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まもむすゼーション!!

バーソロミュ

INDEX

  • あらすじ
  • %02 c=15d 第0期:ようこそ、図鑑世界(ゲーム)へ!
  • %02 c=15d 第1期:お姉ちゃんが出来ました
  • %02 c=15d 第2期:偵察!探検!調教!
  • %02 c=15d 第3期:現人神の決断
  • %02 c=15d 第4期:貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!
  • %02 c=15d 第5期:筆記は剣より強し
  • %02 c=15d 第6期:反撃は三倍返しで
  • %02 c=15d 第6期外伝:白きエミリア 黒きエミィ
  • %02 c=15d 第7期:井の中の蛙、海の広さを知る
  • %02 c=15d 幕間:眠り姫オーヴァードライブ 壱
  • %02 c=15d 第8期:興奮と驚愕と共に歩む日常
  • %02 c=15d 第9期:援軍
  • %02 c=15d 第10期:妹の心姉知らず
  • %02 c=15d 第11期:閣下は相当カッカしているようです
  • %02 c=15d 幕間:眠り姫オーヴァードライブ 弐
  • %02 c=15d 番外:まだ見ぬ指導者たちの肖像…(1)
  • %02 c=15d 番外:まだ見ぬ指導者たちの肖像…(2)
  • %02 c=15d 第12期:ハーピーたちの歌声が告げる
  • %02 c=15d 第13期:仁義なき姉妹喧嘩
  • %02 c=15d 13期外伝:みんな我慢してたんです
  • 第10期:妹の心姉知らず


    今期の格言

    今日、私が貴女たち2人を魔物娘化させました。
    ですが、貴女たち2人は私に直接お礼をするのではなく、
    明日各々が別の2人ずつを魔物娘にしてあげるのです。
    明日魔物娘になった4人娘たちは、また別の8人を魔物娘にしてあげます。
    こうして魔物娘の輪を広げていけば、一月と少しもかからないうちに
    世界中の人が魔物娘となって幸せに暮らせるのです。

    堕落の修道女―ルカ・リリライト
     
     
     
     
    ヴァルハリア教国第二都市ニヴルヘイム……この国で最も生産力の高い
    軍事都市に、この国の王…リチャード・ライオンハートの姿があった。

    「騎乗兵の編成は順調のようだな。投石器も、そこそこの数がそろいつつある。」
    「はっ、お達しの通り、必要な数の軍勢の生産は終えています。
    あとは国境まで運ぶだけです。そして…私めもいつでも前線に出る準備はできています。」

    整列する騎馬隊の間を歩くライオンハートとその部下のヒロ。
    ここにいるのは全国各地で少しずつ生産した新設の騎乗兵たちで、
    その数8ユニット。そこに、エルフとの戦いで鍛えられた剣士部隊も加わり
    ユニット総勢は20部隊を超える規模にまでなっている。

    「どうかな、戦闘力は一人前になったか。」
    「一度実戦を経験すれば無駄な訓練は不要です。
    その点トメニア王国は実戦経験がなく最適な相手かと。」
    「うむ、あとは………」

    「陛下、トメニア王国軍はリートゥス海神連合首都の攻略に失敗し、
    さらに主力部隊もダークエルフ軍の奇襲で潰走したとの報が入りました。」

    そこに報告を持ってきたのは、フルプレートで全身を覆ったルイーズだった。
    これが意味するところは、そろそろ頃合い…ということなのだろう。

    「ルイーズ、本当にすべてがそなたの申す通りになったな。
    トメニアはリートゥスを攻め、仲の良いダークエルフがこちらに向ける主力を
    投入してまで援護する……トメニアはこの後さらに軍を戦線に投入する…
    ふむ、これで我が国へ向ける矛先はなく、全力で相手を叩き潰せるわけだ。」
    「恐れ入ります。」
    「ははは、ルイーズさんを敵に回さなくてよかったよ。
    何しろトメニアに支援を行い、戦争に踏み切らせたのはわが国…
    そのことに、いまだにどの国も気が付いてない。よくできたものです。」

    ヴァルハリア教国は、事前に技術援助と地図を渡す見返りに
    リートゥスへの宣戦をトメニア王国に打診したのだった。
    トメニアの独裁者ヒンケルは喜んでこの贈り物を受け取り、
    嬉々としてリートゥスに宣戦してしまった。
    ルイーズが言うには「どうせ滅ぼすのですからどんな約束でもできます」そうだ。

    しかしヒンケルも無能ではない。
    ヴァルハリアとの国境にある二都市には最低限の守備隊は残しているし、
    国内にはまだ軍隊はそこそこ残っている。
    が、結局トメニアはリートゥス相手に全力を出していることに変わりはない。

    「甲冑を持て!戦が始まるぞ!」

    獰猛な獅子は、その牙に滴る血が乾かないうちに
    次の標的に狙いを定め、飛び掛からんとしていた。
     
     
     
     

     
     
     
     
     
    変わってこちらは、エルフ国家翠緑の護り手とダークエルフ国の国境。
    双方ともお互いを嫌いあいながら、不思議とこれまで一度も
    目立った諍いも起きず、平和を保ったままの深い森の中。

    両国の国境を跨ぐように立っている直径5メートルを超える巨木。
    その幹の両側には、 それぞれエルフ種の女性が一人ずつ……
    方や白磁のような肌に若葉のような緑色の髪…
    方や褐色の肌に銀に輝く髪…


    「久しぶり、姉さん。元気そうね。」
    「ルーツィエ……あなたが里を飛び出してからどれくらい経ったかしら。」

    二人の指導者は巨木を挟み、顔も合わせずに言葉を交わす。

    「聞いたわ。あのエロニアを下したばかりなのに、次はトメニアとの戦争…
    ずいぶんと暴れているみたいね。私の妹とは思えないわ。」
    「私だって戦争したくてしてるわけじゃないのよ。
    それに……負けっぱなしのどこかの誰かさんよりはましね。」
    「ふんっ……」

    お互い剣呑な話から始まるところを見ると、
    種族間対立の根深さは相当の様に感じられなくもない。
    が、これはほんの挨拶。本題はこれからだ。

    「ルーツィエ。あなた…噂によると、どこかの町から人間の男児を攫い、
    慰み物にしたあげく『現人神』などに祭り上げた……。あってるかしら?」
    「ふぅん、エルフにはそんな歪んだ情報が伝わってるのね。5点ってとこかしら。
    残念ながら私とちーちゃんの絆はそんな薄いものじゃないわ。
    あの子は……私にとって、もう無くてはならない大切な人なの。
    いえ、それだけじゃない。ちーちゃんは私たちダークエルフの
    象徴にして希望そのものでもあるの。ちーちゃんに何かあったら
    それこそダークエルフ全員が命を懸けて戦う覚悟だってあるの。」
    「分からないわね…、たかが一人の男児のためにあなたたちが熱狂する理由が。」

    エルフの長、イクシーは呆れた口調で疑問を口にする。
    エルフたちにとって人間は下等生物であり、同等の存在とは見ない。
    そんな人間の…しかも見た目年端もいかない者を神のように崇めるのは
    彼女たちにとって理解しがたいことだった。

    「そうね……、じゃあ逆に聞くけど、あなたたちエルフは
    族長である姉さんの言葉と、大自然の神様スケイルの言葉…
    どちらの方にありがたみを感じるのかしらね。」
    「なに?」
    「いくら姉さんが族長だからって、自分の命令をだれもが素直に
    聞いてくれるとは限らないでしょ?でも、自分たちのより上位の存在……
    神様の言葉だったらどうかしら。殆どの連中が素直になるんじゃないかしら。」
    「…………」
    「私たちダークエルフは…もともと協調性がなくて自分勝手だった。
    あのままだと、きっと自分の欲望のためだけに戦って、バラバラのまま
    時代の波に呑み込まれていたかもしれない………でもね、
    今の私たちには目標を共有する心が生まれた。ちーちゃんのおかげよ。
    ね、不思議に思ってたんでしょう。なぜ私たちダークエルフが
    こうも完璧な戦いができるのかって。それを姉さんは知りたい…違うかしら。」
    「…ええ、そうよ。そこまで直球に話て貰おうとは思ってなかったのだけど。
    貴方たちダークエルフのことだから、きっとエルフの尊厳を汚すような
    手段でと考えていた。訂正するわ。あなたたちの実力は本物、
    ならば私たちもこれからはそれ相応の覚悟で向かわせてもらうわ。」
    「あらあら、姉さん。気付くのが遅すぎるわ。
    そんなんだからあなたたちエルフは、古い考えから抜け切れないで
    激動の時代に取り残される羽目になるの。ふふふ、いずれ姉さんも
    そしてエルフのみんなも嫌でも思い知るはずよ。」
    「戯言を…。私たちエルフは決してあきらめない。私たちを簡単に
    屈せられると思っているのなら、その思い上がりを今すぐ捨てることね。」

    プライドが高い両者の言い争いは、結局単なる嫌味の言い合いでしかなかった。
    だが、翠緑の護り手の長イクシーは、ルーツィエの話を聞けば聞くほど、
    現人神として祭り上げた少年との信頼関係の厚さを感じさせられた。
    ルーツィエは自分の元を飛び出していったころに比べて明らかに成長している。
    それが彼女にじわじわとした焦りを覚えさせていた。

    「要件はそれだけかしら。じゃあ、私はもう帰ることにするわ。
    次会うときはきっと私の生まれ故郷かしらね。」
    「………ルーツィエ。」
    「なにかしら?」

    勝ち誇ったような清々しい顔で帰ろうとしたルーツィエだったが、
    イクシーの声に呼び止められて、ふと背後を振り返る。すると…

    「…………ふぅん、警告ってわけね。」

    大木を挟んで向こう側、翠緑の護り手領土の木々の上には、
    何人ものエルフの弓兵……それも長弓兵が矢をつがえ、ルーツィエに鏃を向けている。

    「分かったかしら。あなたたちが私たちの領土に入ったら最後、
    エルフの長弓から放たれる矢があなたたちの心臓を突き抜けるわ。」
    「あーはいはい、どうせ私たちは当分いっぱいいっぱいですよーだ。
    ずっと森の奥深くでこもって暮らしてるといいわ。じゃあね。」

    今度こそ会談場所を後にしたルーツィエはその場を二度と振り返ることはなかった。
    彼女も彼女なりに得るものがあった。そうでなければ自分から帰ることはしないだろう。

    (相当焦ってるみたいね姉さん。ふふふ、今後が楽しみだわ♪)




    「……、長弓隊もう下がっていいわ。あの子も懲りたでしょう。」

    イクシーが手を振ると、木々の上で構えていた長弓兵たちは、素早い動きで
    木々を渡って森の奥へ去って行った。それと入れ替わるように、
    一人のエルフがイクシーのそばにやってくる。

    「よっと。族長、何か得られるものはあったか?」
    「さあね…。」
    「さあね、じゃないだろう。何のために僕たち主力を国境まで連れてきてると思ってんだい。」

    イクシーの要領を得ない返答に呆れた顔をするのは、翠緑の護り手が誇る
    最強の弓使いの英雄ギルデン・シルヴェリック。
    名前と口調からはとてもそうには思えないが、れっきとした女性であり
    その爽やかで中性的な顔立ちとイクシーをも上回る高身長は、エルフ族たちのあこがれの的である。
    ただ、弓の訓練のし過ぎで胸が左右不均等に育ってしまったことを気にしている。

    「話は僕も聞いていたよ。ダークエルフの現人神と呼ばれる人間の男児が、
    ルーツィエに大きな影響を与えているのは確かなようだね。
    なんというか…まだ里にいたころは単なる自分勝手な奴でしかなかったが、
    心なしかいっぱしの指導者の風格すらあるように思えてくる。」
    「買いかぶりすぎよギルデン。」
    「やれやれ、実の妹が敵だと内心複雑なのはわかるよ。
    褒めたくもないし、かといっても貶したくない…ってね。」
    「ルーツィエとはもう縁は切った…そう決めていたのに、私ったらまだ割り切れてなかったみたい。
    でも…今話し合ってようやく心のうちは決まったわ。なんとしてでもルーツィエの横暴は止める。
    それが私たちエルフ族のけじめというものよ。さ、戻るわよギルデン。」
    「あいよーっ。」

    割り切ろう、割り切ろう。そう何度も思ってきたが、
    やはりルーツィエのことを割り切れないイクシー。
    彼女は甘いのだろうか……
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    で、イクシーが無駄に悩んでいる一方でルーツィエはと言うと…

    「ちーちゃーん!ただいまー!ぎゅーっ♪」
    「おかえりルーお姉ちゃん!ぎゅーっ♪」
    「やーん♪ちーちゃんがぎゅってしてくれるだけでお姉ちゃん幸せ〜♪」

    悩みなどとても無さそうなとろけきった笑顔で、最愛の人といちゃついていたとさ。

    「お姉ちゃんが言った通り、もともとリートゥスの領土だったところは
    全部返してあげたよ。ルミナさんたちからお礼言われちゃった。」
    「そうそう、それでいいの。あそこを私たちが持ってたって
    維持費ばかりかかっちゃうわ。恩も売れるし一石二鳥ね。
    トメニアと戦ってた部隊はどうなったのかしら?」
    「そこは抜かりないよ。ルミナさんたちも島にある都市で兵士を作って
    海の方から反撃してるみたいだし、順調そのものだね。」

    宮殿の玄関口から執務室に向かうまでの間に、二人で簡単な現状報告を交わす。
    トメニア戦線も落ち着いてきているし、技術研究も順調だ。
    あっちこっちから絶え間なく報告が入ってきて忙しい毎日だが、
    逆を返せばそれだけ物事がうまくいっている証である。

    「そうだ、ルーお姉ちゃんが出かけてる間に、新しい文明に出会ったんだ。
    これで東の大陸の文明は全部発見できたと思う。」
    「四つだけなの?意外と小さいわね東の大陸って。」
     
     
     
     
    ―――――《他文明発見》―――――

    ・ミカイア行政区
    指導者:教皇アスティナW世 
    女性 種族:人間 属性:秩序
    志向:宗教/防衛 固有志向:全都市で幸福 2
    外交態度:いらだっている
    国教:主神信仰

    アスティナWからのメッセージ。
    「来るべき邪教国家からの侵略を迎え撃つために、私たちミカイアは
    正しき信仰の元にそれらを迎え撃たなくてはならない。
    貴方たちはわれらの味方となるか、はたまた相対するのか。」
     
     
     
     
     
     
    「……来たわね、絶望志向の宗教狂いが。隣国にはしつこいくらい改宗を要求して、
    異教徒相手には星の裏側まで征伐しに行く迷惑な連中よ。」
    「分かる気がするよ。会った時点ですでに『邪教を崇拝する異教徒め(-5)』って
    正直石頭にもほどがあると思うんだけど。隣にいたら本当に厄介そうだなぁ。」

    東の大陸で最後に出会った教皇アスティナは頑迷な秩序の番人として有名で、
    ライオンハート以上に宗教を重視する超政教一致国家である。
    しかし、宗教志向と防衛志向は相乗効果が期待できない組み合わせの上に、
    文明の強さ自体も微妙なので、大抵は宗教戦争で戦火を広げまくった挙句
    勝手に自滅する。それがルーツィエの言う『絶望志向』の所以である。
    弱いが面倒な隣人だ。





    「せやから、うちらもほとほと困っとるんどすさかい。」
    「はあぁ…な、なんとかならぬものかのう…戦争などごめんじゃ。」
    「エリスの星が騒ぎ始めたようだ。戦乱が再び起こるとみていい。」

    「あなたたち……いつのまにうちに上がり込んだのよ。」

    ルーツィエが居間に戻ると、そこには東の大陸の指導者4人のうちの3人、
    ビートルのイシス、イースターラビットのロバイカ、
    そしてアルムテンのフォーレリィがソファーに腰掛けて香草茶を啜っていた。
    一体何事だというのか。

    「やあルーツィエさん、御機嫌よう。早速だが技術交換しないかい?
    私が持っている『預言』の技術とそっちが持つ『四大元素』でどうかな。」
    「はいはい、応じてやるわよ。私たちもちょうど欲しかったところだし。
    でも本題はそれじゃないんでしょ、いっぺんに三人も来るなんて。」
    「少し気になることがいろいろあってね。星が騒ぐんだ。」
    「星が騒ぐ……?」

    どうもこの電波系の指導者はまどろっこしい話ばかりするようだ。

    「私の見立てではどうやら私たちの大陸も、こっちの大陸も、
    今以上の大戦火にさらされる恐れがあるんだ。
    ま、確実なことではないけど、すでにその兆候は見えている。」
    「……わしのことを言っているのだろう?」

    若干くたびれた表情のロバイカ。
    智鶴がふと思い当たることがあって、その場で外交画面を開くと……


    イースターラビット  国教:主神信仰


    「ありゃ、信仰変えちゃったんだ。」
    「ビートル共和国から伝わった宗教を国教に制定した途端……
    隣の国からは毎日毎日改宗要求の文章が来てな、とうとう前のターンに
    『改宗しなければ実力行使も辞さない』と言われてしまって。」
    「最近ではうちらの国にまで改宗要求の使者がきよるさかい。
    むっちゃ迷惑しとるんねん。愚痴の一つも言いたくなりますわいな。」
    「いっとくけど、私たちはそっちの大陸に軍事ユニット送る余裕はないのよ。
    自分たちの問題は自分たちで解決しなさい。」
    「僕たちだって今トメニア相手にいっぱいいっぱいなんだ。
    だから今は何もしてあげられないよ……ごめんね。」
    「さよどすか……」
    「でもせっかく来たんだからお茶でも飲んでゆっくりしていってよ。」


    せっかく他国の元首が三人も来たということで、
    ダークエルフの召使いたちが、妖精の里リンカーからもらった可愛らしい
    …というか艶めかしい衣装と共に給仕を行ってくれた。
    特にロバイカ元首は興奮を抑えるのに必死だったようだが。


    と、くつろいでるところに大きなイベントが発生した。
     
     
     
     
    古の火竜 アンケローネが太古の眠りから覚めました!

    伝説のドラゴンが蛮族都市を塒に復活を遂げました。
    彼女を倒すことは困難を極めますが、その見返りに
    彼女の持つ多大な財宝を入手できるかもしれません。

     
     
     
    『へ!?』

    東の大陸三人組はお互いに顔を見合わせると、ゆっくりと世界地図を覗き込んだ。
    案の定、東の大陸のど真ん中………ちょうどイースターラビットと
    アルムテンとミカイア行政区がまだ手を付けていない隙間にある蛮族都市に
    巨大な赤いドラゴンの姿が………

    「あらあら、とうとうアケりんも復活しちゃったのね。
    これは面白いことになりそうだわ♪」
    「こ、これは一大事どすえ!面白がってる場合ではないわいな!」

    面白そうな笑みを浮かべるザリーチェと対照的に、
    三人の指導者の顔がみるみる青くなっていく。

    「なるほど、今日はやはり星の巡りがよくないようだね。
    すまないがこのあたりで失礼させてもらうよ。」
    「あわわ、ドラゴンが出た……急いで対策を練らねばっ!」
    「うちも急用ができたてしもた!帰らせてもらうどすえ!」

    そして、律儀にお茶を綺麗に飲み干すとさっさと帰って行ってしまった。

    「ねえ…ザリーチェさん。」
    「このドラゴンのことかしら?彼女は竜の時代に眠りについた
    伝説の大物ドラゴンなの。その強さを見てみるといいかもね。」
    「げっ!?つ、つよい………」

    偵察隊のブラックハーピーをぎりぎりまで近づけてみると、
    すぐにその強さが明らかになった。

    この前出てきた蛮族英雄オルティナの4倍近くの戦闘力を誇り、
    その上魔法が効かず、普通のユニットでは戦う前に足がすくんで
    動けなくなってしまうという、超反則的な強さだった。

    「倒すのは不可能じゃないけど、今の時点では無理ね、放っときましょ。」
    「でもまあ、なんだかんだでフォーレリィの占い当たってるんじゃない。
    今頃向こうの大陸の住民たちは大慌てしてるに違いないわ。」

    ちなみに、アンケローネはオルティナと違って
    都市の上から一歩たりとも動くことはないので、
    こちらから攻めない限りは特に害はないと思ってよい。
     
     
     
     
     
     

     
     
     
     
    場面は変わって、トメニア王国と交戦中のダークエルフ軍の主力部隊。

    「うふふ♪あなたたちは今日から私たちの愛奴隷よ♪
    いっぱい遊んであげるから、退屈はさせないわ♪」
    「はいぃ…私めはあなた様の奴隷ですっ!」
    「私のことはご主人様とお呼びなさい♪」
    「はい!ご主人様!」
    「……というわけで、智鶴様の愛らしい姿と偉大な戦略は…」
    「感激ですぅ!私も今日からちーちゃん教に入信いたしますぅ!」

    「お喜びくださいフレイヤ隊長!今回の戦いでトメニア兵5ユニットを
    新たにこちらの仲間に引き入れることに成功しました!」
    「うん、この光景はもう慣れた。故にツッコまない。」

    幾度もの交戦を経て、ダークエルフ軍の戦力は減るどころか
    むしろ調教されてユニットが増えていくという意味不明な状況を催している。
    男はダークエルフたちの鞭で快楽を体に刻まれて自らの体を差し出し、
    女は「ちーちゃん教」信者たちの熱心な不況で新たな信徒となってしまう。
    初めは呆れていたフレイヤも、いつしかこの光景が当たり前のように見えてきた。
    いや、むしろ………

    「隊長ったら捕虜の捕縛が上手くなりましたね♪」
    「そうか?私だけ縄の縛り方が一番下手だったからな。練習したんだ。」

    そう言って、最近長い付き合いの副官の鞭を借りると
    「よっ」という掛け声とともに一瞬で副官の全身を縛り上げた。
    亀甲縛り………それも2秒で。

    「やんっ…隊長、私を練習台にするなんてヒドイ♪
    でもこの締め付け具合がたまらないのぉ♪」
    「う〜ん、やっぱ間違っているのか?」

    ダークエルフの生活にあまりにも慣れすぎて
    徐々に染まりつつある英雄であった。

    「そんなことより、トメニア軍の攻撃部隊はあらかた片付いたみたいだな。」
    「これだけ倒してしまえば、もう奴らの戦力もそうそう残ってはいないでしょう。」
    「……よし、これだけの戦力もある。少しでも有利に講和できるように、
    トメニアの都市をいくつか占領しに行こう。」
    「お、ついに反撃開始ですね!腕が鳴ります!」

    フレイヤは、後方にいる智鶴から前線のことを一任されている。
    そこで彼女は戦後の交渉を有利にするためにトメニア領への進行を決意した。
    首都まで落とそうとは思っていないが、1,2都市落とせば
    相手も音を上げざるを得ないだろうという目論見だ。

    「行くぞ!私たちの本気を思い知らせてやろう!」
    『おーっ!』

    トメニア領へ逆進行を開始すべく行軍を開始したダークエルフ軍主力。
    この後、大陸を更なる戦火の渦へと巻きこむ事件が起こるとも知らず……
     
     
     
     
     
    フレイヤたちがトメニアへ向かっている頃、
    当のトメニア王国では、宮殿の執務室で会議が行われていた。

    敗北が続き重苦しい雰囲気の中で始まった会議。
    本来は国王が座るべき椅子にふんぞり返る独裁者ヒンケルと、
    執務室にずらりと並ぶトメニアの閣僚たちは、
    誰もかれもがやりきれない表情を浮かべていた。

    「将軍ども。弱体のリートゥスなど一瞬で海に追い出せるといっていたな。」
    『……………』
    「しかし現実はどうだ。トメニアが誇る最強の兵士はどこに消えた。」
    『……………』

    なんとか怒りをおさえ、体を震わせながら将軍たちを詰問し、
    対する閣僚たちはお互いに顔を見合わせ、何も言えないでいた。

    「余の戦略は完璧だった。それを………貴様らは見事に台無しに…」
    「で、ですが閣下!ダークエルフが介入するのは予想できたとはいえ、
    あれほどまでに強力とは思いませんでし――」

    バンッ!

    「黙れ!それもこれもお前らが無能だからだ!
    言い訳など聞きたくない!どうしてこうなったんだ!」


    部下の一言は藪蛇だったらしく、
    たちまち怒髪天となったヒンケルはテーブルに拳を打ち付けると、
    大声で部下たちを怒鳴り始めた。

    「聞くところによると第二波第三派も壊滅し、
    今や攻め込まれそうなのは我が国の方だというではないか!
    へニング元帥!この状況を打開するにはどうしたらいいと思うか!」
    「か、閣下…それはですね、今すぐ国境の守備を固め
    領内で迎え撃つとともに敵を疲弊させ、反撃で粉砕したのちに
    こちらの有利な条件で講和し、軍備を整えるのがよろしいかと…」
    「ふん。そのようなことは誰にでも思いつく。
    それにお前ら無能どもの指揮では心もとないだろう。」
    「では……ヴァルハリア教国に援軍要請を…。」
    「それしかあるまい。そもそも戦争を持ちかけてきたのは
    ほかならぬ奴らだ、責任は取ってもらわんとな。
    ガビッジ大臣!ライオンハートとの外交画面を開け。」
    「はい。」

    ヒンケルは、配下の大臣に命じてヴァルハリアとの外交画面を開く。

    「やあやあヒンケル殿!景気はいかがかな!」

    外交画面に現れた、相変わらずいい笑顔を輝かせるライオンハート。

    「どうだね、先日頼んだ海の異教徒どもの討伐はうまくいったかね?
    あれだけ誇っていたご自慢の軍隊たちがいたんだ。
    もう首都くらいは落としているころだろう?」
    「こ、この……解ってて言っているだろう………
    正直奴らを甘く見ていた、われわれの手には終えん!」
    「おおそうか。なにぶん私はいろいろな準備に余念がなくてな、
    忙しくて周囲をよく見ていなかった。だが丁度いい、
    私からも貴殿に話しておきたいことがあったのだよ。」
    「何?」

    このときヒンケルは、もしや参戦要求の見返りに
    自分たちが要求した以上のことを求めてくるのではと身構えた。
    だが、彼の予想は別の方向で裏切られる。

    「貴国は最近、国教を変更したと聞いている。」
    「………まあ、そうだが、それがどうしたというのだ?」

    以前までトメニア王国はヴァルハリアの布教者から伝えられた
    『主神信仰』を国教としてきたが、最近になって、
    翠緑の護り手領から伝わってきた『緑葉の同胞』が利便性が高い
    ということで国教を変更してしまったのだ。
    その結果…


    異教徒倒すべし(-6)


    の外交ペナルティーがついてしまっていたのだ。

    「貴国は偉大なる神を裏切り、エルフどもの同胞となったと見ていいのだな?」
    「何!?い、いや…これにはわが国なりの事情があるのだ!
    決して人間や神を裏切るなどということは……!」

    その上、ダークエルフの反撃で軍事力が大幅に削がれてしまったのだ。
    外交態度の急激な悪化、そして防衛力の低下。これが意味することは即ち…


    「貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!」
    「なにいいいいぃぃぃぃぃぃっ!!??」

    パパパパパウワードドン!!


    ヴァルハリア教国がトメニア王国に宣戦布告しました!

    12/12/18 18:29 バーソロミュ   

    ■作者メッセージ

    システム解説その10……宗教

     宗教、それはこのゲームになくてはならないスパイスのようなもの。
    我々日本人には理解できないかもしれないが、宗教は人々の心を豊かにし
    神を敬うことで、日ごろから謙虚に慎み深い生活を心掛けられる。
    反面、自分の神を絶対視してくると、他の宗教の信者と摩擦が起こり
    対立の火種となることも多いのである。

    このゲームの世界…と言うよりも図鑑世界には神々が実在することが
    明言されており、そのため信仰の力はそのまま神々の力となり
    見返りとして信仰する神からの恩恵を目に見える形で受けることが出来る。
    例えば海の神を信仰するものには大いなる海の恩恵として
    豊漁や航海安全が約束されるし、愛の神を信じる者には
    甘く激しい恋愛を経て幸せな家庭を築く運命が与えられる。
    このため宗教は完全に人々の生活及び文化の広範囲に根差すものとなり、
    神を信じないものは皆無と言っていいだろう(当然例外もあるが)。

    宗教は特定の技術を研究して『創始』することで生まれ、
    隣接する都市に自然に伝播するかあるいは信奉者ユニットによって
    布教していくことで、世界全体に徐々に広がっていくことになる。
    都市に宗教が伝わると市民が幸福になるほか、デメリットも殆どない。
    宗教を創始できた文明は、その宗教の『聖都』を保有することになり
    世界に広がっていればいるほどお布施による大規模な収入が見込める。
    そのほかにも、文化振興や研究の促進など、うまく使うことによって
    今まで以上に国を豊かにすることが出来るのだ。
    また、自国に伝わった宗教の一つを『国教』にすることで
    文明全体の力を大きく底上げしてくれることだろう。
    国教に制定することによって宗教独自の社会体制が解禁されるほか、
    宗教独自のユニットや建物を建てることもできる。
    ただし注意すべきは、同じ宗教を国教に定めている文明とは仲良くなるが、
    別の宗教を信仰する国との関係が悪化すること。特に宗教志向の文明は
    異教徒に対して容赦しない傾向があることに注意したい。
    宗教人口が全世界の85%を超えると、創始した文明は宗教勝利することもできる。
    比較的早く創始できる宗教なら十分にねらい目である。


    たかが宗教、されど宗教。
    世界を操る力さえあるこの力をどう使うかは君次第だ。


    「当然私たちダークエルフはちーちゃん教徒!
    ちーちゃんを愛でて愛でて愛でまくるのが私たち信徒の掟♪」
    「うをーーーー!!智鶴様愛してるーーー!!」
    「ハァハァ…むにむにほっぺ……すべすべのおしり…ハァハァ。」
    「智鶴様のお姿を見るだけでご飯10杯はいけますぅ!」

    はいはい君たち、解説にまで入ってこないの。土着信仰なんでしょ。
     
     
     
    それでは恒例のごとく、どんな宗教があるか解説していこう。
     
     
    基礎宗教…今回独自のルール。
    いくつかの文明は初めから宗教を創始している。
    ただし宗教独自の効果はなく、あくまで幸福目的である。
    聖都の建設は早い者勝ちなので注意。

    主神信仰,自然信仰,堕天使信仰

    これらは、いわば基本的な信仰なので、いずれは発展的な
    信仰に変わっていくこととなる。初めから持っている文明がなくても
    テクノロジー『古代の聖歌』を研究すれば創始可能。


    蒼ざめたヴェール
    信仰する神…堕天使アガレス
    テーマ: 秩序に背くが堕落なら、それはなによりの幸福となる

    必要技術:魂の堕落

    国教の効果:
    ・文明指導者の属性を『魔』に変更。
    ・聖都において文化 2 人口による不幸をなくす
    ・布教された都市の不幸-2
    ・信奉者ユニットの生産コスト50%

    専用の社会体制:愛楽主義

    魔王交代前までは、世界を破滅へと陥れる邪教集団だったが
    現魔王の世界に変わると、堕落することの幸せに目覚め
    今度は世界を積極的に魔界に染めようとしているやはり極端な宗教。
    おもに堕落神を信仰するダークプリーストたちによって広められる。

    この宗教を広めるだけであっという間に幸福問題は解決し、
    国民は豊かな生活を送ることが出来るだろう。
    また、信奉者ユニットが格安で作成できるのもポイント。
    国教にすると、指導者の属性が問答無用で『魔』になってしまう。

    魔属性の宗教は『エクスタシーカウンター』を上昇させる効果があり、
    世界が魔界に包まれていくほど相対的にこの宗教が有利になる。
    日に日に増加する性欲に喘ぐ他文明を尻目に、魔界を広げてやろう。

    ワルプルギスのサバト
    信仰する神…太祖ワルプルギス
    テーマ:貧乳はステータスだ希少価値だ
    愛さえあれば、年齢、血縁、倫理、など無力。

    必要技術:背徳の味

    国教の効果
    ・文明指導者の属性を『魔』に変更。
    ・聖都において文化 2 研究 2
    ・布教された都市に文化 2
    ・秘術ユニット作成時に経験値 3

    専用の社会体制:愛楽主義

    バフォメットたちによるサバトの集団。
    知性に富んだ彼女たちは、優れた頭脳を駆使して
    計算高く男性たちを魔の道へと誘い込むだろう。
    また、魔界で使用される怪しげな道具はおもにサバトで作られ
    魔女たちによって世界へ広まっていくのである。

    研究重視の宗教であり、技術研究の早さは他を寄せ付けない。
    魔法にも強くなり、強力な魔法兵を主力にしたいのであれば
    ぜひとも国教に制定しておきたいところ。はじめのうちは
    器用貧乏の印象が強いが、できることが多く遊べる宗教である。


    緑葉の同胞
    信仰する神…自然の神スケイル
    テーマ:美しくも荒々しい自然への崇拝

    必要技術:深き森への道

    国教の効果:
    ・文化圏内の森林が次第に古代樹林へ成長
    ・聖都において文化 4
    ・布教された都市の文化 1
    ・エルフ族との外交関係に 1

    専用の社会体制:大自然の守護者

    密林を住処とし、その恩恵に感謝するエルフたちの宗教。
    仲間同士の連帯感が強く、外敵に対して容赦のない彼らは
    非常にプライドが高く、時として他者を見下した。
    しかしながら彼らは美しくも荒々しい自然そのものを
    神として祭り崇めたのである。

    エルフのエルフによるエルフのための自然の宗教。
    森林がどれだけあるかでその恩恵が違ってくるので、
    森林が邪魔になることが多い普通の文明はやや使いにくい。
    しかしながらエルフが使った時の爆発力は半端ではなく、
    その分AIが真っ先に狙いやすく、自分で創始するのは難しい。



    キルモフのルーン
    信仰する神…大地母神キルモフ
    テーマ:山々は変わらずそびえ立ち、その下に悠久の平穏を湛える。

    必要技術:母なる大地への道

    国教の効果:
    ・『秩序』属性を『中立』属性に変更
    ・聖都において収入 2 文化 2
    ・布教された都市の収入 2
    ・ドワーフ族との外交関係に 1

    専用の社会体制:卓越制

    大地の女神を信仰するドワーフたちの宗教。
    魔王交代後、他種族と友好的になったドワーフたちによって
    ジャイアントアントなどの働き者の魔物や、刑部狸のような
    商売繁盛を願う魔物を中心に広く浸透していった。
    人間にも熱心な信者が少なからずおり、世界的にも
    ポピュラーな地位を占めつつある。

    金銭を得るのに適していて、文明の金銭出力が向上する。
    宗教固有の社会制度や遺産が非常に汎用性が高く、
    作成すると金銭だけでなく、生産力も大きく向上する。
    ドワーフでなくても国境にする価値の高い宗教であり、
    非常に使いやすい。


    ポセイドンの抱擁
    信仰する神…海神ポセイドン
    テーマ:広き大海原は頼るものすべて受け入れる。

    必要技術:深海からの神託

    国教の効果:
    ・『秩序』属性を『中立』属性に変更
    ・聖都において文化 3
    ・布教された都市の文化 2
    ・海上ユニットの移動力 1

    専用の社会体制:なし

    海神ポセイドンを信仰する海の民の宗教。
    ポセイドンは大昔から人間、魔物双方を平等に扱い
    現在では海辺にすむ者のほとんどの信仰を集めている。
    その反面、秩序の神々を信仰する者たちとの間に溝が出来つつある。

    海や水が多い地域で圧倒的な恩恵を受けられる宗教で、
    また、他の宗教と比べ文化出力で優遇されている。
    津波を巻き起こしたり、海上を渡るといった他にはない
    特徴を持ち、特に海洋志向を持つ文明との相性がいいのはもちろん、
    宗教志向を持つ文明との相性もなかなか。しかしながら、
    水辺がないとその恩恵が半減してしまうことに注意。


    エススの枢密院
    信仰する神…闇夜の神エスス
    テーマ:最も恐ろしい敵とは、未知なる存在である。

    必要技術:詐欺

    国教の効果:
    ・『秩序』属性を『中立』属性に変更
    ・聖都において文化 4
    ・布教された都市の文化 1
    ・全てのユニットがゴールドを消費して布教可能

    専用の社会体制:なし

    裏社会を牛耳る影の宗教。その歴史は謎に包まれていて、
    あるリリムが創始したということ以外ははっきりしていない。
    並み居る宗教の中で、唯一魔王交代後に発生した宗教であり
    それほど影響力は強くないと思われがちだが、その実
    非常に高度な相互組織と化し、秩序宗教は摘発に手を焼いている。

    非常にトリッキーな宗教であり、内政面ではあまり力を発揮しないが
    他の宗教のような神殿・信奉者・聖職者を持たず、信者であれば
    どんなユニットでもユニットを消費することなく布教を行うことができる。
    逆に、信奉者ユニットは一切作れないので、ほかの宗教からの乗り換えが
    望ましい。自ユニットの他国から見えなくしたり、隠密工作もお手のもの。
    上手く使うと、敵が何もできずに崩壊していくさまが見れる。

    後述の至高なる天空の宗徒とは対立関係にある


    至高なる天空
    信仰する神…光の神ルグス
    テーマ:智慧と慎重な熟慮が我らを導く。

    必要技術:名誉

    国教の効果:
    ・指導者の属性を『秩序』属性に変更
    ・聖都において文化 4
    ・布教された都市の文化 1
    ・領内では国籍秘匿が解除される

    専用の社会体制:秩序社会

    主神が寵愛する光の神ルグスを信仰する人々。
    伝統ある信仰であり、公明正大をモットーとする。
    ルグスの力を与えられた戦士は勇者となり、多くの魔王を打ち破ってきた。
    名目上は主神教の亜種ではあるが、彼らは非常に実行力に富み
    信徒は多くの勇者や偉人、人格者を輩出してきた。

    他の宗教に比べて宗教固有のユニットや建物が少なく、
    宗教自体の効果もそれほど大きくない地味な宗教なのだが、
    固有英雄が非常に強力であり、英雄目当てで創始する場合も少なくない。
    また、敵の正体を暴くことにも長けていて、敵対国家が
    エススを崇拝しているときに、好き勝手出来なくすることもできる。

    なお、エススの枢密院および魔の宗教の信者が同じ都市にいると
    対立イベントが起きて、都市機能がマヒすることがある。


    秩序の修道会
    信仰する神…正義の神ユニール
    テーマ:我が指揮官、我が王、我が神に絶対の忠誠を。

    必要技術:天界からの指令

    国教の効果:
    ・『魔』属性を『中立』属性に変更
    ・聖都において文化 4
    ・布教された都市の文化 1
    ・?自分の都市に布教が成功すると、75%の確率で信奉者ユニットを獲得

    専用の社会体制:秩序社会

    法と正義の神ユニールを信仰する厳格な宗教であり、
    人々が平和に過ごせるように日々尽力している者たちである。
    一方で寛容さも持ち合わせており、和を乱す者には容赦しないが
    正義にかなう者ならば魔物であっても礼儀正しく応じるのだという。
    近年、腐敗した主神教団と度々対立を起こしている一方で
    一部の先進的な考えを持つ者は魔物との共存も考えている。

    法と秩序による絶対的な善の宗教。自都市で布教すると再度伝道者が出現
    することがあり、出現率も高いので他の宗教よりも素早く布教できる。
    しかし解禁時期はおそらくもっとも最後になると思われるが……
    戦争向きの宗教であり、軍事ユニットの強さを底上げする。
    内政面も悪くなく、幸福を増加させやすいのはありがたい。
    相性がいい文明と悪い文明との差が激しく、素の状態で戦争に強い文明
    でなければ、いまいち使い勝手が悪いかもしれない。