連載小説
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ワイバーンの項
続いては天を駆ける飛竜、ワイバーンについてだ。
彼女達について、個人的な思い出を一つ語らせて戴こう・・。
何年だか前に他ならぬ私がこう思っていた。
「ドラゴンとワイバーンって何が違うんだろう?」
・・もしその時に帰れるのならば怒鳴ってやりたい。
「お前、何を言っているんじゃこの馬鹿者がぁぁぁあ!!」と。

まず体の構造自体からして違う。
ドラゴンが腕と翼が独立しているのに対して、
ワイバーンは腕から大きな翼が広がっている。
彼女達はこの翼を用いて大空を自らの世界とするのだ。
また、風を巻き起こしたりとその用途は多岐に渡る。
だがやはりそこは魔物娘、戦いに使うなど滅多にしないだろう。
むしろ彼女達の翼は、愛する者を包み込む事が最上の目的と言える。
え・・ドラゴンの項でも同じような事を書いただろうって?
オッケーオッケー・・なら、次の例を書かせてもらおうか。

最初に、夫が下で妻が上という体位を想像してもらいたい。
これは純粋な身体能力の関係上ドラゴンでもワイバーンでも、
勿論他の魔物であっても自然とそうなる体位であろう。
ここで、ドラゴンは腕と翼で包み込もうとする。
するとここで翼は夫の下に持っていけないという問題が生じる訳だ。
(ドラゴンが不便だと言っている訳ではない、悪しからず。)
だがワイバーンの場合腕=翼なので、下に回すことなど容易いことである。
そして別段これは性行為の際のみに当てはまる事ではない。
普段、何の気なしに抱きつかれた時、他の魔物娘達よりも
広い面積が彼女達の腕と翼によって覆われる。
それは、一言で表すならば・・とても良いものだ。
ただ抱きついただけなのに、体の大半が包めるのはドラゴン族では彼女達だけだろう。
(ワーム等は、巻き付くという追加動作が入る。それも良いものだが。)
また、この大きな翼は彼女達にとってとても大切な物である。
見せつける事によって夫となる者を手に入れやすくもなるからだ。
水浴び等をして艶々と輝くその翼を広げる様は、私を魅了して止まない。
彼女達の夫となったならば、翼を特に可愛がってあげるべきだ。
翼膜を撫で上げてやれば気持ち良さそうな声を聞ける事だろう。

次に、ワイバーンの性格だがこれがまた難しい。
何せ個体差が、ラミア程で無いにしろ結構大きいのだ。
(書き手によって分かれる的な意味で)
私の友人竜風椿も、良くこの事で相談されるという。(宣伝乙)
また、私もドラゴン族を好む者として良く相談される。
私は独身なのに・・ちっ、リア充め。
かの魔物娘図鑑の記述にも、「強気」としか書かれていない。
確かにこれでは不安になるのも分かる。
だが、私から言わせてもらえばそのような事は心配ないだろう。
私の友人のワイバーンのように強気であっても冷静なものもいれば、
いかにも「元気」という言葉が似合うものもいる。
どちらにせよ、強気という部分は変わらないので苦労はあまりしないだろう。
むしろ性格によって、可愛さや美しさが何倍にも増すと言える。

・・そう、私が思うワイバーンの最大の武器とは可愛らしさと美しさが同居している事だ。
どういう事かというと・・まずは子供っぽいパターン。
「なぁなぁ○○!早くこっちに来て一緒に泳ごう!!」
こんな事を、笑顔で言ってくるワイバーンが居たとしよう。
言葉だけを聞けば、何とも子供っぽく少女のような印象を与える。
しかし、ここからが彼女達の真髄だ。
見ればその身体は水に濡れ、その影響で翼は元より体全体で鱗が艶やかに輝いている。
しかも身体つきはしっかりとしていて胸も決して小さいとは言えない。
こんな身体であれば、夫を誘うには絶好でありまた、夫も泳ぎなどに集中は出来ないだろう。
だが、ここで絶妙に先程の口調が絡んでくる。
子供っぽさがあるおかげで、泳ぎに集中出来るし、
上がった後も変に緊張する事も無く二人の間に距離など出来ようはずもない。
よって、関係はより親密なものとなるのだ。
まぁ・・その後はしっかりとお楽しみだろうが。

次に、少々大人びているパターン。
こちらを聞いていただこう。
「私がお前の事をどれくらい好きか、だと?
ふふ・・もちろん大好きに決まっているだろう、それこそ言い表せぬ程にな」
・・たまらんね。
ドラゴンも同じような事を言うんじゃないか、そう思う人もいるだろう。
だがしかしここで大事となるのは態度だ。
ドラゴンが言うとしたならば、かなり努力をして横目で見ながらしかも恥じらいつつだろう。
いやまぁ、それはそれでとっても魅力的だが。
対してワイバーンの場合はどうか。
私の個人的な想像になるが、恐らくは少々恥じらう事はあれど
真っ直ぐに目を見て微笑みつつ言うであろう。
素直クールって奴ですよ、いやぁたまりませんなあ!
しかも追加で「お前はどうなんだ?どれくらい私が好きなんだ?」等と言う。
これでは、言ったあちらよりもこちらの方が恥ずかしくなってしまう。
なので、もし言うならば相応しい返しを考えると良いだろう。
「そりゃあ、俺だって言い表せないくらい」とか言ってキスするとか。

そして、共に空を駆ける楽しみ。
いつでもどこでも、行きたい所に行けるし、
彼女達は大空を自らの世界としている為、デートにそこを使える。
風を感じ、雲を斬り裂き空を愛する者と舞う。
それは彼女達と共に居るからこそ出来る楽しみであり、
また彼女達にとっても、幸せだろう。
それまでずっと一人で見ていた景色が、いきなり輝かしい景色へと変貌し
風の音だけが話し相手だったのに、今は大好きな人と話していられるのだから。
感謝と愛を込めて首元を撫で擦ってやれば、彼女達は喉を鳴らして答えてくれる事だろう。

次に恒例としたい、尻尾についてだ。
ワイバーンの場合体にさり気なく巻く、抱き付いた時背に回すなどだろう。
だが・・あの尻尾は性感帯だと思う、いや性感帯だ。(あくまで推測だが)
根拠は何か。
ワイバーンのあの尻尾は空中でのバランスを取る役割を担っていると思う。
で、ここからも自己解釈だが、バランスを取るという事は
細かい乱れも感じ取れなくてはならない。
言葉で良さを説明するのは限度があるので、次を見てもらおう。
この事を知らない男と風呂に入っているワイバーンだ。

ワイバーン「んー!!やっぱり○○に洗ってもらうと気持ちいいな。
      背中の翼の間もきちんと洗ってくれるし。」
    男「お前が雑に洗いすぎるだけだ、全く・・後は尻尾だ、いつも通り自分で洗うか?」
ワイバーン「・・いや、今日は○○に洗って欲しいな。
      なんというかその、自分じゃ洗いにくい。」
    男「ん、分かった・・じゃあ洗うぞ。」 ヌルッ・・
ワイバーン「ひゃぅ・・あごめん、良いから続けて?」
    男「大丈夫か・・?」ツツー・・ゴシッグッ・・
ワイバーン「ふ・・あ、ん、んっ!!ちょ、ちょっと、あんまり強くは・・
      尻尾、その・・弱いから、っ・・」
    男「・・そうか。」(ニヤッ)
ワイバーン「ふぁっ!?○○っ!弱いって、言ってっ、る、くあぁっ・・!!
    男「良いだろ、こんな時ぐらい。
      お前にはいつも鳴かされているんだから。
      それに、何だかんだで気持ち良いんだろ?」
ワイバーン「確かに、ッ・・気持ち良いけどっ・・あっ駄目っ!
      裏っ、裏はぁっ・・!指っ立てたらぁ・・!!
      あっ、あ・・らめぇぇぇ・・!!」
    男「やりすぎたか・・悪かったな、==・・どうした、急にひっくり返って。」
ワイバーン「うぅ○○のいじわる・・こんなに濡れてて、仰向けだよ・・?
      どうして欲しいかなんて、言わなくても分かるでしょ・・?」 

ひゃあ、もう我慢できねぇ!!・・・・・・はっ!
・・こんな感じにいつもは強気な彼女達を逆に攻める切っ掛けになるかも知れない。
場合によっては途中で押し倒される事も有るだろうが、どちらにせよ御褒美には違いないだろう。

では、ワイバーンについてまとめさせて戴くとしよう。
結論から言わせてもらうと彼女達は、かなり幅が大きい。
だから、こうするべきだ、こういうものだという事があまり言えない。
だが、落胆する事は無い。
むしろ、俺のワイバーンの愛し方はこれだ、と胸を張って言ってやればいい。
膝枕をしてやって、緩み切った頭を撫でてやるのも良い。
後ろから抱き付いて、二人で微笑み合うというのも良いものだ。
昼間から組み伏せられて、愛を深めるのもまた良いだろう。
どれにしても、私から夫となるものに言える事は一つ。
「お前達が、愛し方だ!!」
これに尽きる。
各々の愛し方で、自分だけが伝えられる愛を注いであげれば良い。
そうすれば、彼女達は大空さえも抱ける翼であなたを熱く包んでくれる事だろう。
14/07/07 21:33更新 / GARU
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■作者メッセージ
これ書き終わったら・・竜族に勝負申し込むんだ・・。
あとちょっと質が下がったかも。

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