愛と平和と怪人
因果応報って言葉があるってことは、それは実際に起こりうることってことだ。 俺の父親も母親もその言葉の通りに死んでしまった。まあ、二人ともとんでもない規模で他人様に迷惑をかけたわけだし、その辺は仕方のないことだと思う。 だけど、神様と言うものがいるのならこれだけは言わせてほしい。せめて、子に親を選ばせてほしいと。 残された子供。世界に破壊と混乱を撒き散らした夫婦の子供。 そんな俺がどういう扱いになるかなんて、簡単に想像がつくってもんだ。 世界は残酷で、俺は孤独で、世界を救ったヒーロー様は俺の方には見向きもしない。 救ってくれよヒーロー。そんな声は誰にも届かず、この世界から俺が消えても誰も困りはしないだろう。 だったら消えてもいいじゃないか。そう思って口にして、奇跡は起こらず天井を見る。 そんな毎日が続いているわけで。俺のなかにはもう、希望は残っていなかった。 ……のに |
||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||