24.天獄と天国
(何で、こんなことになったんだろうか)
深夜、娯楽都市シャルクの娼館の一室。
シロは当事者の一人ではあるが、奇妙過ぎて今一つ実感が湧かず、
どことなく第三者的な気持ちで、この状況に身を置かれていた。
「シロくーん。おーい」
「・・・あっ、はい?」
「始めるから力抜いて。ローションはしっかり塗ったし」
そもそもとして、3Pという体験自体、するとは思っていなかった。
そんな中で繰り広げられたプレイも特殊過ぎて、おかしなことになった。
その結果が今。そして、これはまだまだ続く。
「んじゃ、私はおしり責めるから、エトナはおちんちんとかいじめてあげて。
あっ、でもキスはしない方いいかも。もしドライでイったら確実に舌噛んじゃうし」
「分かった。・・・シロ、本当にごめんな。ここまでするつもりは無かった。
やってから謝るんなら最初からやるな、って思うだろうけど・・・」
「大丈夫ですって。確かに、正直今も割と辛いですけど」
累計すれば、数十回は精を吐き出しているであろう、壮絶な快楽を与えられながら、
シロの陰茎から流れ出たのはカウパーのみ。精液の放出は一滴たりとも、許されていなかった。
長時間に渡る寸止めレイプに晒され、一度は本当に死にかけた。
仮に一命を取り留めても、インキュバス化が進んでいなければ、脳内麻薬過剰で廃人一直線。
普通の人間であれば、正常な意識のままで手に入れる事は叶わぬであろう―――正に『人外の悦楽』であった。
「しばらく違和感っていうか、何かむずむずする感じあるけど、我慢してね?
こんな事にしちゃったお詫びに、ちゃんと気持ちよーくイカせてあげるから。
勿論、シロ君が望むならハードなプレイも、甘々お漏らしも自由だけどさ♥」
「その前に、出すもの射精してもらうけどな。だから・・・たっぷり気持ちよくなれ、シロ」
二人の顔が、魔物娘らしいニヤりとした笑みを含み始めたのを見て、シロはゆっくりと目を閉じた。
(たまには・・・自分勝手になっても、いいのかな・・・あと・・・)
エトナや、メイも気持ちよくさせたい。今ならそういった事を考える余裕もある。
しかし、今回はただひたすら、自分本位の快楽を享受する事にした。
旅を続ける中での、思考の変化。そして何より。
(・・・イキたいよぉ・・・)
射精への渇望。
責めの止んでいる今はまだマシな方ではあるが、欲求は膨らむ一方。
謙虚で我慢強いシロといえども、一人の男。インキュバス化が進んでいるのなら尚更である。
もっとも、その欲望は間もなく満たされる。
中々に特殊で、不安要素の大きいやり方ではあるが。
「それじゃ・・・挿れるね」
「お待たせ。・・・イカせてやる」
二人が小さく、呟くように囁いた後。
シロの直腸に、メイの尻尾が滑り込み、
シロの肉棒を、エトナが飲み込んだ。
「ふぁぁっ・・・?」
ゾクゾクと、背筋を舐められたような感触と共に、異物感が明確に伝わってくる。
本来の用途とは逆方向に流れ込む、侵入者を追い返そうとする括約筋の蠕動も空しく、
メイの魔性の尻尾は、いとも容易くシロの肛門内を支配した。
「・・・ここかな」
会陰部を、白い指で愛おしそうに摩りながら、前立腺を探す。
本来なら、ある程度は被虐側の自己申告が必要となるのだが、そこは娼婦のサキュバス。
シロの僅かな反応を注意深く観察し、簡単に刺激すべきポイントを見つける。
「んー・・・じゅっ。ちゅぱっ。じゅぅっ」
本体を加えこんだエトナは、喉奥深くまで亀頭を押し込みながらも、責め自体は緩やかにした。
きちんとシロを愛して、心を満たせる事。それが自分の役目で、シロが望む事。
昨日の仕返しという目的に囚われ、忘れかけていた。
今となっては、その事を強く悔いている。
(ごめんな、シロ)
行動で示す。
魔物娘である自分に出来る一番の償いは、恐らくはこういう事。
優しくありながらも、射精に繋がる、肉体と精神の両方を幸福にさせる奉仕。
今まで幾度となく繰り返してきた事を、そのままするだけ。
変に、新しい事を体験させようなんて気負う必要は無い。
「うぅん・・・? んぁっ・・・?」
といっても、当の本人は現在進行形で未知の快楽を享受しているが。
ただ、正確には『未知』ではあるが、『快楽』には至っていない。
その気になれば、強引に精液を搾り出す事も出来るが、大きな苦痛が伴う。
ある程度慣らしてからでも、遅くない。
「安心して、リラックスしてね。君は今、私とお姉さんに優しーく可愛がられてる。
怖い事なんてなにもない。身体の力が抜けて、少しずつ、少しずつ、全身が弛緩していく」
魔力を籠めたメイの声は、鼓膜や蝸牛を介する事無く、脳に直接送り込まれる。
故に、純粋で深い催眠状態へと誘われる。
「腰から始まって・・・ふともも・・・膝・・・脛・・・足首・・・爪先。
これでもう、脚はどこも動かせなくなっちゃった。今度は上に行くよ。
肩から二の腕に行って・・・一気に肘・手首・指先。どんどん、動かせなくなっていく・・・」
精神を犯すという意味においては、これまでの責めと催眠プレイは同一のものである。
その中でも違うのは、目的。壊したり、苦しめたりするのではなく。
「・・・うふっ。もう、自分から動かさなくなっちゃったね。可愛い子」
とことんまで愛で、シロを骨抜きにする事。
「全身が麻痺して、どこも動かせなくなったのに、ここだけはむずむずしてるね。
・・・私、もう尻尾動かしてないよ?」
メイの尻尾責めは、犯すというより、ほぐす、順応させる事が中心にされた。
言っていた通り、ものの一分足らずでシロの肛門は蕩け、異物を受容した。
それだけではなく、自らの意志の及ばない所で、括約筋が蠢き、犯される事を望みだした。
「自分からもぞもぞしていじめてもらっちゃうなんて、えっちなお尻。
元々素質あったのかな? 思ったよりずっと早く堕ちちゃったけど」
一通りの準備を終えたメイは、シロの太腿を撫でながら、エトナの様子を見る。
丁度、エトナはディープスロートから、パイズリへと移行する所だった。
「ちょっと挟んでやっただけで、一気に硬くなったな。
アタシのおっぱいでされるのは、そんなに気持ちいいか?」
弾力のあるエトナの胸は、強い刺激を与えるのに適している。
それでも、当然ながら柔らかい物なので、手や口と比べると刺激は弱い。
だが、既にシロの肉棒は乳房に関する条件付けが完璧に済まされていた。
「シロはマンコより乳マンコの方が好きみたいだな。
チンポがずっとビクビクしてるし、キンタマもキューッてなってる。
マンコに突っ込んで粘膜擦り合わせるより、乳マンコに搾り取られる方がいいんだな?
本当なら子宮にぶち込む精液、乳マンコに無駄射ちしちまいたいんだな?」
「ふひゃぁっ! あひぃっ!? あぁん、んひゃぃいっ!?」
淫語をまくし立て、その勢いに伴って扱く速度を上げる。
優しいのに激しい。柔らかいのにキツい。相反する要素を兼ね揃えた、エトナの乳肉。
その中で精液の詰まった陰茎がもみくちゃにされ、シロは喘ぐ事しか出来ない。
「シロが言うんじゃ仕方ねぇな。アタシの胸でイカせてやるよ。
ちゃんと精液出したら、今度はメイと二人でもう一回挟んでやる」
ぐにゅぐにゅと、一物をすり潰すかのようにして、さらに圧迫する。
押しこめられた乳房が形を変え、接地面をさらに広げ、埋める。
ほぼ全方位から伝わる感触は、柔らかくした膣内に挿入したかのよう。
「気゛持、ぢいい゛〜〜〜!!! ああ゛あああ゛あ゛あ゛〜〜〜〜!!!!!」
無理矢理閉じ込められた精液がそこら中で暴れまわり、ついに手当たり次第に刺激を送り始めた。
精通前の無限絶頂を極めて短い間隔で、しかし一度たりとも満足できないように味わっている状態。
気を紛らわそうと体を捩ろうとしても、拘束魔法がそれを許さない。
半ば錯乱状態で、シロは金切り声を上げた。
「・・・そろそろかな。それじゃエトナ、やっちゃって。
今からシロ君の男の子まんこ、思いっきりぐちゃぐちゃにしちゃうから。
ありえないくらい出るから、覚悟してね」
漸く、準備が出来た。
もしくは、何とか間に合った。
メイの尻尾責めが最終段階に移り、後はいつでも射精できる段階になった。
「お待たせシロ君。今度こそ大丈夫。
この世のものとは思えない・・・タマタマが爆発するみたいな射精、させてあげる」
「シロの大好きなパイズリフェラでイカせてやる。勿論、出したザーメンは全部飲むからな。
・・・メイ」
それを最後に、少しだけ、間が空く。
(もう、何でもいい・・・射精したい・・・!!!)
早く楽になりたい。それ以外の事が考えられない。
故に、シロは忘れていた。
「あむっ」
「・・・♪」
目の前の二人は、魔物娘であるという事。
前立腺を擦る様にして、メイの尻尾が動き、固まっていたシロの精液が、押し出される。
極限まで濃くなった上、強引に排出に向かわされた以上、通り道を押し広げるしかない。
「ふぇっ!?」
初めての、大量射精の感覚。
ビー玉位の塊が、肛門から鈴口へと、徐々に昇ってくるような感覚。
「・・・んーっ」
少しだけ咥えてから、唾液を垂らした後、胸で包む。
滑りが良くなった事を確認してから、余った先端を舌先で擽る。
通り道をつぶさないよう、丁寧に擦る。
ほんの数秒で、先端から白濁液が零れた。
「え・・・?」
射精はしている。しかし、そんな気がしない。
どちらかと言えば、小便を漏らしたかのような、低快楽の射精。
あれだけ焦らされたというのに、その結末は、こんなにあっけないものなのか。
(嘘・・・僕、こんなのの為に・・・)
焦燥感を感じても、流出は止まらない。
少しずつ、少しずつ、気持ちよく射精せるはずだったものを失ってゆく。
(嫌だ・・・もっと気持ちよくなりたかったのに・・・!)
ゆるゆるとした、中途半端な射精。
薄ら寒い感覚だけが、股間に広がる。
(こんな事なら、娼館になんて・・・)
「あぎゃっ!?」
突然だった。
ゼリーどころか、羊羹か蒟蒻のように凝り固まった精液が、ゴロンと出た。
そして、その直後。
「んっ!」
「それっ!」
エトナがシロの亀頭をしっかりと咥え、メイが尻尾を抜き差し。
忽ち、射精反射の電気信号が送られ・・・
「あ・・・うあああああああああああああ!!!!!?????」
間欠泉のような射精が、起こった。
責めは止まらない。
メイの尻尾による肛虐は苛烈さを増す一方。
「ほらほら! お尻の穴苛められてぐちゃぐちゃになっちゃえ!
女の子にお尻まんこほじほじされてどぴゅどぴゅしちゃえ!
変態! 変態! ド変態!」
射精前の優しい囁き催眠とは打って変わり、たたみかけるように罵声を浴びせる。
ローションに加え、腸液でぬめりを増した尻尾は、まるで陰茎のように
シロの肛門を蹂躙した。
「じゅるるっ! じゅじゅーっ! じゅーるるるっ! じゅーっ!」
止めどなく溢れ続ける精液は、全てエトナの喉奥に流し込まれる。
しかも吸い込むようなバキュームフェラであるため、勢いは増すばかり。
それに加えて竿本体はしっかりと胸で扱かれ、与えられる限りの快楽でシロを漬け込んでいる。
「えぎゃっ! うぎゃにゃ、ごぎゃぐうにゃぎゃ!? うぎょぎゅぎぇっ!?」
呼吸中に発生した、喘ぎ声ですらない何かを止める事も出来ず、完全に壊れた。
何が起こっているかの理解など、とっくに放棄した。というより、放棄せざるを得なかった。
震える声帯の制御や、状況の理解など、この快楽を受けながら出来る事ではない。
意識を混濁させながら、残酷なほどに狂おしい射精地獄に、シロは堕ちた。
栓となっていた精液の塊が抜ける前の不完全射精から、いきなり引き上げられた。
神経が引きちぎられるのではないかという程の爆発射精は、何もかもが通常のそれと異なる。
とにかく、快感のレベルがトチ狂っている。
およそ10歳になるかならないかの子供がこんな事になれば、ショック死さえあり得る。
シロはインキュバス化していたから、この境地に到ってもギリギリ意識を保っていられた。
故に、この『狂乱射精の気持ちよさ』を100%感じる事が出来ている。
これだけの勢いで射精すれば、精液がすぐに枯渇する為、短時間で終わる筈。
しかし、極限まで凝縮された精液が元に戻るようにして排出されているので、
時間もかなり強引に引き延ばされている。通常、射精反射が起きてから精液が出て、
快感を感じるのは数秒程度。長くても10秒に届くかどうか、という所。
にもかかわらず、シロの射精は一分を超え、尚も続く。
何より、当の本人の体感時間で言うなら、10分、1時間、10時間・・・
いつ終わるかも分からぬ快楽地獄に堕ちた以上、時間感覚はどこにも無い。
「じゅじゅっ! じゅるっじゅーっ! じゅーーーっ!」
「変態変態! お尻まんこ弄られてどっぴゅんしちゃうド変態!」
啜る音が、自分の精液をエトナが全て飲み干してくれることを認識させ、
メイの罵声が睾丸をフル稼働させ、新たに子種の生産を促す。
3Pによって構成されたこの責めは、射精の永久機関となった。
淫らな水音が響く度に、精液が噴出し、
『変態』という言葉が出る度に、前立腺に衝撃が走る。
「う◆△ぁーっ!?? あ◎Ω‡ぎゃ☆▼あ▲ーっ!!!???」
発する声は、ただの音に変わった。
それすらも、エトナとメイが発する声と音によって、かき消されていった。
一体、どれほどの時間が経ったのだろうか。
廃人になりかねない程の無限射精地獄が終わり、指先一つも動かせない。
焦点の合っていない目を何とか二人の方へ向け、シロは残った力を振り絞り。
「さいこう・・・でした・・・」
久方ぶりに、言語の用を為す声を発した。
「あー、楽しかった♪」
「本当によく射精したな。ザーメンで腹いっぱい」
「あはは・・・」
疲労感と虚脱感が酷いが、この暖かな空気が心地よい。
このまま目を閉じて、微睡みの中へ意識を・・・
「んじゃ、ここからは普通にヤるか」
「さんせーい。それじゃ、そこの冷蔵庫にあるドリンクを3本・・・」
(・・・ですよねー)
などという事が許されるはずもない。
「さてさて、どうしてくれましょうか」
「シロはどうしたい?」
「まず、ちょっと休ませて下さい・・・」
「んじゃ、マッサージでもしよっか♪」
「・・・性感?」
「・・・えーっと、その、何て言うかな。私の種族を考えて貰えれば、答えになるかな」
「普通に疲れをとる方でお願いします」
「・・・うん、ホントごめん」
「んじゃ、アタシもしてやるよ。オーガは体力そのものも十分あるが、
それを活かすための疲労のとり方も、知ってるからな」
「そーなのかー。それじゃ上半身は私がやるから、下半身お願いね」
「おう!」
といっても、流石にあんな壮絶な体験から連続して、という訳にはいかない。
二人のマッサージによるインターバルを挟んでから、再開という事になった。
拘束魔法を外し、全身を揉みほぐす。
ゆっくりと、先程までとは違った意味での気持ちよさが広がる。
思わず、シロの顔が綻ぶ。
「うにゃぁ・・・」
「ねぇエトナ、襲っていい?」
「言うな。アタシも我慢してんだから」
「この子、本当に色々と反則だよ・・・」
魔物娘二人には、結構な精神的負荷がかかる事となったが。
ゆっくりと、疲れをほぐす事30分。
大きく伸びをして、身体の調子を確認する。
「んー・・・っ。ありがとうございます。大分、よくなりました」
「よかった。苛め過ぎちゃったから、今度は甘々にしてあげるね?」
「何だったら、仕返しにシロの方から襲ってもいいし」
「それ、得しかしないよね?」
「あはは・・・」
100%ではないが、回復はした。
ここからは、自分がしたい事をいくらでもしていいし、されたい事をいくらでもしてもらえる。
その中で、シロが望んだのは。
「えっと・・・さっきしてもらいましたけど、射精せなかったんで、
・・・エトナさんと、メイさんのおっぱいで、挟・・・」
「オッケー!」
「任せとけ!」
エトナは初めから予想していた。
メイは視線から、感づいた。
食い気味に返答し、二人は準備を始める。
存在をはっきりと主張するかのようにハリがあり、重力に負ける事無く、美しく整ったエトナの胸。
見るからに柔らかそうで、触れた物全てを飲み込むかのような、圧倒的な大きさを誇るメイの胸。
好きなだけ揉める。
好きなだけしゃぶれる。
好きなだけ捏ね回せる。
好きなだけ・・・挟んでもらえる。
それを想像するだけで、シロの肉棒は固さを取り戻し、
枯渇した精子の増産を急ピッチで開始した。
(あぁ、何かまた射精したくなってきた・・・)
ぞわぞわとする陰嚢。
だが、ほんの数分後には、その中身は排出されるだろう。
左側にエトナ。右側にメイ。
互いの胸を押し付け合い、微笑む。
「ふふっ。シロ君と一緒に、エトナもイカせちゃうから」
「アタシだって本気出せば、結構ヤれるぜ?」
爆乳の魔物娘二人を侍らせ、自分の為だけに奉仕させる。
この世界で、そんな事を叶えられる男は、果たして何人いるのだろうか。
きっとこれは、忌まわしい力を与えられても、ずっと健気に生き続けてきた、シロへのご褒美。
困っている人がいれば助けになるが、その見返りを求めない。
欲を口に出す事も、感じ取られるような振る舞いをする事もない。
たった一人で、静かに生きてきた。
そんな幼気な少年が、幸せになれないままいるはずが無い。
「アタシとメイが、シロの為だけに」
「極上のパイズリ射精、させてあげる・・・♥」
もっと、欲望に忠実に生きていい。
娯楽都市に棲む何かは、少年の背中を力強く押した。
「それじゃ、楽にして」
「ほら。もう埋もれちまうぞ?」
ゆっくりと、二人の乳房が近づき・・・
むにゅゅゅゅゅぅぅぅぅ………………
「ふわぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・♥」
深く、深く、沈み込んでゆく。どうあがいても、脱出不可能。
ドロドロに融かし尽くされるまで解放されない、4つの乳房によって、
シロの肉棒は、完全に囚われの身となった。
「「んー・・・・・・」」
エトナとメイの口から、唾液が垂れ落ちる。
お互いの谷間と谷間の間、丁度シロが埋もれている部分に、流れ込んでゆく。
「・・・うん。これでよしっと」
「流石に埋もれるか。・・・それにしても本当にデカいな」
オーガは比較的巨乳が多い種族だが、その中でもエトナの胸は大きい方に属する。
それを超えるのだから、メイの胸はもはや砲弾か何かの様。
エトナを凶器とするなら、メイはさしずめ大量殺戮兵器、といったところか。
「いっつもえっちな事考えてたり、オナニーばっかりしてるからかな?
なんかよくわかんないけど、ホルモンドバドバ出ちゃって♪
そのおかげでこんなたっぷたぷのおっぱいに育ちました♥」
「・・・悔しいな畜生。ま、大きさ以外ならアタシだって負けてねぇし」
比較すると小さいだけであり、エトナの胸も十二分に大きい。
鍛えられた胸筋によってしっかりと支えられた脂肪で構成された乳房は、正に芸術。
美しさや艶めかしさという観点で見れば、メイに勝るとも劣らない美巨乳である。
「ほいじゃ、私達のおっぱいで、シロくんのおちんちん、気持ちよくさせちゃいますか!」
「覚悟しろよシロ。とことん搾り尽くしてやるからな」
「ふぁい・・・♥」
気の抜けたシロの瞳に映るのは、二人の胸だけ。
呆けた頭の認識は『なんかやわらかいのにつつまれた』だけ。
快楽以外の一切を感じ取る事が出来ない所まで、思考レベルは退化した。
「ほーら♥ ずりずり♥ ずりずり♥」
「シロの大好きなおっぱいが二人分も。ダブルパイズリだぞー♥」
根元から亀頭まですっぽりと埋もれた、シロの肉棒は乳肉の中でもみくちゃ。
四方八方からぐにゅぐにゅと刺激が押し寄せ、隙間なく埋め尽くされて窒息状態。
彼の一物は今、間違いなく至上の空間に存在している。
「うにゃぁ・・・♥」
「こうやって円を描くようにして、こねこねーってしたり・・・」
「両方のおっぱいでチンコを押し潰す様にして、乳圧でギュっと!」
エトナとメイの連携も完璧。
ただ単調に上下に動かすだけでも、気を抜いたら漏らしてしまう程に気持ちいいというのに、
それぞれシロの反応から、欲しがっている感覚を即座に導き出し、
シロを絶頂への最速ルートで責め嬲る。
「ふわぁ・・・♥」
「あーもう、シロ君可愛過ぎ♥ もっともっと気持ちよくさせたくなっちゃう♥」
「させればいいだろ? ぎゅーっ・・・♥」
柔らかくてあったかい、エトナとメイの胸。
激しくされても、どこかまったりとした、優しい快楽が伝わる。
何もかもを破壊し尽くす、暴力的な責めとは打って変わって、やわやわと蕩けてゆく責め。
雲の上で寝転ぶような、天にも昇る極楽。
「あぁぁ・・・もう・・・」
「タマタマ、キュッってなってきた♥ イっちゃう? イっちゃうの?」
「いつでも好きな時に出していいぞ♪ イってる間は、エロい言葉で犯してやるからな♥」
亀頭やら竿やら睾丸やら、どこどこまでも肉棒を甘やかされて、いっぱいいっぱい。
いつの間にか、射精感が押し寄せ・・・
「大きなおっぱいでおちんちん扱かれて、情けなーくおもらしちゃうんだね♥ シロ君って・・・」
「ダブルパイズリで責められて、そのまま乳まんこに中出ししちまうんだな? シロは本当に・・・」
張りつめた肉棒から、白濁液が噴出する瞬間。
「へんたいだねっ♪」
「変態だな♪」
二人の声が、全ての神経を快楽で染めた。
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・♥♥♥」
ぴゅるぴゅると溢れる程に放出されたゲル状の液体は、一滴たりとも零れず二人の乳内へ。
脈動を続ける陰茎に、次々出てくる精液を塗りたくる様にして、射精を促す。
「へんたいっ♪ へんたいっ♪ おんなのこのまえでしろいおしっこおもらししちゃうへんたいっ♪
おちんぽゆるゆるできもちいいおもらしやめられないどへんたいっ♪」
「自分で出したザーメンで気持ちよくなるなんて、シロはどうしようもない変態だな。
でも、シロが最低のド変態でも、アタシは大好きだから、そのまま変態になってろ♥」
煮詰めた砂糖にメープルシロップと蜂蜜を混ぜ込んだかのような、
死ぬほど甘ったるい声で、楽しげに罵倒するメイが、脳から酸素を奪い、
理性の箍を遥か彼方へ弾け飛ばした。
思いっきり見下し、蔑んで、こき下ろしながらもしっかりと愛を囁くエトナが、
身体中の筋線維をだるだるにし、意識の全てを快楽に向けさせた。
(あぁぁぁぁぁ・・・・・・なに・・・・・・これぇぇぇ・・・)
脳細胞がピンク色に汚染され、自分がどんどんダメにされていくのが分かる。
でも、抗えない。抗わない。抗う気にすらならない。
こんなに気持ちいいんだ。どうして抵抗なんてするんだ。
「おちんぽみるくどぷどぷして、ぬるぬるふやしてきもちよくなっちゃうへんたいさん♪」
「ふぁぁ・・・」
「シロは変態。おっぱい狂いのド変態。大好きでド変態なシロ」
「はにゃぁ・・・」
『変態』
前立腺を責められながら、爆発するように射精した時も言われた。
激しく罵り、自分を否定するかのように。
今度は二人から言われている。間違いなく、罵られている。
しかし、それはからかう様に、おもちゃで遊ぶように、明るく楽しく。
自分がどんなに堕落しても、全て受け容れてくれる安心感に包まれた、
聖母のような微笑みと共に。
白濁液を垂れ流し、耳に入る楽しげな罵倒を聴き、また射精する。
人間としての尊厳や誇りなど、何の価値もない。むしろ邪魔だ。
そんなものなんかなくても、二人は自分を甘やかして、イカせてくれる。
(もう・・・ダメでいいや・・・♥)
どこまで堕ちても抱きしめてくれる、幸せな射精天国。
全てをかなぐりすて、シロは自ら、悦楽の泥沼で溺れる事を選んだ。
「へんたいっ♪」
「変態♪」
深夜、娯楽都市シャルクの娼館の一室。
シロは当事者の一人ではあるが、奇妙過ぎて今一つ実感が湧かず、
どことなく第三者的な気持ちで、この状況に身を置かれていた。
「シロくーん。おーい」
「・・・あっ、はい?」
「始めるから力抜いて。ローションはしっかり塗ったし」
そもそもとして、3Pという体験自体、するとは思っていなかった。
そんな中で繰り広げられたプレイも特殊過ぎて、おかしなことになった。
その結果が今。そして、これはまだまだ続く。
「んじゃ、私はおしり責めるから、エトナはおちんちんとかいじめてあげて。
あっ、でもキスはしない方いいかも。もしドライでイったら確実に舌噛んじゃうし」
「分かった。・・・シロ、本当にごめんな。ここまでするつもりは無かった。
やってから謝るんなら最初からやるな、って思うだろうけど・・・」
「大丈夫ですって。確かに、正直今も割と辛いですけど」
累計すれば、数十回は精を吐き出しているであろう、壮絶な快楽を与えられながら、
シロの陰茎から流れ出たのはカウパーのみ。精液の放出は一滴たりとも、許されていなかった。
長時間に渡る寸止めレイプに晒され、一度は本当に死にかけた。
仮に一命を取り留めても、インキュバス化が進んでいなければ、脳内麻薬過剰で廃人一直線。
普通の人間であれば、正常な意識のままで手に入れる事は叶わぬであろう―――正に『人外の悦楽』であった。
「しばらく違和感っていうか、何かむずむずする感じあるけど、我慢してね?
こんな事にしちゃったお詫びに、ちゃんと気持ちよーくイカせてあげるから。
勿論、シロ君が望むならハードなプレイも、甘々お漏らしも自由だけどさ♥」
「その前に、出すもの射精してもらうけどな。だから・・・たっぷり気持ちよくなれ、シロ」
二人の顔が、魔物娘らしいニヤりとした笑みを含み始めたのを見て、シロはゆっくりと目を閉じた。
(たまには・・・自分勝手になっても、いいのかな・・・あと・・・)
エトナや、メイも気持ちよくさせたい。今ならそういった事を考える余裕もある。
しかし、今回はただひたすら、自分本位の快楽を享受する事にした。
旅を続ける中での、思考の変化。そして何より。
(・・・イキたいよぉ・・・)
射精への渇望。
責めの止んでいる今はまだマシな方ではあるが、欲求は膨らむ一方。
謙虚で我慢強いシロといえども、一人の男。インキュバス化が進んでいるのなら尚更である。
もっとも、その欲望は間もなく満たされる。
中々に特殊で、不安要素の大きいやり方ではあるが。
「それじゃ・・・挿れるね」
「お待たせ。・・・イカせてやる」
二人が小さく、呟くように囁いた後。
シロの直腸に、メイの尻尾が滑り込み、
シロの肉棒を、エトナが飲み込んだ。
「ふぁぁっ・・・?」
ゾクゾクと、背筋を舐められたような感触と共に、異物感が明確に伝わってくる。
本来の用途とは逆方向に流れ込む、侵入者を追い返そうとする括約筋の蠕動も空しく、
メイの魔性の尻尾は、いとも容易くシロの肛門内を支配した。
「・・・ここかな」
会陰部を、白い指で愛おしそうに摩りながら、前立腺を探す。
本来なら、ある程度は被虐側の自己申告が必要となるのだが、そこは娼婦のサキュバス。
シロの僅かな反応を注意深く観察し、簡単に刺激すべきポイントを見つける。
「んー・・・じゅっ。ちゅぱっ。じゅぅっ」
本体を加えこんだエトナは、喉奥深くまで亀頭を押し込みながらも、責め自体は緩やかにした。
きちんとシロを愛して、心を満たせる事。それが自分の役目で、シロが望む事。
昨日の仕返しという目的に囚われ、忘れかけていた。
今となっては、その事を強く悔いている。
(ごめんな、シロ)
行動で示す。
魔物娘である自分に出来る一番の償いは、恐らくはこういう事。
優しくありながらも、射精に繋がる、肉体と精神の両方を幸福にさせる奉仕。
今まで幾度となく繰り返してきた事を、そのままするだけ。
変に、新しい事を体験させようなんて気負う必要は無い。
「うぅん・・・? んぁっ・・・?」
といっても、当の本人は現在進行形で未知の快楽を享受しているが。
ただ、正確には『未知』ではあるが、『快楽』には至っていない。
その気になれば、強引に精液を搾り出す事も出来るが、大きな苦痛が伴う。
ある程度慣らしてからでも、遅くない。
「安心して、リラックスしてね。君は今、私とお姉さんに優しーく可愛がられてる。
怖い事なんてなにもない。身体の力が抜けて、少しずつ、少しずつ、全身が弛緩していく」
魔力を籠めたメイの声は、鼓膜や蝸牛を介する事無く、脳に直接送り込まれる。
故に、純粋で深い催眠状態へと誘われる。
「腰から始まって・・・ふともも・・・膝・・・脛・・・足首・・・爪先。
これでもう、脚はどこも動かせなくなっちゃった。今度は上に行くよ。
肩から二の腕に行って・・・一気に肘・手首・指先。どんどん、動かせなくなっていく・・・」
精神を犯すという意味においては、これまでの責めと催眠プレイは同一のものである。
その中でも違うのは、目的。壊したり、苦しめたりするのではなく。
「・・・うふっ。もう、自分から動かさなくなっちゃったね。可愛い子」
とことんまで愛で、シロを骨抜きにする事。
「全身が麻痺して、どこも動かせなくなったのに、ここだけはむずむずしてるね。
・・・私、もう尻尾動かしてないよ?」
メイの尻尾責めは、犯すというより、ほぐす、順応させる事が中心にされた。
言っていた通り、ものの一分足らずでシロの肛門は蕩け、異物を受容した。
それだけではなく、自らの意志の及ばない所で、括約筋が蠢き、犯される事を望みだした。
「自分からもぞもぞしていじめてもらっちゃうなんて、えっちなお尻。
元々素質あったのかな? 思ったよりずっと早く堕ちちゃったけど」
一通りの準備を終えたメイは、シロの太腿を撫でながら、エトナの様子を見る。
丁度、エトナはディープスロートから、パイズリへと移行する所だった。
「ちょっと挟んでやっただけで、一気に硬くなったな。
アタシのおっぱいでされるのは、そんなに気持ちいいか?」
弾力のあるエトナの胸は、強い刺激を与えるのに適している。
それでも、当然ながら柔らかい物なので、手や口と比べると刺激は弱い。
だが、既にシロの肉棒は乳房に関する条件付けが完璧に済まされていた。
「シロはマンコより乳マンコの方が好きみたいだな。
チンポがずっとビクビクしてるし、キンタマもキューッてなってる。
マンコに突っ込んで粘膜擦り合わせるより、乳マンコに搾り取られる方がいいんだな?
本当なら子宮にぶち込む精液、乳マンコに無駄射ちしちまいたいんだな?」
「ふひゃぁっ! あひぃっ!? あぁん、んひゃぃいっ!?」
淫語をまくし立て、その勢いに伴って扱く速度を上げる。
優しいのに激しい。柔らかいのにキツい。相反する要素を兼ね揃えた、エトナの乳肉。
その中で精液の詰まった陰茎がもみくちゃにされ、シロは喘ぐ事しか出来ない。
「シロが言うんじゃ仕方ねぇな。アタシの胸でイカせてやるよ。
ちゃんと精液出したら、今度はメイと二人でもう一回挟んでやる」
ぐにゅぐにゅと、一物をすり潰すかのようにして、さらに圧迫する。
押しこめられた乳房が形を変え、接地面をさらに広げ、埋める。
ほぼ全方位から伝わる感触は、柔らかくした膣内に挿入したかのよう。
「気゛持、ぢいい゛〜〜〜!!! ああ゛あああ゛あ゛あ゛〜〜〜〜!!!!!」
無理矢理閉じ込められた精液がそこら中で暴れまわり、ついに手当たり次第に刺激を送り始めた。
精通前の無限絶頂を極めて短い間隔で、しかし一度たりとも満足できないように味わっている状態。
気を紛らわそうと体を捩ろうとしても、拘束魔法がそれを許さない。
半ば錯乱状態で、シロは金切り声を上げた。
「・・・そろそろかな。それじゃエトナ、やっちゃって。
今からシロ君の男の子まんこ、思いっきりぐちゃぐちゃにしちゃうから。
ありえないくらい出るから、覚悟してね」
漸く、準備が出来た。
もしくは、何とか間に合った。
メイの尻尾責めが最終段階に移り、後はいつでも射精できる段階になった。
「お待たせシロ君。今度こそ大丈夫。
この世のものとは思えない・・・タマタマが爆発するみたいな射精、させてあげる」
「シロの大好きなパイズリフェラでイカせてやる。勿論、出したザーメンは全部飲むからな。
・・・メイ」
それを最後に、少しだけ、間が空く。
(もう、何でもいい・・・射精したい・・・!!!)
早く楽になりたい。それ以外の事が考えられない。
故に、シロは忘れていた。
「あむっ」
「・・・♪」
目の前の二人は、魔物娘であるという事。
前立腺を擦る様にして、メイの尻尾が動き、固まっていたシロの精液が、押し出される。
極限まで濃くなった上、強引に排出に向かわされた以上、通り道を押し広げるしかない。
「ふぇっ!?」
初めての、大量射精の感覚。
ビー玉位の塊が、肛門から鈴口へと、徐々に昇ってくるような感覚。
「・・・んーっ」
少しだけ咥えてから、唾液を垂らした後、胸で包む。
滑りが良くなった事を確認してから、余った先端を舌先で擽る。
通り道をつぶさないよう、丁寧に擦る。
ほんの数秒で、先端から白濁液が零れた。
「え・・・?」
射精はしている。しかし、そんな気がしない。
どちらかと言えば、小便を漏らしたかのような、低快楽の射精。
あれだけ焦らされたというのに、その結末は、こんなにあっけないものなのか。
(嘘・・・僕、こんなのの為に・・・)
焦燥感を感じても、流出は止まらない。
少しずつ、少しずつ、気持ちよく射精せるはずだったものを失ってゆく。
(嫌だ・・・もっと気持ちよくなりたかったのに・・・!)
ゆるゆるとした、中途半端な射精。
薄ら寒い感覚だけが、股間に広がる。
(こんな事なら、娼館になんて・・・)
「あぎゃっ!?」
突然だった。
ゼリーどころか、羊羹か蒟蒻のように凝り固まった精液が、ゴロンと出た。
そして、その直後。
「んっ!」
「それっ!」
エトナがシロの亀頭をしっかりと咥え、メイが尻尾を抜き差し。
忽ち、射精反射の電気信号が送られ・・・
「あ・・・うあああああああああああああ!!!!!?????」
間欠泉のような射精が、起こった。
責めは止まらない。
メイの尻尾による肛虐は苛烈さを増す一方。
「ほらほら! お尻の穴苛められてぐちゃぐちゃになっちゃえ!
女の子にお尻まんこほじほじされてどぴゅどぴゅしちゃえ!
変態! 変態! ド変態!」
射精前の優しい囁き催眠とは打って変わり、たたみかけるように罵声を浴びせる。
ローションに加え、腸液でぬめりを増した尻尾は、まるで陰茎のように
シロの肛門を蹂躙した。
「じゅるるっ! じゅじゅーっ! じゅーるるるっ! じゅーっ!」
止めどなく溢れ続ける精液は、全てエトナの喉奥に流し込まれる。
しかも吸い込むようなバキュームフェラであるため、勢いは増すばかり。
それに加えて竿本体はしっかりと胸で扱かれ、与えられる限りの快楽でシロを漬け込んでいる。
「えぎゃっ! うぎゃにゃ、ごぎゃぐうにゃぎゃ!? うぎょぎゅぎぇっ!?」
呼吸中に発生した、喘ぎ声ですらない何かを止める事も出来ず、完全に壊れた。
何が起こっているかの理解など、とっくに放棄した。というより、放棄せざるを得なかった。
震える声帯の制御や、状況の理解など、この快楽を受けながら出来る事ではない。
意識を混濁させながら、残酷なほどに狂おしい射精地獄に、シロは堕ちた。
栓となっていた精液の塊が抜ける前の不完全射精から、いきなり引き上げられた。
神経が引きちぎられるのではないかという程の爆発射精は、何もかもが通常のそれと異なる。
とにかく、快感のレベルがトチ狂っている。
およそ10歳になるかならないかの子供がこんな事になれば、ショック死さえあり得る。
シロはインキュバス化していたから、この境地に到ってもギリギリ意識を保っていられた。
故に、この『狂乱射精の気持ちよさ』を100%感じる事が出来ている。
これだけの勢いで射精すれば、精液がすぐに枯渇する為、短時間で終わる筈。
しかし、極限まで凝縮された精液が元に戻るようにして排出されているので、
時間もかなり強引に引き延ばされている。通常、射精反射が起きてから精液が出て、
快感を感じるのは数秒程度。長くても10秒に届くかどうか、という所。
にもかかわらず、シロの射精は一分を超え、尚も続く。
何より、当の本人の体感時間で言うなら、10分、1時間、10時間・・・
いつ終わるかも分からぬ快楽地獄に堕ちた以上、時間感覚はどこにも無い。
「じゅじゅっ! じゅるっじゅーっ! じゅーーーっ!」
「変態変態! お尻まんこ弄られてどっぴゅんしちゃうド変態!」
啜る音が、自分の精液をエトナが全て飲み干してくれることを認識させ、
メイの罵声が睾丸をフル稼働させ、新たに子種の生産を促す。
3Pによって構成されたこの責めは、射精の永久機関となった。
淫らな水音が響く度に、精液が噴出し、
『変態』という言葉が出る度に、前立腺に衝撃が走る。
「う◆△ぁーっ!?? あ◎Ω‡ぎゃ☆▼あ▲ーっ!!!???」
発する声は、ただの音に変わった。
それすらも、エトナとメイが発する声と音によって、かき消されていった。
一体、どれほどの時間が経ったのだろうか。
廃人になりかねない程の無限射精地獄が終わり、指先一つも動かせない。
焦点の合っていない目を何とか二人の方へ向け、シロは残った力を振り絞り。
「さいこう・・・でした・・・」
久方ぶりに、言語の用を為す声を発した。
「あー、楽しかった♪」
「本当によく射精したな。ザーメンで腹いっぱい」
「あはは・・・」
疲労感と虚脱感が酷いが、この暖かな空気が心地よい。
このまま目を閉じて、微睡みの中へ意識を・・・
「んじゃ、ここからは普通にヤるか」
「さんせーい。それじゃ、そこの冷蔵庫にあるドリンクを3本・・・」
(・・・ですよねー)
などという事が許されるはずもない。
「さてさて、どうしてくれましょうか」
「シロはどうしたい?」
「まず、ちょっと休ませて下さい・・・」
「んじゃ、マッサージでもしよっか♪」
「・・・性感?」
「・・・えーっと、その、何て言うかな。私の種族を考えて貰えれば、答えになるかな」
「普通に疲れをとる方でお願いします」
「・・・うん、ホントごめん」
「んじゃ、アタシもしてやるよ。オーガは体力そのものも十分あるが、
それを活かすための疲労のとり方も、知ってるからな」
「そーなのかー。それじゃ上半身は私がやるから、下半身お願いね」
「おう!」
といっても、流石にあんな壮絶な体験から連続して、という訳にはいかない。
二人のマッサージによるインターバルを挟んでから、再開という事になった。
拘束魔法を外し、全身を揉みほぐす。
ゆっくりと、先程までとは違った意味での気持ちよさが広がる。
思わず、シロの顔が綻ぶ。
「うにゃぁ・・・」
「ねぇエトナ、襲っていい?」
「言うな。アタシも我慢してんだから」
「この子、本当に色々と反則だよ・・・」
魔物娘二人には、結構な精神的負荷がかかる事となったが。
ゆっくりと、疲れをほぐす事30分。
大きく伸びをして、身体の調子を確認する。
「んー・・・っ。ありがとうございます。大分、よくなりました」
「よかった。苛め過ぎちゃったから、今度は甘々にしてあげるね?」
「何だったら、仕返しにシロの方から襲ってもいいし」
「それ、得しかしないよね?」
「あはは・・・」
100%ではないが、回復はした。
ここからは、自分がしたい事をいくらでもしていいし、されたい事をいくらでもしてもらえる。
その中で、シロが望んだのは。
「えっと・・・さっきしてもらいましたけど、射精せなかったんで、
・・・エトナさんと、メイさんのおっぱいで、挟・・・」
「オッケー!」
「任せとけ!」
エトナは初めから予想していた。
メイは視線から、感づいた。
食い気味に返答し、二人は準備を始める。
存在をはっきりと主張するかのようにハリがあり、重力に負ける事無く、美しく整ったエトナの胸。
見るからに柔らかそうで、触れた物全てを飲み込むかのような、圧倒的な大きさを誇るメイの胸。
好きなだけ揉める。
好きなだけしゃぶれる。
好きなだけ捏ね回せる。
好きなだけ・・・挟んでもらえる。
それを想像するだけで、シロの肉棒は固さを取り戻し、
枯渇した精子の増産を急ピッチで開始した。
(あぁ、何かまた射精したくなってきた・・・)
ぞわぞわとする陰嚢。
だが、ほんの数分後には、その中身は排出されるだろう。
左側にエトナ。右側にメイ。
互いの胸を押し付け合い、微笑む。
「ふふっ。シロ君と一緒に、エトナもイカせちゃうから」
「アタシだって本気出せば、結構ヤれるぜ?」
爆乳の魔物娘二人を侍らせ、自分の為だけに奉仕させる。
この世界で、そんな事を叶えられる男は、果たして何人いるのだろうか。
きっとこれは、忌まわしい力を与えられても、ずっと健気に生き続けてきた、シロへのご褒美。
困っている人がいれば助けになるが、その見返りを求めない。
欲を口に出す事も、感じ取られるような振る舞いをする事もない。
たった一人で、静かに生きてきた。
そんな幼気な少年が、幸せになれないままいるはずが無い。
「アタシとメイが、シロの為だけに」
「極上のパイズリ射精、させてあげる・・・♥」
もっと、欲望に忠実に生きていい。
娯楽都市に棲む何かは、少年の背中を力強く押した。
「それじゃ、楽にして」
「ほら。もう埋もれちまうぞ?」
ゆっくりと、二人の乳房が近づき・・・
むにゅゅゅゅゅぅぅぅぅ………………
「ふわぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・♥」
深く、深く、沈み込んでゆく。どうあがいても、脱出不可能。
ドロドロに融かし尽くされるまで解放されない、4つの乳房によって、
シロの肉棒は、完全に囚われの身となった。
「「んー・・・・・・」」
エトナとメイの口から、唾液が垂れ落ちる。
お互いの谷間と谷間の間、丁度シロが埋もれている部分に、流れ込んでゆく。
「・・・うん。これでよしっと」
「流石に埋もれるか。・・・それにしても本当にデカいな」
オーガは比較的巨乳が多い種族だが、その中でもエトナの胸は大きい方に属する。
それを超えるのだから、メイの胸はもはや砲弾か何かの様。
エトナを凶器とするなら、メイはさしずめ大量殺戮兵器、といったところか。
「いっつもえっちな事考えてたり、オナニーばっかりしてるからかな?
なんかよくわかんないけど、ホルモンドバドバ出ちゃって♪
そのおかげでこんなたっぷたぷのおっぱいに育ちました♥」
「・・・悔しいな畜生。ま、大きさ以外ならアタシだって負けてねぇし」
比較すると小さいだけであり、エトナの胸も十二分に大きい。
鍛えられた胸筋によってしっかりと支えられた脂肪で構成された乳房は、正に芸術。
美しさや艶めかしさという観点で見れば、メイに勝るとも劣らない美巨乳である。
「ほいじゃ、私達のおっぱいで、シロくんのおちんちん、気持ちよくさせちゃいますか!」
「覚悟しろよシロ。とことん搾り尽くしてやるからな」
「ふぁい・・・♥」
気の抜けたシロの瞳に映るのは、二人の胸だけ。
呆けた頭の認識は『なんかやわらかいのにつつまれた』だけ。
快楽以外の一切を感じ取る事が出来ない所まで、思考レベルは退化した。
「ほーら♥ ずりずり♥ ずりずり♥」
「シロの大好きなおっぱいが二人分も。ダブルパイズリだぞー♥」
根元から亀頭まですっぽりと埋もれた、シロの肉棒は乳肉の中でもみくちゃ。
四方八方からぐにゅぐにゅと刺激が押し寄せ、隙間なく埋め尽くされて窒息状態。
彼の一物は今、間違いなく至上の空間に存在している。
「うにゃぁ・・・♥」
「こうやって円を描くようにして、こねこねーってしたり・・・」
「両方のおっぱいでチンコを押し潰す様にして、乳圧でギュっと!」
エトナとメイの連携も完璧。
ただ単調に上下に動かすだけでも、気を抜いたら漏らしてしまう程に気持ちいいというのに、
それぞれシロの反応から、欲しがっている感覚を即座に導き出し、
シロを絶頂への最速ルートで責め嬲る。
「ふわぁ・・・♥」
「あーもう、シロ君可愛過ぎ♥ もっともっと気持ちよくさせたくなっちゃう♥」
「させればいいだろ? ぎゅーっ・・・♥」
柔らかくてあったかい、エトナとメイの胸。
激しくされても、どこかまったりとした、優しい快楽が伝わる。
何もかもを破壊し尽くす、暴力的な責めとは打って変わって、やわやわと蕩けてゆく責め。
雲の上で寝転ぶような、天にも昇る極楽。
「あぁぁ・・・もう・・・」
「タマタマ、キュッってなってきた♥ イっちゃう? イっちゃうの?」
「いつでも好きな時に出していいぞ♪ イってる間は、エロい言葉で犯してやるからな♥」
亀頭やら竿やら睾丸やら、どこどこまでも肉棒を甘やかされて、いっぱいいっぱい。
いつの間にか、射精感が押し寄せ・・・
「大きなおっぱいでおちんちん扱かれて、情けなーくおもらしちゃうんだね♥ シロ君って・・・」
「ダブルパイズリで責められて、そのまま乳まんこに中出ししちまうんだな? シロは本当に・・・」
張りつめた肉棒から、白濁液が噴出する瞬間。
「へんたいだねっ♪」
「変態だな♪」
二人の声が、全ての神経を快楽で染めた。
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・♥♥♥」
ぴゅるぴゅると溢れる程に放出されたゲル状の液体は、一滴たりとも零れず二人の乳内へ。
脈動を続ける陰茎に、次々出てくる精液を塗りたくる様にして、射精を促す。
「へんたいっ♪ へんたいっ♪ おんなのこのまえでしろいおしっこおもらししちゃうへんたいっ♪
おちんぽゆるゆるできもちいいおもらしやめられないどへんたいっ♪」
「自分で出したザーメンで気持ちよくなるなんて、シロはどうしようもない変態だな。
でも、シロが最低のド変態でも、アタシは大好きだから、そのまま変態になってろ♥」
煮詰めた砂糖にメープルシロップと蜂蜜を混ぜ込んだかのような、
死ぬほど甘ったるい声で、楽しげに罵倒するメイが、脳から酸素を奪い、
理性の箍を遥か彼方へ弾け飛ばした。
思いっきり見下し、蔑んで、こき下ろしながらもしっかりと愛を囁くエトナが、
身体中の筋線維をだるだるにし、意識の全てを快楽に向けさせた。
(あぁぁぁぁぁ・・・・・・なに・・・・・・これぇぇぇ・・・)
脳細胞がピンク色に汚染され、自分がどんどんダメにされていくのが分かる。
でも、抗えない。抗わない。抗う気にすらならない。
こんなに気持ちいいんだ。どうして抵抗なんてするんだ。
「おちんぽみるくどぷどぷして、ぬるぬるふやしてきもちよくなっちゃうへんたいさん♪」
「ふぁぁ・・・」
「シロは変態。おっぱい狂いのド変態。大好きでド変態なシロ」
「はにゃぁ・・・」
『変態』
前立腺を責められながら、爆発するように射精した時も言われた。
激しく罵り、自分を否定するかのように。
今度は二人から言われている。間違いなく、罵られている。
しかし、それはからかう様に、おもちゃで遊ぶように、明るく楽しく。
自分がどんなに堕落しても、全て受け容れてくれる安心感に包まれた、
聖母のような微笑みと共に。
白濁液を垂れ流し、耳に入る楽しげな罵倒を聴き、また射精する。
人間としての尊厳や誇りなど、何の価値もない。むしろ邪魔だ。
そんなものなんかなくても、二人は自分を甘やかして、イカせてくれる。
(もう・・・ダメでいいや・・・♥)
どこまで堕ちても抱きしめてくれる、幸せな射精天国。
全てをかなぐりすて、シロは自ら、悦楽の泥沼で溺れる事を選んだ。
「へんたいっ♪」
「変態♪」
15/04/05 02:08更新 / 星空木陰
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