連載小説
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戦略・・・・・・・・・・
{絶対勝てない相手とは自分よりも意志が強い者である}

                      ザバサの名言

「ゴォォォォォ....ガタッ..ガタッ........」

夜の微妙な悪路を私は装甲車で走っていた

技術とは偉大だ・・村を出て半日位かかると言われた洞窟だが

村を出て約4時間しかたっていないのにもう目的地と言われた

洞窟が見えてきた

(やけに大きな洞窟だな・・装甲車が入れてしまうのでは?)

そう私が思うほど目的地の洞窟は大きく何か異様な感じがした

「まあ・・早く着いたことだし・・・偵察は今日中に行うとするか」

その様な事を言いながら私は洞窟から500mほど離れた茂みに装甲車を止めた

「到着♪〜、さて・・念のため偽装網をかぶせとくか」

そう言うと私は偽装網を持って外に降り・・装甲車を覆った

「良し! これでまあ見つからないだろう」

あくまで念の為の処置である

「さてと・・洞窟の様子はどんなな感じかな?」

そう言うと私はおもむろに双眼鏡を取り出し洞窟の周辺を見渡した・・・

(……やはり大きいな・・装甲車で突入する強硬策も・・いや・・・・
それは最悪の場合・・入り口は・・・とりあえずあそこだけか・・・・・・)

軽い状況確認を行うと私は現地調査に向かう準備始めた・・・

「とりあえず・・{89式・M870マリンマグナム・手投げ弾一式}が
 あれば事は足りるか、万が一の時は逃げればいいか、偵察だし」

そう言いながら私は準備を終え偵察に向かった

「ガスマスク装着……」

そしていつものガスマスク

(そして念のためM72を3本持ってきた……)

M72は使い捨てタイプの対戦車ロケットで、威力は少し低いがとても軽い

(まあ・・洞窟の様な密室では普通使えないがな、まあこれだけ大きければ使えるだろう)

ロケット弾の様な噴射推進兵器は撃った瞬間に噴射炎が出る

狭い所で撃つと噴射炎で射手に被害を及ぼす可能性がある

だが今回の洞窟はとても大きいと言うわけで、撃っても問題ないと判断した

そんな事を思っているとすぐ近くに洞窟の入口が見えてきた

(近くで見るとさらに大きく見えるな)

「さてと・・中の様子は……」

中の様子を探ろうと私は洞窟を覗きこんだ、

(ん!? 明るい? しかし松明の類は無いぞ?)

私は驚いた洞窟の中が松明などの明かりが無いのに明るかったからだ

(さすが、物凄く強い魔物がいる洞窟・・強者故の余裕か力の見せつけか)

それ以外にもっと驚いたのは夜で周囲が暗いのに外から見た時は明かりが見え

なかった事である

(やはり物凄い魔物がいるはずだ・・気を付けてかかろう)

そう思いながらも私は洞窟に一歩足を踏み入れた・・・・

(持ってきたナイトビジョンがデッドウェイトになったな)

※デッドウェイト=無駄な重り

洞窟の中はヒンヤリとしていた

(やはり・・明るくとも洞窟とは寒いものだな)

私はいきなり襲われてもいいように89式を構えながら洞窟の奥へと進んだ

「サッ・・・・・サッ・・・・・・・・・・・サッ・・」

私はなるべく音を立てないように静かに進んでいった、

(壁から推測するに・・鍾乳洞みたいだな)

そう私は芸術とも言える鍾乳石を見ながらも奥へと進む・・・・・・

「ぽっ・・・・ぽっ・・・・ぽっ・・・・ぽっ・・・・ぽっ・・・・・・・」

奥に行くにつれて鍾乳石の数が多くなり、そこから滴る水の音も大きくなって

いった・・・・

(ふう・・しかし・・・敵が一人も出てこないぞ?)

そう不思議に思いながらも私は洞窟の奥に足を進ませて行っている

(おお? 巨大な地底湖だ!)

洞窟の奥に進んだ私を待ち受けていたのは巨大な地底湖だった、

あまりの大きさと美しさに思わず私は息を飲んだ・・・・

(だが・・大概こういう所にボスとかが居るものなんだよな)

その様なことを考えた瞬間だった・・・・・・

「バサッッッッッ..........」

突如、地底湖の水面が持ち上がったかと思うと巨大な石が飛び上がってきた

「何なんだ!?」

それしか私には言えなかった・・・・

そう私が言った瞬間その巨大な石は周りの小さな石を取り込み

巨大なゴーレム見たいな姿になって、私に襲いかかってきた

「バアアアアアアアアンンンッッッ......」

強烈な一撃が私に飛んできた、

「おっと・・危ないな・・・宣戦布告同時攻撃かよ」

かろうじて避けてそう言った私だが、すぐに二撃目が飛んできた、

「ゴオオオオオンンンッッ......」

物凄い地響きと共に私の目の元居た足場が粉々になった・・・・

(まあ・・モーションが大きくゆっくりだから避けられるが・・・このままで はケリが着かないな)

そう思い私は念ために持ってきたM72を取り出した、これくらいの広さがあれ

ば発射可能だ、

(まあ・・これが効くかどうか試してみるか? 効かなかったら・・撤退する
 としようか)

そう思いながら私は石のゴーレムもどきに標準を合わせて・・・・・・

「フォイア! バシュッッッ......」

発射した・・・・

「ドゴォォォォォォォォンンンン......」

強烈な音と共にゴーレムもどきに直撃した

「ガラガラガラガラガラ......」

轟音と共にゴーレムもどきは砕け去った

(やったか! しかし・・M72一発で倒せるとは)

そう不思議に思いながらも私は崩れ去ったゴーレムもどきの亡骸を見に行った

(……魔力の感じは無し・・ただの脆い鍾乳石だ・・・・上手く行けば89式で 倒せたんじゃないか?)

私は魔力は使えないものの魔力を感じる事は出来た

そして今自分を襲ってきたゴーレムもどきがただの岩だということが分かった

(これが物凄く強い魔物では無いことは分かった・・では誰がこの岩を操って いたのだ?)

私はその時そう思っていた・・・・・・

(たぶん・・腕試しと言うことで操り主が遊んでみたのだろうな、M72程度で破壊できる人形ではな)

そう思いながら私は

「そして物凄く何か起こるフラグが立っている気がする」

そう言う私の予感は的中していた、

この短い戦いを隠れてながら真剣に見つめる者が一人いた・・・・・・

「ふふふ、さすが余の見込んだ者じゃ・・今日は新しい家の下見にでも来たのじゃろ」

(じゃが、顔が見えないのが残念じゃのう)

その者はその様な事言いながら岩陰に身を隠しながら私を見ていたっぽい

「もう少し力量を測りたいのう・・まだ迎い入れる準備も出来ていないから  な」

その様なことを言った後に

「大勢でかかったらさすがに対応しきれないじゃろう」

と言った途端・・・・

またもやゴーレムもどきを・・しかも沢山精錬したらしい・・・・

その様な完璧に私の身にとって危ない事を言っていたっぽい

「んん? 何だ何だ!?」

そう私が言った途端・・・・

(ふふふ、またのう♪)

「ごごごごごごごごごごごごご......」

「何だこの音と寒気は?」

そう私が言った途端・・・・・・

「バサッッッッッッッッッッッッッッッッ」×3

「バサッッッッッッッッッッッッッッッッ」×4

「バサッッッッッッッッッッッッッッッッ」×7

                   ……の

ゴーレムもどきが出てきた、

「……やあべぇ」

そう言うと私は一目散に出口に向かって全力撤退した、

「何で? どうして? どうやって? 三体と四体と七体・・合計14体の
 ゴーレムもどきが出てくるの?」

(まあ、13体で無くて良かった)

「ドシンッ・・・ドシンッ・・・・ドシンッ・・・・・・・・・・・」

14体のゴーレムもどきは私を追いかけてくる

(以外と動きが早いな、まあ追いつかれはしないが)

そしてもうひとつマズイことがある

何故かあれだけ明るかった洞窟が何故か今は真っ暗であることだ、

(ナイトビジョンがあって助かったな、やはり暗所には必要だな)

そう思いながら私は出口への全力撤退を続けている

(念のため時間を稼ぐか)

そう思い私はM72を取り出し・・一番前を走っているゴーレムもどきに走りな

がら狙いを定め・・・・

「バシュッッッ......」

発射した・・・・

「ドゴォォォォォンンンン......」

「何!?」

私が撃ったM72はゴーレムもどきに直撃してよろけたものの

ゴーレムもどきは崩れることなく、また私を追いかけてきた

(くっ、よく見たら鍾乳石では無く今度は石灰岩か・・固いな)

※石灰岩=ピラミッドの材料に使われたです

そう思っている内に洞窟の入り口が見えてきた

(外まで追いかけられると厄介だな…しかし手持ちの武器では・・ならば)

そう思うと私は最後のM72を取り出し撃てる状態にして入り口に急いだ、

「外に出た! 良し!」

そう言うと私は入り口の天井めがけてM72を発射した・・・・


「バシュッッッッッ......」

「ドガーンッッッ......」

「ガラガラガラガラガラガラガラ......」

                 ……って感じに入り口の天井が崩れた


(良し! 時間稼ぎ成功!)

そう思った私だが中からゴーレムもどきが崩れた岩をどかそうとしている

(急がねばやられる……)

そう思いながら装甲車へと急いだ、

「装甲車、装甲車・・・・」

自分のかけた偽装網のせいで少し探すのにてこずったが、私は無事に装甲車に

たどり着いた、

「さてと、魔法であいつらが動いてるとすると、ここもいずれ見つかる」

そう言うと私は急いで迎撃の準備を始めた

「かなり固かったからな、M72は効かなかったし」

そう言いながら私は考えた、

「まあ、パンツァーファウスト3なら大丈夫だろうか? しかし数がな・・  M82を使ってみるか」

私はパンツァーファウスト3を1本とM82と徹甲弾を持って外に出た、

装甲車近くの小高い丘があったので、とりあえずそこから撃つことにした、

(頭を狙えば殺れるかもしれない)

そう思った私は洞窟の入り口標準を合わせた、洞窟の前は広い原っぱだ、

こちらに来ても狙撃は可能である

(まあ、効けばの話だが)

そう思いながら私はゴーレムもどきが崩れた天井で塞がった洞窟がら

出てくるのを待っていた

(まあ、来ないでくれるのが一番なのだが…)

そう私が思った途端

「ごん..」

遠くの方で音がした

(遂に出てきたか)

私のスコープの先にはゴーレムもどきの腕が見えた

(出てくるぞ)

そう思った私は状況を瞬時に確認した

(風は穏やか・・・距離・・・・約700M・・・・徹甲弾装填)

M82は弾が重いので風の影響をほとんど受けない

この距離なら弾頭はほぼ直線に飛ぶだろう

装弾数は10発+1発・・狙う箇所は頭部、無効だったら脚部・・・・・・・

そう私はなすべきことを確認した、

「ばらばら......」

(ゴーレムもどきが出てきた)

私はゆっくりと出てきたゴーレムもどきの頭めがけて一発撃ち込んだ

「ザァン.......」

衝撃の割に発砲音は小さい

(当たれよ)

弾速は遅く、当たるまでスコープで見られる

「ゴガッッッッッッ......」

鈍い音と共に頭部に弾頭が命中した

「ガラガラガラガラッッッッ」

命中音と共にゴーレムもどきは砕け落ちた

(いける! 一発で仕留められるぞ!)

狙撃中に興奮することはブレにつながる為してはいけなかったのだが、

ゴーレムもどきを沈めた事に私は興奮してた

「ザァン・・・・ザァン・・・・ザァン・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガンッ......」

立て続けに11発の徹甲弾を11体のゴーレムもどきの頭部に命中させ

撃沈させた私だが・・・・

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

ゴーレムもどきの動きは早く、残りの三体が私のすぐ100M手前まで迫っていた

(もう一体くらいは)

一発だけ徹甲弾を装填し

「カチャ・・ザァン・・・・・ガラガラッッッ......」

(仕留めた! 残りは二体)

近場に寄られるとスコープでは狙いずらくなる、かと言ってスコープ無しでは

頭部に命中させるのは難しい、近接用のダットサイトに変える時間も無い

そう思い私は数少ないパンツァーファウスト3を持ち出した

(これなら余裕だ)

そう思っていたら2体のゴーレムもどきが目の前まで来た

(でかいな・・だが)

そう思うと

「パンツァー!!!!!!!!」

その声と共にパンツァーファウスト3を発射した、

「ドシュッッッッッッ......ドゴッッッ」

二重弾頭のタンデムHEAT弾が一体目の胸を突き抜け二体目の頭部に命中した

「ガラガラガラガラッッッッ......」

崩れ落ちるゴーレムもどきを亡骸をよけながら

私はパンツァーファウスト3の光学サイトを外し、発射チューブを捨て、

M82を回収して装甲車に戻った

「発射チューブはバイオマスプラスチック製…ゴーレムもどきの亡骸と共に土 に還れ……」

そう言いながら朝日が昇りかけている空を見上げた・・・・・・


装甲車に戻った私は作戦を練りながら夕食兼朝食をとっていた

(……M82を撃ち終わる直前辺りだろうか、視線を感じた気がする)

そう思いながら私はパンをかじっていた、

狙撃中は信じられないほど他の視線に敏感になる

そして、視線を感じると無口になるほどに恐怖を感じる

私は気にはかけたが作戦を立てることに集中することにした

(てか、カールくんでもいけたな、あのゴーレムもどき)

そのようなことを私は思いながら

「さてと、たぶん物凄く強い魔物とはあのゴーレムもどきの操り主だろうな」

(さて・・どうするかな、あのゴーレムもどきを何百体と出されたらまずいし な)

そう私は思いながら何か良い作戦は無いかと考えていた

(今ゴーレムもどきと対峙することよりも操り主と対峙することを第一に考え るべきかな)

そう思った私は今ある武器を整理した

「ええと・・今ある武器は・・・・・・
  
 ○対物兵器
   カールくん・AT-4・パンツァーファウスト3・M72・M82バレット
 ○対人兵器
   M870マリンマグナム・・ベネリM4・89式・ジャッジ・日本刀
    音響閃光爆弾・煙幕弾・グレネード・LMT.308MWS
        
                        ……くらいかな?

「こんなものか」

そう私は装甲車の中を見渡した・・・・

「おお! そうだ! たしかC4があったな・・あと自動てき弾銃も」

私はこの世界にくる前の任務の為に準備していた兵器のあまりの存在を

忘れていた

「ほっと・・さすがに自動てき弾銃は携行できないか」

自動てき弾銃は40ミリのグレネード弾を連発する恐ろしい兵器である

しかし搭載するか設置するかして使うため24.5キロと重たい

(やはり、対物兵器ばかりだな)

そう私は思いながらも作戦を立て始めた・・・・・・

「まずは地底湖まで重火器類を装甲車で運びカモフラージュを
  置いておく武器にほどこす・・その後洞窟のさらに奥を偵察」

私はまだ本命にすら達していない……と言う事を前提に

偵察を推し進める方向にした

「まあ、2時間位休んでから出撃と行きますか」

そう言って少しの間私は休むことにした

(そう言えば、あのミランダさんのご友人何か変わった感じがしたんだよな)

そうふと休憩中に私は思った

確かにそうだ、ミランダさんのご友人としか教えてもらっていない

謎の少女・・正直怪しくて仕方がなかったが、ミランダさんのご友人と言う

ことで深入りはしなかったが・・・・・・

(やはり怪しい・・いきなりひっついてきたりしたしな)

そんなことを考えていると段々落ち着かなくなってきた

(早く任務を終わらしてこっそりと正体を突き止めよう)

その時私は謎の好奇心に駆られた、

彼女が不思議だから? それとも怪しいから? そうではないが何故か好奇心

がわいた・・・・

「良し! それではすぐに出発と行こう!」

そう言うと私は準備に急いだ、

(村に馴染んだ時以来だな♪ こんな気持ち)


時刻は約10時・・・・・・

太陽が高くに昇ってる

「良し! 準備完了!」

そう言うと私は装甲車を洞窟に向かって走らせた

洞窟の中は初めて入った時と同じく明るかった

「とりあえず地底湖まで移動するか」

そう言って私は地底湖まで装甲車を走らせた

「ゴォォォォォ....カタッカタッ......」

鍾乳石はスリップしやすかったが、道が広く平坦だったため

問題なく装甲車を走らすことができた

(しかし、本当に大きな洞窟だな)

再度洞窟の広さと美しさに感心している内に目的の地底湖に着いた

(またゴーレムもどきが出てくるのは勘弁してくれよ)

そう思いながら私は装甲車から降り、重火器を下した

「良し・・・この見渡しがよく立て長の所にカールくんを・・・そして装甲車 の近くにパンツァーファウスト3を・・・・」

その様なことを言いながら重火器を私は隠していた

「良し! 設置完了! 後はこの奥の探索だな」

そう言うと私は
   
89式構え、M870マリンマグナムを背中に掛け、手投げ弾一式を吊るし、

ナイトビジョンを装備して、奥につながる通路の前に立った

(もし、この奥に操り主がいたとしたら・・念のため通路の入り口にC4を…)

私はもしも追いかけられてここまで逃げられた場合のことを想定して

ブービートラップを仕掛けることにした

(これだけのC4をくらえば戦車とてひとたまりもない)

そう恐ろしいことを思いながら設置を終え、奥に続く通路に足を踏み入れた

「サッ・・・・サッ・・・・・サッ・・・・・サッ・・・サッ・・・・・・」

私は速足ながらも静かに移動していた、どうやらこの通路は大理石で覆われて

いるようだ

(たぶんこの奥に……)

そう予感しながらも私は足を進めた、500メートル位歩いただろうか・・・・

突然開けた場所に出た

(ずいぶんと開けているな・・そして何故か温かい)

そう思い辺りを見回して驚いた

(何だ? 家具が・・あっちにはキッチンが!)

私はその時確信した・・ここに操り主・・・いや物凄く強い魔物がいると言う

ことを

(今は留守みたいだが・・一度撤退するのが良いか)

そう思い私は元来た道を引き返そうとした・・・・が

(ん!? 道が!?)

私が戻ろうとしたときには後ろにあるはずの道が壁になっていた

(罠か!?)

そう思い私が後ろを振り返ったら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

物凄く強い魔物らしき方がいらっしゃった

「ふふふふふふ・・どうじゃ気に入ったか?」

そう笑って後ろにいたのは下半身が蛇・・ラミア?

「だれだ? お前は?」

(出来たら、アラクーネ!・・・と言ってほしい)

「人に聞く前に自分のことを名乗ったらどうじゃ? まあ、我はおぬしの事を知っているがのう? ザバサ?」

(知っている? 俺は会った覚えは無いぞ!? しかし何故私の名前を……)

「我はエキドナ・・ザバサ・・・お主の依頼の目標でもあるぞ」

(何故私がそのような依頼を受けていることを?)

私はその時悟った…こいつはヤバイと……

「くっ!」

私が89式の銃口を彼女に向けると

「まあまあ、物騒な物をだすんではない、別に取って食うわけではないぞ?」

そう言われて私は

「別の意味で食うつもりだろう? 私はもう少し貞操を守りたいのでね!」

「つれない男じゃのう? やはりミランダが言っていた通りじゃ」

「ミランダさんを知っているのか?」

そう私が聞くと

「ふふふふ、我とミランダとは仲の良い旧友じゃぞ」

(この感覚? もしや!? ミランダさんのご友人?)

私がそう思った瞬間エキドナは面白そうに言った

「気がついたか? 見事な変身じゃろう? ふふふふ……」

(ミリアさん・・勘違いでは無かったようですよ)

私は考えた…が……分からないことがあった

「私をここに誘い込む為に・・一体なぜ?」

その問いにエキドナはすぐに答えた

「我は強い男を求めていてのう・・じゃが中々見つからなくてな」

「しかし私を見つけた……」

決して自分が強いと思い込んでいるわけではない

しかしこの状況から察すれば相手にそう思われている事くらいわ分かる

「話が分かってくれて助かるのう♪〜」

エキドナはえらく上機嫌だ、しかし私にはもう一つ謎があった

どうやって私のことを知ったのかということだ、ミランダさんと仲が良いと

言ってもミランダさんは直接私の活躍も武器も見ていないし、何せ村から一度

も出ていない

「なあ? 1つ聞くが私のことをどうやって知ったミランダさんは私のことを あまり知らないはずだが?」

「ほう、そんなことか?そんなの簡単こと・・
                    ハーピーのレオナのおかげじゃ」

「レオナ!? 確かに…」

私は理解した、レオナは村同士の通信役として働いていたが、今考えてみれば

良く私の目の前によく現れていた

(あの時ルフトファウストの餌食にすれば良かった)

「我の人形たちとの戦いもレオナに見ていてもらったぞ♪」

(あの時の視線はレオナだったのか)

「何時頃から私のことを?」

「ミノタウロスの襲撃からじゃぞ」

(訂正だ三円不幸中の幸いの後の地獄にな……)

私は話せば話すほど向こうの好感度が上がることに気がついた

そう…エロゲーで選択をミスってないような状態に陥っていた

攻略対象でもないのに勝手にイベントが始まって・・orz

                        ……そんな状態だ

「しかし私は銃があってこそあそこまで戦えただけだ、強い男とは違う」

とりあえず私は変な誤解を解こうとした・・・が

「いや、ミランダが良くお主に飲ませていた紅茶・・その中に強力な媚薬を
 混ぜていたらしいのじゃが……お主には効かないそうじゃな?」

とんでもないことを暴露してきてくれた

(どうりで飲んだ後、変に体が熱くなるはずだ)

「ザキュバスの使う媚薬は最強じゃきに、それを無効にするとは・・それだけ でも十分じゃ」

(無理かもしれないが、もし村に帰れたら覚えてろ・・・・)

「……で話の流れ的に私はどうなる?」

そう私が聞くとエキドナは

「ザバサ、もちろんお主を我の婿にするぞ♪」

そう嬉しそうに答えられた

「え? 婿?」

いきなりすぎて私は理解できなかった

「何じゃ? 婿入りはいやか…なら我がお主の嫁になっても構わんが?」

「は? 嫁?」

いきなりすぎてやはり理解出来ない・・と言うか、それはない

たしかに目の前に居るエキドナは美しいし理性的なので(今の所は)

本心から言えば嬉しいと言えば嬉しい・・だがいきなりすぎる・・・・・・

とりあえず私は逃げる事を考えた

「あの〜? 何で結婚すること前提に?」

そう尋ねてみたが、

「我が決めた、それ以外に必要な理由はあるか?」

身勝手であるが、もう一度

「私の意思は無視ですか?」

そう聞いたら地雷だった

「お主はこのエキドナの申し出が聞けぬと言うのか!」

そう言ってきた瞬間イキナリ巻きついてきた

「ぐぐ・・少し苦しいな」

「さっさと結婚すると言うがよい!我だってお主の意志を尊重しておるぞ?」

今の状態は尊重ではなく強制である

「私にだってまだやるべきことが残っているのだ…こんな所でのんびりと平和 に暮らすわけにいかないのだ……」

「なら我も一緒にやればよいのだろう?」

「ん…まあそうだが」

(やべっ・・苦しくなってきた)

「さあ、顔をみせい♪」

話が長くなるにつれ締めつけが苦しくなっていく、そしてエキドナは

ガスマスクを私の顔から外そうとしている

「ってこんなことしている場合ではない!」

そう大声で私は叫ぶと渾身の力を振りしぼり

音響閃光爆弾を取り、投げつけた

「バァァァァンン......」

「くっ!? なんじゃ? 目くらましか」

そう言ってエキドナの締め付けが一瞬弱った隙を突き、締め付けから逃れた

(とりあえず地底湖まで逃げるか)

そう言って私は地底湖に続く道を走った、

(やはりあの壁は奴の幻覚か)

「くっ、やりおるの」

そう言ってエキドナも後を追いかけてきた

私は何とか地底湖に着き装甲車の上に立ちエキドナが現れるのを待った

(私には…まだやるべきことが……)

そう思った瞬間

「ザバサ! どこにおる! 我はあきらめはせんぞ!」

そう聞こえた瞬間に私はすかさず答えた

「エキドナ! 聞こえるだろう! 私はな・・私より強い女子を好くのだ」

私はウソは言っていない、するとすかさずエキドナは

「ほう、と言うことはここで強さを確かめるということじゃな・・面白い♪」

「理解に感謝する」

「さすが我の見込んだ男じゃ」

「ふっ・・・」

「ふふふ・・・・・・」

何故か私はその時のエキドナとひどく息が合っていた

「さあ! いくぞ!・ゆくぞ!」

二人同時の掛け声が戦いの合図となった

「先手…C4……」

私はエキドナの立っていた位置がちょうど先ほど仕掛けたC4の位置だったため

迷わず爆破した、

「ピッ…ボンッ......」

物凄い爆風が洞窟内を襲う

(効果は!?)

私はそう思いながらエキドナの姿を見て・・あぜんとした

大量のC4をくらっていながらも無傷でほほ笑むエキドナの姿があったからだ

「ほほほ、なんじゃ・・? 面白い花火じゃの?」

(何なんだ? 今までの魔物とケタ違いに強い)

私はその時ばかりは敗北を覚悟した

「こちらからもおかえしじゃ♪」

そう言うとエキドナは巨大な火の玉を手のひらに作ると・・・私めがけて飛ば

してきた、

(マズイ…)

とりあえず私は地底湖のほとりの水たまりに飛び込んだ

「ざばぁぁぁん......」

深さは腰くらいまでだが、火の玉を防ぐにはちょうど良かった

(いかん、あぶないあぶない)

「ほう、今のを避けたか・・大した奴じゃ♪」

完璧に向こうのペースに持っていかれている

(マズイな・、あの大量のC4が効かないなんて・・たぶん本で読んだ防御魔法 ・・魔法障壁だな)

魔法障壁とはよくゲームではチート的な立場にあるが、

この世界でもチートである、あらゆる攻撃を無効化するただし魔力が続くまで

だが・・・・・・

(そう推測すると奴の魔力は相当量・・魔法障壁を使っていながら先ほどの様 な火の玉を出すなんて・・・マズイな)

エキドナは上位の魔物・・特に魔法に関しては最強だ

「どうしなのじゃ? もう降参か? 我もその方が嬉しいがのう?」

完璧に余裕をこいている

(勝機は・・魔法障壁は当てれば当てただけ魔力を消費する用は魔力を削れば よい・・大火力で)

それしか打開策はないと思った私はほふく前進しながら装甲車の近くに

隠しておいたカールくんと砲弾を取った

(砲弾は6発・・1分以内に撃ち終わるな)

そう思うと私はカールくんに砲弾を装填しエキドナに標準を定めた

「おかしいの? 何処へ消えたのじゃ?」

エキドナは私を探している

(位置はばれるが・・魔力を削ることが最優先事項)

そう思うと私はカールくんをエキドナに向かって撃った

「ゴォォォォォォォ......」

「ん?あれはなんじゃ?」

物凄いバックブラストと噴射炎と共にエキドナに直撃した

「ボガァァァァァンンン......」

直撃を知らせる轟音が洞窟内に響き渡る

「くっ、ふふふ、そこにおったか? ザバサ・・・・この程度では我はやられ んぞ!」

そう言ってきたエキドナだがわずかに効いた気がする

(連射、残りはすべて対戦車弾)

「ゴォォォォォォォ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・ゴォォォォォォォ...............................」

「ボガァァァァァンンン................................
              ボガァァァァァンンン....................」
        
十秒おきに砲弾がエキドナを襲う・・直撃の都度轟音が洞窟内に響き渡る

(これが無反動砲の旋律・・久しぶりに聞いたな)

そう私が思っていると

「くっ、中々楽しませてくれるのう? じゃがやられてばかりではないぞ!」

そう言うとエキドナは地底湖から巨大な岩を持ち上げ私に向かって投げつけて

きた

(最後の一発、の目標は岩かよ)

そう思いながら私は最後の砲弾を岩に撃ち込んだ

「ゴォォォォォォォ......」

「ガァァァァァンンンンン......」

轟音と共に岩の破片が洞窟内に散乱する

「ふふふ、やりおるな?」

「ふっ、こりゃきびしいな・」

その時二人でそうつぶやいたみたいだ、

(さてと、カールくんは終わりだな・・次は……)

そう私が思っているうちにエキドナが火の玉を撃ちながら接近してきた

「さあ? 次はどうするのじゃ?」

まだ余裕の表情である

(おおっと! 危ない危ない・・お次はパンツァーファウスト3か)

そう思うと装甲車のすぐ真下の岩の隙間に隠していた

パンツァーファウスト3を取り出した

(一発だけ、しかし凶悪……)

パンツァーファウスト3は厚さ700mmの鋼鉄を撃ちぬく力がある

「さあ!? どうしたのじゃザバサ? かかってこぬか?」

そう言うエキドナに

(かかってやるさ…)

そう思ったと同時に私はパンツァーファウスト3を発射した

「ボシュッッッッ、ゴォォォォォ......」

「ドゴォォォォォォォォォォンンンンン......」

今までの使ってきた対物兵器の中で一番の威力があった

それを証明するように鼓膜が破けるほどの轟音が洞窟内に轟き渡る

「くっ・・くくっ・・・やりおるな・・・・・・」

さすがの魔法障壁でも衝撃を感じたのだろうエキドナの顔がすこしひきつって

いる

「ふふふ、そろそろ本領を発揮させてもらうぞ!」

そうエキドナが言うとエキドナの地面から大量の石が浮かびあのゴーレムもど

きの姿になっていた

「ふふふ、図体のでかいのより小さいが数があるぞ、さあ降伏するかのう?」

そう言いながらもゴーレムもどきの精錬がエキドナの後ろで行われている

(数が多いと厄介だな、石灰岩か)

数はどんどん増え軽く数えても300体近くいる

「誰が降参するか」

そう言い私は装甲車へ近づいた

「威勢だけは良いのう♪」

そうエキドナが言った途端

「キンッキンッキンッキンッキンッキンッ・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・ボンッ・・ボンッ・・ボンッ......」           
軽い金属音と共にエキドナの周りに爆風が走った

「くっ、何事じゃ!」

そう驚くエキドナに向かって私は装甲車に搭載されている

自動てき弾銃から40mmグレネードを乱射していた

(ゴーレムもどきが小さい分40mmグレネードで対処可能なはず)

そう思った私はゴーレムもどきとエキドナに対して制圧射撃を試みていた

「ボンッボンッボンッ......」

グレネードが爆発するたびにゴーレムもどきが崩れていく

「くっ・・こしゃくなまねを」

そう若干弱音の入った事をエキドナは言った、大火力な攻撃とゴーレムもどき

の大量精錬それによってエキドナの魔力は確実に削られていった

それを象徴するように先ほどまでは余裕だった表情も今では余裕も消え、

曇った表情をしている・・またゴーレムもどきを精錬もやめてしまっている

(40mmグレネードは弾切れか・・そんなに作らなかったからな)

そう思い私は残っている武器を急いで確認した

「M82が10発と・・ショットガン系はあるな
    後は装備しているLMT.308MWSと89式と手投げ弾一式か」

(後は常に身につけている日本刀か……)

そう言いながら今の状況を確認した

(エキドナは魔力を削ったとはいえまだ魔法障壁は存在する、ゴーレムもどき も精錬はやめたとはいえ未だエキドナを取り囲むように100体位密集して 居る)

「ザバサ〜! 我をここまで追い詰めたのはお主が初めてじゃ・・中々楽し
 かったぞ・・じゃが・・・もう終わりじゃ! 観念して出てくるのじゃ!」

その様なことを言いながらも大層ご立腹の様子だ

(怒らせてしまったか・・勝ち目は)

そう思いながら私は足元に転がっている二本のM72と一本のAT-4に目を付けた

「特攻はするべきではないが」

そう言いながらM72とAT-4を背負った

「総力戦と行くか」

私はこのまま装甲車に居たら何時かはやられる事を悟り・・・・

総力戦を挑むことにした

(戦術は……こんな感じかな? ならM82を・・・・・・)

無論私は勝ち目のない戦いはしない

私は魔力を消費したエキドナの魔力を何とか0にして己自身の肉体で

戦う方法をとることにした

(奴にどれくらいの魔力が残っているかの問題だな)

そう思い私はM82を担いで外に出た

「ほう、出てきたな・・お主の武器はもうほとんどないであろう? 勝ち目は ないぞ?」

そうエキドナ言ってきたもはや結婚がどうのこうのと言う話ではない

互いの強さを確かめ合うために戦っている様な感じである

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

私はエキドナの言動に対し深い沈黙を行った

(これが・・私の最後の総攻撃)

そう思った瞬間私は音響閃光爆弾と煙幕弾すべてのピンを抜きエキドナに

向かって投げた

「バァァァァン......」

「シューッッッッ........」

人質救出の特殊部隊・・その様な風景に見えた

「くっ! 往生際の悪い奴め!」

その様な事を言ったエキドナだったが、本人もマズイと思ったのだろう

すぐさまゴーレムもどき達を盾にしてその後ろに隠れた

(隠れても無駄…)

そう思い私はM82のサイトを覗いた、煙がしているにも関わらず敵の位置は良

く分かる

(サーマルサイトを使えばな)

私は先ほど総力戦を挑む際・・この戦術の為にM82のサイトをサーマルサイト

に変えていた、

(ゴーレムもどきは石、熱がない、だから反応しない、だけどエキドナは熱が ある)                

そう自分の中でもかたことになっていた私だが、冷静さは失っていない

(見つけた…フォイア!)

そう思った瞬間私はトリガーを引いた

「ザァン・・・・ゴガァァァンンン......」

乾いた発砲音と共に鍾乳石の石柱ごとエキドナに直撃した

(初弾命中……)

しかしエキドナは声を発しない

(偶然当たったと思っているのか?)

そう思い私は丸見えになったエキドナに向かって連続発砲した

「ザァン・・・・ザァン・・・・ザァン・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

断続的にエキドナに向かって私は発砲した

サーマルサイト越しに見ているため、エキドナの姿は白い塊だが動きはわかる

エキドナは偶然当たっていないと悟ったのか右往左往に動いている

そんなエキドナを煙に身を隠しながら私は8発撃ち続けた頃

「ぶぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお......」

突然突風が吹き煙を吹き飛ばした

そして高台で狙撃している私が丸見えになった・・・・・・

その刹那・・火の玉が私に飛んできた

(しまった!?)

「ボォォォォォンンンン......」

「がああああ……」

私に飛んできた火の玉は私に直撃した

(ふう、軽い打撲かな?)

だが不気味にも私は無傷だった、耐燃性の戦闘服やガスマスクのおかげもあっ

たと思うが、一番の要因はエキドナの魔力が無くなりかけていることだろう

(煙幕弾の煙を吹き飛ばしたのもエキドナの魔法だろう)

そう思った私だが、どう考えても吹き飛ばすタイミングが遅すぎる

たぶん煙で私も攻撃できないと思い魔力を極力温存しようと思ったのだろう

しかし私が見えないはずなのに攻撃してきたため仕方なく魔法で煙を

吹き飛ばした・・・と言う感じだろう

「くっ・・仕留め損なったか」

そう言うエキドナの顔はつらそうだ

(まあ・・かく言う私もマズイのだが)

打撲程度で済んだ私は岩陰に隠れながらエキドナに側面に近づいて行った

(まあ、惜しみない火力を……)

そう思い私はM72を一本を構え、もう一本をすぐ撃てる状態にした

(ショットガンは装填に時間がかかるからな)

そう思い私はベネリM4にスラグを・・M870マリンマグナムに散弾を装填した

(ショットガンは使い捨てだな、勝ったら後で拾おう)

そう思い私は戦う準備を終えた

「ザバサ・・何処におる? 逃げても無駄じゃぞ」

エキドナの弱々しい声が響く

(待ってることだし行きますか?)

そう思うと私はM72を二発……エキドナの周りに居るゴーレムもどきに

「バシュッッッッッバガァァァァァンンンン......」

                      ……撃ちこんだ

「くっくくっ…」

(決定的なダメージは無し・・まだ魔法障壁はあるな)

そう思いつつも私は突入路を確保しM870マリンマグナムを構え私は突撃した

「バンッ・・カチャ・・・・バンッ・・カチャ・・・・・・・・・・・・・」

M870マリンマグナムが火をふきながらゴーレムもどきをなぎ倒し

「バンッ・・カチャ・・バンッ......」

M870マリンマグナムの弾が切れた頃にエキドナの近くまで来た

「ふ・・ふふふ・・・・やはり我が見込んだ男じゃぁ!」

そう言いながらも顔が引きつっている・

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

やはりその時も私は沈黙を行った

(喋ると情が移る・・そう思う今の状態もよろしくないな)

私は勝つためには情を捨てると言う考えに私は行きついていた

「沈黙か・・まあ良い」

そうエキドナが言うと残りのゴーレムもどきが襲ってきた

「甘い…」

そう私が言うとLMT.308MWSが火を噴いた

「ボガンッ・・・ボガンッ・・・・・・・・・・」

308口径と言う大口径ライフル弾の力強い銃声が響く

「バラバラ......」

銃声とほぼ同時にゴーレムもどきは崩れていった・

「くっ・・ならば・・・・」

そう言うとエキドナは残り少なくなっているであろう魔力を使い

ゴーレムもどきを50人くらいを精錬した

「雑兵がいくら増えた所で!」

そう言うと同時に私はグレネードを精錬されたばかりのゴーレムもどきに

「カチンッ! ひゅん! カラカラカラ......」
    
                    ……投げつけてやった
            
「バッガァァァァァン......」

グレネードの爆発と共に精錬されたばかりのゴーレムもどきを粉々にした・・

「くっ・・おのれぇぇ....」

エキドナに余裕は無く神妙な顔つきになっていた、

そして私も同じ状況であった

(最後の…発射……)

そう思うと私は背中に担いでいたAT-4を取り出した

(行くぞ…)

そう心の中で一言・・・・

「A…T…4……!!!!!!!!!......................」

そう私が叫びながらAT-4が火を噴いた

「ジュォォォォォオオオオオオ......」

AT-4の弾頭がエキドナめがけて飛んでいく

「ボン......」

物凄い勢いで撃った割に小さな直撃音だった

「はあっはあっ」

私は熱くなりすぎて軽度の過呼吸に陥っていた

(やったか!?)

そう思った私だが煙が晴れるまで分からない

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

沈黙が続いた・・・・・・

「ふっ・・ふふふ・・・・・・」

煙の中からエキドナが姿を現した・・・・

(魔法障壁は? どうなんだ?)

答えは直ぐに分かった

「ふふっザバサ・・・惜しかったのう・・・魔法障壁はまだあるぞ?」

「惜しいと申すなら、もはや魔法障壁は風前の灯!」

そう言うと私は紫電一閃・・ベネリM4を構えエキドナに向かって

「ダンッダンッダンッダンッダンッダンッ......」

弾装にあったスラグ全弾をエキドナに向かって接射した

「くっ! まだじゃ」

そう言ったエキドナにすかさず私はジャッジをホルスターから取り出し

「バンッバンッバンッバンッバンッバンッ......」

立て続けに6発撃ちこんだ

「お主! いいかげんにせぬか!」

「そう申すときは追い詰められた時です!」

そう言うと私は腰から下げていた89式を構え
          
「バディー!!!!!!」

「ババババババババ.................................」

                     ……そう叫びながら撃った        
「くっ・・ぁ・・・ああああああああああ..............................
............................................パリン..................」                      
エキドナの断末魔と共に魔法障壁が割れる音がした、あれだけの猛攻に耐えた

魔法障壁の割れる音は以外にも小さかった

(やったか・・悪くないな、感情を出して戦うのも)

AT-4を撃ち終わった時から私は感情を出して戦っていた

理由はエキドナを殺すため・・殺すためとは・・・AT-4でもし魔法障壁が割れ

なかった際には手持ちの武器で割らなくてはいけない、その為にも殺す気で行

かなければ絶対に割れない・・そう悟ったからである

「はあっはあっはあ・・ゴホッ」

「くっっっはあっはあっ」

魔力が尽きたエキドナ

武器弾薬が尽きた私

そして二人とも肉体的にも疲れている

とても似たような状態の二人である

(さてと…作戦の最…いや…決着を……)

そう思い私は髪を乱して息を切らしているエキドナに言った

「お前は魔力が尽き、私は武器弾薬が尽きた、そしてお互い体力的に限界だ」

そう私が言うとエキドナは

「お主は何を申したいのじゃ?」

そう分かったような顔で聞いたエキドナに私は答えた

「互いに同条件だ、これで・・決着をつけよう」

私はそう言いながら腰の刀を叩いた

「ふふふ、そう言うことか・・よい考えじゃ♪」

そう言いながらエキドナは塒を巻きどこから両手剣を取り出した

「感謝する…」

そういうと私も決着の準備をした

ホルスターや防弾防刃ベスト&ヘルメット等の余計な物を外し始めた

「その奇怪な面は外さないのじゃな?」

「私の意志を宿す数少ない物だ」

「そうか・・素顔が見れなくて残念じゃのう」

そうエキドナはまるで遺言の様な感じで言った

「さて・・準備はできたか?」

そういうと私はエキドナに向かって言った

「大丈夫じゃ、お主のように無駄な物はつけてないからのう♪」

「そうか」

そう言うと私はエキドナの方に近づいた

「さて、始めるかのう」

そうエキドナが立とうとすると

「ひゃ!......」

(くっ、我がこの様な声など)

弱々声と共に地面に倒れこんだ

「くっ…」

もうエキドナには立ちあがる力すら残っていないのかもしれなかった

「くっ・・・・この・・・・・・・・・・」

そう何度も立ちあがろうと試みるエキドナだったが、中々立ちあがれない

「ほれ、」

ヒョイとエキドナの体が持ち上がった

「お主……」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

エキドナは少し驚いた様に言った、私はエキドナを立ちあがらせるとエキドナ

が構え終わるのを待った

「ふふふ、面白いやつじゃな」

そういうとエキドナは剣を構えた

「立たなくては勝負にならない・・何事もそうだ」

私はそう言ってエキドナから少し離れて居合の構えで刀を構えた

普通は理解できない空間だ、先ほども感じたが、もはや逃げるための戦いでは

ない・・たがいの強さに決着をつける戦いになった、

この様な戦いはかなりの強者同士間の間でしか起こらない

「エキドナ・・お前から来るか? それとも私から行くか?」

そう刀を構えながら聞く私に驚かずエキドナは

「ふふふ、では、我から行かせてもらおうかのう!」

そういうとエキドナは死を目前に控えて最後の力で戦い尽くす勢いで・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・来た・・・・・・・・・・・・

「ブンッ......」

エキドナの剣が牙をむいた、先程の状態からは想像できないほど剣は早かった

(斬…刹那……)

そう思う間もなく私は刀は居合の構えから刹那に刀を抜き

「カキンッ・・・・キン....キン...キキキキキ.....」

私の刀はエキドナの剣を弾いた

剣を弾いた私は刹那・・刀でエキドナに斬りかかった

「シュン..」

私の刀は刹那の速さでエキドナの首を抑えた

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

洞窟内を沈黙が支配する

エキドナの首を私の刀が抑えている状態で

「お主、首を取らぬのか?」

先に口を開いたのはエキドナだった

「私はSs・・・・バタッ......」

私は体力の限界が来たのか体が言うことをきかなくなっていた

(不・・不覚・・・・し・・死か・・・・・・)

そう思う倒れた私にエキドナが近づいてきた

「……甘いのう?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

思考もまともにできなく、だんだん声も聞こえなくなり・・・・・・・・・・

・・・・・最後に視界が消える瞬間には・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・私の刀を拾うエキドナの姿が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・             
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・映っていた・・・・・



{感情を持つな!・・・とは絶対に言わない・・・・
     だが感情は絶対に制御できるようにしろ!・・・とは言う・・・}
                         
                      ザバサ戦闘中の迷言   

10/09/01 04:00更新 / クロニカル
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■作者メッセージ
Z部隊食堂にて・・・・・

(何だか懐かしい感じ共に寒気が.........)

***********************************
次回でこの回想は終了です

いやあ・・・実に長かった・・・・・・・・


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