連載小説
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永遠の少女
永遠の少女



私、オスカー・ヴァン・リートベルク伯爵にはミシェルと言う一人娘がいる。

妻はミシェルが3つの時に還らぬ旅に出てしまった。

伯爵と言えど財政は厳しい。いわゆる貧乏貴族と言うやつだ。

私の家は古くから続く貴族の家系だが、曾祖父の時代に民主化運動が起こり、国は公爵家が直接治める公国から民主国家へと移行し、治めていたオランジュ公国辺境の領地を屋敷を除いて手放した。その後、祖父の時代に生糸商で一財産を築くも、浪費家の父が散産してしまったので、私が名ばかりの爵位を継ぐ頃にはリートベルク家は埃を被った古屋敷と廃れた社交界の名を残してスッカラカンになっていた。

唯一、祖父が遺言で私にボロボロの生糸工場を従業員と共に残してくれていた事と、生前の祖父に世話になったと言うアーサー・ハルミトン男爵の息子を名乗るホーカン・ハルミトンという人物から無担保無利子の援助を受けられた事だ。それで機械を直し、生糸ではなく洋服や生地を作っている。

貧乏だが、とりあえずは普通の大学を出る事が出来た。副科ではあるが大好きな美術も学べた。しかし、流石に食えない芸術家にはなれない。学んだ事を生かす為に庶民向けの服をデザインして工場で作って売っている。

愛娘にはお金で苦労させたくない。将来、良い人を見つけて(少し複雑だが)幸せになってほしい。そんな思いもあり私は必死に働いた。その結果、毎日が忙しく、可愛い盛りの娘には何年も寂しい思いをさせてしまった。

努力の甲斐あって、小金が入るようになり、仕事に少し余裕が出来た頃、気が付けばここ何年もまとまった休みを取っていなかった事に気がついた。

そこで先日、主神教の休暇に大切な愛娘とツェーリ中立国に旅行に出かけた。久々の親子水入らずの旅行だった。

旅行に行こう……。そう言った時の愛娘の笑顔は忘れられない。

ミシェルは今まで、わがままひとつ言わずにこんな父親について来てくれた。5歳を過ぎる頃には母親に似たのか、明るく元気でしっかり者になっていた。

そんな愛娘の寂しさを少しでも楽にできたらと、それから日頃の感謝を込めて、旅行先のツェーリ市にある人形職人マエストロ・ハリー・シュミット氏のドールショップで人形を買ったのが数ヶ月前だ。

マエストロの作る人形達はどれも素晴らしく、素人目ながらまるで生きている様だった。少々値は張ったがミシェルの喜ぶ顔を見て、旅行に行って本当に良かったとそう思った。

オランジュに帰ってからは、また忙しい毎日だ。取引先に頭を下げ、仕事を受け、服や生地を従業員達に作ってもらう。それから商品の確認と出荷の確認と、それが終われば卓上の書類の山と格闘だ。従業員の皆はよく働いてくれる。彼らは私の財産だ。

『旦那さん、働き過ぎではないかい?』

『私はまだまだ若い。ローグ爺さんに負けてられないよ。』

『旦那さん、最近あんたのお祖父さまに似てきたねぇ……ほっほっほ。だけど旦那さん、ミシェルちゃんが心配しとるよ?ほらっ、帰った帰った。』

という具合に毎日、祖父の時代から働いてくれている心配屋さんのローグ爺さんに追い出されるように家路につく。仕事に追われると時間を忘れてしまうのは私の悪い癖だ。

そんな私の帰りを愛娘は毎日毎日待っていてくれている。愛娘の太陽のような笑顔を見れば疲れも吹き飛んだ。

そうして1日の最後にミシェルを寝室に送ったら私も寝室に入る。明日のスケジュールを確認し、着て行くフロックコートと帽子を衣紋掛けに吊るしておく。

『……ミシェルはますます君に似てきたよ。きっと、将来は誰もが見惚れてる美人になる。……おやすみ。』

たった1枚残った"彼女"との写真。まだ赤ん坊のミシェルとの3人で映った大切な写真だ。

"彼女"に話しかけて、私の1日は終わる。


忙しくも幸せな私の日常。


ただ、少し違うのはミシェルが以前よりも良く笑うようになったことか。買い与えた人形をモニカと名付けて可愛がっている。



愛娘の笑顔が増えた事は何より嬉しい。



ミシェルはモニカ人形といつも一緒で、学校やお勉強以外の時間の殆どをモニカ人形とすごしているらしい。

休日に遊んでるミシェルを見たが、モニカ人形が本当に生きているようだった。まるで姉妹のよう。

それと以前と違う事がもう一つ。

度々、愛娘がひどく不安そうな顔をして私のベッドに潜り込んで来たり、早朝に私の顔を見るや否や抱きついて来たり。

そういう時、私は娘を抱きしめてあげる事しか出来ない。落ち着くまで側にいる事で精一杯だ。

毎晩、悲しい夢を見ているようだった。

母親を早くに亡くし、家では1人でいる事が多いからか、その反動かもしれない。

抱きしめた愛娘から薔薇の香りがする……



それから程なくしてどうやら私も毎晩ミシェルと同じ夢を見る様になった。

夢の中の私は年端もいかない少年ででどこだか知らない、だけれども懐かしい森の中で私よりも少し大きい小さな女の子と遊んでいる。

少女は誰だか解らない。でもその少女は夢の中の私の大切な人だと思う。顔は霞みがかって良く見えない。

そこで、夢の場面は変わって少女はベッドで寝ていて、私は少女の痩せた手を握って泣いている。少女は私に向かって





『ごめんね……』





と小さく呟く……

それは、とてもとても、悲しいお別れで、夢は何時もそこで終わってしまう。


この気持ちには覚えがある。忘れようとしても忘れられない。


私とミシェルを置いて還らぬ旅に出てしまった"彼女"と別れる時だ。


その悲しい夢から東の空が白む頃に覚めるとどう言う訳かモニカ人形を抱いた愛娘が……ミシェルが私の目の前にいた。


安心感……


そして私はミシェルを抱きしめる。

ふわりと薔薇の香り

還らぬ"彼女"も……薔薇が好きだった

抱きしめた愛娘の姿が一瞬"彼女"に重なる

良く似ている……最近はますます似てきた……

ふと、娘の持つモニカ人形が微笑んだような気がした……

『また怖い夢を見たのかな?』

心にも無い事を……

『うん……パパに……ぎゅっとしてほしくて……』

違う……

『そうか……よしよし……もう大丈夫。パパが側にいる……』

抱きしめて欲しいのは……

側にいてほしいのは……

『パパ……大好き……』

慰められているのは……

『私もだよミシェル……愛してる……』

私の方なんだよ……ミシェル……

私はずるい父親だ、酷い父親だ

愛娘を抱きしめると霧が晴れるように不安と悲しみが消えていく

同時に愛おしさが溢れてくる

いや…………

愛おしさだけではない

心にどろりと

胸を切なく締め付けるような

実の娘に持ってはいけない



ミシェルが欲しいという"渇望"



そんな慾望が溢れ出してくる

私はどうしてしまったのだろう

理性で無理矢理に慾望を押さえ込み、愛娘とモニカ人形をベッドに招き入れる

モニカ人形の青い瞳が私を見つめている

幸せそうなミシェルの寝顔

触れると全てが満たされる

触れると全てが乾いていく

ふわりと薔薇の香り

目を閉じると愛娘の小鳥のような鼓動が聞こえる

ミシェルの温もり

何ににも代え難い抗えない幸福

今が永遠に続いてほしい

そう願い私は東の空から太陽が顔を出すまで愛娘の寝顔を眺める事にした。

その夜から……

今日を何時もの何でもない日常にしよう

その想いと決意は困難を極めた

見る度に可憐に美しくなる愛娘

日に日に強くなる禁じられた想い

毎夜見る儚い夢

夢の中の女の子はとうとう愛娘にすり替わった

ミシェルが決して還らぬ遠い旅に出てしまう夢……

夢から覚めると必ずモニカ人形を抱いた愛娘がそこに居る

訪れる安寧

ミシェルの涙

抱き寄せる幸せ

ミシェルの笑顔

実の娘に向けられる渇望

ミシェルの温もり

禁じられた想い

ミシェルがそこにいる幸せ

相反する父親としての愛

男としての慾望

矛盾と葛藤

娘への執着と依存

日に日に強くなる決して許されない想い

自分自身への失望


そんな感情が現実を塗り潰していくある秋の始めの夜……


ミシェル……ミシェル……っ!!??

ぁあ……またあの夢か……

ちゃぷ……ずるずる……

ん?……何だ?下半身が気持ちイイ……ん!!??

『ミシェル!?……なにを!!?早く離れなさい!!!……なっ!??』

身体が……動かない!

『パパ……ふふふ♪おきたぁ?こーそくまほー?で動けないんだぁ♪ていこーしてもだめー☆あむ❤ちゅっ……』

じゅるるる……

『うっ、あぁっ……』

素っ頓狂な声を上げてしまう。視線を下げると愛娘ともう1人小さな女の子が私の逸物を舐めしゃぶっていた。

夢の続きであって欲しい。何かの間違いのはずだ。

『ごきげんようリートベルク伯。わたくしはモニカ。リビングドールですの♪』

『なっ!モニカ人形!?』

人形?柔らかい指、血の通った肌……ありえない……

しかし良く見るとドレスの裾や首には球体関節が……

それはモニカと名乗った少女が人形である事を物語る

『ふふふ♪ミシェルとモニカはねぇ……パパをオカシに来たの。あ、モニカずるい!』

ちゅぱっ……れろれろ

『ミシェ……ル……うっ』

魔物……ミシェルの目は妖しく光りを帯び、頭には角が、腰からはバサリと蝙蝠の翼と揺れる尻尾。作り物ではない血の通った本物……

じゅるっ、れろれろれろ

『ひっ、あっ……ミシェルも……魔物に』

ちゅぽっ

『ぷあ♪そーだよ♪モニカにもらったの☆角と尻尾と羽がパタパタなの♪それでね?パパはニブチン?トーヘンボク?ふらぐくらっしゃー?だから、このままだとラチがあかないんだって!』

『なんだって!?うっ……く……』

しゅっしゅしゅしゅ……

くちくちくちくちくち……

話している最中でも2人は"悪戯"を止めようとしない。ミシェルとモニカ人形は小さく柔らかい手で逸物をしごき、手のひらで鈴口をこねくり回していく。

『うぐっ……あ、い"っ!やめ……なさいっ、これ以上はっ!』

しゅっしゅしゅしゅ……

くちくちくちくちくち……

『ねぇ!今、びくんってした♪おもしろーい☆』

しこしこしこしこしこしこしこしこしこ

『そろそろですわね♪ミシェルさん?』

くちくちくちくちくちくちくちくちくち

『はーい♪♪……あむ☆』

『や、やめっ……あぁーーーー…………』

どくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどく……

『❤❤❤❤❤❤❤❤❤』

『まぁ♪素敵❤パーフェクトですわ♪♪』

生まれてからこれまでで1番強い快楽が身を襲う。まるで魂まで出てしまうような絶頂。

『ぐっ……ぁぁ…………』

視界が白く濁る

一瞬にも永遠にも感じられるそれがようやく収まってくると、霞んだ目に入ったのは私の逸物を咥えたまま羽と尻尾をピンと張って小刻みに痙攣するミシェルの姿だった。

『フーーー❤フーーー❤』

見開いた目はピンク色のハートを映し、口をカエルのように膨らませながら喉を鳴らして吸い付いている。

『あらあら、ひとりじめはずるいですわよ?ミシェルさん。……ふふふ♪でもお気に召したようでなによりですわ♪』

ちゅるっ!

尿道の中まで綺麗に吸い上げたミシェルがようやく離れた。その顔は7歳の女の子がしてはいけない恍惚を映している。

『しゅごいぃ……しぁわせぇぇ……❤❤』

『あらあら、口がベタベタ……ん……ちゅ……』

れろれろ、ぱちゅ……ちゅぱっ……

ミシェルとモニカが濃厚なキスをしている。

まるで私に見せつけるように。

『んっ……ふふ♪おいしゅうございますわ❤』

『な、、なんでこんな……一体どういう……』

混乱する頭の中は何故、どうして、でいっぱいになっている。

よりにもよって最愛の娘が……ミシェルが……

『ミシェルさんのたった1つの願いはリートベルク伯との幸せ。娘としても、レディとしても……』

だとしても……

『いくら……いくら望んでも……それは許されない。』

それが現実だ。

『ミシェルもモニカに同じこと言ったの。』

なっ!?

『ですから、ミシェルさんは自ら魔物娘……アリスになったのですわ。きっかけを与えたのはわたくしですが……もうミシェルさんも、わたくしも、人間の倫理を外れていますの。だって人間ではないのですから……』

『なんということだ……』

『だから、もう我慢しなくていいの……パパにもそれとなくまほーで伝えたはずなのに……』

そんな……ミシェル…………

『魔物娘2人がかりの魅了の魔法に耐えるなんて……普通は考えられない事ですわ。』

『魅了の……魔法?じゃあ……私の娘への欲望は……何かの間違いのはずでは?』

間違いであってほしい。実の娘に欲情したなど……

『いいえ、リートベルク伯。あなた様のミシェルさんへの愛も慾望もミシェルさんに幸せになって欲しいと想う願いも本物ですわ。いくら魔法でも0から1は作れませんの。魅了の魔法は少し感情を助けるので精一杯ですのよ?』

安寧と絶望を一変に突き付けられる。

安寧は私の愛情が本物だということ

絶望は私が実の娘に欲情を……していた事実

『でも、パパはいくらゆーわくしてもミシェルを襲わなかった。きっとパパは本当の意味でミシェルの幸せを願ってくれたの。でも、だからなの……だからミシェルはパパを襲うの。』

そんな……

『やめなさい!……一時の感情でミシェルの大切なものを奪いたくない!!……将来、素敵なレディになって、私よりも良い人を見つけて……幸せに……』

『パパ……?』

ミシェルの頬に冷たい涙が一筋溢れ落ちた

『……ちょっと失礼致します。』

ペチンっ!!

『……ミシェルさんがっ!ミシェルさんがどれだけ苦しいか!苦しかったかも知りもしないのに、あなた様と言う方は……っ!!ミシェルさんはリートベルク伯の事を本当の意味で愛していますのに!お父様として!殿方として!殿方なら……お父上ならっ!!その想いを受け止めて下さいましっ!!!』

モニカの流した涙が私の胸に落ちた。

『いいのモニカ……ミシェルはねパパのそういう所も大好き。』

『ミシェルさん……』

『ミシェルはパパが大好き。好きで好きでたまらないの。パパ以外を愛しなさいって言われてもダメなの……。遠くに行っちゃったママの代わりでもいい。パパがミシェルのモノにならなきゃ、ミシェルは何もいらない。』

『ミシェル……でも私とミシェルは』

『言わないでっ!!親子だってわかってる!!でもダメなの!!パパじゃなきゃイヤなの!!イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!!』

倫理への拒絶と幸福への切望……ミシェルが持つ2つの感情が空間を禍々しく満たしていく。狂愛とも言っていいそれはどこまでも純粋で強い願い。

『でも……もうミシェルはニンゲンじゃないの。だから……もう我慢しなくていいの。本当はパパからミシェルを襲って欲しかったけど……しょうがないよね?だってパパ、トーヘンボクのニブチンだもん…………』

『ミシェル……よしてくれ!それだけはっ!!』

まずい。目が座っている。半開きの目の奥にはドロドロと煮え滾る何かが渦巻いている。幼子がして良い目ではない。

『イヤ!!……これはミシェルのワガママなの。ミシェルは悪い子だから、パパは悪くないの……今からミシェルはパパをおかすね……』

ずぶっ……ぶちぃ……めりめりめりめりぃ……

ミシェルは腰を躊躇なく下ろすと私を飲み込んだ。

『ぁあ"っ……あ……ぁあ』

何も考えられない……

ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク

気づいたら絶頂していた。

『❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤』

先程の絶頂が遊びに思える程の圧倒的で暴力的なまでの純粋な快楽。

禁忌を犯す背徳と悦楽

わかる……いや……感じる……

自分自信が変わっていくのが……

きっと脳みそまで快楽に侵されて私の中の"人間"が無くなって、替わりに愛娘への倫理を超えた愛情が、私の中に"魔物"が出来上がっているんだろうか?

『お"っ……❤か……はっ❤……パ……パぁ❤』

ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク

『はぁぁ❤❤なっちゃた❤❤パパのおよめさん❤❤❤』

『はっ……ミ……ミシェ……ル……』

グリっ……

『うっっ!』

『あったかくてぇぇ……お腹がじわっ……としてぇ……しあわせなの❤』

ぱちゅんぱちゅんぱちゅんぱちゅん

再び動き出すミシェル。飛び跳ねる度に下品で卑猥な音を立てて幸せそうに目を蕩けさせる。

『おやこなのにぃ……❤❤……つながっちゃったぁ……いけないんだ〜……いけないのにぃ……キモチイイょぉお❤❤』

ぱちゅんぱちゅんぱちゅんぱちゅんぱちゅん

『い"っ……あ"……ミシェルっ!!』

ありえない……もう2回出している。にもかかわらず、硬さを保ち続けている。

水音が鳴る度に耐え難い快楽が強制的に与えられる。ミシェルの中のヒダの一つ一つが私を襲っているようだ。

突き入れては離れて……結合部からグロテスクに押し出される体液。精液と愛液の混合物は純潔を散らしたミシェルの血が混ざってうっすらとピンク色になっている。

『キャハっ❤❤』

ミシェルが笑う。天使のような笑顔で悪魔なミシェルが笑う。……笑っている……けどその頬には涙が一筋溢れてる。

『ごめんねパパぁ……ミシェルは……悪い子なの……嫌な子なの……パパがミシェルのことキライにちゃう……でもミシェルは……ミシェルはパパが大好きなの!……お願い……ミシェルを1人にしないでぇ!ミシェルを1人にしないでぇ!ミシェルをキライにならないでぇぇ!!!』

泣かないでミシェル……そんな悲しそうに笑わないで……

ぱちゅんぱちゅんぱちゅんぱちゅん

『あっ❤あっ❤あっ❤あっ❤』

『あ"っ……ぐぅ!』

そんな感情を破滅的な快楽で塗り潰していく。

ミシェルから強制的に与えられる快楽の中、脳髄を貫くように愛娘との思い出が浮かんでくる。

その全ての思い出が背徳感となり快楽に拍車をかけ、愛娘を穢す為の欲望を腰の奥から引き摺り出していく。

『キャハ❤いまビクンってした♪』

ぱちゅんぱちゅんぱちゅんぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ

私の限界を察知した愛娘が更に激しく飛び跳ねる。

ミシェルの足は私の腰にしっかりと回されており、

捕まえた

諦めろ

堕ちろ

果ててしまえ

お前は私のモノだと暗に告げている。

だとしたら……

なんで……

そんな悲しそうな顔をするんだ!?

ミシェル……君が望んだ事だろうに……

私は……私はそんな顔を……君にさせたくない

その時、ピクリとも動かなかった身体が動いた。

ギュッ……

一瞬、ミシェルを抱き留めた時、彼女の身体が強張って震えた。

怖い、でも愛して欲しい。

そんな感情が伝わってくる。

不器用なところは私に良く似ている。

私もただ抱きしめてあげる事しか出来ない。

『ミシェル……パパは君と……どんな風になっても、キライになんて……絶対にならない。形は違うかもしれない……でも……私はミシェルを愛しているよ……ミシェルが望むのなら……』

ギュッッ…………

『あっ……パパ……パパ……だめ、だめっ、これだめっっっ!!!』

ミシェルの膣が畝り、躍動した。今までの暴力的な快楽ではなく、暖かい陽だまりのような優しい快楽に変わった。

『ーーーーーーーー❤❤❤❤❤❤❤』

ぷしゃぁぁぁぁぁあああああああああああ

『ーーーーーーーー!!!!!!』

ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク………………


あ……止まら……ない?

い……し…き……が……

お……堕ち……る………




おぎゃあ、おぎゃあ

病室の外で神に祈っていると、東の空が白む頃に天使のラッパのような産声が聴こえた……こんなに素晴らしい音楽は聴いた事が無かった

腕の中で無邪気に笑う我が子は信じられないほどに愛おしい

だから娘に天使の名前をつけた

初めて歩いた時

初めて私を呼んだ時

泣きじゃくって私を困らせた時

昨日のことの様に憶えている

良い事も悪い事もミシェルが私に幸せを与えてくれた

つらい"彼女"との別れの時も

ミシェルが私に立ち上がる勇気をくれた

この子を男手一つで幸せにしなければ

そう思うことが出来た

だから……私は…………





はっ!?……夢?

『お目覚めですね?リートベルク伯』

『?……ミシェルは!?』

起き上がろうとするも、ぐにゃりと力無く腰が崩れる。モニカ人形がそれを支えてくれた。

『無理をなさらないで下さいまし……ミシェルさんは大丈夫ですわ。幸せそうに眠っています。ふふふ♪素晴らしいものを見せていただきました。わたくし、感激ですわ♪』

目を向けると隣で憑き物が落ちた様に幸せそうな顔で眠るミシェルがいる。

私に話しかけるモニカ人形とミシェルの身体から生えている角や羽や尻尾……漏れ出し内股を濡らしている精液が今夜の事を現実だと告げている。

『…………君はなぜ……なんで私たち親子にこんな事を?』

モニカ人形は優しく微笑むと私を寝かせた。

『わたくしはお人形……あなた様とこうなりたいと、ミシェルさんが心から望んだからですわ。わたくしはそれに応えて……そしてあなた様はこの夜にミシェルさんの想いに応えましたの。』

『そうか…………私は……娘を……』

『……まだ迷われてますのね?』

モニカ人形はポスリと私の胸に乗った。

『もう、ミシェルさんは魔物娘……リートベルク伯の精が無ければ生きてはいけませんのよ?』

『…………』

ここは中立国。魔物娘についても良く知っている。……彼女たちは只1人の男性を愛する事も、只1人の男性の精に生命までも依存することも、またパートナーの男性もそうである事も。

ふと、ミシェルを見る

穏やかな寝息……

『パパぁ……だい……すき……むにゃ……』

ミシェルの寝言にどきりと心臓が動き、欲望が鎌首がもたげる。私は既にミシェルの虜になっているのだろう。

『あなた様の優しさも、苦悩も、不安も、愛情も、全てかけがえのない大切なもの。これからは、わたくしとミシェルさんが全て受け止めますわ。』

スルスルとモニカ人形はドレスの下に履いているドロワーズ(女性用下着)を脱いで、それを床に落とした。

ベチャ………

ドロワーズは愛液に濡れてベチャベチャになっている。

『……ミシェルさんを愛して下さっているように、わたくしも愛していただきたいのです。それが願い。わたくしはお人形……欲張りですのよ❤』

再び力を取り戻しつつある逸物にモニカ人形が自らの秘所をあてがっている。

ミシェルとの交わりの疲労と快楽の余韻で動けない。

いや、きっと動けたとしても私は動く気は無いのだ。

諦めか……それとも快楽への期待だろうか?

いや……両方…………

モニカ人形は優しく微笑むと、そんな私の胸中を知ってか知らずか自らの神秘の中に私を導いた。

ずっ……ぷちっ……みちみちみち

『んんん❤❤❤』

『あっ……くぅ……』

肉を裂くような感覚がした。処女を散らしたようだ。痛みに顔をしかめるモニカ人形。

『……大丈夫ですわ……ふふふ♪優しいお方……んん❤』

眼を向けるとモニカ人形は優しく微笑んで私にそう言った。

モニカ人形の中は全てを包み込むように柔らかい。ミシェルとは違うゆるゆるとした感触にため息が出てしまう。モニカ人形は足を腰に回して、しっかりと腰を沈めて私を受け入れた。

結合部はピンク色のドレスに隠れて見えない。だがそれが余計に情欲を誘う。

『これが……夜伽……はぁ❤痛みすら……愛おしい❤……蕩けてしまいそう❤』

『はぁ、はぁ……うっっ……』

わかる……これは男を奈落の底に引きずり下ろす魔性の快楽だ。

『ミシェルさんは……永遠の少女……魔物娘アリス……歳も取らなければ……毎夜の蜜月も……朝になれば……乙女に戻って……睦事を……忘れてしまいますの。それは……悲しい事かも知れません……。』

くちゅっ❤

『うぁ……っ……』

それを聞いてほっとしている自分と、残念に思う自分がいる。違うよモニカ人形……私は優しい人間じゃない。私は狡い。父親としても、男性としても。

『ですが……わたくしが……わたくしが覚えています。わたくしはミシェルさんと……あなた様の……お人形……。どうか……愛してくださいませ……』

小さい身体で私を受け入れたモニカ人形のお腹は、私の形に合わせてボコっと膨れている。

彼女はそのお腹を愛おしそうに撫でる。

『はぁぁぁぁ……うっ……』

ビクン!……ビクン……

『やっ❤……あなた様は……こんなにも愛おしい……ミシェルさんが……与えてくれた魔力と……記憶が……んん❤教えて下さいました……』

ナデナデ……ナデナデ……

『わたくしは……あなた様を……お慕いしています……❤❤』

ナデナデ……

『いっ……わ、私は……狡い……っっ……男だ……』

ナデナデ…………

『ええ……そうかも……あっ❤……知れません。……ですが……あなた様の……想いは!っ……本物です!!』

ビクン……ビクン……

『あは❤……ん❤……だから……どうか……逃げないで……下さいまし……』

ナデナデ……

ゆっくりとしかし確実に快楽の沼に引きずり込まれる。モニカ人形は全てを受け入れるような優しい、それでいて淫らな笑みを浮かべている。

『私は……私は……』

『よしよし❤……きっと……きっと大丈夫ですわ。……全て……上手く行きます……あなた様には……わたくし達が……ついていますのよ?……あぁ❤』

ビクン!ビクン!

いよいよ、限界に達しようとする。頭が快楽で……ミシェルのこと、モニカ人形のこと、自分自身のこと……全て混ざって、ぐちゃぐちゃになる。

『果てそうですのね?……嬉しい……❤❤さぁ……果てて下さいまし❤……あなた様の❤……欲望を……愛を……わたくしに……下さいまし❤❤』

撫でる度に膣の中がうねって、私の逸物を絞り上げてくる。

『ぁあ!!いくっ!!で、でるっ!!』

ナデナデナデナデナデナデナデナデ

『ぁ❤あっ❤……モニカと!……モニカと呼んで下さいましっ!!ぁあ❤あっ❤あっ❤』

『モ……ニカ……モニカっ!!モニカぁ!!』

『ぁあっ❤嬉しい❤嬉しい❤❤わたくしはモニカぁ❤❤パパぁ……パパぁぁぁぁあ❤❤❤❤』

ビグンビグンビグンビグンビグンビグンビグンビグンビグン!!!!

ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク!!!!!!!

『かっ❤……はっ❤……っ❤ひゅ❤ひゅー❤』

『ミ……シェ……ル………モ……ニ……カ……』

身体を弓なりに反らせて細かく痙攣するモニカの姿。それが薄れ行く意識の中で最後に目に見えたものだった。









朝日に魘される様に起きると、私の両脇で幸せそうに眠るミシェルとモニカの姿があった。

この2人を失いたくない…………

そう思った。

おそらく、それが私の中で1番強い心。

彼女たちは……私の……











愛する娘達











それから、毎夜のように蜜月を交わし合った。ミシェルは夜が明ければ、記憶を失い、無垢な少女に戻ってしまう。

寝室の"彼女"の写真は倒してしまっている。この前見た時になんだか睨まれてる様な気がした。

そう言えば……最近モニカとミシェルがユーレイを見たとかで泣きながら夜中に私のベッドに潜り込んできた。その後は……まぁ、いろいろだ。

ミシェルはともかく、モニカ……君もオバケの一種では?と心の中で講義をした事は内緒だ。

『パパ様、おはようございます♪朝ごはんですわよ……ん?なにか、失礼な事を考えてました?』

『いや……別に……』

『ふーん?』

朝の食卓にて3人でテーブルを囲む。

『ミシェルはね?パパのお嫁さんになったんだーー♪♪』

しかし、たとえ忘れても繋がった心は消えていないらしい。

そうして、ほっとしているとモニカが優しく微笑む。

『ふふふ♪げんきんなパパさまですこと〜♪クスクス……心配しなくても、わたくしが覚えてますわ♪』

『ますわー☆』

『昨夜はお楽しみのようですわね♪』

『ですわねー☆』

まぁ!とモニカがおしゃまに微笑むと、2人は目を合わせて笑う合う。

あぁ……2人を幸せにしなければ……

家は相変わらず貧乏伯爵家だが、せめて娘達に新しい洋服でも……何が似合うか?ミシェルは何時ものブルーのワンピースも似合うが、ワイン色の控えめなドレスも似合いそうだ。モニカは……ピンク色が似合ってる。ピンク色は多分1番モニカに合う色だろう。マエストロ・シュミットのセンスはファッションにおいても一流だ。しかし、白……いや……薄いグリーンも捨てがたい。シックな黒のボーイッシュも似合いそうだ。

美少女(幼女?)2人だ。なんでも似合うだろう。

どれも着せてみたい。

しかし、ミシェルは良く動き回る。装飾過多の服は窮屈すぎる。子供服にまでコルセットやドロワーズはやり過ぎだろうに……はぁ、何処かに機能的な服装は無いものか……?

ん?

私は今なんて思った?

ガタン!

『パパ?』

『いったいどうしましたの?』

どれも着せてみたい。

それから、何処かに機能的な服装は無いものか……だ!!

無い……世の中は産業革命が起きて久しいのに、未だに前時代的な服装に固執している。特に女性の服だ。男性は労働者用のキュロット(長ズボン)が普及しセビューロ(スーツ)となり機能的になったが、女性の服装はコルセットにドロワーズ……未だ機能的ではない。木型の服装はもう古い。街の人の着るドレスも丈の長く、裾が地面に着きそうだ。これでは動き難い……

エレガントを損なわずに

デザインをシンプルに

機能性を……運動の邪魔にならない……

そんな服装を作ってみよう!!!



ギュッ…………

『わっ♪』
『キャ♪』

私は思わずパンを頬張る2人を抱きしめた。

『……ミシェル!モニカ!、ありがとう!!!!』

『えへへ〜〜♪♪』
『ど、どうしたのです?』

『君たちのおかげで……仕事が上手く行くかもしれない!!』

スケッチブックを片手に、私は居ても立っても居られず仕事場である工場に駆け出していった。デザインを纏めねば。その一心だった。

私が学んだ事は……好きだった芸術への情熱は……無駄ではない。

新しいブランドを立ち上げよう。

モデルは……娘達に頼もう。

そうだ……

肝心のブランド名は何が良いだろう?





"ミシェール・モニカ"





そうだ。



これが良い。




end...




エピローグ

その年の冬……降臨祭の季節にミシェルはツェーリの街に来てるの。パパと旅行に来ているの!"しんこんりょこう"だって!えへへ〜♪

モニカを作ってくれたお礼をしなきゃ。

モニカがお話ししてくれたけど、おじさまはつらいつらい恋をしてるんだって…………

"あの夢"と関係しているってモニカが言ってた。マスターの記憶ですわ!だってー

でも、そのおかげでモニカと会って……家族になって……パパとミシェルとモニカの3人で幸せになったんだ。

だから今度はミシェル達がマエストロのおじさまを幸せにするんだー



"ハリー・シュミットのドールショップ"


チリン……

『いらっしゃい……』

と、不器用なお返事が返ってきた。

『こんにちは、おじ様!』

『お嬢さんはあのときの……お父様はどこだい……?』

『覚えててくれたの?……パパは後から来るって!』

『あぁ……その娘を抱いているから……すぐわかったさ。』

すると、おじさまはミシェルのモニカを見るとぎこちなく笑って

『……大事にしてもらって、その娘も幸せそうだ……名前はつけたのかい……?』

そう言ったの。

『うん! モニカって言うの!』

『……そうか……大切なお友達なんだね……』

『うん!……ねぇおじさま?エミリアちゃんに会ってもいい?』

『……もちろん。』

『やった!!』

おじさまにも会いたかったけど……ミシェルが今、会いたいのは椅子に腰かけたキレーなお人形さん。


『こんにちは!エミリアちゃん!』


どうかおじさまを幸せにしてね…………


エミリアの夢に続く
18/11/06 20:57更新 / francois
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■作者メッセージ
という訳で『秘密の遊び』終了でございます。最後までお読み頂きありがとうございます!物語りは『エミリアの夢』に続きます。そちらもよろしくお願いします。

リクエストを下さいました、 通りすがり こと bj12.bom 様、ロボット4頭身様、ありがとうございます!

オジロリって難しい……趣味に走りました。特に騎乗位らいしゅきホールドとお腹ナデナデは趣味全開です。パパの心中をリアルに書けてればと……

あ、感想とか苦情とかはお気軽に!

ではではー U・x・Uつ

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