶴だったが、
    なにはともあれ元敵の指導者だったエンジェルに会いに行くことにした。
     
     
     
     
     
     
    さて、ここは大聖堂の奥の方にある白きエミリアの私室。
    ダークエルフ達に聖堂を占領された後、白きエミリアは
    素直に降伏し抵抗しなかったため、この部屋に軟禁されている。

    「…………私は、無力で愚かでした。後はこのままこの世界から消えゆくのを待つのみ。」

    天蓋付きのベッドに腰掛け、前を見ればそこには大きな一枚板の鏡がある。
    これは彼女が自分の日々の行いを確認し律するために設置した物で、
    ことあるごとにこの大きな鏡で自分がどう見えているのかを知ることが出来る。
    今鏡に映っている彼女は敗北に打ちひしがれて無気力な姿を晒していて、
    見ていてとても情けなく思えた。



    「おじゃまするわよ〜♪」
    「!!」
    「あら、そこまで露骨に驚かなくてもいいじゃないの。
    こうして直接会うのは初めてね白きエミリア。私がルーツィエよ。」
    「僕は初めまして、かな?鴻池智鶴です。よろしくね。」
    「あなたがチヅルさん……そう、こんなに小さな子だったんですね。」
    「小さい…一応18歳なんだけどなぁ。1ヶ月くらい前になったばかりだけど。」

    部屋を訪れたルーツィエと智鶴。
    智鶴は『小さな子』というフレーズにショックを受けるも、
    すぐに屈託のない笑顔に戻し、何の躊躇もなくエミリアの隣に腰かけた。

    「エミリアさんとちょっと話をしたいと思ってたんだ。」
    「話ですか…?敗れた私が何を語れることがありますでしょうか?」
    「まあまあ、勝ち負けはこの際置いておいて。
    前々から思ってたんだけど、君と僕…結構似てるんじゃないかって思うんだ。」
    「私とあなたが似ている?」
    「僕はね、皆から現人神って呼ばれてるんだ。皆を纏めるための象徴としてね。
    エミリアさんだってこの国に使わされた天使として、
    この国の旗印になって皆を導いていた………そう言った意味では似た者同士さ。」
    「確かに。ですが……なぜ同じ境遇なのに私は敗れああたは勝利したのか……
    それがまだよく分かりません。私は…何を間違えたのか……。
    やはり私はあなたの様に皆さんを導くだけの器がなかったということなのでしょう。」
    「うーん、僕だって特段優秀ってわけじゃないんだ。この世界に来て、
    まだ少ししか経ってないし、政治だって戦争だってしたことはなかった。
    だけど、エミリアさんは本物の神様に期待されてるくらいだから、
    少なくとも僕なんかよりはずっと凄い人なんだと思う。
    でもね……エミリアさんは今までずっと一人で戦ってきてたんじゃないかな?」
    「一人で?いえ、そのようなことはありません!チイラさんを始め
    政務官や神祇官、軍務官の方々が私を支えてくれていました!」
    「そうじゃなくてね、エミリアさんは困ったり悩んだりしたり
    辛かったり悲しんだりした時に誰かに弱音を吐いたり泣きついたりしたことある?」
    「あるわけないじゃないですか!私は国民の皆さんの期待を一身に背負う天使、
    常に強く優しく、皆さんの模範になるように……!」
    「やっぱり。それじゃあ結局誰にも心を開くことなく一人で戦ってるのと同じだよ。
    こう言っちゃあれだけど…僕はこの世界に来て右も左も分からなかったとき、
    よくルーお姉ちゃんやザリーチェさん、それに他のダークエルフの皆にも
    色々教えてもらった……今でも結構甘えちゃったりしてる。
    情けない男の子だって思うかもしれないけどそれでも構わない。
    でも、今僕が持ってる強さはみんなから少しずつ分けてもらった強さなんだ。」
    「…………ううん、情けないだなんて、そんなことはありません。」
    「ふふふ…そう言ってくれると嬉しいな。
    そんなわけで、エミリアさんはきっと一人だけで頑張り過ぎたんだ。
    まかりなりにもここは『聖エロニア共和国』だから…
    共和国ならみんなで手を取り合って生きて行かなきゃいけないよね。
    一人だけで国の全てを動かしていたら、それは単なる専制国家だ。
    人も天使も魔物も…一人で出来ることなんて高が知れている。
    僕とエミリアさんの差は、そこにあったのかもしれないね………。」
    「チヅル……さん…」

    屈託のない笑顔と優しい言葉で語りかけてくる智鶴に、
    白きエミリアは感銘を受けると共に、彼の顔を見ていると
    なぜかとてもドキドキとした気持ちになってくる。


    そのため、智鶴の顔がかなり近くまで接近していることに
    全く危機感を持てなかったのだ。
     
     
     
     
    「スキありっ♪ちゅっ。」
    「んんっ!?……んっ、んちゅっ、ちゅううぅっ、…んぷっ!?」

    智鶴の唇が突然彼女の唇に重なった

    12/09/14 23:54 バーソロミュ   

    ■作者メッセージ

    システム解説その6…勝利条件


    さてさて、古今東西の戦略シミュレーションには様々な種類があれど
    どのゲームにも一定の『勝利条件』が例外なく存在する。
    それは何かの項目でトップに立ったり、敵をすべて排除したり、
    目標を守りぬいたり、特定の物を集めたり………。

    当然このゲームにも勝利条件が存在し、
    その勝利条件を達成した勢力が世界の勝者となる。
    それはプレイヤーでもコンピューターでも一緒だ。

    で、その勝利条件だが
    このゲームには複数の目標が存在する。
    戦いに次ぐ戦いの果てに得られる勝利もあれば、
    平和的に自分の文明を育てて世界一になることもある。
    自分の好きな形で世界最強の文明を目指してみよう………


    と、言いたいところなのだがなかなかそうはいかない。
    そもそも文明によって勝利条件の達成しやすさは大いに違うし、
    そうでなくても立地や周辺国の状況次第で、
    おのずと目指す道が決まってしまうことが多い。
    どうしても目指したい勝利条件があるなら、
    初めから計画的にプレイすることが求められるだろう。
    特に平和的な勝利は高難易度では難しい。
     

    ではいつものように、勝利条件の一覧を見てみよう。
     
     
     
    ・制服勝利/制覇勝利
    制服勝利は、自文明以外をすべて滅ぼすまたは属国にすると達成できる。
    一方で制覇勝利は世界人口の49%程度、陸地の64%程度を手中に収めれば勝利となる。
    いずれも軍事力で他国を圧倒し、単純に踏み潰していけばいいだけなので
    もっとも単純な勝利条件だと言える。
    どちらにしても大して変りはないが、属国の領土は50%が自分の領土と
    計算されるので、属国を積極的に作ると制服勝利になりやすく、
    自国のみで勢力拡大しまくると制覇勝利になる可能性が高い。

    ・文化勝利
    こちらは極めて平和な勝利方法。
    各都市には『文化値』という値があり、これが相当量たまると
    その都市は『文化全盛』となる。その文化全盛した都市を
    3つ持っていればその時点で勝利となるのだ。
    一見すると簡単そうに見えるが、文化全盛を達成するには並大抵の努力では無理。
    かなり序盤から計画的に建物や社会体制を決めるのも大事だが、
    指導者の志向によっても達成しやすさが大きく異なる。
    具体的には遺産を建てまくれる勤労志向や寺院を早く建てられる宗教志向
    なんかもオススメ。とにかく戦争せず内政しまくろう。
    ちなみにコンピューターがこの勝利を狙っている場合は要注意。
    戦争ばっかしてたらいつの間にかどっかの小国が勝ってるなんてこともある。
    つーかマンサ氏猫大好き

    ・宗教勝利
    聖都を所有している状態で、その宗教の普及率を80%以上まで高めれば宗教勝利となる。
    宗教の種類が多いこのゲームでは宗教を80%以上普及させるのはかなり大変だ。
    いかにして自分がひいきする宗教を育てるかよりも、
    いかに他の宗教を駆除するかに力を注ぐ必要があり、
    地道な布教、せっせと神殿を建てる、他国を帰依させると同時に
    異端審問や洗脳、ときには宗教戦争も視野に入れるべきである。
    特に高難易度では他国の宗教創始が早いので、かなり計画的な戦略が求められる。

    ・支配の塔勝利
    『支配の塔』を建てるだけの比較的簡単なお仕事。
    支配の塔を建設するには前準備として『劣位の塔』を4種類立てる必要があり、
    劣位の塔を建てるには、魔術の源の資源『マナ』を複数種類集める必要がある。
    (マナについては後ほど解説する)
    4つの塔の建造にはそれぞれ、特定の3〜4種類のマナが要るのだが、
    集める手段は様々ある上に、どの勢力も初めから3種類のマナを持っている。
    なので極端な話立地さえ良ければ初めからこの勝利条件が一直線に狙えるぞ。

    ただし、塔の高さはぶっちゃけイー●のダー●の塔並みに高いと思われるので、
    相当規模の生産力を確保し、その上で工夫しないと超長期工事となり、
    その間に敵が塔を破壊しに来る恐れがある。

    ・祭壇勝利
    秩序勢力・または中立勢力の秩序よりの文明のみが達成できる勝利条件。
    大規模な祭壇を作ることで神の力を借り、魔を一掃するというもの。
    この勝利条件を目指すには高度な技術と数人の偉大な預言者が必要で、
    最終的には支配の塔に匹敵する規模の建造物を建てることになる。
    なかなか面倒だが、運が良ければ意外と簡単に狙えることもある。
    特に、初期の一都市だけでプレイする特殊なスタイルのプレイヤーにとっては、
    もっとも達成しやすい勝利条件かもしれない。…が、
    ここの読者の方々にとってこの勝利は壮絶なバッドエンド以外の何でもない。

    ところで、本家ではどちらかというと秩序側が主人公なのだが
    このゲームでは魔の側が主人公だ。
    だったら魔勢力用の祭壇勝利みたいなものがあってもいいかもしれない。
    っていうかつくりたい。

    ・時間勝利
    時間切れで決着がつかないと、
    その時点で最もスコアが高い勢力が勝利となる。
    はっきり言ってこの勝利を目指すことは殆ど無いし、
    そもそも難易度が高いと時間切れする前にAIに勝利されて終わる。
     
     
     
    さて、ここで読者の皆様に一つアンケートを実施します。
    皆様は智鶴君にどんな勝ち方を望みますか?
    一応現時点でどんな勝利を目指すかは大体決めてはいますが、
    参考までに意見をお聞かせ願えればと思います。

    また、有識者の方々には
    上記以外で画期的な勝利方法を思いつきましたら
    是非とも教えしてもらえませんでしょうか。


    本来はもう少し後に解説しようかと思いましたが、
    少々気になる感想がありましたので予定を繰り上げました。
    皆様の忌憚なき意見をお聞かせ下さい♪