第十話 メリークリスマス
静かな夜。月明かりに照らされて窓からこぼれる優しい光・・・・。今日はクリスマス。よい子には、サンタさんがくる季節でもあった。そして、この魔界にも、サンタは来て、プレゼントを配っているのだ。
「ホーホッホ!!メリークリスマス!!!!」赤い服に白い髭・・・そして、聞こえてくるのは鈴の音。そう、彼こそが子ども達にプレゼントを配る方・・・・名前は『サンタクロース』
「さて・・・・残りはこの子達じゃな・・・・」ソリに乗りながらポケットから小さなメモ用紙を出す。そこに書かれたのは残りの子ども達のリストだった。
「まずこの子からじゃの」そう言うとソリを山の方向に向け走り出した。
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〜メデューサ・二カちゃん〜
「さて・・・・・ホホホ・・・寝てるのぉ〜」そう言うとサンタさんは二カちゃんの枕もとに細長くピンク色の箱を置いて窓から出ようとした。
「ん・・・これは」サンタさんが近くにあった机に目を向けた。そこには小さなケーキが置いてありその横に手紙が置いてあった。
「ホッホッホ・・・・優しい子じゃな」そう言うとケーキを食べ手紙を取った。その内容を見たサンタはニッコリと微笑み二カちゃんの頬にキスをして窓から出て行った。そして、そっとクマのぬいぐるみを机の上に置いていった。
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〜アヌビス・リヴェリアちゃん〜
「この子は、手紙が長かったの・・・・」そう言うとサンタは懐から手紙を出しそっと寝ているリヴェリアちゃんの枕もとに手紙を置いた。
「そうじゃった・・・これもじゃな・・」そう言うと、分厚くそして緑色をした本もそこに置いた。その本には可愛くリボンが添えられていた。
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〜魔女・ゴブリン・インプ・雪女・ティエン・タルヒ・アルア・シオ〜
「ここは、四姉妹じゃな・・」
静かに子ども部屋に入るサンタさん。そこには静かに眠るティエンちゃん・アルアちゃん
ティエンちゃんには、同じように寝ている小さな生き物『メイテル・タイガー』の子どもをそっとベットの横に置き、その横には飼い方や餌の仕方の本をおいてあげた。
アルアちゃんちゃんには、悪戯道具七つ道具を置いてあげた。そして、その上には、手紙が添えられていた。
もう一つの子ども部屋に入るサンタさん。
そこで寝ていたのは、タルヒちゃんとシオちゃん。
タルヒちゃんには、世界の料理本全10巻を上げその隣に可愛いエプロンが添えられた。
シオちゃんには、新しい食器と雪で描かれた煌びやかなエプロンを置いた。
「さて、これでここのうちの子にはあげられたの・・・・」煙突のところから出ていくサンタさん。
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〜リザードマン・フィリちゃん〜
「こんどは、ここじゃな」白い息を吐きながら窓をから入るサンタさん。
フィリチャンのベットの横には愛用の剣が置いてあった。それを見たサンタさんは、ニッコリと微笑み剣の前に子供用の盾を置いてあげ、その盾の前にはリザードマンの絵が描かれた絵本を置き静かに出て行った。
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〜ドワーフ・サラスちゃん〜
「この子には、これじゃな・・・」寝ているサラスちゃんの横に掛かっている赤色とルビーで装飾した靴下の中に可愛いお人形さんを入れてあげた。そして、新しいツルハシも置いてあげ、部屋から出て行くサンタさん
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〜ラージマウス・初香ちゃん〜
布団の中で包まっている初香ちゃんを見て微笑みながら大きな分厚い本と、ホール型のチーズをそっと机の上に置いてあげた。
「ふむ・・・・・これくらいあれば皆で食べられるの・・・」
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ダークマター・マリちゃん
小さな寝息を立てて、寝ているマリちゃん。マリちゃんには、色々な体位が描かれている絵の本を靴下に入れた。
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〜メロウ・オリビアちゃん〜
「ここは、ペットが欲しいみたいじゃから・・・・」そう言うと、手に抱いている『カルードック』をそっとベットの上に置いてたサンタさん
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〜カラステング・ゴースト・楓・椿〜
「この子達の、プレゼントは大変じゃったな・・・・」
楓ちゃんの枕もとには、黒くそして扇形の扇子を置いてあげ、椿ちゃんには不思議な感じが漂う人形を置いた。そしてたら、その人形を置いた瞬間、椿ちゃんの体は半透明の体からとても綺麗な肌色になっていた。
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〜アマゾネス・リリア〜
リリアちゃんには、お父さんの弟ロナルドが出ている筋トレ指南書を置いてあげた。なお、サンタさんもこれを見たが、吐き気しかしなかったという・・・・・
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〜ヴァンパイア・ムーメちゃん
「久しぶりじゃな・・・この家に来るのは・・・・・」そう言って、家に入るサンタさん。
ムーメちゃんの部屋に入り、黒く塗られた本を靴下に入れ、そのまま後にする。そして、色鮮やかな傘を出しそれも靴下の中に入れた・・・・
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〜アカオニ・寿美ちゃん〜
大きないびきと共に寝ている寿美ちゃん。そして、蹴り飛ばしていた布団を優しくかけるサンタさん。
寿美ちゃんの、枕もとに小さく白い羽を置いた。
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〜ジョロウグモ・釈奈ちゃん〜
和式布団で寝ている釈奈ちゃんの枕もとに紅色で象られた簪をそっと枕もとに置いた。
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〜フェアリー六姉妹・テイル・リーフェ・シィル・フェア・スピカ・テリエラ〜
「ここの子供たちは元気がいいからのぉ」そう言うと、居間に飾ってあるクリスマスツリーの横にプレゼントを置いていくサンタさん。
テイルちゃんには、小さなお人形と金色の砂時計。
テリエラちゃんには、沢山のお菓子の山と歯磨きセット
リーフェ・フェア・シィルちゃんには、サンタの国の招待券。
「ホーホッホッホ。まさかこんな大きな靴下を用意するとは・・・・・」サンタさんの目の前にはクリスマスツリーよりも大きい靴下が置いてあった。
「ここで、最後だから・・プレゼントを全部やろう」そう言うとサンタは白い袋を両手で持ち靴下の中にプレゼントを入れた。中身は、お菓子やおもちゃ、絵本がいっぱい入っていた。
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〜雲の上〜
「今年も、無事に終わったの」そう言いながらケルカの頭を撫でるサンタさん。
「そうじゃった。最後の仕上げじゃな・・・・」そう言うとサンタさんは、雲の上をソリで走り回り白い粉を雲に降りかけた。
「さて、これでいいの・・・・」そう言うと、月に向かってソリを動かすサンタさん。町には鈴の音が響き渡った。
次の日、外の世界は真っ白な雪景色と子ども達の歓喜の声が響き渡った。
10/12/24 23:44更新 / pi-sann
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