連載小説
[TOP][目次]
過去世界:農村の座敷童の謎
ある村が山の麓にあった。
その村には座敷童が住んでいたと言うのだ。
しかし、その村は今は“存在”していない―――



廃村

宵闇の道化師「此処に村があったのか……。」

宵闇の道化師は仮面をずらしながら廃村を見ている。
所処に穴が空いており、木材は燃えた後や折られた後があった。

バルス「それで……どうするんですか?」

宵闇の道化師の嫁―――バルスが尋ねる。

何?口調が統一されてない?
……なに、気にする事は無い。

宵闇の道化師「どうするって?」
バルス「……あの道をどうやって帰るって話ですよ。」

あの道―――ネタゾーンは現在ワームが荒ぶっている為帰れなくなっている。

宵闇の道化師「大丈夫だ。俺の能力を使えば問題なんて無い。」
バルス「じゃあ帰りましょうよ。」
宵闇の道化師「まぁ待て。この村がどうしてこうなったのか知りたくはないか?」
バルス「まぁ、なんでこんな山の麓に村があるとか、廃墟みたいになってるのかは気になりますけど……。」
宵闇の道化師「んじゃまぁ……行ってみますか。」


宵闇の道化師が虚空で何かを捻ると、穴の様な物が出現した。

宵闇の道化師「バックトゥザフューチャー、では無いが過去に行って見ましょうか。」
バルス「………そうですね。どうせこの世界は“枝分かれした図鑑世界”なんですから。」

そして、彼等は光に包まれその場から消えた―――





光が収まり、彼等は過去に遡った。
どうやら真夜中の様だ。

宵闇の道化師「どうやら着いたみたいだな。」
バルス「そうですね。」

そんな会話をしていると、誰かがやって来た。

―――笑い声を上げながら―――

アハハッ
アハハッ

無邪気な笑い声が深夜の村に響く


宵闇の道化師「………どうやら、嫌な時間帯に来ちまったみたいだな。」
バルス「………みたいですね。」

宵闇の道化師は辺りを警戒しながら腰のナイフを抜き、バルスは真っ黒い杖を構える。
先端は黒い薔薇があつらえてある。

そして、笑い声の主が姿を見せた。

黒い髪をしており、女性の着物を着ているが手首と足首に“黒い毛玉”を着けている。
髪留めも黒い毛玉の様だ。

宵闇の道化師「………ケサランパサランか?」

そう、笑顔で笑っている少女はケサランパサランだった。
ただ、その笑顔は見るものを癒す笑顔では無く“恐怖”させる笑顔だ。

バルス「一体何が……。」

同じ魔物娘のバルスですら“異常”と感じている。

不意に、ケサランパサラン?が体を震えさせた。
その弾みで胞子が飛び散り、宵闇の道化師達の周りを囲むように地面に着地した。
その瞬間、胞子から生まれたのはケサランパサラン―――では無く、“異形”の存在だった。



グニュルルルッ!!!



その歪な音と共に生まれた存在―――頭がカボチャで出来ており、体の部分が触手の様な物で出来ている。
その内の1本は頭蓋骨の形をしたランタンを持っている。

それが数十体。

カボチャックランタンA「ケタケタケタッッッ!」
カボチャックランタンB「カタカタカタッッッ!」
残りのカボチャックランタン「ガタガタガタッッッ!」

まるで獲物を見つけたかのような威圧感と殺意を織り交ぜた感情を宵闇の道化師達に向ける。

宵闇の道化師「………久しぶりに見つかったな。」
バルス「………みたいですね。」

2人は落ち着いていた。

まるで“どういう存在”かを知っていたかの様に。

その時、1体のカボチャックランタンが宵闇の道化師に向って跳びかかった!

カボチャックランタン「―――!!!」

ランタンで殴りつけ様とした瞬間、カボチャックランタンは縦に“真っ二つ”になった。

斬られたカボチャックランタンは血を流さずそのまま消滅した。

バルス「本当に、何なんでしょうね?“血も通わない存在”なのに“生物”の様に感じるのは?」

本来、魔物娘は生命の危機等を覗けば命を奪わない存在だが、この生き物の様な存在は例外だった。
何故なら、この存在は“負の存在”であり“混沌”から生まれた存在だからだ。
無機物・無生物なのに生物の様に感じるのは、生き物の心から生まれた時の名残だろう。

宵闇の道化師「無理か?」

確認する様に尋ねる。

バルス「生憎、夫の命と自分の命を奪われる位なら―――抵抗します。」
宵闇の道化師「………そうか。」

そんな会話をし終えた時、残りのカボチャックランタンが跳びかかる!
だが、バルスが杖を回転させると“竜巻の壁”が出現し防いだ。
そして、竜巻に巻き込まれ遠心力によりあちらこちらに吹き飛ばした。

宵闇の道化師「おらっ!」

その瞬間、ナイフを上空に投げ腰に着けていたハンドガンを抜きカボチャックランタン達を“撃ち貫いた”!

カボチャックランタン「aaaaaa!!!!」

悲鳴とも言え無い奇声を上げながら消滅していく。

辺りには2人しか残っていなかった。

宵闇の道化師「逃げられたみたいだな。」
バルス「みたいですね。」

あの黒い髪のケサランパサランが居なくなっている。

宵闇の道化師「どうやら、やっかいな事に巻き込まれたな。」
バルス「少なくとも、この村はあの子の手中に収められているのは間違いないですね。」

銃火器や竜巻の轟音が響いた筈なのに、村人が誰も反応しないのはあのケサランパサランの仕業だろう。

宵闇の道化師「とりあえず、1度村を出よう。相手の領域で寝泊りは危険だ。」
バルス「そうですね。しかし、無事に出してくれますかね?」
宵闇の道化師「その場で殺す気なら本人が襲ってくる筈だろ?今は様子見だと思うぞ。」

そう言って、村の出口に向って歩き出す。

バルス「……貴方と居ると本当に常識も概念も何も無いわね。」

呆れた声でそう呟いた。



続く
12/11/17 19:01更新 / 宵闇の道化師
戻る 次へ

■作者メッセージ
ギャクだと思った?シリアスだよ!
バトル要素始めました。

さて、今回の敵“カボチャックランタン”はシアンのゆりかご:その他から出しました。

次回予告
過去の村にやってきた宵闇の道化師達の前に黒い髪のケサランパサランが現れ、負の感情から生まれた存在を使って襲い掛からせた。
しかし、見事に撃退する宵闇の道化師たが、ケサランパサランは既に逃げた後だった。
推測と対策を練る為に村から出る。
そして次の日の朝、2人は村人達の状態を見て戦慄する―――

次回!偽りの幸せに終止符を

合言葉は“諦めたらそこで終わりだ”

さらばだ!

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33