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第3章 堕ちた心 中編
 とたんに俺は強烈な欲望に襲われた。有妃を抱きしめたい。有妃に抱きしめられたい。有妃とつながりたい。有妃とキスしたい…。そんな思いが頭の中を駆け巡る。頭が切ない。心が切ない。上半身が切ない。下半身が切ない。とにかく俺を満たしてほしい。

 頭の中は雄としての本能に支配され、とにかくメスを食らう様に犯したかった。このままでは有妃に強姦同然の酷い仕打ちをしかねない。僅かに残った理性で俺は自分を抑えようとした。
そんな獣の様になった俺を見て有妃は慈愛に満ちた笑みを浮かべて腕を広げる。

「いいんです。何も我慢しないで。佑人さんのしたい事をしていいんですよ。さあっ。」

 俺はたまらず有妃の腕の中に飛び込むとぎゅっと抱きしめる。有妃も抱きしめ返して蛇体でぐるぐる巻きにした。彼女の甘く切ない匂いが俺を包むと思わず悦楽の呻き声を漏らしてしまった。
 蛇体に包まれた体はすっかり弛緩しきって、頭は有妃のふくよかな胸に預けた。切なさが満たされ心が安らぐ。ずっとこのままでいたい。

「ふふっ。小さい子供みたいで可愛いですよ。私も佑人さんをこうしてずっと抱っこしていたいです。でも、佑人さんはそれでいいんですか?もっとしたい事があるんじゃないんですか?」

 そう言って有妃はいたずらっぽく笑ってみせた。そうだ。心は満たされても、肉の欲望はもう暴発寸前だ。有妃に俺の精をすべて注ぎ込まなければ満足しないだろう。たまらず有妃を見つめて哀願するように言った。

「有妃ちゃんと…したい。」

「したいって何をしたいんですか?はっきり言ってくれないとわかりません。」

 有妃が意地悪く言う。えっ?なんでそんな事を…。いつもは体を寄せて抱きしめるだけで察してくれる彼女なのに。

「有妃ちゃんと…セックス…したい。」

 俺は小声で恥ずかしそうに呟いた。すでにもうインキュバスになっているのに、理性はまだ人であった頃とさほど変わりない。性に関する生々しい言葉を口に出すのは正直抵抗があるのだ。

「もっと大きい声で言ってくれないと聞こえませんよ。」

 どうやら俺の事をじらすつもりの様だが、もうとてもじゃないが我慢できる状態じゃなかった。思わず有妃の女陰に挿入しようとしたが、蛇体が体にしっかりと巻き付いており動かす事すらかなわない。有妃はそんな俺を見て優越感に浸った表情をした。

「酷いよ有妃ちゃん…。」

 暴走する肉欲を抑えきれずに泣きそうな声で有妃に訴えかけた。だが有妃はその瞳に嗜虐的な色を浮かべ、嘲るような笑みを浮かべている。普段はそんな目を見るとすごく興奮してくるのだが、今は押さえつけられた欲望の解放を願うだけだ。

「佑人さん。これはあなたへのお仕置きでもあるんですよ。私の言う事を聞いてくれないと許しません。」

 有妃は俺の目を見据えて断言すると、にやりと笑ってみせる。どうやら譲るつもりはないようだ。

「有妃ちゃんお願い…。」

「ですから何をお願いしたいのでしょうか?大きい声ではっきり言ってくださいねっ!」

 俺は切なく哀願するが、有妃は相変わらず意地悪な口調でからかう。
 なんとかこらえて躊躇していたが、とうとう我慢できなくなってしまった。
 俺は大声で叫んだ。

「したい!有妃ちゃんとセックスしたい!」
 
 本能の赴くままの言葉を発した俺は、なぜか心の箍が外れた様な解放感を味わった。なんだ、こんな簡単な事だったんだ…。

「まあ。そんな恥ずかしい事を大声で言うなんて、やっぱりあなたは変態じゃないんですか?」

 有妃はそう言って嘲笑する。でも今はそんな言葉が心地よかった。そうだ、別にいいんだ。有妃なら俺のすべてを喜んで受け入れてくれるだろう。

「ああ、そうだ!俺は有妃を犯したい!有妃に種付けしたい!有妃を孕ませたい!有妃のおま○こを俺の精液便所にしてどろどろに汚してやりたい!」

 理性から解放された俺は欲望の滾りを込めた汚らしい言葉を有妃にぶつけた。突然の事に有妃は一瞬あっけにとられた様子だったが、すぐに喜悦満面の笑みを浮かべた。

「ええ!佑人さんのしたい事をして下さい。私のおま○こはあなた専用の物なんですよ。私はあなたの精液便所で、あなたに犯されることを望み、あなたの精で孕むことを願う雌蛇なんですから…。」

「ああ、やってやるさ。有妃、お前が孕むまで犯しぬいてやるからな。お前も俺の精が枯れ果てるまで搾り取るんだぞ!…だから一刻も早く俺の体を解放しろ!」

 有妃は嬉しそうに調子を合わせてくれた。そんな彼女が愛おしくて、俺は普段では絶対に使わない激しい言葉を叩きつける。

「佑人さん…素敵ですよ…。やっぱり私が見込んだ旦那様だけの事はあります。」

 ふと見ると有妃は見た事もない様なうっとりとした表情を浮かべていた。俺と性の交わりをする時は、いつもは慈愛を込めた優しい表情だが、時々は少々意地悪で嗜虐的な顔つきになる。普段はこの二つしか見た事が無かったのだ。俺は思わず邪気を抜かれたかのように有妃に見入ってしまった。
 
 そういえばいつもは有妃に身を任せるような感じで交わっており、今回の様に俺が獣のようになって迫るなんて事は無かった。普段とのギャップが有妃を興奮させたのだろうか。

「素敵な佑人さんをもっと見ていたいのですけれど…これ以上じらすのも可哀そうですね。いらっしゃい。佑人さんの好きなだけしていいんですよ。でもとりあえずお風呂からは出ましょうね。」

 有妃は俺をなだめるように頭を撫でると体に巻き付いた蛇体を解いた。我慢しきれなくなった俺は風呂から出ると同時に有妃にしがみつく。

「そんな慌てないで下さい。私は逃げたりはしませんよ。」

 俺は苦笑する有妃に構わず怒張をどろどろになった割れ目にあてがう。そこからは頭がくらくらする様な匂いが漂い、いつもなら満足するまで濃厚な秘蜜を味わうはずだ。
 だが、今はそんな余裕は全くなかった。とにかくこの下半身の切なさを鎮めたい。有妃の暖かい胎内を犯して精をぶちまけたい。それしか頭に無かった。

「さあ。思う存分出して下さいね。」

「有妃。いくぞ。全力で犯してやる。」

 俺の肉棒はぶちゅっと音を立てて淫液を飛ばしながら有妃の秘貝を貫いた。
 柔らかく、暖かく、ぬるぬるとして、きゅうきゅう締め付ける…そんな有妃の膣内の感触が、たちまち俺の男根を襲ってきた。子宮口も俺の鈴口に吸い付き、精を吸い取る様に激しく動く。

「あ゛ーーーーーーーーーっ!!」

 下半身を襲う凄まじい快楽に、限界までじらされた欲望は耐えられなかった。俺は獣の様な叫びを上げると、滾り立った子種汁を有妃の子宮の奥深くにぶち込んだ。
 有妃の子宮口も俺の白濁液を喜ぶかのように吸引を繰り返し、無限とも思える間、精を胎内に吐き出し続けた。

「いっ…いい!!いいですっ!!佑人さんの精がおいしいですっ!!もっと下さい!!もっとですよ。もっともっともっともっともっともっと…。」

淫らで堕落しきった表情をした有妃も信じられないぐらいの艶めかしい声で叫んだ。そして、うわ言を繰り返すように俺の精をねだった。彼女の蛇体も、俺を離さないぞと言わんばかりにしっかりと絡みつく。
 
 普段では休憩を挟まなければ耐えられないぐらいの大量の精を出したが、俺の猛ったものは全くなえなかった。なおも俺は激しく腰を動かし有妃の淫肉を犯し続ける。
 そして、いつしか俺の意識は闇の中に落ちて行った…。





 











 …俺の意識が闇から目覚めた。どうやらあのままの状態で有妃をひたすら犯し続けたらしい。ふと見ると有妃が俺に蛇体を絡みつかせ妖しい笑顔を浮かべている。そしてその手には先ほどと同じく彼女の魔力が青白い輝きを放っていた。

「ちょっと、有妃ちゃん…。もう駄目だって。」

 俺はたまらず有妃を止めようとした。

「何を言っているんですか?俺の精が枯れるまで絞りとれ、ってさっき言ったじゃないですか。佑人さんには私が孕むまで種付けしてもらいますからね。」

「ちょっと待っ…。」

「待ちませんっ!」

 有妃は笑顔を浮かべたまま魔力を俺に注ぎ込む。そして、またしても俺は頭が真っ白になる様な快楽に溺れて行った…。






 










 …気が付くと俺は有妃に抱きしめられながら布団で寝ていた。だが相変わらず俺の一物は有妃の膣内に挿入されている。先ほどの暴力的までの快楽とは異なり、穏やかで柔らな気持ち良さが下半身を包んでいた。その優しさに耐えきれず思わず精を漏らす。

 だがもう限界近くまで搾り取られた俺は、ほんの僅かの精しか出せなかった。たまらず腰をどけようとうとしたが、絡みついた有妃の蛇体がそれを許さなかった。再び下半身を包む優しい快楽。有妃は俺の頭を優しく撫で、慰めるような言葉を掛け続ける。
 俺の全身を包む有妃を感じながら、またしても意識は闇の中に落ちて行った…。














17/03/06 23:02更新 / 近藤無内
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■作者メッセージ
次章に続きます。

何かに憑かれた様にエロのイメージが湧いてきて長文になってしまいました。
申しわけありませんが前、中、後編に分けさせて頂きます。
白蛇さんの魔力を注がれるとこんな感じになるんでしょうか…

今回もご覧頂きありがとうございます。

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