連載小説
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8
色を混ぜすぎてドロリと濁った瞳。美術品のように整った顔は、逆光で陰り、能面のように無表情。
その声は、まるで死刑宣告。処刑を下す裁判官のように淡々と。
されども、その距離は誰よりも近く。抱き留める腕は情熱的で。

ひぅっと心臓が締まる。

相反した感覚。
その温度差に心が割れてしまいそうになって、体が硬直した、その隙に……端正な顔が徐々に近寄り

ぷちゅっ……

キスをされた。唇を重ね合わせるキス。
ぷるんと弾力のある唇が押し付けられ、アルコールで鈍っていた脳が更に痺れ始める。多幸で埋め尽くされるような、天にも昇る感覚。
彼女の身体という大きくて狭い匣の中に閉じ込められ、強制的に幸福が襲い掛かる。想像を超える心地良さ。それはもはや、価値観を塗り潰す洗脳に等しく。

ちゅ…じゅるっ……

痺れ緩んだ唇から舌が入り込む。とても肉厚で我が物顔で入り込み……こちらの舌をめざとく見つけ出すと、ナメクジのように絡み付く。
まずは頭をすりすりと擦り合わせて……

ちゅぅ……♡
じゅるる……♡

徐々にその体へと這うように。接着面が多くなるよう、捻れ、絡み、巻き付き、ねぶる。
まるでソレ自体が別の生き物のように、器用に形を変え、どこまでもねちっこく追い掛ける。
歯の奥にすら滑り込んできて、舌の根元すらも擦り合わせるように、口内の粘膜をひとつ残らず根こそぎ持っていくように、蹂躙される。

ぷちゅっ……♡♡
じゅるっ♡
じゅるるるっ♡♡

唇同士に挟まれた唾液がぷちゅり、と音立て、中身を啜り出すように思い切り吸われる。
その唾液を寄越せと、下品にも音を立てながらバキューム。蛇が巣穴に籠った獲物を無理やり引っ張り出すように、舌で舌を巻き絞められぐぐぐと引きずり出されつつ、啜られる。食べられる。
ろくな呼吸も許されない。密着したディープキス。

握られた右手は、熱を帯びた彼女の左手にすりすりと絆され、堅く閉じていた指と指の間が緩んでしまい……滑り込まれる。
いわゆる、恋人繋ぎ、へと。知恵の輪のように絡みつく握りへと。移行させられる。

ちゅっ……♡
ちゅぅっ……♡♡

一回、もう一回と舌を絡められる度に、揉むように手を握り直される度に、脳の奥がじんわりと温かくなって徐々に塗り潰される。
この一ヶ月が、これまでの人生が、おぞ気がするほど甘い瞬間に。
自我すら塗り潰されそうな感覚に生存本能が拒絶反応を起こす。ぶるるっと奥から沸き立つ生理的な震え。肉の匣から逃げ出そうと僅かに身動ぎしてしまい

「……」

ぎゅっ
ぐりっ……

逃げるな、と命令するかの如く、乱暴に太ももを股間に差し込まれ、ぐりぃ……と強引にすり潰すように持ち上げられる。
いわば、金的。

「っっ!!?、っっ〜〜っ♡♡」

唐突な行為から身を守ろうと、反射的に身体が竦むも……やってきたのは鈍くて暴力的な快感。あの耐え難い痛みを全て快感に置換してしまったかのような、抗えない快楽。
快楽処刑、なんて言葉が脳裏に浮かぶ。
パンツスーツ越しでも何度も実感してきたむっちり質感に、睾丸とペニスが埋め潰されて、震えが快感のモノへと塗り潰される。どうあがいても脳が白く弾け、表情筋が蕩けて、口端がだらしなく緩むような……もう、ひどい顔になっているのが自分でも分かって……♡

それでも、彼女の表情は緩まない。
これからエサになる家畜を見つめるように淡々と、冷徹に。端正な顔を整えて。

その冷たさが、背中を焼き焦がす。脊髄すらも焦がして、ビリビリと痺れさせるほどに。
もう……空気がろくに入らず、代わりに湿った吐息を吹きこまれ、冷徹さに焼き焦がされて、そんな拷問に心が屈服したがって

ちゅぅっ……♡
ぐぐぐぐっ……♡♡

引きずり出される。舌が、口の奥深くから。
閻魔が舌をちょん切る時のように、舌を上へ上へと引っ張り出されて……ぷにっとした唇で挟み込まれ

じゅぷっ♡じゅぷっ♡

しゃぶられる。アイスをはしたなく食べるように。甘味を意地汚くも長く味わおうとするように。
その度に、心のナニカが舐め溶かされるような感覚がして、耳の後ろがぞわぞわと痺れる。

そしてひとしきり舐めしゃぶられ、ずるる……と名残惜しそうに離れるかと思いきや……

「れろー……」

ちょんと残った舌を伝って、唾液を流し込まれる。粘度の高い唾液はまるで蜜のように甘く、彼女の薫りがたっぷり詰め込まれていて……全身が悦びで震える。
甘い味が舌を、頬を、染み渡る度に、支配が強く、更に強くなるような気がして

「……んえー……」

赤い瞳は鋭く、こちらを見つめては放さない。
粘度の高い唾液を淡々と飲まされ、飲まされて……それを観察されている。その事実に全身が打ち震えて、緩んでしまう。
脳も、体も、心も、全部彼女にっ……♡

「……ちゅぷっ」

「っっ!?」

そうして油断しきっていたところで、突如としてむしゃぶり付かれ、反射で緊迫した身体がまた身動ぎをしてしまい

「……」

「っっ!!」

ガン、ガン、と太ももで蹴り上げるように強く股間を潰される。苛立ちをぶつけるように、乱暴に。
でも、そんな行為すら、全て鈍く重い快楽へと変換されてしまう。享受されたモノなら暴力さえも、嬉しくて、気持ち良すぎて、もう痛覚すらも奪われて……じわぁっと急速に興奮が立ち昇る。
逃げようと縮こみ上がった睾丸がむっちり感触に圧し潰され、子種を残そうとする本能が急激に働き、急に襲いかかったキスの暴力と相まって……

「っっ♡♡♡〜〜〜っっ♡♡」

どぷっっ♡♡♡
どぷっ♡♡どくっ♡どくっ♡♡どくっ……♡♡どぷっ……♡♡

暴発射精。脳だけが先に白く弾けてしまい、まだ準備が整っていない狭い尿道、前立腺をドロドロの精液が無理やり押し広げるような、キツい射精。腰の奥が灼けるような感覚に襲われ、ひと吐きする度に体力が奪われる。
乱れた呼吸は戻ることなく、軽い酸欠気味になった頭が捉えるのは……彼女の匂い、顔、感触。
むっちりと詰まって且つ柔らかい感触に全身を抱き潰され……このまま、融けて混じってしまえたら、もう、それでも……♡
──なんていう願望が頭の中を支配し始めて、自分というモノが塗り潰されそうになったところで

「ちゅぅー……ぷはぁっ」

唇が離される。お互いの唾液が、糸を引いて……名残惜しそうに橋を残す。

「はぁー……はぁー……♡」

「……」

ようやく解放された唇。こちらは酸欠になった魚のように顔を上げて息を吸っていると言うのに、目の前の彼女は一切乱れることもなく。
その余裕が、たまらなく被虐心を掻き立てる。完全に食べられる側だと分からされてしまって。

「君は」

沈黙を破るように、一文字に結ばれた口が開かれた。

「ホントに狂っているね」

「ついさっきのことだったよね?ボクがブラジャーを外して、大きく揺らしたおっぱいに釘付けになって、物欲しそうな声を漏らしたのは」

「ボクの想いをたっぷり詰めた濃厚なカクテルを飲まされて、脳みそトロトロに溶かしたのも」

「理不尽なゲームに負けた罰として足でたっぷり踏んづけられて、ボクのおっぱいの濃い匂いで脳も心も狂わされて、とろっとろに蕩けた顔を晒しながらびゅっ、びゅー、って脳がイかれちゃうぐらいの敗北射精を愉しんで、ボクの奴隷に堕ちる悦びを味わったというのに……みっともない姿すら受け入れられるって、心底理解させられたはずなのに」

「その後だって、ボクのブラジャーをクッションにしてた時も心底たまらなく震えて、この口で咥えられた時もたまらず情欲を吐き出して、ボクの甘ったるいミルクも拒まずに飲み干すぐらい酔いに酔って……もう、ボクとの甘い時間から醒める余地すら与えなかったはずなのに」

「それでも、また、逃げようとして」

その唇は、事実をつらつらと並べ

「……でも、それなのにさ、それなのにだよ?ボクがちょ〜っと乱暴にキスしてあげただけで、こんなに息を荒らげて、エサをねだるヒナのように口をパクパクして……」

「しかも、唾液を流し込んでも拒む素振りすらせずに悦んで飲み干して、大事な大事な部分を蹴り上げられてるいうのに、怯えるどころか、全身を弛緩させてボクに体を預けて……」

「……分かってる?今、自分がどんな顔をしているか?」

その表情は、薄ら寒い微笑みを浮かべ、嫌味ったらしい皮肉屋のように淡々と嘲る。
けれども、詰めようとしているのは

「もう、食べて欲しくて仕方ない、って媚びてるようにしか……見えないなぁ……」

俺の、浅ましい願望な訳で

「はぁー……」

わざとらしい溜め息が、とても甘く薫る。鼻腔をくすぐる、好きな匂い。
ずっと、こうされたい……と思うぐらい。

捕らえられた右手が、ゆっくりと体の近くへと寄せられ、腕が折りたたまれる。可愛い子ぶった女の子のように、脇が締まって、手が顔の横に来て、抑え込まれて。
力が入らない体勢。

「ふふふっ、君はホントに狂ってるね」

「ほら、ボクに教えてくれよ先輩さん、なんでそんなに逃げようとしたのか」

一転して優しい声色で尋ねられるが、膝で股間を乱暴にぐいっぐいっと押し付けられ、その激情を暗にぶつけられる。
恋人同士のように繋がれた手はガッチリと力を籠められ、倒れないよう優しく抱き留める腕は頑丈な拘束具のように強かで、胸板に押し付けられた豊満な胸はもっちりとした極上の感触で押し潰さんとばかりに重く、重く、のしかかって動けない。

「聞かせて欲しいな、君のドロドロとした感情を」

もう、逃げられない。
動悸がしてしまうほど恐怖していて、心の底でずっと待ち望んでいた、破滅的なワンシーン。
浅ましい感情すら暴かれようとして、もう……どうしたらいいのか分からなくて、感極まって、涙が滲んでしまう。絶頂と絶望の境界線上に立ってるようで、もう、もうっ……

「ふふっ、だんまりしちゃうんだ。じゃ、このまま大事なところ、蹴り潰してあげようか……?」

そんな葛藤すら無視され、ギュッと股間に添えられた膝の圧を強められ、グリグリと躙られる。強く、すり潰すように。
その行為には一切の躊躇も無く、冷たい言葉と相まって底の見えない残酷さに襲われるが

ぐりっ……♡♡
ぎゅぅぅっ……♡♡

「ぅぁっ……♡♡っ……♡♡」

倒錯を伴う快感で上塗りされてしまう。

「浅ましく大きくしてるコレ、ボクの太ももで何度も何度もすり潰して、ぺちゃんこにして、どぷ、どぷ……って中身をぜーんぶ吐き出させたら、少しは言う事聞いてくれるかな……?」

芯の太い太ももで容赦なくグッグッと押し込まれ、持ち上げられ、じわじわ絞り上げられて……キュン、キュンと睾丸と腰の奥がひと際強く締まり、水っぽい我慢汁がびゅる……と勢いよく押し出される。
もう、どんなに恐ろしい行為でも、言葉でも、彼女が与えるモノ全てが気持ち良くて、常識がグチャグチャになってしまう。蹴られることすら、ご褒美に感じて、勃起が止まらないっ……♡

「あははっ……♡あぁ……こんな脅し文句にも興奮するんだね……♡♡一番大事な生殖機能を壊されかけてるというのに……♡♡」

久々に聞いた笑い声はサディスティックにまみれていて、ゾクゾクと脊髄から脳にかけて掻き上げる。

「じゃ、お望み通り思い切り蹴り潰してあげようか……?まあ、君も薄々分かってると思うけど、ボクに蹴られても不能になることは無い……むしろ、キンタマがきゅんきゅ〜んって勝手に降参しちゃって、ごめんなさいぃ♡って媚びながら泣き謝ってお詫びの精液をたっぷり作っちゃうから、ボクとの去勢ごっこは永遠に終わることはない……♡♡♡君がだんまりし続けたら、ずぅっとこのままだよ……♡♡」

俗っぽい淫語。嘲るような口調で射精欲を植え付けようとする浅ましさ。それらは麗しい彼女に似つかわしく無いはずなのに、これ以上になく馴染んで……そのギャップで深く刺される。
きゅんきゅ〜ん……なんて、仔犬が媚び方を真似した挑発が、脳に貼り付いて……キュンキュンさせられるのが、羞恥と倒錯と幸福が入り交じって、ひどく気持ちいい。

ぎゅっ♡ぎゅっっ♡♡
ぐりっ♡ぐりっ♡♡ぐりぃっ♡♡

「っ♡♡〜〜っっ♡♡♡」

そして襲い来る遠慮の無い責め。
力強く持ち上げられ、圧を高められたところで、横に捻じるようにすり潰す。まるで、すり胡麻を作るように、叩いて、すり潰して、叩いて……の繰り返し。

「……あぁでも、ボク以外じゃ射精出来なくなるから、ある意味一種の去勢なのかもしれないね……♡♡このまま蹴られ続けたら、ボクが居ないと性処理もロクに出来ないマゾへと、堕とされちゃうんだから……♡♡他の女には尻尾を振ることすら出来ない不良品になってしまう……♡♡♡」

去勢、という言葉と共に、ぐいっぐいっと急に持ち上げられ、丸太のようにむっちりな太ももで睾丸を叩き虐められ……冷や汗と共に我慢汁が噴き出る。
本能の恐怖と強烈な快楽、脳が焼けて治らなくなりそうなほどの、背徳的な興奮。
こんなのを味わってしまったら、もう普通じゃなくなってしまう。そう確信する恐怖が確かにあったが……彼女以外で射精出来なくなる去勢なら、それが愛情の証明になるなら、悦んで……差し出して……♡

──なんていう破滅的献身が自然と湧き上がるほど、もう、とっくに壊れていた。

「あはぁ……♡♡今、ピクンって膨らんだよね?もう、ホントにダメだよ……♡♡事の重大さをちゃんと理解して興奮しているのかい……?これ以上されちゃったら、これからの人生、ボクが居ないと気持ちいい射精すら味わえない不能くんになってしまうのに……♡♡♡」

優しく忠告するように囁くものの、その表情は嗜虐と愉悦でひどく歪んでいて、真逆の本心を簡単に汲み取れてしまう。
汲み取れすぎて、心の器に入りきらない。
身体は弛緩して為すがままになり、その腹の奥はぐつぐつと感情が煮えたぎって……

「ほら、ほらっ、ほぉらっ♡潰されちゃうよ……♡♡ボクの太ももですり潰されて、大事なキンタマが調教されちゃうよ〜……♡♡ボクがちょっと脅しただけでトプトプと精液吐き出しちゃう不良品にされちゃうよ……♡♡それでもいいのかい……♡♡」

そして、太ももでガンガンと叩かれ、股間から込み上がるように衝撃と鈍い快楽が響き渡り、腹の奥にへばりついてた卑屈な想いが

「ゃっ♡♡ぁっ、なっ、なんでっ、こんなに、俺なんかをっ……♡♡♡」

絞り出される。
恥ずかしくて、涙すら出てしまいそうなほど、みっともない言葉。

「……ホントに、そんなことも分からないかな?」

ピタリ、と脚の動きが止まる。

「君だって、ボクがそれらしい素振りを見せていたのには気づいていただろう?まさか、あんな熱烈なアプローチを受けておいて、気づかなかった、なんて言わないよね……?」

気づかない訳が無い。ただ、それが、ホントに『特別な』好意なのかが分からなくて。俺なんかに特別を向ける理由が分からなくて

「ぃ、や……俺じゃ」

そんな卑屈な想いの頭を吐いただけで、みっともない内容を感知されてしまい……ジトっと睨まれながら、ギチ、ギチと圧が鳴る程に強く膝を持ち上げられ

「な、くてもぉ……ぉっ……♡ぅ゛ぁっ……♡♡」

どぷっ♡♡どくっ♡♡どくっ♡♡
びゅるるっ……♡♡

プレス機で鉄クズの塊をジワジワとぺちゃんこにするように、力強くゆっくり押し潰されて、平べったく、されて……また、みっともなく吐精してしまう。
異常な快楽。本能が警鐘をガンガン鳴らすのに、当の生殖器は悦びに打ち震えて、元気に子種を量産してしまう。吐き出したはずの金玉が更にどっぷりと太って、おたまじゃくしが我先にと暴れて、外に出たがっているのを感知してしまうほどに。
そんなバグのような快感のせいで、暗い独白は甘い嬌声へと勝手に変換され……

「へぇ、その君以外は、こうやってイジメたらそんなことを言うのかな?」

そして快楽で蕩けた脳を貫く、刺々しい問いかけ。明らかに怒気を孕んだ、強い口調。
その一言だけでビクンと身体が跳ねてしまったが、それは始まりに過ぎず……

「ほぼ初対面だったのに『あまりにもカッコいいから』なんて情熱的な言葉を送ってくれる人なのかな?それなのに、そんな想いを隠して先輩として毅然と対応しようとする不器用な人なのかな??」

「紅茶を嗜んでる時もボクのことをジッと見つめてくれるのかな?しかも、手作りのクッキーを食べさせてあげたら、『なんなら毎日……』なんていう思わせぶりな言葉を吐くのかな?」

「でも、そこで一歩押したら、一歩引いて有耶無耶にしてくるのかな??そんなクセして、遊びに誘ったら喜んで乗ってくれるのかな??」

「一回の密着指導でボクの手つきが身体に残って同じフォームを何度も繰り返せてしまうほど狂っているのかな??からかったら、可愛くはにかんでくれるのかな??生意気な態度で挑発したら、何この、ってノリよく対抗してくれるのかな??」

「このボクが自慢の美貌を晒して何をしてもいいよ……って囁いてあげてるのに、友達として明日も遊ぼう……なーんて断り文句にも等しい酷い命令をしてくるのかな??」

「優秀なボクに惹かれてくれるのかな??それでも先輩としての態度を見せようとしてくれるのかな??知らない事を色々と教えてくれるのかな??ボクに振り回されてもイヤな顔一つせずに喜んで付き合ってくれるのかな??」

「それで、捕まえようとしたら逃げ出そうとするのかな??抵抗するのかな??それでも無理やり捕まえたら、脳を直接くすぐるような嬌声とトロ顔を晒してくれる……そんな倒錯したいじらしさがあるのかな???」

「しかも、ボクでしか興奮できないようマゾ去勢しちゃうよ〜……って脅してるのに、完全に身体を預けてしまう。そんな狂信的なほどの感情を抱いてくれるのかな???」

一気に溢れでた情欲の濁流に飲み込まれる。絶え間無く連なった言葉の数々、一瞬の思考すら挟んでいない想い。
もはや狂気とも思えるほどの感情が、染みて、染みて、悦びが込み上げて、心臓がキュンと締まってしまう。恐怖と悦びがごっちゃになって。

「……あぁ、勘違いしないでね」

「こんな言葉で、足りる訳ないから」

ぎゅうぅ……と背中に回された腕で抱き寄せられ、繋がれた手をぐぐぐと押し込まれ、胸板を押す乳房がぐにゅぅ……と形を変え、じっとりと貼りつく。ワイシャツから微かに染み出す乳汗、甘い甘い香りを込めた、あの汗が、へばりつく。
その執着が、ひどく嬉しくて……ビクン、と身体が大きく跳ね、何とか抑え込もうと反射的に抱きしめてしまう。許容を超えてしまって、プルプルとみっともなく震え甘えることしか出来ない。酷く情けなく。

「……それで、ずぅっと考えていたんだ。ボクがこんなにアピールしても、中々堕ちてくれない理由を。もう、既に惚れ切ってるはずなのに、ギリギリで逃げようとしてしまう理由を」

そしてひと息ついてから、ズイっと寄せられた顔は、まるでチェスのナイトを片手にぶら下げてるかのように、どこか得意気で。そんなバカな、とも言いたげなほど眉を困らせていて。

「……君は、君はもしかして」

ひきつった口端から、もったいぶって吐き出されたひと言は

「ボクが、誰に対してもこんなことをする、とでも思っていたのかな?」

いとも容易く、核心を貫いた。

「ぁ……」

そう、だ。
自然と馴染むようなカッコ良さと官能さ。誰もが囚われてしまう……そう、確信するほどの魅力。手慣れた雰囲気。
ゆえに、もしかしたら彼女が暇つぶし程度に人を狂わせ壊すのが趣味な悪女ではないかという懸念。
そうでなくても、こういうことの敷居が低すぎて、自覚無く人を狂わせてきたのではないかという恐れ。

だとしたら、魅了された大多数の一人にしかなれないのではないか、という不安。

好意を、信じられない、性根。

「そ、れ、は……」

そうだ、そうだ、そうなのだ。
結局は、彼女の好意すら純粋に信じられないクセに、愛されたい、見て欲しい、特別視して欲しい、なんていう浅ましさ故に歪んだ逃避を起こしているだけなのだ。
醜い性根。それを暴かれて……心臓が嫌な音を鳴らす。

「……」

流れる沈黙。
親に怒られた時、言葉が上手く出せなくて、黙りこくることしか出来なくなった時のように、グツグツと腹の奥が熱くなって動けない。
ちがう、違う、そんな独善的な気持ちだけじゃ、なく、て……

──なんていう自分への言い訳すら上手く紡げなくなり、暗い感情に覆われかけたところで

「ははっ」

ふと、転がる渇いた笑い声。
あの時と同じように、沈黙にピシリと亀裂を走らせ

「あははははっっ!!」

狂気に満ちた笑い声が、全てを切り裂く、切り裂く、切り裂く。
真っ赤な瞳をギラリと光らせながら、今にも噛みつかんと犬歯を覗かせる様子は、吸血鬼のようで。
肩に回された手が肌に食い込むほど強く抱きしめられ、恋人繋ぎされた手もより密着するように握り直されて、太ももをさらに深く差し込まれて、豊満に膨れ上がっった胸で圧し潰されて……彼女の身体にずぶりと沈められる。
もはや、淫肉の檻。
むっちりで、もちもちで、スベスベで、むちむち。どの肌からも伝わる感触がこの世のどんなモノより極上で、淫靡で、脳が処理しきれなくなって、尾骨から脊髄にかけてゾワゾワっと電流が走る。全身の産毛が逆立つような、悪寒と勘違いしそうなほどの、興奮。

「あーぁ、やっぱりそうだったんだぁ……♡♡♡♡」

ドロリ、と零れ落ちた声。それはもう、ぐじゅぐじゅ熟れきって、ツンとするほど甘い薫りがした。
するりと、顔を首の横に置かれ、その唇が耳に触れそうなほど近く、寄せられる。

はぁー……はぁー……という息遣いが鼓膜を揺らし、脳がぷるんとした唇を想起してしまう。

「あぁ、君の考えが手に取るように分かるよ。あまりにカッコよくて優秀で……魅力的。そんなボクに惚れ過ぎてしまって、恋焦がれてしまって、保身に走ったんだね……♡」

急所の1ピースがようやく嵌った……そんな悦びを秘めた声を、真横から吹き込まれる。
ハスキーな声。軽く掠れて、音に成らなかった空気が抜け落ちて、ひそひそと内緒話をするような声色で、二人だけの世界にいざなわれる。

「『俺なんかが付き合えるはずが無い』『からかってるだけだ』とか思って身を引こうとして……この魅力だって『色んな人を相手にしてきたから』……いや、『色んな人を狂い壊して遊んできたから』なんて思ったりもして……♡♡」

「そうやって逃げる理由を作ってきたのだろう?もし、このまま惹かれて堕とされたら……凡百の一人になってしまい、いずれ来る別れに耐え切れず、狂い死んでしまうから」

「だから、離れようとしたのだろう?ある一線以上は近づかないように……でも、それでも近寄りたい、仲良くしたい、なんて矛盾した感情が膨れ上がって……『友達として、明日も遊ぼう』なんて命令をしてしまって……♡♡ボクからの毎日の誘いを断ることなく一緒に遊んで、それでも一線を避けようとして……♡♡」

「……あぁいや、それだけじゃないな、君は特別になりたかったんだね♡♡ボクの手を振り払う、唯一の存在に……♡♡たとえ憎まれようとも、感情を向けられること自体に悦びを抱いて……♡♡♡でも、純粋に仲良くもなりたいと思って……♡♡♡」

奥にラッピングして封じ込めたはずの本心を、一手ずつ丁寧に暴かれ、重く重く膨れ上がった臆病な恋慕をつまびらかにされてしまう。

真名を知られた悪魔は使役させられる、なんて話を何処かで聞いた事がある。
その意味が、今、分かってしまった。『自分』というのを知られることが、こんなにも恐ろしいとは、陶酔するほど甘美だとは、知らなかった。

「あぁ、なんていじらしくて、可愛くて、憐れなんだろうか……♡」

ふぅー……と耳から首筋にかけて息を吹き降ろされる。
触れたとこからジクジクと爛れてしまいそうなほど、甘ったるくて熱い吐息。

「ぅひっ……♡」

くすぐったさが首筋を襲い、少しだけ緊張が解かれた、その隙に

「……君以外に、あんなことするわけないだろ?ばーか……♡♡」

どろっどろに蕩けた罵倒を吹き込まれる。愛という名の暴力で、ガツンと殴られたかのような衝撃。
吐息をわざと吹きかけて、耳の穴にゾゾゾと熱い空気ご流れ込む。

「ひっ……♡♡」

その甘い甘い罵倒が、震えるほど気持ちいい。成就しないはずの恋慕をドロドロに埋め尽くす愛情が

「あぁもう……♡♡ホントにグチャグチャにしないと気が済まないよっ……♡♡♡♡」

愛憎が、気持ちいい。
震えた声に共鳴するように、浅ましい感情が膨れ上がり、タマがじくじくと疼いて、勃起が搔き立てられてしまう。

「これも、あれも、どれも、贈った言葉、感触、時間、ぜーんぶ他の誰でも無い君へのプレゼントだったのに……あぁ、安売りの量産品に思われていただなんてっ……ほんっとに悍ましいなぁ……♡♡♡♡」

「あーあ、最低だよ……♡♡ボクの想いを弄んで、無下にして、狂う様子を見て……それはそれは、悦に浸れただろうね……♡♡♡こんな極悪人、そうそう居ないよ……♡♡」

身に降りかかった悲劇を檀上で嘆く俳優のように大袈裟で、それでいて腹の底が煮えくり返るような声に導かれてしまい

「ち、ちがっ……あぁぁっ♡♡」

自ら壇上に登ってしまう。自己の弁明をするために。
しかし、その瞬間につっーと背中の溝をなぞられ、腹の奥から蕩けた嬌声を絞り出される。

「んー……?何か間違ってたところでもあったかなぁ……??」

反射的に反った身体が、彼女の身体に更に沈み込み、ジメッたい熱に包まれる。
離れた顔を追いかけるように、ズイっと端正な顔を寄せられ、詰められてしまう。

これはもう、裁判ではなく、尋問。

「ほら、ちゃんと君の口から言ってみなよ、ボクにどうされたくて逃げ続けたのか。単にボクが恐ろしかっただけじゃないだろう?それなら距離を取るだけさ。友達として毎日遊ぶようなことはしないはずだね……♡」

「つまり、君は、叶わない願いだと思いつつも、ナニカを期待して、ボクの手が届くところでずぅっと逃げ続けてた訳だ……♡♡ほら、その願望をボクに言ってごらん……♡」

「それ、はぁっ……♡♡」

ぎゅぅと更に強く抱き寄せられ、意地悪く詰められる。
どうされたかったなんて……もう、分かりきっているはずなのに。
俺は、ずっと

「こうされ、たくてっ……ぇ……♡♡」

こんな風に、狂気を感じるほど、強く求められたくて。抱き締められたくて。
他でも無い、ひと目見た時から惚れてしまった彼女に、誰れもが惹かれる魅力がたっぷり詰まった彼女に、共に過ごす時間すら煌めく彼女に。
自分だけを、見て欲しくて。

「くふふっ……♡♡そうだよね、アレは君のいじらしいアピールだった訳だ♡♡」

「簡単には堕ちないぞ、って意地張って強がって、その腹の内では、もっと迫ってくれ、自分だけを見て欲しい、疑いようが無い所まで追い詰めて欲しい……まるで、素直になれないお姫様のように、気がある素振りをチラつかせてツンツンと接する、そんな捻くれた愛情表現だったんだよね♡♡♡」

誇張した比喩だと分かっていても、心が飛び跳ねてしまう。
醜いと思ってた行為すらも、素直になれないお姫様なんて形容されるなんて、体験したことの無い悦びで

「……でーも、ざんねんでしたぁ♡♡煮え切らない態度に痺れを切らした王子様は、お姫様を閉じ込めて凌辱し貪り尽くす魔物へと変貌してしまいましたとさ♡♡♡あはははははっっ♡♡♡」

「ぅ……ぁっ……♡♡」

そうして甘く蕩けてふやけた心に襲いかかる凶器。
獲物に喰らいつかんとする狼のように、正面から犬歯を覗かせ見下ろし、羞恥すら湧き立たせるほど狂った笑い声を響かせる。その声が、表情が、右脳の裏側をゾワワとなぞり上げ、パニックを引き起こす……が

ぎゅぅぅぅ……♡♡♡

身動ぎをしようにも、しなやかな力強い身体に抱き込まれて理解してしまう膂力の差。あの、暴力的なブレイクショットを実現させられ、数キロは下らないであろう胸を苦にせず支え続けてきた筋力。
まるで、大木。酔っているのもあるが、全力を出しても緩めさせることすら出来ないと分かってしまうほどの、絶望的な拘束。
閉じ込める、なんて言葉が噓でも比喩でも何でもない事を実感してしまう。

彼女が望めば、永遠にこのまま、というのも出来てしまうだろう。キスして愛でられ、太ももですり潰されてイジメられ、言葉で詰られ、何度も射精させられたら、抵抗力も抵抗心も奪われ、永遠に弄ばれるだけの存在に……そんな最高のバッドエンドに導くことすら。
あぁもうそんな結末を迎えられるのなら、この魂が食われても……♡
なんていう被虐的な妄想で心がパンパンに張り詰め、視界が狭く絞られる。

「はぁー……♡♡あぁ、ホントに美味しそうだ……♡♡♡こんなに熟れていたなんて、もっと早く気づいてあげたら良かったなぁ……♡♡♡」

すでに触れ合いそうなほど近い顔が更に近づいて……横を通り過ぎ、ふわりと甘くて心地よい香りが鼻腔をくすぐったところで

「んっ……ぷちゅゅぅ……♡♡♡」

左の首筋に食らいつかれる。
ぷるっぷるの唇が、肉を抓むためにぶちゅりと音を立てるくらい深く深く押し付けられ

「ぢゅぅぅ……♡♡♡ぢゅっ……♡♡」

強く、吸われる。あまりの吸引に肉が温かい口内へと引き込まれ、ぬめりとした感触で舐めしゃぶられ……それでも貪欲に吸い取ろうとして鳴り響く雑音。
ぢゅぅぅ、ぢゅぅっ……といった、はしたないノイズに、思考をジャミングされてしまう。
『君はボクのものさ』『もう逃がさない』『絶対に赦さない』という憎とも愛とも分からぬ感情が流し込まれ、恐怖を帯びた高揚が湧き立ち……

「ぷはっ……はぁー……♡♡くくくっ♡♡こーんなに真っ赤な痕を残されたら、もう友達として遊ぶことは出来ないんじゃないかなぁ??だって、どっちがどっちを尻に敷いているか、一目瞭然だもの……♡♡あははははっっ♡♡♡」

ようやく離された唇の痕はまだ熱く、ぼぉっとしてしまった頭に嘲笑が深くに突き刺さってしまう。
『友達』という関係を揶揄する言葉から、どんな想いを抱いていたのか、どんな欲望を抱いているのか、が容易に想像ついて、浅ましい興奮が高まってしまうから。

「あはははっ♡♡はぁーぁ……♡♡あぁ、ボクの手を取ったら、そこで幕が下りてしまうとでも勘違いしたのかな??この出会いなんて序章も序章に過ぎないのに、その舞台が終わらないよう逃げてしまったのかな??」

「あーあ……♡♡ホントにバカだなぁ……♡♡その後の、気が狂うような官能と悦楽にまみれた生活が主演目だと言うのに、その前に逃げてしまうなんて……♡♡そんなことしたら、舞台裏で激しく折檻されるなんて、分かりきっていただろうに……♡♡♡♡」

ドロドロと溢れ出る本性……いや、煮詰めさせてしまった感情。
爽やかでカッコよくて人当たりよくて優しくて、やや強引でお茶目で気さくな、彼女のもう一つの顔。サディスティックで傲慢で独占的で執着的で意地悪な、姿。

「ホントに残念だよ……♡♡♡あぁ、心苦しいなぁ……♡♡♡ボクは、この想いを伝えるために、君をグチャグチャにしないといけない……♡♡」

違う。
三日月に歪んだ口は今にも涎が垂れそうなほど食欲に満ちていて、その目は弱者をいたぶる嗜虐で吊り上げられてして、ぐにゅうと歪んで押し付けられる胸は獲物を消化するために火照って、火照って、じわぁと甘さを広めさせていて。
まるで、極上のフルコースを目の前に『こんなご馳走をずっと望んでいたんだ……♡♡』とも言いたげなほど、悦に浸っていた。

「まあ、でも、それも仕方ないことさ……だって、君が望んだのだからねぇ♡♡♡ボクはなぁんにも悪くないよ♡♡♡」

「ボクを狂わせたのも君のせい、恋愛劇を愛憎劇に変えたのも君のせい、どれも、これも、君が招いた結末さ……♡♡♡ボクは君の引く手に従っただけ……♡♡」

「だから、君がボクの奴隷にされてしまうのも、因果応報って訳さ……♡♡♡♡」

ねっとりと詰って、全てをこっちに押し付けて、これから行う乱暴を正当化するどころか『やれやれ、困ったちゃんだなぁ……♡』とも言いたげな態度は、とっても卑怯で意地悪で、反抗心を掻き立てられてしまう。

「っ……♡♡」

あぁ、友達としての名残から『嘘つけ、何を言ってんだ』と言ってしまいたい。『お前が狂わせたんだ』と口から出してしまいたい。
言えたら、言ったら、もっと虐められるから。跡形も無く、この極上の身体で押し潰してくれるから。

「あはぁ……♡♡何かな、その不満気な目つきは……♡♡まるで、お前のせいだ、と言いたげな目は……♡♡♡」

声に出してもいないのに瞬時に心を読まれ、ギュゥゥゥ……と音が鳴るほどにキツく締め付けられ、ビクンと欲望が満たされてしまう。お仕置きの前兆、風船をパンパンに膨らませているような感覚。
咎める目の奥には慈愛の色が混じっているのに気が付いてしまい……ぞく、ぞく、と震えが込み上げてしまう。
こんな捻くれた浅ましい欲望すら、簡単に見透かされているから。

支配、とはこういうこと。
一挙一動が全て、手のひらの上。

「いいよ、そんな反抗的な奴隷くんにはキツーいお仕置をしてあげよう……♡♡♡脳髄蕩けてグチャグチャになって、人格すら消えてしまう……そう恐怖するほどの快楽でね……♡♡♡」

「支配してあげるよ……♡♡♡ボクの全てで……♡♡」

「どれだけ拙い足取りで泥々と踊っても、どれだけ喉絞り切って甲高い嬌声で高々と歌っても、ボクに抱きしめられて艶々と蕩け震えても、許してぇ……♡ってバラバラになりそうな身体を抑えて恐々と懇願しても、この舞台からは降ろしてあげないさ……♡♡♡♡」

力強く締め付けていた腕と深く絡めてた左手が、突然、ふっと緩む。完全に預けきっていた体が重力に従って後ろに倒れ込むようにずり落ち……また、腕に力が込められ、止まる。

端正な顔の代わりに目の前に来たのは、ワイシャツで包まれたバカでかいパツパツおっぱい。
眼前を埋め尽くすほど、巨大。もぢっ、もぢっ、という効果音が聞こえそうなほど、弾力があってギッチリ詰まっていて……

「ほぉら、見えてきたね……♡♡♡君を狂わせてきた、ボクの胸が……♡♡君が意識してくれるよう、何度も押し付けて、揺らして見せつけて……いじらしくアピールしても、君は全く手を出さなかった……いや、手を出せなかった、蠱惑のおっぱいさ……♡♡♡」

ボタンが千切れ、外れ、少し肌蹴たワイシャツによって成された……蠱惑の穴。全てを押し潰す弾力と、全てを飲み込む柔軟、それらを兼ね備えた乳肉が、ぎちり、ぎちり、とひしめいている。一ミリの隙間も無く。
それなのに、ほんの僅かなI字の狭間からは、脳を震わせる甘い香りが漂っていて……ふわり、と鼻腔ををくすぐり、先ほどの記憶が蘇る。

「その理由は、君自身も分かっているだろう?」

べー……と舌を出して見せつけられた時に、そのズリ穴をこじ開けて甘い甘い空気を嗅がされた時に、脳に浮かんだ憐れな末路。

「コレを味わったらもう戻れない……甘い甘いおっぱいに引かれて、虫ケラのようにへばりついて、ヘコヘコと腰を振って射精欲を満たすことしか出来なくなる、という事実に気がついていたから……♡♡♡」

ソレすらも見透かされている。その末路を分かった上で、抱き込もうとしている……
という、事実がひどく恐ろしくて、ドキっドキっと激しく動悸してしまう。

「そうなってしまったら、もう我慢することも、逃げることも出来ず……ボクに魅入られた多数の一人になってしまう……ボクが堕とせない特別なヒトじゃなくなってしまう……そんな恐れがあったのだろう?」

「ホントにばかだなぁ……ボクは君にしか、こんなことしない、というのに」

問いかける声に対し、息を荒くして沈黙することしか出来ない。
目の前のソレに夢中になりすぎて、突き出る甘くてたわわな果実にむしゃぶりつきたくて。でも、あのスリットに鼻をずっぽり埋められるのが……とても怖くて。
自ら、顔を近寄せることが出来ない。

近寄せられる人間だったら、こんなことにはならない。

「あはぁ……♡♡♡あぁ、君はホントに狂ってるよ……♡♡♡」

そんな想いを知ってか、ドロリと零れ落ちる声。

「喉から手が出るほど欲するコレを我慢して、ボクの心を奪おうとしていたなんて……♡♡♡とんだ重罪人だね……♡♡」

なんていうハスキーな声と共に、股間の辺りに手を添えられ、じぃぃ……とチャックを下げられ、いきり立ったペニスを取り出されてしまう。
先程の去勢ごっこで吐き出された精液を忌避することもなく、平然と。

「それとも……マゾヒストなのかな??この期に及んで、ボクの欲望をグツグツと煮え滾らせて、こっぴどい折檻を望んでいた卑しいマゾ……♡♡」

「ち、ちがっ、ぁぁぁ♡♡♡」

ぐじゅっ♡♡ぐじっ……♡♡

卑しいマゾだなんて決めつけられ、思わず否定しようとするものの……反論をさせまいと、敏感な亀頭を握り潰されてしまう。ぐじぐじと、手のひらで擦り洗いするように。

「違う?違くないだろう??例え違かったとしても、君にはそうなってもらうよ。ボクを狂わせた癖に、その責任は取らないなんて……身勝手過ぎないかなぁ♡♡♡」

ぐいっ……ぐりぃ……♡♡

「うぅっ……♡♡♡」

そして、その手のひらから解放されたペニスが、今度は太ももによって圧し潰される。
スーツのザラザラ質感と太もものむっちり質感で、ずり、ずり、ずり、と磨り潰されて、焼けるような快感。
精液か我慢汁か分からない粘液をローション代わりにして、裏筋から亀頭の割れ目をズリズリと擦られ、クセになってしまいそうな気持ち良さ。苛烈な快感。

お腹がキュッと締まって呼気が漏れ出て、失った空気を取り戻そうと反射的に吸って……入り込む濃厚な甘さ。目の前でどっぷんと揺れてるおっぱい。バターも、砂糖も、ミルクも、メスのフェロモンもたっぷり入ってて、先ほどの『負け』の記憶が蘇る。

「くくくっ……♡君はゲームオーバーさ……♡♡♡だって、ここでボクに全部奪われしまうのだから……♡♡ボクのかーち……♡♡♡君は負け……♡♡♡まーけ……♡♡♡惨めな奴隷にしてあげるよ……♡♡♡ボクに媚びることしか出来ないマゾに……♡♡♡」

負けを煽るような言葉は、酷く妖艶で、それでいて心底バカにしていて……その嘲笑が深く響く。その裏側に隠された、愛憎をこれ以上になく感じられてしまうから。
心の芯をカリカリを引っ搔くような、意地の悪い責め。

「くくく……♡♡ほら、生の感触は、まだ、味わっていないだろう……??ボクが保証するよ、極上の感触さ……♡♡♡あまりの気持ち良さで廃人になってしまう……この感触がもはやトラウマになって、たゆんと揺れる胸を見るだけでペニスからびゅく、びゅく……♡と精を漏れ出してしまうほどのおっぱい中毒者になる……そう確信するほどにね……♡♡♡」

そう自慢するように脅しつつ、片手でぷちん、ともう一つボタンを外す。
広がるスリット、その隙間から溢れようとする乳肉。反動でだぽん……と揺れて、震えて、固く閉じた入り口からは白いモヤが漏れ出ていて……まるで怪物のよう。
その奥では真っ白いフェロモンを籠らせているのだろう。あまりに強烈すぎて、もはや強酸と形容したいほどのおっぱいフェロモン。さっきは送り出されたその空気だけで、脳がバチバチ弾けて、精液を吐き出すポンプにされてしまったのだ。
あぁ、もし、これに鼻を埋めてしまったら、顔ごと包まれ、肺まで侵食されたら……全身がグズグズに溶けて……どうなってしまうのだろう。

両手でワシ掴みにしたら魂すら奪われてしまう、そう確信するほどの極上の胸に、頭ごと挟み潰されたら……♡

「君がずぅっと恐れてたコレで、処刑してあげるよ……♡♡おっぱい廃人になるまで……ね♡♡」

あぁ、ホントに搔き立てるのが上手だ。
もう、この言葉が染み入りすぎて、常識が塗り潰さてしまう。胸の中に抱き込まれただけで、廃人なんかになるはずないのに……彼女に囁かれると、それが事実になる。
間違いなく廃人になる、なってしまう……♡
──なんて脳が錯覚して、負ける準備をしてしまう。ありもしないゲームオーバーを用意して、チカっ、チカっ、と視界が点滅し始める。

背中を抱き留める手もイタズラするように指を立てて擽って、さわさわと、もどかしい感触が襲う。

「ぁぁっ……♡♡」

思わず漏れ出る声。
熱気に包まれた全身は驚くほど敏感になっていて、指先一つの動きで、簡単に狂わされる。呼吸を整えることも許されず、ひたすらに高揚が増していく。

「ふふっ、そんな声を出しちゃって……怖気ついてしまっのたかな?でーも……赦してあげないよー……♡♡♡絶対にゆるさない……♡♡♡実はボクってすっごいねちっこいんだよね……♡♡♡今更震えたって、無駄だよ……♡♡♡むーだ……♡♡♡」

爽やかさ、カッコ良さ、気さくさ、意地悪さ、その全てをごちゃ混ぜにした色は、恐ろしいほど混沌としていて、抵抗すら許されない。
もう、捕まってしまう。コレに。

ドキ、ドキ、ドキ、と張り裂けそうなほど心臓が高鳴り、ペニスの内圧が高まりすぎて、ぷくぅと我慢汁が溢れ出す。
内心も全て暴かれてしまった、その上で抱き潰されてしまうのだ。卑屈な心も、臆病さも、疚しい感情も、全部見透かされた上で、全てが欲しいと迫られてしまったら、あぁもう……

逃げ場なんて無い。

背中にべったり貼り付いた根源的な恐怖は、青白い炎で炙るように興奮を沸き立たせる。

「あぁ、本当に君は可哀想だなぁ……♡」

嘲笑うかのような呟きと共に、温かい手が後頭部へと添えられる。
じくじくと思考を侵すような熱が伝わり、ぼぉっと安堵が一瞬訪れ、無防備になったところを

「もう、二度と正気には戻れない♡♡♡」

思いっ切り、抱き締められた。

「んぷっ」

身構えることすら出来ずに力いっぱい抱き締められ、豊満な乳房の中にめり込む。
その重量感は想像を遥かに超え、ぶつかったぐらいではビクともせず、だぽんっ……♡と簡単に受け止められ、ずぶりと沈む。
少し熱いと感じる体温。鼻先から入り込む甘い匂いも相まって、心蕩ける心地良さに包まれる。幼い頃、耳かきの際に膝枕をして貰った時のような……あの安堵感に興奮を加えたような……♡
そう惚けてる隙に、鼻先は的確にI字のスリットの奥深くへと引き込まれ、官能的な匂いが増していく。安堵していた脳の隙間を、じくじくと腐らせるような濃密な甘さ。

「んっ……♡」

そしてある程度沈み込むと、徐々に弾力が増していって、もぢっ♡もぢっ♡と吸い付くような圧に襲われる。
外に押し出す圧力ではなく、横から挟んで奥深くへと巻き込むような圧力。二つのローラーで平べったく圧延するかのように、巻き込まれ、もちもち感触に思考が潰される。

そうして奥へ奥へと引き込まれ、鼻先がじめったい熱気を感知したかと思った瞬間

「っっ♡♡♡」

むわぁっと饐えた空気が、強引に鼻の中へと入り込んだ。
モヤを為す強烈なミルク臭が鼻を通って、舌にすら到達し、へばりつくような甘味が襲い掛かる。
その匂いは、間違いなく汗臭さがあって、メスっぽくて……けれども、それはバターと砂糖でミルクを煮詰めたような中毒性ある饐えた匂い。あまりに良すぎて、脳が支配されてしまう。
こんなので興奮するなんて変態だ、という忌避感を掻き立てられつつも、病みつきになって離れられない。これ以上は、匂いの虜になって変態になってしまう……と分かっていても、たまらなくずっと嗅いでいたい……とと脳が強制されてしまうほどの中毒性。
ぞく、ぞくぞく、と脳の表皮をくすぐるような電流が徐々に増して、ぞくぞくぞく、と首筋まで広がり、髪の毛の毛穴の一つ一つが広がって、じくじくじくと疼いて、震えが止まらなっ……ぁ……♡

「ぅぅっっ♡♡♡」

腰回りの筋肉がぎゅぅぅと勝手に引き締まって、突き出たペニスの裏筋をびっちり押し潰すようにスーツの太ももですりおろされる。亀頭の割れ目の射精ポイントをゴシゴシともみ洗いされて……
饐えた甘い匂いが脳に直接キいて、震えて、ぁっ……♡だめ、イくっ……♡イくっ♡♡出るっ♡♡おっぱいに負けるっ……♡♡彼女に、全部、全部奪われて終わって……ぇ……♡♡

「んぅぅっ〜〜〜♡♡♡〜〜っっっ♡♡♡♡」

びゅーーっっ♡♡
びゅるるるるっっ♡♡♡♡
びゅーっ♡♡♡びゅーっっ♡♡♡

股間からどろっどろの精液が吐き出る、絶え間なく出る、出るっ♡
どぽん、どぽん、と壊れてしまった蛇口のように快楽の塊が尿道を擦り上げ、そのあまりの気持ち良さで次の射精が引き起こされる連鎖。
射精筋が疲れて脈動が止まりそうになっても、鼻先から容赦なく入り込む甘い乳臭が脳を強制的にバチバチと弾けさせて、肺から全身へと濃厚なミルクが染みわたって、勝手に癒されてっ……♡

びゅるるるるっっ♡♡♡
びゅーっ♡♡♡びゅるるるっ♡♡♡

止まらないっ……♡
普通の射精ならダムの水位が下がるように、吐き出すほどに興奮が冷めるはずなのに……彼女に引き立てられる射精はその逆。

「あはははっ♡♡あーぁ、やっぱり壊れちゃったかぁ♡♡♡どろどろフェロモンに脳が犯されて、クリームのように蕩けて、人生お終い♡♡♡これからはボクの奴隷としてみっともなく生きていくしかないね♡♡♡♡」

むっちり芯のある太ももに吐き出す度に、魅了がどんどん深まって、全身を極楽湯に浸からせるような快感に包まれ、恋慕や愛情がドクドクと充填されてしまう。
より深く狂いたい、溺れたい、もっと、もっとと思ってしまって……

「ふふふっ♡そんな盛った犬のように腰を押し付けて、びゅるびゅる精液吐き出して甘えて……♡♡はぁー……♡♡そんなにボクの匂いも、感触も、好きなんだね……♡♡」

腰が止まらなくなる。自分から顔を擦りつけて、浅ましく勃起を押し付けてヘコヘコと。
理性が甘い匂いで壊れてしまって、もう欲なのか愛なのか分からない衝動に突き動かされ、快楽と愛おしさで心がいっぱいになってきて

「……でーも、ボクのスーツを汚していいなんて一言も言ってないから……これはっ!おしおきだねっっ♡♡おしおきの時間さっっ♡♡♡♡」

どんっ♡♡ぎゅっ♡♡ぐりっ♡♡ぎゅぅっ♡♡
ぐりっ♡♡ぐりっ♡♡

「っっ!!♡♡♡」

そんな恋慕で張り詰めたところに、歪んだ愛情がたっぷり詰まったお仕置。
本気で容赦なくすり潰そうとする太ももの衝撃に耐え切れず、カチカチに張ったペニスはむっちりとした感触に埋もれ、脅しに屈して畏縮した睾丸は太ももを押し返すことすら出来ずに潰れてしまい……やってくる鈍重で強烈な快楽。
布団の中でうつ伏せになって股間を擦り付ける……床オナ。あの快感を何十倍も濃くした快楽に加え、先ほどの去勢ごっこで植え付けられた倒錯的なラブラブが、一気に襲ってきて……

「ほぉら、潰れろっ♡♡潰して不能にしてやるっ♡♡♡ボクでしか興奮できないようマゾ去勢してやるっ♡♡♡」

「っっ!!!ぅっ、っっ〜〜♡♡♡♡」

びゅーっ♡♡
びゅるるるっ♡♡♡びゅーっ♡♡びゅーっっ♡♡♡

吐き出る、でるっ、でるぅっ……♡♡
水が詰まったゴムボールを押し込んで噴出させるように、畏縮して逃げ場を失ったタマを熱く重い感触でぺちゃんこにして無理やり搾り出されるのが、信じられないほど気持ちいい……♡
明らかに限度を超えた快楽を本能が拒否して、勝手に身体が震えるが……まるで底無し沼のように、抵抗するほど、彼女の肉体に深く、ずぶりと沈んでしまう。
どんな洋菓子よりも脳に遺る濃い甘さに、どんなクッションよりも心地よい肉感に、沈んでいって……これ以上は、戻れなくっ……♡

なんていう意固地な本能が働いて、死に際で暴れる虫のように、ジタバタしてしまうも

「はははっ♡♡そんなにジタバタ暴れて……流石にこの状態で潰されちゃうのはツラいかい??ボクだけのモノにされるのが怖いかい??」

「でーも、絶対にやめてあげないよぉ♡♡だって、そんな抵抗も捻くれ曲がった愛情表現だって、知っちゃったからねぇ♡♡♡こうやって乱暴すればするほど、君からの愛をたくさん貰えるのだから、止めてあげる訳ないだろ♡♡♡ばーか♡♡♡あははははっっ♡♡♡」

ぎゅっ♡♡ぐりぃっ……♡♡

「〜〜っっ♡♡♡」

どびゅっ♡♡♡
びゅーっっ♡♡♡びゅるるっ♡♡♡

「ほぉら、言った通りさ♡♡♡キンタマ潰されたら、すぐにびゅるびゅる白旗上げてもっと虐めて〜♡って甘えるように抵抗するフリして……君はホントに捻くれてるなぁ♡♡♡ボクじゃないと分かってくれないよっ♡♡♡あははははっ♡♡♡♡」

狂った笑いが、焼き切れた脳をぐじゅぐじゅと掻き回し、更にぞくぞくを増幅させられ、ぎゅぅ……♡と強く抱かれてしまう。
抵抗するほど深く沈んで、灼けるような甘い快楽に全身が熔かされ……抵抗する目的すら、完全に作り替えられてしまう。
抜け出すのではなく、深く沈むために。

「はぁ〜……♡♡ほらっ、このままだと駄目だよ♡♡早く抜け出さないと純度100%のおっぱいフェロモンに体中の細胞が一つ一つレイプされて、作り替えられてしまう……♡♡♡ボクの従順なおっぱい奴隷になってしまう……♡♡♡」

そして、また、今度は悪の怪人が脅すように、抵抗を唆され

「くふふっ……♡♡ほら、ほらっ♡♡♡もっと抵抗してみな♡♡♡脳が染め上げられてるの、感じるだろう……♡♡♡早く離れないと、身も心もボクの奴隷くんになってしまう……♡♡♡」

ゆさっゆさっと身体ごと揺らされ、ぐにゅん♡と乳肉の波に巻き込まれ、たっぷりつまったミルクと共に脳をシェイクされて……バチッバチッと火花が散る。

「んぅっ♡♡ん〜〜〜っ♡♡♡♡」

それはもう、抵抗では無く、反射。
熱いヤカンを触れた時に咄嗟に手を引っ込めるように、脳が抵抗しろと必死に命令を出して、半狂乱になりつつ身をよじる。
けれども、しなやかな腕と長い脚はビクともせず、ただただ狭い肉檻の中で暴れて、すりすりと擦れ、埋もれ、押し付けられ……時間切れと言わんばかりにフェロモンがじくじくと脳内を白く染めてきて……

「うんうん、よく頑張ったね♡じゃ、ご褒美にぎゅーっ……♡♡♡」

そして、おぞましいほど優しい声色で褒められつつ、その抵抗を踏み躙るように

ギュゥゥゥ……♡♡♡

脚も絡められ、全身で締め上げんと、強く強く抱き締められる。

「ぅぅっ〜〜♡♡♡」

びゅるるるっ♡♡
びゅーっ♡♡びゅーっっ♡♡♡びゅるるるるっっ♡♡♡

そしてまた射精。
全身を閉じ込められ、濃い熱気に包まれながら味わう射精は、生命すら吐き出してると言われても納得してしまう程の快感で、どぽん、どぽんと音がなりそうなほど大量に吐き出される。

「あはははっ♡♡♡無駄な抵抗、お、つ、か、れ、さ、ま♡♡♡♡」

もう、こんな嘲笑ですら、心が震えてドクドクと満たされてしまう。
抵抗を促してから踏みにじる底意地の悪さ。そんな一面を見せるのは、俺だけであることが直感で理解してしまい、歪んだ甘い愛情に深く沈んで肺まで満たされる。

「はぁーぁ……♡もう君はお終いだね……♡♡さっきも言った通り、このあまーいフェロモンには酷い中毒性があってね……♡♡こうやってに思い切り嗅いでしまったら脳の奥までへばりついて、無意識的にこの匂いを求めるようになってしまう……♡♡」

「ボクがほんの少し胸元をチラつかせただけで、こんな風に顔を埋めてヘコヘコびゅっ♡びゅーっ♡♡って発情することしか考えられなくなる……そんな最悪の中毒性があるのさ……♡♡♡」

「ほぉら、おっぱいの感触が頬に張り付いて、むにゅぅん……って潰されて……この匂いでふやけた脳細胞がぷちぷちと潰れて、おかしくなってるのが分かるだろう……♡♡♡ボクのおっぱいに屈服して、脳が勝手に作り変えられているのさ……♡♡♡これがご主人様だ、これに従うしかない、これが生きる理由……♡♡♡そんな思想が深いところに植え付けられて、君は着々とボクの奴隷にされている訳だ……♡♡♡」

そして蕩けた脳に刷り込むように吹き込まれる声。
平常であれば誇張表現だと思えただろうけれども、今は胸の奥深くで挟み潰されてる異常の真っ只中。もう、その声が宣告する言葉は全て事実だと認識させられてしまう。

そう、生きる意味すら彼女の……このおっぱいに埋もれて、四肢で好きなように弄ばれて、イジメられ、嘲笑されて、執着される……♡
イケメン、なんて形容詞がこれ以上になく似合う彼女に、真逆のドロドロさで溺れさせられて……♡それが幸福……♡

弾力のある乳肉がぐにゅんと頬擦りする度に、白目を剥きそうなほど快楽がバチバチと弾け、脳の中でそんな思想が湧き上がって、本能が頑張って消して、また湧き上がって……の繰り返し。
あぁ、もうダメだ、こんな極上の感触を擦り込まれ、洗脳紛いなことをされ続けたら……間違いなくなってしまう。この谷間を見せつけられただけで、こうして太腿に甘えて折檻を望みながら、甘い甘い匂いを貪る卑しい虫ケラのようになってしまう……♡
その惨めさと、そんな結末を悦んで受け入れて潰してくれる……という確信が、混ざりあって、狂いそうな感情が膨れ上がる。

もっと、もっと、自分だけコレを堪能したい……なんて浅ましい独占欲すら湧き出て、自ら埋まるように力強く抱き締め、ズブリとより深いとこに沈み込む。
篭もりすぎた熱気は奥の柔らかい乳肉と相まって、もはや沼地のよう。けれども、その沼は砂糖たっぷりのミルクで成されていて、脳が強制的に蕩け……

「あはははっ♡♡安心してね……この猛毒フェロモンも君だけのモノさ……♡♡この甘ったるい匂いは、君を狂わせるためだけに用意した毒薬……♡君がボクに狂ってくれるよう、どろっどろの想いと共に胸の奥で熟成させておいたんだから……♡♡♡」

「君を壊したい、君をボクの物にしたい、ボクだけに狂って欲しい、ボクとだけ遊んで欲しい……そんな想いが煮詰まったフェロモンだからね……ちゃんと味わうんだよ……♡♡」

「っ〜〜♡♡♡」

そんな浅ましい独占欲すら簡単に察知され、より強い独占欲で埋められてしまう。歪んだ優しさ。
こんな脳を溶かしてしまう劇薬も俺のためだと囁かれたら、もう、悦んで吸い込んでしまう。

「ほら、思い出してごらん。さっきのカクテルだって、ひどく甘ったるい味がしただろう?」

その声に導かれ、フラッシュバックする濃厚な味覚。
舌にねっとり絡み付いて、生殖欲を異常なほど煽り、睾丸をきゅんきゅんと疼かせて精液をたっぷりと量産させる異様な甘さが、脳内で弾けて、またもや股間がジク、ジクと疼き出す。

「あまりの甘さに君が溶けて無くなってしまわないよう、原液をキツい紅茶のリキュールで割っておいたのに、それでも病みつきになる甘ったるさがへばりついてたね……♡」

「脳からおっぱいミルクの匂い離れなくて、発情期の兎のように腰を震わしてバカみたいに精液溢れさせてたの、ちゃーんとこの足で感じてたよ……♡♡♡ボクの足の下でびゅくびゅく震えて、参りました〜♡♡って媚びながら射精したのをね……♡♡」

両耳すらネチネチと挟み潰され、声帯からの振動が乳肉へと響き、まるで耳元で囁かれているかのように声を届けられる。じーんと落ち着いて響き渡り、更にはとぷん、とぷん……♡と中身が揺れる音が聞こえてきて、まるでゆりかごに入れられたかのよう。
けれども、届けられる言葉は、被虐趣向を悪化させ、マゾ赤ちゃんへと育てる意地悪い言葉で

「その大元をこんな風に直嗅ぎしてしまったら……ああもう君が無くなっちゃうかもしれない……♡ボクのおっぱいが大好きな変態マゾ奴隷くんになってしまう……♡♡どれだけ先輩らしく接しても、パイズリ穴見せつけられたら精液びゅるびゅる吐き出すことしか考えられないおっぱい奴隷くんになってしまうね……♡♡♡」

心配を囁くはずの言葉は、刷り込むように惨めな結末を囁く。
あぁそうだ。このおっぱい天国をこんなに堪能してしまったら、例え仕事中でも、ビリヤード中でも、全てを投げ出して抱きついてこうやって甘えて、お仕置きを望んでしまう浅ましいマゾに堕ちてしまう。
どれだけ引き締めようとも、おっぱいフェロモンをぱふぱふと嗅がされたり、むぎゅ〜♡って押し付けられたりするだけで、こんな風に太ももに摺り付けながらおっぱいの匂いを堪能するマゾに……そして太ももで思い切り潰されてっ、頭がおかしくなる去勢ごっこもいつでもさせてくれてっ……♡♡

あぁ、浅ましい、ダメだ、そんなになったら……

「でーも、これはボクを無下にした罰だ……♡♡♡みっともないおっぱい奴隷に堕ちてしまえ……♡♡♡♡」

ぎゅっ♡♡ぎゅっ♡♡ぎゅぅぅ〜〜♡♡♡

「ん〜〜っ♡♡♡」

偽善の言葉から一転して、突如、ドロリと濁った本心でぎゅぅぅと圧し潰される。
苛立ちを抑えきれず紙をぐしゃぐしゃに握り潰すような、そんな残酷な抱擁。情状酌量も猶予も与えない、なんて想いをぎゅっ♡ぎゅっ♡とぶつけられ、柔らかくて芯の太い女体にめり込むほど潰されてしまう。
固く張ったペニスは、もはや太ももに組み伏せられ、敏感になった亀頭をスーツ生地でゾリゾリと擦られてしまい、腰がぐぐぐと突き出る……が、射精感は、まだやってこない。ペニスの首根っこをギュゥと抑え込まれて堰き止められ、快感が張り詰めて……限界を超えた気持ち良さがたまり始める。

「おっと……こんなこと言ったら、ボクは告白紛いを無下にされた腹いせに奴隷へと無理やり堕としてしまうような酷い奴だとバレてしまうね……♡♡♡♡」

「君のことを気に入って、我が物にしようと気を急いて、得意のビリヤードで賭けを持ちかけたクセに、思わぬ上手さに慌てて卑怯な手を使って……潔く負けを認めようとする君を見て、許せない気持ちが湧いてきて、チャンスを与えたら見事に決められ、自慢の美貌で誘ってもその手を振り払われたお馬鹿なピエロだってこともバレてしまう……♡♡♡」

クククと自嘲するように嗤いつつ、的確にスーツのザラザラで亀頭の中でも敏感な鈴口当たりをぞりぞりと刺激する。太ももの角度をうまく調節して、力点が割れ目の部分に当たるように。
そして、焼けるような苛烈な快感と共に吹き込まれる彼女の内面。

「何してもいいよ……♡って懇切丁寧に教えてあげたのに、『友達として遊ぼう』なんて酷いひと言で済ましてきて……くくくっ……♡もうボクの矜持もプライドもぐちゃぐちゃにされてしまって……♡」

ぞり、ぞりと、まるでこびついた汚れをこそぎ落とすように、力強く先端を擦られる行為が、何よりも甘く濁った怒気を伝えてきて……そして、その傲慢な言葉が、浅ましい期待を膨らませてしまう。

「それでもボクは、友達として、友達以上のスキンシップを仕掛けて……毎日、帰り際に君を誘って……ふふふっ、君は知らなかっただろう?ボクが何を思っていたのか」

気を引こうとした故のつまらない命令、それがもたらしたモノが、何か。

「ボクはね、あぁやって遊んで、誘って、一緒に帰ってた裏側ではね、ずぅっと……絶対に許さない、絶対にぐちゃぐちゃにしてやる、ボクのことしか考えられないようにしてやる、ボクで人生全部埋め尽くしてやるっ……♡君の生涯も尊厳もぜーんぶ奪ってやる……♡なんて憎しみに近い感情を抱いて、待ち構えていたのさ……♡♡♡」

とっておきのサプライズプレゼントさ……なんて言いたげなほど、愉悦と期待が籠った声で囁かれたのは、異常とも言えるほどの愛憎。人によっては恐怖で逃げてしまうほどの。
けれども、俺にとっては、ソレが何よりも興奮と恋心を搔き立てる毒薬で、ビクン、ビクンと身体が強く跳ねそうになる……がそんな生理的反応すらも許されず、ぎゅぅぅと強く抑え込まれる。

「君に優しく教えるフリをして、ボクの感触を身体に染み込ませて……他愛ないスキンシップなんて言って、おっぱいをぎゅぅって押し付けて、おっぱい奴隷にする下準備をして……♡♡」

おっぱい奴隷に……
あぁ、ダメだ、あの行為全てがそんな疚しい想いも秘めてたなんて知ってしまったら、まだ平常だった思い出を想起するだけでも……被虐心が湧いてしまって、おかしくなってしまう。
ダーツのフォームを教えてくれた時も、一緒に楽しんだボーリングの時も、こんなおっぱい好きの変態にするために画策してたなんて、思っただけで……勃起が搔き立てられる……♡

「しまいには、脳が灼けてしまう、って分かりきってる猛毒ミルクをカクテルだなんて騙して飲ませてしまったからね……♡♡もうボクのおっぱいでシコることしか考えられなく最悪のミルクで君を狂わせてから、賭けだなんだと言って正当化して君をグチャグチャにする……あぁ、ボクはなんて酷い奴なんだろうっ♡♡♡♡」

「んぅぅっ……♡♡♡」

鼓膜が曇りそうなほど湿気のある声で、疚しい想いを一身にぶつけられて、ぞくぞくぞくっと背骨から脳天にかけて電流が走る。

「それに……今朝なんて、ようやく君をグチャグチャに出来るって考えただけで昂ぶりが収まらなくて……もう、何度もオナニーしてしまったさ。君の残り香がついたハンカチを鼻に押し当てて、カリカリ引っ搔いて……♡♡君の痴態を妄想して、ボクに溺れる様を想像して……♡♡♡だから遅刻してしまった……♡♡♡」

追い打ちをかけるように、淫猥な裏事情を囁かれ……興奮が止まらない。
まさか、オカズにされているなんて、今朝の裏側では俺をオカズにオナニーを……♡

「ほぉら、こんな奴に体を貸したら、奴隷にされたら、どんなことされるか分かったモノじゃないよー……♡♡♡」

「ほら、ほらっ!頑張って抜け出してみてよ♡♡♡」

「ボクのおっぱいに負けちゃだぁめ……♡♡♡」

そうだ、ダメだ、逃げなきゃ……♡
なんて思考が回るものの、本当に逃げたかった理由すら奪われてしまった今では……

スリ、スリ……♡♡
ぎゅぅぅぅ……♡♡♡
ヘコっ、ヘコっ……♡♡♡

「んくぅっ……♡♡♡」

抵抗をするフリをして、極上の感触を、身を熔かす熱を、堪能することしか出来ない。
イヤイヤするように首を振って、谷間のより深く籠った奥地に沈んで、脳が乳甘さで燻されて、本能を直接くすぐるようなゾクゾク感をオカズにしながら、女神すらたじろぐほどの極上の女体……それにぎゅぅっとしがみついて、玉潰しすら極上の快感にしてしまう悪魔の太ももに腰をヘコヘコと押し付けて、快感を貪ることしか、考えられないっ……♡
思春期真っ盛りの頃以来の興奮……制御なんて効かない、目の前のズリネタに全ての意識を注いでしまう性欲。ガチガチに張ったペニスは萎えるという感覚すら忘れ、浅ましく快楽を貪る度に、際限なく膨張してしまう。脳にへばりついた甘さが、全身に染み込んだミルクが、身体の中身全部クリームにして金玉に装填してしまっているのではないかと思うほど……甘く疼いて心地よい快感が溜まりに溜まって……♡オスとして幸せすぎて……♡

「ふふふっ……我慢だよ、がーまーん……♡♡ふにゅんと貼りつく極上の感触と射精回路繋げちゃったら……もうお終いだよ……♡♡ぞく、ぞく、ぞく、と勝手に脳が震えて、ねばっこいカウパーがびゅるる……って勢い良く吐き出されたら調教完了の合図さ……♡♡」

「それは、うどんのように凝り固まったぶっとい精液を吐き出すための予行練習……♡♡」

そんなオナニー行為に同調するように、とぷんと揺れる乳肉を伝って、甘く優しく咎めるように、淫靡な妄想を刷り込まれる。
彼女に囁かれてしまったらソレが事実。

「ボクのおっぱいのフェロモンで漬け込まれた脳が『これが運命の相手だ』って勝手に思い込んで、どろっどろの精液を作るよう身体中の細胞を総動員させて……じわじわと全身が異常な熱に包まれていくだろう?熱いような、寒いような……♡♡♡」

「じく、じく、じく……と金玉がどっぷり肥えて、膨らんで、半固形状の精液がグツグツと煮込まれている……♡♡♡ほら、腰の奥で太い栓が詰まっているような感覚がしないかな……?凝り固まった精液が狭い輸精管を通れずに困っているのが……♡♡」

身体が先か、声が先か。それが分からないほど、感覚と言葉があまりにリンクしすぎていて、もはや心の代弁。
彼女のおっぱいに取り込まれたせいで、金玉の中身が凝り固まって……出したい、思い切り吐き出したい、という欲に思考が支配され始める。

「そのお陰で、ボクの汗臭いおっぱいフェロモンを一心に嗅いでも、射精せずに済んでいる……♡♡最高に気持ち良くて、どこまでも登り詰めるオナニータイムが永遠に終わらずに済んでいる……♡♡」

汗臭い、なんて言葉に反応して、より深く、くんっと嗅いでしまうほど……浅ましさが止められない。彼女の甘い甘い汗臭さを肺いっぱいに吸い込んで……脳がじくり、と灼ける。

「君の生殖本能が働いて、確実に種付け出来るよう必死に前立腺をヒクつかせてドロドロに凝り固めているみたいだ……♡♡♡おまんこの中に流し込んで、確実に蓋出来るように……♡♡」

ハスキーな声で、おまんこ、なんて下品な言葉を囁かれ、背徳的な興奮がビクンと跳ねる。
彼女のおまんこに種付け。もう、こうして抱き締められるだけでも狂ってしまうほど気持ちいいのに、セックスなんてしたら……あぁ、出したい、射精したい。
根元から思い切り扱き上げて、固く栓をしたコレを吐き出して、気持ち良くなりたいっ……♡

「だから、脳が白く弾けても、まだイきそうにない……圧がパンパンに膨らんで、ぐぐぐって腰が突き出ても、射精の栓は塞がったまま……♡このチャンスを絶対にモノにしてやるって、本能が勝手に意気込んで、寸止めオナニーで精液煮凝らせてしまう……♡♡♡」

もう、十回は射精しててもおかしくないほど、甘く饐えた彼女の匂いをはしたなく嗅いでいるのに……まだ、彼女の言う通り、終わりが来ない。
絶頂の先まで歩んでしまって、脳だけがバチバチと弾け、手足の指先までビリビリするようなもどかしくて気持ちいい感覚がずっと続いて、ずっと、出したいっ、出したいぃ……と心が情けない悲鳴を上げてしまう。

「ふふふっ……これならちゃんと我慢できるかもしれない……♡♡」

我慢できれば、ずっとこのままおっぱいに閉じ込められて、脳が蕩けてどこまでも彼女に狂う最高の時間を味わえてしまう。例え、絶世の美女100人に包まれても、こんな気持ちいいことにはならない……そう思うほどのひと時。
けれども、それが永遠に続いてしまうという甘ったるい恐怖が、生殖したいという本能が、抵抗心を生み出して、ヤダヤダと駄々を捏ねたくなったところで

「でも……」

一瞬だけ身体を潰す圧が弱まり、ふわりと浮くように緩んだかと思った次の瞬間

「ほらっっ♡♡♡」

ぐりぃっっ♡♡♡

ぎゅぅぅ〜♡と音が鳴るくらいモチモチ乳房でより一層頭を抱きつぶされ、ぐちゃっと潰れるトマトがイメージされてしまうほど、容赦なく、太ももで睾丸もペニスも叩き潰されてしまう。
肌に張り付いて官能的な柔らかさと甘さを与える乳肌で勝手に安堵を植え付けられ、更にはもう既に屈していた睾丸が太ももの圧を受け入れてぺちゃんこになってしまい、股間の奥深く、前立腺の奥で凝り固まってた栓が内側から押し出されるように……

「〜〜〜〜ぅぅっっ♡♡♡」

ぴゅるっっ……♡♡♡

抜けてしまった。
ねばっこいカウパーが勢い良く吐き出されたら、調教完了の合図。なんて言葉が頭の中で反芻されて、ぞわぞわっと脳に昇る血が冷たくなるような感覚に襲われる。
取り返しのつかないことをした、という恐れが、背徳感を熱して、鳥肌を立たせる。

「あっはははは♡♡♡ねっとねとのカウパー、びゅるっと出ちゃったね……♡♡急な暴力に生存本能が働いてしまったようだ……♡♡べしゃりとボクのスーツに吐き出したの、確かに感じたよ♡♡♡」

その反応を目ざとく見つけられ、ペニスの根元から搾り出すように太ももで圧をかけられる。ぞり、ぞり、という苛烈な快感を残しつつ。

「ほぉら、腰の奥も、前立腺も、その奥も、ぽっかりと開いてしまったのが分かるかな……?ねばっこいカウパーが抜けて、滑りの良い穴が出来てしまって……」

さっきまで詰まっていたナニカが確かに無くなってしまっていて、すぅ……と尿道も前立腺も輸精管も一本の道が通ってしまっている。
そう、最高に気持ちいい射精が出来る、そう確信してしまうほどの。

「あぁ、背中の方から、ぞわ、ぞわ、と空虚になってきたね……♡♡射精感込み上げてきてるっ……♡♡すべり台を落ちるように、ぶっとい精液が出口を求めて疼いて……♡♡」

その事実を脳が認識してしまい、お腹の奥が空虚になる感覚が始まってしまう。射精前特有の感覚。詰まっていたドロドロ精子が、睾丸から出ようと、狭い輸精管に一気に流れ込んで

「あっ、イく……♡♡イく、イってしまう……♡♡おっぱいに負けて、脳イキ敗北射精キメてしまうっ ……♡♡♡イくぅ……♡♡♡」

射精感に喘ぐ情けない男を演じる声に搔き立てられて……イくっ……♡甘い匂いで脳がバチバチ弾けさせられ、完全に射精をコントロールされて負けてしまう。こんなの味わったら、二度と逆らえなくなる……♡

「ダメだ……負けちゃダメ……♡♡腰をヘコヘコ動かして射精したら……♡♡もうボクの言いなりになってしまう……♡♡♡おっぱいの匂いで腰ヘコオナニーするのがクセになっちゃう……♡♡♡」

おっぱいの匂いで腰ヘコオナニー。
あまりの快感に震える腰が、勝手に太ももに甘えてしまってヘコ、ヘコ、と擦り付けて、浅ましく快感を貪ってしまう。おっぱいの甘い甘い匂いが鼻の中にへばりついて、脳が弾けるオナニー行為。
ダメだ、こんなことしたらダメだ……♡ヘコヘコ癖付けられて、おっぱい揺らされるだけで駄犬のように甘えることしか考えられなくなる、クセになるっ……♡

「おっぱいに負けるっ……♡負けるっ……♡♡負けちゃう……♡♡♡おっぱいの匂いで敗北キめちゃう……♡♡♡脳イキしちゃう……♡♡♡おっぱいマゾになるぅ……♡♡♡」

バカにするような大袈裟な演技に引きずられて、敗北射精へと誘導される。
おっぱいに頭を埋められて全てをコントロールされてる背徳感。脳という一番大事なところをモチモチで芳醇なおっぱいに漬け込まれて、潰されて、強烈なミルク臭で弾けるような絶頂を何度も味わされて……♡
ぁっ……ヤバい、クるっ……♡すごいのキてしまうっ……♡太く凝り固まった精液が無理やり輸精管を押し広げて、負けてしまうっ、負けたくないっ……♡こんなの、味わったら、もう確実に壊されるっ……♡♡

「あぁ、ダメ、だめっ、漏れる……♡♡♡ぶっといの出てしまう……♡♡♡お尻の奥がキュンキュン疼いて、射精始まって……♡♡♡これがご主人様だって、理解しちゃうぅ……♡♡♡」

ヤだ、嫌だ、負けたくないっ……でも、くん、とおっぱいフェロモンを嗅いで、お尻の奥がキュン、キュン、と反応させるのが気持ち良すぎて
ザラザラしたスーツ脚にヘコヘコ甘えると、呼応するように太ももの圧を微調整して、最高に気持ちいいオナニーを提供してくれる配慮が残酷すぎて
ハスキーな声で情けない心情を代弁させられて、負けイキを植え付けられたらっ……♡
ダメだ、だめ、だめだめ……こんなの味わいたくな、い、出る、出っ、射精したいっ……♡

「だめ、だめだめぇ……♡♡♡腰止まらなっ……♡♡♡出る、でるっ、でるぅっ、うぅ〜〜……♡♡♡」

もう、うどんくらいぶっとい精液が前立腺をこじ開けてて、もう射精るっ、イくっ、だめっ、イっちゃう……♡
ヘコヘコ気持ちいぃ、おっぱいの匂いあっま……♡脳が灼けて視界が白くチカチカ弾けっ……♡だめ、だめだめ、これだめなやつっ……♡♡や、だ、いやだっ……ぁっ……♡♡♡

「……ほらっ♡♡♡負けろっ♡♡♡♡」

ぐりっ♡♡♡
ぎゅぅぅ〜〜っ♡♡♡

突如、脳の深いところで命令が弾けて、睾丸から根元、裏筋へと押し出すように太ももで丁寧に思い切り躙り潰されて、その衝撃で真っ白く湯気立つ乳フェロモンを思い切り吸い込んでっ……ぅ、あっま、ぁ、ぁ……あ゛ぁぁっ♡♡

「ぅ゛ぅぅ〜〜〜っっ♡♡♡♡」

どぷっ♡♡♡ぶびゅっっ♡♡♡びゅるるるるっっ♡♡♡
びゅっ、ぶびゅーっっ♡♡♡
どぷっ♡♡びゅるるるるっっ♡♡♡

堰き止めてたダムが決壊して、太すぎる精液が出る、吐き出るっ♡♡射精るっ♡♡
腰の奥深くから詰まることなく、一本のぶっとい線が勢いよく吐き出て、前立腺があまりの快感に痙攣してしまうほどの射精。

「あっはははっ♡♡♡あーあ、大事な大事な子作り精子、負けイキ射精で吐き出してしまったね♡♡♡おっぱいで脳みそ支配されて、無理やり凝り固められた本気精液を太ももで貢がされちゃう気分はどうかなぁ??最っ高の気持ちよさじゃないかな?あはははははっ♡♡♡」

ぽっかり開いてた尿道ををさらに押し広げ、太ももの圧に屈するようにどぴゅっ♡どぴゅっ♡と絶え間なく精液が溢れ、次の射精に取り掛かろうと反射的に吸った空気は……猛毒のおっぱいフェロモン。
肺も脳も乳白色に曇らせて、甘い匂いで『ボクに負けろ、屈服しろっ♡♡♡』と命令してくる乳霧が、全身を蝕んで、甘イキ感覚で包み込まれて……

びゅーっっ♡♡♡ぶびゅーっっっ♡♡♡
どびゅるるっっ♡♡♡

出るっ、出るっ、まだ吐き出るっ……粘度が高すぎる精液が一本の紐のように飛び出るっ……♡♡

「ふふふっ♡♡その調子、その調子♡ボクのおっぱいなら好きなだけオカズにしていいから、沢山出すんだよ♡♡」

「ほら、びゅーっ……♡♡びゅるるるっ……♡ぅあっ……♡♡まだ出る……♡♡おっぱいの匂いあまっ……♡脳にへばりついて、クセになるぅ……♡♡だめ、だめだめっ……♡♡またイくぅ……♡♡」

精液の紐を、何本も何本も絶え間なく吐き出して、空いた穴にまた次の精液が滑り込んできて、射精の準備を行ってしまう……無限の射精感。
しかも、お人形遊びみたいに情けない独白を囁かれ、まるでワインをテイスティングして楽しむように、一回一回の負けイキを深く深く堪能させられて……ぶるるっと脊髄すら痙攣する。
最高に調子がいい時の最初の射精感が何度も繰り返されて、絶頂が絶頂のまま落ちてこなくて、身も心も限界を迎えて、この乳の檻から逃げ出そうと頭を動かしてしまい

だぷんっ……♡♡ぶるんっ……♡♡ぎゅちぃっ……♡♡♡

自ら、フェロモンの大元である乳房を揺らして、真っ白いおっぱいミストを噴出させてしまう。杉が花粉を飛ばす時のように、鼻腔をくすぐる匂いがふわぁっと立って、顔が甘いので包まれっ、ぇっ、ぇ……♡♡

ぶびゅっっ♡♡
びゅーっっ♡♡♡びゅるるるるっっ♡♡♡

「くくくっ……♡♡ぁあっ……♡♡おっぱいに負けるぅ……♡♡おっぱいフェロモンで脳が犯されて、溶ける、とけるぅ……♡♡匂い甘すぎてっ……だめ、だめだめっ……♡はやく逃げないとっ……♡♡」

溶ける、とけるっ、とけちゃう……♡♡
直に脳にまでキいてしまうおっぱいフェロモンが無尽蔵に放出されて、もはや、ガス室で無慈悲に処分される実験動物にされてしまったかのようで……消失を感じた本能が警鐘をガンガン鳴らす。
どれだけ抵抗してもおっぱいの檻から抜け出すことすら出来ない、けど、にげないとっ……♡これ以上は、自我すら消えてしまう、しまうけどっ……

「でーも……腰ヘコオナニーきもちよくて、やめらんないっ……♡♡♡後輩の太ももでオナニーするのしゅきぃ……♡♡タマタマぎゅぅっと潰されて押し出されるぅ……♡♡♡びゅーっ……♡♡♡射精しゅきぃ……♡♡ヘコるのきもちぃい……♡♡」

グイっと腰を前に押し付けると、ペニスとタマが肉感のよい太ももに潰されるのが気持ち良すぎて、やめられない。囁く言葉と同調するように、腰ヘコオナニーがやめられない……♡
絶対にダメだ、と分かっていても、あまーい脳イキ強制フェロモンを、一心に、はしたなく嗅いで、鼻腔いっぱいをおっぱいの匂いで埋め尽くしながら、腰をヘコヘコさせて、甘えて、太ももで丁寧に圧し潰してもらうと

どびゅるっっ♡♡♡
びゅーっっ♡♡♡びゅーっっ♡♡♡

平べったくなった睾丸がバカになって、内容物を全て吐き出そうと勝手に収縮して、前立腺も、乳首の奥も、脳も、心臓も、全身がキュンキュンと収縮して、精液を吐き出すポンプのようになってしまう。それが、この世のモノとは思えないほど気持ちよくて、やめられない……♡♡
もう、どんなドラッグよりも快楽で脳を焼いてしまってるのだろう。脳と脊髄が必死に痙攣して、壊れたくない、と恐怖に怯えているのに、浅ましい快楽欲求が抵抗するフリをして、ヘコヘコと腰を押し付ける。その欲望に呼応して、オナニーしやすいように太ももの角度を調節してくれるの優しくてっ、また出るっ……♡

どびゅっ♡♡♡
びゅるるるるっっ♡♡♡

「ふふふっ……♡♡♡どうかな?ボクのオナニーサポートは……って聞くまでも無いほど気に入ってくれたようだね♡♡こんなに腰を押し付けて自分から金玉潰しちゃうなんて……♡♡そんなに夢中になるぐらい、ボクの声が良かったのかな?嬉しいなぁ……♡♡」

良い、なんてモノじゃない。もしこんなの音声として売ってしまったら、電子ドラッグとして発禁になってしまう。
なんて確信するほど、真実に少しの噓を交えて人を騙すように、さり気なくマゾオナニーへと誘導するセリフ回しと脳内へと直接澄み通るような声の相性が良すぎて……頭の中が、まだ、ジンジンと響いてしまう。
もう、感想戦とも言いたげな雰囲気なのに、頭は極悪オナサポの余韻で『負けるっ……♡腰ヘコやめられないっ……♡』と勝手に震えて……まだ腰が止められないっ……♡

「くふふっ……♡遠慮しなくていいよ、こうやって最高に気持ちいい射精の手助けをしてあげるのも、友達の務めだからね……♡♡♡誰よりも仲が良い友達なら、このくらい当然のことさ……♡♡」

友達はこんなことしない、という思いがふっと湧くものの、甘い匂いで脳を満たしながら裏筋を押し付けるのが気持ち良すぎて、その常識を都合の良すぎる認識へと塗り替えてしまう。
そう、友達だから、こういうことするのも当然。
抱きついて甘えて、太ももにヘコヘコ押し付けながら、おっぱいの匂いでだらしなく脳イキさせて貰うのも友達なら自然なこと……♡

「それにボクはついつい意地悪しちゃうクセがあるから、これからもイラつかせてしまうかもしれない……♡♡だから、そのお詫びとして、溜め込ませたイライラを君だけのオナサポでこうやって毎日抜いてあげるよ……♡♡♡」

そう、そうだ。彼女のイタズラには何度もドキドキさせられて、挑発には心を搔き立てられて、動揺を隠すのに精一杯だったのだ。興奮が抑え切れず勃起してしまったことも……
だから、そのお詫びに毎日オナサポしてもらうのも当然のこと。ずっと魅了されてた美貌に抱きついて、ヘコヘコとオナニーさせて貰うのも、当然、こんな風にびゅるびゅる吐き出すのも……♡

「……なーんて言うのは建前で、ボクの声で君の思考を捻じ曲げて、おっぱいマゾに洗脳してるだけ、だけどね……♡ボクのおっぱいに負けイキすることしか考えられない惨めな奴隷になるように……♡♡♡丹精込めて育てているのさ……♡♡」

「っ♡♡♡」

そんな都合の良い思想に囚われたところで、突然の裏切り。優しくする本当の狙いは、惨めなおっぱいマゾに調教するため……なんてネタバラしをされてしまうが、ぐじゅぐじゅになった脳はそんな悪巧みすらご褒美に感じてしまう。
優しくされても、裏切られても、どの道に逸れようが、行き着く先は甘美すぎる破滅的な結末で、そのチェックメイトな感じがたまらなく興奮してしまい……

ぶびゅっっ♡♡♡
びゅるるるるっっ♡♡♡

奥の方で凝り固まっていたどろっどろの精液を吐き出してしまう。本気で彼女と一緒に居たい、ずっと一緒に……♡なんて想いから、子作り用の濃い精液を本能が必死に捻り出すものの、その受け止め先は彼女の太もも。
素肌にすら触れることなく、ぺしゃりとへばりついて、黒いスーツを白く汚しているだけ。そんな事実が被虐心を搔き立て、脳が焼けるような倒錯的な興奮で、更にびゅるるるっ♡と吐き出してしまう。

もはや、独り善がりな自慰行為。勝手に擦り付けて気持ち良くなって……

「あはははっ♡♡♡一際濃いのが出てしまったね……♡♡奴隷に堕とすぞ〜……って脅してるのに、それにときめいて子作り専用精液吐き出しちゃうなんて、恥ずかしいマゾヒストだなぁ……♡♡」

それなのに、心底嬉しそうになじってくるのが、全てが狂わせてしまう。こんな無駄なお貢ぎすら、もはやセックスと代わり無い愛情行為だと錯覚してしまい、浅ましさを止められなくなってしまう。

「……恥ずかしいから、ボク以外に見せちゃダメだよ、マゾマゾしていいのはボクの前だけ……♡♡こんなマゾオナニーを悦んで受け入れて、なじって、イジメて、心が軋んでしまうほど愛してくれるのもボクだけだからね……♡♡♡」

浅ましくも彼女に溺れる度に『ホントに満たされるなぁ……♡♡♡』なんて言いたげな悦びの声色でなじってくるから。更に深く沈めようと、楔を打ち込むように、脳に直接響くようなセリフを囁いてくるから……♡

「くふふっ……♡♡ま、安心してね、もちろん優しくもするさ……♡♡♡この舞台には君とボクの2人だけ、君を被虐と快楽の渦に巻き込むのもボク、その渦から助けて癒してあげるのもボク、そしてまた絶望的な快楽処刑でバラバラにするものボクの役目……♡」

「だから、諦めて全部吐き出してしまおうじゃないか……♡♡意地もプライドも理性も、ぜーんぶ……♡」

「もう、君はボクの物さ……♡♡ほら、びゅっ、びゅー……♡♡」

そんな簡単な言葉に導かれるように、丁寧に太ももで潰されて、頭もぱふ、ぱふ……♡と効果音が鳴りそうなほど優しく挟み潰されて

びゅるるるっ……♡♡
びゅーっ……♡♡

優しく搾り出される。とくん、とくん、と静かな波が揺れるような……身も心も蕩けてそのまま夢見心地になってしまいそうなほどの、甘い快楽に……♡
あぁ、もう、もうダメだ……♡このまま、ずぅっと、こうやって……♡こうやって……♡


──チーン……
24/02/03 00:11更新 / よね、
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