シルクルート3「ねぇちゃんの優しい世界」
飯の時もずっとシルクねぇちゃんは俺を見張るようにじっと側にいた
その空気に耐えきれなくなった俺は、さっさと飯を済ませて部屋に戻ったわけだ
流石に部屋までは来ないか
(出かけた時からのあの妙な態度…昔のことに関係あるって姉さまは言っていたけど)
何せ10年前の話だ、俺その時6歳だぞ…迷子になってねぇちゃんに迎えに来てもらったくらいしか覚えてない
「うーん…」
考えていると、コンコンと控えめなノックが聞こえた
「はいはい、誰や…ってねぇちゃん?」
「…たくま」
部屋には来ないと思っていたが、どうやら見当違いだったみたいだ
「…たくまっ!」
「おわっ!?」
ねぇちゃんが胸に飛び込んできた、じんわりと暖かい体温が伝わってきて女性特有の柔らかさにドキドキする
「…たくま、好き…っ!」
「は、え、ぇぇ!?」
急に部屋に訪問されて、急に告白された…?
何言ってるんだ俺、しかし事実である
「…だから、いなくならないで…!」
「な、何言ってんやねぇちゃん!いくらなんでもおかしすぎるで!」
「…いなくなっちゃ、やだぁ…」
「いなくなるって…何言ってんや…?」
顔を上げたねぇちゃんは泣いていた、一体どうしたというのだろう…
(ん…?そういえば前にもこんなことあったような…)
ええと…そうだ、確か10年前か
俺が迷子になった時…ねぇちゃんが俺を見つけてくれた時に、同じようなことがあった
あの時は見つけてくれたねぇちゃんがすごい泣いてて…そうそう、確かその時からねぇちゃんと手を繋ぐようになったんだよね
いや、思い出したはいいがねぇちゃんがこうなった理由がわからない
「…たくまを守るの、私が…いなくならないように…」
「ねぇちゃん…?」
「…たくまが好きだから、もうあんなことには…!」
泣きながら言葉を紡ぐねぇちゃん、少しずつ分かってきたぞ
多分ねぇちゃんは昔のことを引きずってる、だからやたらと俺を見張ったり過保護になっていたんだ
なんで急にそうなったかというと、多分俺が商店街までの道を覚えていなかったことと…決定的なのがひったくりの件だ
で、いまねぇちゃんに告白されたのは分からないけど…つまりねぇちゃんはいま泣くほど俺に対して過保護になっているわけだ
なんと言うか、うん…
「ねぇちゃん…俺も、ねぇちゃんが好きやで、だからいなくなったりせえへんから…とりあえず泣き止み?」
「…たくま、本当?」
「マジマジ、俺ねぇちゃんのこと大好き」
「…たくま、うれしい…」
ねぇちゃんが泣き止み、珍しく笑みを浮かべる
「ねぇちゃん、落ち着いた?話聞けるか?」
「…ん」
「よし、じゃあ…なんでやねん!」
かるーくチョップ
「うぁ…っ?」
「なぁ、ねぇちゃんアホか?アホやろ、ツッコムで?」
いや、もう頭にツッコんだあとだけどさ
「…っそ、そん、なっ…!たたっ、た、叩く事っ…!」
「え、いやただのツッコみ…」
やば、また泣き始めちゃった
「…い、いつからっ…そん、な子にっ…なったの…!」
「え、ぃゃ…ご、ごめんなさい」
「っふ、ぅ…ぁぁ…!」
きゃーマジ泣きになり始めたー!
「あ、ああああ!ゴメン!マジでゴメンなさい!マジで、マジで今のは俺が悪い!ゴメン!」
女の子、ましてや姉を泣かせるなんて…!
「ねぇちゃん…っ」
強く抱きしめる
「…私っ、たくまの事っ、大好きでっ!私、守るって…ぅ、うぅぅぅ〜…」
「あー…うん、でもさねぇちゃん…俺もこうやって泣いてるねぇちゃんを抱きしめられるくらいには大きくなってる、だからもうそんな過保護にされなくても大丈夫なんやで」
「でも、でも…!」
「もう何もできない小さな子供やない、ねぇちゃんに負んぶに抱っこやなくて…ねぇちゃんの後ろやなくて、ねぇちゃんの隣を並んで歩きたいんや」
昔から俺はねぇちゃんの背中ばかり見ていた、それは俺が小さくて何もできなかったからだ
だから、大きくなった今はねぇちゃんの隣を歩きたい
「大好きなねぇちゃんの隣で、同じ道を歩みたいんや」
「…っ!」
「確かに魔物からしたら、人間やから守られる立場かもしれへん…けど、自分で何かをできるくらいには…俺も大きくなったから」
「…たくま」
「だから、ねぇちゃんには…弟だけじゃなくて、一人の男として扱ってほしいんや」
ねぇちゃんの突然な告白でムードも何もなく始まってしまったが、そもそも告白のムードなんて分からないしこれでいい
「…ごめん、ごめんね…たくま、おねえちゃん…たくまに迷惑ばかりかけてた…」
「いや、ねぇちゃんに守られるのは別にええんやけどな?」
姉に守られて嬉しくない弟なんていませんから
「…でも、たくま…私、だめ…」
「ねぇちゃん…?」
「…今ので、たくまがもっと、もーっと好きになっちゃって…愛おしくて、守ってあげたくなっちゃうの…!」
抱きしめたねぇちゃんが、こう言ってのける…なんとも恥ずかしいセリフで本来ならば顔を背けるところなんだけど
「…ねぇちゃん、なんか俺も…ねぇちゃんが愛おしくてやばい」
「たくま…」
「ねぇちゃん…」
ねぇちゃんが貪るように俺の唇を奪う
「…ちゅぅ、ぢぅぅぅ…た、くまぁ…れろ…んんっ…!」
「んんっ…ね、ねぇちゃん…」
「ふぁ…たくま、何…この感情…胸がぽかぽか…して、たくまがほしい、ほしいのぉ…!」
「おわっ!ね、ねぇちゃん!?」
ねえちゃんに押し倒される、ねえちゃんの顔は紅く紅潮しており目はギラギラとしている
「ね、ねぇちゃん…大丈夫か?」
「…わ、わかんないっ…たくま、怖い…たくまを襲っちゃいそう…っ!」
そういえば聞いたことがある
マンティスは本来感情に乏しく魔物でありながら性にはあまり興味を示さない…が、繁殖期を迎えると一転して興味を出始めると
その繁殖期を迎えるのは、いつかわからない…一例には結ばれる相手が見つかった時とも言われている
「…たくま、ごめん…!」
「お、おぉっ!?」
スパスパっと綺麗に下着を残し、服がねぇちゃんの鎌に切り裂かれる
「…はぁっ、たくま…たくまぁ…!」
「お、落ち着きな…深呼吸して、ほら」
「…すー、たくま…凄いいい匂い…」
そういってねぇちゃんが恍惚な表情で、俺の首辺りを撫でる
「…たくまぁ…も、もう我慢…できないぃ…」
「まぁ…別に遠慮せんでええよ?ねぇちゃん…お互い好き合ってるんやし」
「…な、なるべく優しくするからっ…ね」
「それは俺のセリフやと思うんやけどなぁ…」
ねぇちゃんが肌を重ねてくる、繁殖期を迎えたねえちゃんがどうなのかは知らないが魔物は性欲がすごいと聞く
あんなこと言ったが、俺大丈夫かな…
…
「…たくま、大丈夫?」
「な、なんとかな…」
事がすみ既に日が上がってしまっている、夜通しヤっていたようだ
「うぉっ、身体ダルぅ…」
「…たくま、頑張ったね」
「何言うとるん、俺ずっと下やったやん…動いてたのはほとんどねぇちゃんやのに情けないわ…」
ずっと乗っかられていたので攻められっぱなしだった
「…そんなことないの、たくまだって逞しい…あ、アレで…下から攻めてきて…気持ちよかった」
「ちょっ、恥ずかしいからそういうこと言うのやめてや!」
「…だから、情けなくない」
「わ、分かったって…ったく、顔から火ぃ吹きそうや…」
「…照れてるたくま、かわいいの♪」
にこにこしてぽんぽんと頭を撫でられる、くっ…こんな笑顔は卑怯だぞ
「…なぁ、少し聞きたいんだけど…ねぇちゃんさ、なんで俺のこと好きになったの?」
「…わたし、マンティスだから…相手に何かを伝えるのが苦手でね、だから誤解とかされちゃうことが多いの…」
まぁ、顔にあまり出ないし口にも出すこと少ないから慣れないとちょっと分かりにくいかもしれない
「…でも、小さい頃からたくまは私のことをちゃんと理解しててくれて…だから、私はたくまが好きになった、守りたくなったの…」
「…ねぇちゃんってさ、もしかしてそれ10年前のこと言ってる?」
「…ん」
「それってもしかして、10年前から俺のこと…」
「…好き、男として…大好きだったの」
マジか、そんな昔からだったのか…
「…だから、これからも守ってあげたい…たくまを誰にも渡したくないの…ずっと、たくまのそばにいたい」
「あのさ、ねぇちゃん…俺、近いうちに研究の仕事に戻ろうかと思うんや」
「…たくま、また行っちゃうの…?」
「それで…魔界や魔物の研究って、色々世界を変えるようなことを研究したりするから…結構物騒だったりするから、ボディーガードとかができる優秀な秘書が必要なんやけど…」
「っ!…た、たくま…それって」
「あぁ、ねぇちゃんがよかったらなんやけど…どうかなこれからも俺のことを守ってくれる?」
「…た、たくまぁ…!」
ギュッと抱きしめてくるねぇちゃん、これはOKってことでいいんだろう
「…たくまぁ…好き、大好き…っ!」
二度目のキス、長く貪るようなわけではなくただ触れるだけの優しいキス
「俺も、ねぇちゃんのこと大好き…やから、これからもずっと一緒や…」
「…約束、だからね?…ずっと一緒だよ?ずっと、ずぅーっと…守ってあげるからね…」
「…やけど、あんまり過保護過ぎるのはあかんよ?」
「…頑張るの」
俺とねぇちゃんはこれから一緒に並んで生きていく、その人生は大変なものだと思う
けど…俺の優しくて、クールで…そして少し不器用で過保護なシルクねぇちゃんはそんな人生からも俺を守ってくれる
多分、世界のあらゆる理不尽からも俺を守ってくれる…その優しさに甘えるだけじゃなくて、俺も頑張っていきたいと思っている
ねぇちゃんの優しい世界で、俺はこれからを生きていくんだ
その空気に耐えきれなくなった俺は、さっさと飯を済ませて部屋に戻ったわけだ
流石に部屋までは来ないか
(出かけた時からのあの妙な態度…昔のことに関係あるって姉さまは言っていたけど)
何せ10年前の話だ、俺その時6歳だぞ…迷子になってねぇちゃんに迎えに来てもらったくらいしか覚えてない
「うーん…」
考えていると、コンコンと控えめなノックが聞こえた
「はいはい、誰や…ってねぇちゃん?」
「…たくま」
部屋には来ないと思っていたが、どうやら見当違いだったみたいだ
「…たくまっ!」
「おわっ!?」
ねぇちゃんが胸に飛び込んできた、じんわりと暖かい体温が伝わってきて女性特有の柔らかさにドキドキする
「…たくま、好き…っ!」
「は、え、ぇぇ!?」
急に部屋に訪問されて、急に告白された…?
何言ってるんだ俺、しかし事実である
「…だから、いなくならないで…!」
「な、何言ってんやねぇちゃん!いくらなんでもおかしすぎるで!」
「…いなくなっちゃ、やだぁ…」
「いなくなるって…何言ってんや…?」
顔を上げたねぇちゃんは泣いていた、一体どうしたというのだろう…
(ん…?そういえば前にもこんなことあったような…)
ええと…そうだ、確か10年前か
俺が迷子になった時…ねぇちゃんが俺を見つけてくれた時に、同じようなことがあった
あの時は見つけてくれたねぇちゃんがすごい泣いてて…そうそう、確かその時からねぇちゃんと手を繋ぐようになったんだよね
いや、思い出したはいいがねぇちゃんがこうなった理由がわからない
「…たくまを守るの、私が…いなくならないように…」
「ねぇちゃん…?」
「…たくまが好きだから、もうあんなことには…!」
泣きながら言葉を紡ぐねぇちゃん、少しずつ分かってきたぞ
多分ねぇちゃんは昔のことを引きずってる、だからやたらと俺を見張ったり過保護になっていたんだ
なんで急にそうなったかというと、多分俺が商店街までの道を覚えていなかったことと…決定的なのがひったくりの件だ
で、いまねぇちゃんに告白されたのは分からないけど…つまりねぇちゃんはいま泣くほど俺に対して過保護になっているわけだ
なんと言うか、うん…
「ねぇちゃん…俺も、ねぇちゃんが好きやで、だからいなくなったりせえへんから…とりあえず泣き止み?」
「…たくま、本当?」
「マジマジ、俺ねぇちゃんのこと大好き」
「…たくま、うれしい…」
ねぇちゃんが泣き止み、珍しく笑みを浮かべる
「ねぇちゃん、落ち着いた?話聞けるか?」
「…ん」
「よし、じゃあ…なんでやねん!」
かるーくチョップ
「うぁ…っ?」
「なぁ、ねぇちゃんアホか?アホやろ、ツッコムで?」
いや、もう頭にツッコんだあとだけどさ
「…っそ、そん、なっ…!たたっ、た、叩く事っ…!」
「え、いやただのツッコみ…」
やば、また泣き始めちゃった
「…い、いつからっ…そん、な子にっ…なったの…!」
「え、ぃゃ…ご、ごめんなさい」
「っふ、ぅ…ぁぁ…!」
きゃーマジ泣きになり始めたー!
「あ、ああああ!ゴメン!マジでゴメンなさい!マジで、マジで今のは俺が悪い!ゴメン!」
女の子、ましてや姉を泣かせるなんて…!
「ねぇちゃん…っ」
強く抱きしめる
「…私っ、たくまの事っ、大好きでっ!私、守るって…ぅ、うぅぅぅ〜…」
「あー…うん、でもさねぇちゃん…俺もこうやって泣いてるねぇちゃんを抱きしめられるくらいには大きくなってる、だからもうそんな過保護にされなくても大丈夫なんやで」
「でも、でも…!」
「もう何もできない小さな子供やない、ねぇちゃんに負んぶに抱っこやなくて…ねぇちゃんの後ろやなくて、ねぇちゃんの隣を並んで歩きたいんや」
昔から俺はねぇちゃんの背中ばかり見ていた、それは俺が小さくて何もできなかったからだ
だから、大きくなった今はねぇちゃんの隣を歩きたい
「大好きなねぇちゃんの隣で、同じ道を歩みたいんや」
「…っ!」
「確かに魔物からしたら、人間やから守られる立場かもしれへん…けど、自分で何かをできるくらいには…俺も大きくなったから」
「…たくま」
「だから、ねぇちゃんには…弟だけじゃなくて、一人の男として扱ってほしいんや」
ねぇちゃんの突然な告白でムードも何もなく始まってしまったが、そもそも告白のムードなんて分からないしこれでいい
「…ごめん、ごめんね…たくま、おねえちゃん…たくまに迷惑ばかりかけてた…」
「いや、ねぇちゃんに守られるのは別にええんやけどな?」
姉に守られて嬉しくない弟なんていませんから
「…でも、たくま…私、だめ…」
「ねぇちゃん…?」
「…今ので、たくまがもっと、もーっと好きになっちゃって…愛おしくて、守ってあげたくなっちゃうの…!」
抱きしめたねぇちゃんが、こう言ってのける…なんとも恥ずかしいセリフで本来ならば顔を背けるところなんだけど
「…ねぇちゃん、なんか俺も…ねぇちゃんが愛おしくてやばい」
「たくま…」
「ねぇちゃん…」
ねぇちゃんが貪るように俺の唇を奪う
「…ちゅぅ、ぢぅぅぅ…た、くまぁ…れろ…んんっ…!」
「んんっ…ね、ねぇちゃん…」
「ふぁ…たくま、何…この感情…胸がぽかぽか…して、たくまがほしい、ほしいのぉ…!」
「おわっ!ね、ねぇちゃん!?」
ねえちゃんに押し倒される、ねえちゃんの顔は紅く紅潮しており目はギラギラとしている
「ね、ねぇちゃん…大丈夫か?」
「…わ、わかんないっ…たくま、怖い…たくまを襲っちゃいそう…っ!」
そういえば聞いたことがある
マンティスは本来感情に乏しく魔物でありながら性にはあまり興味を示さない…が、繁殖期を迎えると一転して興味を出始めると
その繁殖期を迎えるのは、いつかわからない…一例には結ばれる相手が見つかった時とも言われている
「…たくま、ごめん…!」
「お、おぉっ!?」
スパスパっと綺麗に下着を残し、服がねぇちゃんの鎌に切り裂かれる
「…はぁっ、たくま…たくまぁ…!」
「お、落ち着きな…深呼吸して、ほら」
「…すー、たくま…凄いいい匂い…」
そういってねぇちゃんが恍惚な表情で、俺の首辺りを撫でる
「…たくまぁ…も、もう我慢…できないぃ…」
「まぁ…別に遠慮せんでええよ?ねぇちゃん…お互い好き合ってるんやし」
「…な、なるべく優しくするからっ…ね」
「それは俺のセリフやと思うんやけどなぁ…」
ねぇちゃんが肌を重ねてくる、繁殖期を迎えたねえちゃんがどうなのかは知らないが魔物は性欲がすごいと聞く
あんなこと言ったが、俺大丈夫かな…
…
「…たくま、大丈夫?」
「な、なんとかな…」
事がすみ既に日が上がってしまっている、夜通しヤっていたようだ
「うぉっ、身体ダルぅ…」
「…たくま、頑張ったね」
「何言うとるん、俺ずっと下やったやん…動いてたのはほとんどねぇちゃんやのに情けないわ…」
ずっと乗っかられていたので攻められっぱなしだった
「…そんなことないの、たくまだって逞しい…あ、アレで…下から攻めてきて…気持ちよかった」
「ちょっ、恥ずかしいからそういうこと言うのやめてや!」
「…だから、情けなくない」
「わ、分かったって…ったく、顔から火ぃ吹きそうや…」
「…照れてるたくま、かわいいの♪」
にこにこしてぽんぽんと頭を撫でられる、くっ…こんな笑顔は卑怯だぞ
「…なぁ、少し聞きたいんだけど…ねぇちゃんさ、なんで俺のこと好きになったの?」
「…わたし、マンティスだから…相手に何かを伝えるのが苦手でね、だから誤解とかされちゃうことが多いの…」
まぁ、顔にあまり出ないし口にも出すこと少ないから慣れないとちょっと分かりにくいかもしれない
「…でも、小さい頃からたくまは私のことをちゃんと理解しててくれて…だから、私はたくまが好きになった、守りたくなったの…」
「…ねぇちゃんってさ、もしかしてそれ10年前のこと言ってる?」
「…ん」
「それってもしかして、10年前から俺のこと…」
「…好き、男として…大好きだったの」
マジか、そんな昔からだったのか…
「…だから、これからも守ってあげたい…たくまを誰にも渡したくないの…ずっと、たくまのそばにいたい」
「あのさ、ねぇちゃん…俺、近いうちに研究の仕事に戻ろうかと思うんや」
「…たくま、また行っちゃうの…?」
「それで…魔界や魔物の研究って、色々世界を変えるようなことを研究したりするから…結構物騒だったりするから、ボディーガードとかができる優秀な秘書が必要なんやけど…」
「っ!…た、たくま…それって」
「あぁ、ねぇちゃんがよかったらなんやけど…どうかなこれからも俺のことを守ってくれる?」
「…た、たくまぁ…!」
ギュッと抱きしめてくるねぇちゃん、これはOKってことでいいんだろう
「…たくまぁ…好き、大好き…っ!」
二度目のキス、長く貪るようなわけではなくただ触れるだけの優しいキス
「俺も、ねぇちゃんのこと大好き…やから、これからもずっと一緒や…」
「…約束、だからね?…ずっと一緒だよ?ずっと、ずぅーっと…守ってあげるからね…」
「…やけど、あんまり過保護過ぎるのはあかんよ?」
「…頑張るの」
俺とねぇちゃんはこれから一緒に並んで生きていく、その人生は大変なものだと思う
けど…俺の優しくて、クールで…そして少し不器用で過保護なシルクねぇちゃんはそんな人生からも俺を守ってくれる
多分、世界のあらゆる理不尽からも俺を守ってくれる…その優しさに甘えるだけじゃなくて、俺も頑張っていきたいと思っている
ねぇちゃんの優しい世界で、俺はこれからを生きていくんだ
15/04/01 23:38更新 / ミドリマメ
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