理想に生きた男の物語
「ゆえに彼の者の罪を重い、よって斬首刑とする!」 目の前にいる者が告げると周りの人たちからは歓声が上がる。 そこには以前俺に向けていた感謝の気持ちなどなく、 未知の者に対する恐れとそれを排除できる喜びしかなかった。 だが俺は恨んでいない。こうなったのは自業自得なのだから…。 俺はどこで間違ってしまったのだろうか?やってきたことは無駄だったのか? いや、そんな考えはよそう。考えたところでそれこそ無駄だ。 今わかっているのはただひとつ…俺は彼らに拒絶されたということだ。 そうギロチンにかけられながらそんなことを俺は考えていた。 「ではここに死刑を執行する!!」 両軍の代表がそう告げると脇にいた男が葉を固定している縄を切るために剣を振り上げた。 ……すまない…父さん、母さん…… …俺は約束を…守れなかった…… ギロチンが落ち、俺は意識をなくした。 30XX年 4月 大虐殺を起こしたその男は処刑された。 あらら、あなた死んじゃったのね。 あなたはこんなきれいな魂をしてるのに……残念だわ。 ねぇ、手伝ってほしいことがあるのだけれど?手伝ってくれる? ほんと!ありがとう。じゃああなたを呼ぶわね。 え?何をしてほしいのかって?それはねぇ……。 「ここは?」 そうギロチンが落ちてきて、死んだはずだった。しかし体の感覚はまだあった。 「地獄にしてはおかしい気がするが?」 周りは深い木々に囲まれていた。 少しねじくれたように伸びる幹から葉が伸び、上からの光をほとんど遮っていた。 俺は訳が分からなかったが、とりあえず歩き始めた。 しかし何も見つからず、何もわからなかった。 何時間歩いたのかはわからないが、体は水と食料を求めていた。 餓えを感じるということは生きているってことだろうが…。 俺は太陽が出始めたころ、そばの木に縁りかかった。もう動けなかった…。 「さすがに終わりか…。まぁ、俺にふさわしいか……。」 暗い森の中で誰にも知られず朽ちるのが俺の運命か…。 まぁ、実に俺らしい最後だな…。 「そこに誰かいるのか?」 薄れゆく意識の中で誰かの声が聞こえた気がした…。 そして5年後、一度死んだ男の物語は始まる。 ◎この物語には以下の内容が含まれます。 ・駄文である。 ・作者の好きなアニメなどの設定の盗用 ・ネット等を参考にした勝手な設定 これらが含まれていても見たいという奇特な方のみ見るのをお勧めします。 |
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