連載小説
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第参章 武闘家は落陽の如く恋に落ちる
私は何時から恋に落ちたのだろう?
私は何時からあの人に夢中になったのだろう?

分からないわ
分からないわ

分からない事ばかりだけど
一つだけ、分かっている事があるの

それは―――――

―武闘家は落陽の如く恋に落ちる―

此処はジパング……妖怪と人間が良き隣人として暮らす、小さな東方の島国。
自然に溢れ、その自然と調和する文化や街並みは、此処に住む私の自慢ね。
私は人里離れた山奥で一人暮らしをしている、修業中の武闘家。
武闘家と言っても、私は人間じゃないの……私はカラステング、大陸の方だとハーピーと呼ばれている妖怪と分類上は同じ種族って言われている妖怪よ。
私は自分が妖怪だという事に文句は無いわ、寧ろ誇りだと思ってるけど、実は自分の事で一つだけ文句があるの。
ソレは自分の名前……私の名前は黒鉄(クロガネ)、黒鉄って名前だけは少し嫌ね。
名前に「黒」を入れるのは御先祖様からの伝統だけど、流石に黒鉄は無いと思うわ。

私達カラステングは人里離れた山奥で修業を繰り返す、真面目な一族ね。
年に一度ある発情期の時は、流石に男の人が恋しくて攫ったりするけど、その時期以外は真面目に修行に励んでいるの。
時々住処の山の麓にある人里に降りては人間観察したり、悪人を脅かしたりしてるわね。
そんな私は、今……戦っているの。

「せやぁぁぁぁっ!」
私は、目前にいる一人の男と戦っている。
私は男が小石程に小さく見える程の高度まで飛翔、その頂点で反転、一気に急降下する。
「九爪震天(キュウソウシンテン)流 枯葉落(カレハオチ)!」
神通力―私達カラステングが持つ不思議な力で、大陸の方じゃ魔法なんて呼ばれてる―で加速された急降下蹴り、鎧を着ていても二、三本は骨をやられる覚悟は必要よ。
「……………!」
私が急降下してくる事に漸く気付いた男は、慌てて後ろに跳躍して枯葉落を紙一重で避け、枯葉落が避けられた私はそのまま着地、その衝撃で濛々と砂煙が立ち昇る。
「……非常識」
自分で巻き上げた砂煙の向こうから男の呆れた声、私はソレに苦笑する。
まぁ、言いたい事も分かるわ……普通に考えれば、あれだけの勢いで降下すれば私を中心に少し大きいヘコミが出来るけど、地面に足の形をした深さ五寸(一五センチ)程の穴があるだけだもの。
だけど、戦いに無駄口はいらないわ。
着地の衝撃で地面にめり込んだ脚を引き抜いて、私は地面すれすれの低空飛行で砂煙の中から飛び出す。

砂煙から飛び出した私が見た男の服は、何時も見ているのと変わらない。
一言で言えば巫女服……尤も、紅白二色ではなく黒一色の巫女服で、上は色が若干薄い。
男が巫女服なんて変だけど、男の話だと「お姉さんの趣味」らしいわね。
今、私が戦っている男は私が知る男の中では小柄な方、顔つきも中性的だから個人的には似合ってると思うの。

私は男とぶつかる直前、脚が男の胸の辺りにくる高さまで高度を上げてから、連続で蹴りを繰り出し、男は私の蹴りを拳で迎え撃つ。
「ふん! せい! たぁ! はぁぁっ!」
「………………!」
蹴りと拳の攻防は防ぎ、防がれ、の繰り返しで、互いに決定打を打ち込めないけど、ソレは想定内の事だから私は一切焦りを感じない。
けれど、このままでは千日手……だから、私はソレを切り崩す。
私は高度の維持で使っていた翼を、羽が抜け落ちそうな程に力強く振るい、羽を散らす。
抜け落ちた羽は男の視界を一瞬だけ晦まして、男が目晦ましと気付いた時、私は既に彼の背後に回っている。
「九爪震天流 種殻貫(カラヌキ)!」
男が私の声で振り返るよりも早く、私はその背中へと右脚を押し付け、押し付けた右脚の上から左脚を打ち込んだ。
種殻貫は鎧を着込んだ人間を即座に戦闘不能にする為に考案された技だから、その威力は推して知るべし、ね。
「…………っ!」
種殻貫をくらった男は吹き飛び、ゴロゴロと毬みたいに地面を転がり、転がりに転がって私達が戦っていた場所の近くにあった木にぶつかって漸く止まった。
今日も、私の勝ちよ。

「おんやまぁ、今日もクロちゃんの勝ちかい? 情けないねぇ」
「いやいや、婆さん、クロちゃんは天狗様だから、人間には荷が重過ぎるじゃろ。まぁ、天狗様相手にあれだけ戦えるんじゃから、大したもんじゃ」
「しっかし、二人が試合してるのを見ると、年甲斐も無く頑張ろうと思えてくるぜ」
何時の間にか、街に住む人達が集まって私達の戦いを見ていて、色々言っていた。
種殻貫を受けて気絶している男―名は佐東竜太郎(サトウ・リュウタロウ)と言う―と、私の戦い……「試合」は、今では街の日常として馴染んでいるわ。
私と竜太郎が試合をしていたのは温泉街・「ヤマト」の外れにある小高い丘で、此処に来るには一〇分程歩く必要があるのに、態々見に来るなんて、なんとも暇な人達ね。

「んぅ〜、美味しい! やっぱり、ぬれおなご餅は最高ね!」
「……なけなしの小遣いが」
気絶していた竜太郎を蹴り起こしてから、私と彼はヤマトの中心にある商店街へと行き、彼に約束を果たしてもらった。
「試合に負けた方は何か奢る」という約束の元、私と竜太郎は週に一度試合をしていて、今日の試合に負けた竜太郎には甘味所・大黒屋のぬれおなご餅を五個奢ってもらったわ。
大黒屋は大陸の甘味所を基にジパング風の意匠を施した店で、大陸からの観光客を中心に人気があって、地元民―近くの山に住む妖怪も含めて、ね―もよく利用しているの。
因みに、このぬれおなご餅は一日限定一〇個の人気商品でその分値段も少し高いけれど、コレは私が仕入れているモノで、五個も頼めるのは仕入れ担当の特権ね。
後で、カラステング自慢の妖力補充の秘薬一月分をお土産に、ぬれおなご餅を一媛さんに分けてもらいましょう。
そう言えば、最近一媛さん、元気が無いみたいだけど、どうしたのかしら?

「ふぅ、お腹一杯よ。何時も有難うね、竜太郎」
「……約束だし」
ぬれおなご餅を食べて満腹になった私は笑顔で礼を言うと、肝心の竜太郎は拗ねた顔で、約束だからと答える。
何時も思うのだけど、竜太郎は口数が少ない……大体、一言、二言しか喋らないし、会話が上手く成立しないけど、人見知りなのかしら?
私? 私は竜太郎が子供の時からの付き合いがあるから、言いたい事は大体分かるわ。
「……『大鎌アリス』、知ってるか?」
「『大鎌アリス』? 聞いた事が無いわ」
聞いた事の無い言葉に私が首を傾げると、竜太郎は顎で店内の掲示板を見るように促す。
掲示板には手配書が貼られていて、手配書には私が見た事の無い、身の丈程はある大きな鎌を携えた変わった服を着た妖怪が描かれていたの。
「見た事の無い妖怪ね……この妖怪が、どうかしたの?」
「……物理的に、襲った」
竜太郎の言葉に驚いた私は、彼に詳しい話を聞いたの。
何でも、私の住んでいる山の中腹にある温泉宿に宿泊していた大陸の観光客が、手配書の妖怪に襲われたらしいわ。
人間が妖怪に襲われた、という話はよく耳にするけれど、この妖怪……襲われた観光客の話だと、殺すつもりで襲ってきたそうなの。
幸いにも、観光客の奥さんが妖怪で、その奥さんの奮闘のお陰で助かったみたい。
だけど、人間を殺そうとした妖怪が現れた事で、こうして手配書が街に配布されたようね。
「妖怪が人間を殺そうとしたなんて……」
「……現実」
「分かってるわ……だけど、信じたくないのよ」
この妖怪が現れたのは山の中腹、ヤマト周辺を守護する龍からこの山の守護を命じられ、先祖代々この山を守ってきたカラステングとしては不覚ね。
見つけたら、一子相伝の武術・九爪震天流で蹴り砕いてあげるわ!
私はそう心に決めて、竜太郎と大黒屋を後にして、彼と別れたの。

私の住処は件の山の天辺、その天辺に聳える御神木のウロの中にあるの。
この御神木、屈強な大男二〇人で囲んでやっと一回り出来る程に太く、ヤマトの街門からでも見える程に大きいのよ。
以前、この地を守護する龍に聞いた話だと樹齢二三〇年、大陸で「魔王」と呼ばれている妖怪の王が代変わりする頃から生えているそうなの。
ついでに、どうしてこんなに大きくなったのかを聞いてみたら
『代変わりしてから五年程経った頃かのぉ、大陸から来た男が陶酔の果実とか言う果物の雫を垂らしおってな。成長の緩くなった木が、瞬く間にあれ程の巨木に育ったのじゃ』
と、言っていたわ。
大陸にまで商談に行く、知り合いの刑部狸に陶酔の果実について聞いたら
『地面から妖力吸って育つ大陸の果物や。雫が下へ垂れる程に妖力が濃ゆく溜まってってな、一番下の実から垂れる雫は人間の女子が飲めば、一発で妖怪転生する程やで』
と、言っていたわね。
僅か一滴で人間が妖怪転生―妖怪と交わる、妖力の籠った食物を食べる等の理由で人間が妖怪へ変わる事よ―する程の妖力を秘めているなら、この大きさにも納得したわ。
住処にしているウロは一人暮らしをするには充分過ぎる程に広くて、ヤマトの住民達から分けてもらった古い家具を結構置いているけれど、まだ余裕があるもの。
尤も、場所が場所だから、流石に囲炉裏や竃は無いけど……

「はぁ……また、勝っちゃったわ」
住処のウロの奥に置いたベッド―知り合いの刑部狸に、カラステング特製の秘薬と交換で貰った大陸の寝具―に倒れ込んだ私は、枕に顔を埋めて溜息を吐いた。
私の住処は他の妖怪が見たら多分、というより絶対引かれるに違いないわ。
何故なら、一二年にも亘る竜太郎の観察結果を記した紙が壁中に所狭しと貼られ、枕元には知り合いのジョロウグモに無理を言って作ってもらった竜太郎のヌイグルミ。
そう、私の住処は竜太郎一色で染まっていて、私は旦那へ偏執的な愛情を注ぐ大百足や、独占欲の強い白蛇が前世じゃないかって思う事があるもの。

「たまには、私も竜太郎に何か奢ってあげたいけど……」
現在、試合結果は今日も含めて、私の全戦全勝……竜太郎に何か奢りたいのなら、わざと負ければいいじゃないかとも思うけど、ソレは私の武闘家としての誇りが許さないわ。
私は全力で戦って、その上で竜太郎に負けたい。
「だけど、実力差が大きいもの……」
私達妖怪は人間より身体能力が高くて、私の神通力のように特殊な力を持つ者が多いから、私達を相手に互角に戦えるのは、厳しい鍛練を積んだ祓師だけなの。
竜太郎は祓師を除いた人間の中では中堅程の強さ、もっと経験を積めばジパングより妖怪と人間の争いが遥かに多い大陸でも通用すると私は思っているわ。
私にとって、竜太郎は初めての弟子……修業中である私が弟子を取るなんて生意気だけど、少なくとも私は彼を弟子として見ている。
「早く、私を負かす程に強くなってね、竜太郎……」
私を負かす程に強くなった竜太郎を夢見て、何時もより早く私は眠りについた。

×××

はいは〜い、この我輩、語り部ちゃんの昔噺の時間です!
今回のお話は、黒鉄ちゃんと竜太郎君の出会いと今に至るまで、だぜぃ。

二人の出会いは十二年前、黒鉄ちゃんがカラステングの習性で、当時は寂れた寒村だったヤマトで人間観察してた時だ、正確には人間観察の帰りさね。
住処の御神木に帰る途中、夜の森を泣きながら彷徨う迷子の男の子を見つけてね、保護欲が湧いちゃったのか、姿を隠したまま迷子の男の子を村に送ってやったのさ。
迷子の男の子を送った翌朝、その男の子がどうなったか気になった黒鉄ちゃんは神通力で姿を隠してヤマトに降りてきたんだよ。
其処で見たのは、同年代の小僧っ子達に虐められてる男の子でさぁ、黒鉄ちゃん、思わず神通力で虐めっ子達を追い払っちゃったのよ。
勿論、姿は隠したまんまだけどねぇ。
まぁ、諸君はこの子が誰かは察しがついたろ? あぁ、そうだ、当時五歳の竜太郎君だよ。

虐めっ子達を追い払ってから、黒鉄ちゃん、人間観察の名目の元にしょっちゅうヤマトへ降りてきては、幼き日の竜太郎君を忍者みたいに守ってたのさ。
無口で嫌な事を嫌と言えない大人しい竜太郎君、姿の見えない黒鉄ちゃんの手助けに感謝感激雨霰!
村の爺婆に山の天辺に住む天狗様の話を聞いてっからは、助けてもらった日は御供え物のお菓子を黒鉄ちゃんの住む御神木の根元に置いてったのさ。
ま、その帰り道で迷子になって黒鉄ちゃんに送られてちゃ、本末転倒だけど!

まぁ、そんなこんなで早くも七年! 一二歳になった竜太郎君は何時までも黒鉄ちゃんの世話になる訳にはなんねぇよ、と心機一転!
元祓師だった村長の指導の下、強くなろうと頑張り始めたんだ。
この村長様、前に話した一堂君の祖父ちゃんである一徹爺さんとは知り合い、っていうか、良き友、良きライバル! って関係だったんだ、コレが。
一徹爺さんは魔導拳の使い手で、この村長様も拳で戦う祓師でさ、二人が現役だった時は「ジパングの双拳」なんて呼ばれる程に強かったのさ!

だけど、村長様の指導は長続きしなかったんだよ。
年寄りの冷や水、ガタがきてたし、ブランク長いしの身体で無茶したもんだから、ソレが祟って心臓発作でポックリ逝っちまって、指導期間は僅か一年、どうすんだよ竜太郎君!
それでも強くなりたいという思いで竜太郎君、独学だけど身体を地道に鍛えてたし、勿論、黒鉄ちゃんはその光景を見てたよ、バッチシ。
んで、竜太郎君に姿を初めて見せた黒鉄ちゃんは自分の修行も兼ねて試合を申し込んで、それが今に至るって訳よ!

あ、そうだ、ついでに黒鉄ちゃんの使う「九爪震天流」の説明もしちゃおうか。
九爪震天流ってのは、黒鉄ちゃんの御先祖様が編み出した蹴り技中心の武術だ。
まぁ、カラステングのあの腕じゃ拳は使えないし、蹴りが主軸になるのは当然だわな。
この九爪震天流、編み出された経緯が変わっててね……発祥は今の魔王様に代変わりする前、「魔物が人間に襲われた時の護身術」だったんだよ、九爪震天流は。

今の魔王様に代変わりする前は、そりゃぁもう、獣みたいな奴から、何これ、グロイ! な奴とか、もう色々な魔物が人間と覇権を賭けてのバトルロイヤルな世界だったのよ。
魔物娘大好きな我輩、この時代に生まれなくて良かったよ、マジで。
元々人間ってなぁ、自分と違うモノに対して過剰に怖がるからねぇ、妖怪と基本仲良しなジパングでも異種族間戦闘は今より多かったんじゃね? と我輩は推測してんのよ。
んで、人間は自分達は個々じゃ弱いって自覚してるし、数任せで襲ってくるんもんだから、妖怪も堪ったもんじゃない。
多分、代変わり前でも妖怪は人間との争いはあまり好まなかったろうし、追い払うだけにしても、さっさと無力化されて住処に帰ってほしい。

そんな経緯の下、カラステングが編み出した九爪震天流は、基本先手必勝、一撃必殺!
あ、いや、必殺って言っちゃったけど、殺しはしないから「必倒」かな、正しくは。
自慢の翼が生み出すトリッキーな高機動、腕より数倍筋力のある脚から繰り出される故に威力の高い蹴り技。
勿論、あくまで目的は「護身」だから殺しはしないけど、この二つが組み合わさった一撃は結構痛いだろうねぇ。
黒鉄ちゃんが使ってた種殻貫が良い例だな、食らった竜太郎君が一発で気絶したもん。
ま、今の魔王様に代変わりしてからも、魔物は悪だとほざく教団配下の勇者様とかいる訳だし、まだまだ現役の護身術だね、九爪震天流は。

後半は珍しく、我輩真面目なトークになっちゃったけど、昔噺は此処までにしようかな。
さてさて、黒鉄ちゃんはどんな恋物語を紡いでくれるのかな? フヒヒッ

×××

「……この気配は、竜太郎?」
翌日、朝の鍛練を終えた私は一媛さんの元へ行き、分けてもらったぬれおなご餅を大黒屋に届ける途中だったの。
大剣月(九月)から鉄鎚月(一一月)にかけて、この時期は温泉と山の秋景色の鑑賞目的の観光客が多い一番の稼ぎ時だから、普段以上にヤマトは賑わっていたわ。
下を見ると沢山の人間と妖怪が商店街を歩いていて、その人混みの中、私は竜太郎の気配を感じて、ぬれおなご餅を落とさないようにしながら降下したの。

「おーい、竜太ろ……」
降下した私は竜太郎に声を掛けようとしたけど、その声は最後まで出なかったわ。
買い物の帰りらしく両手に袋を提げた竜太郎の隣にいたのは、大きな花から若草色の肌をした女性が生えた、アルラウネと呼ばれる大陸の妖怪だった。
竜太郎とアルラウネは歩きながら親しげに、楽しそうに語り合い、口数の少ない竜太郎が饒舌に―それでも五、六言だけど―喋っていたの。
「…………っ」
楽しそうに語り合う二人を見た私は、高度を上げて逃げるように大黒屋へと飛んでいく。
どうして、どうして、こんなに胸が苦しいの?
どうして、泣きたくなる程に胸が苦しくなるの?
生まれて初めて感じた苦しさに、私は泣きそうになって……その日、何度もその光景が頭の中に浮かんで、修行に身が入らなかった。

あの光景を見てからというものの、私は修行に集中出来なくなってしまったわ。
巻き藁相手に蹴りを打ち込もうとすれば、冷たい滝に打たれて神通力を高めようとすれば、それどころか、無心になろうと坐禅を組んでも、あの日の光景が頭の中に浮かんでくるの。
竜太郎が他の妖怪と楽しく語る光景が、病魔のように私の心を蝕んでいく。
(重症ね、私は……)
修行に身が入らない私は修行を切り上げて、ベッドに寝転んでいた。
ゴロゴロと悶えるようにベッドの上を転がっていると、壁に掛けていた暦が私の目に入る。
暦には等間隔で丸印が描かれていて、今日の日付に丸印が描かれていたの。
「そっか、今日は試合の日だったわ……」
暦の丸印を見た私はベッドから下りると、重く感じる身体と重症な心に喝を入れて、住処から竜太郎の待つ丘へと飛び立った。

今日の試合は私の精神的な不調を除いても、おかしかった。
「……っ、……っ!」
一つ目、竜太郎の様子がおかしい……まるで発情した雄の獣のように息を荒げてて、目が危ないを通り越して、赤裸々に身の危険を感じさせる程に血走っているの。
それに、普段の竜太郎なら、大人しい性格そのままの防御中心、隙を突いての反撃を狙う戦い方をするのに、今日に限って普段の戦い方を捨てて、果敢に攻めてくる。
「…………っ!」
「……くっ!?」
愚直なまでに真っ直ぐな竜太郎の拳を避けるけど、私の左翼に拳が掠って何枚か羽が抜け落ちる。
また、ね……これで、私は何回避け損ねたのかしら。

二つ目、私の身体的不調……普段の私なら掠る事も無く避けられる一撃が、今日に限って上手く避けられない。
まるで全身に鉛の重りを着けられたように身体が重く感じ、粘っこい水の中を泳いでいるみたいに動きが鈍くなってるの。
「九爪震天流 散々櫻(サクラハラハラ)!」
神通力で加速させた連続蹴り・散々櫻、私が本調子なら、二、三発当てれば竜太郎を気絶させられるのだけど……
竜太郎は腕を交差させて散々櫻を防ぎ、余裕を感じさせる程にゆっくりと服に付いた砂を払っている。
全くと言っていい程、竜太郎に効いていない。
竜太郎の一撃は上手く避けられず、私の一撃は今の竜太郎には毛程も効いていない。
今日に限って、何もかもがおかしいわ。

「きゃっ!」
竜太郎の手が私の翼を掴み、背負い投げの要領で私は地面に叩きつけられる。
おかしい事ばかりの今日の試合、結果は私の負けだった。
「…っ、…っ、…っ!」
「り、竜太郎?」
叩きつけられた私を、竜太郎は獣みたいな血走った目で見ていて、その視線が怖くなった私は恐る恐る名前を呼ぶ。
すると、竜太郎は荒っぽく手を引いて私を立ち上がらせると、私の手を引いて丘の近くにある森へ早足で歩いていく。
森に連れていかれた私は、これから何が起こるのか、分からなかった。

×××

黒鉄の手を引いて近くの森へ来た俺は、黒鉄を近くにあった木にぶつけるように押し倒す。
「一体、どうしたの? 今日の竜太郎、おかしいわ」
確かに、今日の朝飯を食べた頃から俺はおかしい。
朝飯を食べた後から、俺は理性が本能で塗り潰されそうな程に黒鉄への恋慕が止まらない、抑えきれない。
「んむぅ!?」
抑えきれない恋慕の赴くままに、俺は黒鉄の唇を強引に奪う。
「んむ、んふ…」
突然の口付けに、黒鉄は拒むように悶える。
このまま強引に舌を入れても噛みつかれそうで、俺は黒鉄の唇を啄ばむような軽い口付けを執拗に繰り返す。
すると、何処からともなく、清々しい程に爽やかでありながら、身体の芯から火照らせるような、相反する二つの要素を含んだ不思議な匂いが漂ってくる。
その不思議な匂いが、何処から漂ってくるのかを把握しようとした瞬間だった。
「ちゅぅう、れろ…んれる、ふぢゅちゅるっ」
口付けを拒んでいた黒鉄が急に顔を紅くし、己から舌を絡ませてきた。
……急な変化だが丁度良い、ソレに便乗させてもらおう。

押し倒されて、強引に口付けされて、拒もうとしていたら、何処からともなく漂ってきた不思議な匂いを嗅いだ瞬間、私の中で何かが弾けたの。
ソレは、竜太郎への恋心……そうだ、私はずっと竜太郎の事が好きだったの。
大好き、大好き、大好き、私は竜太郎が大好きなの!
「ちゅぅう、れろ…んれる、ふぢゅちゅるっ」
竜太郎への恋心の赴くままに、私は自分でも恥ずかしくなる程に熱い口付けを交わす。
熱い口付けを、どれ程の時間交わしていたのかしら……息苦しくなった私は、竜太郎の唇から自分の唇を離す。
離れた唇を繋ぐ鈍色の橋、ソレが途切れるよりも早く、私と竜太郎は再び口付けを交わす。
あぁ、竜太郎の唇……大黒屋のぬれおなご餅よりもずっと甘くて、ずっと美味しいの!

「んちゅ…んぅ、ちゅぷ、っ……んん、れるる…」
何度、熱烈な口付けを繰り返してきたのか……それすらも憶えられない程に、俺と黒鉄は口付けを交わす。
だが、異常なまでに滾った俺の逸物は早く黒鉄を犯させろと、頻りに訴えている。
息苦しさで唇を離した際に、俺は黒鉄の尻が俺の方を向くように体勢を入れ替え、黒鉄の秘所を隠す褌を横にずらす。
ついでに、俺は巫女服の袴を下ろして逸物を外に晒す。
黒鉄の秘所は、これからするであろう行為に期待するかのように、しとどに濡れており、既に準備は整っていた。
「来てぇ、竜太郎……」
黒鉄の誘うような甘い声を聞いた俺は、一気に滾る逸物を黒鉄の秘所に突き入れた。

「――んぁぁぁぁぁぁっ❤」
口付けだけで溢れる程に蜜が滴れていた私の秘所に、竜太郎のオ○ンチンが入ってくる。
プヂッ、と私の処女膜が破られるけど、破瓜の痛みは感じなかったわ。
いえ、破瓜の痛みを上回る、頭が蕩けてしまいそうな程の幸福感が私を襲ってきたの。
私、竜太郎に処女を奉げちゃったのね。
嬉しい、嬉しいわ……大好きな竜太郎のオンナになれた事が、凄く嬉しいの!
そんな幸福の余韻を味わう暇も無く、竜太郎は我武者羅に腰を動かし始めた。
私の中の妖怪の本能が、激しく動く竜太郎のオ○ンチンを優しく包み、それでいてキツく締めつける。
「りゅ、う、たろぉ❤ りゅう、たろぉ❤ りゅうたろぉ❤」
私が愛しい竜太郎の名前を呼ぶと、ソレに答えるように竜太郎は、只でさえ激しかった腰の動きをもっと速くしたの。

「りゅ、う、たろぉ❤ りゅう、たろぉ❤ りゅうたろぉ❤」
甘い喘ぎ声を上げながら、黒鉄は俺の名前を呼ぶ。
その喘ぎ声に、俺は黒鉄をより喘がせ、より快楽に悶えさせようと腰を振る速度を上げる。
俺の中に秘められていた黒鉄への恋慕は、とっくの昔に理性の手綱を振り解き、暴れ馬のように暴れ狂う。
耳に入るのは、愛おしそうに俺の名前を呼びながら喘ぐ黒鉄の声、肌同士のぶつかりあう小気味良い音、淫猥な水音。
ソレ等に加え、先程から漂う不思議な匂いによって、俺と黒鉄は快楽に堕ちていく。

津波のように襲う快楽に、先程まで童貞であった俺は抗う術を持たず、俺の逸物は限界を訴えるように大きく膨れる。
「ふぁぁっ、竜太郎のぉ、オ○ンチン、大きくなってるぅ❤ イッて、イッて、私の中に竜太郎の子種を出してぇぇぇっ❤」
羞恥心をかなぐり捨てた、あられもない黒鉄の懇願に、俺の逸物は限界を迎えた。
「あぁぁぁ―――――❤」
限界を迎えた俺の逸物は、黒鉄の体内にある聖域に欲望に塗れた精液を叩きつけ、聖域を直撃された黒鉄も甲高い声を上げて絶頂を迎える。
収まりきらず逆流し、秘所から溢れる精液が黒鉄の足元に水溜まりのように溜まっていくが、それだけの量を出したにも関わらず、俺の逸物は未だに滾っている。
「あ、あぁ……まだ、竜太郎のオ○ンチン、大きいのね……竜太郎、もっと頑張れる?」
快楽で真っ赤に染まり、蕩けた笑顔をした黒鉄は、俺の方を振り向いて誘う。
その誘い、乗ってやろうじゃないか。
絶頂の余韻が残る身体で、俺と黒鉄は二回戦目に突入した。

「あらあら、もう二回戦目なんて若いっていいわねぇ、うふふ」
二回戦目に突入した竜太郎と黒鉄の交わり……それを近過ぎず、遠過ぎずの絶妙な距離で覗く影があった。
その影の正体は、以前竜太郎と話していたアルラウネ……彼女の右手には団扇、足元には紫色の煙を噴く香炉があった。
「あらあら、ちょっと効果が強過ぎたかしら? でも、オクテな二人には丁度良いわね。あぁん、見てたら私も興奮してきちゃった❤」
頬を興奮で紅く染めたアルラウネは足元の香炉の火を消して回収し、気付かれないようにそそくさとその場を離れる。
「今日は虎太郎に沢山可愛がってもらおうかしら、うふふ❤」

×××

「あぁ、私……何をやっていたの?」
「……ナニ」
「恥ずかしいから言わないで! うぅ……」
竜太郎との獣じみた交わりを終えた私は、自己嫌悪の真っ最中。
あぁ……私、あんなにだらしない姿を晒して、それどころか、何度も竜太郎に『私の中に出して』っておねだりするなんて。
穴があったら其処に入って、ずっと中に籠っていたいわ……
激しい交わりと秘所に残る異物感で立てなくなった私は、竜太郎に背負われて、すっかり暗くなった丘を降りているの。
本当は住処の御神木に送ってもらいたかったけど、竜太郎が
『……泊まってけ』
の一点張り、こうなった竜太郎は梃子でも動かないから、厚意に甘えさせてもらったの。
「竜太郎の背中、大きくなったわね」
「……鍛えられてるし」
竜太郎に背負われてヤマトを歩く私は、甘えるように竜太郎の背中に寄り添う。
姉弟に見える程に身長差はあるけど、今の私にはその背中が大きく感じるの。

「ねぇ、竜太郎……」
「……何だ?」
「大好き」
誰よりも大好き、と耳元で囁くと、竜太郎の耳が真っ赤に染まった。
あの交わりを経て、漸く私は自覚したの……私は竜太郎が大好きなんだって。
ずっと、ずっと前から、私は竜太郎の事が好き、異性として好きなんだって。
だから、竜太郎が他の妖怪と話しているのを見た時、胸が苦しくなったのも理解出来たわ。
そう、私はヤキモチを焼いていたの。
竜太郎と楽しそうに話していた、あの妖怪に私は嫉妬していたの。
その嫉妬も、今日で終わりね……だって、こうして竜太郎への恋心を自覚したのだから。
「竜太郎……貴方、私の初めて、貰ったわよね?」
「…………っ」
「責任、取って貰うわよ? 具体的には、貴方のお嫁さんかしら?」
「………………」
私は後頭部と耳しか見えてないけど、多分竜太郎の顔は真っ赤に染まっていると思うの。
そんな竜太郎を見て、私はクスリと笑ったわ。

「あらあら、おかえりなさい、竜太郎君」
「…………え?」
竜太郎の家に着いた私達を出迎えたのは、以前竜太郎と話していたアルラウネだった。
どうして、あの時のアルラウネが竜太郎の家に居るの?
そんな私の疑問を見透かしているように、アルラウネが自己紹介したわ。
「うふふ、貴方と顔を合わせるのは初めてかしら? 私はフレシア、虎太郎の奥さんなの」
「……虎太郎?」
虎太郎が誰なのか、分からない私は竜太郎に誰なのかを聞いてみたの。
「……兄貴、五歳離れた」
え、竜太郎にお兄さんがいたの!? お姉さんじゃなくて!?
初めて知った事実に驚く私を無視して、フレシアさんが竜太郎のお兄さんとの馴れ初めを話し始めたわ。

曰く、フレシアさんは以前ヤマトを訪れた観光客で、普段は家に籠って外に出ない竜太郎のお兄さん・虎太郎さんと偶然出会ったそうなの。
その時、フレシアさんは虎太郎さんに一目惚れ、大陸に帰らずに押し掛け女房になって、そのまま虎太郎さんと結婚したそうね。
竜太郎の巫女服もフレシアさんの趣味だそうで、旦那さんである虎太郎さんは大陸の女中の制服を着させているみたい。

「うふふ、竜太郎君にも彼女が出来たのね、お姉さんは嬉しいわ。(今日の朝御飯に、タケリダケを混ぜたておいたのは正解だったわね)」
タケリダケ? …………貴方、まさか!
耳聡くフレシアさんの小言を聞いた私は、その小言の意味を理解したわ。
タケリダケは大陸で採れる食用茸で、食べた男性は理性を失う程の興奮状態に陥り、目前の雌を犯す事しか考えられなくなる。
更に、食べた男性の精を妖怪の身体能力を一時的に弱体化させる―その男性と交わりたいと思っている妖怪限定だけど―性質に変化させる効能を持っているの。
「あらあら? 黒鉄ちゃん? 顔が怖くなってるのは、お姉さんの気の所為かしら?」
「ふ、ふふ……気の所為ではないと思いますよ?」
竜太郎との幸せな交わりが、この妖怪の仕組んだ事だという事に気付いた私は、竜太郎の背中から下りて、足に神通力を纏わせる。
「貴方って妖怪はぁぁぁぁぁぁっ!」
「ひゃぁん!」
私の怒気に気付いたフレシアさんは足が根っこだとは思えない程の速度で逃げ出し、私は恥ずかしさと怒りに満ちた顔をしながら、彼女を追い掛けたの。

「何だ、何だ? 今のカラステング、どうかしたのか?」
逃げた義姉さんを追い掛ける黒鉄を見送った後、騒ぎを聞いてきたのか、奥からメイド服に身を包んだ俺と顔の似た男、俺の兄である虎太郎が出てくる。
俺は今日の出来事を要点だけを話すと、虎太郎は苦笑を浮かべる。
「また、フレシアの茶目っ気か。アイツも悪気があった訳じゃねぇんだ」
「……理解」
「フレシアも、お前と例のカラステング……黒鉄ちゃんって言ったか? その娘との仲を心配してたんだぞ? お前等、試合ばっかで全然進展しないし」
虎太郎の言葉に、俺は反論出来ない……確かに俺と黒鉄は試合ばかりで、浮いた話は一度も浮上しなかったからな。
恐らく、進展しない俺と黒鉄の関係にヤキモキしていた義姉さんが、無理矢理にでも関係を進めさせようと仕組んだのだろう。
黒鉄との交わりの際に嗅いだあの匂いは、義姉さんが趣味で調合した御香―匂いからして、ストイック・ラブとサイレント・ラブの混合か―だろうな。

『九爪震天流裏奥義 大神殺(オオカミゴロシ)!』
『あらあらぁ! ちょ、ちょっとソレは危険過ぎじゃ!』
『問答無用!』

遠くから黒鉄の怒声と義姉さんの悲鳴が聞こえ、俺と虎太郎は揃って苦笑する。
「ま、フレシアのお陰で、ちょっとは仲が進展したろ?」
「……同意、お節介、感謝」
義姉さんの無事を少しだけ祈りつつ、俺は呟いた。

愛してる、黒鉄

×××

さぁさぁ、どうでしたかな?
初心な武闘家カラステングと弟子の少年の物語は?
折角なんで、二人のその後を教えてあげようじゃないか。

あの後、フレシアさんをしこたまシメた黒鉄ちゃん。
旦那さんの虎太郎さんにシメた事を謝ってから、なんと堂々と嫁入り宣言!
フレシアさんと虎太郎さんは大喜び! 竜太郎君は吃驚仰天!
武闘家の修行はどうすると竜太郎君は黒鉄ちゃんに聞くけど、花嫁修業と両立させるわって胸張って黒鉄ちゃんは答えたさ。
んで、住処を御神木から竜太郎君の家に移した黒鉄ちゃん、元々一人暮らししてたから、家事能力は中々のモノ。
寧ろ、フレシアさんが黒鉄ちゃんに「家事、教えてください」ってさ!
ま、花嫁修業はやらなくても充分な感じぃ?

武闘家としての修行の方も順風満帆!
竜太郎君への愛の力を得た黒鉄ちゃん、メキメキ実力を伸ばしてさ、本職の祓師から正体隠して祓師にならないかってお誘いが来たんだよ。
まさかまさかの妖怪祓師!? と、思ったけどさ、「謹んで、お断りします」と即答。
何でって本職が聞いたら、「祓師になるよりも、竜太郎の妻になる事の方が大事ですから」だってさ。
熱い、熱いねぇ黒鉄ちゃん!

あ、そうそう、そうだった。
さっき、武闘家の修行は順風満帆って言ったけどさ、実は問題が発生したのよ。
ま、問題って言う程じゃないけどねぇ。
竜太郎君への愛を自覚した黒鉄ちゃん、今まで自覚してなかった反動なのか、修行の後は竜太郎君に甘えまくりなんだよ、そりゃもう、ベタベタベタベタと。
オマケに毎晩竜太郎君と交わりっぱなし、搾りまくり、朝まで繋がりっぱなしなんてザラだし。
おいおい、そんなんで武闘家の修行は大丈夫なのかよ、黒鉄ちゃん!
こりゃ、子供が出来るのも時間の問題かな?

ま、こんな所かな?
それじゃ、次のお話を用意しておくから、それまで諸君は楽しみにしてくれたまへ。
それでは、シーユーアゲイン!
12/09/02 22:15更新 / 斬魔大聖
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■作者メッセージ
東方魔恋譚 第参章はカラステングでお送りしました。
個人的にはカラステングと聞くと、東方プロジェ○トよりも、あや○しびとの執事服を着た拳法家の爺様が思い浮かびます。
黒鉄の使う「九爪震天流」の経緯も、あやかし○とのカラステングが編み出した武術が元ネタです。
○やかしびと、分かる人はいるのかなぁ……

第参章を呼んだ皆様は分かると思いますが、第壱章のアルトと一媛がちょっとだけゲスト出演です、本当にちょっとだけですが……
因みに、第弐章及び第参章はアルトが大陸に戻り、一媛の元に帰ってくるまでの半年の間に起きた出来事という設定です。

第肆章は、第壱章〜第参章の登場人物達を交えた後日談の予定で、時間軸は第壱章終了から一ヶ月後のつもりです。
これからも精進していきますので、よろしくお願いします。

ついで。
私は登場人物に、その人物のイメージに合う、知っている声優さんの声を勝手に当てていますが、此処で投稿されている皆様はどうなのでしょう?
皆様のお考えを感想の方にまで、お願いします。
因みに、語り部のイメージCVは千葉繁様(FFディシディアのケフカ、と言えば分かりますか?)です。

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