連載小説
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ななっ!:うかつに言ったら即フラグ 〜恐怖のアホ天使〜
ソロ○ンよ、私は帰ってきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁげほっげほっ……うぇっ、の、のどが……
コホン、というわけで、お久しぶりです。黒天ちゃんですよ〜。(若干しゃがれた声で)
ん、んっん!げほっ。あ〜あ〜、よし、声戻った。

では改めまして、お久しぶりですみんなの黒天です。
実は「こくてん」ではなく「くろてん」と呼ぶ黒天です。
ちくしょう、ただでさえ手抜きなめいめいの癖に、読み方もひでぇ。

とまぁ、それはおいといて……うん、例の如く嫌な予感がするね。
具体的にはアレが来襲してきそうな。

―――そして、その台詞こそがフラグであったことをこのときの黒天は知るよしもなかったのだった……―――

ヲイコラ、なに不吉なこと言ってやがる主神。
と言うわけで、俗天っ!のななっ!はじまるよ!!




「……うん、主神。あんたの言うとおりだった」

―――うわぁ……これはひどい―――

やはり例の如く、旦那が仕事でいないある日。
最近はそう珍しくも無くなったファリ姉さんとのお茶会にあたって、茶菓子が切れてたから、それを買出しに行ったわずか5分間での出来事だ。
荒れ果てた我が家。
まるで私の家のリビングにだけ局所的プチハルマゲドンでも起きたかのような。
で、そんな中立っている二つの影。
一人は私が招いた客人であるファリ姉さん。もう一人は……

「う……ふぁ……や、やりますね、ファリ姉さま。ですが!ですが!!この私がそう簡単にやられると思っていらっしゃいますか!?」
「ちっ!あれだけ叩き込んでまだ生きてるなんて……これだからギャグ補正って奴は……っ!」

奴だ、奴が来てたんだ!!
って言うか私の家なんで知ってんだよ!?

「うふふふふふ……お姉さまに愛に来たら、まさかファリ姉さままでいらっしゃるとは……これは僥倖!こいつは重畳!!」
「ちょっ!おま!なんかおかしい!字がなんかおかしい!!」

愛に来たってなんじゃそりゃ!?

「くっ!わ、私はあの頃とは違うわ!!何度もあなたに負けるなんて、そんなことになると思わないでよね!!」

ファリ姉さんこのアホに負けたことあるの!?しかも何度も!?
本気出したらデュラハンの群れも一薙ぎできるあのファリ姉さんが!?

「ふふふ、確かにファリ姉さまはお強い方です。ですが、すでに私のターンですよ!そしてっ!これからずっと私のターン!!」

いつに無くまじめな顔でそういうと、アホは姿勢を低くしてファリ姉さんに向かって駆け出した。
顔だけ見ればかっこいいかな?と思うが、ワキワキしてる両手のせいでいろいろ台無し。

「ひぃ!?こ、こないでよーーーーー!!?」

それに気がついたファリ姉さんは、さっきまでの強気(って言うか虚勢?)を剥ぎ取られ、顔を真っ青にした。
しかし、ながら魔力で作った黒い矢をアホに放つと言う攻撃はしっかりとしてる。

「……あの、ここ私の家なんですけど」

もっとも、そんな私の声など届かず、なんだかよく分からんバトル漫画的展開を繰り広げる二人。
ファリ姉さんが放つ黒い矢をアホは確実にかわしながらファリ姉さんへ向かっていく。
そしてついに、アホの両手がファリ姉さんを捕らえた!!

「取った!!」

そして、交差したファリ姉さんとアホが背中合わせの状態になる。

「…………」
「…………」

お互い、声は無く、ぱっと見怪我もしてない。
ただ、片方の手には、そこにあっちゃいけないものが握られており、片方には、無ければならないものが無かった。

「……き……」
「……ファリ姉さま、少し成長なさりましたね?」

「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!?」

その光景を見た瞬間、私は速攻動いた。
御神の剣士もびっくりの速度でアホを相棒である魔力バット、通称「クロバット」でボコし、ファリ姉さんにはバスタオルを投げつけ、それを隠す手立てにしてもらう。

何が起きたか分からない?
じゃあ簡単に説明するよ。

あのアホがファリ姉さんと交差した一瞬で、なんとファリ姉さんの服の胸の部分のみをきれいに破り取り、ついでに揉んだのだ。

うん、ファリ姉さんが負けたって理由が分かった。
だってファリ姉さん、Dエンになった今でも、未だDエンの服(図鑑の奴)着るのが恥ずかしいって言うくらいの恥ずかしがりなのだ。
そんなファリ姉さんに、ことエロにかけては無敵のアホに対して勝ちをもぎ取れとか、どだい無理な話だったのだ。
あ、ちなみに恥ずかしがりだって言っても、やっぱりそこはDエン。
好色なのはデフォなので、めっちゃ恥ずかしがりながらもしっかりバッチリ求めてます。
一回ヤってるところ見せ合いっこしたことあるけど、そのときのファリ姉さん見て、思わず鼻から情熱が迸ったもん。

恥ずかしながらも誘い受けって、どこの決戦兵器?

「うぅ……もうお嫁にいけないよぅ……」
「いや、ファリ姉さんや、あなたもう嫁さんでしょうが」

まぁ、言いたくなる気持ちも分からなくも無い。

さて……

「人の家をここまで荒らしてくれたこのアホ、どうしてくれようか」

私はクロバットにアホの魔力を吸収させながら、処刑方法を考える。
ん?なんで魔力バットに魔力吸収の能力があるかって?
……名前ゆえに……かな?ほら、名は体をあらわすっていうじゃない?きっとそんな感じ。
あっちのクロバットは吸うでしょ?血。

ちなみに、魔力を吸い取られた魔物は、まぁ死にはしないけど、

「あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばbbbb」

こんな感じになります。




「……ってことがあってさ、とにかくファリ姉さん慰めるの大変だったよ」
「あぁ、だから帰ってきたとき若干散らかってたのか」
「そう!あれでも9割片付いてたんだよ?」

で、その日の夜中。
何?時間経過が早すぎだって?だからキンクリよキンクリ。
略さないとキングクリムゾンよ。
とにかく、帰ってきた旦那に今日あったことを話している最中だ。

「で、その同僚はどうしたんだ?」
「ああ、あの子?いつも星にするのは飽きたから、亀甲縛りで全身縛って身動き一切取れないようにした後、首に『この者、他人の家を荒らし、人妻に姦淫未遂をはたらいた大罪人』って書いた板引っ掛けて警邏の駐在所の前に置いてきた」
「とうとう社会的に抹殺にかかってるな」

いや、それくらいじゃむしろぬるいほうだと思うんだけどなぁ。
あれで少しは懲りたら……ありえないか。

―――じゃろうて。あれくらいで懲りたらワシも苦労なんざしないわい―――

ですよねー。
はぁ、もう二度とこないといいなぁ、あのアホ。
11/10/23 16:34更新 / 日鞠朔莉
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■作者メッセージ
詰め込んだネタが少ない……だと……?
こんな話じゃあ、誰も笑えない!!でも、これ以上の話が今書けない!!

久しぶりに書いたというのに、こんなんですいません。

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