連載小説
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乳の真相と愛の真珠
Μ不思議の国・メロメロビーチΜ
Μ満知子視点Μ


「初太の膝を枕にしてもいいですか?」

性交によって正気を取り戻したまどっちが初太におねだりする。

「あぁ」

初太が正座すると、まどっちがシルクハット型のキノコを脱いで、その小さな顔を初太の膝に乗せたわ。

「えへへ、初太の膝、モチモチして、気持ちいいです」

まどっちは満面の笑みで初太の膝を撫でる。

まどっち、このまま初太のチンポをパクッ、もしくは膝ペロペロする気なの!?

「気持ちよすぎて、眠くなって、きました。すー、すー」

違ったorz

「はいはーい、がっかりしないで天然記念物達も新薬を飲むのデス」

ウィリアはアタシ達に食育薬,前向き薬,一時薬,そして精髪料を配ったわ。

「俺やマドラにも配るのかよ」
「サバト会員以外の感想も聞きたいのデス。あとこれも」
「霧吹き?」
「薬を霧状に吹き付ける霧吹きデス。中に薬の瓶にセットすれば使えるデス」
「ふーん」
「そうそう、君にひとつ聞いてもいいデスか?」
「何だ?」
「二人とも紅白の餅を食べたのではないデスか?」
「あぁ、タマゴの里に住むリコから餅を貰ったけど」
「それはウィリアがリコちゃんの快気祝いにあげた餅デス」


Μウィリア回想Μ


この前タマゴの里のリコちゃんに『成化の術』を試したのデス。

リコちゃんに大人への魅力を教えたら、自ら進んで実験台になってくれたのデス。

しかし、儀式は失敗。リコちゃんは成長することなく高熱を出して倒れてしまったのデス。

カンカンに怒ったコーンが、ウィリアを投げ飛ばそうとしたのデス。

ですが、リコが重い身体を引きずってまでもコーンを止めたのデス。

『わたしはこれからも、沢山のことを学んで大人になりたい、同じ背丈で、同じ目線で、大好きなコーンと一緒に。今回の事で、その決心がより一層強くなりました。ウィリアさんの、おかげです』

コーンはリコちゃんを看病するため、家へ連れて帰ったのデス。


Μ回想終了Μ


「――てなわけで、リコちゃんの優しさに全べーが泣いた話だったのデス」

いや、元はと言えばあんたが原因でしょうが。

「おっ、魔物娘図鑑が正式に配信開始したようだ」

へーくんもへーくんで、刑示板(すまーと型)を弄っている。

「見ろよ満知子、魔物娘図鑑 不思議の国編ver1.0だぜ。魔物娘の特徴が挿し絵付で記載されてるのさ。その数なんと百五十種類」

へーくんが上から五番目に記載されてる「マッドハッター」の項目を開くと、紅茶を飲む麗人の挿し絵と種族の説明が表示されたわ。ベータ版と同様ね。

「更に関連項目機能付で原種の情報や関連性のある魔物のページへジャンプ出来る」

次にマッドハッターの関連項目「マタンゴ」のページを開く

今度はキノコを模した女性の挿し絵。
さっきのマッドハッターとは対象に、気品が無さそうなほんわかな表情をしている。

「しかも、この図鑑は定期的に更新するそうだ……おや、噂をすれば」

ドット絵のアリスが現れ『データベースを更新しますか?』と表示される。

「勿論『はい』だ」

『アップデートが完了しました』

「更新早いな」
「早漏ね」

タイトルの横にver1.1と記載され『更新情報 毛娼妓(ケジョウロウ)を追加しました』と書いてある。

「ケジョウロウって、さっきウィリア様が言ってた魔物だな」

へーくんが毛娼妓のページを開く。

「うほっ、いい女♪」

長身・長足・長髪の3Tが揃った女性だった。正直ちょっと羨ましい。

「初太、お前もそう思うだろ?」
「俺にふるの?悪いが俺はマドラ一筋だ」
「ちぇっノリ悪いな、ここは冗談でも鼻の下伸ばせよ。ほら、髪の毛で隠れてるけどおっぱい丸出しだぜぇ、遊女よりも破廉恥じゃねぇか」
「俺は胸を露骨にさらけ出す女より身嗜みを整えた女が好きだ。マドラのようにな」

「まっ、初太ったら」

まどっちが目を覚まして起き上がったわ。

そういえばせんせーも毎朝初太の服の襟を整えていたわね。

「でも、今のわたしは水着ですけど……」
「平気さ、普通の水着だからね」

初太の言うとおり、まどっちの水着は上下とも飾り気のないシンプルな白ビキニ。

シンプルだからこそ、着用者の身体に注目が集まるの。

少し大きめの胸に、引き締まったくびれから見える縦長い臍、ズボンを履いて見えなかった細目の足。

服を着てた時は判らなかったけど――

「――正直まどっちのスタイルが羨ましいと思ったわ」

「へーくん、アタシが言ってるように言わないで!」
「満知子〜ホントは羨ましいんじゃな〜い」
「別に。っていうかへーくん、肘でアタシの胸をつつかないで」
「え?胸だったの?骨のように堅いから腰かとオモッタヨー」
「ぐぬぬ、ホントに気にしてないわよ、だってブルーグさんの巨乳の方が気になるのよ!」

「確かにわたしも気になります」
「マドラも?嫉妬とかじゃなくて?」
「はい、バフォメットが巨乳願望を持つのはまずあり得ないと、白百合の花園で学びましたから」

「じゃあ、まどっちは巨乳化の真相はどう思う?」
「そうですね…………強力な魔術や仕掛けに巻き込まれたのでしょうか? それが可能なのは女王様――は今は不在なので身近な人物による犯行だと思います」
「強力な魔術か……身近な人物でそれが可能なのは、ブルーグさんと……」


「ウィリア様だな」


「平也、本気か?相手は子供だぞ」
「本気さ、飛脚運送の製品はウィリア様によって産み出されてるのさ。勿論これらの薬の原料もウィリア様の力で生み出され「お兄ちゃ〜ん」ドドド!!

可愛らしい声と砂音がアタシの横を通り過ぎたわ。

「何あれ?」
「竜のような腕に下半身とぐろのアリスが兄を追い回してたのは確かだな……」

「現在開発中の『おバカ薬』をあの娘に飲ませたのデス」

アタシとへーくんの疑問にウィリアが答えたわ。

「飲めばおバカな種族の思考と力が得られるのデス。あの娘の場合はワームの身体に変化したようデスね」

「お兄ちゃ〜ん」

とうとうお兄ちゃんが捕まった。

「狂暴な魔物だな」
「ワームは夫と交わることを本能としてるのデス」

「お兄ちゃ〜ん」

アリスは竜の腕で夫のラッシュガードを乱暴に引き裂く、アリスの方もピンク色のラッシュガードを破り


ぽよんっ♪


ロリ巨乳が露になったわ。


「巨乳、だと?アリスなのに?」
「おそらくは薬の副作用デス。よく言いますよね?巨乳はおバカって」
「へ、へぇー、そういえばブルーグさんもロリ巨乳になりましたね」
「イエス、試しにブルーグの紅茶に一滴垂らしたら、ブルーグがホブゴブリンのようにお馬鹿な爆乳キャラに変わったのデス」



「それよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」



アタシの声にサバト会員全員が注目したけど、アタシはそれをスルーして彼女に頭を下げる。

「お願いしますウィリア…様。あたしに『おバカ薬』を飲ませてください」

「満知子、飲んだらエッチなことしか考えられないおバカになるぞ」
「いいわよあたしマーチヘアだし、それに――」

「巨乳になれるのならプライドなんて捨ててやるわ!」

アタシの目に炎を宿す。

「満知子、いくらウィリア様でも、試作品を易々と」
「いいデスよ」
「いいのかよ!」

ショックなへーくんとは対象的に、この時のアタシは喜びの表情だったわ。

「そろそろ天然記念物にも試してみようと思ってたのデス、ただその前に結界を解除するデス」
「解除?」
「日光用の結界デス」

すると会員達の様子が変わったわ。

照りつける太陽のように、アリス達とお兄ちゃんとの交わりがより過激になったわ。

「メロメロビーチの砂浜の効能デス。日射しが照りつける砂浜を踏むだけで男女がケダモノのように交わるのデス」

ウィリア様が箒に乗って宙に浮く。

ああっ、言われて見れば日射しが暑い、足が熱い。へーくんと熱く交わりたい。

現にまどっちも初太に胸を押し付けて、初太もまどっちの背中に手を回してるわ。

だけど、アタシはマーチヘア。これしきの発情は些細なことよ。

それよりも

「やっと、アタシにも豊かな胸が……」

アタシはおバカ薬をイッキ飲みする。

ああ……頭がポカポカして眠くなってきちゃった。

へーくん、子作りしよう……。

Μ

ザァァァァ……

「雨が降ってきたデス……そういえば、今日は国全体で雨が降るとかいってたのデスね。みんな、黒ミサは一旦中止デス、適当なところで雨宿りデス」

あれ?ここは何してたの?

アタシはへーくんを騎乗位で犯してることに気づく。

下になってるへーくんは

「あへ〜」

気持ちよさそうにアへ顔してた。

「大丈夫ですか?」
「うん、ちょっと疲れた」

まどっちが初太を寝かせて声をかけている。
よく見ればまどっちの身体中に白い液体が――

アタシのお腹の中にへーくんの子種があるわね……そうだ、胸は、胸は?胸は!

「んな……」

アタシは変わらない胸を見て愕然とした。

おバカ薬をもってしても、アタシの胸は膨らまなかったの?

「まちたん……」
「頭?」

何故かまどっちが、アタシの頭を指す。

アタシは頭を触る。

最早、身体の一部のように馴染んだウサギ耳の他に何かが生えていて

ブチッ

ブチッ

ブッツン!

「何じゃこりゃぁぁぁ!」

アタシの頭に色とりどりの植物が生えていた。

「それはトロールの植物デス、トロールは日光の下では欲望のままに人間を襲う種族デス」
「そんな〜結局は失敗じゃない〜」
「ウィリアにとってはいいデータがとれたデス。更なる改良を重ねて、おバカ薬を完成させるのデス」

ぐぬぬ、結局はウィリアが得しただけだった〜

「満知子、髪ボサボサだぞ?」

へーくんが精髪料をアタシの髪に塗る。

「へーくん……」

アタシはへーくんの海パンを下ろし、勃起したオチンポをシコシコする。

「ヤバい、精が漏れる」
「もう、へーくんの早漏」

アタシはスク水の股間部分をずらし、オチンポに宛がおうとするが、へーくんのオチンポの先から白いのが漏れてゆく

やだぁ、へーくんのオチンポから精液が飛び出しちゃう。


せめてあと一秒あれば


「えいっ」プシュッ!

ズブゥッ

よかった間に合ったよぉ、へーくんの精、甘くて美味しいよぉ

「流石一時薬、一秒だけ平也さんの射精が停まりました」

「おい見ろよ!貝の隙間から、ピンク色の光が――」

初太の言葉。

貝(合わせ)の隙間から、ピンク色(オマンコの中)の光(愛液でテカった)が――

誰かがレズプレイしてるの?初太はレズに興味があるの?

ううん、違う。

初太は言葉通りのことを言ったんだ。

ついに貝の真珠が完成したのね。

アタシとへーくんの愛の結晶。

柔らかな貝肉の上に真珠が――ない?

「あっれ?ここは綺麗な真珠が現れて、へーくんとの愛の結晶に感動しつつ、またへーくんと交わるオチだと思ったのに」

ウィリアが貝の中を探る。

「あったデス、ピンク色のハート型、極薄の真珠!」

「ペラペラのまっ平ら」「横から見たら凹凸がないわ」「極薄かつ貝肉と同じ色だったから見えづらかったのか」「ぺったんこーぺったんこー」「正に無駄の無い平面」「うひひ」

「……」
「満知子、何する気だ?」
「あの真珠を叩き割ろうと思って」
「せっかく作ったのに?」
「だって、皆が心にもないことを言うから」

「バッキャロウ!」

「へーくん?」
「女の価値は胸で決まるものじゃない!」
「へーくん……」
「例え貧乳でもぷにぷにした肌、例えまな板でも股間が巨大に見える程小さなお腹、例え洗濯板でも狭く小さな肉壺、例え絶壁でもおんぶしてあげたい幼女スタイル、例えフラットでも――」

ボフッ

アタシは無言でへーくんにラリアットを喰らわしたわ。

それでへーくんは仰向けで倒れるわけで。

「満知子?」

アタシは体重をかけてへーくんにのし掛かり

スク水を全部脱ぎ

「スク水は全部脱がないのが至高だぞ?」

知るかそんなもん。

「極上の名器を味わいなさい、大きな胸への興味が無くなるくらい腰を打ち付けてやるわ!」
「気持ちいいッ!」

アタシとへーくんだけの黒ミサが始まったわ。


Μ続くΜ
14/08/24 22:07更新 / ドリルモール
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■作者メッセージ
Μおまけ・クジラに乗った青年Μ

Μ初太視点Μ


ブォォォォォォ……

「真珠に反応してクジラがやって来たのデス」
「大きいですね」
「みんな、クジラに乗り込むのデス」

サバト会員達は次々とクジラの背中に乗り込む。

「平也と満知子は、只今性交中だぞ」
「このまま連れてゆくのデス」

ウィリアが二人を浮かせ、クジラの背中へ運ぶ。

マドラは満知子と平也の精と魔力で生み出した真珠を持ってクジラの背中に、俺もクジラの背中に乗る。

クジラに乗って、ゆっくり海を渡るのも悪くはないな。

「もう帰っちゃうのね」
「貴方達の交わりとてもエロチックだったわ」
「当分オカズに困らないわ」
「次はそこのマッドハッター夫妻の真珠を見せて」
「また来てくださいね〜」

海から顔を出したピンク色の人魚達に見送られ

「全員乗ったデスね?」
『はーい』
「それでは出発進行デス!」

クジラが動き出した

ブォォォォォォォォォォォォ


ゆっくりと……えっ、ちょっ、早い!速い!はやい!ハヤイ!


「わぁ、島があっという間に見えなくなりました」
「このクジラは高速移動が得意デス、半日すれば『漂着の砂浜』にたどり着くデス」

「どうしたの?初太」
「悪い、実は俺、乗り物酔いしやすい、体質なんだ……ウエッ」
「初太、我慢して、我慢して」

「みんな、一時薬を常時彼に噴射するデス!」


「へーくん♪へーくん♪」
「まちこぉ♪まちこぉ♪」


こうして俺も含めた黒ミサの二次会が始まった。


Μおまけ・おわりΜ



ドリルモールです。

 メロメロビーチの後編です。
 妄想ヶ原様、許可誠にありがとうございます。

 満知子と平也が生み出した真珠について、色々ツッコミどころがあるでしょうが、妄想ヶ原様の話を読んだときに、満知子と平也なら綺麗な愛の結晶を生み出すんだろうなと思いました。見た目はあれでも二人の愛は折れることのない立派な物ですのでご安心を。


 しばらく更新が少し遅めになりますが、開いた時間を利用して少しずつ書こうと思います。
 次回は不思議の国の代表者達が集まり、一万人の討伐隊に関する会議が開かれる予定です。


Μ


用語集
【魔物娘図鑑 不思議の国編】

 いわば魔物娘図鑑の不思議の国バージョン。書籍ではなく、刑示板で配信されている我々の世界で言うところのアプリケーションである。

 赤と白を基調とした表紙には、ハートの枠の中にハートの女王を中心に、その周りを固有種達が取り囲むイラストで描かれている。

 従来の魔物娘図鑑とは違い、図鑑の1ページ目はアリスを筆頭に、チェシャ猫,マーチヘア,ドーマウス,マッドハッター,ジャバウォックの順に記載されている。

 関連項目機能付で、チェシャ猫ならワーキャット、マーチヘアならワーラビットのように原種の情報や、バフォメットなら魔女とファミリアといった関連性のある魔物のページへジャンプすることが出来る。

 定期的に更新が行われており、新しい魔物娘の他にも、魔物娘の豆知識等が記載予定。

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