連載小説
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第2,5話 え、このタイミングでそんな話を持ち出すの!?本編の雰囲気ぶち壊しじゃん!全裸で待ってくれたあの人へ感謝を込めて編
「ま、待ってー!別に変なことするつもりはないのー!!ただ既成事じ、じゃなくてお互いの親睦を深め合いたいのー!!!」
ルゥの叫びが木魂する。
だがロウガは立ち止まることなく走り去ってしまった。
「……くすん。いいなぁ、結局エレナがヒロインだもんねぇ。私、出番は多くても結局はサブキャラなのよねぇ…。」
いや、そういうことはオフレコで。
「ああ、身体が疼くなぁ…。でも、そろそろエレナも彼に接触するだろうから…、あの子の資料作っておかないと…。たぶんあの二人、昭和昼ドラ、愛の劇場みたいに甘々のエロエロの展開が待っているんだろうなぁ。公園のベンチで再会、二人の会話は弾んで指が触れて『あっ。』って恥らう純情展開の後は、突然彼がビーストモードを発動して、公衆の面前で青姦…。そして快楽に落ちていくエレナ…。いいなー、きっとこんな展開なんだろうなー。」
それはない。
と、天の声が突っ込みを入れた時。

バァン!!!

と、扉が大きく開き、そこには全裸の男が腕組みをして仁王立ちしていた。
「性欲を持て余していると聞きました!」(ゴゴゴゴゴゴ)
「チェンジ。」(ドドドドドドドド)
「え、ちょ、せっかく寒い中で全裸で来たのに、チェンジ!?」
「私は誰でもいいって訳ではないんですよ。隣の花は赤いという言葉を知ってますか?友達の大事な人だから、味見がしたいんです!」
「あんた最低だ、あんた最低だ!」(大事なことなので2回言いました。)
全裸の男は凹んだり、ツッコミを入れたり忙しかった。
しかし身体の一部は戦闘モードに突入したままだった。
「まぁ、せっかくご来店していただいたので、サービスしますよ。」
「やったぁー!!」
まるで少年のような無邪気な顔で、喜ぶ全裸の男。
本編の中であれば、間違いなく登場出来ないであろう。
「じゃあ、店長さん指名!」
「いえ、私は色々とやらなければいけないのでお相手は出来ませんの。その代わり…。」
ルゥが指をパチンと鳴らすと、2つの魔方陣が床に描かれた。
そして魔方陣が光り輝き、中から2人のレッサーサキュバスが現れ、片膝を付いて傅いた。
「ご紹介しますわ。うちのbPとbQのパッソールとディオーレですわ。」
パッソールと呼ばれたレッサーサキュバスは、幼い見た目だった。だがその目線、細い身体から溢れ出す妖艶さは男心と背徳心を鷲掴みする。もちろん、テクニックの方も評判は高く、見た目と裏腹に彼女は非常に女王様的でM気のない客もその強烈なテクニックから彼女なしでは正気を保てない程快楽の淵へ堕とされる。一度彼女にはまってしまうと(性的な意味で)人間として還って来れない程だともっぱらの噂。
一方ディオーレと呼ばれたレッサーサキュバスは、パッソールとは正反対でスラリと背が高く、この世の者とは思えないほど完璧な造形だった。だが、そんなに隙がない身体なのに、やわらかい笑顔が男の警戒心を解く。彼女の売りはやさしいお隣のお姉さん的な献身プレイ。忘れかけた少年の日を思い出すと客は男泣きしてしまうらしく、彼女と夜を過ごした客も(もちろん性的な意味で)人間として還って来れないという。
「すげぇ…、オラ、ワクワクしてきたぞ。」
「どっち、と言わず今日は2人とお楽しみください。」
「いいの!」
「ええ、せっかくゲストとして出てきていただいたので、料金のことも気にせず楽しんでいってくださいな。」
「いいの!!!!」
「もちろんですわ。ささ、こんなところでおしゃべりなんて野暮はここまでにして、2人とも、お客様をお部屋にご案内して。」
「「はぁーい。」」
2人は男の腕に絡みつく。
両腕にやわらかい感触がダイナミックにダイレクトに(全裸だから)男を襲う。これだけで男の心は天国だった。
「ああ、そうそう。言い忘れてましたが…。」
「はい?」
「彼女たち…、今日はまだ朝からご飯を食べていませんの。ですから、お客様…、よろしくお願い致しますね♪」
「え、あ、ちょ、ど、どーゆーこと?」
ズルズルと引き摺られる男。
その後、干乾びて尚幸せそうな男の姿が度々娼館の前で目撃されたが、それは別の話。



10/10/08 22:08更新 / 宿利京祐
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■作者メッセージ
ずっと書きたかった…、そんなひどい話ですwww
勝手に腐乱死巣さまをゲストキャラに迎えてしまいました。
反省はしていません。
次回は本当に最終回です。

貴重なお時間をここまで読んでいただきまして
本当にありがとうございました。

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