連載小説
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25.ONE AND DOUBLE
「また・・・出りゅぅぅぅ・・・♥」
「出しちゃえ、へんたいシロ君♪」
「おっぱいに吐き出せ、大好きで変態なシロ♪」
「ふわぁぁぁぁぁ・・・♥」

男のロマン、3P。
巨乳の魔物娘二人からの、甘々罵り責め付きダブルパイズリ。
何度精を放ったか等、一分たりとも覚えていない。

「おっぱいの中ドロドロ。よく出るねー」
「早漏気味だけど量と連射性能は凄いからな、シロのチンコは」

シロの名誉の為に付記しておくと、彼は別に早漏でも遅漏でもない。
ただ、二人の性技が素晴らし過ぎるだけである。

「さて、まだまだ出そうですが・・・ここで一つ、問題があります」
「どうした? ・・・まさか、またシロがヤバい事に・・・」
「ううん。いや、それもある意味そうだけど、これは普通に一過性のものだから。
 ちゃんと休めば問題なし。で、何かっていうと、何と言いますかね・・・」

そこまで言ってから、シロの陰茎に押し当て続けていた胸を離した。
そうして、亀頭を指でつまみ。

「おまんこ、したくなっちゃった」

これまでと同じ、軽い調子で。
しかし、切なさの混じった声で、ポツリと呟いた。

「・・・早く言えよ。アタシもだったから」

シロは十分、気持ちいい思いをしたが、
メイとエトナは、これまで一度もオーガズムに達していない。
そのような動きが無かったのだから、当然と言えば当然の事だが。

「そして、ここにおちんちんがあります。とことん搾りましたが、ガッチガチです。
 挿れたら物凄く気持ちよさそうな、美味しそうなおちんちんです」
「・・・だな」

「さて問題です。この場にある、セックスに使える穴と棒の数は、どちらの方が多いでしょうか。
 なお、お尻の穴はカウントせず、私はふたなりになる手段を持っていないものとします」

何度見ても、何度数えても、結果は変わらない。
ここにいるのは、少年が一人と、魔物娘が二人。

「どこをどうしたって、チンコ突っ込んでもらえるのはどっちか一人、だな」
「ご名答ー。・・・私もプロだけどさ、正直、こんなちっちゃい子のとんでもない怒張とか、
 今すぐにでも襲いたくてしょうがないです」
「その気持ちは非常によく分かる。知ってるか? 日に日に大きくなってるんだぜ、コレ」
「さっすが子供。成長著しい訳ですね。おかげで最高にアンバランスで背徳的な魅力が・・・
 ・・・あぁもう面倒くさい! どうする!? どうするエトナ!?」

サキュバスとしての本能が、娼婦としてのプロ意識をいとも容易く超えた瞬間だった。
今すぐにでも逆レイプを敢行したい所ではあるが、目の前のオーガの存在がそれを止める。
性欲以上に、命の危機を感じるからだ。

「本当ならシロに決めてもらいたいところだが・・・」
「・・・肝心のシロ君は」

「ふぁぁぁぁぁ・・・・・・♥」

脳への酸素の供給が低下し、ぼんやり夢心地。普段の聡明さはその辺に転がっている。
彼に問いかけた所で、涎を垂らす口からまともな返答は来るとは到底思えない。

「うん、何聞いても『ののしってほちぃでちゅー(意訳)』とか言いかねない」
「Sかと思ったらMもイケた。まさかのリバーシブル。一粒で二度おいしい」
「ホントいい男の子捕まえたよエトナは。・・・んじゃ、もうこうしませんか」

右手を握り、人差し指と中指を出した後、全ての指を開く。
非常に古典的ながら、平等で、かつ手早く勝敗が決まる方法。

「・・・恨みっこなしな」
「エトナこそ。勝ったらダメって言ってもヤるからね」
「それじゃ、行くか」

お互いの目を見つめ、相手の思考を読み取り。



「「最初はグー! じゃんけんポン!」」



拳を包もうとした紙を、ハサミが切り裂いた。

「・・・っ、しゃーっ!」
「うわああああぁぁぁぁ・・・」

エトナはチョキ、メイはパーを出し、一発で勝敗が決まった。
先にシロを犯す権利を得たのは、エトナ。

「悪いな。それじゃ、先にヤらせてもらうぜ」
「後でちゃんと交代してよ? ・・・それじゃ、私はシロ君のタマタマでもいじってよっかな」

負けた以上仕方ない、という消極的な気持ちからの行動だったが、陰嚢に触れた瞬間、
頬が緩む感覚は否定できない。
男を襲い、精を奪うサキュバスとしての本能は、しっかりと働いている。

「・・・可愛いなー。この中でせっせと赤ちゃん汁作っちゃって。
 私も後で搾ってあげるから、何時ものようにお姉さんに気持ちよくしてもらうんだぞ」

さわさわと撫でたり、ふにふにと揉んだりして、性感を上げる。
生唾を飲み込みながら、美しい指先で玉袋を弄んだ。



「シロ、挿れるぞー?」
「ふぁ・・・ひぃ・・・」
(返事なんだろうか。それっぽくはあるけど)

騎乗位の体勢をとり、スタンバイ完了。
シロの様子は未だにふにゃふにゃだが、解決策は今の所、一つだけ。

「んじゃ、無理矢理にでも目覚めさせないとな。・・・ココで」

脳細胞が眠っているなら、強烈な刺激で起こせばいい。
そして、魔物娘であり、シロを愛する自分が出来る行動の中で、最も適切なものと言えば。

「何か、逆レイプっぽいな・・・いや、アタシの本来のやり方のはずなんだけど・・・
 色々と、毒されてるんだな、シロに・・・」

膣への、肉棒の挿入。
シロと出会う前にも、幾度となくしてきた事。

オーガにとって『闘い』という言葉の意味合いは、殴り合いや喧嘩といった意味に止まらない。
同族同士でなら、そういった方向に使われるが、相手が人間の男となれば、話は別。
性行為・・・初めから勝敗の決まった、一方的な凌辱である。
純粋な決闘ならまだしも、この分野で勝てる人間の男など、その存在すら怪しい。

そのはずだったが、エトナと対等に渡り合う男が存在した。
屈強な肉体を持っている訳でも無ければ、格闘術に長けている訳でも無い。
加えて、それは『男』というより『少年』と言うべき幼子。

「シロ・・・愛してる」

体力的にも技術的にも、両者の力量の差は明らか。
その差さえも埋めてしまうのが、惚れた弱みという奴なのだろう。

赤黒く膨れ上がった亀頭を、愛液滴る秘所にあてがい。

「・・・んっ!」

そのまま、腰を下ろすと。

「ふぁぁ・・・あひぃっ!?」

敏感な先端と、竿全体に衝撃が走り、シロの意識は一気に引き上げられた。



力づくで搾り取りにかかる、強い締め付け。
幾度挿入しても、緩む事は無い。むしろ、挿れる度に強靭になっているかのよう。

「オラッ! 出せよ、思いっきり!」
「ひぎっ!? うあぁ・・・あぁっ!?」

シロは何とか腰を揺らすのが精一杯。本人なりに、エトナを気持ちよくさせたい、とは思っている。
しかし、次々襲い掛かる肉襞の乱舞の中では、反撃の隙などどこにも存在しない。
気持ちいい。男の急所を揉みほぐし、締め付け、擦り、舐め上げ、刺激されている。
根元から先端に至るまで、愛液に触れていない部分が存在しない。

「くりくり、ぐりぐり〜♪ くりくり、ほじほじ〜♪」

シロの股の間に寝転んでいるメイも、何もしない訳が無い。
右手で二つの睾丸を転がし、左手の指を肛門に突っ込み、前立腺を押し込む。

「すっかりお尻の穴もゆるゆるになっちゃって・・・へんたい♪」
「あうっ・・・♥」

内側からの責め。
それは肉体的な意味と、精神的な意味の両方で。
シロの頭は、その言葉を聞くだけで、体内を巡る回路全てに快楽の電気信号を送る。
二人の魔物娘の言葉責めを長時間受けた結果、脳に妙な条件付けがされてしまった。

高速手コキとバキュームフェラを何人もの美女から一度に受けているかのような、
的確な締め付けとぷりぷりの膣襞による快感の暴力。
ぐりぐりと転がされた睾丸は射精欲を煽りに煽り、前立腺はピクピクと動き出す。

「イけ! アタシのマンコにドロドロの欲情、全部ぶちまけろ!」
「へんたいになっちゃえ! ぬるぬるおまんこにおもらししちゃえ!」

両耳から入る二人の声が、ありとあらゆる留め具を外し・・・

「うぅっ・・・おっ、おぉぉぉっ!!!!!?????」

喉の奥底から唸り声を捻りだしつつ、シロは果てた。

「んっ! そらっ、そりゃっ!」
「んがぁっ!? ああぁっ!?」

膣道が脈動し、うねり、精液を一滴残らず吸い上げる。
締め付けと緩めを何度も何度も繰り返す事で、奥底まで快楽を響かせ、搾り取る。
亀頭・カリ・根元を絶妙なバランスで締め上げる・・・俗に言う俵締め。
極上の名器に教え込まれた快楽は、脳に焼き付いて離れない。

長く、深い快楽。
射精の直前、射精の最中、射精後の余韻。その全てで神経を快楽の沼に漬け込む。
どうにかなってしまいそうな程に気持ちよく、体中から力を奪い、その隙間に魔力が流れ込む。

「シロにしては野太い声出たな。珍しく」
「はぁ・・・はぁ・・・何か、いつもより根元から来たような気が・・・」
「それ、私がお尻の穴とかいじくってたからだと思うよ。それはそうとしまして、
 今度は私が上で、いいよね?」

いつもなら、このまま体力が尽きるまで、抜かずの数発。
しかし、今宵はシロの肉棒を欲する魔物娘がもう一人いる。

「ふふふ・・・」

下唇に当てた指、ペロリと出した舌、口元から覗く八重歯。
無邪気な幼さと、艶めかしい大人っぽさ。相反する魅力を兼ね備えた、キラースマイル。

「シロくんにとって、私は二人目になるのかな」

這いよりながら、シロの手を掴んで。

「ねぇ・・・私、シロくんのが欲しくて・・・こんなになってるんだよ♥」

潤みきった蜜壺へ、沈ませる。

中指の先端が、ほんの僅かに触れただけ。
そのはずが、吸い込むように根元まで飲み込まれ、中身が蠢きだした。

姿勢を低くして、ゆっくりとシロの身体の上に覆いかぶさり、
もう片方の手を、自身の胸に触れさせる。

「シロくんの硬くて、ぶっといおちんちんで、かき回して欲しいの」
「・・・・・・・・・っ」

ここまで色香を振りまかれて、正気を保てるはずがない。
股間の一物に血流が流れ、隆起して行くのが感じられる。

「だから・・・」



「オ・マ・ン・コ、しよっ♥」



「ふひゃあぁっ!!!」

指が引き抜かれ、入れ替わる様にして肉棒が包まれる。
一瞬の出来事だった。



「えへへ、入っちゃった♥」

エトナ以外の、初めての魔物娘。
サキュバスのメイの膣内は、エトナのそれとは大きく異なっていた。

あまり締め付ける事無く、粘液の中でふよふよと浮かぶような、優しい感触。
搾り取るような意志の感じられない、ゆるゆるとした責め。
しかし、それ故に襞の一本一本の蠢きがやたらと鮮明に伝わり、絡みつく。
ねちっこく舐り、焦らす様に甘やかして、漏らし出させる造りとなっていた。

「どうかな? エトナと私の、オマンコ味比べ♥
 おちんちんがどんな風にいぢめられて、どんな感じで射精しちゃうか、しっかり覚えるんだぞ♥」
「あ・・・ふぁ・・・」

凶暴な締め付けでもって、子種を根こそぎ奪うエトナとは対照的に、こちらから差し出させようとするメイ。
同じ膣でも、与える快楽の方向性は全く違う。

「・・・可愛いなー。とろとろに蕩けちゃって」
「何かアタシの時より気持ちよくなってるように見えるな・・・
 ま、シロが幸せならそれでいいか。・・・さて、アタシもこっちを・・・あむ」

ぽってりとしたシロの陰嚢を口に含み、転がす。
膣内に挿入しながらの玉舐め。これも、3Pでしか知る事の出来ない、竿・玉両方への責め。

どれもこれも、緩慢でゆったりとしたものだが、それら全てが連携するとなると、話は変わってくる。
メイの柔らかな甘々お漏らし誘発膣と、エトナの睾丸舐め転がし。
ゆったりとしているが故に、打ち消し合う事が無く、全体を溶かす様に射精へと導く。

(こんなの・・・知らない・・・♥)
「お姉さんにタマタマ食べられちゃったね♥ じゃあ、私も天国に連れて行ってあげる・・・」

玉への刺激で精子が作られ、脈動しながら、膣内奥深くへと滑り込んでゆく。
すると突如、肉襞全体が蠕動し始めた。

「・・・!!?」
「これ凄いでしょ? 私、ギュってするのはあんまり得意じゃないんだけど、
こういうやり方出来るんだ♪」

いきなり、そして強烈過ぎて、声にならない。
今までが快楽の臨界点で、これ以上が存在するなど、思ってもいなかった。

柔らかで包み込むような感触はそのままに、襞がうねり出す。
肉棒の先端と下部に、温かく、細い舌が何枚、何十枚、何百枚も舐め回し、
射精を誘発させようとする感触。
これは、間違いなく。

「私のオマンコ・・・カメさんと裏スジを勝手にいじいじしちゃう、ミミズ千匹なのです♪」

襞のそれぞれが意思を持つかのように蠕動し、気を抜いたら一瞬で精を放ってしまう、
数千人に一人の名器。
メイは、その持ち主であった。

「さてさて、いつまでじゅるじゅるおしゃぶり攻撃に耐えられるかな〜?」
「んむ・・・ちゅっ、んむぐっ」
(いや・・・もう無理・・・ああぁぁぁぁぁ・・・・・・)

エトナに玉袋を吸われながら、メイの膣で優しく陰茎を弄ばれ、堪えられる訳がない。
いとも容易く、射精反射の指令が下った。

「あひゃいあああぁぁぁぁぁぁ・・・・・♥♥♥」
「はい出ちゃったー♪ シロ君そーろー♪」

ふにふにの膣肉でほぐされ、くすぐられるようにして導かれた射精は、正に白い小便のお漏らし。
止めどなく流れ出る白濁液が、脳を麻痺させつつ、肛門やら睾丸やら、あちこちへと快楽を運ぶ。
まるで、流れ出る精液の代わりに、身も心も堕落させる毒物が血液中に入っていくかのよう。
たちどころに全身を犯し、弛緩させ、呆けさせる。仮死状態ならぬ、仮廃人に堕とす、何かが。

「あひゃは・・・はは・・・ふひゃ・・・」
「ま、私がちょっと本気出せば、どんな男でも一分もたないけどね。
 ・・・シロくーん? まさかこれで終わりだとか、思ってないよねー?」

暫く聞いていたら、鼓膜が糖蜜漬けになりそうな程に、甘い声が響く。
悪戯心満載のその口調は、次に訪れる快楽責めの内容を紡ぐ。

「流石に二人同時に挿れるのは物理的に無理だけどさ、擦ってあげる事は出来るんだよ?
 ・・・ね、エトナ」
「あぁ。それに、どっちがシロを気持ちよくさせてやれるか、はっきりするしな」

3Pをする為に、娼館に訪れた。
なら、今この時しか出来ない事をとことん経験させたい。
アナル舐め寸止めフェラ、罵りダブルパイズリ、玉舐め挿入お漏らし。
となれば、次は。

「こうやって、エトナと私がくっついて・・・んっ」
「っ! ・・・ココを合わせれば」

大きく股を開き、互いの陰唇を合わせる。
敏感な部位が擦れ、挿入の時とはまた別の刺激に悶えながらも、準備が整う。

潤った秘所の間、愛液は混ざり、獲物を待つ口が涎を垂らす様に滴り落ちる。
自分の受けた快楽は相手にも伝わり、相手に届いた快楽は自分にも返ってくる。
それは。



「シロ君専用、極上スキマの完成〜♪」
「素股なら、同時に二人の女の味、楽しめるだろ?」



3P最大の醍醐味、ダブル素股挿入。
最後の最後のクライマックス、満を持して、目の前に楽園が現れた。



「ううんっ・・・ねぇ、挿れてよシロ君。これ、あんまり続けてると、
 私だけ先にイっちゃうから」
「アタシも・・・もう今にもイキそう。でも、アタシはシロのでイキたい。
 だから・・・な?」

シロを弄び続けてきた二人だったが、この体勢になると、殆ど余裕がなくなる。
一本の男根で二つの女陰を感じるには、必然的に女陰を密着させる事にる。
つまり、メイとエトナは貝合わせをしている状態。
結果、シロの目の前に広がる光景は、巨乳美女二人が敏感な部位を押し当て、
快楽を堪えながら自分の肉棒を待ち望んでいるという、淫靡で倒錯的な姿。

「・・・んむっ」

思わず、生唾を飲んだと同時に。

「シロ君」
「シロ」



「おちんちん、ちょうだい」
「チンコ、挿れてくれ」



可愛らしく、おねだりするように。
我慢できず、懇願するように。

一切のからかいも、子供扱いも、悪戯心も無い、色香を纏った誘いに、
今まで、何事にも自分を押し殺し続けてきた少年は。

「・・・・・・・んああああああっ!!!!!!」

辛抱堪らないというように、自らの意志で肉棒を突き入れる事で応えた。



「ひぎぃっ! おちんぽ! おちんぽ来たぁ!」
「うぅっ! おあっ! あおおぉっ!」
「ああああああああああ!!!!!」

待ち望んだ一物の名を呼び、サキュバスとしての悦びを全力で感じるメイ。
愛する少年のいつになく激しい責めに、肺の空気が次々に喘ぎに変わるエトナ。
猿のように腰を振りまくり、興奮と快楽で絶叫するシロ。
三者三様の狂い方で、粘膜を擦り合わせるという、原始的な快楽に溺れた。

「おちんぽ気持ちいいよぉ! シロ君のズル剥け勃起おちんぽ最高!!!」

メイは、自分が娼婦だという事をすっかり忘れている。
元々、趣味と実益を兼ねた仕事であり、性交を始めとする気持ちいい事は大好きだが、
来る客が客なので、どこか冷めてしまう事が多かった。
そんな中、予想だにしなかった、幼い少年の訪れ、その純粋すぎる反応は、
彼女に久方ぶりの、男の精を吸い取る、サキュバスとしての悦びを感じさせることとなった。

「うおっ!? な、シロ、激し・・・あぁもういいや気持ちいいし!」

エトナは、一瞬の戸惑いを快楽で書き換えられた。
シロがこんな荒っぽいピストンをする事は、珍しいどころの騒ぎではない。
しかし、その後に襲い来る快楽が激し過ぎて、そんな事を気にする余裕は無くなった。
とりあえず、シロは気持ちよさそうだし、自分も無茶苦茶に気持ちいい。
なら、何故こんな事になっているかなど、考えるだけ野暮というものだ。

「ああっ! んんっ! んあっ! あああんっ!」

シロは、我慢する事をやめた。
あの手この手で気持ちいい事をされ、すっかり魔物娘の快楽の味を覚え込まされた。
欲望に従順になった身体は、本来あるべき、子供らしく欲求のままに動く事を全面的に許された。
どこかでかけていたリミッターを外し、自分が気持ちよくなる為だけに、腰の前後運動を繰り返す。

左側は、エトナのふっくらとした陰唇が肉棒を咥えるようにして擦れ、挿れているかのよう。
右側は、メイの湿り切った花弁が全体を包みほぐし、パイズリとフェラの中間のような感触。

それぞれの性器の異なる特徴を、同時に貪る。
二人の陰唇で一本の肉棒を擦り、舐り、溶かすという、この上なく贅沢な、ダブル素股奉仕。

何度も、何度も、極上の貫通型肉オナホール空間で竿を、カリを、亀頭を擦る。
これまでに精を吐き出していなかったら、一擦り毎に白濁液で三人の性器は染まっていただろう。
そして、幾度も精液を放出した後でも、そう長く持ちそうにはない。
直接の刺激に加えて、視覚から来る艶めかしさやら卑猥さやらが飛び抜け過ぎている。

「もうダメ! 私イッちゃう!」
「アタシも・・・あぁっ、イクっ!」
「出ちゃう・・・出ちゃうよぉ・・・!!!」

素股は、責める側も責められる側も気持ちよくなるプレイ方法。
気持ちよくなるのも、昂ってゆくのも、絶頂に近づくのも、三人一緒。
三人なので、興奮も快楽も三倍・・・どころでは済まない。三乗はある。

「シロ君見て! 私がイッっちゃうとこ見ててぇ!」
「シロ、アタシの方見ろ! もうイクから!」
「もう・・・無理っ!」

加速し続ける、腰の動き。
止む事の無い、陰茎、陰唇、陰核への刺激。
昇り続ける、絶頂への階段。

「あっ・・・!」
「んっ・・・!」
「うっ・・・!」



「イ、ッグゥゥゥゥゥゥゥゥゥー!!!!!」
「ん、んあああああああああああ!!!!!」
「うっ、うおおおおおおおおおお!!!!!」



白い迸りが一閃。
透明な噴水が二筋。
神経線維への落雷が三本。

同時に気をやり、盛大に液を噴出しながら、
いつまでも続く絶頂の暴行に、意識を保つことが出来ず、
白目を剥き、だらしなく舌を出したまま、闇の中へと堕ちた。



部屋に鳴り響くアラーム音に、最初に反応したのはシロ。
目を擦りながら、少しずつピントを合わせて、視界の霧を晴らすと。

「・・・えっ、えぇっ!?」

見知ったオーガと、見知らぬサキュバス。
両者全裸で、股間部を合わせた状態。

そこまで理解して、数時間前の事を思い出す。

「あ・・・そっか。・・・うん、そうか・・・」

二人の魔物娘から襲われ、犯され、壊れて。
溶けて、蕩けて、漏らして。
甘やかされ、搾り取られて、最後は三人一緒に・・・

貯蔵していた精液を、一滴残らず射精し尽くした。
空っぽになった睾丸が、何となくスース―する。

にも関わらず、性欲が収まらない。
彼は、本能的に感じた。



(・・・僕、人間やめちゃったのか)



無限の性欲、無限の精力。
分類としては人間ではあるが、人間の要素が魔物のそれとすげ替わった、魔物に近い存在。

二人の魔物娘との交わりで得た魔力は、
シロを完全な『インキュバス』へと押し上げた。



「んっ・・・あれ?」
「うぅん・・・うん?」

程なくして、エトナとメイの二人も起きた。
辺りは仄かに明るく、カーテン越しの日射しが、朝である事を示す。

「あー・・・一応覚えてる。ありえない位イカされた事とか」
「シロが凄い事になってたな。・・・何でだろ、すげぇ恥ずかしい」

シーツがほんのりと湿っているのは、汗の他にも色々と染みたのが原因だという事は、
二人とも分かりきっているが故に、あえて口にしない。
それぐらいの羞恥心は、淫乱で好色な魔物娘といえども、流石に持ち合わせていた。

「ありゃ、残念だけど時間だね。どうかな、楽しんでくれたかな?」

昨晩とは打って変わり、白い歯を見せながら、ニカっと笑うメイ。
娼婦としての色香の代わりに、爽やかで健康的な可愛らしさが前面に押し出された、清楚な笑顔。
同じ魔物娘であるエトナが、一瞬ながら心拍数が上がったくらいには、魅力的だった。

「本当に・・・最高でした。ありがとうございます」
「シロが満足すればよかったけど、アタシも気持ちよかったし、楽しかった。
 結構いいもんだな、3Pって」
「ふふっ、どういたしまして♪ そんな二人に私からプレゼントがあるんだ」

部屋の隅に置いてあった、ダイヤルロックキー付きの木箱。
番号を揃えて開けた後、中から取り出したのは、金色のカード。

「私専用、VIPカード。これ持ってると、私の指名料は無料。あと、120分以上のコースが半額。
 凄く楽しかったし、シロ君可愛いし、気持ちよくしてもらったし、そのお礼。
 プライベートでもヤりたいって思える位、楽しかったし♪」

今度は昨夜と同じ、小悪魔めいた悪戯っぽい笑みを浮かべつつ、カードを渡す。
曰く、「こっちからヤりたいって思えるお客さんにだけ、渡していいって言われてるんだ」とのこと。

「またシャルクに来たら使ってよ。何なら、今日の夜にすぐ来てくれてもいいし♪」
「すぐには無理ですけど・・・その、機会があったら」
「シロの魅力を分かってる仲間ではあるが・・・当面は無いと思っとけ」
「にゃはは。そうなるよねー。んじゃ、お見送りさせて頂きます!」

完全に馬鹿にする意図しか感じられない、大袈裟な敬礼をして、部屋の扉を開ける。
入る時は緊張と暗さで分からなかったが、廊下や階段も中々に洒落た造りとなっていた。



エントランスまで下り、別れの時が訪れる。

「こんなちっちゃい子とするのは初めてだったけど、癖になりそう・・・♥
 エトナ、シロ君の事、しっかり幸せにしてあげてね?」
「言われなくても」
「本当に、ありがとうございました。では、失礼しますね」

深くお辞儀をして、娼館から出る。
何処であろうと礼儀を失わない。それがシロの長所兼短所。

「いやー、やられちゃいましたねー。・・・VIPカード第一号が子供になっちゃった。
 私、ショタコンって訳じゃないんだけどな」

心にしっかりと残る、満ち足りた気持ち。
シロとエトナに加え、娼婦のメイも、幸せになれた。

「あの子、男娼にしたら間違いなくNo.1になれるよね。
 今からでも誘って・・・にゃはっ、そりゃ無理か」

ゆっくりと、待合室へと歩を進める。
普段より、やや楽しげに尻尾を揺らしながら、扉の奥へと姿を消した。
15/04/27 20:30更新 / 星空木陰
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■作者メッセージ
快楽責めフルコースで、遂にインキュバス完全体となったシロ。
自分が楽しむ事に集中できたシャルクで、飛躍的進化を遂げました。
二人の旅はまだまだ続く。

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