フワァ〜〜〜っと欠伸をした。
そのダルさを噛殺し、体を起こした・・・
見慣れない草むらで寝ていたのか、まったく見覚えのない場所に居た・・・
「・・・どこだ・・・ココ・・・?」 「やっと起きた♡」 「あぁ〜・・・えぇ〜っと・・・どちら様でせぅ?」
そりゃまぁ〜見慣れない裸体のレディーが目の前に・・・ ココは楽園ですかぃ?と、質問したくなる美人。 欲を言うなら少し胸が足りない・・・
「胸がお好き?」 「ウィっ!?」
内心を見透かされ驚く・・・
(なんで、読まれた・・・?)
「そんなに驚かなくても、私と貴方の仲ですよ?それより早く・・・もぅ、我慢の限・界・!」
そう言い、自分の下の口に手を当て魅せる様にクパァっと開く。
「あのぉ・・・何をぉ・・・?///」 「もぉ!解ってる癖に。」
そこまで言うと、顔を胸に押し当てすり寄って来る。 甘い香り、麗しの碧眼、ショートで揃えられた銀髪、・・・
「あたしが良くしてあげる!」
パチンっと指を鳴らした次の瞬間には着ていた衣類が消え去る。
「なっ!?」 「細かい事は気にしない!」
それより早くやろうと急かす。
「あたし、ずーっと見てたの。貴方のことが気に入ったの。」
そう言いながら、下のを口でくわえ込み離さない。
「ちょっ、待って・・・辞めてください・・・」 「良いじゃない、こんなに堅くして躊躇っちゃって、カワイィー」 「辞めないと、怒りますよ!?」 「“ココ”で私に勝てると思う。」 「貴女が辞めてくれないなら実力行使をするまでです。」 「!?・・・力が入らない・・・?」 「なんだか良く解んないけど、取り合えず逃げよう!」
下が解放され、スーッとするが走ってその場を立ち去る。 結構走ったな・・・少し休もう。 木の陰に腰を下ろし、息を整える。 目を瞑ると、無重力に襲われた・・・
「・・・ん・・・?」 股間が寒い・・・ なんだ・・・?
「ンッ、・・・ヌプッ・・・」 「!!・・・ル〜ル〜何してんですかい!?」 「朝の健康法だっ!」 「そ、そんな不意打ちで///」 「大丈夫だ、もう終わった。」 「・・・えぇ・・・?」 「君が起きないから・・・///」 「ゴメンな・・・(やべぇ、可愛い・・・)」
そんなノロケている最中に大きな悲鳴が聞こえる。
「この声、エミーか・・・またナニかやらかしたなぁ・・・?」 「ナニかって、何?」 「あの子は自分の欲求不満マミーで処理しようとする。問い掛けに答えられなかったマミーに当たってるんだろ・・・」
少々話がすっ飛び過ぎてませんか・・・? 詳しく説明して下さいませんか、ルーテシア様?
「ハァ〜・・・マミーって言うのは私達の近くに居る魔物の名前だ。」 「ここら辺にも居るの?」 「外にも居るし、このピラミッド内にも結構居るが知能自体はそんなに高くないから安心だ。」 「ふぅ〜ん・・・」 「何か忘れてるような・・・?」
大きく愛らしい獣手を自分の顎に押し当て悩んでいる
「エミーちゃんの存在は?」 「あぁ〜・・・ソレだった。」
納得したようにポンと手を叩き、部屋を出る。 さっき突っ込みそこねたが、ココはピラミッド内なんですか? 冗談だよね・・・? えっ、マジで・・・!?
やたらと長い階段続きだった気がする。 ちょっと腰がね・・・ 弓道って腕とかに負担掛かるから足は鍛えてないんです・・・ たぶんこっちの世界で強化されてなかったら今頃布団へ逆戻りですよ・・・
「ハァ、ハァ、ハァ・・・ここ、辛過ぎるよ。暑いし・・・」 「エミー・・・どこだぁ〜?」 「・・・!アレは・・・?」 「ん?」
俺が指差す方へ目を向けると、黒いバンダナ姿の男達が5〜6人程エミーを囲っていた。
「チッ・・・またアイツ等か。好き勝手に・・・」 「なんなんだ・・・?」 「遺跡荒らしだよ。黒鴉[クロカラス]とか言う集団だ、名前くらいは聞いた事あるだろう?」 「あ、あぁ・・・黒鴉ね・・・」
確か、ギルドに入るときに聞いたな・・・ 最近名前が急激に上っている、危険な集団。 悪魔の悲鳴の様な武器を所持している ・・・とかなんとか。 早速ご対面かよ・・・
「おぉ〜こっちにも可愛い子が居るじゃん、ボス!コイツもヤっときましょうぜ!?」 「おぉ〜アヌビスか・・・スフィンクスにアヌビス、しかも上玉だ。」
男の一人がルーテシアへと近づく。
「ヨオ!怪我したくなかったら大人しく俺達の言う事聞きな。お友達も一緒に可愛がってヤるからさ・・・」
周りから、品の無い笑いがあがる。 まさにゴミの中のゴミとも言える人間だな。
「なぁ〜に俺の存在無視しちゃんってんですか、中年どもが!!ギルドの人間だ、大人しく武装を解除して投降しなさい!」
貰ったギルドカードを見せ、堂々と言って見せた、決まった。 そう確信したのもつかの間、周りの男たちは爆笑の渦に飲み込まれていた・・・
「なっ、何がおかしい!?貴様等はビビる所だろう、フツー!?」
「ばっ、バカが・・・ヒヒッ・・・何にもしらねぇ〜んだな・・・?素人が・・・」 「ガキ一人で俺らに刃向かうなんて・・・ククッ、腹イテェ〜・・・」 「しかも、ギルドランク最下級だし・・・」
「チッ・・・ドイツもコイツも話が通じないんだな?」
「お前等、容赦はいらねぇ〜可愛がってやれ!俺等の強さをあじあわせてやれ!」 「「「おうっ!!」」」 「三下の格下の雑魚共が・・・図に乗んじゃねぇ〜ぞ!?」
正直、頭にきた。 人を小馬鹿にした態度に頭が来て、情け容赦なく殴りつけて、蹴り飛ばして・・・ 最後の一人になるまで潰し続けた・・・ もちろん殺しはしてない。 歯が折れたり、骨が折れたし、出血した奴が倒れてはいるが・・・
「どぉ〜したよ、最初の勢いは?三下がギャーギャー死亡フラグ立てるからこうなるんだよ?」 「チッ・・・ガキ相手にコイツを使う羽目になるとはな・・・」
そういい、無造作に取り出したのはハンドガンだった・・・ 黒のSOCOMに見える・・・ 軍事オタクの友達の家で延々と語られた・・・ FPS(ファーストパーソンシューティング)を買わされて、オンラインでフルボッコにされた・・・ 嫌な記憶が沸々と蘇る。 だが、今・・・この瞬間は凄く助かったと思う。 アイツに心底感謝する時が来るとは・・・
「死ねぇ〜〜〜ッ!!」
ボスのような男が言った一言。 トリガーを引き絞った。 だが、銃声は一向に響かなかった・・・ そう、アイツは銃の使い方を心得てない素人なのだ。
「ばぁ〜か、ハンドガンの安全装置も外せないの持ってるなんてなぁ〜・・・クックックッ。さぁ〜こっちの番だぜ三下ァ〜?」 「ひぃ・・・くるなぁ〜っ!!!」
ひたすらにトリガーを引く。 まったく動作しないハンドガンを必死に握り締めコチラを睨む男・・・ 正直言うと、もうどうでも良い・・・ コイツを潰して、はやくリアの元へ帰ろう・・・
そう思った。 無意識だった・・・
「もういい、お前潰れろよ・・・?」
腰が抜け、床から動けない男の顎を全力で打ち抜いた。 足にはまったく痛みが無かった。 だが男は白目を剥き動かなくなった・・・ 気絶したのだろう?
あとは、住み着いている魔物達や大量のマミーと一緒に末永く御幸せに成って貰おう。
「さぁ、良く解からんが任務完了!俺は帰るわぁ〜・・・ルーちゃんはどうする?付いて来るかい?残るかい?」 「・・・決っているだろう!ダーリン♡だが、ココでは駄目なのか?」 「・・・うん、帰りを待ってる奴がいるんだ。」 「そうか・・・なら仕方が無い。付いていって私が栄養管理をしてやるとしよう。」 「ちなみに・・・待ってるのってサハギンさんなんですが・・・オーケーですか?」 「えぇ〜っ!?私はあの根暗の様な性格は苦手です・・・ダーリン。」 「あぁ〜でも、悪い奴じゃ・・・」 「でも平気です!私とダーリンの間には強い愛情の絆が有るから・・・♡」 「いやぁ・・・あのぅ・・・」
このあと帰還したあとの一悶着有ったのだが・・・それは次回に持ち越しだなぁ・・・
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