読切小説
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○○の半分を勇者にやろう
その1
デーモン「よくぞ来たな勇者。まさしく勲章ものだな。
もし私の味方になれば月の半分は休みにしよう」
契約勇者「月の……半分!」
デ「有給は16日/月、労働八時間厳守、残業無し、育児休暇有り」
勇「ぐっ……」
デ「月給20万G、交通費支給、魔王に奉仕する簡単なお仕事です」
勇「ふざけるな! そんな条件(モノ)は嘘に決まっている!」
デ「素敵な部屋に住まわせてやろう! 勿論家賃はタダ。住み込み故に交通費は出ないが、福利厚生は整っている。どうだ勇者よ……ブラックな勇者業などやめて、私のために尽くさないか?」
勇「………………」
こうして世界は闇に包まれ、ブラック企業は世界から消えた……

その2
バフォメット「よくぞ来た勇者! わしがサバトの主バフォメットじゃ。わしは 待っておった。そなたのような若者がやってくることを。どうじゃ?わしの味方になれば、世界の幼女の半分をお主にやろう。どうじゃ? わしの 味方になるか?」
勇者「この世で一番可愛い幼女を嫁にできるなら味方しよう」
バフォ様「……上から目線なのがちと気に食わぬが、良かろう。その言葉、二言はないな? 世界一可愛い幼女を目前にしてやっぱりやめたなどという戯言を抜かす気はないな?」
勇「当たり前だ。早く世界一可愛い幼女を出せ。今すぐにでも結婚式をあげてやる」
バフォ様「よし。わしこそが 世界一可愛い幼女にして おにいちゃんの妻じゃ。 今日は 明日に 備えて 休むがよい
明日 わが 腕の中で イくがいい」
勇「やったぜ」
こうして 世界は 闇に包まれ 巨乳は 世界から 姿を消した。

その3
アリス「ええっと……? よくぞここまできたなゆーしゃーわたしがこのしろのあるじ? にしてーこのまかいをおさめるものー」
勇者「世界の半分なんていらないから一緒に行こうか」
こうして 世界は 闇に包まれなかったが 勇者は 姿を 消した

その4
マインドフレア「……あの勇者……遅いですわね」
勇者は たどり着けなかった

その5
ワイト「はじめましてかしら、勇者様。わたくしはこの死者の国を治めるワイトですわ。
わたくしはずっと待っていましたわ、あなたのような素晴らしい精を持っている勇者様が現れるのを……
もしわたくしの夫になってくださるのなら、この国の半分を差し上げますわ。
どうかしら、わたくしの夫になってくださる?」
>はい
ワイト「それでは世界の半分、死者の為の国を差し上げますわ。
残りの半分、生者の為の国もわたくしが生者と死者の共存する国にしますわ」


>いいえ
ワイト「…………どうしてかしら、世界の半分というのは悪い条件ではないでしょう?」

>いいえ
ワイト「…………後悔しますわよ? わたくしとの取引で首を縦に振らなかったことを」


その6
白蛇「ようこそおいでくださいました。」(三つ指をつきながら)
勇者「…………えっ? なにこれ? ジパング式のウエディング?」
シ「申し訳ございませこのような歓迎で。今日(こんにち)、ようやく勇者様とお会い出来るのだと思うと嬉しくて嬉しくて、ついやり過ぎてしまいまして……」
勇「……あ、ああ……」
シ「ところで、勇者様。わたしの夫となってくださるのなら人間の国への侵略をやめ、親魔領としてですけれど侵略した国を御返します。もちろん、断るなんてことはありませんよね? もし、万が一、本当に万が一なのですけれど、断られるのでしたら…………その時は……」
勇「な、なります……あなたと結婚します。夫になります」
こうして ゆうしゃは シロヘビさんと とわのあいで むすばれ
ひとと まものの きょうぞんする せかいとなった。

その7 
狸商人「いらっしゃい、いい海産物揃ってるよ〜?」
フ「ロリ」ケルプ「…………」
勇者「……サザエください」
狸「すみません、それ来月からなんです」
勇「がーんだな、出鼻を挫かれた
じゃあ」
フロケ「店の海藻類の半分をやろう。だからわたしを養え」
勇「普通の昆布ください」
狸「すみません、今日はこの子しかないんです」
勇「じゃあ……」
狸「まいどあり」
フロケ「……コンゴトモヨロシク」
勇「…………えっ?」
こうして勇者は伝説の昆布好きへと転職し、世界は魔物娘の炎に包まれた

その8
王女?「まあ、勇者様。ようやくここまで来られたのですね。
……え、様子がおかしい? 偽物ではないか? ……酷い冗談ですわ、勇者様。このように高貴で美しく麗しい女性がこの世に二人と……
…………バレてしまったのなら仕方がないですね……
ドッペル「……あなたの推理通り、わたしは偽物の王女、ドッペルゲンガーです
……さほど驚いていないのが気になりますけどまあいいです。
……国の半分をあげるので国を騙すことを協力してほしいと言ったら…………あ、はい。やっぱり拒否ですか……
……勇者さん、あなたは王女(わたし)を偽物と見破るべきではなかったのです…………まあ、ばれてしまったのなら仕方がないです、押し倒してでも……
……えっ、「今の姿の方が可愛い」? 「変身なんてしなくていい」? 「王女の体には魅力がない」?
……えっ、最後は言ってない?
…………、……ありがとです。こんなわたしでもいいなら……」
こうして 勇者は ドッペルゲンガーの少女と共に 遠くへと旅立っていった……

翌日、ベンチで冷たくなっている王女が発見され、ヨシムラとムラタは教会で静かに息を引き取った。
16/01/28 15:09更新 / ウマノホネ

■作者メッセージ
まずはじめにDQネタなのに他のパロディが多いことを謝らせてほしい、本当に申し訳ない。

……ド、ラゴン……オチです……
受け取らないで……ください……
その∞
ドラゴン「よくきたな勇者よ! わたしこそが真の悪にして最強の魔物娘、りゅうお」
筋肉モリモリ勇者「」\デーン/
どらごん「」
勇者「姫はどこだ」
ドラゴン「お、落ち着け、剣を構えられていたらビビって話もできない。お姫様は無事だ。すくなくとも今のところはな」
勇者「今のところは?」
ドラゴン「せ、世界の半分をやるから私のモノとなってくれ、そうすれば姫は返す、私はお前と一緒に僻地で暮らそう。OK?」
勇者「OK!」ヌギッ
どらごん「」
こうして、ドラゴンは遠くの山へと去っていった。
股間に狂暴な夜ムンガンドを持つ筋肉ムキムキマッチョマンの変態を連れて。

元・勇者「……なんでこの竜王は男なんだ? メスドラゴンならスッキリするのに」
ロリドラゴン「もう、パパったらふるいんだ!」

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