生還者は旅をする
レスカティエ教国。 かつて世界で二番目の力を持っていた、多数の勇者を輩出した宗教国家。 しかしその煌びやかな功績は、魔王の娘「第四皇女デルエラ」の手によって魔界へと堕とされた。 そこにいたすべての国民、貴族、教団関係者、はては勇者たちでさえ魔物へと姿を変貌させた。 しかしその中で唯一、魔物の魔力に侵されることなく生き残ったものがいる。 元レスカティエ所属の勇者であり、陥落による汚点の中で唯一の希望。 今は転々と旅を続ける彼は人間からは尊敬の、魔物からは畏怖の念を込めてこう呼ばれる。 『生還者(サバイバー)』と。 |
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