連載小説
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蛇足:3/14は真っ白でした[ぬれおなごの夫]
「諸君。本日は、何の日か知っているか?」

「え、ええ。」

「あれですよね。」

「あれッスよね...」

「そうだ。ホワイトデーだ。そして、ホワイトデーの翌日の、出勤率を知っているか。」

「え?」

「んん...??」

「なんか、あるんスか?」

「20%」

「...え?」

「それも、その20%の内訳が、未婚男性100%だ。」

「...あっ」

「うわぁ」

「...あっ」

「分かっただろう。...既に田中と沢田は有給を"2日分"入れている。恐らく今も"絞られたり吸われたり"の、阿鼻叫喚と化している事だろう。」

「まぁ仲が良いのは良い事なんですけどね。」

「まぁそうだな。...しかし、明日の人員ゼロは流石に不味い。...ぶっちゃけたまには逆襲したい。搾られっぱなしはなんと無く悔しい。」

「課長の本音が出たっスね。」

「チーフの奥様より、こんなものを頂いた。」

「なんですかこれ?錠剤とリキッド?」

「"絶頂抑制薬"と"魔物娘用強力媚薬"らしい。前者は早漏防止、後者は魔物娘が早漏の旦那に合わせる為の薬だ。」

「そんなもの組み合わせたら...」

「そう...それが、今回の狙いだ。各自、『ホワイトデーなんだから真っ白になるまでホワイトチョコ頂戴♥️』状態で待機する嫁をイキ果てさせてみないか?」



***


私、ぬれおなごの古谷 香夜(フルヤ カヤ)と申します。

今日はホワイトデー。

ホワイトデーと言えば、「身体が白く濁るまで搾精する日」と、スライム属の奥様方が仰っておりました。

目の前で一緒に食事をとる巧(コウ)さんから、そんなになるまで精を頂けるかと思うと、身体が既に熱く...

熱...く...

は......て...?


「...はぁ...はぁ...っ...」

「どうしたの?」

「...っ!い、いえ、なんでもありませんわ...」


おかしい。

私のカラダ、そんなにはしたなくは...


「...大丈夫?布団に横になる?」

「え、ええ。申し訳ありませんが...」

「大丈夫。じゃあお皿片付けておくね。」


お皿を渡そうとして、コウさんの指と私の指が触れた瞬間。


「...っ!?!?」


危うく、お皿を落としそうになりました。

それぐらい、甘くて、痺れるような感覚が、私を襲ったのです。


「ホントに大丈夫?後で様子見に行くからね?」


何故だか、いつものコウさんには無いような、加虐的な炎が、瞳の奥に見えたような気が致しました。



コウさんがお風呂に入る音を聞いて、

すぐさま私は、はしたなくも自分を慰めておりました。

自身のカラダの特性を鑑みても、オカシイほどの愛液の量。

グチュグチュと浅ましい音をたてて、私の指を三本飲み込んでいます。


「はぁ...!あぅ...!っ!」

スパートをかけ、果てかけたその時。


「何してるの?」

冷ややかな目で私を見下ろす、コウさんの姿が有りました。


「!?......あ、あの...っ...これは...」

「いけない奥様だなぁ」

「〜〜〜〜っ!?」


耳元で囁かれ、その息が耳を擦っただけで、軽く果ててしまいました...

嗚呼、はしたなく、下の口から涎が零れて...

!?

あ、あなた様!?そ、その手はなんでしょう!?

「カヤ、イキそうだったのにイけなかったんだよね?手伝うよ?」

「ゃ...!も...果て...今は...!」

違いますあなた様!もう私は果てて敏感に!

それに、先ほど指先で触れられただけであの有り様...!

そんな手で、そこに触れたら...!

訴えようとして、コウさんの"眼"を見て戦慄して。



ぐちゅり



私は一瞬、意識を失ったのだと思います。

全部が真っ白。


次に見えたのは、波打つ私の太もも、噴水のように吹き出す愛液。


「...ぁ......ぅ......!!」

「いっぱいイったね。カヤ。」


あ、おなか、なでられ


「あううっっ!?」


ブシャ ブシャ


どうしてしまったのでしょう、わたしのカラダ

さっきから、果てっぱなしで


あぁ



「...あ、あなた様...そ、それは、本日は、その... ヒッ!?」


コウさんの、雄々しいモノが、私の下に、当てられて

それだけで、果てるときのようなぞわぞわ が私の背 中を駆け巡っ て...!


「あな、た様...! わた、くし、へん、なんです...っ!...今夜は、だ、駄目で...んああああああ!!!」



私の意思に関係なく、絶叫。

もう、何を以て果てているのかいないのか、分からない始末。

きっと、ずぅっと、果てたまま


カラダの柔らかさを変えようとしても、身体が絶頂の波に揉まれすぎて、言うことを聞きません。


「ずっとビクビクしてる。気持ちいいんだ?」


きもちいい なんて ものじゃ

ずっと

おしりから あたままで

はてるときのしびれがずっと...!


「はっ、はっ、はっ、はっ...!」


浅い呼吸をしながら、横に首を振るしか出来なくて。


「あれ?物足りない?」


ちが ちがう まって


「...じゃあ、動いてみる、ねっ!」


ブチュッ


「!? ぁぃィィィィ〜〜!?」


しきゅう うちあげられ て


「凄いうねり方...っ!あの薬無かったら瞬殺されてたなぁ...っ」


くすり? なんの


私はそれ以上、考えられなくなっていました。

もう、絶頂に頭が追い付かなくなっています。

壊れた蛇口のように、私は水を撒き散らしています。



コウさんの抽送に、絶頂が追い付かず

絶頂が詰まって、貯まっていっているような

もし これが ぜんぶきたら

あ あなたさまの め

こきょうの ふるいど おもいだして



「...っく!出すよ、カヤっ!」



ああ わたし こわれ







3/14の記憶は真っ白に塗り潰されました。
19/09/05 01:12更新 / スコッチ
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■作者メッセージ
「あら、もう料理教室始まるわよ。古谷さんの奥さんは?」
「"全身筋肉痛でお休み"だそうでーす」
「筋肉って概念が有る事と、そんなになるまで何したんだっていう事のどっちに驚けば良いのかしら。」


***

動機などありません。魔が差しただけです。

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