連載小説
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19
ある時は、特に何も決めずにバーに立ち寄り「今日は、まだやったこと無いボードゲームでもしようか」みたいなことを言われた。
それもいいな、と返し、無作為にボードゲームが並んでる棚を眺めると……とあるモノが目に入った。

「これは……名前だけは覚えてるよ、確か……ショウギ、だったかな?」

将棋。日本人にとっては、とてもメジャーなボードゲーム。
だが不思議なことに……いや、ある意味予想通りだったが、彼女は将棋をほとんど知らないらしく、怪訝そうに駒をくるくると回して両面を眺めていた。

──あぁ、それなら僥倖だ。これなら勝てるかも知れない、初見殺しの奇策を使えば……

そんな悪魔の囁きが、脳内で響き渡る。
その昔、ネット将棋に嵌った時の戦術が、頭の中に思い浮かぶ。その全てが、鮮明に思い出せてしまうほど、異様に冴えていた。
だから……

「にしても……これ、金と玉、って書いてあるけど……そういうゲームなのかな?」

そんな想いを他所に、バカなことを言う薫をとりあえず一蹴してから、遊び方を説明する。

「ふむふむ、確かにほとんどチェスみたいだけど、飛び道具の少なさが気になるね。ルークとビショップ……飛車と角行が一枚ずつで、桂馬はナイトの代わりと言うには不十分、クイーンに当たる駒も無いとなると、チェックメイトには苦労しそうだね」

「でも、この将棋にもプロモーションはあるんだろう?そしたら飛車や角行に……え?基本的に金にしか成らない?」

「その代わり、持ち駒という制度があって……なるほど、取った駒を好きな所に……好きな所?どこでもいいのかな?例えば、こんな風に敵陣の真ん中に置いても?」

相変わらず新しい事への飲み込みが早く、推論を交えながら理解していき

「へぇ……それは面白そうだね、早速やってみようか」

わずか十分程度で、不敵な笑みを浮かべながら、そんなことを言ってのけた。
その後は、実際に指しながら、色々とアドバイスをしてみた。駒の特性ゆえの基本やら、囲い方、飛車の使い方などなど……そういった常套戦術も教え、理解を深めさせてみた。
すると、将棋というゲームの核をある程度掴んだようで、数局後には普通に切迫し、ついには負けてしまう。

「なるほど……だいたいは把握したよ、有名な戦術とか、守り方とか、先輩さんが丁寧に教えてくれたお陰でね」

「でーも……いいのかい?こんなに色々教えてしまって、ボクに勝つチャンスだったのに」

それは事実だ。
だけれども、もし実力差がある状態で「賭け」が始まったら、十中八九、ハンデをオネダリされてしまうだろう。抗えないオネダリを……
それに、折角あの手を使うなら、全てを理解した薫にぶつけてみたい。アレにどう対応するのか、どんな表情をするのか……

あぁ、愉しみでたまらない。どうなってしまうのか。

なんて仄暗い興奮で背中をゾクゾクと震わしつつ、表は素知らぬ顔で「無知なところをボコボコにしても面白く無いだろう」と口にする。チェスの時の皮肉を交えて。

「ふふっ……確かにそうだね、とっても君らしいなぁ、その矜持が後悔に繋がらないことを願うよ……♡♡」

ニマァ……と愉悦に歪んだ笑みが隠し切れていない。
その後に待つご馳走を待ちきれないとでも言いたげな笑みが……

「じゃあ、早速、賭けをしようじゃないか、ハンデは無しでいいけど……その代わり、持ち時間は10分にしてくれないかな?ある程度早い方が、ボクにとって都合が良さそうだ」

奇策をぶつけようとしている自分にとっては、願っても無い条件だったので、軽く了承し、振り駒を行い……先手を取った。

──将棋とは、対話のようなものだ。

何かの漫画でそんなセリフがあった気がする。歩を衝突させて戦意を剝き出しにしたり、駒を引いてここは穏便に……と諭したり。
それで言うなら、先程見せて貰った薫の攻め方は「やあやあ、仲良くなろうよ」から始まって「ねぇねぇ、もっと近寄らないかい?」「あはぁ♡♡どうして逃げるのかな?抱き合おうよっ♡♡」という風に、穏便を装って、着実に間合いを詰めて……最終的には玉を囲って詰ませる、ある意味とてもらしい戦い方だった。

用意周到かつ丁寧だが、本質的には獰猛で攻めっ気のつよいやり方。

そうだとしたら、俺のコレは……どう見えるのだろうか?
角道を空けてから、早々に桂馬を跳ねさせる、有名な奇策の一歩目。

チラリ、とお互いの視線がかち合う。
そのまま、スッと歩を動かされ……そこで一拍置いてから、もう一回桂馬を跳ねさせる。

仕掛けた二手目。
明らかに不自然な指し筋は、急に『なぁ、今日はいい天気だなぁ』って言いつつ後ろ手に近寄ってるように見えてないか……心配になる。

いや、違う。
期待している。

このイタズラに気付いてくれるか、次の一手に賭けをするように待っている。ドキドキと鳴り響く心臓は、吊橋の上なのか、恋慕の最中なのか分からない。
チラリと一瞥すると、薫は盤上に視線を落としたまま、精悍な表情で黙りこくり

「……」

数十秒長考して

「あはぁ……♡♡♡」

口端から、ドロリ……と呼気が漏れ出した。
そして、邪気すら感じるようなヒリつく笑みを浮かべつつ、スっと、と金を滑らせた。

──この奇策の対応として、最も効果的な一手

先人達が幾度と無く検討し、最善だと結論付けた一手に……彼女は、一分足らずで到達したのだ。
背筋が、火傷したかのように凍える。

「あぁ、ひどいなぁ、非道いよ、これは所謂……初見殺し、って奴じゃないかな?」

「ここの受け方を少しでも間違えれば……例えば、間違えて銀を前に出してしまったら、一気に攻め立てられて、グサッと心臓の傍らまで刃を突き立てられ……危うく致命傷を負わされてしまうところだったよ……♡♡」

「どっかの誰かさんは、基本的には金を後ろに銀を前に、なんて言ってたけど、これは例外みたいだね……♡♡知ってたのなら、教えてくれてもよかったのになぁ……♡♡♡」

頬杖をついて、こちらに向けた表情をよく覚えている。
口はにぃと笑みを浮かべているのに、目元は笑っておらず、赤い瞳に射竦められた光景を。

蛇に睨まれた蛙が、震えて動けなくなる理由がよく分かる。その後の結末を想像してしまうからだ。

「くくくっ……どうして、こんな事をしたのかな?ボクにそんなに勝ちたかったかい?何を命令したかったのかな??」

「そんなにボクに、虐められたかったのかな??」

丸吞みにされて、身も魂も蹂躙されてしまう結末が。

「あぁいいよ、答えなくていいさ、ソレは今度のお楽しみにしよう」

「今は……コレで殴り合おうじゃないか……♡♡♡君からの熱いラブレター、そのお返しをしてあげよう……♡♡♡」

その後は、必死でろくに覚えていない。
ぐつぐつと滾る欲望に呼応するかの如く、頭の冴えは異常に良く、その場その場を何度も耐え凌いだが故に……攻め手の激情を汲み取れてしまう。何度いなしても、首根っこを掴んでバラバラに引き裂いてあげよう、と言わんとする程の怒気を。
最善を尽くしてるはずなのに悪化の一途を辿る盤上に、自分の行く末を感じ取りつつも、脳を焦がしながら受け続け、残り時間が秒単位になって、持ち駒から取った歩を手にぶら下げて、考えるも……

「……あははっ!これは、どうやら詰んでしまっているみたいだね!どう動かそうと八手以内には玉が取られてしまう……♡♡」

「持ち時間がもう少し長かったらまだ勝負は分からなかったけど……焦ってあそこを銀で受けたのが君の敗因だね……♡♡」

もう、詰んでいた。

「あーあ、楽しかったなぁ♡♡やっぱり、切羽詰まったゲームを制するのは格別だね♡♡」

「こんなにも楽しめた後のデザートは、それはそれは美味しく頂けれそうだ……♡♡」

「ほら、行こうじゃないか、二人きりの異世界で……」

「グチャグチャにしてあげるよ……♡♡♡」

コッソリと、耳元から吹き込まれた言葉は、真っ赤に灼け熔けた鉄のように、ドロリと背中を焼き焦がした。
ぞくぞくぞく……と、鳥肌と冷や汗が止まらなくなって、動悸がしてしまう程に。

「ふふっ、そんなに怖がらなくていいじゃないか、ボクは喜んでいるよ……君のそういう所がとっても好きだからね」

「ほら、行くよ」

そして、ネクタイをリードのように引かれつつ、エレベーターに引き込まれ……

「……」

ぐにゅぅと形を変える胸を意に介さず、無言で強く抱きしめられた。対面で、壁とサンドイッチにするように。
その体温の心地良さで強制的に身体が弛緩した所を、頭を掴まれて上向かされ

「……ふふっ、ホントに君はアレだね、狂ってるね」

その表情を覗き込まれ冷たく笑われる。そして、容赦なくキスをされて、唾液を流し込まれつつ、太ももで股間をにじり潰されっ……♡

「ちゅぅっ……ちゅる……ほら、どうせ我慢できないのだろう?さっさと漏らしてしまいな……」

この抱き締めプレス処刑が、たまらないっ……♡冷たい目で見下ろされながら、無機質に太ももが持ち上がってきて、金玉ごとプレスされると、脳内が白く弾けてっ……♡これで何度屈服させられっ……♡♡

チーン……

「ん、あぁ、もう着いてしまったか」

──そんな風にイジメられたから、目的地に着いた頃にはクタクタにされてしまっていた。ぜぇぜぇと息が切れそうなほど、全身が快感に蝕まれてしまって……
肩を借りつつ外へと歩むと……やはり、あの鬱蒼とした森の中だった。

「ここも久しぶり……とは言っても、まだ数週間ぶりくらいかな?」

「君と過ごす時間は濃密すぎて……どれぐらい経ったのか、分からなくなってしまうなぁ」

他愛ない独白で間を繋がれつつ、そのまま先を進むと……また、あの純白のベッドへと辿り着いた。
幾度となく弄ばれ、一生を錯覚するほど搾られた、あの場所に。

とぷり……と、快楽が腰からこぼれ落ちる。

「あぁそうだそうだ、折角だし、君に見せたい姿があってね……」

ぽん、とベッドに転がされ、そのまま襲われる……かと思ったら、何かを思い出したかのようにブレーキをかけ、指をパチンと鳴らす。
そして、そこら辺にあった木の陰へと歩み寄り……

「よっ……」

その木陰を跨ぐようにピョンと跳ねたかと思うと

「ほら、どうかな?」

次の瞬間には、まるで手品のように姿が変わっていた。
黒基調のスーツ姿から、目に映える明るい緑色の……燕尾服へと。

あぁ、目に焼き付く。

「これは、ボクのお気に入りの……いや、正装といった方が正しいかな?」

その燕尾服は、ツバメの尻尾という名称通り、二股に別れて長い裾が特徴的だが……ツバメよりも、どこか、カマキリのような昆虫の羽を彷彿とさせる形と色合いをしていた。
裏地はシックなベージュ色になっているらしく、捲られて成される襟元や袖元では、その色が映えていて、落ち着いた絢爛さすら感じさせる。そして、所々に赤いキノコのようなモノがあしらわれているが……全体が奇抜である故か、それもお洒落なアクセントのように思える。
胸元には臙脂色に近い大きな蝶ネクタイが付けられているが……かと言って、派手では無い。全体を纏める落ち着いた役割。

「君からしたら、変わった色合いだけど……見た目がいいだろう?特に、このブラウスの質感は最高でね……ふわふわと心地良くて、どれだけ張り詰めても息苦しくない」

だが、そのすぐ下には……ふわふわブラウスにスイカ二つ詰め込んだかのような大きな膨らみ。目すら吸い付くマシュマロおっぱい……
しかも、なぜか燕尾服もぴっちりと沿うように膨らんでいて……そのボディーラインが目に焼き付く。特に、フリルの付いたブラウスは、一目で分かるほどフワフワの綿材質。それを張り詰めさせ、もっちりと揺れる中身も相まって……それこそ、手を沈めたら、どこまでも沈んでしまいそうな……♡♡

「腰回りだって、ボクの身体に沿うように仕立ててあって、余すところなく魅力を伝えられるし」

そして、砂時計のように、末広がりな豊満さをキュッと括れさすラインにも、燕尾服がぴっちりと沿い……その下の安産型の腰が、極めて目に付く。
お尻を覆い隠すような燕尾の部分も、ゆとりあって、服とお尻の間には空間ができ、あそこに挟まりたい……♡なんて色欲を搔き立てる。

「このパンツもね、見た目はお堅い感じだけど、実際は柔軟性に長けててね、履き心地が抜群……どんな体勢でも緩やかにラインが見えて、美しいだろう?」

そのくびれた腰に手を当て、下半身を見せつけるように、体を捻る。
スラックスも薄い緑で成されて、太ももを過不足なく包み込む絶妙なサイズになっており、カッコ良さと色っぽさを両立している。それに、腰から太ももの中腹までと、ふくらはぎから裾までに施されているダイヤの柄が、妖艶なソコに意識を向けさせる。丸みを帯びたお尻と、太ももに……あそこで潰されて、搦め取られてしまいたい……と。

「そして、お洒落は足元も大事……どうかな?このローファー、ボクのお気に入りでね、濃い色が全体を引き締めてくれてイイ感じになってないかな?」

足元も、キノコのアクセントと調和した深緑色のローファーを履いており、鬱蒼とした仄かな木漏れ日を反射して、艶やかに輝いている。

「あぁそうそう、この帽子はボクのシンボルそのものだけど……ファンシーで可愛いだろう?カッコいいボクと相まって、倒錯的な魅力に溢れていて」

頭には緑色の大きなつば付き帽子を被っており、トランプのダイヤ、ハート、クローバー、スペードの柄が、ぐるりと回るように施されていて……さり気ない可愛さを感じる。落ち着いた愛嬌と言うべきか。

そこから覗く表情は、揺らめく草木を愛でるかのように、自然と微笑んでいた。

あぁ、もうダメだ好きすぎる。
この服装だけなら奇抜、だろう。明るい緑の燕尾服なんて、モデルですら着こなす方が難しい。所々のキノコのアクセントも、不思議の国を彷彿とさせるトランプ柄も、まるで狂った帽子屋が被るような大きな帽子もそうだ。
けれども、薫が着てしまうと……まるで、産まれた時からそうであったかのように馴染んでしまう。

見れば見るほど魅了される。
燕尾服自体がそうであるが……肩や肘といった角ばった所はサイズが皺が軽く寄る程度にゆとりがあり、シルエットも角ばって男性的な印象を受ける。
けれども、豊満な胸や、括れたお腹、安産型のお尻といった丸みある部分は、サイズの余裕が敢えて無くされ、ぴっちりとしており、女性的な魅力を意識させられる。
その両面のギャップ。倒錯感。相反した二面性を持つ、そんな魅力に脳が狂わされる。

あぁ全てが狂ってしまう。

正気を保つために意識を逸らそうとするも……どうかな?と広げられた手が、白くてスベスベな手袋に包まれていることに気が付き、ビクンと心が跳ねてしまう。
あそこで、ナニを握られたら、どれだけ気持ちいいだろうか……腰が抜けるほど……♡

「前々から、一度は君に見せたいな……と思っていたけど、昂って忘れてしまうことが多くてね」

そんな俺をよそに、スタスタと歩み近寄ってきて、ポンと添い寝するように寝転がる。
帽子のつばの下に、俺の頭も寄せられて、まるで相合傘のよう。そんな二人きりの空間で、覗く端正な顔をこちらに向けられて……

「どうかな?ボクの衣装……気に入ってくれたかな?」

問われてしまう。
あぁもう好きだ。好きが詰まりすぎて、言葉が何も出せない。
今すぐ抱きしめたい、抱きつきたい、顔を埋めたい、抱きしめてほしい、乗っかって欲しい。
欲望が溢れ過ぎて、何も出来ない。やりたいことが多すぎて何も出来ない。

サラリと揺れる鈍色の髪から覗く赤い瞳は、そんな想いの全てを見透かしているかのように、嗤った。

「ふふっ……♡触り心地も確認してみようか♡まずは……やはり、ここかな?」

流れるように手首を掴まれて、その手のひらが導かれたのは……大きく膨れたおっぱい。綿生地のふわっふわブラウスに包まれて、ぱつぱつに張り詰めた双球に、手のひらが、もちゅり……と柔らかく沈んでいく。

「スーツ姿のワイシャツとは違うだろう?こっちはフワフワのブラウスに包まれてて、衣服越しでもどこまでも沈んでしまう……♡しかも、甘い香りが漂って……♡」

「おおっと、顔を埋めたくて仕方ないって表情をしてるね、別に許可なんて取らなくていいのに……だって、許してくれても、許されなくても、どっちでも美味しいだろう?」

ケラケラと静かに嗤う声が、脳をくすぐる。
まるで、同級生の彼女にイタズラっぽくからかわれるような、甘酸っぱさすら感じる一コマ。けれども、その実態は……もっと淫靡な関係。

「くくくっ……でもまあ、正解だね。だって……」

手のひらから伝わる感触のせいで、魂まで惚けていたところに……ぐいっと、後頭部を掴まれて、その双球に顔を、もちゅぅ……♡と迎え入れられる。
想像以上のふわふわ生地に、もちもちのおっぱい。重量感たっぷりで、甘いミルクのような香りが広がって……♡顔の形に沿うように、その柔乳がみっちりと塞いできて、狭く籠った乳フェロモンしか吸えなくなって……♡

「こんな風に顔を埋めたら、あっという間におっぱいの虜になってしまうのだから……♡♡」

その手が後頭部を離れ、こちらのワイシャツのボタンを、ぷちん、ぷちん……と解いていく。ベルトもカチャリ、と外されパンツごと下ろされて……半脱ぎの状態にさせられてしまう。

そうして露わになった肌に……しゅりっ、と撫でられる感覚が走る。シルクの手袋の感触。
くすぐったさと気持ち良さの境界線をなぞるような摩擦が、肌に痺れを残して……毒のように理性を削る。

「この手袋もいいだろう?触り心地がとても滑らかで、こうやって擦ると……しゅりっ、と音が立って痺れが走ってしまう特注品さ」

その手が、肌蹴た衣服の隙間から滑り込み、胸板やお腹を、しゅり、しゅりっ……となぞり上げる。
くすぐったい快感が身体を支配し、反射的に身をよじって、息を吸おうとするも……もちもちのおっぱいがソレを許さない。新鮮な空気は取り上げられ、甘ったるいフェロモンしか吸わせてくれず……

しゅり、しゅりっ、と胸板を重点的に擦られ、身体を丸めてしまうと……今度は腰に手を回され、爪を立てるようにして肌をくすぐられる。
脊椎と骨盤ごと痺れるくらいくすぐったくて気持ちよくて……ガクガクと震え始めたら、次はお尻を、手袋越しに爪で掻くようにして、カリカリ。五本指の全て使って、ひたすらカリカリされて……♡
じれったくて、くすぐったくて、気持ちいい。そんな快感が腰の奥に溜まり始め、もどかしくて堪らなくて、怒張するナニと共に、ぐぐぐ……と腰が押し出されたところを

「だから……こんな風に君の一番敏感なところを握ってしまったら、腰がガクガクと痙攣して止まらなくなってしまうだろうね。下腹部がきゅぅと締まって、はち切れそうな感覚に苛まれてしまう……♡♡」

しゅりっ、とした苛烈な触感が、その先端を握り締めた。
尿道の奥がキュッと締まる感覚。思わず、背筋がピンと反りそうなほど、ツラい快感。
それに抗うために、身体が暴れようとするものの……すでに体力が搾られ切っており、胸の中で精いっぱい呻き声を上げることしか出来ない。

「あはっ、止めてほしいかい?もっと優しくしてほしいのかな?こうやって、手のひら全体で竿から丁寧に包み込んで、じっくり慣らすように扱くのがいいのかな……?」

すると、今度はなるべく摩擦が起きないよう、竿を軽く包み込まれて、優しく上下に扱かれる。
そんな腰が蕩けそうなほど温かい快感に逃げ込みたくて、胸の中で必死に頷いて意思表明をするものの……

「……ばーか♡優しくしてあげる訳ないだろう……♡♡君はボクに刃を向けた重罪人だからね……♡♡あんなハメ手を隠して、勝ちを取ろうとした先輩さんには優しくなんてしてあげないさ……♡♡」

唐突に亀頭を握り込まれ、そのままグリっと揉み潰されてしまう。こびりついた汚れを落とすかのように、強く、シルク質な手袋の感触を押し付けられ。
そのひと擦りだけで、バチンと脳内で白い火花が散って、意識が散り散りになりかける。

「ほら、このベッドで扱かれると思い出さないかな?あの時、ボクにお持ち帰りされて何度も搾られて意識落とした後……意地悪なカウントダウン手コキで、イジメられた時の記憶が……♡♡」

「君の弱点を探るようにこの指で色んな絡め方をされて、何度も何度も扱かれて、悲鳴みたいな嬌声しか上げられなくなって……しまいには、指を軽く、にゅこん……と引っ掛けられるだけで射精するようになってしまった……♡♡」

そんな折に、吹き込まれる囁き。
そうだ、前もこんな風にベッドに上でひたすら扱かれて、しまいには軽く扱かれただけで全身を震わして射精をしてしまうほど壊されてしまった。
ぐじゅぐじゅと響く粘液音と全身に散りばめられる快感が、あのトラウマを引き出し、その記憶と同調するように……その指がカリ首にかかって……

「こんな風に……にゅこん……♡」

軽く、にゅこんっ、と引っ掛けられただけで、睾丸が引き上げられて、内容物を全部吐き出そうと全身が収縮してっ、ぇ……♡♡

びゅーっっ♡♡♡
ぶびゅるるるっ♡♡びゅるるるっ♡♡♡

「あはははっ!あぁ、君のペニスが思い出してしまったようだ、一度は完全に壊されてしまったことを……♡」

びゅるびゅると止まらない快楽の奔流に飲まれながらも、その笑い声が頭の中に響く。

「不思議に思わなかったかな?毎日、再起不能なまで搾り尽くされて壊されてるはずなのに、寝て起きたら元通りになってるなんて、都合が良すぎると思わなかったかなぁ♡♡」

そうだ、そうだ、確かにそうだ。
こんな、毎日毎日、廃人になってもおかしくないほど快楽を送り込まれていたのに……この感覚を都合よく忘れているなんてっ……♡とまらなっ……♡♡

「くくくっ……そう、ボクにされた事は君の心と身体がちゃんと覚えているよ……トラウマとして奥深いところにしっかり刻まれているけど、普段は眠っているだけさ……♡♡」

「だから、ボクが少しキッカケを与えるだけで、こうやって呼び起こすことも出来るのさ……ほぉら、にゅこん……♡♡」

また、軽く指を引っ掛けられただけで……びゅるるる、と射精が引き起こされてしまう。
ガクガクと、命を代償にしているのでは?と錯覚するほどの大量射精。腰が抜けるを通り越して、蕩けて無くなってしまうほどの……♡

もう、理解してしまった。

これで、心身ともにグズグズにされたバッドエンドの先に、呼び戻されてしまったのだと。
今晩は……そんな壊れた状態で、ひたすら虐められるのだと。

「あっはははは♡♡胸の中でそんな声上げちゃダメじゃないかぁ♡♡心が震えて、もっとイジメたくなってしまうなぁ♡♡♡」

腹底から湧き上がる恐怖のような興奮に、思わず声が漏れ出てしまうが……抱きしめ直され、更に谷間の深いとこへと沈められる。

「ほぉら、亀頭だけ手で包み込んで、ぐじゅぐじゅ〜……ってもみ洗いしてあげたらどうなるかな……?たった一回だけ、ぐじゅっ……ってするだけで、腰が跳ねてしまうぐらい気持ちいいコレを何度も何度も、絶え間なく……」

そして、一擦りだけで発狂しそうなほどの快楽を、絶え間なく何度も、何度も何度も、脳がちぎれてバラバラになりそうで、前立腺が締まって快感を解放しようとするけど、出せないっ……♡でないっ……♡♡もうやめっ……♡♡

「あはぁ……♡♡痙攣が止まらなくて身体が拒絶してるのに、おっぱいに甘えるのに夢中で逃げられないね……♡♡はち切れそうなぐらい限界が迫って、お尻の奥がきゅぅっとツラくなって、切なくて切なくて……♡♡」

でないっ、だせないっ……♡♡ただただツラい快感が溜まっていって、下腹部の奥がキュンキュンと止まらなくなって、ごしごしと擦られる度に剝き出しの快楽神経がこそぎ落とされっ……♡
ノズルをキツく締めた霧吹きの引き金を、無理やり引き絞ったかのように、限界を超えて内側から押し出そうとしてっ、くるっ、変なのくるっ、漏れっ〜〜っ♡♡♡

ぷしっ♡♡
ぷしゃああああっっ♡♡♡

「あはははっ♡♡潮吹きしてしまった♡♡すっごい勢いで吐き散らして、ボクの大事な服がびちょびちょに濡れてしまったじゃないか……♡♡」

意識が途切れそうなほどの弾ける快感が臨界点に到達して……きゅんきゅんと痙攣する前立腺を通って放出されるサラサラの液体。
激しいオーガズムで全身の筋肉が痙攣しつつ、まるで漏らしてるかのように、自分の意思とは関係なく漏れて、変なのが一緒に出てっ……♡♡じわぁっとした快感を残しつつ、体力と一緒に漏れっ……♡♡

「それじゃ、ボクの服を汚した罰として、溜め込んだ潮を全部噴き出すまでゴシゴシの刑さ……♡亀頭がぴっかぴかになるまで、ごしごし……♡♡」

噴いてる最中もカリ首の窪みにキッチリ指を沿わせて、捻るようにゴシゴシと扱かれ、快感の波が増幅して、痙攣が止まらない……♡
反射的に逃げようと暴れるものの、ただモチモチのおっぱいに埋めてるだけの顔が、全く抜け出せなくて、スベスベの手袋から逃れられずに、ぷしゃっ、ぷしゃぁぁ……と延々と潮を噴かされ……

ようやく波が収まった頃には、もう、全身が弛緩してまともに動かなくなっていた。
プールに入った後の授業のような、甘い倦怠感が全身を包み込み、そのまま寝入りそうなほど蕩けて……

「くくくっ……♡♡たった一回の潮吹きで力無くだらーん……としているけど、大丈夫かな?これを何度も繰り返す、っていうのに……♡♡」

けれども、しゅりっ、と擦れる手袋が、それを許さない。
射精もして、潮吹きもして、敏感になった亀頭を容赦なく、ぐじっぐじっ……と揉み潰され、またアレがっ……♡

「実はね、これは恐ろしい計画の途中なのさ、君を苗床に加工してしまう企みの最中……♡こうやって体力を奪い尽くして、芋虫みたいに這いまわることしか出来なくしてから、ボクの身体で圧し潰して養分をびゅーびゅー吐き出すだけの存在に堕とそうとしているんだよ……♡♡」

苗床に……どこを触っても心地良さそうな衣装と肉体に、抱きすくめられ、圧し掛かられ、全身を弄り回される苗床に……♡

「だから、こんな潮吹き手コキに屈したらダメさ?敏感な鈴口を手のひらでゴシゴシされても、潮を噴いたらだーめ……♡衰弱したとこを苗床にされてしまう……♡♡」

「ボクの身体にぎゅーっと潰されて、ひたすら精液と潮を搾られてアヘアへ善がらされて、永遠に抜け出せなくなってしまう……」

脅すように諭す声が、かえって破滅的な期待を膨らませていく。
先ほどの潮吹きの快感がじぃーんと広がってるのも相まって、ダメだ、だめ、だめ……これ以上潮吹きをしてしまったら、ホントに抜け出せなく……♡薫から逃げられなく……♡♡
なんて思考が膨らんでる間も、その手のひらは、まるでマッチ棒に火をつけるように、ゴシゴシと先端を擦って、カリ首も狭い輪っかを通すようににぢにぢと削られて……ビクン、ビクンと身体の制御が効かなくなり始め……

「おやおやぁ?また痙攣が始まってしまったね……もしかして、まだ冗談だと思っているのかな?」

「悪いけど本気だよ……これは卑怯な手を使った君への罰でもあり、ボクの理想でもあるからね。愛する人を苗床にして、ジメジメと栄養を吸い上げるだけの生活……♡♡」

「この世で一番愛おしい人を、この自慢の身体に埋め込んで、生かさず殺さず、ひたすら快感で圧し潰し……悲鳴のような嬌声を愉しんで、甘く悶える身動ぎを全身で感じながら、精液を貪って、深いキスで想いを吸い出して……♡♡くふふっ……♡♡」

愛する人……このままじゃ、ずっとマゾヒストが悦ぶ寵愛で虐め抜かれて、いかがわしい抱き枕のように薫の妄想や欲望をひたすらぶつけられて、狂わされることにっ……♡
また、潮吹きが、くるっ……♡きゅんきゅんと締まって……♡♡くるっ、だめっ、いやっ、なりたいっ、亀頭がびりびり痺れて漏れっ……♡♡ぅあっ、ぁぁ〜〜っ♡♡

ぷしゃああああっっ♡♡♡
ぷしゅっ♡♡♡ぷしゃぁぁ♡♡♡

「あーあ、そんなにぷしゃぷしゃと潮を吹いて……ちゃんと話を聞いていたかい??どうにかしないと体力ごと根こそぎ奪われてゲームオーバーにされてしまうよ……苗床なんて嫌だろう?」

分からず屋の子供を咎めるような声で咎められるものの、その手は亀頭全体を握り込んで、キャップを締めるように捻じってきて……止まらない……♡
全身に流れる快楽電流から逃げようと身をよじるものの、薫の身体に軽く抑え込まれ、刺激を逃がすこともままならない。

「……ホントに君は、欲しがりの卑しん坊さんだね。あんな罠でハメようとしてたクセに、こんな苛烈なお仕置きで虐められて、悦に浸って……恐ろしい結末をチラつかされたら、より一層悶えてしまうなんて……♡♡♡」

「ほら、顔を見せてごらん?どうせ酷い顔をしているんだろう?」

後頭部を掴まれ、パッツリふわふわな双球から顔を引き抜かれる。
そうして視界が開け、嗜虐的な笑みを浮かべた彼女と、目と目が合った瞬間……その笑みが、より一層、深く歪んで、赤い瞳が仄暗い炎で灯った。

「くふっ……♡♡そんな顔をしてしまって、ボクを誘ってるつもりかい?おちょくってるつもりかい??許せないなぁ、どうせ虐められたかったのだろう??ボクをこんなにも、狂わせてっ……!こんなに弄んでっ……♡♡♡」

ワナワナと怒りに震えるように力が籠る彼女の、昂る声色に、高まる体温に、本能が──浅ましい本能が恐怖して、身体を反転させて這いつくばるように逃げようとしてしまった。

「あぁ今更逃げようとするなんて、ほんっとに君はっ!誘うのがっ!上手だなぁっ♡♡♡もう手加減なんて無しさ、君が体液をすべて吐き出して、指一本動かせなくなるまでゴシゴシしてあげるよっ……♡♡♡」

後ろから覆い被さるように抱きしめ直され、背中にぎゅぅぅ……♡と押し付けられたモノは、熱くて、柔らかくて、今にも吞み込まんばかりに貼りついてくる。
改めて帽子の下へと寄せられ、ぴとっと耳介に添えられた唇からは、ドロリとした吐息と激情が流れ込んで……ぞわぞわっと全身の産毛が立った次の瞬間には

ぐじゅっ♡♡♡ぐじっぐじっぐじっ♡♡♡

竿が逃げないよう片手でがっちり握られて、もう片方の手のひらを亀頭に押し付け、磨くようにして握り潰され……粘液音と強烈な快感が脳内で散らばって……♡♡

ぷしっ、ぷしゃっ♡♡♡
ぷしゃぁぁぁっ♡♡♡

脳が千切れそうになって、意識がっ、ぁ……♡♡

「おっと、ダメだよ、気絶するなんて許さないさ、ほら気付け薬を吸わせてあげよう」

──というあまりの快感で意識が跳びそうなった瞬間、顔に押し当てられる匂い。饐えて、甘酸っぱくて、濃くて、脳が暴れてしまうような匂いがっ……♡♡

「ボクのローファー……じっとり籠ってひどい匂いがするだろう??君を屈服させることしか考えてない甘酸っぱい征服欲が染み付いてて、とても嗅げたモノじゃない……♡♡」

ローファーの匂い。人として興奮しちゃイケない匂いなのに、その忌避感とは相反して脳内のGスポットを直接搔かれてるような感覚に陥る。
頭皮がじくじく疼いて、マゾ欲が、屈服心が、膨れ上がって……♡こんなのっ……♡♡

「あぁ、こんなのでイってしまったら人間じゃないね……♡♡じっとりした靴の匂いなんかで前立腺疼かせて、マゾマゾしながら悦んだら、もう人としてお終い……♡♡ボクの足元に這いつくばるマゾ奴隷になるしかないね……♡」

「ほぉら、だめだめだめ〜……ボクのローファーに負けるな負けるな、何度潮吹きさせられても、屈したらダメダメ……♡♡心が折れなければ負けじゃない……♡♡くくくっ……♡♡もっと抵抗しな、しろっ……♡♡」

虫をいたぶるように、弄ばれて、抵抗を促されるけど潮吹き止まらなくてうごけなっ……♡♡靴の匂い、薫の濃い匂いにまけっ、まけるっ……♡♡

ぷしっ、ぷしゃぁぁぁっ♡♡♡
ぷしゃぁぁぁっ♡♡♡

ぷしゅっ♡♡♡

ぷしゃぁぁぁっ♡♡♡

……♡♡

「はぁー……♡♡結局負けてしまったかぁ……♡♡くったくたになって、ボクの下敷きにされても、甘え悶えるだけ……♡♡」

「じゃあ、ゆーっくり、じぃ〜っくり、身も心も魂も、ぜーんぶ貪り喰ってあげるよ……♡♡」

そんな声が聞こえた頃には、もう全身が甘い甘い倦怠感に包まれ、ろくに動いてくれず……ただ薫の重みに潰されて、甘え悶えることしか出来なくなっていた。
だからといって、優しくしてくれる訳でも無く

「ん−?太ももに溺れてぐじゅぐじゅと擦られるのツラいのかい?堪え性が無いなぁ、この先、ずぅっとこんな感じだと言うのに……♡それが君の結末さ……♡♡」

「くふふっ、痺れる悲鳴だね……♡♡これなら、何十年、何百年と飽きる気がしないや……♡♡」

何度も、何度も、潮も、精液も、搾り取られ……時にねちっこく弄ばれ、時にプライドを踏みにじるようにイジメられ、絶え間ない快楽の奔流に吞み込まれてしまった。
何度意識を落として目を覚ましても、下敷きのままで……詰んだことをこれ以上になく実感して……♡

そんな悠久を過ごして、元に戻らないぐらいグズグズになった後

「やぁ、おはよう♡今日はもうお仕事の日さ」

また、気が付いたらエレベーターの中に居た。いつものように、お姫様抱っこの状態で。
どことなくツヤツヤとした様子の彼女に微笑まれ、ドキリと心が跳ねる。何度目であっても、変わらず恋に落ちてしまいそうだ。
その衣装は……黒いスーツ姿に戻っていた。

「ん、あぁ、あの衣装を着るには……まだ、あっちの世界が馴染んでいないからね」

まあ、直に馴染むはずさ。
なんて呟きが、聞こえた気がした。

「さて……今から降ろすけど、立ち方はちゃんと覚えてるかな?」

そうしてお姫様抱っこの状態から、足を地面に着かされて、支えられてた腕を離されて……少しフラっとしたものの、何とかまともに立ち上がる。
久々に味わう感覚。かじかんだ所が融けるように、足先からじぃーんと力が籠って、正常に戻っていく。

「あぁ、なんだ立ててしまうんだ……じゃあ、もっと下敷きにして搾り取れば良かったなぁ……二度と立ち上がれないぐらい……♡♡」

嫌味っぽく嗤う黒い笑み。前髪の蔭となった目元から覗く赤い瞳が、にぃと細まっていて……その光景に、ゾクゾクと熱いモノが滾って……

「……あははっ!冗談冗談、冗談さ!友達にそんな酷い事する訳ないじゃないか♡」

ケロッと一転して、あっけらかんとした笑い声が響き渡る。
ぱんぱん、と肩を叩かれるのは、間違いなく親しい関係が故の行為で、安堵のような感情が広がるが

「まあ、あんまりヤダヤダするようなら、友達じゃ無くなってしまうかもしれないけど……」

耳元でこっそりと囁かれた言葉が、あまりに刺さってしまい、耐え難いほどの欲望が勃ち上がってしまう。

「くくくっ……♡♡♡まったく、なんて顔をしているのさ、困った先輩さんだなぁ……♡♡」

愉悦、憐憫、嗜虐、色んな感情がぐちゃぐちゃに混ざったような笑顔で抱き寄せられ……

その光景が──どんなモノよりも美しく、身を捧げてしまいたい、と本気で思ってしまった。

それから、明くる日も……
来る日も来る日も、毎日、毎晩、薫と過ごしていった。
24/02/03 00:17更新 / よね、
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