連載小説
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歓迎のお茶会と新たな旅立ち
Μタマゴの里・お茶会会場Μ
Μ初太視点Μ



「これより『討伐隊来訪記念パーティー』を開催する」

「にゃーん♪早速魔物化みゃんこにあなたのツィンポを入れて♪」
「勿論だ」

「待てそこの輩、まだ早いぞ!」

「え〜魔物化したからいいじゃない」
「もう魔力塊でギンギンさ〜」


『お楽しみは後にして食事にしましょう?』


「そうね食事にしましょう」
「食べながらヤルのも悪くないな」

「ヤル気満々だった二人が大人しくなったぞ」
「へーくん、あのメガホン、結構使えるわね?」
「満知子、何でオレの顔を見ながら言うの!?」


Μお茶会開始Μ


『クラウン様、飲み物デス』
「ふむ、中々の美味だ」
『有難うゴザイマス』

「あの鎧の兵士は何だ?」
「あれは銀貨兵、ハートの女王様が銀貨で作った人工兵だよ」
「ふーん、それにしてもあのクラウンというマッドハッター、まるで王様だな」
「どうやら女王様の友人であるN国の王を尊敬していて、王の真似事をしてるの」
「だからあんなに偉そうなのか」
「ただ本人は一度もその王様に会ったことが無いから、勝手な想像なんだけどね」
「何だ、似非王様か。兵士達を沈静化する程の力があるからつい……」
「クラウンさんの胞子は人間にしか効果が無いみたいだよ」
「もしそのN国の王様がアレを見たら一体どんな顔をするんだろうな?」
「そうだね、王様だから、立派な口髭から怒号が飛び出すだろうね」
「確かにそうかもな。王様の貫禄って奴だな」


Μ平也視点Μ


「養鶏場から卵を持ってきたよ〜」


「ムッギにワーラよ、余のために甘くとろける媚薬入りの卵を持ってきてくれたか」
「いえ、クラウンさんの為ではありません」
「(-ロ-;)」

「ぬゎにぃ、クラウンがショックで固まったぞ」
「判りやすい反応ね」

「皆さんの為に数多くの卵から選別してきました」
「この箱が媚薬入りの卵、こちらの方は子供化の卵、これは大人化の卵、因みに普通の卵もあるよ」

「媚薬以外の卵もあるんだな」
「稀に特殊な卵が産まれるから、きちんと選別する必要があるの」
「ムッギが卵を見分けて、オレが卵を運ぶんだ」

「おーい、卵だけじゃ物足りないぞ」
「心配ないわ平也さん、今からこれをコックさんに調理してもらうから」
「コック?」
「あの人がコックさんよ」

「コック帽を被ったマッドハッターか」
「へーくん以上のイケメンよね。何故か顔半分を髪の毛で覆ってるけど」
「満知子、オレは女に負けたのか……」

「調理、開始!」

「ぬゎにぃ、瞬時に卵を割り、小麦粉と混ぜて生地を作っただと!」
「一つずつパイ生地の形になってゆき、虜の果実を綺麗に添えて、釜戸へと投入されてゆくわよ!」

「タイマーがなったよ、カウ、ベレ、取り出して」
「はい、ジェフ料理長」
「あちちっ」

「コックが作り、料理長が他のメンバーに細かく指示を出すのか」
「パイからいい香りがする、美味しそう」


「はい、虜のパイよ」
「熱いので食べるときは注意してくださいね」

「もぐもぐ、うめえ、マジうめえ!」
「参ったわ、パイ生地のサクサク感と虜の果実の甘味がマッチしてる。こんなに美味しいパイは初めてよ!」
「よし、満知子の為にそれ以上に美味しい平也特製精クリームをトッピング」
「しなくて結構よ。はむはむ♪」
「(-ロ-;)」


Μ初太視点Μ


「討伐隊の皆様も召し上がれ」

「ぐぐぐ」
「ごくり」

「討伐隊の連中、食べないのか」
「まだ躊躇してるんだね」

「う〜美味しそう。でも食べたら後戻り出来なくなる〜」

「おーい、N-964だっけ?泣くより食べなきゃ身体が持たないぞ」
「初太の言うとおりだよ、ぼくが渡したタルトを初太は美味しく食べてくれたよ〜」

「でも……」


「だったら、一緒に食べませんか?」


「あのマッドハッターは」
「確か診療所で魔物化したΜ-810さんだね」

「はい、焼きたてを召し上がれ」
「……パクっ、ムシャムシャ」

「一瞬躊躇したが、パイを口にしたぞ」
「同じ討伐隊からの差し出しだから安心感があったんだよ」

「ごくっ……うっうっ、美味しい、凄く美味しいよ」
「泣くほど美味しいかったのね、いっぱい食べてお腹と心を満たしましょう」
「うん」

「良かった、泣き止んで」
「あの二人が結ばれるのは確定だね」


Μマドラ視点Μ


「はむっ美味い」
「焼きたてのパイは熱々で美味しいね、初太」
「そうだな、マドラ。虜の果実のパイはいつ食べてもーー」

「不味い!」

「うぉっ!」
「初太、大丈夫?」
「大丈夫だマドラ、ビックリして椅子から転げ落ちただけだ」
「キミ、討伐隊の娘だっけ?大声ださないでよ。隣にいる初太が驚いたじゃないか」
「大声出して当然よ、この精クリームをパイにトッピングしたら不味くなったわ!」

「気持ちは判るよ。ぼくも最初はキミと同じ感想だったから」
「マドラも食べたことがあるのか?」
「うん、マッドハッターに成り立ての頃は精補給食品で精を補給してたよ」

「そうなの?よく食べれたわね」
「まぁ本物には適わないけどね。アレがそうだよ」


「Μ-810さんの中、しっとりして気持ちいいです」
「また泣いてますよ、泣き虫なんですね」
「泣いちゃうくらい気持ちいい、出るっ」
「あっ、これが本物の精の味、もう精補給食品なんて食べられないよ♪」


「羨ましい、私だけハブられたから」
「そのうち素敵な出会いがあるよ。ぼくと初太のように」
「……それまで精補給食品で我慢しなきゃいけないのか」


「ふっふっふー♪それならこの注射タイプは如何?」


「ナースさん、いつの間に!?」
「初太、またビックリしてる」

「注射タイプって何ですか?」
「精補給剤入りの注射器よ。口に含まずとも直接身体から精を補給できるわ」
「ホントですか?是非とも注射してください」
「勿論よ、女王様認定の腕を見せてあげる♪」
「認定?」

「ナースさんは女王様から注射タイプの精補給剤の使用・所持が許可された数少ない住民だよ」
「マドラちゃんの言う通り、女王様からお注射の腕を認められました」
「注射の腕が必要なのね」
「因みに私の夫はお注射に失敗し、怒った女王様は夫に『眠りネズミの刑』を執行し、一ヶ月間眠らされました♪」
「えっ、たかが注射一本で?」
「私も最初は何でかなーと思いましたけど、子供のように睨む女王様のお顔を見て何となく察しがつきましたけどね♪」
「へぇー意外、私達討伐隊に媚薬を撒き散らし、強力な一撃を放った女王様がね……」
「でも、眠った夫の姿がドーマウスのように可愛かったから、女王様には感謝してます♪」
「あの、ナースさん」
「あの時の彼は眠りながら精を放出して、その匂いを嗅いだら劣情を覚えて、眠ったまま彼を犯しました。それから耳元で愛の言葉を囁き続けーー」
「注射は?(涙)」


「先生、しっかり」
「うわ、ナース先生があっちの世界に行ってるよ」


「シャンプさん、満知子さん」

「ねぇ、注射は?」
「注射ならあたしがしますよ、一応資格持ってるので」
「シャンプーハットのお姉さん、お願いします」
「まずはアルコールを塗るわねーー」


Μ


「それでへーくんを置いて、こっちに来たわけ」
「満知子さんも小悪魔だね」
「放置プレイだからいいのよ」

「満知子〜オレを放置するなよ〜」

「げっ、来ちゃった」

「三人とも見ろ、クラウンがマッドハッター達を集めて何かするみたいだぞ」

「夫婦二組と、帽子屋単体、計三組か」
「討伐隊を倒した夫婦がいるわね」
「彼らは競技場で活躍中の自警団の面々だよ」



「それでは我が自警団のショーを始めよう」

「「待ってました〜」」

「カウとベレが仕事そっちのけで盛り上がってるわね」

「まずはヘイルムとカーブのタイマン勝負!」

「夫婦で闘うのか?」
「夫婦同士で闘う競技での人気者だからね。因みに魔界銀製の棒を使うから致命傷を負う事はない」

「はあっ!」
「とりゃっ!」

(゚ロ゚;)

「凄い、討伐隊を圧倒した時以上の早さと動き!衝撃がこちらにも伝わってくるっ!討伐隊の時は本気をだしていなかったのか!」

(゚ロ゚;)(゚ロ゚;)(゚ロ゚;)

「討伐隊の面々が開いた口が塞がらない状態になってるわよ」

「「きゃー闘う姿が美しーい♪」」

「カウとベレが声援を上げているだと!」


「二人が闘う間、他の演目も披露しよう。ベス、ボル」
「さっきの野球帽夫妻か」

「野球種目で活躍中の夫婦だよ、妻のベスがキャッチャーで、夫のボルは四番でピッチャー」
「知性派のマッドハッターがキャッチャーなら、ピッチャーの力を十二分に出せると見た」

「彼らが披露するのはキャッチボールだ」

「キャッチボールかよ!」
「満知子さんがツッコミをいれるの!?」

「そこのウサミミ、ただのキャッチボールだと思うな!」
「参ったわ〜カチンときた」

「ボルが球を投げるぞ」

ブンッ!ガシッ!

(゚ロ゚;)

「ぬゎにぃ、ボールが見えなかったぞ!」
「時速140kmで投げたのだ」
「マジかよ!」

「驚くのまだ早い、彼らが投げてるのは魔力塊、投げれば投げる程、互いに興奮状態になり最後は」

(・//-//・;) ポッ

「ぬゎにぃ、二人共グローブを投げ捨て、優勝が決まったかのように互いに抱き合っただと!」
「参ったわ、ズボンを脱ぎ始めたわ」
「一汗かいた後の交わり、凄く気持ちよさそう」
「精と魔力のキャッチボールだな」


「次は彼女の拳を味わうが良い」

「赤いヘッドギアに、白と水色のジャージ風燕尾服を着用したマッドハッターか」

「行け銀貨兵達よ。ドギアを倒すのだ」

「複数の銀貨兵が襲うだと?危なーい!」

「ふんっ」『あがっ』「ハアッ!」『ぐへっ』

「ぬゎにぃ、マッドハッターがパンチ一つで銀貨兵を次々と倒してゆく!」
「彼女はドギア、競技場で活躍中のボクサーだよ」


「ヘイルム夫婦も下半身の武器を使っての闘いに移行したぞ」

「きゃー交わる姿も美しい♪」

「カウとベレが黄色い声援を上げてるぞ……」

(´д`;) ハァハァ

「見よ、これが余の自警団だ!」

「もう我慢出来ないっ」
「交じっちゃう♪」

「討伐隊の面々が交わり始めたぞ!」

「何だこれ」


Μショー終了Μ


「夫婦成立おめでとう」
「魔物化おめでとう」
「今夜は記念事が多い日だ〜」

「へーくん、初太、パイのお代わり持ってきて」
「えー」
「俺達が持ってくるのかよ」

『いいから、行け!』

「わかったわかった」
「メガホンで怒鳴るなよ〜」

「これが本家のお茶会か、誰が交わろうとも些細な事で、夫婦成立や魔物化で盛り上がるなんて」
「……満知子さんはお茶会に参加したことは無かったのですか?」
「初太捜しで忙しくて、そんな暇は無かったわ。だからこういうイベントは新鮮で、アタシもへーくんと一緒に……」
「満知子さん……」
「参ったわ、あたしも人のことは言えないよね」
「そうですよね、不思議と魔物娘としての本能が勝っちゃいますからね」
「そうそう、夫との交わりを優先してさ」
「夫の精はご馳走ですし」
「魔物娘になって良かったと思うわ、へーくんを色仕掛けで堕とすことが出来たし」
「私もです。初太と初めて会った時から何かビビっと来るものを感じたんです」
「へぇーマドラさん、その話詳しく聞かせて」
「勿論ですよ満知子さん、平也さんの話を聞かせてください」
「うんっ」



Μ



「マドラに満知子、やけに楽しげに話してるな」
「二人だけでガールズトークはズルいぞー何を話してたんだ」

「「ナイショ♪」」


Μ翌朝Μ


「君達はこれからどうするの?」

「仲間達を探すよ」
「まずは食料の確保をしないとな」

「ここから北にあるソーンファームに行ってみたら?あそこなら精や食料の確保が出来るわよ」
「餞別、三日分の食料が詰まったリュックだよ」
「注射タイプも入ってますよ」

「こんなに沢山も?私達は貴方達に……」

「困った時は助け合うのが里の信条だからね」
「余はそなたらの凱旋をいつでも歓迎するぞ」

「さようなら〜」

「元気でね〜」

Μ

「アタシ達もラピッドタウンに戻るわ、ブルーグさんが心配してるから、飛脚運送に顔を出さないと」
「じゃあね、まちたん、平也さん」
「また顔をだすから、マドっち」

「ぬゎにぃ、お前等いつの間にそんな関係に『さっさと帰るよ』うん帰る」

( -_-)≡( ;゚_゚)┛ テクテク

「あのメガホン、効果抜群だな」
「確かに」
「私達もお家に帰りましょ」
「ああ」


Μ続くΜ
14/03/29 21:59更新 / ドリルモール
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■作者メッセージ
ドリルモールです。

 不思議の国の話。
 夜のお茶会のお話です。
 今回出てきたN国の王様とは妄想ヶ原様の作品『王冠を脱ぐとき』の主人公、ワイトのベルフィード様の事です。

 因みに初太とマドラは彼女を男だと勘違いしているようです。『王様』だから勘違いしても仕方がないかもしれません。もし初太とマドラがベルフィード様と対面しても最初はベル様だと気付かないかもしれません(汗)

 タマゴの里の紹介は今回の話で一区切りとさせついただきます。
 次回以降は、様々な街や施設のエピソードを書く予定です。

 次回はラピッドタウンを舞台に、平也と満知子視点のエピソードの予定です。
 この作品で出てきた施設及び品物の使用は、感想欄にて事前承諾をすれば、自由に使用しても構いません。
 なお、キャラに関しましては、事前に使用キャラ及び扱いを感想欄にて書いてください。使用の可・不可の返信をします。



Μ



キャラクター紹介@
【名前】ナース
【性別】女
【年齢】27(外見年齢)
【種族】マッドハッター
【容姿】ナースキャップ+ピンクのナース風燕尾服
【一人称】私
【能力・特技】魔力注入・注射
【概要】
 タマゴの里に住むマッドハッター。
 診療所の看護婦を勤めている。

 人間及び魔物娘に魔力を注ぐことで、体内の成分を安定化及び移動させることで、体内の媚薬成分等を体外へ排出したり、また魔力を定着させ女性を魔物化させることが出来る。

 不思議の国において注射タイプの精補給剤の使用・所持を許可された数少ない住民である。

【補足事項】
 一日の大半を夫のイーシの(性的な)診察と(性的な)治療に専念している。



Μ



キャラクター紹介A
【名前】ドギア
【性別】女
【年齢】20(外見年齢)
【種族】マッドハッター
【容姿】赤のヘッドギア+白と水色のジャージ風燕尾服
【一人称】わたし
【能力・特技】ボクシング
【概要】
 タマゴの里に住むマッドハッター。

 競技場で開かれるバトルロイヤルで、常に拳一つで勝ち続けるボクサーでもある。
 倒した未婚者をお持ち帰りして良いバトルロイヤルであるが、彼女は夫を持たず、持ち帰りをする事なく、常に強者との闘いを求め続ける。

【補足事項】
 毎朝のジョギングは欠かせない。



Μ



キャラクター紹介B
【名前】クラウン
【性別】女
【年齢】12(外見年齢)
【種族】マッドハッター
【容姿】王冠+王様風のコート+青色の燕尾服+半ズボン
【一人称】余
【能力・特技】服従の胞子(人間限定)
【概要】
 タマゴの里に住むマッドハッター。

 自警団の長にして、自らを王と名乗るが、れっきとした女性。

 野良貨兵を捕えては自分の命令に従う兵士として改造しており、常に銀貨兵の神輿に乗って移動している。
 王のような彼女はハートの女王の友人である王様を尊敬しているが、本人はその王様に会ったことがないため、勝手なイメージ像を演じている。
 王の真似事をする彼女も、夫のカムリと交わる時は我を忘れて一匹のメスになるため、住民達は彼女の振舞いをあえて指摘はしない。

 頭の王冠はキノコで出来ており、王冠から放たれる胞子で人間を従わせることが出来るが、魔物娘やインキュバスに効果がない。

【補足事項】
 クラウンの神輿のアイデアをハートの女王が逆輸入している。



Μ



用語集
【貨兵】
 ハートの女王様が魔術により作り出した独自の人工兵。

 魔物ではなくゴーレムのような物であり、女王の命令により動き、別の物質へと変化することが出来る。
 ボディと武器は魔界銀製で、ボディにルーンを刻みこむことで女王の命令から離れて第三者が操ることも可能。
 貨兵は言語を発することはないが、指定した言語をルーンに刻みこむことで、指定した言葉を発することが可能。

 兵隊は金貨兵、銀貨兵、銅貨兵の三種類があり、価値に比例して、強さ、知能、稀少性が高くなり、金貨兵は勇者クラスの強さを持つ。

 かつては不思議の国の護衛兵士として大量生成していたが、住民の増加及び第三者の悪用により、現在は女王様が気まぐれで一体〜十体の野良兵士を不思議の国内に放流する程度に留まっており、貨兵の存在を知らない住民も少なくはない。

 倒せば元の硬貨へと戻り、捕えれば自分専用に従わせることも出来るため、貨兵を狩るハンターが存在し、タマゴの里のクラウンと夫のカムリもハンターの一人。

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