連載小説
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星村 空理さん 助手・バフォメット
 ほぅ・・・ヌシよ、今日はサバトじゃぞ?
 こんな所に一人で何をしておる
 そこら辺の魔女達に誘われなかったのか?
               「はぁ・・・誘われませんでした」
 ふむ・・・
 儂の見る限り、ヌシも悪くないとは思うんじゃがなぁ・・・
              「魅力、ないんですかね?」
 まぁ、確かにそうじゃの
 あくまで良い人間
 遊びや友人としては良いかもしれんが・・・
 魔女達も本気で付き合いたいとは思わんじゃろうな
              「・・・ぐさっ」
 それは、仕方あるまい?
 サバトに来る魔女達とて、遊びの者が大部分とはいえ
 “兄”との出会いを求めているものの多い
 サバトに入ったからと言って、すぐに魔女と出会えるほど甘くはないわ
 武術でも魔術でもアピールせんか
              「と、言っても・・・武術も魔術も苦手です」
 ならば、学業はどうなのじゃ?
              「それも・・・苦手です」
 仕方ない
 なにか得意なことはないのかの?
 例えば、技術でも芸術でも・・・ この際、下らない事でも構わん
              「・・・からっきしですね」
 はぁ・・・
 本当に才能ないのじゃの
 全くもって嘆かわしい
              「・・・バフォ様には分からないでしょうね」
 のう、ヌシよ
 世の中には、二種類のヒトと二種類の属性があるのを知っておるか?
              「二種類のヒトと、二種類の属性?」
 そうじゃ
 ヒトは、才能の有る者、才能の無い者に分けられる
 そして、ヌシは間違いなく才能の無い者じゃろうな
              「・・・」
 なに、落ち込むことはない
 世間一般に言う「才能の有る者」などという意味ではない
 何もしなくても完璧にこなす者達の事じゃよ
 いわゆる天才と言われる者達じゃ
              「・・・なるほど」
 奴らは例外中の例外じゃな
              「でも、バフォ様は・・・天才ですよね?」
 そう思うかの?
              「え?」
 確かにヌシらにとっては、高い魔力や膂力は恵まれているようにも思えるかもしれぬ
 魔界の高位の存在と言われる以上、恵まれておるのじゃろうな
              「じゃあ、俺の悩みなんて・・・」
 じゃからこそ、身に染みて知っておる
              「・・・同情なら、要りませんよ」
 バフォメットは、サバトの魔女達を統べる存在じゃ
 自然、魔女達は儂らを尊敬し、崇め、信頼する
 大きなサバトになればなるほど、その畏敬の念は大きくなる
              「そりゃ、そうでしょうね・・・」
              「統べられるのはバフォ様以外ありえません」
 じゃからじゃよ
 儂らは生まれながらにして統べる事を求められるのじゃ
 才能があるなしの関わらず、にな
 慕われ、信じ、頼ってくる
 儂らは、常にそれに応えねばならぬ
 裏はどうあれ、儂らは魔女達のカリスマでなければならぬ
 でなければ、魔女達は安心する事はできぬ
              「バフォ様・・・」
 正直に告白するとな、儂は才に恵まれた訳ではなかったんじゃ
 武術も魔術も、呆れられたものじゃ・・・
 開校以来、最も才のないと笑われたの・・・
              「え、でも」
 先に言ったの
 二種類の属性があると、な?
              「・・・はい」
 努力するものと、努力せぬものじゃよ
 容易い事はなかったの
 何度も魔力が暴走し、山はさら地に変わり
 手に滲んだ血で、握った剣が駄目になった数は100を超えて数えるのを止めた
 擦り切れて読めなくなった本で、立派な図書館が開けたかもしれぬな
              「そう・・・だったんですか」
 嘘に見えるかの?
              「・・・いいえ」
 まぁ、良い。
 ヌシ、少し踊らぬか?
              「え? 踊ったことないですし・・・」
 ふふ、ヌシは努力しないのか?
 初めてだからというのは、理由にならん
 ククッ・・・儂とて物事に挑戦する時は初めてじゃぞ?
              「あ・・・でも、ちょっと・・・」
 ほれ、行くぞ?
 適当に身体を揺らして、ステップを踏んでおれば良い
 後は儂がリードしてやろう

 ほぅ・・・なかなか上手いの

 ほれ、やってみるものじゃろ?
 クスッ・・・ のう、ヌシよ・・・
 ならば、次のステップも踏んでみるか?

 実は、今宵は儂の寝室が空いておるのじゃがの?

・・・

 あーぁ。 バフォ様に取られちゃった
 あのお兄ちゃんは私も狙ってたのになぁ・・・

              あはは、あのお兄ちゃん皆狙ってたからね
              でも、バフォ様が睨み効かせてるんだもん
              声掛けられないよ

 まぁ、バフォ様なら・・・負けても仕方ないよね
 毎晩毎晩、陰であれだけ努力してるんだもの

              こーら
              諦めたらだめでしょ?
              バフォ様、いつも言ってるじゃない

 そだね
 ふぅ・・・よぉし。 私もバフォ様に負けない良いお兄ちゃんを探すぞぉ!!!
10/11/29 19:21更新 / 佐藤 敏夫
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■作者メッセージ
 カリスマブレイク 天才ではなく努力型バフォ様
 表は飄々としていて、裏ではしっかりと努力しているヒト
 そういう二面性があるヒトって、格好良いなって思います

 それはさておき

 はい、今回は寸止め
 なんでって?
 寸止めの方がエロい気がしたから
 エロが書けなくなったのは秘密d(蹴

・・・

 色々と考えている内に更新が遅くなってしまいましたorz
 お待ちしていらっしゃった方ございましたら、申し訳ありません(土下座)

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