連載小説
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知られていないと思いきや…
雫の誕生日を終えて数日たったある日…

和也「早く目覚めてしまった…」

普段より一時間ほど早く起きてしまった…

楓『あら』

和也「ん?」

楓『雫に、あの事をぼんやりとですが知られたようですね』

和也「あのこと…?」

俺はあえてぼかす

楓『大丈夫、私はそれを知った上で貴方のそばにいることを選んだんですから…』

和也「!!」

楓『辛かったでしょう…』

和也「…」

楓『驚きました、貴方が主神解放戦線相手に大立ち回りをした人の一人だったとは…』

和也「そこまで知っていたか」

楓『えぇ…』

和也「それならなぜ?」

楓『貴方を見て雫と瑠璃を幸せにしていたのを確信したからです』

和也「そうか…」

楓『貴方は、あの件を悔いていますか?』

和也「ああ、守れなかったことをな…」

楓『なるほど…』

和也「奴らはまだ苦しめ足りない」

楓『でも、それにしては憎しみ弱めですよね』

和也「いや、雫と瑠璃と楓に負の念が鎮静化させられているだけ。」

楓『なるほど…』

和也「まあ、奴らの家族に危害を加えんかっただけまだ理性残っていたのかな?」

楓『かもしれませんね』

和也「まだ俺も甘かったのかもな」

楓『…』

和也「あの件で学んだ」

楓『だから即殺そうと…』

和也「ああ、何かあってからでは遅い」

楓『ジュンさんほど殺意が表に出てないのは…』

和也「ジュンさんは元々直情的だしな…」

楓『なるほど…』

和也「前に教団のやつらに襲撃受けたときもボッコボコにしたらしいしな、止められなければ…」

楓『うわぁ…』

和也「でも嫁には勝てなかったのかね…」

楓『それがいいです…』

和也「まあ、危害を加えてきたら殺意を抑えられる自信がない」

楓『まあ、これは仕方ないでしょうね…』

和也「ああ…」

楓『でもあのときは…』

和也「変わろうとしているなら様子を見てからでも遅くはない」

楓『なるほど…』

和也「敵意とか見えんかったしな」

楓『そこら辺の分別は残ってるんですね』

和也「敵意があるなら容赦はしないが」

楓『…』

和也「…」

どうやら雫と瑠璃も起きたらしい

雫『そんなことが…』

瑠璃『どうして…』

和也「面白い話でもないし過去を掘り返してもなにも産み出しはしないからな…」

楓『言いたくないのは仕方ないでしょう…』

雫『まさか…』

和也「?」

雫『あの写真の娘って…』

和也「…」

瑠璃『どういうこと?』

そのまま雫は見たものを話す…

楓『二人とも!和也さんの心を抉る気ですか!?』

和也「…いや」

その日の昼過ぎ、ジュンさんたちが訪ねてきた

和也「どうしたんですか?」

ジュン「明日、奴らへのヘル神の裁判がある」

和也「!なるほど…」

ジュン「参考人として来てほしいらしい」

和也「なら、行くしかないか」

楓『私たちは?』

ジュン「もちろん来てほしいらしい」

楓『なるほど…』

どうやら泊まっていってもらった方が良さそうだ


知られていないと思いきや… おわり
20/06/25 23:29更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです

今回と次回は重めになると思います

御意見、ご感想等ありましたらお待ちしております

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