読切小説
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峠のお茶屋 〜雪原に花を添えて〜
「はぁ!? 何ふざけたこと言ってるんだ!?」
僕、北原 昭博(きたはら あきひろ)はその言葉に耳を疑った。

親父がミスって、その火の粉がこっちに降りかかってきたのだ。
その内容は、なぜか
「水没したAE110カローラを修理して乗れ」
と言ったものだった。
それこそ100万どころの騒ぎではない高額賠償の可能性すらある為に、親父はそれを引き受けてしまった。
親父はカローラの部品取りなんて簡単に見つかると思っていたらしいのだが・・・

実は昨今、カローラを解体屋で見ることは滅多にない。
かつて販売台数No.1を誇っていたほどの車種が何故解体屋に流れないのか。
理由は簡単、エコカー補助金で大量虐殺されたところに中東を中心とした海外の貿易商が廃車や中古車をどんどん買い漁っているからだ。
実際、僕自身にも知り合いの貿易商から「あったら教えて」と言われるほどだ。

自分は3軒の解体屋と顔なじみだが、その全てが首を横に振った。
仕方ないので、とりあえずは県内中の解体屋とカローラ店、それから対象をスプリンターにも広げネッツ店にも片っ端から電話した。

結果?
予想どおり、1台も見つからなかった。
仕方ないのでメーカー関係なしに全てのディーラーを当たったものの、ダメだった。
個人経営の中古車店すらも、その全てが首を横に振った。

「残念だけど、修理開始が1年後になることも覚悟して。これが現実なんだ。」
中古車輸出の現状を知らなかった親父達は如何にも「ウッソだろー!?」と言う表情。
そりゃそうだ。自分だって、事情を知らなければそう言う反応をするだろう。

そして今日も解体屋に顔を出す。
今日もカローラはなかったが、210系のカリーナがヤードにあった。
もしかしたら・・・と思ってボンネットを開け、エンジン形式を確認したのだが・・・
「チッ、7Aかよー。5Aか4A-Gなら部品取りに使えたんだけどなぁ。」
・・・確かに110系カリブに7A搭載車はあるが、正直なところ公認車検が厄介な上に僕自身がMTしか乗れないので5A-FEエンジン+MTの組み合わせが欲しいところだった。
ミッションはともかく、水没となるとエンジンやコンピューターはなぁ・・・。

=======================

そんなある日、見知らぬ番号から電話が掛かってきた。
恐る恐る電話に出てみると・・・

「私、徳原ネッツ神山店の石田と申します。昨日カリブの事故車が入りましたので、110系カローラの部品取りをお探しとお伺いしてお電話差し上げております。」
「えっと、神山店の石田さんですね!? 今すぐ現車確認に伺います!!」
僕はアシにしていたキャリイに慌てて飛び乗り、徳原県神山市に向かった。
探し求めていた部品取りが、やっと見つかった。

と、思ったのだが・・・

「北原様、誠に申し訳ございません!! お客様にお伺いしたところ、修理するとのお返事でございました!! 私の早合点で、貴重なお時間を無駄にさせてしまいました!! 足代は多少色を付けて弁償させて頂きますので、どうかお許し下さい・・・」
「はぁ・・・そうですか。まぁ、110系が入ったらスパシオだろうがレビ・トレだろうが連絡お願いします。」

現物を見たところ、ハッチゲートが大きく歪んでいた。
これでは早合点をしても無理はない。
別に事を荒げたいとは思っていないので、とりあえず足代だけ貰ってその場をあとにした。

「誠に申し訳ございませんでした・・・今後、優先的にお話をさせていただきます。」
「うぅん、もう謝らないでください。」

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「あぁー、もう疲れたぁー。」
頭は石田さんを許しても、疲れた身体はそう簡単に許してはくれない。
何せ、神山店までは片道150km以上もあるのだ。赤帽サンバーじゃあるまいし、軽トラで走るにはチト辛い。実際、ステアリングに伸びる腕も痺れてきた。
これは危ない。エコノミークラス症候群じゃあるめーな!?

「まぁ、一休みしていくか・・・」

峠にさしかかったところにあった、小さな喫茶店。
まだ道は60km以上ある。予定があるわけでもないし、ゆっくりティータイムってのも悪くない。

店内は薄暗く、電球の照明とふかふかの座席。
まさに80年代ぐらいの喫茶店と言った感じだった。

「いらっしゃいませー。」

奥から出てきたのは、30歳くらいの落ち着きのある女性。
全てを優しく包んでくれそうな雰囲気に、静かな色気を感じる。

「それじゃ、ホットの紅茶を一つ。」
「はいっ。それでは、お好きな席へどうぞ。」

僕は、窓辺のボックス席に座った。
外をぼーっと眺めていると、プリウスやアクアばっかりを積んだプロフィアのキャリアカーが何台も店の前を通過していった。塗装保護用フィルムが貼られていることからすると、おそらく新車配送センターからディーラーに運ばれている最中なのだろう。
そして、今度はユニック付きのファイターがやってきた。車体に業界団体のマークが描かれていたことから、解体屋のものだとすぐわかった。
荷台にはランカスターとアスティが載っていた。どちらも事故車っぽい雰囲気はなく、ただ単に買い換えで潰されていくだけのように見える。

「よく考えると、僕らは外人さんに比べてクルマを無駄遣いしてるのかもなぁ。」
「全く、その通りですね。」

彼女が、トレーを持ってやってきた。
よく見るとミルクやガムシロップもカップ入りではなく、小洒落た器に入っていた。
そして砂糖もスティックシュガーではなく小皿に置かれた角砂糖だ。
普段何か飲むと言えばスーパーで安売りしているボトル飲料の僕には、ちょっと異世界だった。

熱すぎない絶妙な温度の紅茶が、疲れ切った身体に染み渡る。
「あ、良ければこちらもどうぞ。お代は結構ですから。」
彼女が、ツナサンドを差し出してきた。僕はせっかくだからと、遠慮なく頂戴することにした。

「へぇ、それでこんな遠いところまで。」
「まぁね。でも、広い目で見るとこれはいいことだと思うよ。外人さんが、最後の最後まで使い切ってくれるんだから。」
「えぇ、そうですよね。」
「でもまぁ、本当は僕らが最後まで使い切らなきゃいけないんだけどね・・・。」

このツナサンドは思いの外、ボリュームがあった。
しかも、続けてチーズとハムの挟まったホットサンドが出てきたりもした。
喉の渇きを癒した所にサンドで空腹が満たされると、軽トラで240kmも走った事による疲れが襲ってきた。
ダメだと思いつつも、瞼はどんどん重くなる。
そしてついに、僕は眠ってしまったのだった・・・。

=======================

・・・数時間後。

「お目覚めですか、昭博(あきひろ)さん。」
「えぇ、すみませんね。だいぶ疲れていたみたいです。」
「いえ、しっかり休憩して貰うのは峠の御茶屋の役目ですから。」
「あ、それでは僕は・・・」

あれ?

「少し、お話ししませんか。」

窓際に追いつめられた僕は彼女にどいて貰わないと席を離れられないのだが、席を立つ様子がない。おまけに、彼女の左腕が僕の右腕に巻き付いていた。

「私のこと見ても、あまり驚きませんでしたね。」
「うん、むしろ成熟した女性の色気を感じました。」
「まぁ、年齢的には私もそろそろ熟女の仲間入りですからねぇ。」

・・・確かに、彼女はそれなりに年喰っているように見える。
だけど、その体つきの良さは本物だ。
そこに成熟した大人のフェロモン振りまかれたら・・・!!!

「あ、あのっ!! また次の物件をチェックしないと・・・あだっ!!」
慌てて立ち上がった僕は、テーブルに脚をぶつけてしまった。
そしてバランスを崩し・・・

ぼふっ。

でぇぇぇーーーっ!!!
これじゃモロ膝枕じゃないかぁぁぁーーーっ!!!

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「す、済みません、すぐどきますので」
「いいんですよー。このままいてください、ね。」

・・・マジでヤバいって!! 色っぽすぎる!!

「ふふ、こんなおばさんで大きくしちゃうなんて。でも、女として嬉しいわね。」
「・・・すっごく、エロいです。」
「・・・私と、したいですか?」
「・・・え!?」

「昭博さんが望むのならば、私はここで股を開きますよ。」

・・・はい?

「魔物娘にとって、欲情されるというのは嬉しいことなんです。もっとも、私の場合はもう「娘」とは言えませんけどね。」

・・・凄く、魅力的な条件だ。

だけど、そんな一時の感情で「夜を過ごす」訳にはいかない。ここはやっぱり、断って帰・・・!?

「な、なんだこりゃ!!??」

外を見ると、帰れる状況ではなくなっていた。

幸川県もそうだが、徳原県で積もるほど雪が降るなんてことはまず無い。
深雪(みゆき)峠が積雪で通行止めになったなんて話も、まったくもって聞いたことがない。
ところが、今日に限って既に積雪10cmほどの雪が降っていたのだ。

当然こんな土地柄、道行くクルマもチェーンどころかスタッドレスさえ履いてない。と言うか、どっちも持ってない方が多数派である。
そして、どこにでもいるおっさんが乗ったプリウスがコーナーにさしかかったのだが・・・

「わ、バカ!! スノーロードの恐ろしさを知らないのか!?」

その走りは、速度からしてドライと変わらないという自殺行為だった。しかもタイヤもエコタイヤ(当然夏タイヤ)のままだった。
当然というかコーナーを曲がりきれずに、隣の錆びて朽ち果てた「元」自販機に突っ込んだ。で、その勢いで派手に3回転半の横転。当然、そのプリウスは廃車確定だった。おっさんが無事だったのが不幸中の幸いと言えよう。

「・・・ったく、これだからプリウス乗りって奴は・・・と言いたいところだけど、この状況じゃなぁ・・・。」

おっさんの愚行に呆れつつ、そして我がキャリイも同様に冬支度をしていないことを今更のように思い出す。いくら4WDと言えども、夏タイヤのままではこんなの走れるわけがない。

「今夜は、泊まっていってくださいな。」
「いや、そこまでして貰うわけにはいかない。車中はk」
「ダメですよ! こんな寒い中車中泊なんかしたら風邪ひいちゃいます! お布団は一緒に寝ればいいから、ね。」
「それはさすがに」
「ふふ。昭博さんが望むなら、たぁ〜っぷり気持ち良くしてあげる♪ 魔物熟女のテクを、甘く見ちゃダメよ。 二度と忘れられないくらいの、最高の夜にしてア・ゲ・ル♪」
「ハイ!?」
「昭博くん、可愛いわぁ♪ ずっと、ずぅ〜っとお世話してあげたぁい♪」

この時点で僕に対する呼称が「さん」から「くん」に変わっていたことに気付くべきだった。
そして何より、その目が僕を狙ってることに。

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結局、僕は牡丹さんの申し出に甘えることとなった。
「さぁ、もうお風呂の準備ができてますよ。」

冷えた体を温めてくれと、有無を言わさず僕を浴室に通す牡丹さん。
そのご厚意に甘え、身体を洗っていると・・・一つ、気になることがあった。

そして、洗濯機の動作音が聞こえる。
まさか・・・!!

「着替えならもう洗濯してるから大丈夫よー♪」
・・・しまった。罠に掛かってしまった。
洗濯して、その後アイロンで乾かしたとしても1〜2時間は掛かる。
と言うことは、その間僕は真っ裸と言うことだ・・・

今のこの状況。
僕が望めば股を開くと言った魔物娘の家で素っ裸になっている。
しかも着れる服がない。
おまけに雪で交通は麻痺。

・・・

「昭博くん・・・」
「何ですか、牡丹さ・・・」

ガラガラガラガラッ。



!?

何と、牡丹さんが扉を開けて浴室に入ってきたではないか!?
しかも、服を着たままで。
更に、そのまま全裸でずぶ濡れの僕を抱きしめてきた!?

「・・・私を、犯してください。今晩だけでも構いません。私に、昭博くんの温かさを下さい。」
「ダメです、牡丹さん。牡丹さんは魅力的なんですから、もっといい男を見つけて。」
「嫌です! 私は、昭博くんとしたいんです!!」

「・・・わかりました。でも、今晩だけですよ。」
「そ、それでは!!」
「僕だって、牡丹さんとヤりたいです・・・ほら。」

僕は牡丹さんから少し離れた。

そして、ビンビンになったソレを見せたところ・・・
「ね、いつまでもビンビンじゃ辛いでしょ? お口でしゃぶって飲んであげようか? おっぱいで挟んで欲しい? それともやっぱり、お○んこの中がいい?」

・・・

「その前に、牡丹さんをじっくり見たい。そして、触りたい。」
実は、さっきとは牡丹さんの服が違っていた。
裾は限界まで切りつめられ、その下にプリーツの入った超ミニスカ。
肩の部分にもカットが入っており、トドメがニーソと白いひもぱむ。
まるで、昔読んだ巫女服ベースの少女マンガのヒロインを更にセクシーにした感じだ。

「・・・そんなにじろじろ見ないでよ。ババア無理すんなとか言われたく」
「牡丹さん、そんなこと言わないで。きれいな脚に、豊かな谷間。素敵ですよ。もう、前戯とか何とかすっ飛ばしてハメたいです!!」

・・・ついに言ってしまった。

「前戯なんていりませんよ。私のお○んこはもうどろっどろです。さぁ、お好きなように♪」
「牡丹さんっ!!!」

ついに、僕のタガが外れてしまった。
牡丹さんの股布をずらし、僕のモノを一気に飲み込ませた。
ところが・・・

びくっ、びくんびくんっ・・・

・・・一番奥まで挿入したその瞬間、僕はイってしまった。
牡丹さんの中が、あまりにも気持ち良かったのだ・・・。

「ごめんなさい・・・」
「私の中、入れた途端にイっちゃうくらい気持ち良かった?」
「はい・・・」
「じゃ、回復するまでお湯に入って休憩しよっか。」
「そうですね。」

「じゃ、服脱い・・・どうしたの?」
「・・・着たまま、入ってくれませんか?」

我ながら、妙なお願いをしていると思う。
ところが、結局は牡丹さんも男を興奮させる為なら、ヤる為ならぶっ飛んだ要求を受け入れる魔物娘だったわけで・・・

「昭博くんのお願いなら、全然大丈夫ですよ。」

何の抵抗を見せるでもなく、その服のまま湯船に入ってくれたのだった。

=======================
(※この節は牡丹さん視点です。)

「・・・」
昭博くんが、黙りになってしまった。
何がまずいのだろうか。

・・・

「・・・やっぱり、帰ります。服、どうなってますか?」
「え、どうしたの!? 夕飯もお布団も準備してるのよ!?」
「だって、その・・・牡丹さんの包容力に、絶対堕落レベルで甘えちゃいそうなんです!!そんなの絶対ダメです!! だから帰ります!! 本当に・・・!?」

湯船から出ようとする昭博くん。
私は彼の手首を掴んで、それを阻止しました。

「堕落したって、いいじゃないですか。私は、昭博くんに甘えられたいです。」
「うぅ〜ん・・・」

「堕落して社会復帰できなかったとしても、ここにいれば問題ありませんよ。だからぁ・・・」

ぽみゅっ。
私は昭博くんの首に手を回して、彼の顔を私の胸に押しつけました。
「真面目で優しい昭博くん、私はあなたのことが気に入りました。だから、思う存分甘えてくださいね。」

・・・

何も答えようとしない昭博くん。
でも、その表情は次第に緩んできました。

「触りたいなら、好きなだけ触ってくださいね。」

そう言うや否や、昭博くんの両手が私の胸に飛び込んできました。
あぁっ、乳首こりこりしないでぇ♪
そんなコトしたら、もう我慢できないよぉ♪

あれ、昭博くんの様子がおかしいですね・・・

・・・あ、また私を犯そうとしてるんですね♪
「・・・もう一回、お願いします。」
「ふふ、どうぞ♪」

そして、もう一度股布をずらして・・・

あぁんっ♪
ひろくんのお○ん○んがまた入ってきましたぁ♪
カチカチお○ん○んきもちいい♪
こんなおばさんでカチカチにしてくれるなんてぇ♪♪

ばちゃばちゃばちゃっ・・・
ひろくんが浴槽のお湯を掻き回して、激しい音を立てる。

「凄っ・・・牡丹さんの中、これ我慢できない・・・」
「あぁっ、いいのっ、ひろくんのお○ん○んいいのおっ!!! 中よっ!! イくならお○んこの中だからねっ!!!」

・・・

「・・・ッ!!!」

びゅくっ、びゅくっ、びゅくっ・・・

あぁんっ、ひろくんまたイっちゃったぁ・・・。
ひろくんのせーえき、あったかぁい・・・。

「ひろくん、こんな魔物おばさんの身体でよければ、好きなだけ見ても触ってもいいわよ。」
「え!?」
「そ・の・か・わ・り・・・自分でしちゃダメですよ。私のお○んこで好きなだけ処理してくださいね。私だって、この売れ残りの身体が疼いて仕方ないんですから。」

=======================

牡丹さんはその後素早く身体を洗い、風呂をあとにした。
「服も乾かしてお夕飯の用意もしておきますから、20分後に出てきてくださいね。」

最早、僕は牡丹さんの誘惑には抗えなかった。

さすがに喫茶店をやっているだけあり、牡丹さんの料理の腕はかなりのモノだった。
その為、悪いと思いながらも箸が止まらない。

「・・・美味しく、無かったですか?」
「え!?」

全く見当違いな質問だ。

「だって、なんだか深刻そうな顔してますから・・・」
「いや、こんな美味しい手料理をごちそうになって悪いなとね。」
「でしたら、もう少し嬉しそうな顔をしてくださいよ。私は、別に迷惑だなんて思っていませんから。それに・・・」

「ちょ、牡丹さんっ!?」
いきなり、僕の横に座ってきて・・・軽く身体を密着させてきた!?

「私は昭博くんのことが気に入りました♪あなたさえ良ければ、これからずぅ〜っとお世話させてくださいな♪」
「!!!!????〜〜〜〜ッ!!!???」
「・・・じつはですね、私も昭博くんにお世話されたいんです。さっきみたいに、お布団の中で♪」
「!!!!!?????」
「実は、あれでも手加減してる方ですよ? 私が本気を出せば、昭博くんは失神しそうな快感の中、大量射精させられちゃいますよ♪」

な!?
アレで手加減した!!??

そう言えば、あの時牡丹さんは基本僕の言いなりだった。
確かに、冷静に考えれば魔物の攻撃(勿論性的な意味で)があんな程度で終わりな訳がない。

「おうちに帰っても、ずっと私のことを心に刻んでいて欲しいです。ですから・・・」
「ですから・・・?」
「お夕飯のあとは、早速お布団に入りましょうね♪」

・・・また、あの身体を好きにできる。
牡丹さんの失神しそうなテクって、どんなのなんだろう。

そう、僕は牡丹さんに期待していたのである。
・・・しかしやはり疲れていた僕は、布団に入るなりすぐに眠ってしまった。
牡丹さんも、僕に無理強いすることはなかった。

=======================

翌朝。
「昨日は本当に、お世話になりました。」
「いえいえ。私も久々に、人肌の温かさに触れられましたから。ところでですね・・・」

牡丹さんが、ついてこいと僕に言ってきた。
こぢんまりとしながらも綺麗に整備された裏庭に、屋根付きのガレージ。
そして、そこにあったのはブルーシートが被されていた、大きな物体。

「これ、使ってください。」
その下には、まるで族車の如くルーフが失われたスプリンター。
しかしイグニッションキーを捻るとその5A-FEはまだまだいけるぜと叫び続ける。

「本当に・・・いいの?知り合いの貿易商ならこれでも5万は硬いよ?」
「本当に困っている人に、使って欲しいんです。」

僕にこれをタダでくれる、その事情を訊こうと思ったが何だか訊きづらかった。
もしかしたら、何か悲しい過去があったのかも知れない。

・・・

それから数ヶ月。

水没車だけに一度ホワイトボディ(※)にまでしてしまった後、各部を徹底洗浄。
細かい錆も除去しながら、文字通りゼロから組み上げた。
水没時の衝撃だろうか、バンパーは見るも無惨な姿になっていた。まぁ、そこは何とか強引に顔面スワップで対処。
電気系はハーネスから交換した。後々のトラブルを嫌い、可能な限り元のパーツは再使用しない方針で作業したのであった。

そして、ついにその日がやってきた。
全てが組み上がり、陸運局に名義変更を申し込んだのだ。
(ちなみに車検は、この時点で幸いにも2ヶ月残っていた。)

保険の手続きなど書類関連の全ての作業も完了し、いよいよシェイクダウン。
足回りも日本車でお決まりの新車からヘタってるのではないかと疑うレベルのグニャサスを捨てて強化したので路面のギャップこそ拾うが嫌な挙動はない。

そして、気がつくと僕は深雪峠にいたのだ・・・

=======================

深雪峠にある、小さな喫茶店。
そこには、大人の色気を纏ったゆきおんながいる。

「あら、昭博くん!」
「お久しぶりです、牡丹さん。」
「これが例の車両なんですね。・・・あ、懐かしい匂い・・・」
「水没車ですからね。頂いたドナーのパーツをフル活用させて頂きましたよ。」

・・・にしても、相変わらず牡丹さんはエロい。
その声に、顔に、身体に気がつかないうちに欲情したのだろう。
気がつくと、我が愚息は・・・

「あ・き・ひ・ろ・くん?」
「は、はいっ!?」

「久しぶりにお会いしたことですし、私の身体でヌいて行きませんか?」
「え、いいんですか!?」
「・・・昭博くんとなら、毎日でもしたいくらいですよ・・・? この熟れた身体を性処理に使って頂けるなんて、嬉しい限りです。(できればここに来て頂ければ、身の回りのことも全部・・・)」
「え、今何か言いました?」
「ふふ、早速始めましょうか。」

=======================

店内に入ると、そこは暗かった。
どういう事かと思ったが、何のことはない。今日は最初から休みだったのだ。

一つだけ、電球スタンドを点ける。
電球色の光が、その場を落ち着いた感じに、ふんわりと照らす。
そして、牡丹さんのお尻がテーブルに載っかると・・・

「さぁ、お好きなように。前戯は不要ですよ。」

その言葉に誘われるがままに、牡丹さんの裾をまくる。

「脚・・・開いてください。」
「はい・・・♪」

その先には、彼女によく似合う水色のセクシー系デザインのぱんつがあった。
正直、布地はだいぶ小さかった。
そしてその小さな布地は・・・少し、染みができていた。

「牡丹さん・・・いただきます。」
「はい♪召し上がってくださいな♪」

そして僕は股布をずらし、痛いくらいに晴れ上がった愚息を彼女の穴にぶち込んだ。
彼女はあの時と同じように、いやそれ以上に熱烈に僕をもてなしてくれる。
ただ、それはとてつもなく熱烈すぎた。

そして・・・

「ごめ・・・牡丹さ・・・ッ!!!」

ぶびゅっ、びゅぷるるるっ、どぷっ・・・

彼女に挿入しきったその瞬間。
1週間分溜まっていた僕の愚息は、その瞬間に音を上げた。
本能が腰を前に突き動かし、牡丹さんの奥に、奥に種付けを行おうとする。

そして、激しく感じていたのは僕だけではなかった。

「数ヶ月ぶりの昭博くんの生ち○ぽぉ♪生ち○ぽ気持ちいいっ♪びくびく射精も気持ちいいっ♪おま○この奥、昭博くんのせーえきがノックしてるうっ♪」

これだけヨガってくれると、やっぱり嬉しい物がある。
なので、自分の余韻がだいぶ収まり描けたところで・・・

「牡丹さん、イかせてくれてありがとう。」
そう言いながら、思いっきり腰を打ちつける。
「だ、だめぇっ、私・・・イっちゃうぅーーーーッ!!!」

・・・

「あうっ、はふうっ・・・昭博くん、凄く、良かったです♪」
「牡丹さんも凄く良かったです。ところで・・・実は僕、まだまだ満足してません。ガンガン突きながら、揺れまくるその片手でなんか収まりきらないおっぱいを揉んで、吸って、顔を突っ込みたいんです・・・はうっ!?」

僕がそう言った瞬間、牡丹さんの締め付けが一層強くなった。

「そう言うスケベな子には・・・ご褒美ですっ♪」

そう言うと、牡丹さんは嬉々とした表情で胸元をがばっと開いた。
「では、今度はこのおっぱいをいじめてください♪」
「それじゃ、予定変更。パイズリしてくれるかな。」
「はいっ♪昭博くんの頼みなら、できる限りのことを致します♪」

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1回溜まった分を放出しきって、少し落ち着いた僕の愚息。
しかし、さすがは「魔物熟女」。回復させるのなどお手の物だった。
両手で僕の愚息を包み、粘液だらけとなったそれを口に含む。
「あひふぃろふんのへーれひ、やっはりおいひぃ・・・」
(昭博くんのせーえき、やっぱりおいしい・・・)

ねっとりとしたフェラで一瞬のうちに回復した愚息。
彼女はすかさず、それを彼女の渓谷に落とし込んだ。
ひんやりとしていながらも、不思議と熱を感じる彼女の谷間。
そこを犯していると思うと、凄く興奮する。

しかもだ。
彼女は器用に、小気味よく左右のおっぱいを動かすのだ。
「だ、だめ、そんなコトされたら・・・」
「あらあら。感じてくれて、私はすっごくうれしいんですよ。それに・・・」

「私は、早漏な方って好きですよ。だって、気持ちいいのを我慢できないって事でしょう?」
・・・そう言う解釈になるのか。

「だからぁ、我慢なんて、しないで下さいね?」
そう言うと、更に激しく動かしてきた。
そしてしばらくすると、今度は・・・またしゃぶられた。

「あふぇいひろふん!! らひれ!! わらひろおふりひ、いっひゃいらひれ!!」
(昭博くん!! 出して!! 私のお口に、いっぱい出して!!)

じゅっぽじゅっぽと激しく顔を動かし、舌を動かす文字通りの搾精フェラ。
そのテクに、耐えきれるわけもない。

「や、まずっ、出る・・・っ!!!」
自らの射精を感じる瞬間、彼女の後頭部を抱えて顔を股間に押しつける。
そして次の瞬間・・・

びゅっ、ぶびゅっ、ぴゅーっ・・・

さっきよりは幾分か大人しいものの、それでもまだたっぷりと出してしまった。
しかも、出したものを美味しそうに飲むではないか!?
さらに、なんと・・・出してるそばから、舌で攻撃されているのだ。
これはヤバい。気持ち良すぎる。
快感が身体中を支配し、身体を自由に動かせない。
そして、今度は自分がテーブルの上に倒れ込んでしまったのだ・・・。

ちなみにその後、そのままの体制で完全に火がついた牡丹さんに騎乗位で犯された。
しかし挿入した瞬間を最後に意識がぶっ飛んでしまい、もう何も覚えていなかった。

=======================

そして、意識が戻った後。
「ご、ごめんなさい・・・私、昭博くんとえっちできるのが嬉しくって、思わずやりすぎてしまいました・・・」
「・・・確かに、恐ろしいくらいだったね。でもさ・・・」
「でも?」
「そんなに求めてくれるって事が、凄く嬉しいです。」

それを聞いた瞬間、牡丹さんの表情は一発で明るくなった。

「でも、一つだけ罰を受けて貰いますよ。」

そして、彼女に2枚の紙を手渡す。
一つはイベントのお知らせ。
もう一つは自分が作ったキャラクターの仕様書。

「このキャラの衣装を作って、このイベントでコスプレすること。僕もその時までにはクルマを仕上げますから、レースクイーンみたいになってくれると凄く嬉しいです。」
「そ、そんな!!ババア無理すんなって」
「大丈夫ですよ、牡丹さんの色気ならそう言うことはないと思いますよ。まぁ、オカズにはされるかもですがね♪」

「・・・」
「嫌ですか?」

まぁ、確かに・・・
そのデザインは、いわゆる「アメスク」系のデザインをスーツでやったようなものだったのだから。
でも、どうしても諦めきれなかった。だって・・・

「・・・」
「・・・実はこれ、牡丹さんに着て貰いたくてデザインしたんですが・・・」

その一言を聞いて、彼女の表情が変わった。
「・・・そう言うことでしたら、喜んで!!」

その一言を聞いて、僕も凄く嬉しくなった。
これは、来月のイベントが楽しみだ。

=======================

ちなみにだ。

「その日はお弁当とお飲物も用意いたしますね。お友達も一緒なら、その分も用意しますから。それとですね・・・」

どんなことを言われるのだろう。

「もし良ければ・・・お友達を紹介して頂けませんか、私の知り合いの、彼氏候補に。」
そう言うと、彼女はその友達の写真を見せてきた。
彼女もゆきおんなで、どこか幼い雰囲気が残ってはいるがしっかりとした大人の表情を浮かべていた。
そして、話を聞くところ家事のレベルもかなりのものだという。

・・・こんな上玉ですら売れ残るとは、やっぱり魔物娘は恐ろしい。
でも、「連れ」もフリーだし、話だけはさせてみるのも悪くないかな・・・
何せこんな美しく、世話焼きで、しかも床上手な彼女ができるチャンスがあるのだから。
見る限り、このお友達とやらはあいつのタイプだし。

「だったら、お膳立てだけは行いますね。そこからは二人次第で。」

またひと組、魔物と人の幸せなカップルができるのも、そう遠い未来の話ではなさそうだ。
14/07/05 13:28更新 / ぜろトラ!

■作者メッセージ
脚注
ホワイトボディ・・・白いボディ・・・・と言うことではなく、パーツが一切ついていない状態のボディのこと。

冬に書き始めて、気がついたら夏になっちまったYO!!

ゆきおんなさんのおもてなし受けてみたい。
でも、魔物娘ですから・・・一晩で骨抜きにされるんだろうなぁ・・・

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