エルルート3「ねぇねぇの想い」
ねぇねぇと俺が正式に付き合い始めてからしばらく経った
他の姉たちへの報告するときには結構な大騒ぎになったけど…なんだかんだ皆祝ってくれて嬉しかった
「タクー!こっちこっちー!」
「はいはい、今行くって」
こうして正式に付き合っているがやることは特に変わったりはしていない、ねぇねぇが休みの日は釣りとかして遊んでいる日常だ
まぁ俺は俺で将来に向けて考え始めてるというか、ねぇねぇを幸せにするために頑張っている
ねぇねぇが学校の日は研究所に戻り、少しづつ貯金を貯めている
昔から働いていた時の貯金もあるが、万が一ということもあるだろうし…お金はあるに越したことはないだろう
「えへへ、こうやってくっついてると幸せだねー」
「いや〜、抱きつきながら釣りってのはなかなか見てておかしいもんやと思うで?」
「いいじゃん、この岩場だと誰も見てないんだし…なんなら、ここでヤっちゃう?」
「…い、いや…そういうのは家に帰ってからな?」
ねぇねぇは大胆なところがあり、時々こうやって誘ってくる時がある
頑張って抑えてるが、俺も時々誘いのまましてしまう時があるのでなかなか悩ましい問題だ
「野外ってのも盛り上がると思うけどなー」
「…あ、引いてる引いてる!」
「スルーするなー!…タクだし、どうせまたタコとかじゃないの?」
「はは、そんな何度もタコなんて釣れるわけないやろ?それに今までより引きが強いし、多分大物やで!」
グッと竿を引く、凄い手応えだ…これは大物に違いない
「なかなか持ち上がらん…ねぇねぇ手伝って!」
「えー、そんな大物?よーし、いっくよー!」
「「せーのっ!」」
ねぇねぇと一緒に思いっきり引き上げる、すると飛沫をあげながら勢いよく岩場に大きな…
「ひゃあっ!な、何々?ご飯が引っ張られて…」
「…タコ?」
「いやタク、これはスキュラっていう魔物だよー」
上半身はねぇねぇにも劣らない美人な女性、下半身はタコのように赤く八本の触手になっている…どうやら魔物を釣り上げてしまったようだ
「もうなんなのよー!美味しそうなご飯だと思ったのに!」
「え、あ…ご、ごめんなさい」
「あら、いい男じゃないの。私を釣り上げるなんてイケナイ子ね」
「ちょっと、タクは私の彼氏よ!色眼鏡を使わないでよね!」
「何よ、そっちの彼が私を釣り上げたのよ?あなたにとやかく言われる筋合いなんてないわよ!」
ねぇねぇと釣り上げたスキュラさんが火花を散らす、まずいな…どうにかして場を納めないと
「あの、二人とも落ち着いて…」
「タクはねぇ、もう私と夫婦との契りを交わしてるの!タクがいい男なのは分かるけど諦めてよね!」
「だから何よ!彼には私を釣り上げた責任をとってもらうんだから!」
しまった、二人ともヒートアップして話を聞いてくれない
「うーん、どないするかの…」
「私は小さい頃からタクを守ってきたんだから!あんたみたいな軟体生物とは年季が違うのよ!」
「むきー!なら無理矢理にでも奪ってやるわよ!えいっ!」
「…え?おわぁぁぁぁ!?」
タコの足に絡め取られて、そのまま海へ引きずり落とされてしまう
「タク!?」
「ね、ねぇねぇ…た、助け…!」
「このまま貰っていくからねー!ばいばいトリ頭!」
スキュラさんがどんどん岩場から離れてしまう、こっちもなるべく踠いて拘束を解こうとするがなかなか解けない
「こらー!タクを返せー!」
「む、しつこい鳥…あなたも暴れちゃダメよ?大丈夫、ちゃんとお世話してあげるから♪」
「そ、そういう問題やない…!」
「くらえー!セイレーンキーック!」
「きゃー!?」
上空から追ってきていたねぇねぇが急降下して勢いよくスキュラさんを蹴った、その衝撃で拘束が解ける
「へっへー!私からタクを奪うなんて、おととい出直して来なよ!」
「むきー!今日のところは引き分けにしておいてあげるー!」
スキュラさんがプンプン怒りながら、海へ帰っていった
「ね、ねぇねぇ…!た、助け…お、溺れる!」
スキュラさんの拘束が解けるのはいいが、俺は泳げないので溺れてしまいそうになる
「タク、慌てないで…ほら、いま掴むから」
「し、沈む!助けてぇー!」
「だから大丈夫だってばー」
ザパッと海から引き上げられた、どうやら助かったらしいな…
「あ、あぁ…ありがとう…」
「もー、大丈夫?すぐに陸まで運んであげるからね」
ねぇねぇが超スピードで俺を砂浜の方へ運んでくれた
「全く困るよねー、あんな見境ナシに襲うなんてさー」
「まぁ…釣り上げた俺にも責任があるんやから、おあいこってことであんまり悪く言ったらあかんよ?」
「はーい」
海に入ったせいで、服がびしょ濡れになってしまったな…
「うぅ、っくしゅん!」
「タク大丈夫?服がびしょ濡れだからなぁ…」
「だ、大丈夫やろ…そのうち乾くはずや」
「でも風邪でも引いたら大変だよ?ほら、ぎゅーっ♪」
ねぇねぇが身体全体を使って抱きしめてくれる、温もりと心地よい柔らかさが俺を暖めてくれる
「ね、ねぇねぇ…これじゃねぇねぇも濡れてまうよ?」
「じゃあタクも抱きしめて暖めてよ、ほらほらぁ」
「ほ、ほな、ぎゅー…?」
「タクって身体大きいから、抱きしめられるとなんだか安心するねー」
「せやろか?俺はねぇねぇに抱きしめられた方が安心やな…」
「んふふ、タクは昔からお姉ちゃんの抱擁が大好きだからねー」
しかしあれだ、こうやって身体を重ね続けてると…自然とねぇねぇの身体の柔らかさに反応してしまうというか、まぁ…うん
「…ぁ♪」
「ご、ごめん…すぐ離れるから」
「えへへ、何よタク…タクもなんだかんだそういう意識してるじゃん」
これだけ密着していればすぐにバレてしまうのは当然だ、隠す必要もないけど
「このまましちゃおっか、もう砂浜には誰もいないし…」
「い、いや…流石にまずいやろ」
「大丈夫大丈夫、ちょっと影に隠れればバレないって…タクもそのままじゃ辛いでしょ?」
ねぇねぇの羽が俺の股間を軽く撫でる、バレなきゃいいという話ではないけど…
「ほらタク、おねーちゃんに任せなさい♪」
「…き、今日だけやからな?」
まぁ、その…今日ぐらいいいかなって思うんだ
…
私はタクが好き、いつ好きになったかは知らない
昔から私の遊び相手はタクだった
シロナは遊ぶときはいつも家でおままごとだし、シルクも外で遊ぶのはそんなに好きじゃないみたいだったから
シャクヤ姉さんとユウ姉さんは私が小さい頃から忙しくて、遊ぶ暇がなかったから
だから私はいつも一人で遊んでいた
近所に年の近い子供もいなくて、いつも遊ぶときは一人ぼっちだった
お母さんから弟ができるって聞いた時、すっごい嬉しかったのは今でも覚えてる
新しい家族…それに男の子だ、嬉しくないわけがない
タクが初めて家に来た時、すぐに私は連れ出して一緒に遊んだ
世界が変わった、誰かと遊ぶことがこんなにも楽しいものだとは思わなくて…それから毎日タクと遊んだ
そのうちに、どんどんタクに惹かれるようになった
いつも「ねぇねぇ」って言いながら私の後ろをついてきてくれて…
10年経って、久しぶりに会ったタクはすごい成長していたけど…また私を「ねぇねぇ」って呼んでくれて胸がキュンとした
タクが私に告白してくれた時、心臓が弾けそうなくらい嬉しかった
いつどこで好きになったかなんて、わからない
いつの間にか好きになっていた、好きの理由はそれだけで十分だと思う…というより好きってそういうものだと思う
「ねぇタク、タクは私を好きになったきっかけってある?」
「きっかけ、せやなぁ…なんやろうな?ずっと一緒にいたから…昔から一緒に遊んでたから、自然と好きになってたんやと思うし…きっかけなんて言われてもなぁ…」
ほら、ね
やっぱりタクも私も…一緒の想いなんだ
「そういうねぇねぇはきっかけとかあったりするんか?」
「えへへ…秘密!」
「えー、俺に言わせといてそれかいな!ズルイで!」
「ズルくないもーん」
私はこれからもずっと、タクの側にいる
タクの姉として、お嫁さんとしてタクを支えてあげるんだ
…あ、でもタクを守るだけだと男の顔が立たないよね?
背中を守るくらいでいいかな、タクだってもう大人なんだもん
あんまり過保護にしたら嫌われちゃいそうだしね
「タク、私はタクが大好きだよっ!」
「なんや急に、俺もねぇねぇが大好きやで?」
「えへへ、知ってるぅ〜♪」
大好きだからね、ずっと一緒なんだからね
幸せにしてあげるからね、旦那様っ♪
他の姉たちへの報告するときには結構な大騒ぎになったけど…なんだかんだ皆祝ってくれて嬉しかった
「タクー!こっちこっちー!」
「はいはい、今行くって」
こうして正式に付き合っているがやることは特に変わったりはしていない、ねぇねぇが休みの日は釣りとかして遊んでいる日常だ
まぁ俺は俺で将来に向けて考え始めてるというか、ねぇねぇを幸せにするために頑張っている
ねぇねぇが学校の日は研究所に戻り、少しづつ貯金を貯めている
昔から働いていた時の貯金もあるが、万が一ということもあるだろうし…お金はあるに越したことはないだろう
「えへへ、こうやってくっついてると幸せだねー」
「いや〜、抱きつきながら釣りってのはなかなか見てておかしいもんやと思うで?」
「いいじゃん、この岩場だと誰も見てないんだし…なんなら、ここでヤっちゃう?」
「…い、いや…そういうのは家に帰ってからな?」
ねぇねぇは大胆なところがあり、時々こうやって誘ってくる時がある
頑張って抑えてるが、俺も時々誘いのまましてしまう時があるのでなかなか悩ましい問題だ
「野外ってのも盛り上がると思うけどなー」
「…あ、引いてる引いてる!」
「スルーするなー!…タクだし、どうせまたタコとかじゃないの?」
「はは、そんな何度もタコなんて釣れるわけないやろ?それに今までより引きが強いし、多分大物やで!」
グッと竿を引く、凄い手応えだ…これは大物に違いない
「なかなか持ち上がらん…ねぇねぇ手伝って!」
「えー、そんな大物?よーし、いっくよー!」
「「せーのっ!」」
ねぇねぇと一緒に思いっきり引き上げる、すると飛沫をあげながら勢いよく岩場に大きな…
「ひゃあっ!な、何々?ご飯が引っ張られて…」
「…タコ?」
「いやタク、これはスキュラっていう魔物だよー」
上半身はねぇねぇにも劣らない美人な女性、下半身はタコのように赤く八本の触手になっている…どうやら魔物を釣り上げてしまったようだ
「もうなんなのよー!美味しそうなご飯だと思ったのに!」
「え、あ…ご、ごめんなさい」
「あら、いい男じゃないの。私を釣り上げるなんてイケナイ子ね」
「ちょっと、タクは私の彼氏よ!色眼鏡を使わないでよね!」
「何よ、そっちの彼が私を釣り上げたのよ?あなたにとやかく言われる筋合いなんてないわよ!」
ねぇねぇと釣り上げたスキュラさんが火花を散らす、まずいな…どうにかして場を納めないと
「あの、二人とも落ち着いて…」
「タクはねぇ、もう私と夫婦との契りを交わしてるの!タクがいい男なのは分かるけど諦めてよね!」
「だから何よ!彼には私を釣り上げた責任をとってもらうんだから!」
しまった、二人ともヒートアップして話を聞いてくれない
「うーん、どないするかの…」
「私は小さい頃からタクを守ってきたんだから!あんたみたいな軟体生物とは年季が違うのよ!」
「むきー!なら無理矢理にでも奪ってやるわよ!えいっ!」
「…え?おわぁぁぁぁ!?」
タコの足に絡め取られて、そのまま海へ引きずり落とされてしまう
「タク!?」
「ね、ねぇねぇ…た、助け…!」
「このまま貰っていくからねー!ばいばいトリ頭!」
スキュラさんがどんどん岩場から離れてしまう、こっちもなるべく踠いて拘束を解こうとするがなかなか解けない
「こらー!タクを返せー!」
「む、しつこい鳥…あなたも暴れちゃダメよ?大丈夫、ちゃんとお世話してあげるから♪」
「そ、そういう問題やない…!」
「くらえー!セイレーンキーック!」
「きゃー!?」
上空から追ってきていたねぇねぇが急降下して勢いよくスキュラさんを蹴った、その衝撃で拘束が解ける
「へっへー!私からタクを奪うなんて、おととい出直して来なよ!」
「むきー!今日のところは引き分けにしておいてあげるー!」
スキュラさんがプンプン怒りながら、海へ帰っていった
「ね、ねぇねぇ…!た、助け…お、溺れる!」
スキュラさんの拘束が解けるのはいいが、俺は泳げないので溺れてしまいそうになる
「タク、慌てないで…ほら、いま掴むから」
「し、沈む!助けてぇー!」
「だから大丈夫だってばー」
ザパッと海から引き上げられた、どうやら助かったらしいな…
「あ、あぁ…ありがとう…」
「もー、大丈夫?すぐに陸まで運んであげるからね」
ねぇねぇが超スピードで俺を砂浜の方へ運んでくれた
「全く困るよねー、あんな見境ナシに襲うなんてさー」
「まぁ…釣り上げた俺にも責任があるんやから、おあいこってことであんまり悪く言ったらあかんよ?」
「はーい」
海に入ったせいで、服がびしょ濡れになってしまったな…
「うぅ、っくしゅん!」
「タク大丈夫?服がびしょ濡れだからなぁ…」
「だ、大丈夫やろ…そのうち乾くはずや」
「でも風邪でも引いたら大変だよ?ほら、ぎゅーっ♪」
ねぇねぇが身体全体を使って抱きしめてくれる、温もりと心地よい柔らかさが俺を暖めてくれる
「ね、ねぇねぇ…これじゃねぇねぇも濡れてまうよ?」
「じゃあタクも抱きしめて暖めてよ、ほらほらぁ」
「ほ、ほな、ぎゅー…?」
「タクって身体大きいから、抱きしめられるとなんだか安心するねー」
「せやろか?俺はねぇねぇに抱きしめられた方が安心やな…」
「んふふ、タクは昔からお姉ちゃんの抱擁が大好きだからねー」
しかしあれだ、こうやって身体を重ね続けてると…自然とねぇねぇの身体の柔らかさに反応してしまうというか、まぁ…うん
「…ぁ♪」
「ご、ごめん…すぐ離れるから」
「えへへ、何よタク…タクもなんだかんだそういう意識してるじゃん」
これだけ密着していればすぐにバレてしまうのは当然だ、隠す必要もないけど
「このまましちゃおっか、もう砂浜には誰もいないし…」
「い、いや…流石にまずいやろ」
「大丈夫大丈夫、ちょっと影に隠れればバレないって…タクもそのままじゃ辛いでしょ?」
ねぇねぇの羽が俺の股間を軽く撫でる、バレなきゃいいという話ではないけど…
「ほらタク、おねーちゃんに任せなさい♪」
「…き、今日だけやからな?」
まぁ、その…今日ぐらいいいかなって思うんだ
…
私はタクが好き、いつ好きになったかは知らない
昔から私の遊び相手はタクだった
シロナは遊ぶときはいつも家でおままごとだし、シルクも外で遊ぶのはそんなに好きじゃないみたいだったから
シャクヤ姉さんとユウ姉さんは私が小さい頃から忙しくて、遊ぶ暇がなかったから
だから私はいつも一人で遊んでいた
近所に年の近い子供もいなくて、いつも遊ぶときは一人ぼっちだった
お母さんから弟ができるって聞いた時、すっごい嬉しかったのは今でも覚えてる
新しい家族…それに男の子だ、嬉しくないわけがない
タクが初めて家に来た時、すぐに私は連れ出して一緒に遊んだ
世界が変わった、誰かと遊ぶことがこんなにも楽しいものだとは思わなくて…それから毎日タクと遊んだ
そのうちに、どんどんタクに惹かれるようになった
いつも「ねぇねぇ」って言いながら私の後ろをついてきてくれて…
10年経って、久しぶりに会ったタクはすごい成長していたけど…また私を「ねぇねぇ」って呼んでくれて胸がキュンとした
タクが私に告白してくれた時、心臓が弾けそうなくらい嬉しかった
いつどこで好きになったかなんて、わからない
いつの間にか好きになっていた、好きの理由はそれだけで十分だと思う…というより好きってそういうものだと思う
「ねぇタク、タクは私を好きになったきっかけってある?」
「きっかけ、せやなぁ…なんやろうな?ずっと一緒にいたから…昔から一緒に遊んでたから、自然と好きになってたんやと思うし…きっかけなんて言われてもなぁ…」
ほら、ね
やっぱりタクも私も…一緒の想いなんだ
「そういうねぇねぇはきっかけとかあったりするんか?」
「えへへ…秘密!」
「えー、俺に言わせといてそれかいな!ズルイで!」
「ズルくないもーん」
私はこれからもずっと、タクの側にいる
タクの姉として、お嫁さんとしてタクを支えてあげるんだ
…あ、でもタクを守るだけだと男の顔が立たないよね?
背中を守るくらいでいいかな、タクだってもう大人なんだもん
あんまり過保護にしたら嫌われちゃいそうだしね
「タク、私はタクが大好きだよっ!」
「なんや急に、俺もねぇねぇが大好きやで?」
「えへへ、知ってるぅ〜♪」
大好きだからね、ずっと一緒なんだからね
幸せにしてあげるからね、旦那様っ♪
15/04/16 03:04更新 / ミドリマメ
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