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スネークウーマン・ショー
ep・0 この読み切り作品は…

ここはとある男の自室。
真っ暗な室内で男はモニターに映し出された戦利品に満足して、祝杯代わりにワンカップの清酒の蓋を“パカンッ”という小気味の良い音を立てて開ける。冷蔵庫でキンキンに冷やした清酒をゴクリ、ゴクリと喉を鳴らしながら流し込むと、心地良い満足感と達成感が全身に広がっていくのであった。
男はモニターに映し出された映像にニヤリと笑う。
映し出されていたのはアダルトDVDの映像であった。
それだけならば問題ないのだが、男が見ている映像はバリバリ違法な方法で入手した真性ロリ幼女のアダルトDVDであり、もちろん映像にはモザイクの欠片もなく、監督や出演者が画質内容共にこだわりにこだわった作品は、まさに暗黒の芸術と呼ぶに相応しい一品だった。

ロリコン兄さん
「素晴らしい……さすが諭吉さんを(わん♪)枚も叩いて買った甲斐があったもんだぜ。この幼い身体がなんとも………ククク、そろそろだな。俺のマイサンがはちきれそうだ。よし、待ってな相棒。人肌に暖めておいたこだわりのロリっ娘オナホをヌルヌルローション塗れにして突っ込んでやんよ」

???
「待てぇーいッッ!!!」

ガシャーン

オナニスト兄さん
「うわっ、窓ガラスが割れた!?チクショウ、もう国家権力の犬が嗅ぎ付けやがったのか!ポリスメンどもめ、これ以上近付いてみろ……これ以上近付いたら俺の臭い精液でこのロリっ娘の映るモニターを汚してやるぞッ!!」

???
「世間体すら気にしない蛆虫め、我が姿を見るが良い」

オナニスト兄さん
「ぐわっ、サーチライト級の逆行で何も見えねえ!!」

???
「性癖は人それぞれ。それは良い………だが、現実の生身の女性に接する方法は多々あるにも関わらず、ただ自慰のために多額の金銭と時間を割き、たかが手淫のために他人には理解し難いほどのこだわりを見せ、やがて繁殖機会を失い道を踏み外す者。人、それを“プロ・オナニスト”と呼ぶ。………魔物娘で良ければ私がフリーの女の子を紹介してやろうか?」

オナニスト兄さん
「勝手なことを…!俺の楽しみを邪魔しやがって…。だいたいテメエ何者だッ!!」

人虎姐さん
「貴様に見せる腹筋はないッ!」(シャキーンッ)


おわかりいただけただろうか。
だいたい全部こんな感じの読み切りです。


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ep・1 クロビネガ的には正しいドラクエ


偉そうに太った王様
「おお勇者よ、よくぞ参った」

その日、無職だった男はいい加減親の脛かじりも飽きたのでハロワにでも行こうかと数年ぶりにスーツを着ていたら、突然ステイタス画面で職業が『ニート』から『勇者』に変わったので王様に呼び出されたところだった。
勘違いされそうだが童貞ではない。
ちなみに今は『用があるなら貴様が来いっ!』と男らしく言ってみたら、家来たちの容赦なくボコボコにされた上に、簀巻きにされて王様の前に転がされているのである。

偉そうに太った王様
「そなたの耳にも聞き及んでおろう。ついに魔王が動き出したのじゃ。そう、あれは我が先祖に当たる伝説の勇者として名だk」
(ピッ)
(主人公にとってまったく必要もなく、特に興味もない一族の自慢話と詳細な世界情勢が語られます。このまま通常にテキストを読まれる場合は、20分ほどテキストが自動送りで再生されます。早送りは出来ません。)

うるさい王様のいらない話をスキップしますか?

→はい(ピピッ)
 いいえ
 しゃぶる


偉そうに太った王様
「という訳なのじゃ。勇者よ、我が王家に伝わる最強装備もそなたに授けよう。何なら結婚適齢期をオーバーランしておるが、魔王に攫われた爆乳の姫もそなたに嫁がせても良い。だからどうか魔王を退治してほしいのじゃ」

勇者
「断るッッ」

1秒も悩むことなく断りました。
結局説得されるまで1週間を要しましたよメンドクセエなコイツ。


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ep・2 クロビネガ的には正しいドラクエA


突然だけど、スライムがあらわれた

スライム娘
「やあやあ、われこそは〜!マスコットキャラとして名高きスライムなるぞ〜!んふふふふ、勇者くんってば一人旅〜?じゃあさ、おねえさんといっしょに良いことしない〜?まおう様たおそうなんて気も起こらなくなるくらい、気持ち良いことしてあげちゃうよ〜♪」

勇者
クロス・アウッッッ!!!!!

勇者は何の迷いもなく、すべての装備を脱ぎ捨てた。
最強装備は捨てられたので消えてしまったが、所詮偉そうに太った王様の持ち物だったので執着心も愛着もなく、むしろなくなって清々していたりするのは誰にも言えない秘密である。
ついでに常識とか世間体も投げ捨てた。
勇者は生まれたままの姿になった。

スライム娘
「ヒッ!?」

勇者
「最初に言っておこう。俺はニートであった頃、親の金をタンスの奥から盗み出しては、あらゆるジャンルのパフパフ屋に通って快楽をこの身に刻み付けてきた。ムチ打ちお仕置きプレイ、超絶お馬さんプレイ……そうそう、女装させられてアナルを責められたこともあったな。そんな俺を、お前は満足させることが出来るかな?」

スライム娘
「退却っ!!」

スライム娘は逃げ出した。
しかし回り込まれてしまった。

勇者
「遅いっ!」

スライム娘
「エイトマンか、こいつ!!!」

勇者
「俺の聖剣エクスカリバーはもう準備万端、今にもヘソにくっ付かんばかりにいきり立っている。だが、まずはお前にその気になってもらうためにも、やはり俺からお前に御奉仕してやろう。安心しろ、痛くしない。むしろ俺の鍛え抜かれたゴッドフィンガーは、もうやめてって言ったってお前を篭絡するまで止まらんぞ」

スライム娘
「たすけてぇぇぇーーーーッ!」

……………………………。

…………………………。

………………………。

……………………。

スライム娘を堕とした。(ちゃらりらら〜ん♪)
勇者のレベルが98上がった。
テクが1上がった。
回数が72上がった。
固さが2上がった。
回復力が43上がった。
すべての数値が99になりました。

スライム娘Aが仲間になった。
スライム娘Bが仲間になった。
スライム娘Cが仲間になった。
スライムむす(ry

スライム娘Aが勇者の子を身籠りました。

冒険を諦めますか?

→はい(ピピッ)
 あたりまえじゃん?
 つぎはこの子のおとうとかなぁ、あっはっは


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ep 3・ラグナロク(わん♪)ラインの思い出


冬木 良弘(人間)
「ラグナロク(わん♪)ライン?ああ、昔やっていたっすよ」

ラグナロク(わん♪)ラインとは、ある意味ネットゲームと呼ばれるジャンルをメジャーにした一大ブランドであり、数々のコミックアンソロジーや関連グッズにて人気を博したMMORPGのことである。
最近はしていないけど、と彼は付け加えた。
どうやらパソコンのスペックの問題らしく、首都と呼ばれるエリアに行くと必ずフリーズを起こし、パソコン内部から嫌な音が度々するようになったため遠ざかっていたら、フェードアウト気味で引退してしまっていたのだという。
作者とまったく同じ理由、というのが気にならないでもないが。

八津叉 香苗(ラミア)
「私もやっていたよ。冬木くんとは話が合いそうだね」

そう言って男・冬木の同僚であるラミアの香苗は笑った。
独身で一人暮らしの勤め人ということもあり、仕事帰りにあるファミレスで少し遅めの夕食を取ろうと立ち寄ったところ、そこには彼より一足早く来店し、食後のコーヒーを楽しんでいた彼の同僚である八津叉 香苗が、店に入って来た冬木を目ざとく見付けると笑顔で自分のテーブルに招いて相席させた。二人の関係はあくまで職場の同僚であり、仲は良かったが互いのプライベートまではよく知らないという微妙な関係である。
ちなみに二人の職場は、魔界役所の戸籍課である。

冬木 良弘
「へえ……ちょっと意外。八津叉さんもゲームってやるんだ」

八津叉 香苗
「意外かなぁ…?私だって大学時代はかなり遊んでいたものさ。朝起きたらまずパソコンを起動してラグナにログインする。そのまま昼まで一心不乱にプレイして、午後の授業のために学校に行く……ふりをして学校の隣のネットカフェで夜7時半まで無言で一心不乱にプレイしていたものさ。7時半にスーパーで半額セールを始めるから、それで食料を調達して家に帰ると再びログイン。後は夜中の4時過ぎまでひたすら無言でマウスをカチカチして仮眠する、という毎日を繰り返していたよ」

冬木 良弘
「それは“遊んでいる”の意味が違うんじゃ…?」

むしろどう見てもただの廃人プレイヤーです。
ごちそうさまでした。

八津叉 香苗
「……我ながらよくゲームも大学も卒業出来たと思っている。でもあの頃はレベル上げやアイテム入手が楽しくて、リアル生活とか割とどうでも良かったんだ。ネットの向こうには仲間がいたし、今でもあの頃の仲間とはリアルで会ったりしてる。冬木くんは、やっぱり何となくプレイしていたクチ?」

冬木 良弘
「えーっと…俺も他人のことは言えないんだけどイシスってモンスター覚えて…って覚えているよねぇ、どう考えても。そんなになるぐらいプレイしてりゃ、嫌でも覚えているよね」

説明しよう。
“イシス”とは、ラグナロク(わん♪)ライン内にあるピラミッド・ダンジョンに出没するおっぱいプルンプルンなパッツンショートカットのラミア系のモンスターのことである。
可愛い見た目に反して、意外に強いモンスターだった上にワラワラと数が湧いて出没するので、万年ソロプレイヤーだった作者は何度も苦汁を舐めさせられ、一時期軽いトラウマになっていたというのは今では良い思い出である。

冬木 良弘
「俺、某イラスト掲示板でイシスのイラストを見て以来惚れちゃって。ちょっとオタ仲間に聞いてみたら、そのキャラの出てるゲームがあって、しかもペットシステム実装でペットに出来るっていうから始めたクチなんすよ。すみません、ぬるい萌えオタクで……」

ガシッ ぐるぐるぐるぐるぐるギチギチギチッ

冬木 良弘
「おうわっ!?八津叉さん、何巻き付いてんすか!?」

八津叉 香苗
「い、今のプロポーズよね!?ラミアなイシスたんに惚れちゃったなんてラミアの目の前で堂々と告白するんだからもう結婚前提にしたお付き合いを私に今申し込んでいるのよねわかるわ」

冬木 良弘
「ちょ、顔近い!後早口過ぎてを何言ってるかわかんないっすよ!!」

冬木 香苗(旧姓・八津叉)
「子供は何人?おうちはもちろん白いブランコのある庭付き一戸建てよね?ああ大変御両親にも挨拶もしなきゃ。これから忙し過ぎて仕事なんかしている場合じゃないわ!!明日から二人揃って限度一杯有休取って、朝から晩まで子供仕込まなきゃ!!!」

冬木 良弘
「八津叉さん落ち着いて……おうわっ!?いつの間にか籍を入れられてるし!」

その後ファミレスを出た二人は、夜のネオン輝くホテル街に消えて行った。
まあ、このお話の教訓。
例え思い出話や二次元の萌え話であっても、女として成熟したラミアの前でラミア系モンスターが好きだったとか、無防備に超不用意に言っちまえば
当然の如く、詰みであるッ!!!


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ep 4・宿利京祐×三国志演義


関羽
「ほう、縁談とな」

呉の使者
「はい、孫権公の御子息と将軍の御息女の縁談がまとまれば、蜀にとっても我が呉にとってもまたとない良縁となりましょう。どうか何卒、何卒良きお返事をしていただきとう御座いまする」

関羽
「ふむ……確かに我が娘と呉王の子息。またとない縁談であろうな。しかしその縁談を受ける訳にはゆかぬ。何故なら『虎の子を犬の子に嫁がせる訳にはいかぬ』からな」

呉の使者
「い、犬の子ですと!?関羽将軍、それは我が呉に対する侮辱で御座いますか!」

関羽
「いや勘違い召されるな、使者殿。ワシはただな………」

関銀屏(人虎姐さん)
「おお、ここにいたんか親父ッ!何だ何だ、その辛気臭いツラは。平兄ぃも平兄ぃで相変わらず身体の線がほっそいしよぉ。肉食え肉ぅ!おおっと、今日は親父たちに陣中見舞いに猪をとっ捕まえて来たんだ。うっかり素手で殴ってたら20頭も殴り殺しちまってさぁ。ついでに目障りだった山賊どももぶっ殺しといた。まったくどいつもこいつも弱すぎて鍛錬の相手にもなりゃしねえぜ……アッハッハッハ!!」

関羽
「……文字通り虎の娘でしてな。呉王の御子息に娘を制御出来るほどの器量と武勇が御座いますれば、ワシの命が散ることになるやもしれぬが、この縁談早急に取りまとめましょうぞ」

呉の使者
謹んで辞退申し上げまする!!


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ep 5・宿利京祐×三国志演義 その2


関銀屏(人虎姐さん)
「チクショウ…!親父の弔い合戦に掛け付けてみれば、周りは敵だらけ火がボーボーだし、劉備の伯父貴は見当たらねえし、親父の青龍偃月刀一本じゃどうやっても打開しようがねえ…」

夷陵の戦いクライマックス間近。
大軍を擁する蜀皇帝・劉備の油断に浸け込んだ呉の将軍・陸遜の放った計略により、蜀軍は火に囲まれ次々と討ち取られていった。その混乱の中で関羽の娘である関銀屏は一人、亡き父の遺した青龍偃月刀をまるでジャイアンがのび太から何かを奪うように弟・関興から無理矢理奪い取って剛勇を奮っていた。
しかし多勢に無勢とはまさにこのこと。
気が付けばジリジリと包囲を狭まれ、休みない戦いですっかり体力を消耗していた関銀屏は、少しでも呼吸を整えるべく迫り来る呉軍の目を掻い潜り、今は物陰で竹筒に入れて隠し持っていた酒を煽るように飲んでいた。

関銀屏(人虎姐さん)
「……まっ、劉備の伯父貴はいざとなりゃ躊躇なく家族を捨ててでも逃げることが出来る“逃げのスペシャリスト”だし心配はいらねえか。となるとやっぱウチの弟どもだわぁ。安国(関興のこと)も益徳の伯父貴んとこの苞坊やも初陣だし、しっかり働いてりゃ良いんだけど…。やっぱりアタシが納得いくまで鍛えときゃ良かったぜ、まったく!」

何気に恐ろしい愚痴をこぼす関銀屏。
しかし束の間の休息は、呉軍によって再び破られた。
追撃を緩めることなく呉軍は攻め上がって来る。

関銀屏(人虎姐さん)
「こんな時、親父ならどうしたんだろうなぁ…。親父…………いや、一人で曹操十万の大軍相手にした益徳の伯父貴の方が参考になる……ふむ、そっか……伯父貴って本物の馬鹿だったから、きっと何も考えてなかったから大軍に向かっていけたんだな。…よしっ、アタシもッ!!」

???
「一人で行くな、大たわけ!」

元々思考能力は高くない関銀屏なのだが、そのチンケな思考能力すらもゼロにして『真・三国無双じゃねえんだぞッ!』とツッコミを入れられそうな勢いで、大軍に向かって真っ直ぐ突撃しようする彼女に対して、彼女を制止する声が響き渡った。
関銀屏がその声の方に振り返ると、そこには赤く燃え盛る紅蓮の炎を背景に“紅い毛並みの馬”が、むしろ紅い毛並みが猛々しい方天画戟を携えたケンタウロスが腕組みをして関銀屏を厳しい目付きで睨んでいた。

???(ケンタウロス)
「貴様なら一人でも勝ち目がないとは言わぬ。だが、これは現実だ。アクションゲームじゃないんだぞ!万が一にも貴様が討たれては本当にシャレにならんのだ。そこのところをしっかり弁えんか、大うつけ者めッ!!」

関銀屏(人虎姐さん)
「………ど、どなた?」

???(ケンタウロス)
「……フッ、こうして顔を合わせるのは初めてだったな。だが、私に対して“どなた”と申せど、貴様の中で答えがすでに出ているはずだ。我が一族は義理堅いのでな。猿顔の皇帝気取りの馬鹿息子に嫁がされそうになったのをすんでのところで阻止してもらったり、父亡き後人妻萌え族の乱世の奸雄に危うく寝取られそうになった母上もろとも、かつての敵でありながら私たちを引き取って養ってくれた関羽殿の恩義に報いるのは今しかない。裏切りで破滅した父上の汚名をいつの日か晴らすためにも、貴様に死なれてしまっては困るのだよ、関銀屏ッ!!」

関銀屏(人虎姐さん)
「まさか…“裏切り”に“猿顔の皇帝気取り”に、その“方天画戟”はッ!?」

呂玲綺(ケンタウロス)
「我こそは赤兎“呂玲綺”なり。かの飛将軍・呂布が忘れ形見よ!」

関銀屏(人虎姐さん)
「力を……貸してくれるのか…!?」

呂玲綺(ケンタウロス)
「ああ、共に関羽殿の……仇を討とうぞ…。我が背に乗られよ、関銀屏!蜀に一対の天下無双ありと、呉の有象無象どもに骨の髄まで刻み付けてくれようぞ!!」

呉に『遼来来』以来の“泣く子も恐怖で漏らす”レベルのトラウマが、呉軍全体に関銀屏と呂玲綺の手によって、西武ライオンズの中村選手のようにもう一つ“おかわり”されたのは言うまでもない。
しかしその後、蜀軍大敗の自責の念に駆られた劉備は病に臥し、まもなく息を引き取った。
………引き取ったのだが、死に際に『息子が皇帝としての素質なくば、君が皇帝に即位し蜀を頼む』と言ったその言葉を、時の丞相にして天下に知られし名軍師たる諸葛孔明の良妻・黄月英(龍)が社交辞令を真に受けてしまい、二代皇帝・劉禅に皇帝たる器なしと見るや否や、孔明を無理矢理即位させて蜀三代目皇帝として君臨する。
さらにどんどん貧弱化していく武将たちに戦闘民族系魔物娘を嫁がせることにより、次世代の人材の強化を図って、ついには蜀創成期の反則的なレベルを超えた、超ハイスペックな智勇兼備の武将たちの育成に成功する。特に蜀の代表格である武将たちで結成された魔物娘戦闘アイドルグループ“五虎将”は強力無比であり、筆頭将軍である関銀屏と呂玲綺の働きは他の追随を許さなかった。

……………まぁ、何が言いたいのかというとですね?
三国時代終了のお知らせということですよ。あるぇー?


【追記】

なお、五虎将には一人だけ男の娘が存在していた。
名を“黄忠 漢升”と言い、もしかしなくても『あの』おじいちゃんである。
実は夏侯淵討伐の後、彼の老いて益々盛んな武勇に惚れ込んだ人虎が彼への褒美として自ら押し掛けて嫁にしてもらった結果……、何とすっかりインキュバスになってしまい、それどころかどんどん若返ってしまって、あのおじいちゃんの印象はどこへやら、すっかり嫁(人虎)好みの“美少年”になってしまったのである。

黄忠(ショタ顔)
「むむむ、ワシってこんな顔じゃったかなぁ…?」

人虎(嫁)
「青年の逞しいあなたも素敵だったけど、今の可愛いあなたも素敵ですわ!ところで今度はこんなフリフリの衣装を夜なべして用意したのだけれど、今夜はいけない女装ショタプレイなんて如何かしら〜!!」(ハァーッ、ハァーッ、ハァーッ)

黄忠(ショタ顔)
「おい、鼻血鼻血」

ちなみに武力はそのまま可愛くなりました。
経験豊富な最年長の将軍が、最年少でほぼ不老不死の身体を手に入れたので、蜀の未来は安泰のようですよ、残念ッッ!!魏、呉、マジ涙目。


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ep 6・愛のホテル(パロディ)


(カタタン……カタタン…)

彼氏(純粋培養童貞)
「あ、やっばーい。電車終わっちゃった〜どうしようか?」(棒読み)

彼女(純粋培養処女ユニコーン)
「わ……私、気分が悪いの…。どこかで横になって休みたいわ…」(棒読み)


気分はもう、とっくにホテル。
でも出来るなら、ラブホテルはやめにしたい。

そんな………クリスタルなあなたに


ホテル・ニューコシフリ



(ボーン……ボーン……ボーン…)

団地妻(ぽちゃ系オーク)
「ねえ……あなたぁ…」

団地夫(四十路超え疲れた中間管理職)
「お、俺…疲れてるんだよ…。最近腰も痛くてさ……ぬふぅ!?」

団地妻(ぽちゃ系オーク)
「そんなこと言ってぇ……お尻責められたら、すぐに元気になっちゃうクセにぃ♪」

団地夫(四十路超え疲れた中間管理職)
「ほ、本当に疲れているんだってば……ま、前と後ろを同時に責めないでぇ!!」

人生に、飽き飽きした。
人生に変化を求めたい。

そんな………ナイスミドルな、あなたに


ホテル・ニューコシフリ



(わお〜ん♪………わんわんわん♪……きゃいん♪)

教師(爽やか系二十代男性)
「ア、アリスちゃん………ここ、良さそうじゃないか。ここにしよう…ね?」

生徒(思春期真っ盛りアリス)
「………うん♪……あ、お兄ちゃん、前から人が来ちゃう…!」

教師(爽やか系二十代男性)
「い、急いで隠れなきゃ…!」

このままでは、社会的地位が……駄目になる…。
でも出来るなら、内緒で関係を続けたい。

そんな………ドリームボーイな、あなたに


ホテル・ニューコシフリ

愛を育む、ゴージャスな雰囲気
二人を安心させる、リーズナブルなお値段

ホテル・ニューコシフリ

二人をその気にさせる、数々のアイディア

ホテル・ニューコシフリ

人目に付かない、くわんぺきなッ!出入り口

ホテル・ニューコシフリ

図鑑世界のファッショナブル・モダン・ナイトライフは

ホテル・ニューコシフリ


レッツ、エンジョォイ……メイク、ラァヴ…!



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ep 7・アニメ次回予告


アタシ、夢島きらら、バフォメット。
今年、腰掛OL(わん♪)年生!
だぁ〜〜〜〜い好きなお兄ちゃんは……いつの間にかアタシより年下になっちゃった。
今でもあの人が忘れられないの………白鳥星座の氷河様…!
何が悲しくて、すぐに結婚退職するつもりだったOLを何年も何年も続けながら、世界征服を狙う悪の秘密結社“東西南北解放戦線・青白い狼”なんかと残業代も出ないのにいつまで戦わなきゃならないのかな…。
あっ………、後輩のあの子も来月結婚だっけ…。
今月もご祝儀貧乏か……ほんとに嫌になるわぁ…。
恋人もなし、ご予定もなし。最近連休の過ごし方もわからないし……
あはは……やだ……急に涙が出てきちゃった…
もう、更年期障害にはまだ早いぞ、きらら(てへっ♪)

次回、『魔法乙女 ときめきバフォメット☆ア☆ラ☆フォード』
第46話【ついに現れた最強の敵 コンニャクの良子】

次回もみんなに〜〜 ときめき☆ラリアット〜♪


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ep 8・エアコンが壊れた日(ラブコメ注意)


このお話のポイント……男の名前は好きな名前を入れちゃってください。



史上最高気温を更新したその日、僕の部屋のエアコンが天に召された。
真っ黒な煙を上げて自らの終焉を知らしめる姿は、まるで撃沈されゆく戦艦が最後に一矢報いようと放つ砲撃のようで、家電製品ながらもその高潔さに僕は涙を誘われていた。
まあ、灼熱の太陽が照り付ける中で僕の死亡フラグが立ったことだけは間違いなく、どちらかと言えば絶望の涙だったような気もしないでもなかったりする。

リリム
「ほんっとうに暑いわねぇ、ここ」

そう言って文句を垂れるのは恋人のリリム。
何の特徴もない一般人の僕が彼女と知り合えたことだけでも奇跡だというのに、それがどこをどう間違えたのか恋人同士という関係になれたのは、もはや奇跡という言葉では片付けられない、“奇跡以上”の出来事だった。おそらく僕は一生分の運を使ってしまったのだろう。
彼女との関係が続けられるように、ギャンブルだけには手を出すまいと心に誓っている。


「暑いんならさ……どこか出かけない?図書館とかショッピング・モールとか。そっちの方が絶対涼しいと思うよ。何ならアイスでも奢るし」

リリム
「アイスは魅力的ね……でも、良いわ。あなたの部屋の方が解放的で良いもの」

そう言って彼女は僕のベッドの上に寝転んだ。
僕の部屋にいる方が“開放的”というのは、今現在の彼女の格好に起因する。彼女は黒のタンクトップを着て、冷凍庫で冷やした僕のトランクスを穿いている。彼女が言うには、この格好の方が楽なのだそうだ。
普段は種族が種族なだけに、まるでお嬢様のようにキッチリした格好をしているのだが、僕の部屋にいる時だけは別で、着ている物をすべて脱ぎ捨てると、いつも今目の前でしているような楽なファッション(?)になる。

リリム
「それにね、トランクスの下……何も穿いてないの♪」


「っ!?」

リリム
「うふふ……嘘よ♪」


「お、驚かさないでくれよ……うわっ!」

動揺していたところに、彼女の尻尾で足下をすくわれた。
僕は踏ん張ることも出来ず、そのまま尻尾に引っ張られて、彼女が横たわるベッドの上にドサッという音を立てて倒れ込んだ。彼女が僕を抱き寄せる。
暑い室内。
汗ばんですっかり濡れたタンクトップ越しに感じる熱い彼女の身体。
柔らかな胸の感触に、首筋から立ち昇る甘い彼女の体臭。
彼女の首筋を流れる一筋の汗を舌で舐め取ると、僕を放さないと言わんばかりに彼女は足を僕の身体に絡め、より隙間なく密着してくる。
熱い。
僕はすっかり彼女の熱に参ってしまっている。

リリム
「………ねっ、もうこんなに汗掻いちゃってるし。どこかお出かけするにも、一回シャワーとか浴びてサッパリしたいな…」

そう言いながら、彼女は太股に僕の固くなった肉棒を執拗に擦り付ける。
目は真っ直ぐ僕の目を見詰め、真っ赤になりながら優しく微笑んでいた。
嗚呼、本当にこの人は悪魔なんだな。
僕を甘く切なく堕落させる小悪魔なんだね。

リリム
「もうちょっと汗、掻いちゃおうよ……私、『 』君の匂い……好きだから、このままシャワーで流しちゃうのって勿体ないよ…」


「僕も……あなたの匂いが好きですよ…」

リリム
「じゃあさ〜……匂いフェチ同士ってことで♪」


エアコンが壊れていた。

真っ黒な煙の断末魔を上げて己が使命を全うしたエアコンは、僕たち現代人が忘れかけていた夏の暑さというものを思い出させてくれた。
僕の部屋には二つの荒い呼吸が、低い唸り声のように響いている。
軋むベッドの上で裸になった僕たちは、何をする訳でもなく、ただ汗だくになりながらお互いの匂いを嗅ぎ合いながら過ごしている。やがて嗅ぎ合うだけじゃ満足出来なくなった僕たちは、密着したままの姿勢で滑り込ませるかのようにして求め合った。
愛し合う二人の熱気に包まれた部屋は、汗と精液の匂いが充満している。
何度も何度も、エアコンが壊れていることも忘れて僕らは求め合った。

嗚呼、エアコンが壊れている。

……………………………。

…………………………。

………………………。

……………………。



リリム
「そういえば、昨日は電気屋さんに修理お願い出来なかったね」


「…すっかり忘れてた」

リリム
「じゃあさ、今日も暑いまんまだ」

今日も気温は昨日をもさらに超えるらしい。
そうだというのに彼女は僕の部屋に入って来るや否やすべての窓を閉めると、唯一の涼風であった扇風機のスイッチすらオフにしてしまった。徐々にではなく、あっという間に部屋の温度が上昇していく。
それなのに、振り向いた彼女は妖しい笑みを浮かべていた。

リリム
「今日も、一杯嗅がせてね♪」

この夏、僕は一体何キロ痩せるのだろうか。
正直検討も付かない。





13/09/15 01:52更新 / 宿利京祐

■作者メッセージ
ついにモンハン4が発売されましたね。
こんばんわ、少しずつ投稿感覚が短くなってきました宿利です。
購入直後にさっそくキャラクリをしたのですが、
今回は好みのモデルがかなりあり、どれにするか迷って30分掛かりましたw
アイルーまでカスタマイズ出来たのはカプコン様々です。
名前はガチャ、垂れ耳丸尻尾で可愛く仕上がりましたヒャッハー!

さて今回はショートストーリーの詰め合わせでお送りしました。
実はこれ、一本のSSにするには短すぎてボツにした作品の詰め合わせですw
それなりに評判が良かったら第二弾を出すかもしれませんが、
とりあえず表に出せて、出来不出来は別としてちょっとホッとしております。
各話を楽しんでいただけたら嬉しい限りです。

それでは最後になりましたが、
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
またどこかでお会いしましょう(^^)ノシ

追伸、ニンジャスレイヤー面白いwwww

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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33