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第二十九話 昊と決戦前夜
いよいよ明日、僕たち王女軍は王都スクルドを侵攻する、勝っても負けても最後の戦い。
その前夜だからという理由で、僕たち四人も含めた多くの兵士はこの一晩でできることはできるだけしておくように言われた。
戦いの用意だけじゃなく、たとえ死んでも悔いがないように。
ここはフィロスの町から少し離れたところにある平原、僕と天満は与えられた専用の天幕の寝台の上で、裸になって向き合っている。
「じゃ、始めようか。」
普段なら言わないようなことをつい言ってしまう。
どうにも、これからするぞと考えてしようと思うと自然とセックスが始まっているときとは別の気恥ずかしさがある、冷静に思考する時間があるからこんな風になるんだと思う。
そんな風に思っていると、天満の唇が僕の唇を塞いできた。
「んちゅ……れロ……はむ……ちゅちゅ……くちゅ……」
そのまま舌が滑り込み、僕の下に絡みつくと引っ張り出すように交差させる。
絡み合う舌から甘い味が広がってきて、徐々に僕のペニスに力がこもってくる。
「悩んでたって始まらないよ?」
そうやって天満は微笑む、珍しく姉らしい。
「そうだね。」
そう言って天満の股倉に顔を突っ込み、陰唇にもキスをする。
中を解すように舌を這わせると、天満が甘い声を上げる。
濡れ具合をしっかり確認してから、ゆっくり一物を天満の中に侵入させる。
「ん………はぅ……ぁ……ンっ!」
ずぶずぶとまるで誘い込まれるように奥まですんなり入った。そしてその瞬間を待っていたように膣壁に張り巡らされた襞が全方位から僕の息子を歓迎する。
まとわりつき、すり寄り、締めつける。
動かさなくてもすぐ達してしまいそうなほど強烈な快感でお出迎え。
いつもより、さらにねちっこくていやらしい襞の動きだった。
「いつもよりっ……なんかすごっ………」
気を抜いたら一瞬で暴発しそうな強烈な快感が襲ってくる。
天満の顔はすっかりとろけて、まだ入れただけなのにたまにピクピクと痙攣している。
「天満、もしかしてイってる?」
「うん……だって今日なんかおかしいよ、心臓爆発しそうなほどドキドキして、いつもの数倍昊のこと感じて……すぐイっちゃうの。」
そう言っている最中もまた、絶頂を繰り返す天満の中は僕の息子からすべて搾り出そうとするようにいやらしく蠢動して猛烈な快感を与えてくる。
少し押し込もうとすると、あっという間に限界が来た。
「ヤバいっ出るっ!!」
「だめっ我慢して! 一番奥で子宮に頂戴っ!!」
そんな声と同時に天満の足が僕の腰に絡みつき、一気に引き寄せた。
ずぢゅっごりゅん!!
奥まで息子が突き刺さり、子宮口を抉らんばかりの勢いでめり込む。
「んギュぅぅうううううううううううううううううううっ!!」
どこから出てるかわからない声を出しながら、天満が絶頂に至る。
その瞬間に息子に浴びせられる強烈な快感の雨に、
「でるっ!!!」
押し付けられ鈴口と密着した子宮口を通して、天満の子宮に精液を直接流し込む。
「ひキュぅう―――――――――――――――――――――――――――――ッ!!!」
まるでどこかに飛んでいきそうになるのを堪えるようにシーツを両手で必死に握りしめ、折れんばかりに背筋をのけ反らせて天満が激しく絶頂する。
どぷぶぷプっびゅぐぅううううううううううううううううううううううううっ
膣が狂ったように蠢動して僕のものを扱きあげて射精を促し、そして放たれた精を子宮口が貪欲に吸い上げていく。その動きに僕の精も尽きる様子を見せず、心地よい脱力感にふける暇もなく放精の快感に酔い痴れる。
永遠に終わらないかと錯覚するほど長い射精が終わり、
「しゅごい……しゅこひよぉ……おまんこ……とけちゃう」
恍惚の表情で、ぴくぴくとまだ小刻みに絶頂を迎える天満が呟く。
「まだ、いけるよね?」
天満が僕に向けて柔らかに微笑む。
「うん、出したら結構落ち着いてきたよ。まだまだいけそう。」
そう言って姿勢を正す、天満の腰をしっかり押さえた正常位の体勢になり、
ずちゅっずぷぐぷぢゅぷぢゅぷぐぼっ
少し乱暴なピストンを始める。
ごぽっこぽこぽごぼっ
そのたびに、さっき放った精液が天満の子宮内でかき回されて水音が鳴る。
「ふぁっあん! ああ゙っ はぅン!」
一突きされて精液が腹の中で暴れるたびに天満はたまらないと言いたげな嬌声を上げ、膣が舐めしゃぶるように息子を容赦なく責め立ててくる、それがたまらなく気持ちがいい。
ずちゅっずちゅっぢゅぶぢゅぶぢゅぶっ ずんっ!
何度も何度も繰り返し往復してから、たまに子宮口に打ちつけるような一撃を叩き込む。
「ん゙あアっ!! やぁん! くひィっん!!」
子宮口を苛められるたびに天満は普段以上に大きな喘ぎ声を上げる。
それでも僕は遠慮なく彼女の最奥を犯す、大きな声が出るのは、天満が僕で感じてくれている証拠だから。
お互いがお互いを貪るように愛し合う。二人とも人間として生きていた頃みたいなお互いがお互いに気を遣い、守ろうとする愛し合い方とは違うけれど、確かな愛の形だと思う。
愛しい家族と過ごすこの幸せな時間を知らない人は可哀そうだと思う。
こんなに幸せな行為を汚らわしいと忌避する人がわからない。
天満とキスしながら、抱き合うように体を密着させる。
「んちゅ、ちゅちゅ………くぷ……ちゅろれろ……」
愛しい気持ちが行き交うような濃厚なキス。
次に天満のしてほしいことが何となくわかる。
本当に深いところで、溶け合って一つになるかのような快感。
ぢゅぷぢゅぷぱんぱんずっちゅずっちゅぶぢゅっ
「んっ! あんっ! はあ゙っ ん゙あァッ!!」
前後に腰を動かすたびに、天満もそれに呼応するように喜悦に染まった声を上げる。
天満が喘いだ隙に唇を奪い、舌を絡める。
そうしながら同時に彼女の大きくて柔らかな乳房をほぐすように揉み、コリコリに充血した小さな乳首をくりくりと指の中で転がす。指先には硬い弾力とともに、言っていた通り爆発でも起こしそうなほど速い鼓動が伝わってくる。
その刺激が流れてくるたび天満の体が痙攣するけれど天満は僕の頭に腕を回してより濃厚なキスをねだり、舌を絡める。
快感の中で天満の絶頂が近いのがわかる、体のすべてが最大の快感を受け入れる絶頂のために準備を始め、全身が絶頂が近いことを訴える。
僕の限界も近い、そろそろまた、天満の中に盛大にぶちまけてしまうだろう。
今度こそ妊娠させるかもしれない、そう思ったら、より昂ぶっている自分がいた。
その昂ぶりをすべてペニスに込めて、天満の奥に乱暴に叩きこむ。
「ん゙ん゙ン゙――――――――――――――――――――――――――ッ!!!」
その衝撃に目を見開き全身を激しく痙攣させながら、天満が絶頂に至り、同時に膣も激しく蠢動して、僕から一滴残らず精液を吸い取ろうと津波のような快感を叩き込んでくる。
視界が白く霞む中、僕は二度目と思えないほど大量の精液を天満の体内にぶち込んでいた。
そのせいで天満の体はさっき以上に大きく跳ね、まるで電撃でも食らっているかのような激しい痙攣を僕に見せつける。
そしてそのまま僕たちは倒れこみ、並んで横になるとそのままキスをする。
「ちょっと疲れたし、休憩しようか?」
「やだ、足腰立たなくなるまでするの♥」
そう言って天満は寝ころんだ僕の上に馬乗りになって腰を振る。
節操のない話だけど中で擦られると僕の一物はやっぱり反応してどんどん固くなる、それが嬉しいらしく、天満は腰を激しく揺さぶって僕のものを扱く。
「あっあっあっくぅん! 昊ぁ、もっと気持ちよくなろぉ?」
甘い声で僕に言いながら、自分で自分の胸を弄り天満は快感に喘ぐ。
「休ませてって、言ってるじゃんか!」
ずん! ずぱんぱんぱんずちゅんどちゅっ ずぶずぶずぶずぶ
半ば自棄になりながら、僕が下から天満を突き上げるとやっぱり気持ちよさそうな顔でそれに反応する、我が姉ながら随分変態だ、けどそれが好きな僕もやっぱり変態だろう。
少し力任せに腰を振り、天満の奥を犯していく、コリコリと子宮口を解されるたび甘い声を上げる。
「っあ♪ これすきぃ………」
足を僕の体に絡めて、体を固定すると、天満はさらに僕に体を密着させる。
「天満、また出すよ……天満の中にたくさん。」
限界を迎えて奥まで押し込み、子宮口を割り開いてしまいそうなほど押し付ける。
天満の体を抱きしめてしっかり固定してから、子宮内にほぼ直接精液を流し込む。
恍惚の表情で天満はそれを受け止め、幸せな顔で僕にキスをする。


「ふぅ…………」
抱き合ったまま二人で横になって、僕たちは少し休んでいた。
「あのさ、昊。あんたはこの世界に来て、よかったって本気で思ってる?」
妙に深刻な顔で、天満はそう僕に訊ねてきた、質問の意図が読めないけど、
「よかったと思ってるよ、大変なことになったけど、それでも大事な家族と一緒に生きられて、それを誰かに邪魔されることもないこっちの生活は幸せだから。」
そう答えてから少しだけ考えて、あることに思い至る。
「天満は、こっちに来たこと後悔してるの?」
まるでそう言っているように聞こえた、後悔していなくとも良かったと本気で思ってないみたいな言い方だった。
「してるわけじゃないよ、あたしだって幸せだし……」
含みのある言い方は、僕に言いづらいことがあるからだろう。
例えば、言ったらもしかすると僕に嫌われてしまうかもしれないと思っているような、そんな有り得ないことをたまに本気で心配するから天満はよくわからない。
「僕に好きって言って、エッチしたことで悩んでるの?」
天満は気まずそうな顔で頷いた、やっぱりそうだったか。
僕が天満のことを拒絶しないのを知ってて、「本当は他の誰かが好きなのに無理をして付き合いだしたんじゃないか」そんな風に疑ってたわけだ。
「大丈夫、僕が天満以外の女の子を好きになるはずないし。」
好きではあるけど如月はあくまで友達、可愛いし悪い子ではないけど、天満とは別だ。
天満は安心したような顔をするけど、それだけじゃ納得できないのか僕の腰辺りに抱きついたままじっと僕を見上げてくる。
その目から感じ取れるのは言い知れない不安、色んなものが混じってるけど、たぶんこれは僕に死んでほしくないと思ってるのが一番大きいだろう。
「大丈夫、死にそうだと思ったらさっさと後衛に逃げるから。」
そう言いながら天満の髪を撫でる、さらさらした触り心地の良い黒髪は人間だった時よりさらにきれいになってると思う。
「死なない? 無茶しない?」
「うん、天満を心配させたくないし、まだまだ生きていたい。」
心配そうに聞いてくる天満に出来る限り明るい口調で答える、まず間違いなく死なないなんて保証はない、けれど、彼女のためにも、一緒に暮らす僕と天満の幸せな生活のためにもまず生き延びないといけない。
「あたしは、ほんとにこれで良かったのかな………今の生活に不満があるわけじゃないけどさ……でもなんか…お父さんとお母さんが眠ってる向こうを捨ててきたのって、やっぱりよくないんじゃないのかって思うの。」
そう言った、確かにそれはそうかもしれない。
けど、向こうに帰って、今の僕たちが許されるとも受け入れられるとも思えない、実の家族でありながら真剣に愛し合い、天満に至っては人間であることを止めている。
「天満、こんな言葉があるよ。『終わりよければすべてよし。』」
少し卑怯だし問題から、天満の悩みから逃げていると思われても仕方ないけど、それでも僕はそう言い切った、過去や捨てたものに縛られるのはよくないと思ったから。
「大事なのは失ったことをとやかく言うことじゃなくて、お爺ちゃんになって死ぬ瞬間に『幸せな人生だった』と笑えることだと僕は思う、だから、天満には笑っててほしいよ、天満が幸せなら僕もきっと幸せになれるから。」
キスをして、どちらともなくベッドの上にまた倒れこむ。
「だから、細かいことは気にしない方が良いんだよ、きっと。」
天満の陰唇に、僕の息子を優しく擦りつける。
まだまだ、夜は長い。

12/08/09 23:23更新 / なるつき
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■作者メッセージ
愛読してくださっていた皆様。
長らくお待たせいたしました、ようやく更新です。
四話同時執筆はやっぱりしんどいです。

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