異世界放浪記
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リザ娘襲来
門をくぐり、堂々とこちらに向かってくる。
コチラを睨み牽制・・・
「お前は私を楽しませてくれるよな」
「リザードマン・・・勝てるかな・・・?」
少し濁声に成ってくる・・・
ってか、もう既に涙目なんですけど?
「行くぞ!?」
掛け声と共に跳躍。
間合いに入り、下から帯刀した片手剣を抜き一閃。
なんとか仰け反り回避すると、追撃の構えに入る。
一瞬で頭上から振り降ろしてくる。
「ぅわぁあああああっ!!」
デタラメに手を振る。
パァンっと、頬にhit
「あっ、当たった・・・?」
「・・・っ、ハハッ・・・面白い」
「・・・あっ、あの・・・」
「加減は無しだっ!!」
「ヒィイイ〜〜っ!!!!!」
完璧キレてるよ
ヤバィ〜生きて帰れるかな、コレ・・・
「我が名はライカ!リザード種の誇り高き戦士。」
「あっ、ご丁寧にどうも」
遂々頭を下げる
「名乗れ、小僧よ」
「八神零人・・・」
「レイトか・・・まぁ、良い名前じゃないかな?」
「はぃ?」
「行くぞ!!!」
「やっぱり、いい感じじゃないの!?」
ヒィイイっと、叫びながら逃げ回る。
勝てる訳がない!
ってか、勝たせてくれる訳が無かったんだ・・・
バカだな、オレ・・・
ホント、バカだわ・・・
でも・・・それでも、あの娘の下に帰るって決めたんだ!
ココで約束破ったら男がスタるよなぁ〜!?
その時俺は、ピタリと逃げるのを止めた。
「悪いな、オレには約束が有るんだ。遊びはココまでだ」
「・・・なんだ、恐怖のあまり発狂したか。」
「ハッ、なんとでも言ってな。さぁ〜振り切るぜっ!?」
バッとライカ目掛けて走り出す。
まずは、フック・・・
あっさり交わされた・・・
なら、連続で攻撃して反撃の隙を与えない!
右手のジャブからフック・・・
瞬時に蹴り技に変える。
「さっきまでの勢いはどぉ〜したよ?」
「チッ・・・怪我はさせたくなかったが、まぁ〜良いか?」
「嘘吐くな!最初に刀振り回した奴の言葉か?」
「隙だらけだな」
柄でドスッと脇腹を突いてくる。
「グゥッ・・・っ!?」
「ハァアアアアッ!!!」
「ヌリャッ!!」
「なっ!?」
頭上に落ちてくる刃をクルリと交わす
「歯ぁ〜喰い縛れよ、ライカ!」
「!?」
「俺の攻撃は結構痛いぜ!?」
顔面にストレートを入れようと直進させる。
「掛かったな?」
盾を使い防御に入る。
撃ち抜くんだ、この一撃で・・・
リアの為に、自分の為に・・・
「ゥォオオオオッ!!!!!」
パァア〜ンっと大きな音が響く。
「なっ!?」
「コレで・・・どぉ〜だぁ〜っ!!」
手には確実な手応え・・・
だが、当たったのは顔じゃなく肋骨だった・・・
ミシッと軋む様な音と共に地面を転がる。
「クッ・・・」
「ハァ、ハァ、ハァ・・・なんだ、今の!?」
「「「「「ぅぉおおおおおおおおっ!!!!!」」」」」
数秒後には歓声が沸き上がる。
嫌これは、罵声?
「化け物が人間の小僧に負けんなぁ〜!!」
「お前に全額賭けてたんだぞっ、どぉ〜すんだ!?」
等、自分勝手な物言いだ。
悲しいな・・・
コレがコイツ等の本性、全力で戦った者への態度・・・
まったく、今日の俺はどうしちまったんだァ!?
「ごちゃごちゃウルセェ〜んだよ!!文句が有る奴ぁ〜出てこいよ。コッチは殺り足りねぇ〜んだわ!」
急に静まり返る。
へっ、ビビってやがる
腰抜け共が・・・
「立てるか?」
「コレくらい・・・っぅ・・・」
「ハァ〜・・・しょうがない(ボソッ)」
「?」
「よっ!・・・っと」
バッとライカをお姫様抱っこで持ち上げる。
「なっ、ナニをしてる?///」
「あぁ〜ウッサイ、暴れんなアホ」
「なんだ・・・その・・・頼みが 有る・・」
「?」
王者の風格を背中に纏い会場をあとにする。
コツコツっと廊下を歩き、控え室に帰る。
「あっ、貴方にお願いがあります。」
「なんだ、急に改まって?」
「わっ、私のマスターになってください。」
「・・・ハァ〜っ!?」
「貴方は私に勝ちました。私は貴方に仕え、一緒に生きたい。///」
「いやぁ〜俺にはサハギン居るんだよね、一応・・・」
「で、でもでも・・・あたし料理得意だし、洗濯も出来るし・・・その、貴方の子供欲しいし///」
今コイツ[孕ませて]宣言しやがった!?
「ムゥ・・・コレ以上精力吸い取られたら死ぬわ」
「我が主に成ってくれないのか・・・」
「かっ・・・考えさせて」
「お話中ゴメンねお二人さん」
「あぁ、嫌大丈夫ッス」
「いゃ〜良くヤってくれました。コチラも結構稼がせて貰いました。」
「まぁ、最初は死ぬかと思いましたよ」
「約束通りの報酬 ボーナスです。」
そう言い、紙封筒を渡す。
5万Mか・・・
2札抜き取り返す。
「ボーナスを受け取らない代わりに彼女を解放してください。」
「・・・・・・ハィ?」
「だから、あの子だけで良いから助けて下さい。」
「あぁ、それ無理。俺が決めたルーム兼規約を自分自身で破るのをプライドが良しとしない。」
「そんだけの理由か?」
「ハァッ!?」
「んな御託に付き合ってられないんだよ、殺らせてもらう。」
「ったく、解りましたよ。一人だけですよ?」
「あぁっ!」
「ふぅ、じゃ〜また参加してください。出口はこの先真っ直ぐです。地図もどうぞ」
「お世話になりました。行くぞ、ライカ」
「はい、マスター」
なんとか交渉を成功させ、出口へ向かう。
「待って下さい・・・」
「・・・あぁ〜アンタか」
「なんで私を解放する様に進言したの?」
「アンタが悪い人間じゃないから・・・かな?」
「・・・そぅ」
「ホラ、これ分けてやんよ」
札を分けてやる。
「貰えないよ、君が勝ち取った物でしょ?それに、また[取立]が来るから意味ないわ」
「取立?・・・よし、コレだっ!」
「マスター・・・凄い独り言」
「ライカ、この子に付いて行け!」
「「えぇ!?」」
二人が驚愕する。
「俺は、ライカが居ると困る。君は、借金?取立に困ってる。」
「そうだけど・・・」
「君だってライカみたいな強い戦士が居た方が良いだろ?ライカ、最後のマスター命令。」
「・・・はぃ・・・」
「この子と家族を守りなさい。それが終わったら帰ってこい!」
「はいっ!!!」
「ありがとう、このお礼は必ずします。」
「気にすんな、んじゃまた会おう」
手を振り、離れていく。
厄介払いできたし、人助けしたし・・・サクサク帰ろう。
とっくに日は昇り往来は騒がしくなりつつあった。
「もう朝か・・・リア怒ってるかな?まぁ、ギルド入会手続きして帰ろう」
日を背にゆっくりと人里を目指し歩き始めた・・・
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はぃ、超長々書いてたら更新遅くなりました。
すいません
最近ようやく自信が持てるように成りました。
それもこれも、コメントして下さる方のお陰だった思います。
まだまだ新参者ですが、スティック砂糖やガムシロップ並みの甘さで見守って下さい。
宜しくお願いします。
11/05/22 01:49
紫炎-sien-
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