シャクヤルート2「この甘ったれめ…♪」
目を覚ますと、目の前にシャクヤ姉さまの顔が近くにあった
「起きたか、調子はどうじゃ?」
「あれ、俺…たしか」
「レンに完膚なきまで負けたのじゃよ」
先ほどのことを思い出した、そうだ…たしか俺はレンシュンマオさんに組手でやられたんだったか
「そうだ、お尻が…お尻が襲いかかってきて…」
「レンはもうちょっと手加減してやればよかったのじゃが、少々素人相手にやり過ぎじゃな…またワシから言っておく」
「レンシュンマオさんとか、みんなはもういないの?」
「もう閉館の時間から大分経っとるからの、みんな帰ったぞ?レンは起きるまで待つとか言ってたが、ワシが着いてるからと返した」
頭を動かして周りを見ようとすると、下に何か少し柔らかいが、枕にしては固いような不思議な感触のものがあるのに気がついた
「…なんだ、これ…柔らかいけど、枕にしては硬いような…?」
「こりゃ、硬いとは失礼じゃな…せっかくワシが膝枕してやっとるのに」
「膝枕…?」
触れてみると、ふわっとした毛に包まれた足の形…まぎれもない姉さまの膝だった
「わっ、ごめん姉さますぐにどいて…!」
「馬鹿者、今まで気を失っていた者が無理をするな…まだ寝ててよい」
ぷにっとした肉球で頭を押さえつけられる…まぁ寝心地はいいから姉さまがそういうならお言葉に甘えようかな
「姉さまぁ…」
「何甘えた声を出しておる、ワシの膝が気に入ったか?この甘ったれめ…♪」
そう言いながら微笑んで頭を撫でてくれる姉さま、なんだか姉さまに甘えるのは久しぶりな気がするなぁ…なんだかもっと甘えたくなってきた
「姉さま、もうちょっと甘えてもいい…?」
「お前…可愛いことを言うやつだな。まぁ、お前は普段からしっかり者だからな…今だけじゃぞ?」
「わぁい、姉さま大好き」
「ば、馬鹿…そういうことは妹達に言ってやれと…」
「そりゃ他の姉さんたちも好きだけどさ…今は姉さまだけだし、俺は姉さまが好きだからそういったんやで?姉さまの力強いところとか、頼り甲斐のあるところとか…いまこうやって甘えさせてくれる優しいところとかがおれは大好きなんよ」
「…それは、ワシが雌…女性として魅力的ということか…?」
「え?」
「い、いや、何でもない…そんなことあるわけないか…」
姉さまは今、俺に自分が女性として魅力的かと聞いた。姉さまは何を言ってるのだろうか
「今更何言うてんの、魅力的に決まっとるやんけ」
「な、ぁ…?」
「むしろ魅力無いとでも思ってたんか?」
「だ、だって…ワシはただでさえ筋骨隆々な身体つきで、言葉遣いだって女らしくなくて…」
うーん、それを差し引いても女性として魅力的だということが分からないのだろうか?
「顔が良い、スタイルが良い、運動神経が良い、しっかり者、優しい、頼り甲斐がある、和を重んじる…今適当に考えつくだけでもこんなに良いところがあって何を言ってるんや」
「ば、馬鹿者…へ、変なこと言うでないわ…たわけ」
顔から耳まで真っ赤にして、珍しく姉さまが俺に照れた様子を見せる
「…急に変なこと言ったり、かわいかったり…ホント、飽きないな、お前は…」
少し呆れたように微笑むシャクヤ姉さま
「あ…今の笑い方、すごい美人だった」
「なっ…!?」
「あ、その顔すげぇかわいい」
「っ!?」
「…姉さまだって、飽きないやないか」
「う、うるさい!この、馬鹿…!弟のくせに生意気な…!」
「…そりゃ申し訳ない」
「わ、分かれば良いのじゃ…」
なんか今日の姉さまは尋常じゃなくかわいい、いつもは凛としてかっこいいのだけどこうやって照れる姉さまにはまた別の魅力がある
「…どうした?ワシの顔に何か付いて…あっ!ま、また、かわいいだとか美人だとか言うつもりだな!?もうその手には乗らぬぞ!?」
「ええ〜、姉さまなぁ………」
人をなんだと思って…まぁ、かわいいと思ってたのは事実だけど
「ま、まぁ強ち間違いじゃ…」
「ほれみろ!」
「…いやええやないか、かわいいって思われてんなら」
「そ、それは、そう…だが…!」
「こーゆー時は、にっこり笑って、ありがとう。って言えばええんよ。その成りで、美人だとかかわいいって言われてイヤがってちゃ、姉さまったら、ただのヤな女やで?」
ただでさえ美人なんだからさぁ
「そ、そんなつもりは…!」
「…なら、素直に褒められようや。姉さまだって、褒められるのが嫌ってワケやないやろ?」
「…う、うむ…」
「…なら、素直に喜ぼうや」
「…わかった…あ、ありが、とう…?」
「そうそう、その方が姉さまは魅力的やで」
そういうと姉さまは照れくさそうにぽりぽりと頬を掻く…そうか、そういえば姉さまは昔から自分の身体付きにコンプレックス持ってるようだったな…
「姉さま、ちょっとそのまま座っててな?」
「わっ、急に起き上がるな馬鹿者…」
「いいからいいから」
俺は起き上がり姉さまの前に立った、うんうん思った通りだな
「ほら姉さま、立ってたら気になるかもしれないけどこうしたらあんまり背とか気にならないやろ。姉さまは足が長いから座高は平均よりちょっと高いやん?ほら、姉さま座って俺が立てば姉さまの頭俺の胸元やないか」
そういって胸元にある姉さまの頭撫でた
「ふぁぁ…っ」
すると姉さまからはとても想像出来ないような甘い声が出てきた
「…」
「きゅ、急に撫でるなばかぁ…!」
胸元から俺を見上げてそう呟く姉さま、いつもとは違うそのしおらしいというか…気弱な姿に胸の奥が締め付けられるような感じがした
(これは…あれか、胸がキュンってするってやつか)
「お、おい…き、聞いているのか…?」
「…」
頭に乗せた手を少しずらして、ピンと立った猫耳?いや虎耳か?に触れる
「ぴぃっ!?や、やぁ…!」
「おぉ…」
姉さまが素っ頓狂な声を上げた、暖かくてふにふにとしてていくらでも触っていられそうだ…耳の中もさわさわしてみよう
「…っ、や、やだぁ…!こ、れ…だめっ…!」
泣きそうな顔で懇願する様にこっちを見上げる姉さま、いつも頼りないのあって逞しい姉さまのこんな顔は初めて見た
「っ!」
やべぇ…いますっげぇゾクッて来た、どうやら俺にはSっ気があるらしい
「あぁ…ごめん姉さま、嫌だったよね?」
「う…ぇ?」
「ごめんよ姉さま、嫌がってるのに無理やり…こんなの最低や…もうしないから…」
すっ…と頭から手を離そうとする、すると
「うあぁ………っ!」
ガシッと離そうとした手を掴まれた、それは何があろうとも動かせないような万力のような力だった
「あれ、なんで手を掴むんや?嫌なんやろ?」
「ぅ…うぅ…!」
なんだ…その、いつもかっこいい姉さまのこんな姿に、とても興奮します
「手を離してくれないとやめれないんやけどな、それとも何かしてほしいのかな?」
「ぐうぅ…うぅぅぅぅ、わ、わかってるくせにっ…!」
やっばい、なんか、すごく変な気持ちになってきた…俺にこんな一面があったとは
「分からへんよ、何してほしいか言ってくれないと…」
「っ…!」
「言わないならやめてもええか?」
「っ!…い、言うからぁ…!」
少しやり過ぎかと思ったが、なにやら行けそうだぞ…もう少し頑張ってみるか
「ぅぅ…その、もっと…な、撫でても…ゆ、許す…ぞ?」
「許す…か、なんか無理矢理させてる感あるなぁ…やっぱやめようか」
「うぅ…も、もっとぉ…撫でて、撫でてくださいぃぃ…っ!こ、これでいいんじゃろ…ぅ!」
「その言葉が聞きたかった!」
その瞬間に解き放たれた俺の両手がシャクヤ姉さまの頭をこれでもかと撫でくりまわした、この時の動きが出来ていたのならレンシュンマオさんにも勝てていたかもしれない
「ふぁぁ…っ♪あう、気持ちいい…っ!たー坊に、おとうとにいいようにされてるのにっ、なでなでされるのきもちいいのじゃ…っ♪」
「耳もこちょこちょしてやるで、ほれ」
「ぴぃっ!?そ、そこはっ♪ら、らめらっ…ぁああ♪きもちよすぎて、ばかになるからぁ♪」
「多少馬鹿になったって姉さまは可愛いから大丈夫やで」
「そんなこと、いったら…むねがきゅんってするからっ!いまいわれたら、わしはぁ…っ♪」
「姉さまの可愛いところ、もっと見せてほしいなぁ」
耳元でそう囁くと、姉さまの身体がビクビクと痙攣して身体を激しく仰け反らせた
「ひうっ…♪あ、あぁあぁぁぁぁっ♪」
「わ、ね、姉さま?」
「ふーっ…ふーっ…♪」
のけ反って倒れかけた姉さまを抱きとめて、姉さまが無事を確認する。顔はだらしなく蕩けており、息は荒い…かなりやり過ぎてしまったようだ
「姉さま、大丈夫?ねぇ、姉さま!?」
「ふ、ふふふ…♪」
「シャクヤ、姉さま…おわっ!」
姉さまに呼びかけていたら急に凄まじい力で引っ張られ、視界が一転する
「おまえが、悪いんだぞたー坊…♪ワシをあんな風な恥辱に合わせおって…弟の分際で…そう、弟のくせにっ…!」
「ね、姉さま…?」
一瞬にして姉さまに押し倒されるような形でマウントポジションを取られてしまった、姉さまの目つきは血に飢えた獣のようであり俺を見つめている
「この勘違いをした弟に教育してやらねばならぬな、姉であるワシをあんな酷い目に合わせたこの変態な弟にな♪」
「え、いや、待って姉さま!あれは合意の上で…」
「ならこれも合意じゃ♪弟が姉に対して拒否権があると思うな?」
そういって姉さまは俺のズボンに手をかける、いかん…すっかり正気を失ってしまっている、まるで研究の資料で見た発情した魔物のようだ
「でも、こういうのは恋人同士じゃないとダメだって…」
「じゃあいまからたー坊はワシの夫じゃ♪」
「ええっ、いきなり飛びすぎじゃないですかねっ!?」
「ワシは昔からお前のことを好いていたのじゃ…それにお前だってワシのことが好きなのじゃろう、何の問題がある?」
「いや、ちゃんと正規の手続きをしてやな…」
「あぁ、だからするのだろう?ふふ、性器の手続き♪」
…
えー、まぁ姉さまに襲われる感じ(俺も結構ノリノリだった)になってもう何回絞られたら分からないけど…ともかく姉さまも落ち着いたらしく
「本っ当に悪かったたー坊!許してくれとは言わん、じゃがワシのたー坊が好きという気持ちは本当で…」
「いや謝らんでええって…」
現在姉さまが俺に土下座をしている、俺が初めにやってしまったことだし姉さまが謝る要素はどこにもないのだけど…
「い、いや…ワシが謝らんと気が済まぬ!あ、あんなの…まるで理性の無い獣ではないか…」
「あの無理やり襲いかかってきた姉さまも素敵だったけどなぁ」
「ぅ…あ、あんなことがあってよくそんなことが言えるな…」
「だって俺も姉さまが好きっていう気持ちは本当やし、姉さまが襲った原因は俺にあるし…悪いのは全面的に俺やな、ごめん…調子に乗りすぎたわ」
「そ、そんなことない…わ、ワシが悪いんじゃ…」
「いや俺が…」
しばらく押し問答のようになる、このままではラチが明かないので姉さまを抱き寄せるようにして耳元で囁き押してみることにした
「姉さま、そんな自分が悪いだなんて言わんといてや…」
「ぅ、あ…じゃ、じゃが…わしは…」
「俺にやって非があるやろ、だからそんな自分を責めないで…」
優しく頭を撫でてあげると、姉さまが「ふぁぁ…っ」とくすぐったそうな声を出して身体をくねらせる
「姉さま言ったやろ、教育だって…姉さまはいけないことをした俺を叱ってくれただけやから…だから、そんな気にしたらあかんよ」
「で、でも…たー坊の意思に反して無理やりに交わったのは…」
「あのなぁ、俺かて健全な男の子やぞ?そういうのが嫌なわけないやろ、しかも相手が姉さまなら尚更…」
しかし順序が間違っているのは事実、なのでちゃんと俺から告白することにしよう
「姉さま、俺は姉さまが好きや。昔から頼り甲斐があって憧れてたけど、大きくなった今はそれ以上に好きって感情がある…順序が違ってるけど、正式にお付き合い願えないやろうか?」
「ぁ…ぅ、その…わ、ワシは…昔からたー坊のことを好いておったのじゃ、だけど、妹たちだってそれは同じで…姉であるワシは妹たちのためにも、この気持ちは抑えないとって…」
「他の姉さんたちは関係ない、俺は…強くて頼もしくて、でも押しに弱かったり照れたりして可愛いところがあるシャクヤ姉さまがええんや」
多分今の俺は顔がすごい赤くなっている、それは姉さまも同じだろう…抱き寄せててちょっと見えないけど
「わ、ワシはあれじゃぞ?その、ガサツだし、たー坊より背も高くて…嫉妬深いと思うし、面倒くさい雌じゃぞ…?」
「それは感情に素直で頼り甲斐があって俺を甘えさせてくれる包容力があって俺をよく思ってくれているってことやろ?何にも問題はあらへんよ、それよりも返事を聞かせてな」
「ぅ…」
う?
「う、受けるに…決まっているじゃろうが!この馬鹿者…っ!好き、大好き…昔からずっと好きだったんじゃ…断れるものか…!」
「〜っ…!」
なんだ、あれだ…あれ、言葉に出来ないくらい今嬉しい…これがリア充ってやつか?
「た、たー坊…?」
「ご、ごめん姉さま…嬉しすぎて、言葉が出てこないんや…」
「…ふふ、なんだか見ないうちにずいぶんと口達者になったと思いきやまだまだ可愛いところがあるんじゃな♪」
逆に姉さまに頭を撫で返された、いや本来ならこれが正しいわけだけどさ
「こうなった以上は、妹たちには悪いが遠慮はせんからな?ワシから離れさせないように、しっかりとお前の手綱を握ってやる♪」
「大歓迎や、むしろ姉さまを手放さないようにずっと俺が姉さまの手綱を持っとくわ」
「ふ、ふむ…リード、そういうプレイもあるようじゃしな…変態な弟の要望に応えるのも姉の役目か…」
「話がぶっ飛び過ぎとるよ姉さま!」
「う、ともかくじゃ、とりあえず帰宅せねばなるまいな…道場の掃除は朝一でやるとして」
俺と姉さまの激しい交わりで道場の床は酷く汚れている、この状態であの門下生たち(とくにレンシュンマオさん)が来たら何をするか分からない
「俺も手伝うよ、掃除とか家事はプロフェッショナルやからな」
「あ、こら…無理はするな、今でも疲れて立っているのが辛いんじゃろう?」
「ま、まぁその…激しく動きすぎたせいというか、でも家には帰らないといけないから」
「ほら、ワシがおぶってやるから…さっさと帰るのじゃ、飯の支度もあるからな」
「え、いや…この年になっておんぶは…」
「大丈夫じゃ、この時間帯に帰り道に人はあまりおらんからな…誰にも見られんし恥ずかしがる必要はないぞ」
問答無用に担がれてしまった、姉さまの高めの体温が伝わってきていい匂いもして安心する…疲れたしこのまま寝れそうだ
「姉さまぁ…」
「ふふ、甘えた声を出しおって…眠いなら少しだけ寝ておれ、家付近で起こしてやる」
「ありがとぉ、姉さま…じゃあ少しだけ…」
「あぁ…よく頑張ったな、たー坊♪」
家に着くまでの十数分、俺は姉さまと結ばれた幸福感と姉さまの暖かさを感じて少しだけ眠らせてもらった
そして家についてから他の姉たちに姉さまのことを説明したり、姉たちに質問攻めにあったりと姉さまの激しい交わりにも負けないくらいの疲労に倒れるように部屋の布団へと倒れこんだのだった。
…
「起きたか、調子はどうじゃ?」
「あれ、俺…たしか」
「レンに完膚なきまで負けたのじゃよ」
先ほどのことを思い出した、そうだ…たしか俺はレンシュンマオさんに組手でやられたんだったか
「そうだ、お尻が…お尻が襲いかかってきて…」
「レンはもうちょっと手加減してやればよかったのじゃが、少々素人相手にやり過ぎじゃな…またワシから言っておく」
「レンシュンマオさんとか、みんなはもういないの?」
「もう閉館の時間から大分経っとるからの、みんな帰ったぞ?レンは起きるまで待つとか言ってたが、ワシが着いてるからと返した」
頭を動かして周りを見ようとすると、下に何か少し柔らかいが、枕にしては固いような不思議な感触のものがあるのに気がついた
「…なんだ、これ…柔らかいけど、枕にしては硬いような…?」
「こりゃ、硬いとは失礼じゃな…せっかくワシが膝枕してやっとるのに」
「膝枕…?」
触れてみると、ふわっとした毛に包まれた足の形…まぎれもない姉さまの膝だった
「わっ、ごめん姉さますぐにどいて…!」
「馬鹿者、今まで気を失っていた者が無理をするな…まだ寝ててよい」
ぷにっとした肉球で頭を押さえつけられる…まぁ寝心地はいいから姉さまがそういうならお言葉に甘えようかな
「姉さまぁ…」
「何甘えた声を出しておる、ワシの膝が気に入ったか?この甘ったれめ…♪」
そう言いながら微笑んで頭を撫でてくれる姉さま、なんだか姉さまに甘えるのは久しぶりな気がするなぁ…なんだかもっと甘えたくなってきた
「姉さま、もうちょっと甘えてもいい…?」
「お前…可愛いことを言うやつだな。まぁ、お前は普段からしっかり者だからな…今だけじゃぞ?」
「わぁい、姉さま大好き」
「ば、馬鹿…そういうことは妹達に言ってやれと…」
「そりゃ他の姉さんたちも好きだけどさ…今は姉さまだけだし、俺は姉さまが好きだからそういったんやで?姉さまの力強いところとか、頼り甲斐のあるところとか…いまこうやって甘えさせてくれる優しいところとかがおれは大好きなんよ」
「…それは、ワシが雌…女性として魅力的ということか…?」
「え?」
「い、いや、何でもない…そんなことあるわけないか…」
姉さまは今、俺に自分が女性として魅力的かと聞いた。姉さまは何を言ってるのだろうか
「今更何言うてんの、魅力的に決まっとるやんけ」
「な、ぁ…?」
「むしろ魅力無いとでも思ってたんか?」
「だ、だって…ワシはただでさえ筋骨隆々な身体つきで、言葉遣いだって女らしくなくて…」
うーん、それを差し引いても女性として魅力的だということが分からないのだろうか?
「顔が良い、スタイルが良い、運動神経が良い、しっかり者、優しい、頼り甲斐がある、和を重んじる…今適当に考えつくだけでもこんなに良いところがあって何を言ってるんや」
「ば、馬鹿者…へ、変なこと言うでないわ…たわけ」
顔から耳まで真っ赤にして、珍しく姉さまが俺に照れた様子を見せる
「…急に変なこと言ったり、かわいかったり…ホント、飽きないな、お前は…」
少し呆れたように微笑むシャクヤ姉さま
「あ…今の笑い方、すごい美人だった」
「なっ…!?」
「あ、その顔すげぇかわいい」
「っ!?」
「…姉さまだって、飽きないやないか」
「う、うるさい!この、馬鹿…!弟のくせに生意気な…!」
「…そりゃ申し訳ない」
「わ、分かれば良いのじゃ…」
なんか今日の姉さまは尋常じゃなくかわいい、いつもは凛としてかっこいいのだけどこうやって照れる姉さまにはまた別の魅力がある
「…どうした?ワシの顔に何か付いて…あっ!ま、また、かわいいだとか美人だとか言うつもりだな!?もうその手には乗らぬぞ!?」
「ええ〜、姉さまなぁ………」
人をなんだと思って…まぁ、かわいいと思ってたのは事実だけど
「ま、まぁ強ち間違いじゃ…」
「ほれみろ!」
「…いやええやないか、かわいいって思われてんなら」
「そ、それは、そう…だが…!」
「こーゆー時は、にっこり笑って、ありがとう。って言えばええんよ。その成りで、美人だとかかわいいって言われてイヤがってちゃ、姉さまったら、ただのヤな女やで?」
ただでさえ美人なんだからさぁ
「そ、そんなつもりは…!」
「…なら、素直に褒められようや。姉さまだって、褒められるのが嫌ってワケやないやろ?」
「…う、うむ…」
「…なら、素直に喜ぼうや」
「…わかった…あ、ありが、とう…?」
「そうそう、その方が姉さまは魅力的やで」
そういうと姉さまは照れくさそうにぽりぽりと頬を掻く…そうか、そういえば姉さまは昔から自分の身体付きにコンプレックス持ってるようだったな…
「姉さま、ちょっとそのまま座っててな?」
「わっ、急に起き上がるな馬鹿者…」
「いいからいいから」
俺は起き上がり姉さまの前に立った、うんうん思った通りだな
「ほら姉さま、立ってたら気になるかもしれないけどこうしたらあんまり背とか気にならないやろ。姉さまは足が長いから座高は平均よりちょっと高いやん?ほら、姉さま座って俺が立てば姉さまの頭俺の胸元やないか」
そういって胸元にある姉さまの頭撫でた
「ふぁぁ…っ」
すると姉さまからはとても想像出来ないような甘い声が出てきた
「…」
「きゅ、急に撫でるなばかぁ…!」
胸元から俺を見上げてそう呟く姉さま、いつもとは違うそのしおらしいというか…気弱な姿に胸の奥が締め付けられるような感じがした
(これは…あれか、胸がキュンってするってやつか)
「お、おい…き、聞いているのか…?」
「…」
頭に乗せた手を少しずらして、ピンと立った猫耳?いや虎耳か?に触れる
「ぴぃっ!?や、やぁ…!」
「おぉ…」
姉さまが素っ頓狂な声を上げた、暖かくてふにふにとしてていくらでも触っていられそうだ…耳の中もさわさわしてみよう
「…っ、や、やだぁ…!こ、れ…だめっ…!」
泣きそうな顔で懇願する様にこっちを見上げる姉さま、いつも頼りないのあって逞しい姉さまのこんな顔は初めて見た
「っ!」
やべぇ…いますっげぇゾクッて来た、どうやら俺にはSっ気があるらしい
「あぁ…ごめん姉さま、嫌だったよね?」
「う…ぇ?」
「ごめんよ姉さま、嫌がってるのに無理やり…こんなの最低や…もうしないから…」
すっ…と頭から手を離そうとする、すると
「うあぁ………っ!」
ガシッと離そうとした手を掴まれた、それは何があろうとも動かせないような万力のような力だった
「あれ、なんで手を掴むんや?嫌なんやろ?」
「ぅ…うぅ…!」
なんだ…その、いつもかっこいい姉さまのこんな姿に、とても興奮します
「手を離してくれないとやめれないんやけどな、それとも何かしてほしいのかな?」
「ぐうぅ…うぅぅぅぅ、わ、わかってるくせにっ…!」
やっばい、なんか、すごく変な気持ちになってきた…俺にこんな一面があったとは
「分からへんよ、何してほしいか言ってくれないと…」
「っ…!」
「言わないならやめてもええか?」
「っ!…い、言うからぁ…!」
少しやり過ぎかと思ったが、なにやら行けそうだぞ…もう少し頑張ってみるか
「ぅぅ…その、もっと…な、撫でても…ゆ、許す…ぞ?」
「許す…か、なんか無理矢理させてる感あるなぁ…やっぱやめようか」
「うぅ…も、もっとぉ…撫でて、撫でてくださいぃぃ…っ!こ、これでいいんじゃろ…ぅ!」
「その言葉が聞きたかった!」
その瞬間に解き放たれた俺の両手がシャクヤ姉さまの頭をこれでもかと撫でくりまわした、この時の動きが出来ていたのならレンシュンマオさんにも勝てていたかもしれない
「ふぁぁ…っ♪あう、気持ちいい…っ!たー坊に、おとうとにいいようにされてるのにっ、なでなでされるのきもちいいのじゃ…っ♪」
「耳もこちょこちょしてやるで、ほれ」
「ぴぃっ!?そ、そこはっ♪ら、らめらっ…ぁああ♪きもちよすぎて、ばかになるからぁ♪」
「多少馬鹿になったって姉さまは可愛いから大丈夫やで」
「そんなこと、いったら…むねがきゅんってするからっ!いまいわれたら、わしはぁ…っ♪」
「姉さまの可愛いところ、もっと見せてほしいなぁ」
耳元でそう囁くと、姉さまの身体がビクビクと痙攣して身体を激しく仰け反らせた
「ひうっ…♪あ、あぁあぁぁぁぁっ♪」
「わ、ね、姉さま?」
「ふーっ…ふーっ…♪」
のけ反って倒れかけた姉さまを抱きとめて、姉さまが無事を確認する。顔はだらしなく蕩けており、息は荒い…かなりやり過ぎてしまったようだ
「姉さま、大丈夫?ねぇ、姉さま!?」
「ふ、ふふふ…♪」
「シャクヤ、姉さま…おわっ!」
姉さまに呼びかけていたら急に凄まじい力で引っ張られ、視界が一転する
「おまえが、悪いんだぞたー坊…♪ワシをあんな風な恥辱に合わせおって…弟の分際で…そう、弟のくせにっ…!」
「ね、姉さま…?」
一瞬にして姉さまに押し倒されるような形でマウントポジションを取られてしまった、姉さまの目つきは血に飢えた獣のようであり俺を見つめている
「この勘違いをした弟に教育してやらねばならぬな、姉であるワシをあんな酷い目に合わせたこの変態な弟にな♪」
「え、いや、待って姉さま!あれは合意の上で…」
「ならこれも合意じゃ♪弟が姉に対して拒否権があると思うな?」
そういって姉さまは俺のズボンに手をかける、いかん…すっかり正気を失ってしまっている、まるで研究の資料で見た発情した魔物のようだ
「でも、こういうのは恋人同士じゃないとダメだって…」
「じゃあいまからたー坊はワシの夫じゃ♪」
「ええっ、いきなり飛びすぎじゃないですかねっ!?」
「ワシは昔からお前のことを好いていたのじゃ…それにお前だってワシのことが好きなのじゃろう、何の問題がある?」
「いや、ちゃんと正規の手続きをしてやな…」
「あぁ、だからするのだろう?ふふ、性器の手続き♪」
…
えー、まぁ姉さまに襲われる感じ(俺も結構ノリノリだった)になってもう何回絞られたら分からないけど…ともかく姉さまも落ち着いたらしく
「本っ当に悪かったたー坊!許してくれとは言わん、じゃがワシのたー坊が好きという気持ちは本当で…」
「いや謝らんでええって…」
現在姉さまが俺に土下座をしている、俺が初めにやってしまったことだし姉さまが謝る要素はどこにもないのだけど…
「い、いや…ワシが謝らんと気が済まぬ!あ、あんなの…まるで理性の無い獣ではないか…」
「あの無理やり襲いかかってきた姉さまも素敵だったけどなぁ」
「ぅ…あ、あんなことがあってよくそんなことが言えるな…」
「だって俺も姉さまが好きっていう気持ちは本当やし、姉さまが襲った原因は俺にあるし…悪いのは全面的に俺やな、ごめん…調子に乗りすぎたわ」
「そ、そんなことない…わ、ワシが悪いんじゃ…」
「いや俺が…」
しばらく押し問答のようになる、このままではラチが明かないので姉さまを抱き寄せるようにして耳元で囁き押してみることにした
「姉さま、そんな自分が悪いだなんて言わんといてや…」
「ぅ、あ…じゃ、じゃが…わしは…」
「俺にやって非があるやろ、だからそんな自分を責めないで…」
優しく頭を撫でてあげると、姉さまが「ふぁぁ…っ」とくすぐったそうな声を出して身体をくねらせる
「姉さま言ったやろ、教育だって…姉さまはいけないことをした俺を叱ってくれただけやから…だから、そんな気にしたらあかんよ」
「で、でも…たー坊の意思に反して無理やりに交わったのは…」
「あのなぁ、俺かて健全な男の子やぞ?そういうのが嫌なわけないやろ、しかも相手が姉さまなら尚更…」
しかし順序が間違っているのは事実、なのでちゃんと俺から告白することにしよう
「姉さま、俺は姉さまが好きや。昔から頼り甲斐があって憧れてたけど、大きくなった今はそれ以上に好きって感情がある…順序が違ってるけど、正式にお付き合い願えないやろうか?」
「ぁ…ぅ、その…わ、ワシは…昔からたー坊のことを好いておったのじゃ、だけど、妹たちだってそれは同じで…姉であるワシは妹たちのためにも、この気持ちは抑えないとって…」
「他の姉さんたちは関係ない、俺は…強くて頼もしくて、でも押しに弱かったり照れたりして可愛いところがあるシャクヤ姉さまがええんや」
多分今の俺は顔がすごい赤くなっている、それは姉さまも同じだろう…抱き寄せててちょっと見えないけど
「わ、ワシはあれじゃぞ?その、ガサツだし、たー坊より背も高くて…嫉妬深いと思うし、面倒くさい雌じゃぞ…?」
「それは感情に素直で頼り甲斐があって俺を甘えさせてくれる包容力があって俺をよく思ってくれているってことやろ?何にも問題はあらへんよ、それよりも返事を聞かせてな」
「ぅ…」
う?
「う、受けるに…決まっているじゃろうが!この馬鹿者…っ!好き、大好き…昔からずっと好きだったんじゃ…断れるものか…!」
「〜っ…!」
なんだ、あれだ…あれ、言葉に出来ないくらい今嬉しい…これがリア充ってやつか?
「た、たー坊…?」
「ご、ごめん姉さま…嬉しすぎて、言葉が出てこないんや…」
「…ふふ、なんだか見ないうちにずいぶんと口達者になったと思いきやまだまだ可愛いところがあるんじゃな♪」
逆に姉さまに頭を撫で返された、いや本来ならこれが正しいわけだけどさ
「こうなった以上は、妹たちには悪いが遠慮はせんからな?ワシから離れさせないように、しっかりとお前の手綱を握ってやる♪」
「大歓迎や、むしろ姉さまを手放さないようにずっと俺が姉さまの手綱を持っとくわ」
「ふ、ふむ…リード、そういうプレイもあるようじゃしな…変態な弟の要望に応えるのも姉の役目か…」
「話がぶっ飛び過ぎとるよ姉さま!」
「う、ともかくじゃ、とりあえず帰宅せねばなるまいな…道場の掃除は朝一でやるとして」
俺と姉さまの激しい交わりで道場の床は酷く汚れている、この状態であの門下生たち(とくにレンシュンマオさん)が来たら何をするか分からない
「俺も手伝うよ、掃除とか家事はプロフェッショナルやからな」
「あ、こら…無理はするな、今でも疲れて立っているのが辛いんじゃろう?」
「ま、まぁその…激しく動きすぎたせいというか、でも家には帰らないといけないから」
「ほら、ワシがおぶってやるから…さっさと帰るのじゃ、飯の支度もあるからな」
「え、いや…この年になっておんぶは…」
「大丈夫じゃ、この時間帯に帰り道に人はあまりおらんからな…誰にも見られんし恥ずかしがる必要はないぞ」
問答無用に担がれてしまった、姉さまの高めの体温が伝わってきていい匂いもして安心する…疲れたしこのまま寝れそうだ
「姉さまぁ…」
「ふふ、甘えた声を出しおって…眠いなら少しだけ寝ておれ、家付近で起こしてやる」
「ありがとぉ、姉さま…じゃあ少しだけ…」
「あぁ…よく頑張ったな、たー坊♪」
家に着くまでの十数分、俺は姉さまと結ばれた幸福感と姉さまの暖かさを感じて少しだけ眠らせてもらった
そして家についてから他の姉たちに姉さまのことを説明したり、姉たちに質問攻めにあったりと姉さまの激しい交わりにも負けないくらいの疲労に倒れるように部屋の布団へと倒れこんだのだった。
…
15/11/06 02:27更新 / ミドリマメ
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