連載小説
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水着の孤島と成長の儀式
Μ不思議の国Μ
Μ初太視点Μ


( ‐~‐)ザザーン…



( ‐~・)ザザーン…



( ・゚・)ザザーン…



( 。 ロ。)ハッ!



「ここはどこだ!」

照りつける太陽、白い砂浜、水平線が見える紺碧の海原。

まるでビーチのようだが……

「マドラ達は!?」

俺は周囲を見渡す。

すぐ近くに眼鏡を掛けた青年が仰向けで倒れていた。

「平也!?」

俺は立ち上がり、平也の下へ向かう。

「裸……?」

裸といっても一応白のズボンを履いているが。

いつの間に着替えたんだ……と自分の身体を見たら、俺も平也同様裸で緑色のズボン一丁であることに気づいた。

「いたわよ!」
「満知子、無事……だったのかな?」

俺は満知子のスク水姿を見ながら言う。

「何?色気が無いならはっきり言いなさいよ」
「いや、そうじゃなくて……マドラは見かけなかったか?」


「皆さ〜ん」


ビキニの美少女が向かってくる。

飾り気の無いシンプルな白のビキニ。

黒みのある茶髪のロングヘアーが海風につられて動く。

彼女は王子様を探すために地上へとやって来た人魚か、はたまた貝から生まれた美の女神か。

白い砂浜を駆け抜ける美少女の頭には赤と青のリボンを結んだ緑色のシルクハット。


シルクハット!!


「マドラ……だよな?」
「初太、仮にもマドラの旦那さんでしょ、気付きなさいよ」
「いや、燕尾服でもワンピースでも無かったからつい……」

「良かった、初太も平也さんも無事で」
「へーくんはまだ気を失ってるみたいだけど」

「マドラもいつの間に水着に着替えたんだ?」
「目覚めたら水着姿になってまして――」


じー( ・^・)


「大変、へーくんが仰向けでまどっちの水着姿を覗き見してる」
「えっ!?」

平也の奴、気を失ったフリをしてやがった。


じー(  _Α_ )ニヤニヤ


「し、下から見ないでください!見ていいのは初太だけです!」
「へーくん、じろじろ見すぎ!」


(・ ̄・ )じー


「やめてよ、あたしの水着をそんなイヤらしい目で……」


( _ ^ _ )< ハンッ!


  ∪ ゲシッ!
Σ(。∀。)


「このまま、足で射精させてもいいのよ?」グリグリ

「うわ〜まちたん、大胆」

「満知子〜いいよいいよ〜その調子〜」
「足踏みでおっきくしてるの?この変態スケベ、望み通りにしてあげる!」グリグリグリグリ!

「サングラス無しで平也を見てるからエッチな妄想全開なんだろう」

「あふぅ♪」ドピュッ
「もう出ちゃったの?海パンが濡れてるよ」グリグリ
「また出るぅ」ビュルルッ
「勿体ないから、啜っちゃお」ジュルジュル

満知子が白い海パンのシミを舐めはじめた。

「初太〜何でまちたんをジロジロ見てるのですか〜?」

マドラが俺の視界に入る。

「マドラ、よく見えん」
「わたしも足コキやお掃除フェラしましょうか?」
「ま、マドラ?」
「ふふふ〜初太はわたしだけを見ていればいいのですよ〜」

マドラが俺の海パンに手を掛けようとする。

「マドラ?様子がおかしいぞ」
「普通ですよ〜ただ初太が羨ましそうに見てたから」


パシャパシャ


「いいデスねいいデスね、マーチヘアの海パン掃除」


いつの間にか満知子達を撮ってる子供がいた。

しかもアイツは――

「おい、さっき俺達を転送させた奴がいるぞ!」
「あ、ホントですね」

「ふぅ、やっとお掃除が終わったわ」
「お次は平也の顔面目掛けて潮吹きするのデス!」
「わかったわ、オマンコに手を合わせて……って何撮ってるのですか!」

「途中で止めちゃ駄目デス!」
「そうだ、そうだ、ウィリア様の言うとおりだ」

「やりませんから!」

「チェッ、デス」
「チェッ」

「何でへーくんも残念がってるのよ!」

「何でしょう、あの茶番は?」
「さあ?」

満知子もマドラも正気に戻って安心した。

「それにしてもここは何処なんだ?」
「メロメロビーチ、デス」
「メロメロビーチ?」
「今回の社員旅行の場所デス。それとウィリアのことはウィリアと呼んでくださいデス」
「は、はぁ」

この娘と話してると、何か調子狂うな。


Μメロメロビーチ・黒ミサ会場Μ


「――他には『空』の天水浴場、『地』の地民プールがあり、ここを含めて三大水泳スポットと呼ばれてるのデス」

俺は歩きながらウィリアの説明を聞いていた。

ここは三大水泳スポット『海』のメロメロビーチ。媚薬の海に佇む孤島で、ここに来た者は全員水着になるようだ。

「見えたデス、サバト『飛脚運送』の会員達デス」

砂浜に巨大な紅白シートが敷かれており、シートの上には幼い少女から大人の女性及びその夫達が集まっており、誰もが皆、ビキニやハイレグ、ラッシュガードといった水着姿だった。(夫はズボンやブーメランパンツ、ふんどしを着用)

「あれ、あの魔女は……」
「初太、ゴーセルさんを知ってるのか?」
「いや、知り合いというより、平也の家に向かう途中で見かけて「いやらしい目で見てたんですよ」そんな目で見てねえよ、マドラ頼むから変なこと吹き込むなよ」

「初太、まどっちという奥さんがいながら、人妻と不貞を働いてるわけ!?」
「だから違うって、サイズが合わない服を着てたし、大事な物を運んでたから」

まさかと思ったが、彼女が飛脚運送の社員とはな。
人の出会いというのは不思議なものだ。

「社員全員、集まったようデスね」
「ウィリア様、社長夫妻が居ませんが」
「ブルーグは夫と一緒に出張中デス」

「社員全員って、飛脚運送はどうなるんだ」
「本日は臨時休業デス」
「いいのかよ……住人達が騒いでる筈だろ?」
「構わないデス、魔物娘は夫と交わったりして頻繁に仕事を休むのデス。例え職務に厳しい種族でも一度交われば自分も我を忘れてズッコンバッコンするから、交わりで休む事は禁止とは強く言えないのデス」

ホント、ラピッドタウンの住人は真面目なのか不真面目なのか。

Μ黒ミサ開幕Μ

「それでは、楽しい黒ミサの開幕デス!」

「わーい」「待ってましたー」「お兄ちゃんと遊べる」「うひふひ、妹、妹、うひふひひ」

水着姿のアリスや魔女達が、その夫たちもはしゃぎだす。

「ウィリア様ー!今日も張り切って快楽に忠実でありましょー」

セクシーな女性好きの平也までもがノリノリだ。

当のウィリア様は、白地にイチゴ柄のビキニを着た幼女。

「そうか、とうとう平也にも幼女趣味が「それは違う!」
「オレは昔も今もこれからもお姉様を愛する狂気の狩人だ!」
「じゃあなんでそんなにハイテンションなんだ?」
「ウィリア様には見た目を凌駕するすんばらしい力があるんだ!」

平也が熱意を込めて語り出す。

「つるぺた幼女を長身でボインボインなお姉様に、年端もいかない少年をお兄ちゃんに相応しい青年へと成長させる『成化の術』だ!」
「せいかのじゅつ?」

幼化の間違いじゃないのか?

「新メンバーの紹介デス」

幼い少女が夫と一緒にみんなの前に出る。

「アダルといいます」

子供用のフリル付きビキニに魔女が被る帽子。

「種族はま……魔女です」

「もう魔女なんだ」「隣にいるのはお兄ちゃんなんだ」

「アダル、皆に声明を発表するデス」

「私は……大人に戻りたい」





「えっ?」「何で」「幼い魅力を捨てる気?」「ぐぬぬ」

パン♪パン♪ 「ハイハーイ、良い子は話は最後まで聞くのがマナーデスよ」

ウィリアがアリスや魔女達の騒ぎをおさめる。

「アダル、僕が代わりに話すから」
「うん」
「アダルと僕は反魔物領の村出身でした」

アダルの夫が経緯を話はじめた。

Μ回想Μ

ある日、アダルの住む村に急進派と呼ばれる魔物の大群が襲撃

村は一夜にして魔界へと変わった

妻を含めた多くの女性が捕らえられ、怪しげな儀式によって女達は次々と魔物化してゆき、夫や恋人、想い人を犯しはじめる

ある女性は大量の蛇に全身を巻かれ蛇の身体になり、今度は自分が恋人を締め上げ

ある女性は狐が生み出した青い炎を打ち込まれると、まるで豹変したかのように想い人と交わり

そしてアダルの前には黒い巫女服を着た白髪の美女

愛する妻を持つ身でありながら、あまりにの絶世ぶりについ看取れてしまう

『貴女は魔女の素質があるわね』

美しい声で言った美女はアダルの回りに魔法陣を展開、美女が呪文を唱えると、アダルは悶え苦しむ声を聞きようやく我にかえった時には、妻の身体が縮み――

Μ回想終了Μ

「それから三年後、僕らは不思議の国へ迷い混みました」

「向こうにいた時の生活は大変でした……少女の身体では棚にある食器が届かないし、何も知らない外部の人間から子供扱いされて――私は永遠の若さなんて欲しくなかった。ウエッウウッ……」

アダルは嗚咽を込めて泣き出す。

「だから彼女には大人への洗礼を施すのデス」

「そうだったんだ」「ゴメンね」「友達に背丈は関係無いから」「俺は今猛烈に感動している!」

「でも、もし大人化が失敗したと思うと」
「大丈夫よ」

女性が、不安に押し潰されるアダルを抱き締めた。

ゴーセルだ。

「大人になりたいと強く願えば、きっと魔法は答えてくれる」
「強く、願う」
「そう、貴女はどんな大人になりたいの?」
「私は……」

「ゴーセル、もう充分デスよ」
「わかりました、ウィリア様」
「ミニ貨兵達、準備をするデス」

四体のクマのぬいぐるみが、アダルを囲むように魔法陣を展開する。

「『成化の術』発動デス」

赤と白

交互に魔法陣が光り出す。

「うっ、うがぁぁぁっ、あっ!」

アダルが悶え苦しみ始めた。

「暴れちゃ駄目よ!」
「ゴーセルの言うとおりデス、大人になるのは決して楽な道では無いのデス」

「ひゃうっ、あうっ、ぐはっ」


「あの調子なら確実に大人になるな」
「平也、判るのか?」
「ああ、オレも二回儀式に立ち会っててさ、成功例はあんな風に悶え苦しみながら大人へ成長したんだ」
「失敗例は?」
「激痛が無い代わりに、その子が高熱で倒れた」
「マジかよ」

「そもそもサバトは魔女が大人になる場合もあるのか?」
「基本的は無いらしいぞ。サバトに属する者は皆幼い姿に変えられ固定される。ただ不思議の国では魔女が大人化薬を飲んでそのまま固定という例外はあるが、それでも大人の魔女はサバトとは別物扱いだそうだ」

平也と会話するうちに、アダルは大人の女性へと変わっていった。

「これが、私……」

その名残として子供用のビキニが彼女の身体に食い込んでいる。

「アダル、アダルだよな」

夫の方も、アダルの成長した、いやかつての姿に驚いている。

「元の姿に……いや人間の時よりも胸が大きくなってるわ」

アダルはビキニを外し、身体を弾ませる。

大きな胸がぷるん、と揺れた。

「アダル、アダル……」

元の姿に戻ったのか、以前より大きな胸に興奮してるのか

夫のパンツから勃起したペニスがはみ出していて

「アダルー!」
「きてー!」

あの後、滅茶苦茶セックスしたよ。胸を弾ませながら。

Μ新薬披露Μ

「お次は新薬の披露デス」

ウィリアは透明な液体が入った瓶を皆に見せる。

「まず始めに紹介するのは、食の知識が身に付く『食育薬』デス」

「しょくいくやくー?」

「料理に混ぜて飲食すれば、その料理及び材料の知識が得られるのデス。試しにこの島から採取したココナツジュースに一滴垂らして、飲んでみるのデス」

ウィリアは休憩中のアダルにココナツジュースを渡す。

「ゴクゴク…」
「どうデスか?」
「プハッ……このココナツジュースは、虜の果実と同程度の精回復、魔力回復効果があります。あれ?不思議とこのジュースの効能がわかりました」

「このように味を損なうことなく、食べる程、食の知識を得られるのデス、子供のうちから食の知識を学び、新鮮で発情しやすい食材を選んで調理及び実食すれば、食べ物を美味しく、夫や妻も美味しく頂けるのデス」

「すごいー」「食べるだけ賢くなれるんだ」「わたしにも頂戴」「ほしいー」

「流石ウィリア様、子供の教育を考えてるなんて」
「平也と満知子、頼みがあるのデス」
「はい、ウィリア様」
「何か?」

「これから二人には休まずセックスしてほしいのデス」
「喜んで!」
「何でよ!」
「いやー、だって二人がセックスしないと」



「ずーっと、この島で暮らすことになるのデスから」


Μ続くΜ
14/08/18 23:54更新 / ドリルモール
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■作者メッセージ
ドリルモールです。

 今回の舞台であるメロメロビーチは妄想ヶ原様のアイデアです。妄想ヶ原様、使用許可誠にありがとうございます。

 メロメロビーチの情報は妄想ヶ原様の作品『彼女はゾンビですか?その2』の「番外:無人島でバカンスを」に記載されてます。

 続きは明日の夜までに投稿できるといいな……。


Μ


キャラクター紹介
【名前】ウィリア
【性別】女
【年齢】百年以上デス
【種族】ファミリア
【容姿】ハートの女王を模した姿+白と赤のローブ+目にハートのハイライト
【所持品】魔法の杖,魔女の箒(仕込み刀),幼化液入りコップ,ミニ貨兵
【一人称】ウィリア
【口調】語尾に「デス」をつけるのデス
【能力・特技】召喚・転送魔術,原料生成,幼化液,成化の術
【概要】
 ハートの女王が産み出したファミリア。
 神に等しい魔力と類い稀なる魔術の才能を持ったハートの女王が、バフォメットの使い魔生成術を基に生み出した使い魔。
 ハートの女王と同様気紛れかつ自由奔放な性格をしており、ハートの女王も彼女の行いに手を焼いている。

 ハートの女王の魔力の一部を分け与えられており、女性を固有種へ変える事が出来る。ただし極刑を解除すること(極刑の取り下げ)は出来ても極刑を執行出来なかったり、貨兵は玩具に硬貨を埋め込んで動かすミニ貨兵しか作れない等、魔術の才はハートの女王より劣っている。
 彼女の強みは魔術よりも、従来のファミリア同様人心掌握術であり、巧みな話術を用いて来訪者に不思議の国の魅力を吹き込んでゆく。さらに彼女から放たれる魔力は来訪者の警戒心を解いてしまうだけではなく、固有種への情欲を引き立たせ、異性と交わる妄想と欲望を抱かせる効果を持つ。よって、彼女の話を聞いた来訪者は住人との結婚や魔物化に魅力を感じたり、新薬の実験台にされてしまうだろう。

 かつてはフォーカードの一員てあったが、現在は飛脚運送の開発部と魔術課の総合責任者を勤めており、ファミリアと同様、自身を媒体にすることで魔力が籠った原料を生成し、それを製品や乗り物として加工するため、飛脚運送の運営には彼女の存在が必要不可欠。

 人や魔物問わず外見年齢を変化させる魔術を得意としており、おおなめくじのように身体を溶かし子供の姿に変える『幼化液』と対象を成長させ固定化させる『成化の術』を使い、サバトの洗礼と称して飛脚運送の職員を子供及び大人の姿へと変えているが、満知子のような「天然記念物」には洗礼を施していない。

【補足事項】
 ハートの女王「ホント気紛れな使い魔じゃな、一体誰に似たのやら」


Μ


用語集
【成化の術】
 名前の通り対象を男女問わず大人の姿に変え固定化させる魔術。
 妻がロリ化したにも関わらず大人の女性が好きな夫のため及び、幼い夫をいち早くお兄ちゃんにしたいアリスや魔女達のために飛脚運送・魔術部が考案した。

 対象の周囲に赤と白で描いた魔法陣を展開させて、魔法陣に魔力を込めることで発動する。
 発動すると対象に激痛が走り、激痛が終わる頃には対象が思い描いた姿へと変わる(時間は個人差がある)
 ただし、対象が大人するには以下の条件がある。

・精神面が大人であること
・大人になりたい意志があること
・自分が大人になった姿を明確にイメージできること

以上の条件がすべて成立しないと、激痛は走らないが高熱を出して倒れるだけで身体の変化は無い。

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