あの戦いの後。
俺とラーシュは風呂に入っていた。
さっさと体を洗って俺は湯船につかる。
「んあぁ〜〜・・っ、気持ち良い・・やっぱり良いな、椿！」
対してラーシュはそう言って、湯に濡れた床に寝そべっている。
緩みきった彼女からは、
つい先程までの苛烈な攻撃性などどこにも感じられない。
濡れていることで艶やかさを増した鱗が、
窓から差し込む月光を反射して仄かに浮かび上がりとても綺麗だ。
それだけではない。
美しい腰回り、そこから伸びていく足やそれを覆っている鱗。
そして彼女の楽しげな感情を表すようにくにゃりと揺れるしなやかな尻尾。
それら諸々総てがラーシュというワイバーンの魅力。
「・・はぁ・・」
その魅力を前にして、彼女の横に座った俺は
言葉もなくため息なぞつきながら見惚れていた。
「椿・・？おーい、椿。
ちゃんと聞いてるのか？」
そんな風にして言葉を返さない俺を
不思議に思ったのだろうラーシュが声をかけてくる。
「へ？あ、ああ、聞いてるぞ。」
我に返って彼女の顔を見ると、
嘘つけ、と言うような微笑が浮かべられていた。
「なら良いんだ。
ところで椿、私の後ろ洗ってくれないか？
どうにも一人じゃ洗えないんだ。」
そんな表情とは裏腹に、そんなことを言うラーシュ。
俺としては彼女の綺麗な背中を洗えるのは幸運であったし、
パートナーの背を洗うことは大事な事だ。
だから、断るつもりはない。
「分かった、じゃあそのまんまうつ伏せにしててくれ。
洗うときは上、ちょっと乗っても平気か？」
立ち上がりながら訊く。
「乗っても大丈夫か、だって？
私をなんだと思ってるんだ、お前のワイバーンだぞ？」
対して彼女は笑って答えた。

彼女の足の間に座り、彼女の体を洗っていく、
それは良いのだが・・ヤバい。
リラックスしきったラーシュは体に余計な力が入っていない。
素肌を洗うため、鱗はほとんど消し去られている。
さっきまでは濡れた鱗の艶やかさに見とれていたのだが、
その鱗の下の肌はそれはそれで美しい。
程良くついた筋肉や腰のくびれが艶めかしく、
短い髪、その下のうなじ、腋の翼と肌の境目も全てが素晴らしかった。
「んあはぁ・・そう、そこ・・」
彼女を洗っていると、そんな風に言葉を漏らす。
それもまた俺の心をくすぐってくる。
「・・そうか、気持ち良いんなら結構だ。」
顔が赤くなるのを感じながら、俺は彼女の体を洗っていく。
彼女がうつ伏せになっているのも合わさって、
まるでマッサージをしているような感じだ。

洗い始めてから少し経ち、お尻のところに差し掛かると。
「むぅんー♪あ、椿、これも頼む。」
そう言ってラーシュは自らの尻尾を俺の腕に絡めてきた。
尻尾は俺の手を引いて根本へと寄せていく。
「良いのか？そこ、弱いんだよな。」
「ああ。
だからこそ、お前に洗ってほしい。」
振り返ってラーシュは笑う。
その笑顔は、信頼しているからな、と言っていた。
そう思われるのは少々こそばゆいが、嬉しい。
「分かった、じゃ、洗うからな。」
そう言って尻尾の先端に手をかける。
その瞬間、彼女はピクッと震えた。
「んっ・・ああ、良いんだ、続けてくれ。」
そして、そう言ってくる。
その顔が微笑んでいるのを見るに問題はなさそうだ。
「分かった。」
先端から根元の方へ、擦るように手を滑らせていく。
鱗の隅々まで、洗い残しが無いように、しっかりと。
「んぅ・・ぅ、うぅん・・っはぁ・・」
余程気持ちいいのか、
ラーシュはそう言ってずっと体を伸ばし続けている。
腕を立て、猫のように、ぐぐっっと。
その様子を微笑ましく思いながら俺はしっかりと洗っていく。
そして、ついに根元まで来た。
「あ・・尻尾の付け根の周りは特に念入りに頼む。
汚れが溜まるところだから。」
振り向いてラーシュが言う。
甘えるようなその雰囲気に、俺はおどけてこう返してみた。
「お前なぁ・・全部俺に洗ってもらってるけど、
いつもはどうしてるんだ？」
「んん？ああ、いつもは自分で洗うぞ。
だが、今日は椿が洗ってくれるんだから、
折角なら全部任せてしまおうかなぁ、というところだ。」
すると、彼女はそう言って来る。
甘えられているな、と思いつつも、それが嬉しい自分も居た。
「ふぅ・・しょうがないな、全く。
じゃ、脇の方、行くぞ・・」
だからこうやって苦笑し、困ったという態度だけ見せて、
俺は尻尾の根元の脇の方を洗っていった。
確かに、他のところと比べると隙間が出来やすく、
汚れも溜まりそうだ。
腋の下みたいなところだろうか。
ともかく、俺はしっかりとそこも洗っていった。


その後。
「・・さて、終わったぞラーシュ。」
肩の後ろまで丹念に洗い終わりそう言う。
「んー・・そうか。
じゃあ・・」
対して、彼女はそう言って木造の椅子に座りこちらを向くと、
「じゃあ、そのまま前もお願いして良いか？」
そう言ってにっこりと笑った。
ありがたい・・と言えばありがたいのだが。
何だか、このまま洗っていると変な気分になりそうだ。
「・・ラーシュ、さっきも思ったが甘えすぎだぞ。
大体最初に、後ろが洗いにくいから、と言っただろう？」
なので、もっともらしい理由を付けて断った。
すると、ラーシュは・・
「ほー・・そういうことを言うのか。
ふふん、だったら・・」
そう言って俺の腕を器用に尻尾で掴むと、
俺の手を自らの乳房に押しつけた。
手はぬるりと、その柔肌に吸い込まれるように沈む。
「ほら、ここも洗えるんだぞ？それでもイヤか？」
その心地良い感触に顔を赤くする俺に、
ラーシュはニヤニヤと笑いながら、そう言う。
イヤだ、などと言えないことを知りながらだ。
「イヤな、わけじゃ、ないが・・」
自分の意見を取り下げるのは、何か負けたようなので、
目を逸らしながら、精一杯の抵抗をしてみる。
するとラーシュは、
「ないが・・なんだ？
はっきりと言わなければ分からないぞ？」
そう言って、逸らした先から覗き込んできた。
その瞳には勝利の色が浮かんでいる。
そして、それを悔しく思う間も、
俺の手は彼女の柔らかい乳房から離れようとしない。
・・悔しいが、これは完敗だ。
はぁ、とため息をつく。
それを聞こえよがし、これ見よがしにしてやったのが、
俺の出来る最大で最後の抵抗だった。
「分かった、分かったよ・・やるから。」


「ほら、首からいくぞ。」
「ああ、頼むよ。」
そう言ってゆっくりと表情を緩ませるラーシュ。
それを、ふ、と笑った後俺は彼女の首に手を伸ばす。
・・すべすべだ。
それに、背中もそうだったがラーシュの肌はとても綺麗だ。
鱗と相まってとても、美しい。
「・・・・」
手を動かしつつ、その美しさに内心溜め息をつく。
同時に、そんな彼女を洗っている事がとても嬉しくなってくる。
「・・ふ。」
自然と笑みがこぼれてしまう。
抑えようとも思えなかった。

「ふぅ・・ん・・どうした、椿。
なんだか、ちょっと楽しそうだな？」
俺の手が鎖骨を撫でる辺りで、
ラーシュも俺の笑みに気付いたらしく、そう訊いてきた。
「ん・・ああ、まぁな。
お前を洗えて、嬉しいなって。」
隠すことでもないだろうと思い、素直に話す。
するとラーシュは嬉しそうに目を細めた。
「そうか・・ふふ、私も椿に洗ってもらえて嬉しいよ。」
そしてそう言って、尻尾の先を俺の腕に絡めてくる。
吸いつくようなその心地よい感触を味わいながら、
俺は微笑みつつ、そこから更に手を動かしていった。

そして、ついにそこにさしかかる。
下着のような鱗がいつもは覆っているが、
今はそれがなく二つの形の良い塊があるそこ。
すなわち、胸に。
「・・・・」
手の動きを止め、生唾を飲み込む。
「んん〜？どうした椿。
早くここも同じように洗ってくれよ。」
そんな俺を煽るように、ラーシュは言った。
挑発するような上目遣いで下から覗き込み、
舌で一瞬唇を舐めながら、だ。
絶対に、俺が緊張していることを分かってやっている。
「あ、ああ・・分かってる。」
何とか、手を動かしていく。
そうやって改めて分かる。
ここの手触りは、素晴らしい。
ふにゅっと指が沈んだかと思えば、弾力がそれを押し返してくる。
ふわふわとした柔らかい感触が、心地良い。
「ん・・ふぅ・・」
ラーシュが俯き、そんな悩ましげな声を出す。
「・・っ・・」
同時に吐き出された息が微かに耳にかかり、俺は震えた。
「ふふ・・」
それを見てだろう、ラーシュは微笑んだ。
そして腕の尻尾に力がこもる。
抱きしめるように、腕に絡みついてくる。
・・気分が盛り上がって、誘ってきてるのか。
そこまでされて、俺はやっとそれに気付く。
「・・ラーシュ。
今は、体を洗ってるんだから。」
もちろん応えてやりたかったが・・今は我慢。
そう思って言うと、
「ああ・・分かってるよ。」
ラーシュも笑ってそう返してきた。
それ以上は仕掛けてこないところを見ると、
どうやら、からかっている側面もあったようだ。


しばらく後、艶やかな腰やしなやかな足を洗い終わり、
泡だらけの肢体をお湯で洗い流してやる。
白い泡が水に流され、床へと流れ落ちていく。
「ん・・ンアアァアァァァ・・ッ！！」
泡が全て流れ終わるとラーシュは
立ち上がって首をもたげて翼を広げ、気持ち良さそうに唸った。
尻尾は水気を切るようにヒュッヒュッと振られ、
冷ややかな月光は、広げられたその翼を煌めかせている。
浮かび上がるその姿は、まるで月に吼えているかのようだ。

・・美しい。

心からそう思う。
彼女とその一帯は一つの美術作品といっても良い程だ。
しかも、一瞬毎に違った色を見せつけてくれる。
「・・・・」
洗い始める前と同じように、無言で見とれる。
こんなに美しいワイバーンと一緒になれているのは嬉しい。
しかし、何よりも。
これを見られるのは自分ただ一人だけ、その事実が、
俺にとっては一番嬉しいことだった。


彼女に見とれる事十数秒。
ラーシュが翼を畳んでしまった事で、俺はやっと動けた。
「・・満足できたか？ラーシュ。」
その濡れた背に問う。
しかし、その首は横に小さく何回か振られた。
「いいや、まだだ・・。
まだ、洗ってもらってないところがあるだろう？」
そして、帰ってくるそんな言葉。
・・彼女の体でまだ洗ってないところがあっただろうか。
疑問に思っていると、彼女はおもむろに体を反転させる。
そして、風呂の端と端の間に座ると足を大きく広げた。
両足の間にある割れ目が、見せびらかされる。
「・・っ・・」
それの内部にあるものに想像して、生唾を飲みこむ。
「ふふ・・」
俺がそうしたのを満足そうに見ながらラーシュは、
今度は尻尾を動かしてそこに近づけていく。
尖った先端はその割れ目に到達すると、
割れ目をなぞり、端を引っかけ持ち上げる。
「ここだよ・・ここを・・」
見えるのは、桃色のいやらしい肉と滴る液。
「っ・・ぅ・・！！」
いやがおうにも興奮する。
釘付けになっていると、尻尾はその内部へと分け入り・・！

「くっぅ・・！こうやって、洗うんだよ・・椿ぃ・・！」
ラーシュがそう言ってくる。
同時に抜けていく尻尾。
「っく・・！」
俺の行動はそれよりももしかしたら早かったかもしれない。
「つばっ・・！！」
ラーシュと共に風呂の中へと入り、
既に怒張しきっている肉棒を彼女へと突き込んだのだ。
入った途端、腰が持って行かれそうになる。
内部の肉が、蠢き奥へ奥へと肉棒を持って行こうとしている。
「は・・ぁあはぁ・・♥良いぞ、つばきぃ・・っ・・」
ラーシュを、いやらしい微笑みを湛えてこちらを見てきていた。
そのやや余裕のある顔を、歪ませてやりたくなる。
「はっ・・そうか、そんなに、良いか・・？」
だから、そう言って一旦抜く。
食らいついていた肉が、カリにズルズルと引っかかり、
また奥へと戻りそうになるのを必死に堪えた。
「ぁっ・・椿・・抜かないでくれぇ・・」
普段の冷静な彼女からは考えられないほど、
その声は甘えるような色を含んでいた。
勿論、それに応えないわけがない。
「ああ・・大丈夫だ、抜かないぞ・・」
彼女の鱗のある耳元に口を寄せ、囁く。
彼女の体がピクピクッと動いたのを可愛らしく思いつつ、
俺は再び、抜きかけていたそれを彼女の膣へと押し込む。
「っくぅ・・！」
つい声が漏れる、それくらいに気持ちいい。
先程は招き入れようとしていたうねうねと蠢く暖かい膣肉を、
今度は俺の肉棒がかき分けていく。
肉がペニスに触れる度に、ぬめった感触が襲いかかってくるのだ。
どんどんと、体を支えることすら辛くなっていく。
「はっはっ・・椿ぃ・・辛いなら・・私に、倒れかかって良いぞ・・」
そう、ラーシュは耳元に囁いてくる。
確かに、このまま倒れ込んでも湯船に突っ込むだけで済む。
「・・ああ・・分かった・・」
そう思った俺は、大人しく彼女に体重を預けることにした。
そして、ゆっくりと俺達の体は全て湯船へと入り込んでいく。

彼女の暖かい胸に、顔を突っ込む。
トクトクと彼女の心臓が早鐘を打つのが聞こえてきた。
「ふふ・・私の心臓・・早くっ、なってるだろう・・？
それは、お前に、きもちよくぅっ・・！！」
彼女が言い終わらないうちに、俺は彼女の奥へと肉棒を突き込んだ。
「あっ、あっ・・あ・・っ・・！」
今度は抜かずに、押しつけるようにグリグリと腰を動かす。
同時に彼女の体を風呂の壁へと押しつける。
「っ・・椿・・♥こんな、雄っぽいこともできたんだな・・♥」
彼女がそう言う。
もしかして、俺は攻められるだけの男と思われていたんだろうか？
「出来るさ・・雄だからな・・」
そう思いつつも、そう返し俺は彼女の口へと顔を近づけていく。
「ぁ・・椿・・」
その綺麗な顔を見つめた後、俺は彼女に口づけた。
「あむっ・・ん・・ん、ん・・」
最初は優しく唇をすり合わせていく。
とろけていく彼女の目を見ながら、その柔らかい感触を味わう。
同時に、手を下の方へと降ろしていき彼女の胸の辺りで止める。
そして・・

「んはぁ・・じゃ、味わわせてもらうからな・・！」
そう言って俺は、再び彼女へと口づけた。
「ふ、りゅむぅ・・んりゅっ・・」
今度は舌を入れ、その口の中を舐め回していく。
ラーシュも応えて舌を近づけてくるのが分かる。
その舌が俺の舌に触れたその瞬間。
俺は、両手で彼女の胸を揉みしだいた。
洗ったときのような優しい触り方ではない。
その為、俺の手の形に柔らかい肉が変わっていく。
「んむりゅっ、ん、んん〜ぅ・・っ！！」
彼女が悶えて体をくねらせるが、
俺はそれを追いかけるように顔を動かし、舌を動かし続けた。
「んっ、んむ・・んりゅ・・ん・・！！」
舌を絶えず動かして、その口内を蹂躙する。

「んぅっむっ・・！！」
彼女の体が跳ねた。
それを、俺は彼女の限界が近いサインと受け取る。
「っぱぁ・・ああ・・分かってる。
イかせて、やるからな・・」
耳元に囁いてやる。
また、彼女の体は跳ねた。
・・可愛いな、ラーシュ。
グリグリと、再び腰を押しつける。
「あっ・・はぅっ、あっ・・♥」
彼女はそんな声を出してヒクヒクと震えた。
その様は、何となく攻められて喜んでいるようにも見える。
・・もしかしてマゾなのか、ラーシュ・・？
そう思い、彼女の顎下へと口を寄せ息を吹きかけてみた。
「っ・・はぁっ・・♥」
彼女が震えた瞬間、肉棒を締め付ける強さがキュッと高まる。
・・やっぱり、か。
そう思い、腰を振る早さをもっともっと早くしてやる。
「あっ、あぁあっ、つばきぃっ♥激しい、激しいってぇ♥♥」
思った通り、良い声で鳴く。
「それが・・っ、良いんだろ・・？」
嬉しくなって、俺は腰を振りながら彼女の首筋をレロリと舐め上げた。
「はぅ、あっ、あ、ひゃぅぅ・・♥そう、だがぁ♥」
さらに膣肉の締め付けが強くなる。
加えて、彼女は上を向いて口をパクパクさせ始めた。
・・そろそろ、かな・・。
「ふ・・一気に、行くぞ・・！」
そう言うと、俺はまた彼女の膣から肉棒を抜こうとする。
抜いてから一気に突き込む、そのつもりだったのだが・・

「あ、や、やだぁ♥つばきも、イくんだぁ・・♥」
そう言って、彼女から両翼、両足で抱きしめられてしまった。
乱れているとはいえ彼女はワイバーン、その力は強く、
引き抜こうとした俺の体は彼女の体に押しつけられてしまう。
「ちょ・・ラーシュ、俺が攻めるっ、約束じゃぁっ・・」
そうは言ってみるものの俺も男、
肉棒を遠慮なくグチュグチュと責め立てられては、
どうにも言葉に力が入らなくなってしまう。
それを見て、ラーシュは笑う。
「そうは、言ってもぉ・・♥
椿も、気持ち良さそうに、しているじゃないかぁ♥」
そして、そう言って腰をガンガンと振ってきた。
それまでもがっつりと食らいついていた膣肉が、
そのまま俺のペニスを引きちぎらんばかりに動いてくる。
「それは・・っ、そう、だ、けどっ・・！」
応えつつも、俺は腰を仰け反らせかける。
だが、ここで退けばラーシュに主導権が渡ってしまう。
それに・・小さいと思うが俺の雄としてのプライドもある。
だから、俺も負けじと腰を動かす。
「あっ・・椿ぃ、椿も振ってるぅ♥
私と一緒に、グチュグチュかき混ぜてるぅ♥」
すると、ラーシュは聞いたことの無い声で乱れた。
その雌全開の声に、俺の肉棒はさらに怒張する。
「あっ♥もっとおっきくなったぁ♥
椿、椿ぃ、ねぇ、もっと、もっとぉ♥♥」
それを感じ取ったラーシュはさらに腰の動きを早める。
俺も、もうプライドなどではなく、純粋な快楽欲しさに振っていた。
湯が波打ち、俺達の行為の激しさを表していた。
それもまた、俺を興奮させる。

ぬるぬるという感触と湯の温かさ、
そして何よりもラーシュが相手だという事が、
俺を絶頂付近へと導いていった。
「はぁっ、はあっ・・♥
ラーシュ・・ごめん・・俺、もう・・」
噛みついてくる膣肉に、ギリギリで射精を堪えながら、
俺はラーシュにそう言う。
「いい、いいよぉ♥私ももうダメそうだからぁ♥
いっしょに、真っ白になろぉ・・♥」
ラーシュは、涎をたらし舌を出しながらそう言っていくる。
そんな彼女の顔を見た俺に、もう我慢など効くわけがなかった。
「っ・・ラーシュっ！！」
叫んで彼女を抱きしめ、その肩に首を押しつける。
腰の振りはもう水音が立つほどになっていた。
「あ・・椿ぃっ♥」
ラーシュもさっきよりも一際強く俺を抱きしめてくれ、
俺の首の後ろにその牙を優しく押し当ててくれた。
それが嬉しくなって、彼女の最奥に俺の雄を突きつけた、その瞬間。

「っくぅ！ぁっっ、ら、ラーシュっ、お、おれっ、
くぁっ、ラーシュぅうっぅ・・ぅぅう・・っ♥♥」
俺のペニスの全てを食らい、引きずり込もうとする動きに、
俺はついに音を上げた。
目を見開き、俺はラーシュの名を叫ぶ。
俺の制御から逃れた精液は、凄まじい勢いで彼女へ流れていく。
「ぁぅっ、出てるぅ♥椿に、わらしの中洗われて♥
わ、わらしも、いっちゃぅっ、椿ぃいぃぃぃっ♥♥♥」
彼女も、それが原因で絶頂に至ったようだ。
顔を上げて俺の名を叫んでくれていた。
尻尾は水面を叩き、ピシャピシャと音を立てている。

その後、俺達は、しばらくの間無言で抱き合っていた。
息を吐く声だけが聞こえる心地のいい時間だった。


そして。
俺は今、ラーシュと共に布団に寝ている。
「・・まさか、ラーシュがあんな事を言うなんて思わなかった。」
わざわざ俺よりも下の方に体を置いて、
俺の肩に頭を乗せる彼女をからかおうと思ってそう言う。
「ふふ・・仕方ないだろう？
椿が、私に雄の姿を見せつけたんだから・・♥」
しかし彼女は、ただ微笑んでそう返してくる。
少々、その反応が物足りなかったから。

ギュッ。

俺は、それをごまかすように彼女を抱きしめた。
「ん・・椿・・」
彼女も応えて俺を抱きしめてくれる。
その暖かさは、何ものにも代え難い幸福感を俺にもたらした。
「・・幸せだな・・」
何となく呟く。
するとラーシュは、ハハ、と笑った。
「椿・・爺臭いぞ？」
そして、そう言う。
そんな言い方しなくても良いだろ、と言うと、
「ふ・・だが・・私も、幸せだ・・」
そう言って彼女は尻尾を俺の腰にしがみつかせてきた。
その顔は、変わらぬ微笑みを湛えている。
それがとても愛おしく思えて、
俺は足まで彼女の足に絡め、全身で彼女を抱きしめた。
「ん・・椿・・♥」
彼女も、同じようにしてくれた。
「・・・・」
「・・・・」
しばらく、無言でそうしていると。

「っふあぁ・・ふぅ・・」
ラーシュが大きい欠伸をした。
そのあくびがうつったのか、
「うあぁあぁ・・あふう・・」
俺も欠伸をした。
「っ・・ふふ・・」「・・はは・・」
それを受けて、二人して笑う。
笑いながら、お互いを見つめる。
その後。
「じゃぁ・・寝ようか、ラーシュ？」
「ああ・・お前という、最高の巣の中で眠るよ・・」
二人で、短く会話した後、俺達は眠りに就いた。
彼女の匂い、暖かさ、全てが心地よく、俺はすぐに夢へと落ちていく。

「ん・・寝る前に・・一つ・・大好きだよ・・椿・・」
意識が完全に沈みきる直前、そんな声が聞こえた。
「ああ・・俺も・・大好き、愛してるよ・・ラーシュ・・」
何とか意識を保ちそれだけを言うと、俺の意識は今度こそ沈みきった。



その後見た夢の中では、
隣り合って座る幼いワイバーンと男の子が笑い合っていた。
それは、俺にとって・・微笑ましく・・とても幸せな、夢だった。

■作者メッセージ
続かないなどと言いつつも、嘘を吐き続けて
何とか、終わらせることができました。