連載小説
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ベンチの横のラナンキュラス。
 街を見下ろせる丘の上に、古ぼけた四人がけのベンチがある。

 いつ、誰が、どんな理由で置いたのかは、誰も知らない。

 ある時は、休日のひとときを過ごす人間が。
 またある時は、退屈そうな魔物が。
 そして誰もいない時は、小鳥たちが翼を休めに。

 皆何も考えずに座ったり、寝転んだり、留まったり。

 春夏秋冬、ただベンチはそこにある。

 これは、そんなベンチにやって来た人間と魔物による、いくつかの短いお話。
旅をする人。11/10/05 19:00
過去と未来を紡ぐ人。12/04/11 04:42
失い、得た人。13/06/01 06:47
愛を遺した人、愛を育てた魔物。15/10/26 18:06
終章:思いを馳せる人。15/10/26 18:06

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