ことの始まりは些細な一言だった。
『嫁の手料理を食べてみたい』
俺のささやかな願いに嫁は頬を紅く染めて小さく頷いてくれた。

次の日、
食卓についた俺の前に並んだのは緑、緑、緑。
見慣れない植物達がテーブルの上を支配する。
個性的な形をした葉っぱや渦を巻く蔓、八百屋どころか花屋ですら見たことのない深緑に目眩がする。

料理…なのか？……え、これが？
明らかに未調理、未加工なんですけど……
ええと…コレを食べろと？
え、冗談ですか？
冗談…ですよね？

困惑する俺の目前に、すっと差し出されるフォーク。
先の部分に緑を絡めたソレを持つのは満面に笑みを湛えた嫁だった。

「あ〜ん、して〜♪」

…ですよね。
コレが冗談なんかじゃないってことはとっくに気が付いていたさ。
これが彼女なりの好意の証…なのだろう。

そうなると、俺はコレを食べるべき…なのだろうが……
しかし…食べても平気なのかコレ。
毒を持ってたりしないだろうな…

そうして食べるのを躊躇していると、見る見るうちに嫁の笑顔が曇っていく。
ま、まずい…非常にまずい。
そんな顔をされたらコレを食べるしかない…食べざるを得ないじゃないか。

俺は覚悟を決めて、ゆっくりと口を開けた。
俺の中に全力で警鐘を鳴らす何かがいるが、そんなものは無視する。

「〜♪」

笑顔の嫁が俺の口の中に緑を放り込む。
俺は目を瞑り口内の緑を咀嚼する。

に、苦い…
ソレはいままで食べたどんなモノよりも強烈な苦味を持っていた。

「ねぇ〜、おいしい〜？」

笑顔で問いかける嫁に、俺は無言で頷いた。
正直にまずいです…なんて言えるわけないだろ。
せめて…せめて味付けくらいして欲しかった。
キッチンに並ぶ調味料達が物凄く恋しい…
そう思った俺は席を立ちキッチンに行こうとする。

「〜？どこにいくの〜？」
嫁が問いかける。
「…塩を取ってくる…」
おそらく真っ青になっているだろう表情を隠しながら俺は答える。

「わたしがとってくるから〜。だんなさまは〜すわってて〜」
嫁はそう言うと手に持ったフォークを緑に突き立てキッチンへと消えていった。

…深緑にそびえる銀のフォークが俺のためにあつらえた墓標に見えるのはきっと気のせいだ。
そう、気のせいに決まっている……
俺は目下に広がる大草原から目をそらすように項垂れた。

…ちゃんとした料理の作り方を今度教えてあげないとな……


------------------------------------------------------------------------------------

「…からっぽ……」
きっちんでみつけたしおのびんはからだった。
「ええと〜、しおはどこ〜？」
たしかよびのしおがあるはずだ。

きょろきょろ、きょろきょろ。

わたしはあたりをみまわす。
あ、みつけた。

-Salt(塩)-

しょっきだなのうえにおかれたおおきなふくろにはそうかかれていた。
…ずいぶんたかいところにあるなぁ。

わたしはめいっぱいてをのばしてそれをとろうとする。
ゆびさきだけでもふれればねんえきでからめとることができるはずだ。
…よし、とどいた。

わ、お…おもい……
え？ふくろのくちが…や、このままじゃこぼr「きゃぁぁあぁああぁぁぁっっ！」


------------------------------------------------------------------------------------

『きゃぁぁあぁああぁぁぁっっ！』

な、なんだ。何があったんだ？
俺は慌ててキッチンに駆けつける。

「大丈夫かッ！」
そこには塩の入った袋を頭から被った嫁がいた。
「うぅ、こぼしちゃった〜」
嫁は心配する俺に間延びした声で答える。
どうやら怪我はないようだ。
俺は安堵し溜め息をこぼす。

…いや、ちょっと待て。
冷静になると嫁の姿に段々と違和感を覚える。
何か…何かが変だ……
ええと、ちょっと見ない間に随分とお若くなりましたね。
…というか、幼くなった？

…そういえば聞いたことがある。
ナメクジは塩をかけると縮むそうだ。
おおなめくじの嫁も例外ではない…ということか。

「あの〜、あまりみないで〜、はずかしいの〜///」

っと、いかん。
予想外の嫁の姿をついつい凝視していたようだ。
俺は慌てて目をそらす。
…裸を見てるわけじゃないんだから別に気にすることはないだろう。
と、いえばそれまでだが、恥ずかしいと言われたら目をそらすのがマナーというものだよな。

しかし…
ちらり、と嫁のほうに目をやる。
子供のように縮んだ体にだぶついた衣服…
…ヤ、ヤバい……可愛いじゃないか。

そんな俺の視線に気がつたのか嫁の表情が薄紅に染まる。
幼い容姿だというのにそれが妙に色っぽく感じてしまう。
その口元から零れる吐息すら甘い香りで俺を誘っているような気がしてならない…

「〜？えっち、する〜？」
まるで俺の心を見透かすかのように嫁が問いかけてくる。
「い、いや…俺は断じてロリコンなんかじゃ……」
「〜？でも〜、ここは〜おおきくなってるよ〜♪」
俺の葛藤を余所にズボンから膨らんだ息子が取り出される。
身長差のせいか、ちょうど嫁の顔の前にソレは躍り出た。
…そんなになってたら、そりゃあ見透かされるよな。







嫁は取り出した肉棒に触れると、粘液に濡れた小さな手でゆっくりと肉棒を扱き始めた…
細い指の動きにあわせ、肉棒に粘液と快感が擦り込まれる。

しゅっ…しゅっ…　　　　　　　にちゅ…にちゅ…
　　　　しゅっ…しゅっ…　　　　　　　にちゅ…にちゅ…

嫁の性技は決して巧みではない。
しかし、幼い容姿で肉棒を扱く嫁の姿を見ているとたまらなく興奮する。
いや…稚拙な性技がかえって幼さを強調する。

「ねぇ〜、きもちいい〜？」
「あぁ…ッ、気持ちッ、いいよ…」
「〜/// じゃあ、もっときもちよくしてあげる〜」

そう言うと嫁は肉棒を扱きながらくちゅくちゅと口内に唾液を溜める。
口を開けると彼女の口内で粘度の高い唾液がぷるぷると波打つ。
そして…彼女は俺の肉棒を口内に迎え入れる。

ちゅ…じゅぷぅ…じゅるるるる……
　　　　　じゅるるるる……じゅぷぅ………

…咥えてもらうのは初めてだがッ…
こ、こんなにも気持ちいいものなのか…

肉棒が口内を掻き回す度に、温かい唾液が肉棒に絶妙な粘度で絡みつく。
ッ！…な、なんだ今の感覚は……
舌？…舌が…肉棒に……

れろ……ちゅ…れろれろ……
　　　　　ちぅ…れろ…ちゅるる……

粘液で貼りつく舌が肉棒の上を這い、唇が肉棒を扱く度に脳内に快楽が刻まれる…

「ヤ、ヤバい…で、出る……」
「〜/// らひて〜いいよ〜///」

じゅぷ…ちゅるるるるる……
　　　　　れる…ちゅぷ…じゅぷぅ…じゅるるるるる……

肉棒を吸う力が強くなる……
だ、駄目だ、出る…出る…

びゅく！びゅっ！びゅるるるるるるうぅぅぅぅううぅぅぅぅぅっ！
　　　　　ごく…ん、んん…ごくごく………ちゅぅうぅぅぅぅううぅぅぅ……

「〜♪ いっぱい、でたね〜///」
「…あぁ…そうだね……」

嫁に絞り取られた俺は脱力し、床に座り込む…
おおなめくじの口の中…ヤバすぎる…粘液が反則技だろ……

きゅ…

座り込んだ俺に嫁が抱きついてくる。
「ねぇ〜わたしにも、して〜」
嫁は俺の耳元で甘く囁くと、自身の濡れた秘裂に指を這わせる…

くちゅ…くちゅ…
　　　　くちゅ…くちゅ…

糸を引く蜜が彼女の中からとめどなく溢れる。
たまらず俺は彼女を引きよせ、その唇に自身の唇を重ねる…

ん…ちゅぅ…
　　　ちぅ…んちゅ…

口内に彼女の唾液が流れてくる…
粘度の高い唾液を嚥下することで、体内が彼女で満たされていくような気がする…

んちゅ…ちぅ…
　　　ん…んぅ…はぁ…

互いの唇が糸を引きながら離れてゆく…
気が付くと俺の肉棒は硬さを取り戻していた…

「じゃあ、いれるね〜」
俺が無言で頷くと…彼女の秘裂が俺を飲み込んだ。

「ん、あぁ…///」
小さな体に俺を受け入れた嫁が甘い吐息を零す…
「はいった、よ〜」

相変わらずの締めつけを殆ど感じさせない胎内が粘液で肉棒に貼りつく。
「…/// じゃあ、うごくよ〜」
肉棒を飲み込んだ嫁の腰が踊りだす。

ぐちゅ…ぬぷぬぷ…
　　　　　ぅ…ぬちゅぅ…にちゅ…

肉棒が突く度にそれを避けるかのように肉壁がうごめく。
しかし、彼女から零れる粘液により俺の肉棒は彼女を捕え決して離さない…

「あっ…あぅ〜…きもち、いいよ〜///」
「はぁ…はぁ…あッ、くぅ…！」

…やっぱり、この粘液は反則技だ…
本来なら物足りなささえ覚えるであろう無抵抗の肉壁が貼りつくかのように肉棒に絡みつく。

「ねぇ…ちゃんと、きもち、よくなってる〜？」
答える余裕などない。
無数の快楽信号が脳髄を切り刻む。

快楽に脳を焼かれた俺は嫁の腰を掴み、肉棒を激しく突き入れる。
「あっ、や…んぁあああぁぁぁぁぁぁぁああぁああぁぁぁぁっ！」

もっと、もっと、もっとだ。
快感を得るために俺は一心不乱に腰を振るう。

ぐちゅっ…ぐっちゅ…ぬっちゅぅぅ…にちゅ…
　　　　　ぐちゅぅ…にちゃあぁ…ぬっちゅ…ぬっちゅ…

「あぁぁっ！だ、だめっ！もっと、ゆっくりぃぃぃぃいいいいぃぃいいぃぃぃ！」

あ、あ、あ…でる、もう…出る……

びゅっ…びゅっ…びゅ!　びゅぐ!　びゅるるるるるるるるるるるるっ！

「んぁぁああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁああぁぁぁ！」

快楽を叫ぶかのように肉棒が精を放つ。
嫁の胎内に欲望を放った俺の意識は白い闇の中へと堕ちていった………







つ、疲れたぁ…小さくなった嫁の容姿に興奮して、ちょっとハッスルしすぎたかもしれん…
はい、ごめんなさい。もうロリコンでいいです。

「ねぇ〜、きもち、よかった〜？」
「…凄かった……」
「〜♪♪♪ わたしも〜きもちよかったよ〜」

そうですか、それはよかったですね…

しかし…
「お前、その…元に戻れるのか？」
短時間の間に縮んだ姿がすっかり定着した嫁に問いかける。
「〜？どうなんだろ〜？」
嫁自身にもわからないらしい…

「ナメクジなら水を与えると元に戻るらしいけど…」
「じゃあ〜、おみずを、のんでみるね〜」

幸いにして此処はキッチン。
この街に張り巡らされた水道というものは偉大で、蛇口を捻れば水はいくらでも出る。

嫁は蛇口から溢れる水をコップに注ぎ次々に飲み干していく。
すると、嫁は見る見るうちに元の身長へと戻っていった。
…おおなめくじって、やっぱりナメクジなんだなぁ。

「もとに〜、もどれたよ〜」
「あぁ、よかったな」
「でも…しお、またかいたさないとね〜///」





この日を境に、俺は嫁に料理を教えることになる。
我が家の塩の消費量が膨大に増えたのは言うまでもない…



…味付けは塩味で。

■作者メッセージ
どうも、植木鉢です。
"少女嗜好-ロリコン-"ではない、"紳士協定-ロリコン-"である。
我々は決して犯罪などしない…なんてね。

まぁ、人に迷惑を掛けない範囲でならある程度の嗜好は許容されるべきですよね。
つーか、『非実在青少年』に魔物娘って含まれるのかな？
…子供に無垢なままでの成長を強要する大人の方が問題だと思うんだけどなぁ。



さて、今回はおおなめくじで後日譚。

今回では連載形式をとらせていただきました。
とはいえ、今後の予定があるわけでなく、何か思いついたら書こうかなくらいの気持ちです。
まぁ、連載形式を試してみたかっただけなんですけどね。

話の内容ですが、塩で縮むだなんて…そんなオイシイ設定を使わないわけにはいかんだろッ！
…と、いうわけで、おおなめくじ"塩編"です。

抹茶理さんに前回指摘されたドロドロ(エロエロ)を意識して書いてみました。
…どうでしょうか？
エロへの入り方がちょっと強引だったかな？

-植木鉢の補足設定-
粘液について
おおなめくじは普段は自身の粘液の粘度を自在にコントロールできます。
ですから、手に取った物が貼りついて取れなくなるなんてことはありません。
ただし、発情中は興奮の度合いに比例し粘度が上昇する傾向にあるようです。

もちろんコレは植木鉢の脳内設定ですので他の方がおおなめくじを書くときには無視してくれて構いませんよ。
…と、いうか、誰かおおなめくじで書いてくれ…
何を参考に書けばいいのかわからんorz

ところで、ナメクジは夜行性だそうですよ。
…と、いうことは、おおなめくじとの夜の行為はやはり激しいんでしょうね(笑)



と、それはさておき。
エロ魔物娘図鑑まさかの製本化。　いやっふー
そんな事、想像したこともなかった。
たのしみだなー。ささやかながら応援させていただきます。頑張ってください。