連載小説
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ヘル神の法廷
それから翌日になり、迎えが来た

和也「いよいよか…」

ジュン「そうだな…」

和也「奴がいて殺意を押さえられる自信ないわ…」

ジュン「同感」

楓『まあ、否定はできませんね…』

瑠璃『うん…』

そこから数時間ほどして裁判所に着いた

和也「さて…」

そのまま裁判所に入る

和也「…」

始まるまで待つように言われた

和也「…」

ジュン「…」

瑞希『そういえば、一体誰なんですか?』

和也「俺の、妹だ」

雫『なるほど…』

和也「…」

楓『自分のものにならないからといって心が折れるまで拷問と暴行、そして凌辱…魔王軍の皆さんも彼女が魔物として転生出来ないほどの痛みを与えたことに激昂していました、和也さんたちがキレるのも仕方ないと…』

和也「…」

瑞希『そんなことが…』

和也「ああ、言いたくない理由もわかったろ?」

雫『はい…』

そして、裁判が始まる…

和也「…」

参考人席に俺たちは座る

和也「…」

忘れもしない、奴の顔…

和也「…」

多分殺意を抑えきれていないだろう

裁判長が言う

裁判長『参考人、落ち着きなさい』

和也「…」

裁判長『では参考人、被告人の罪状を』

和也「はい…」

そのまま奴のしたことを躊躇わずに口に出していく

和也「以上です」

傍聴人たちからも奴に対して野次が飛ぶ

裁判長『では被告人、なにか申し開きは?』

奴は反省もなにもせず俺に殺されたことのみを喚いている…

ジュン「もう一回死にたいか?」

裁判長『参考人、落ち着きなさい…』

ジュン「落ち着いていられるとでも?」

和也「たしかにな…」

裁判長『なるほど…』

楓『裁判長、彼らが被告人達を殺したのも我々の技術が至らなかったのと被告人のしたことが苛烈だったがゆえです』

裁判長『なるほど…』

和也「このまま奴がわめき散らすなら法とか無視して奴をもう一回殺します…」

そろそろ限界が近い…

裁判長『本当に、大切だったのですね…』

和也「替えの利くものではないでしょう…」

裁判長『では、判決を言い渡します』

和也「…」

裁判長『被告人は、二万年の封印です』

和也「…」

裁判長『そして、参考人は彼らを殺しはしたもののあまりにも酌量の余地があり、というよりも相手があまりにも悪質であった上で我々がなにもできなかったことを考慮して不問とします…』

和也「…」

そのまま奴は封印された、俺たちはそのまま宿場に案内された

和也「…」

ジュン「…」

和也「!?」

そのまま桃色の光が近くに降り注いでくる

???『久しぶりね…二人とも…』

和也「いや、そんなまさか…」

ジュン「あり得ん…魔界では蘇生できないと聞いていたんだが…」

???『だから天界で新しく命とかを作ったのよ』

雫『彼女って、まさか…』

和也「ああ、俺の妹だ…」

???『貴女達が、兄さんの奥さんで義姉さんですね…?』

瑠璃『そうね…』

???『麗華と言います。』

雫『なるほど…まさかヘル神はこれを知っていたから…』

和也「…だろうな」

麗華『ジュンさんも幸せそうで、良かった…』

和也「!!」

ジュン「!!」

そのまま俺たちは麗華を抱き締め、久々の再会を泣き笑いで喜ぶ…

楓『やっと、最後の楔がなくなったみたいですね…』

雫『良かった…』

瑠璃『うん…』

麗華『なら、復活しただけでまだ修行しないといけないからまたね…』

和也「ああ、今度こそ…」

ジュン「ああ…」

麗華は天界に戻っていった

和也「…」

ジュン「…」

楓『なら、戻りましょうか…』

和也「そうだな…」

瑞希『私たちも…』

ジュン「ああ…」






















それからその日は疲れて眠ってしまった…

和也「…朝か」

雫『おはようございます♪』

和也「ああ、おはよう」

瑠璃『やっと、不安とかも消えたね♪』

和也「そうだな…」

楓『ついでですし、不死者の国旅行もしましょうか』

和也「たしかにな、やるか…」

そのまま部屋から出ると、ジュンさんたちも同じ意見のようだ

ヘル神の法廷 おわり
20/06/27 00:44更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです

今回の話は、いかがだったでしょうか?

御意見、ご感想等ありましたらお待ちしております

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