読切小説
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なんだかんだ言っても、ヴァンプも好きート

「あくまでもそのキャラで行くのか…
 でも、上よりも下の方が…いや、言うまい」

「貼ってきた!これでどうかぶ〜ん?」

「かえってエロい気がしますけど、良いんでないですか?」

「他の仲間はなんでこの格好で見えないのか不思議だ…」

「ロリだからギリギリ許されてる限界突破ローライズだからね。
 ヴァンパイアの中でも発育のいいご主人様が着ればそりゃ、はみ出しますわ、色々」

「わ、わたしはこの屋敷の主に似ているただのヴァンプモスキートだぶ〜ん!
 お前のご主人様ではないぶ〜ん!」

「目的の見えない狂行ほど怖いものはないけど、
 こうなったら乗ってやるぶ〜ん」

「真似はするな」

「はい…だぶ〜〜ん」

「……」キッ

「ヴァンプモスキートさん、そんな視線だけで地球消滅させそうな顔しないからね」

「私は正真正銘のヴァンプモスキートだぶ〜ん 

 何度も言わせるな」

「それなら、本当にヴァンプモスキートさんなのか、チェックしてもいいですかね?」

「ほう…貴様、主を試すと?」

「じゃあ、やめときますか、ヴァンプモスキートではないご主人様?」

「ぐ…どうやってチェックするのか教えてほしいぶ〜ん…」

「最近になってわかったのですが、ヴァンプモスキートさんは男性の精の匂いの他に、
 惹きつけられる臭いがあるそうなんです。


 さて!一体それはなんでしょうか!?」

「む、クイズ形式かぶ〜ん…


 ……1日着たワイシャツ?」

「ん〜違いますね」

「ベットと枕?」

「残念ながら不正解〜
 ベットはともかく枕も、とはマニアックですね。
 一歩間違うと加齢臭を思い切り吸い込むことになりかねないし」

「お前はまだ大丈夫そうだったな」

「え?」

「後は、なんだ…思いつかん」

「ヒントは、物じゃなくて体の部位!」

「体の部位……

 
 わかった!


 答えは、お尻の穴だな!!!?」

「正解を軽々飛び越すのやめてくんない?
 
 答えは足の裏だよ」

「そんな…馬鹿な…」

「どんだけケツの穴に自信あったんだ…
 でもクーシーやケットシーは、好きかもしれない」

「可愛い顔して倒錯的な奴らだな…」

「それは良いとして、正解は足の裏だったわけですが、
 ここにいるヴァンプモスキートさんも好きですよね?足の臭い」

「!?」

「あれ?ヴァンプモスキートさんだったら喜んで嗅ぐと思ったんだけどなぁ…」

「だ…誰が貴様の足など…」

「さっきから口調がヴァンプモスキートさんっぽくないし、偽物かも…」

「ぐっ……」

「(勝ったな)」

「…いいだろう」

「ん?なんて?」

「いいだろう!貴様の足の裏、存分に嗅いでくれるぶ〜ん!!」

「あ、僕の負けみたいです」




「踏み絵を踏みたくなかった人の気持ちが、今なら若干わかる気がする」

「臭いがよく嗅げないと困るから、顔に直接乗せろ」

「ヴァンパイアに生足で顔を踏んづけられるプレイは、人外M男界隈では
 比較的ポピュラーな部類に入ると思うけど、
 逆は鬼畜外道極まりないのってなんでだろうね」

「早く足を私の顔に乗せろぶ〜ん!」

「踏み絵さまからの許可が下りたので、遠慮なくやりますね」ブミッ

「ふごっ!」

「武士の情けじゃ、踏まれている顔は見ないでおこう」

「ふごっ!…ふごっ!
(…貴族である私が下僕に踏みにじられ、足の裏を舐めさせられているとは…♥♥♥)」

「くすぐった!うわっ…誰も舐めるまでは求めてないです…」

「わ…私の心の中の悪魔が囁いたんだ…」

「デビルはそんなこと言わない」

「次は!次はちゃんと嗅ぐから…!」ハァハァ

「可愛い顔して倒錯的な奴だな」

「だが、これでわかっただろう、私は完全にヴァンプモスキートだ!」

「もう認めますけど、結局ヴァンプモスキートさんは何がしたいの?」

「とにかく、血を吸わせろだぶ〜ん!」

「いいけど、いつもの様に洗面台の前で背中側から吸って欲しい」

「そんなのお安い御用だぶ〜ん!」

「ところで、いい加減ウザったい語尾止めたらどう?」

「ここまで来たら最後までやる」

「あともう一つ」

「なんだ?」

「俺の肩に口を付ける前に顔を洗ってきて、絶対」

「自分でやらせてて酷いぶ〜ん…」





「これでいいか?」

「オーケーオーケー、鏡でヴァンプちゃんの顔がよく見える
 
 …あれ?見えていいのか?吸血鬼なのに
  まあいいや、どうぞ」

「いただきますだ、ぶ〜ん!」カプッ

「oh…yes…」

「その気持ち悪い喘ぎ声、やめろといつも言ってるであろうに…」

「こぼれるから、口離さないで」

「む、すまん…」

「ここだと汚れても直ぐに洗濯できるから、楽でいいんですよ」

「ジュル…ん、ふぉうだな…」

「(建前はそうなんだけど、本当は)」

「ジュル…ジュル…」ウマウマ

「美味しそうに必死で飲んでる姿がとってもカワイイ」

「ブフォッ…突然なんだ貴様!」

「こぼれる、こぼれる」

「おととと…ジュル」

「うっかり声に出してしまった」

「ジュル…ズズッ…ぷはっ、満足だぶ〜ん!」

「お粗末さんでした。

 いつも通り寝室の掃除は済んでおりますので」

「…まだやることが残ってるぶ〜ん」

「今日の苦情は一切受け付けません」

「違う!

 血を吸い終わったヴァンプモスキートが…することがあるであろう…?」

「え?なんだろう。庭に置きっぱなしのバケツに産卵ですか?」

「馬鹿者!飛ばし過ぎだ!

 …そ、その前だ!」

「え!?まさか…?」

「そうだ…みなまで言わせるな…


 し、寝室で待っておるからな!」

「セックス誘うためだけに、あんな痴女コスプレした挙句、足の臭いまで嗅いだの!?」

「わーーー!!やめろ!改めていうな!恥ずかしい!!」

「恥ずかしさを感じる脳細胞ぶっ壊れてるんじゃない?」

「…貴族である私が、下僕のお前と契ることは許されることではない
 だからヴァンプモスキートならと…」

「えぇぇ…もうすぐインキュバスに成れそうだし、ちょっと我慢すればいいだけなのに」

「出来たらそうしているわ!だが、もう我慢できんのだ

 お前が…好きで、愛おしくて…」

「急に極限までデレられると、感情がバグってフリーズ起こすからやめてください」

「い、いいか!わたしはまだヴァンプモスキートだ!!

 だからお前とは好きなように交わる!」

「…わかりました。体を清めてまいりますので、寝室でお待ちになっていてください」

「あ、体は洗わなくていい。特に足は洗うんじゃない

 ふふっ、お前のせいでこんな性癖に目覚めてしまうなんて…

 これではヴァンプモスキートではなく、ベルゼブブだな♥」
















「血を吸う蝿…ヴァンパイ虻(アブ)か」





「貴様、絶対許さんからな」
18/08/26 08:35更新 / ヤルダケヤル

■作者メッセージ
※ ヴァンプモスキートさんが足の臭いの大好きはねつ造です。許しは乞わぬ

お久しぶりです。という挨拶も、かれこれ何十回やったか分かりませんが、これからもこの挨拶しかできそうにないヤルダケヤルです。

タイトルもオチも親父ギャグってどうなんだ、と思いつつ結局開き直って投稿しました。それにしても、ヴァンプモスキートさんは名前が長すぎてちょっとくどくなってしまいました。でも、ヴァンプと略すのもなんか変だし・・・種族名だから一人称にすることも出来なくて難しい。

好きすぎてわけわからないことする女子ってわりとすき

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