前篇 彼女の秘密
ここはとある国のとある街
そこにジャンという名の少年とハウリという名の少女がいました
二人は家が隣通しな事もあってかとっても仲良しで、いつも一緒に過ごしていました。
今日この日も二人は仲良く遊んでいました。
「ねぇねぇハウリ、今日は何して遊ぶの?」
ジャンはそう尋ねます。
「じゃあね、ハウリはお嫁さんごっこがいいなー」
嬉しそうにそう答えるハウリ、しかしジャンの方はと言うと
「えー・・・この間もそれやったじゃないか・・・」
と少し恥ずかしそうに答えるのでした。
「だって、私はジャンのお嫁さんになるんだもん!」
ハウリの方は恥ずかしがる事なくそう答えるのでした。
そうやっていると気付けばもう夕方、二人はお互いに手をつなぎ互いの家まで帰っていくのでした。
〜その日の夜・ハウリの家〜
「パパ、ただいまー」
家へとたどり着くハウリ
「おかえりハウリ、晩御飯はもうできてるから、手を洗ってきなさい」
「はーい」
ハウリが晩御飯を食べ終わると、ハウリのパパは難しい顔をしてました
「ハウリ・・・・実は、大事な話があるんだ」
「・・・・私が、私が本当はワーウルフだってことに関係があること?」
「そうだ・・・」
・・・・
次の日
いつもの如く二人は日暮れまで他愛ないおしゃべりをしたり、遊んだりしています。
するとそこに教会の神父さんが通りかかります。
「おやおや、二人ともこんな時間まで遊んでいると危ないですよ?夜はあの汚らわしくて恐ろしい魔物が出るかもしれないからね・・・」
気付けば周りはもう夕方、二人は手を繋ぎながら互いの家へと帰るのでした。
「ねぇジャン・・・」
神父さんにさようならと挨拶をした後、ちょっと歩いた時でした。
「魔物って本当に悪いのかな・・・」
突然ハウリはそう尋ねます。
「おれには、分からない・・・でも教会の人も騎士の人達もみんなそう言ってる・・・」
ジャンは少し考えた後、そう答えます。
そして
「なんでそんな事聞くの?」
と尋ね返すのでした。
「・・・な、なんとなくかなっ・・・・じゃあ、また明日ねー」
そう言ってハウリは自分の家へと帰っていきます。
「ハウリ・・・どうしたんだろ」
ジャンは、彼女に何かあったのかと少し不安になるのでした。
〜ハウリの家〜
「ジャンには本当の事を言いたい、隠しごとなんてしたくない・・・でも、私が魔物だって知ったらジャンは怖がるかもしれない・・・私・・・どうしたらいいの?」
その日ハウリは泣きながら眠りにつくのでした
そして次の日の帰り道、互いの家の前で
「ねぇ、ジャン・・・」
ハウリは恐る恐るジャンに話しかけます。
「どうしたハウリ、改まって?」
そう聞くジャンにハウリはとても辛そうに口を開きます。
「わ・・・私ね・・・・私・・・」
「なんだよ?」
俯きながらハウリは続けます
「今まで隠してきたけど、わ・・・・私・・・・ま、魔物なの・・・」
ハウリがそう言った瞬間、彼女頭から狼のような犬のような耳が生え、腰からは尻尾が生えてくるのでした。
「は・・・・ハウリ!?」
ジャンは目を丸くします。
「私のパパはね・・・昔仕事で遠出してる時にね、親が死んでしまって一人ぼっちで泣いていた私を拾ってくれて自分の子のように育ててくれたの・・・」
初めは冗談だと思ったジャンでしたが、泣きそうな表情で語るハウリを見てその話を黙ったまま聞き続けます。
「それでね・・・わけあってこの街に住んでいたパパは私に、しばらくの間人間の姿に見えるように魔法をかけたの、でね、その魔法が次の満月の日に解けちゃうんだって・・・ここは、魔物を嫌っている街でしょう?だから、その日が来る前に私は街を出て行かなくちゃいけないの・・・」
ジャンはどうしいのか分からないと言った表情で聞き続けるのでした。
「そ、それじゃあね!・・・・私の事は、忘れてね?」
人通り話し終えた後、ハウリは家の中へと駆け込んで行きました、目には涙を浮かべながら。
「ハウリ・・・」
ジャンはどうしていいのか分からなくなってしまい、力なく家に帰っていくのでした。
そこにジャンという名の少年とハウリという名の少女がいました
二人は家が隣通しな事もあってかとっても仲良しで、いつも一緒に過ごしていました。
今日この日も二人は仲良く遊んでいました。
「ねぇねぇハウリ、今日は何して遊ぶの?」
ジャンはそう尋ねます。
「じゃあね、ハウリはお嫁さんごっこがいいなー」
嬉しそうにそう答えるハウリ、しかしジャンの方はと言うと
「えー・・・この間もそれやったじゃないか・・・」
と少し恥ずかしそうに答えるのでした。
「だって、私はジャンのお嫁さんになるんだもん!」
ハウリの方は恥ずかしがる事なくそう答えるのでした。
そうやっていると気付けばもう夕方、二人はお互いに手をつなぎ互いの家まで帰っていくのでした。
〜その日の夜・ハウリの家〜
「パパ、ただいまー」
家へとたどり着くハウリ
「おかえりハウリ、晩御飯はもうできてるから、手を洗ってきなさい」
「はーい」
ハウリが晩御飯を食べ終わると、ハウリのパパは難しい顔をしてました
「ハウリ・・・・実は、大事な話があるんだ」
「・・・・私が、私が本当はワーウルフだってことに関係があること?」
「そうだ・・・」
・・・・
次の日
いつもの如く二人は日暮れまで他愛ないおしゃべりをしたり、遊んだりしています。
するとそこに教会の神父さんが通りかかります。
「おやおや、二人ともこんな時間まで遊んでいると危ないですよ?夜はあの汚らわしくて恐ろしい魔物が出るかもしれないからね・・・」
気付けば周りはもう夕方、二人は手を繋ぎながら互いの家へと帰るのでした。
「ねぇジャン・・・」
神父さんにさようならと挨拶をした後、ちょっと歩いた時でした。
「魔物って本当に悪いのかな・・・」
突然ハウリはそう尋ねます。
「おれには、分からない・・・でも教会の人も騎士の人達もみんなそう言ってる・・・」
ジャンは少し考えた後、そう答えます。
そして
「なんでそんな事聞くの?」
と尋ね返すのでした。
「・・・な、なんとなくかなっ・・・・じゃあ、また明日ねー」
そう言ってハウリは自分の家へと帰っていきます。
「ハウリ・・・どうしたんだろ」
ジャンは、彼女に何かあったのかと少し不安になるのでした。
〜ハウリの家〜
「ジャンには本当の事を言いたい、隠しごとなんてしたくない・・・でも、私が魔物だって知ったらジャンは怖がるかもしれない・・・私・・・どうしたらいいの?」
その日ハウリは泣きながら眠りにつくのでした
そして次の日の帰り道、互いの家の前で
「ねぇ、ジャン・・・」
ハウリは恐る恐るジャンに話しかけます。
「どうしたハウリ、改まって?」
そう聞くジャンにハウリはとても辛そうに口を開きます。
「わ・・・私ね・・・・私・・・」
「なんだよ?」
俯きながらハウリは続けます
「今まで隠してきたけど、わ・・・・私・・・・ま、魔物なの・・・」
ハウリがそう言った瞬間、彼女頭から狼のような犬のような耳が生え、腰からは尻尾が生えてくるのでした。
「は・・・・ハウリ!?」
ジャンは目を丸くします。
「私のパパはね・・・昔仕事で遠出してる時にね、親が死んでしまって一人ぼっちで泣いていた私を拾ってくれて自分の子のように育ててくれたの・・・」
初めは冗談だと思ったジャンでしたが、泣きそうな表情で語るハウリを見てその話を黙ったまま聞き続けます。
「それでね・・・わけあってこの街に住んでいたパパは私に、しばらくの間人間の姿に見えるように魔法をかけたの、でね、その魔法が次の満月の日に解けちゃうんだって・・・ここは、魔物を嫌っている街でしょう?だから、その日が来る前に私は街を出て行かなくちゃいけないの・・・」
ジャンはどうしいのか分からないと言った表情で聞き続けるのでした。
「そ、それじゃあね!・・・・私の事は、忘れてね?」
人通り話し終えた後、ハウリは家の中へと駆け込んで行きました、目には涙を浮かべながら。
「ハウリ・・・」
ジャンはどうしていいのか分からなくなってしまい、力なく家に帰っていくのでした。
11/02/28 00:54更新 / 猫目
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