中編・その2
レスカティエ教国異端審問所会議室
かつて国内の異教徒や魔物を改心させるためにあらゆるアイデアが出されたであろうこの部屋は、持ち主が変わった後も意外と本来の機能を維持していた。
「あの三人組どうしたら堕ちるのかしら。」
「クッションの教えも安楽椅子の教えも効かなかったわ。」
議題は未だに堕落しない三人組を如何にしてこちらに引き込むかであった。本来ならすでに幸せな魔物娘と男の夫婦が三組できているはずなのである。
「あの娘たちも相当ショックを受けているわ。彼女たちで堕とさないと耐えがたいトラウマになるわ。」
シスターのひとりがひどく落ち込んでいるルシュやリースに目を向けた。魔物娘にとって、欲情されないということは自身の存在意義を否定されかねない重大な問題である。経験を積んだ魔物娘であるなら縁が無かったで済ますこともできるだろうが、彼女らは若く純粋であった。それゆえ、彼女たちに立ち直る機会−男の欲望を自身にむけさせる―を早急に与えなければ、人格に影響を及ぼす可能性すらあった。
「彼らの言動や仕草を洗いなおしましょう。何か突破口があるはずよ。」
シスターたちの討議は深夜まで続いた。
翌日。
ルシュとリースは再び地下室の前に現れた。二人は覚悟を決め、男が幽閉されている扉を開けた。
ビグルスは扉の軋む音で再び緊張した。昨日自身をさんざんな目に遭わせた魔物とまた顔を合わせることを思うといささか不愉快な気分になった。
「こんにちは。」
天使がいた。
「……。(ふむ、70、AAか。それに曇りのない黄金の髪に染みひとつない白磁の肌。あのような娘が存在しているとは。)」
「あの、おじさん?」
「っ!!。」
完全に固まり一言も発しないビグルスにリースは首を傾げた。その仕草にビグルスは雷に打たれたような錯覚を覚えた。
(そうか、彼女を創った者こそが神だったのか。)
「おじさん。」
「何かな?」
「あのね、私、おじさんのお嫁さんになってもいい?」
「はい、喜んで!」
上目使いにもじもじと尋ねるリースにビグルスはマイクロ秒の単位で即答した。その様子を見たシスターはそっと部屋を離れた。
同じ頃、ファン枢機卿も来訪を受けていた。
「……。(Hの108か。形もええ。なんちゅう戦闘力や。)」
「あはぁ。」
昨日よりもはるかに色よい反応にルシュは胸を高鳴らせていた。試しに体を少し揺すり、自前のクッションを跳ねさせてみた。
「おおぅ。」
実に素直な反応が返ってきた。彼女は自分の番になる男と巡り合えたことを確信した。そして、いつの間にか地下室は二人きりになっていた。
(私は、今天国にいる。)
ビグルスは現状からそう結論付けた。ふかふかの安楽椅子に腰掛け、膝の上には天使がのっている。彼女が動くたびに甘い香りが広がり、体が触れている部分から心地よい感触が広がっていった。そのせいか、強靭な精神力を持つ彼もいつの間にか臨戦態勢に入ってしまった。さらにリースが深くもたれようと体を動かした拍子に、まだ熟れきっていない臀部に彼の分身が押し付けられる格好となってしまった。
「ん?」
結果、彼女はすぐさま異変に気づいた。異様に膨らんだ部分をなぞると男はうめき声をあげ体を震わせた。彼としてはいきなりきた快感に身を震わせただけだが、リースは別の解釈をした。
「おじさん、痛いの?私が治すね。」
「え?」
魔物娘としての本能か、彼女は一瞬で彼の分身を取り出した。
「痛いの痛いの〜飛んで行け〜。」
そして、いささか幼稚なまじないとともにさすりだした。彼女は(幼稚であっても)真剣な医療行為をしているのだが、直接さすられている側はこれまで体験したことのない快感にただ耐えるのみだった。
「きゃっ。」
いきなり噴き出た白い粘液に、リースは小さな悲鳴を上げた。粘液は手だけでなく体のあちこちにかかってしまった。立ち上る濃い香りを嗅いでいると頭に霞がかかり、下半身が疼きだしてきた。彼が何か言ってきているがよく聞き取れてこない。しかし、彼の分身だけは鮮明に見える。今なお無垢な淫魔は夢遊病患者のようにふらふらとしながら、ビグルスに懇願した。
「おじさん。私、変になっちゃった。お股がジンジンするの。助けて。」
「……わかった。」
男は慎重に自分の分身を幼い相手の秘所にあてがった。
「いくぞ。」
そう宣言し、細心の注意を払いつつ潜り込ませていった。途中、純潔の証明を破りつつ彼は最奥に辿り着いた。痛みに震えるリースを抱きながら、彼女が慣れるのを待った。そして、ゆるやかに動き出した。男は暴発を堪えつつ粘ってみたが、彼女の艶のある声についに限界を迎えてしまった。
「おじさん……、うむぅ。」
様々な体液を溢しつつリースはビグルスの唇を求めた。順番がおかしいと苦笑しつつ彼は求めに応じ、いつしか二人ともふかふかのソファで眠りについてしまった。
(極楽極楽)
ファン枢機卿は体に伝わる感触を味わっていた。適度に押し付けられるルシュ特製クッションはファンを揉みほぐしていった。それは体だけでなく、彼の魔物への思想にも言えた。もはや彼に魔物への敵対心は一切残っていなかった。ところが心身がとろける中ただひとつ硬さを増す部位があった。魔物たるルシュがそれを察知することは容易いことだった。
「んあ。」
ほぐれすぎたファンはあっさりと下半身を無防備にされ、彼にはやや間抜けな声をあげることしかできなかった。
「わぁ。」
ルシュにとって待ちに待ったものが現れた。彼女は早速クッションでそれを挟み込んだ。熱を感じつつ彼女は丁寧に揉みほぐしていくが、挟み込んだものはほぐれるどころかさらに硬さを増していった。そしてそれは一瞬さらに硬くなりながら震えたかと思うと、ミルクとは違う白い液体を放った。ルシュは上半身に飛び散った液体を口に運び丹念に味わった。その味は彼女がこれまで味わってきた物が一瞬で色あせるほどだった。口で味わっていると、別の器官が不平を挙げだした。彼女がその不平を抑え込む理由はどこにもなかった。そして彼にも同じことが言えた。
「ねえ、こっちにもちょうだい。」
ルシュは嘆願し、ファンはそれに答えた。
「いくで。」
そう言い彼は秘所に入って行った。幾分かの抵抗を破ると、そのまま全体がきれいに収まった。不平を挙げた彼女の器官はいささか暴力的ともいえる歓迎をした。魔物をろくに知らない彼にとってこれはいささか刺激的すぎた。歯を食いしばり持ちこたえようとするが、少し後に彼女の求めるものを出すことになった。
レスカティエ教国異端審問所会議室
「やれやれ、一時はどうなるかと思ったけどなんとかなって良かったわ。」
「そうね。でも。」
「ええ、まだ終わっていないわ。彼がまだ残っているわ。」
かつて国内の異教徒や魔物を改心させるためにあらゆるアイデアが出されたであろうこの部屋は、持ち主が変わった後も意外と本来の機能を維持していた。
「あの三人組どうしたら堕ちるのかしら。」
「クッションの教えも安楽椅子の教えも効かなかったわ。」
議題は未だに堕落しない三人組を如何にしてこちらに引き込むかであった。本来ならすでに幸せな魔物娘と男の夫婦が三組できているはずなのである。
「あの娘たちも相当ショックを受けているわ。彼女たちで堕とさないと耐えがたいトラウマになるわ。」
シスターのひとりがひどく落ち込んでいるルシュやリースに目を向けた。魔物娘にとって、欲情されないということは自身の存在意義を否定されかねない重大な問題である。経験を積んだ魔物娘であるなら縁が無かったで済ますこともできるだろうが、彼女らは若く純粋であった。それゆえ、彼女たちに立ち直る機会−男の欲望を自身にむけさせる―を早急に与えなければ、人格に影響を及ぼす可能性すらあった。
「彼らの言動や仕草を洗いなおしましょう。何か突破口があるはずよ。」
シスターたちの討議は深夜まで続いた。
翌日。
ルシュとリースは再び地下室の前に現れた。二人は覚悟を決め、男が幽閉されている扉を開けた。
ビグルスは扉の軋む音で再び緊張した。昨日自身をさんざんな目に遭わせた魔物とまた顔を合わせることを思うといささか不愉快な気分になった。
「こんにちは。」
天使がいた。
「……。(ふむ、70、AAか。それに曇りのない黄金の髪に染みひとつない白磁の肌。あのような娘が存在しているとは。)」
「あの、おじさん?」
「っ!!。」
完全に固まり一言も発しないビグルスにリースは首を傾げた。その仕草にビグルスは雷に打たれたような錯覚を覚えた。
(そうか、彼女を創った者こそが神だったのか。)
「おじさん。」
「何かな?」
「あのね、私、おじさんのお嫁さんになってもいい?」
「はい、喜んで!」
上目使いにもじもじと尋ねるリースにビグルスはマイクロ秒の単位で即答した。その様子を見たシスターはそっと部屋を離れた。
同じ頃、ファン枢機卿も来訪を受けていた。
「……。(Hの108か。形もええ。なんちゅう戦闘力や。)」
「あはぁ。」
昨日よりもはるかに色よい反応にルシュは胸を高鳴らせていた。試しに体を少し揺すり、自前のクッションを跳ねさせてみた。
「おおぅ。」
実に素直な反応が返ってきた。彼女は自分の番になる男と巡り合えたことを確信した。そして、いつの間にか地下室は二人きりになっていた。
(私は、今天国にいる。)
ビグルスは現状からそう結論付けた。ふかふかの安楽椅子に腰掛け、膝の上には天使がのっている。彼女が動くたびに甘い香りが広がり、体が触れている部分から心地よい感触が広がっていった。そのせいか、強靭な精神力を持つ彼もいつの間にか臨戦態勢に入ってしまった。さらにリースが深くもたれようと体を動かした拍子に、まだ熟れきっていない臀部に彼の分身が押し付けられる格好となってしまった。
「ん?」
結果、彼女はすぐさま異変に気づいた。異様に膨らんだ部分をなぞると男はうめき声をあげ体を震わせた。彼としてはいきなりきた快感に身を震わせただけだが、リースは別の解釈をした。
「おじさん、痛いの?私が治すね。」
「え?」
魔物娘としての本能か、彼女は一瞬で彼の分身を取り出した。
「痛いの痛いの〜飛んで行け〜。」
そして、いささか幼稚なまじないとともにさすりだした。彼女は(幼稚であっても)真剣な医療行為をしているのだが、直接さすられている側はこれまで体験したことのない快感にただ耐えるのみだった。
「きゃっ。」
いきなり噴き出た白い粘液に、リースは小さな悲鳴を上げた。粘液は手だけでなく体のあちこちにかかってしまった。立ち上る濃い香りを嗅いでいると頭に霞がかかり、下半身が疼きだしてきた。彼が何か言ってきているがよく聞き取れてこない。しかし、彼の分身だけは鮮明に見える。今なお無垢な淫魔は夢遊病患者のようにふらふらとしながら、ビグルスに懇願した。
「おじさん。私、変になっちゃった。お股がジンジンするの。助けて。」
「……わかった。」
男は慎重に自分の分身を幼い相手の秘所にあてがった。
「いくぞ。」
そう宣言し、細心の注意を払いつつ潜り込ませていった。途中、純潔の証明を破りつつ彼は最奥に辿り着いた。痛みに震えるリースを抱きながら、彼女が慣れるのを待った。そして、ゆるやかに動き出した。男は暴発を堪えつつ粘ってみたが、彼女の艶のある声についに限界を迎えてしまった。
「おじさん……、うむぅ。」
様々な体液を溢しつつリースはビグルスの唇を求めた。順番がおかしいと苦笑しつつ彼は求めに応じ、いつしか二人ともふかふかのソファで眠りについてしまった。
(極楽極楽)
ファン枢機卿は体に伝わる感触を味わっていた。適度に押し付けられるルシュ特製クッションはファンを揉みほぐしていった。それは体だけでなく、彼の魔物への思想にも言えた。もはや彼に魔物への敵対心は一切残っていなかった。ところが心身がとろける中ただひとつ硬さを増す部位があった。魔物たるルシュがそれを察知することは容易いことだった。
「んあ。」
ほぐれすぎたファンはあっさりと下半身を無防備にされ、彼にはやや間抜けな声をあげることしかできなかった。
「わぁ。」
ルシュにとって待ちに待ったものが現れた。彼女は早速クッションでそれを挟み込んだ。熱を感じつつ彼女は丁寧に揉みほぐしていくが、挟み込んだものはほぐれるどころかさらに硬さを増していった。そしてそれは一瞬さらに硬くなりながら震えたかと思うと、ミルクとは違う白い液体を放った。ルシュは上半身に飛び散った液体を口に運び丹念に味わった。その味は彼女がこれまで味わってきた物が一瞬で色あせるほどだった。口で味わっていると、別の器官が不平を挙げだした。彼女がその不平を抑え込む理由はどこにもなかった。そして彼にも同じことが言えた。
「ねえ、こっちにもちょうだい。」
ルシュは嘆願し、ファンはそれに答えた。
「いくで。」
そう言い彼は秘所に入って行った。幾分かの抵抗を破ると、そのまま全体がきれいに収まった。不平を挙げた彼女の器官はいささか暴力的ともいえる歓迎をした。魔物をろくに知らない彼にとってこれはいささか刺激的すぎた。歯を食いしばり持ちこたえようとするが、少し後に彼女の求めるものを出すことになった。
レスカティエ教国異端審問所会議室
「やれやれ、一時はどうなるかと思ったけどなんとかなって良かったわ。」
「そうね。でも。」
「ええ、まだ終わっていないわ。彼がまだ残っているわ。」
15/06/06 20:36更新 / 重航空巡洋艦
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