かつどう4:けっと〜します
ここはどこにでもある魔界
その三丁目にある三毛猫通りにある物置小屋
そこに非公式の騎士団が結成されていた
その団名は…【アリス騎士団】
「団長さん、団長さん」
皆でおやつのプリンを食べていると妖狐お姉さんが団長に声をかけました
「はい、なんですか?」
「騎士団の入団募集って終わってましたよね?」
「はい、おわってます」
「えっと…それなら表のチラシを剥がしたほうが良いんじゃないと思うですが…」
「はい、わすれてました、ごめんなさい」
ということで、騎士団の皆で表に張ったチラシをはがす作業に入りました
潮ちゃんはおやつを食べたせいかうとうとと居眠りをしていたのでお留守番
チラシを剥がしていると途中で「幼女はぁはぁ」と息を荒げた人が右からやってきましたが、左へ受け流しました
と、そんなこんなで途中から目的を忘れ追いかけっこをしている団長を見守りながら
通りに貼ったチラシをレタスちゃんと妖狐お姉さんが全部剥がしました
「妖狐お姉さん、これを読んで欲しいんだお!」
「当方はこれを読んで欲しいのです」
拠点に戻ってきた騎士団は早速、妖狐お姉さんに絵本を読んでもらおうと
キッドちゃんとポテチちゃんが本を持ってきました
キッドちゃんが持ってきたのは「解答キッドと子供探偵」という
推理クイズの絵本です、キッドというバフォメットが活躍する姿を自分に映しているのでしょう
ポテチちゃんが持ってきたのは「桃色太郎」というジパングの…
え?Rのマークが…これって…か、官能絵本!?な、なんですかこれ!!
作家を見ると…Ero Wing…あぁ…確か…エロ作家ですね……
個人的に見たいけど、でも小さな子にはちょっと…
ポテチちゃんの熱いまなざしに断るに断れません…
幸なことにキッドちゃんと同時に出したので上手くいけば読まなくて済むのですが…
断った後のポテチちゃんの顔を考えると…胸が痛くなる妖狐お姉さんでした
「こっち読んで欲しいんだお!」
「当方が先に読んで欲しいのです!」
「わっちだお!」
「当方なのです!」
「う〜〜〜」
「む〜〜〜」
「ふ、二人とも喧嘩しないでね?ね?」
二人のいがみ合いを止めようと妖狐お姉さんが仲裁に入りなんとか宥めようとしていますが
言う事を聞いてくれません、今にも喧嘩を始めそうな険悪な雰囲気に妖狐お姉さんは困っています
「はい、ふたりともけっと〜しましょう!かったひとのほんをよんでもらいます!」
そこに団長のありちゅが一声を上げました
「え?だ、団長?決闘って…」
決闘と言えば一騎打ちであんなことやこんな
きゃーーー!!!!駄目よ駄目!!!バトルとか暴力カテゴリー追加はダメ!絶対!
と、顔を真っ青うにして想像している妖狐お姉さんを尻目に決闘が確定してしまったようです
お互いに意気揚揚にして、もう止められません
「望むところだお!」
「ぶ・らじゃ〜なのです!」
「はい!じゃんけ〜んぽ〜ん!」
キッド:グー
ポテチ:グー
ありちゅ:ぱ〜
「はい、けっと〜してかちました!これをよんでくさい」
「え?団長も参加してたんですか?」
「はい、そ〜です」
「く、くやしいんだお…」
「うぅ…魔物に二言はないのです…」
…ということで妖狐お姉さんはありちゅ団長が読みたがっていた絵本を読みました
その本のタイトルは「パパとママと僕」という絵本でした
パパに捨てられた赤いドラゴンさんが冒険をして
やさしいパパと怖いけど優しいママと幸せに暮らして終わるという素敵な絵本でした
っというか捨てたパパ死ね!氏ねじゃなく死ね!……おっと、失礼…
童話に怒っても仕方がありませんね…
読み終わると皆、すやすやと寝ていました
妖狐お姉さんは皆が冷えないように買ってきた毛布をかけ
ポテチちゃんが持ってきた桃色太郎を読んで一日を過ごしました
―つつく―
その三丁目にある三毛猫通りにある物置小屋
そこに非公式の騎士団が結成されていた
その団名は…【アリス騎士団】
「団長さん、団長さん」
皆でおやつのプリンを食べていると妖狐お姉さんが団長に声をかけました
「はい、なんですか?」
「騎士団の入団募集って終わってましたよね?」
「はい、おわってます」
「えっと…それなら表のチラシを剥がしたほうが良いんじゃないと思うですが…」
「はい、わすれてました、ごめんなさい」
ということで、騎士団の皆で表に張ったチラシをはがす作業に入りました
潮ちゃんはおやつを食べたせいかうとうとと居眠りをしていたのでお留守番
チラシを剥がしていると途中で「幼女はぁはぁ」と息を荒げた人が右からやってきましたが、左へ受け流しました
と、そんなこんなで途中から目的を忘れ追いかけっこをしている団長を見守りながら
通りに貼ったチラシをレタスちゃんと妖狐お姉さんが全部剥がしました
「妖狐お姉さん、これを読んで欲しいんだお!」
「当方はこれを読んで欲しいのです」
拠点に戻ってきた騎士団は早速、妖狐お姉さんに絵本を読んでもらおうと
キッドちゃんとポテチちゃんが本を持ってきました
キッドちゃんが持ってきたのは「解答キッドと子供探偵」という
推理クイズの絵本です、キッドというバフォメットが活躍する姿を自分に映しているのでしょう
ポテチちゃんが持ってきたのは「桃色太郎」というジパングの…
え?Rのマークが…これって…か、官能絵本!?な、なんですかこれ!!
作家を見ると…Ero Wing…あぁ…確か…エロ作家ですね……
個人的に見たいけど、でも小さな子にはちょっと…
ポテチちゃんの熱いまなざしに断るに断れません…
幸なことにキッドちゃんと同時に出したので上手くいけば読まなくて済むのですが…
断った後のポテチちゃんの顔を考えると…胸が痛くなる妖狐お姉さんでした
「こっち読んで欲しいんだお!」
「当方が先に読んで欲しいのです!」
「わっちだお!」
「当方なのです!」
「う〜〜〜」
「む〜〜〜」
「ふ、二人とも喧嘩しないでね?ね?」
二人のいがみ合いを止めようと妖狐お姉さんが仲裁に入りなんとか宥めようとしていますが
言う事を聞いてくれません、今にも喧嘩を始めそうな険悪な雰囲気に妖狐お姉さんは困っています
「はい、ふたりともけっと〜しましょう!かったひとのほんをよんでもらいます!」
そこに団長のありちゅが一声を上げました
「え?だ、団長?決闘って…」
決闘と言えば一騎打ちであんなことやこんな
きゃーーー!!!!駄目よ駄目!!!バトルとか暴力カテゴリー追加はダメ!絶対!
と、顔を真っ青うにして想像している妖狐お姉さんを尻目に決闘が確定してしまったようです
お互いに意気揚揚にして、もう止められません
「望むところだお!」
「ぶ・らじゃ〜なのです!」
「はい!じゃんけ〜んぽ〜ん!」
キッド:グー
ポテチ:グー
ありちゅ:ぱ〜
「はい、けっと〜してかちました!これをよんでくさい」
「え?団長も参加してたんですか?」
「はい、そ〜です」
「く、くやしいんだお…」
「うぅ…魔物に二言はないのです…」
…ということで妖狐お姉さんはありちゅ団長が読みたがっていた絵本を読みました
その本のタイトルは「パパとママと僕」という絵本でした
パパに捨てられた赤いドラゴンさんが冒険をして
やさしいパパと怖いけど優しいママと幸せに暮らして終わるという素敵な絵本でした
童話に怒っても仕方がありませんね…
読み終わると皆、すやすやと寝ていました
妖狐お姉さんは皆が冷えないように買ってきた毛布をかけ
ポテチちゃんが持ってきた桃色太郎を読んで一日を過ごしました
―つつく―
11/05/15 18:25更新 / ロッテン
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