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リリムと歴史学者見習い
 キルムズ教授の講義で「古文書を読むときは書いた人の意図など考えずに読むように、本人はそのつもりがなくても重要な意味を持つことがよくあるからだ。脱走を図り捕えられた奴隷が『けちな主人が一度もビールをおごってくれなかったからだ』と述べたのを記した文書があるが、これによりこの時代にビールがあったことが初めて証明された」と教わった。
 僕は歴史の本を読むのが好きで歴史学者の道に進んだので、おもに古文書を読むことで調査研究するスタイルになった。といっても大学付属の図書館にこもっているだけではなく、各地の図書館、各国の公文書館、田舎の旧家なども回ってさまざまな古文書を見つけて読んだ。
 結構あちこち回ったが、さすがに魔界や親魔物国家までは行かなかった。行けるものなら行ってみたかったが、正直言って怖いからと、教団の大学で研究しているので許可なんか下りるはずがないからだ。
 しかし、現在の研究テーマは「教団組織の時代による変化」なので、ここ最近は大学付属図書館にずっと引きこもっていた、ここで「彼女」と出会った。
1 出会い13/08/03 23:48
2 呪い13/08/17 23:05
3 取引13/08/25 00:09
4 調査13/09/04 19:12
5 襲撃13/09/08 21:35
6 帰還13/09/17 00:11
7 再会13/09/24 00:33
8 手紙13/09/29 23:38
9 質問13/10/06 23:49
10 昔話13/10/27 22:58
11 原因13/11/13 23:18
12 証文13/12/01 23:45
13 編集13/12/23 14:54
14 今後14/01/13 23:07

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