連載小説
[TOP][目次]
祟り神の罰
それから数日間、俺は鈴と白と対策を練っていた

晶「さて、どうするかね…」

白『うーん…』

何かの気配を感じると、そこには松明を持った男がいた

晶「なるほど…覚悟はできているんだろうな?」

???[っ!]

晶「よし」

しばらくして、頸動脈を締め気絶させて簀巻きにして下に薪を置く

鈴『何を?』

晶「放火犯に相応しい罰と言えば、これだろ」

白「火炙り?」

晶『いや、ここから油かけて灰になるまで焼く』

鈴『…!!』

彼女達に腕を掴まれる

晶「見せしめのためにもな」

白『…』

彼女達は手を離さない

晶「それに祟りとして灰にすれば威圧にもなる」

鈴『…』

晶「!?!?」

空間が切れてそこの切れ目から二足歩行する猫がいた

晶「あんたは?」

???『私はケット・シーという魔物ニャ』

晶「で、何か?」

???『そいつも猫の国に連行したいのだ、どうか渡してほしい…』

晶「放火犯に与えられる罰は、利き腕の切断とか火刑らしいがそれに近いものはあるか?」

???『人間はなかなかえげつない真似をするな…』

晶「そうでもしないと被害者は治まらんだろう、今回は未遂だが」

???『この地の神社のもの達は猫にたいして看過できぬことをした。我々が責任をもって調教させてもらう、だから…』

晶「お、起きたか」

放火未遂犯は何をされるか察してガタガタ震えている

晶「ましてや彼女達が悠長だったからこうなった、それはどう感じる?」

???『その者はいま調教中だ…』

晶「なるほど…」

鈴『なんというか、私たちの神様も彼のことを肯定気味なのが…』

晶「まあ、防衛のためだろうな」

白『うーん…』

晶「もう俺ははずすからあんたらと神様で話しててくれ…」

そのまま俺は席をはずした

晶「…」

しばらくして、俺は呼び出された

晶「?」

白「終わったよ、彼らは人権剥奪で猫のおもちゃだって」

晶「苦痛のない罰など罰ではないと思うがな」

鈴『苛烈…』

晶「それくらいしないと繰り返す」

白「なるほど…」

そこから碧たちの神社に戻ると、また人だかりができていた

晶「今度はなんだ…」

碧『実は…』

猫神の神社に危害を加えた者の家族が文句をいいに来ている

晶「原因作ったのはお前らだろうが、簡単に信仰を変えて挙げ句の果てに危害を加えたから流石に神も怒ったんだろう」

黙ったそいつらにさらに言う

晶「そうして今度は彼女たちに危害を加えるか?だとすりゃ根絶やしにされても然るべきか。彼女が慈悲深くてまだ何も起きていないが、土砂崩れくらいは起こせるだろうな」

そのまま言うと彼らは青い顔をして去っていった

碧『なかなか良くできた威圧ですね』

晶「真実に誇張を混ぜる、論戦で勝つのはそれが大事とある学者が言っていたからな」

碧『なるほど』

次の日、また白と鈴に俺は呼び出された

おわり





20/08/14 02:11更新 / サボテン
戻る 次へ

■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

次回に続きます

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33