連載小説
[TOP][目次]
第捌章 提灯は烈火の如く燃え盛る
森羅万象
あらゆる物には魂魄が宿る

善き者が使いし物には、善き魂魄が
悪しき者が使いし物には、悪しき魂魄が

物は存在するだけでは、善悪を持たない
物の善悪を決めるは、使い手次第

願わくば
善き者と出会い、善き魂魄を宿す事を

―提灯は烈火の如く燃え盛る―

「はぁ、はぁ……おい、大丈夫か?」
夜の帳に包まれた街道を走るのは、忍装束を纏う三人の男達。
男達は一人一人が脇に箱を抱えており、箱を後生大事そうに抱えている。
先頭を走る男が立ち止まって呟き、残る二人も息を荒げて立ち止まる。
「兄貴ぃ、周りに人も妖怪もいませんぜ」
「うし……少し、休むか」
そう言いながら三人の男達は裏路地へと歩いていく、が……

「……ん?」
先頭を歩く男は、前方に奇妙なモノを見た。
仄かに輝く灯り……ユラユラと揺れながら、灯りは男達の方へと近付いてくる。
灯りが近付いてくる程に、その灯りの正体が露になる。
灯りの正体は「提灯おばけ」、古い提灯が妖力を得た事で妖怪に変化した存在だ。
前方の提灯おばけを見た三人の男達は、一斉に顔を青褪めさせる。

「げげぇっ!? あの提灯おばけは!」
最後尾にいた男は、前方の提灯おばけを見て叫ぶ。
本来、提灯おばけの袖には大抵三つ巴の紋所が描かれているのだが、目前の提灯おばけの袖には、字は汚いものの勇ましい筆で「御用」と書かれている。
ソレが意味するのは……

「イィィィィッヤッフゥゥゥゥゥゥッ!」
目前の提灯おばけに身構える男達の背後から、妙に調子が良さげな声が聞こえ、その声に釣られて背後を振り返り
「会ぁぁぁぁいたかったぜぇぇぇぇっ! 盗賊、大岳三兄弟! 毎日欠かさず、サイクル一〇回! マスかいて、待った甲斐があったぜぇぇぇぇぇぇっ!」
「「「へ、変態だぁっ!?」」」
背後にいた変態を目撃し、三人揃って大声を上げた。

変態と呼ばれた男は、薄い水色の髪をしている事から十中八九大陸人、骨と皮しか無いと形容出来そうな程に身体は細く、七尺(二一〇センチ)はあろう身長もあって、まるでナナフシだ。
威圧感を伴う鋭過ぎる目付きとニヤついた笑顔は、コレで甘言を弄されれば悪魔だと誤解されてもおかしくはない。
ナナフシじみた男を「変態」と呼ばせたのは、その男の服……背後で揺れる提灯おばけを模したと思しき服の所為だ。
上着と分かれた袖、提灯の柄を模した帽子が無い事以外は酷似しているのだが、あくまでソレは提灯おばけが着てこその服であり、男が着るべき服ではない。

「さぁさぁ、覚悟はいいかい? 吾輩の十手で、ロストアナルされろや!」
ロストアナルの意味を理解出来なかった男達だが、変態の南瓜ズボンの股間はモッコリと自己主張している事に、本能的に意味を悟った男達は余る片手で自分の尻を押さえる。
「レッツ、ショータァァァイムッ!」
変態は両手を男達へ突き出し、掌に妖術陣が浮かび上がると、妖術陣の中心から三本ずつ、六本の鎖分銅が男達に向かって伸びる。

「うおっ!?」
鎖分銅は獲物を狙う蛇の如き動きで男達に巻き付いて動きを封じ、動きを封じられた男達は鎖分銅を解こうと身悶える。
然し、男達は忘れていた。
「せやぁぁぁっ!」
自分達の背後に、提灯おばけが居る事を。
提灯おばけは回し蹴りの要領で右足を振るい、足先から三つの火球が放たれる。
この火球、質量はあれど熱は提灯おばけが調整している為、火球が人間にぶつかっても、人間が燃える事は無い。
放たれた火球は男達の後頭部に命中し、後頭部からの衝撃で男達は呆気無く気絶した。

「やったね、マスター!」
「ナイスコンビネーションだったな、仄花(ホノカ)!」
気絶した男達を鎖分銅で縛り上げた後、「マスター」と呼ばれし変態と「仄花」と呼ばれた提灯おばけは仕事の成功を祝してハイタッチする。
「盗賊・大岳三兄弟の捕縛、上手くいったね!」
「謹慎くらってた間、地道にシコシコ調べてた甲斐があったなぁ!」
気絶している男達の周りをグルグル回りながら、変態と提灯おばけはスキップしていたが、鼻を突く焦げ臭さに顔を見合わせる。
そして、焦げ臭さが何処から漂ってくるのかを探すと
「うわわわわっ!? 燃えてる、燃えてるっ!」
「オーマイガッ!? 早く水、水っ!」
後頭部に当たって跳ね返った火球が空き家の扉を燃やしており、二人は慌てて消火活動に勤しむ事になった。

×××

「ばっかも―――――――――ん!」
「「…………」」
翌朝、ボクとマスターは上司である稲荷の玉藻(タマモ)さんに呼び出されて、正座で座らされて、お説教を受けた。
玉藻さんの机の上には書類が一杯で、六本の尻尾に筆を持たせて書類を片付けながらも、ボク達にお説教してる。

「全く大岳三兄弟を捕縛した功績は認めるが何時もお前達は先走って行動しては始末書を書いて謹慎処分を受け謹慎が解けたらまた先走って行動して始末書と謹慎処分……」
(何時も思うんだけど、玉藻さんのお説教って一息だね)
(ソレは吾輩も同感。よく息切れしねぇよなぁ、この妖怪(ヒト))
息継ぎしないでお説教する玉藻さんに、ボクとマスターは小声で感心する。
息継ぎ無しのお説教と、書類仕事を同時にこなす玉藻さんの姿はボク達は見慣れてるけど、何時見ても凄いなぁ。

「其処の『燃やし屋』! バッチリ、しっかり、くっきり聞こえてるぞ! 凄い、と思う前に先走って行動するのを止めろ!」
「「すんませーん(すみませーん)……」」
燃やし屋っていうのは、ボクとマスターの仕事場での通り名。
仕事の度に巻き添えで空き家とかを燃やしてるから、そう呼ばれるようになったんだ。
え? ボク達の仕事って何なのって?
ボクとマスターは、ボク達の住む街・カマクラにある奉行所で働いてるんだ。
ボク達は所謂岡っ引き、玉藻さんの個人的な部下として、犯罪者の捕縛や治安維持とかを行ってるんだ。
尤も、ボク達を部下にした事で、玉藻さんは頭と胃が痛い毎日を送ってるんだけど……
「全く……謹慎中はおとなしくしていろ、と何時も言っているだろうが」
「ふっふ〜ん♪ 吾輩達、『おとなしくしてろ』とは言われてるけど、『家から出歩くな』とは言われてないもんね〜♪」
溜息混じりの一言に、マスターは何時ものニヤけ顔で笑いながら答える。
まぁ、確かに『家から出歩くな』とは言われてないけど。

「ほほぅ、屁理屈を捏ねるか、レギ……お? お前の太腿に、虫が止まってるな? よし、私が叩いてやろう」
「ノォッ! ノォッ! 今は止めちくり、吾輩の膝は痺れてるから!」
書類を片付ける手を―尻尾は動かしたままだけど―止めた玉藻さんは両手をワキワキさせ、マスターは首を振って全力で嫌がってる。
マスターの名前はレギ・ルゼル、名前から分かるとは思うけど、マスターは大陸人。
何で大陸人のマスターが、ジパングの奉行所で働いてるのか?
ソレは、ある意味でボクが切欠なんだ。

マスターがカマクラに来たのは、今から五年前……ボクがマスターと出会ったのも、丁度この頃かな。
大陸生まれのマスターにとって、ジパングの風景や物品全てが珍しくて、カマクラの店で売られていたボクに興味津々だったんだ。
と、言っても、売られてたのはボクじゃなくて、ボクの元になった提灯だけど。
それで、ボクに興味を持ったんだけどジパングのお金を持ってなかったマスターは、何とボクを泥棒しちゃったんだ。

ボクを泥棒したマスターは、偶々店の近くにいた玉藻さんに追い掛けられて、カマクラ中を逃げ回ったんだけど、結局捕まっちゃった。
逃げ回るマスターを捕まえた玉藻さんは、マスターの身体能力の高さを買って、岡っ引きにスカウト、マスターは玉藻さん直属の部下になったんだ。
そう言えば、マスターってば、大陸にいた時は何をしてたんだろ?
気になるけど、マスターは大陸にいた時の事を何故か話してくれないんだ。

あ、話がずれちゃった。
ボクを泥棒したマスターは、ボクを大事に使ってくれた。
ボクの身体を小まめに手入れして、仕事の時は何時もボクを連れてってくれた。
ボクの袖に書かれてる「御用」も、当時は無地の提灯だったボクに岡っ引きになった記念として、マスターが辞書と睨めっこしながら書いてくれたモノなんだ。
マスターからの初めての贈り物だったから、あの時は嬉しかったなぁ。
そして、ボクは付喪神としては三年という異例の早さで、提灯おばけに変化したんだ。

提灯おばけに変化したボクは、マスターと一緒に岡っ引きを始めた。
ただの提灯だった頃から一緒だったから、ボクとマスターの息はバッチリで、カマクラで悪さをする人間や妖怪を沢山捕まえてきた。
ただ、ねぇ……捕縛の途中でしょっちゅう空き家とか燃やしちゃって、何時も玉藻さんに怒られてるけど。
「大岳三兄弟を捕縛した功績は認めるが、空き家を燃やして小火騒ぎを起こした事により、お前達は謹慎だ。一週間、家でおとなしくしていろ」
「「へ〜い(は〜い)」」
ソレを最後に、ボクとマスターは玉藻さんの仕事部屋を後にして、ボク達の家に帰った。

×××

「と、言われて、吾輩達がおとなしくしてる訳ないじゃん♪」
「あはは〜♪」
家に帰ったボク達は、玉藻さんの言い付けを無視して個人的な仕事を始める。
ボク達の個人的な仕事っていうのは、マスターが帰り際にくすねた手配書を基に、ボク達の謹慎明けに行う罪人の捕縛計画を立てる事なんだ。
「んじゃ、先ずは目星を付けんぞ〜」
「りょ〜かいっ!」
そう言ってから、マスターは懐から資料を床に広げて、今度の謹慎明けに捕まえる罪人の目星を付ける。
罪状、人数、手口、拠点の位置、侵入・撤退経路、その他色々を考慮しながら、ボク達は計画を練っていく。

「ねぇ、マスター? コイツはどうかな?」
「ほぅほぅ、『蟲眼』? コイツはアウト、別の奴な」
「えぇ〜? 何でなのさ?」
ボクが出した手配書を見たマスターは、腕で×を作っちゃった。
何でかなぁ? 一人で行動する罪人で罪状も連続殺人、と手柄を立てるには充分だけど。
「コイツは、マジで駄目駄目よん。噂じゃ、月のない晩でも投げナイフをプッスリ正確にコメカミに投げる奴だ。仄花が居ると、吾輩達はいい的だし」
「あっ、そっか……」
言われてみると、確かにマスターの言う通りだね……提灯おばけであるボクのお腹には、ほんのりと光る炎が浮かんでて、暗い夜闇の中じゃボク達は的になっちゃう。

「う〜ん、コイツはぁ……駄目だな、仄花がデンジャーな事になっちゃうぜ」
「どうしたの、マスター?」
一人で難しい顔をしてるマスターの持つ手配書を、ボクは横から覗く。
マスターの持ってる手配書は、カマクラに寄港する交易船を狙う海賊のリーダーの手配書。
うぅ、ボクも海賊の相手は嫌だなぁ……下手すると海に落ちちゃうし、元が提灯のボクは泳げない上に水が怖いもん。
「つぅ訳で、コイツも却下。吾輩、マイフェアレディな仄花が死ぬのは勘弁だし」
「はぅ……」
も、もう、マスターってば、サラッと言わないでよ……ボクのお股が、キュンと疼いちゃうよ。

マスターは誰が相手でも余裕ぶった飄々とした態度をとるんだけど、ボクの事はちゃんと真面目に考えてくれてる。
昔、ボクが変化したての頃に、どうしてこんなにボクの事を大切にしてくれたの? って聞いたら
『吾輩、ナリはこんなでも、思い出とかを大事にする奴なのさ。仄花は、吾輩がジパングに来てからの初めての記念品だし!』
と、言ったんだ。
その言葉が凄く嬉しくて、その言葉を切欠にボクはマスターに恋をしたんだ。

「んん? どうした、仄花? お顔が真っ赤に燃えてるぜぃ?」
「な、何でもないよ! それより、早く計画を練ろうよ!」
ズイッと顔を近付けてきたマスターに驚いたボクは、何でもないって誤魔化して、計画を立てようと急かす。
そんなボクにマスターは首を傾げるけど、マスターの顔は何となく分かってると言いたげなニヤケ顔だった。

×××

さぁて、我輩の昔噺の時間がやってきたぜ。
あ、言っとくけど、同じ一人称でも我輩はレギじゃなくて、語り部だ。
今回の昔話はレギが大陸にいた時の話だぜ。

大陸にいた時、意外にもレギは教団の騎士だったんだ。
正確に言えば、騎士見習いだったけどね。
レギの親父さんは教団でも地位の高い幹部様で、幼い頃から騎士としての訓練を積まされ、父親が雇った魔法使いに魔法を教わり、家庭教師に兵法を詰めこまれた。
厳格な親父さんに立派な騎士になるように育てられたレギなんだが、厳しい親を持つ子供は何かと親に反発したがるもんさ。

厳しい訓練を経て、十五歳を迎えたレギは騎士団に入団を認められたんだ。
だけど、レギは入団式で今までの鬱憤を晴らすように、鎖分銅で先輩騎士を放り投げるわ、得意の炎系魔法を手当たり次第に乱射するわ、で大暴れ。
オマケに、ドラキュラの元ネタになった英雄宜しく、親父さんを槍で串刺しにしたんだ。
ま、結局入団式に参列してた教団の人間達に取り押さえられ、牢屋送りになったんだけど。

牢屋送りにされたレギだけど、ソレで素直におとなしくしてるレギじゃない。
飯を届けに来た騎士を殴り飛ばして牢屋を脱走、魔法で作った分身に大暴れさせて、教団がドタバタしてる隙に故郷をサヨナラしたんだ。
お陰で、入団式の時の父親殺しもあって、レギは教団の連中からは「堕騎士のレギ」って呼ばれ、お尋ね者になったんだ。

この一件で教団に追われる事になったレギは魔法で髪の色や体格を変えたりして、教団の目から逃れたんだ。
あ、因みに、レギの性格は自前だよ。
厳しい訓練とかにウンザリしてたレギは、親父さんへの反発でとってた飄々とした態度が人格形成に影響して、今の性格になったんだ。

然し、大陸に居る限り、何時かは教団に見つかっちまうから、レギはジパング行きの船に密航、密航した船はジパングのカマクラに到着したんだ。
カマクラに着いたレギは生まれて初めての光景に大興奮、興奮冷めぬままに立ち寄った店で仄花ちゃんの元になった提灯を発見。
発見したのはいいけどさ、密航者だから当然ジパングの金は無い。
金は無いけど提灯が欲しいレギは、その提灯を泥棒したら玉藻さんに見つかって、現在に繋がるって訳さ。
そんな訳だから、レギは仄花ちゃんに大陸にいた時の事を話さないんだ。
そりゃそうだろねぇ、自分を大切にしてくれた主人が大陸じゃお尋ね者だなんて知ったら、ショック受けるだろうしさ。

あ、そうそう、仄花ちゃんが僅か三年で提灯おばけに変化したのは、レギが仄花ちゃんの元になった提灯に『物質保護(マテリフェンス)』を施したのが原因だ。
物質保護ってのは、元々は学術的価値の高い遺跡の出土品とかを破損や風化から守る為、魔力でコーティングする魔法付与なんだ。
ま、岡っ引きって何かと荒事が多そうだし、直ぐに提灯が壊れるかもって思ったんだろね。
「記念の一品を大事に使い続けたいから」という思いで物質保護を施したレギは、子供の頃の訓練によって高い魔力を持ってた。
物質保護で纏わせた魔力、レギ自身の魔力、レギの感謝の念。
この三つのお陰で、たった三年で変化に必要な条件が揃って、提灯おばけの仄花ちゃんに変化したって訳さ。

最後に話が逸れたけど、レギの過去話は此処までだ。
さぁて、二人はどんな物語をつむいでくれるのか、諸君も楽しみにしたまえ。

×××

〜一週間後〜
「ぬぅ……」
「あれ? 玉藻様、どうしたんですか?」
「ん? あ、あぁ……あの二人の遅刻は日常茶飯事だが、嫌な予感がしてな」
難しい顔をしている玉藻に、岡っ引きのネコマタがどうしたのかと尋ねた。
レギと仄花は遅刻の常習犯であり、大抵が交わり過ぎて寝坊するのが原因だ。
然し、どうにも嫌な予感がする。

「あはは……そう言えば、玉藻様」
「何だ?」
「一週間前に無くなってた手配書が見つかったんですけど、一枚足りないんですよ」
苦笑していたネコマタは一週間前に無くなっていた手配書の束を渡し、手配書が一枚だけ足りない事を告げると、玉藻の顔が引き攣った。
引き攣った顔のまま玉藻は手配書を手早く確認、足りない一枚が誰だったのかを思考する。
そして
「またかぁぁぁぁぁぁっ!」
「うにゃっ!?」
手配書を手荒く机に叩きつけて大声を上げる玉藻に、ネコマタはビクリと身体を震わせる。

「あんの『燃やし屋』、また先走ってるな! おい、未來(ミライ)っ!」
「は、はひっ! 何ですか?」
「直ぐに奉行所にいる面子を緊急招集! 何人かを残して、我々も行くぞ!」
「い、行くって……何処にですか?」
「決まってる! 山賊退治だ!」

×××

「ほっほぉ、中々に悪さやってたじゃない」
「マスター、怪我人の手当ては終わったよ」
地味にデカい薬箱を抱えた仄花が、ひっくり返った荷馬車の上で座ってる吾輩に駆け寄り、怪我人の手当てが終わった事を告げる。
吾輩達がいるのは、マイホームたるカマクラに近い山ん中。
ひっくり返った荷馬車の周りにゃ、程度はバラバラだけど怪我人がワンサカだ。

「んじゃ、どうせ玉藻も来るだろうしぃ? 後は任せて、吾輩達は根城にレッツゴー!」
「諒解だよ、マスター!」
荷馬車から飛び降りた吾輩は、ヤル気満々な仄花と一緒にターゲットの根城に向かうのさ。
吾輩達の今回のターゲットは、カマクラに近い山を根城に行商人や商隊を襲う山賊共。
有象無象のクセして人数だけは多くて、それなりに武装してるから、玉藻もこの山賊共の討伐計画を立ててたのだ。
だ・け・ど♪ 吾輩達が、手柄を総取りしちゃうのだぁ!

×××

「ふあぁ〜、俺も混ざりてぇなぁ……」
カマクラでも一番の問題児に狙われている事も知らず、山賊達は戦果をツマミに意気揚々と宴を行っていた。
根城にしている洞窟の入口では、見張りの男が中で宴をしている仲間を羨みながら見張りをしている。

宴をしたいのも分かる……今回、襲った商隊はジパングの中枢たる帝都から来たらしく、大量の金と商品を運んでいたのだ。
が、見張り番になっていた男だけは宴から外され、愚痴を零しながらも見張りをしている。
「はあぁ〜、こんな所に来る奴なんて……」
「居るんだよねぇ〜、コ・レ・が♪」

×××

「居るんだよねぇ〜、コ・レ・が♪」
吾輩は見張りで仲間外れにされたっぽい男の肩を突っつき、驚きで振り向いた見張り番の顎へパンチをかます。
顎に決まったパンチで呆気無く気絶した見張り番を、吾輩は召喚した鎖分銅で縛り上げる。
勿論、亀甲縛りさ!
縛り上げた後、吾輩は手招きすっと、藪の中から隠れてた仄花がひょっこり顔を出す。

「もう、大丈夫?」
「バッチグー、てなもんよ!」
吾輩が親指を立てると、仄花はニカッと太陽みたいな笑顔を浮かべる。
うぅん♪ 戦う時の凛々しい仄花も良いけど、無邪気に笑う仄花も良いねぇ。
その笑顔だけで吾輩、ギンギンにヤル気も勃起もMAXだぜぃ。
ま、仄花とイチャイチャすんのは後回し、今は盛大に暴れ回るとすんぜ!
「んじゃ、行くぜ仄花!」
「諒解、マスター!」
洞窟の奥からは、宴会で出来上がってる野太い声が微かに聞こえる。
さぁて、宴会は此処で終了、おとなしくお縄を頂戴されな!

「『炎杭(フラルト)』!」
「はぁぁぁぁっ!」
吾輩が右手を突き出すと真っ赤な魔法陣が浮かび上がり、魔法陣からぶっとい釘みてぇな炎の塊が飛び出し、仄花は爪先から生み出した火球を蹴り飛ばす。
吾輩の炎杭と仄花の火球が洞窟の奥へと飛んでいき
『うぎゃぁぁぁぁっ!?』
『何だ、何だ!?』
と、山賊共の慌てた声が炎の燃える音と共に聞こえ、吾輩達は奥へと走り出す。

「ハロー、皆の衆! 皆さんが大好きで大嫌いな奉行所が、やってきたぜぇぇぇぇっ!」
「うげぇっ!?」
テンション鰻登りな吾輩は、近くにいた山賊の一人に鎖分銅を伸ばして絡ませ、手元へと引っ張り、頭突きをかます。
吾輩、自慢じゃないけど石頭なのよねぇん。
モロに頭突きをくらった山賊は痛みで涙を流すけど、手加減はナッシング!
「コンガリ上手に焼けちゃいな、『炎杭』!」
鎖分銅で絡めとった山賊を奇襲で慌てる山賊共の真ん中に放り投げ、余る片手から威力を抑えた『炎杭』を撃ちこむ。
「あちっ、あちちちちっ!?」
ま、威力は抑えてあるけど、やっぱり炎だから熱いよねぇ。
地面を転がって炎を消そうとする山賊共を無視して、吾輩はやっとこさ戦闘態勢に入った山賊共を意識しながら仄花に目を向ける。

「ボクの一撃、くらってみろぉっ!」
仄花は山賊共に囲まれてるけど問題無し、吾輩が仕込んでやった体術で襲ってくる山賊共を蹴散らしてる。
本来、提灯おばけはおとなしい性格の子が多いけど、岡っ引きやってる仄花は、同類と比べるとやっぱり血気盛んだねぇ。
半分にした提灯が付いた足は仄花の闘志でメラメラ燃えてて、その足で蹴られた山賊共は蹴られた場所に軽い火傷を負う。
しっかし、仄花が動く度にチャンチャンコで隠れてる蕾がチラチラ見えて、吾輩の性欲もメラメラ燃えちゃうぜ。

「余所見してる暇、あんのかよぉ!」
「かかれぇっ!」
おっと……仄花を見てたら、吾輩を囲んでいた山賊共が一斉に襲い掛かってきたぜ。
だけど、吾輩、男に襲われる趣味は無いんでね。
吾輩は得物の袖搦(ソデガラミ)を召喚、先っちょで近くの山賊を引っ掛け、引っ掛けた山賊諸共袖搦をぶん回す。
「あひゃひゃひゃひゃひゃっ! 何時もより、多く回転しておりまぁぁぁすっ!」
独楽みたいにグルグル回転する吾輩は、近付いてきた山賊共を薙ぎ倒す。

「うぶ、○$@★*◇〒£!?」
「うぎゃぁぁぁっ!? キタねぇっ!?」
オーマイガッ! 先っちょに山賊引っ掛けてたの、忘れてたぜ!
ゲロが、ゲロがぁ! 軸の吾輩には飛んでこないけど、周りの山賊共がゲロの被害に!
う、うえぇぇっ……酒臭〜いゲロが撒き散らされて、トンデモナイ事になっちった。

「はぁぁぁっ!」
仄花が飛び蹴りをかました山賊を最後に、吾輩達は根城の制圧と山賊共の捕縛に成功する。
いやぁ、バッチリ下準備した甲斐があったってもんだ。
「ねぇ、マスター……」
上々な成果にニヤける吾輩に、仄花は顔を真っ赤にして、甘えるみてぇな声を出しながら近付いてくる。
見ると、お腹の炎の勢いが弱っちい。
顔が真っ赤、お腹の炎が小さい、甘え声……こうなると、アレだな。
「マスター……ご褒美、頂戴」
「OK、OK……頑張った仄花には、頑張りに見合うご褒美プレゼンツ!」
そう言って吾輩は腕を広げると、吾輩の胸の中に仄花が飛び込んできた。

×××

「ふわぁ……マスターのコレ、何時見ても大きいね」
吾輩達は、根城の奥に山賊共が使ってたらしい寝床を発見。
服を脱ぎ、寝っ転がる吾輩の上に、可愛い割れ目が見えるように仄花が乗る。
そんで、吾輩達は求め合い、確かめ合うように、互いの性器に触れ合う。

「えへへ……マスターのオ○ンチンって、不思議な形だよね」
仄花は吾輩のモノをウットリと眺め、愛おしむようにゆっくりと舐め始める。
優しく、丁寧に、ジックリと亀頭に舌を這わせた後、仄花は上下に扱きながら吾輩のモノを咥えこむ。
「あむっ、れるる、んちゅ…マスター……マスターは、気持ち良い? …ちゅ、ぢゅず、はぷぅ」
をおぅ、気持ち良いぜぇ……仄花は上唇で鈴口を、下唇で雁首を責め、裏筋に回した指先は絶妙な力加減で吾輩のモノを扱く。

「ひゃんっ、ぷはっ、あむっ、んんぅ…マスター、いきなりは……駄目だって、ば…んぁ、んむぅっ、れるぅ、んちゅる……」
吾輩は仄花のお尻を掴み、割れ目が間近に見える程に近付け、仄花の割れ目を舌で舐める。
甘ぁい香り漂う割れ目に鼻を押し当て、割れ目の中に舌を挿し入れ、捏ねくりまわすように中を舐め回す。
お互い、ゾクゾクとした快感に身を震わせながら、吾輩達はヒートアップする。

「マスター、もっと……んぶっ、ちゅる、あむぅ、むふっ、あぁっ…もっと、気持ち良くなって……んちゅ、んむっ、んぢゅるるるっ」
仄花は吾輩のモノを深く咥えこみ、ネットリ唾液を絡ませながら強烈に吸引、顔を大きく動かして扱いていく。
吾輩も仄花に負けじと、真っ赤に腫れた陰核を転がし、割れ目全体を舐め回し、掻き回し、舌を尖らせて挿入を繰り返す。
「ちゅる、ぢゅずるっ…んむ、んふぅ、じゅるっ、じゅずるるぅ……マスターの、濃いの、あんっ、出してぇ……んちゅる、んふっ、じゅるるっ」
仄花の責めが気持ち良くて、吾輩、我慢の限界だ。
我慢の限界を悟った仄花は、より深く咥えこんで長いストロークで吸いたててくる。

「じゅるるっ、じゅぼっ…じゅっ、ぢゅずるっ……んじゅるっ、じゅずっ、じゅぅっ……じゅるるるっ」
駄目だ、駄目だぁ……その搾り取るような動きに吾輩陥落、仄花の小さめな口の中に精液を大量に発射する。
「んぶぅっ!? んむっ、うぅん……んぐっ、ごくっ、こくっ…ぷはっ、はぁ、はぁ……マスターの、精液…んちゅぅ、ううぅ、飲み切れないよぉ」
仄花は吾輩の精液を喉で受け止め、塊を飲み込み、零れちまった精液を舐め取っていく。
それでも仄花の吾輩のモノを扱く手は止まらず、ゆっくり搾るように尿道の中の精液まで吸い出してく。
「えへへ……マスターのコレ、まだまだ元気だね」
精液をたっぷり出した吾輩のモノを綺麗にして、漸く仄花は吾輩のモノから口を離したが、敏感な時に舐められたから、吾輩のモノはまだまだギンギンだぜ。
むふふぅ、気持ち良くしてくれたお礼に、今度は下のお口に精液をプレゼントすっかな。

「……マスター、来て……ボクの中に、マスターを入れてぇ……」
吾輩は小柄な仄花の上へとのし掛かかり、足を抱き上げて吾輩のモノを仄花の割れ目へと押し込んでく。
ビショビショに濡れてた仄花の割れ目は、ガチガチになってる吾輩のモノを、一気に根元まで飲み込んでく。
「ふぁ、あぁっ、マスターのが……中に、んんっ…ふぅ、うぅぅ、入ってきたぁ……あっ、ふぁっ」
熱くて、ヌルヌルな肉壁が絡み付き、快感と一緒にギュウギュウ締めつけてくる。
一番奥まで入れた後、吾輩はこのヌルヌルな快感を堪能する。
ジッとしてると、仄花が手を伸ばし、吾輩の手を握り、指を絡めていく。
仄花は吾輩と手を繋ぐのが大好きで、交わりの時は手が塞がってない限り、こうして手を繋ごうとするんだ。

「……あん、んっ…マスター……んぁ、んん、ふぁ、動いて……」
切なげに潤んだ目で、仄花は吾輩を見上げる。
分かってるって……吾輩はゆっくりと腰を動かし、燃える程に熱い仄花の中を擦っていき、仄花は嬉しそうに身を捩る。
お腹の炎も、待ち焦がれてたと言いたそうにメラメラと燃え上がる。

「ひゃうっ、ひゃぁ、ひんっ、あ、あぁ、あぅっ……マスターのが、中で暴れて…うぁ、あっ、気持ち良いよぉっ❤ ……あふっ、あぁんっ」
物凄く嬉しくて仕方ないという程に、仄花の中はうねり、吾輩のモノを締め付ける。
引き抜けば名残惜しそうに引き留め、押し入れれば嬉しそうに迎え入れ、全体をギュウッと包み込む。
襞の一つ一つが吾輩のモノに絡み付き、強い快感を吾輩に与えてくる。
うほっ! 吾輩、すんごく気持ち良いぜぇ!

「ひぅっ、あん、あうっ……マスターを、感じるよぉ❤ …んあぁっ、あふっ、んきゅっ、うぅ……気持ち、良いよぉ❤」
仄花の声が甘く高まり、仄花の炎が勢いを増すのに合わせて、吾輩は腰の動きをドンドン速くしていく。
ついでに、勢いをつけて、仄花の奥を叩くように突いていく。
「んぁくっ、ひゃぁんっ……んんっ、あふっ、マスター、ボク、幸せだよぉ❤ ……けど、んあぁっ、手は離さないでぇ…あぅんっ」
離さない、離さないって。
そう答えるように仄花の手を握り返し、吾輩は抑えてた動きを昂る興奮のままに加速。
仄花の足を押さえて割れ目を開かせ、エロっちい結合部を見下ろしながら、吾輩は激しく腰をぶつけてく。

「ふぁっ、あぅあっ、ひぅっ、激しいよ、ひんっ……熱いのが、奥までぇ…ふぁ、いいっ、あぁんっ、あぁあっ❤」
気持ち良さに暴れようとする仄花を押さえつけ、それでも吾輩は激しく腰を突き動かす。
快感に身を委ねて、お子様な体格とは不釣り合いな艶姿を晒しながら、仄花は嬉しそうに喘ぐ。
激しく腰を動かす吾輩も、その心地良さに天を仰ぐように仄花の子宮を何度も突き上げる。

「ふぁああぁっ、ああっ、あぁんっ、ふぁ、ボク、もう、イっちゃうよぉ…ひゃうんっ、イっちゃうよぉ❤ ……きゃうっ、はぅんっ❤」
仄花が激しく首を振り、全身を痙攣させ始める。
お腹の炎も、仄花の限界を告げるように激しくメラメラ、というより轟々と燃え盛る。
吾輩も限界寸前、キツく締め付ける奥へと渾身の力で吾輩のモノを叩きつけていく。
「あぅ、はぅうぅん、はぅ、あぅ、マスターッ、一緒にっ…んんっ、あぁぁっ、一緒にぃっ、んあ、あぁああぁ―――――――――っ❤」
絶頂を迎えた仄花は全身を硬直させ、吾輩は仄花の奥へと二発目とは思えない程に大量の精液を吐き出し、叩きつけていく。

「あ、ふぁ…奥に、注がれてる……ボクの、一番奥に…ふぁ、あぁ……マスターの、精液が、注がれてるよぉ❤」
熱い精液を注がれた仄花は快感に恍惚としながら、全身をビクビクと震わせる。
全身を震わせながら、穏やかで温かい笑顔で仄花は微笑む。
その幸せそうな笑顔を見た吾輩のモノは、仄花の中でまた元気になっちゃったぜ。
「あはっ♪ マスターのオ○ンチン、また大きくなったね❤」
ぬはははっ、んじゃま、もう一回戦といきますか!

×××

「全くお前達には学習能力が無いのか微塵も無いのか我々カマクラ奉行所も頭を悩ませていた山賊団をお前達だけで捕縛したのは認める認めるが毎回毎回謹慎が明けたら先走って独走するのをいい加減止めろ本来なら無断行動の常習犯で奉行所を解雇されてもおかしくはないのだがお前達の立てた功績により首の皮一枚で繋がっている状態なんだぞいい加減先走って行動する……」
「あ、あの〜、玉藻さん?」
「何だ?」
句読点をぶっちぎりで無視して、一息で長々と説教する玉藻に吾輩は手を挙げると、玉藻はジト目で睨む。
いや、怖い、怖いって、マジで。
「そろそろ、服、着てもいい?」

山賊共の寝床で八回戦も交わってた吾輩と仄花だったんだけど、九回戦目に突入する寸前で玉藻が乱入してきた。
『其処の燃やし屋! 何時まで、延々と盛ってるつもりだ!』
全然気付かなかったんだけど、吾輩達が三回戦目の真っ最中に玉藻率いる奉行所の面々が到着したっぽいね。
吾輩達を探してて、見つけたら絶賛交わり中、出るに出られない玉藻だったけど、流石に痺れを切らして乱入してきた訳だ。

「素っ裸で岩に正座は、流石にキツいってば。まさか玉藻って、こういう羞恥行為がお好き? イヤン、玉藻の変態狐❤」
交わり真っ最中だったから、吾輩と仄花は素っ裸で正座させられてるんだなぁ、コレが。
「レギ……お前の膝に、藍沙の金棒を乗せてやろうか?」
「すんません、本気で勘弁しちくり。アカオニの金棒なんか乗せられたら、痺れてる吾輩の膝が死んじゃう」
氷よりも冷た〜い声で、金棒を乗せてやろうかと脅す玉藻に、吾輩は本気で謝る。
馬鹿力のアカオニが振るう金棒が乗っかったら、下手な拷問より効果抜群だじぇ。

因みに、「藍沙」ってのは半年前にカマクラに来たアカオニで、旦那さん―確か、愁やんと呼ばれてたっけ?―と一緒に酒蔵をやってるのだ。
まだまだ始めたばっかだから、酒は売ってないけど、将来有望な酒蔵なんだよねぇ。
んで、藍沙は酒蔵を始める前は、旦那さんと幼馴染のアオオニと義賊をやってたらしく、奉行所の面子だけじゃ面倒な時は玉藻に頼まれて、仕事を手伝ってくれるんだよ。

「まぁ、いい……さっさと服を着て、後始末を手伝え。その後、一ヶ月の謹慎だ」
「「うぃ〜す(は〜い)」」
呆れた溜息を吐いて、玉藻は説教を終わらせて寝床を出る。
玉藻が出てった後、吾輩達はせっせと着替えるのだが、着替えてる吾輩の手を仄花が握る。

「あのさ、マスター……」
「ん? 何だい、マイフェアレディ?」
顔を真っ赤にして吾輩を見上げる仄花に、吾輩はキザな台詞で笑いかける。
すると、仄花は太陽みたいな笑顔で

これからも、ずっとボクを使ってね、マスター!

何を当然な事を言ってるんだよ、マイフェアレディ……ずっと、ずっと使ってやるさ。

×××

さぁさぁ、どうでしたかな?
飄々な堕騎士と、やんちゃな提灯の物語は?
折角なんで、二人のその後を教えてあげようじゃないか。

カマクラ付近の山で暴れてた山賊一味を捕縛し、謹慎一ヶ月をくらったレギと仄花ちゃん。
流石に懲りて先走るのは止めると思ったら、大間違いだ!
懲りずに謹慎明けたら、今度はカマクラに寄港する交易船を狙う海賊達をロックオン。
海賊達をぶっ飛ばして、玉藻さんに六本の尻尾でベシベシとビンタされちゃった!
因みに、仄花ちゃんにはレギが魔法で耐水性を付与したから、仄花ちゃんは少しだけ水が平気になったけど、やっぱり泳げないんだよね。

んで、レギと仄花ちゃんは謹慎中はラブラブイチャイチャな生活、謹慎明けたら先走って、また謹慎くらっての繰り返し。
普通なら懲りろよって思うけど、ソレが二人の岡っ引きライフ!
お陰で、玉藻さんは胃に穴が空きそうな毎日だ。
いやぁ、お気の毒さまだねぇ。

そう言えば、気になった事が一つ。
提灯おばけって、妊娠すんのかな?
妊娠したら、レギみたいな飄々とした提灯おばけが生まれたりして?
ま、普通の人間や魔物娘じゃ、妊娠してもおかしくない程に交わってるから、妊娠したら面白そうだねぇ。

ま、こんな所かな?
それじゃ、次のお話を用意しておくから、それまで諸君は楽しみにしてくれたまへ。
それでは、サイナラ〜!
12/09/20 02:45更新 / 斬魔大聖
戻る 次へ

■作者メッセージ
東方魔恋譚 第捌章は提灯おばけでお送りしました。
次の第玖章は龍、そして東方魔恋譚最終話です。
最後に相応しい内容になるように、頑張って執筆します。

補足説明。
レギが使っていた「袖搦」ですが、実在する武器で、木の棒の先端に金属製の鉤爪が付き、長さは約2メートルと長い武器です。
攻撃前提ではなく、鉤爪で敵を引っ掛けて引き摺り倒すのが目的の武器で、江戸時代で同心が捕り物に使っていました。
流石に、レギがやっていた、人間を引っ掛けてぶん回すなんて芸当は出来ませんが。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33