後編
リリムはベッドから落ちていたリントを再びベッドに座らせて、自分は部屋の隅にあった鏡台の前にある椅子を持ってきて彼の目の前に座った。リントが座った瞬間、彼は金縛りのように首から下が動かなくなった。
「！？」
「大丈夫、君の動きを止めただけ… 。拷問のルールは簡単。君が射精しなかったら君の勝ち、射精したら私の勝ち。」
「そんなの無理だろ！」
「ルールは最後まで聞きなさい。チャンスは3回、失敗するたびに君にはさらに有利な条件で再挑戦して貰いましょう。」
「でも…」
「最初はそうね…指一本、いやこの左足の親指で一回だけ君のオチンポに触れた後、10秒数えてそれまでに射精しなかったら君の勝ち、勇者と聖騎士達を解放しましょう。」
「むう…」
10秒、それだけならもしかしたら…
「さっき言っていた”戦闘モード”にはならないんだな。」
「なりません。なんだったら私の姿が見えないように目隠しでもしてあげましょうか？」
「いや、目隠しされたらお前がズルするかもしれない。」
「はあ、そうですか…、分かりました。で、今のルールで良いですか？」
「いいだろう。」
「それじゃあ早速。」
さっ
リントのペニスにリリムの足の指が触れただけで彼の体を極上の快楽が駆け巡る。
「！！！」
「はい我慢。10,9,8,7…」
リントは快楽を必死に押さえ込む。リリムから与えられる極上の快楽と言えど、不思議と抑え込む事ができた。
「6,5,4,」
快楽はジンジンとする痛みのようにしぶとく残っているが耐えられる！これなら！！
「3,2♪」
ビュルル！
「ああああああっ！」
我慢していたはずのペニスから勢いよく精液が発射された。
「おしかったね〜、後一秒だったのに。」
リリムは意地悪な笑みを浮かべる。
「なにをした！？」
「足のさきっちょから君のペニスに魔力を流し込んでみました♪」
「ひ、卑怯な！」
「君だって了承したルールじゃない♥」
―確かに、彼女の提案した条件をのんだのは自分だ。相手はリリムだと言うのに！
リントは一度触れられる程度なら大丈夫と、相手を見下した判断をした自分を責める。
「１人反省会してる時間なんて用意してないわよ。そろそろ2回戦と行きましょうか。」
「！？待て、いま出したばっかり…！」
「ほら。」
リリムは彼の額に指を押し当てる。指先から光が灯ったかと思うと、リントは体力を回復した。勿論、彼のペニスも固さを取り戻して上を向いている。
「次は触らないでしてあげましょう。」
「！？……。」
リントは驚きながらも提示された条件を吟味する。大丈夫、今のは触られて魔力を流し込まれたんだ。この条件なら問題ない…！
「いいだろう。」
「それでははじめましょう。口でカウントするのも疲れるからこれを使いましょう」
パチン！
リリムが指を鳴らしたかと思うと、その手には透明なビー玉の中に砂時計が入った不思議なアイテムが握られていた。
「？」
「これはタイマーと言って、魔法で時間を計測するアイテムなの。」
そう言うとリリムはタイマーを操作する。タイマーからピッピッ！と規則的な音が流れた。
「この音が一回なる度に一秒経過、」
リリムが説明しているとアイテムからピピピピピピピ…と連続した音が流れた。
「そしてこの音がなったら測定時間に達したって事。試しに１０秒はかってみるわね。」
リリムはもう一度タイマーを操作した。アイテムは彼女の説明通りの動作を行った事をリントは確認した。
「それでは良い？」
「良いだろう。」
「よし♪それでは、はじめ。」
ピッピッ…
リリムはタイマーを操作した後もタイマーを眺めたまま動かない。リントは彼女ともあろう強者がズルをしないと宣言したのを正直に受け止めたが念のためあたりを見回す。部屋には一切の変化が無い。
ピッピッピッ
これでタイマーが5回なった、つまり今は５秒が経過したと言う事…リントは今度こそ大丈夫だと判断する。するとリリムは急に頭の位置を下げて彼のペニスの目の前に顔を移動させた。
「！？」
リントは驚いたがリリムはそんな彼に一瞥もせず、彼のペニスににっこりと微笑むと
「フッ」
リリムは彼のペニスに息を吹きかけた。
「アアアッ！」
リリムの吐息は今まで自分の手でしてきたオナニーより気持ちよく、しかも一瞬で彼を絶頂に導いた。
ビュルルルルルル！
先ほどよりも勢いの強い精液はリリムの顔に勢いよく命中する。その瞬間にタイマーが制限時間を告げる音を鳴らした。
リリムは目を閉じていたが、彼のペニスから精液が出なくなった事を確認すると嬉しそうに目を開けて顔に突いた精液をなめとる。
「ごちそうさま♥」
「卑怯だぞ！」
「触らないとは言ったけどフーってやらないとは言ってないわよ。」
「…。」
リントは再び己の判断が甘かった事を恥じる。そんなリリムはいたずらな笑みを浮かべてかれに質問する。
「ねぇ、もしかして勝つ気無いの？」
「….！有るに決まってるだろう！！」
ー確かにリントは勝つ気では有った。魔力や優れた武器を持っていない今の自分にはリリムと真っ向から戦って勝つ事はできない。しかし、恐らくなめられているのかもしくは強者の余裕と言う奴であろう、リリムが出した自分にも勝機のある勝負を提案してきた。リントは何度も自分が勝利をあきらめていないか、射精したいという邪な思いで挑戦していないかを自問自答した。
「…俺は最初から勝つ気でやっている！」
リントはもう一度リリムに向かってはっきりと言った。
「……良いでしょう。」
リリムはもう一度彼の額に指を押し当て回復魔法を流し込む。リントは射精前の状態までに体力が回復した事を自覚した。
「最後は今までの条件に、私が貴方から離れる事を追加しましょう。」
リリムは立ち上がって椅子を少し離した所に引きずり、再び座った。これなら吐息一つ届かない。
「準備は良いかしら？」
「ああ。」
「では、はじめ。」
ピッピッ
タイマーがなりだす。リントも音に合わせて心の中で数える。
ピッピッピッ
先程と同じ、５秒が経った時には何もおこらなかった。
ピッ
「…！」
リントの股間に愛撫されてるかのような快感が走った。
彼は慌ててリリムの方を見るが彼女は何もしていない。しかし、リントは原因が何か理解できた。
ピッピッ
「みるなあああああああああああああ！！！！！」
リントは自分のペニスを見ている彼女に向かって心の底から叫ぶ。しかしリリムは彼の方を見ないで返す。
「嫌だ♥」
リントのペニスは限界を向かえた。
ピッピッ
ビュルルルルルル！！！
「ああああああああああああ！！！」
リントは負けた絶望と快感に雄叫びをあげる。しかし彼のペニスは射精してもまるで手コキされているかのような快感が走る。
すべて出し終わるとリントにかかっていた首から下が動かないように固定していた魔法が解け、彼は猫背でうなだれるような姿勢になる。リントは恨めしそうに彼女をにらむ。
「何を…した…」
リントは息を荒げながらリリムに聞く。
「貴方のペニスを文字通り”視姦”したのよ。」
リリムはそう言いながら立つとまっすぐ彼の目の前まで歩いて止まる。
「し…かん…」
「考えてみなさいよ、私はリリム。サキュバスの最高位種よ？魔法耐性のない貴方のおちんぽなんて見ただけでいかせるぐらいの能力はあるわよ。」
「そんな…でもそれはズル…」
「ズル？私が魔法を使わないなんていつ約束した？”戦闘モード”は使わないって言ったけどこれぐらいの能力、戦闘モード無しでできるわ。」
「そんな…」
足で、吐息で、見られただけで…それだけで射精した事にリントのプライドは完全に打ち砕かれる。彼の目から涙がこぼれ落ちた。
彼の目の前に立ったままのリリムは妖艶な笑みを浮かべて
「…それでは、拷問に耐えられなかった君には罰ゲーム。私に愛を誓いなさい。」
「！！」
リリムからの突然の命令にリントは驚いて彼女の顔を見る。
「…嫌だ！」
「嫌？自分から3回も私に気持ちよくしてもらったのに拒否するんだ。」
「今のは…」
「君も気づいてるでしょ？今の”拷問”、気持ちよくなりたくて了承していた自分に」
「！？…俺は祖国の為に…」
「祖国？嘘おっしゃい、君は私の脚を掴んだ瞬間から私に”溺れて”いたのよ。だからあんな射精我慢なんてサキュバス相手には不可能に近いルールも飲み込んで射精しても続行する事を了承した。そして最後の射精で君は完全に私に”堕ちた”！」
「！！……うう、うわあああああああ！！」
彼はリリムの宣告に耐えきれず大声で泣き出す。
全て図星だった。見ただけで射精する強力な魅了魔法を持つリリム、昨晩の襲撃時にリントは彼女を見ただけでなく彼女に触った。しかも、対魔法防具や魔法耐性が無い状態で。その結果、彼は軍隊の中で１人だけリリムの強力な魅了魔法を腕から直に流し込まれたのであった。
―敵なのに、倒すべき相手なのに。
リリムの強力な魅了魔法を浴びたリントはその時から心の奥深くで彼女に好意を抱き、彼女の提案した”拷問”をやっているうちに彼女の事がたまらなく好きになってしまった。2回目の拷問が終わった時にリリムに勝つ気が無いと指摘され、自問自答した時も心の表面で「祖国の為にと拷問を受ける自分」に隠れて、心の奥底で「快楽を味わう為に拷問を受けている自分」がいる事にも気づいたが認められなかった。しかし彼女の指摘で今度こそー、彼女に好意を持ち、「祖国の為でなく快楽の為に拷問を受けていた自分」の存在を認めざるを得なかった。リントはそんな自分に嘆き、むせび泣く事しかできなかった。
「不思議、」
リリムはリントの様子をそう呟くと片手で彼の頭を掴む。
「教えて、なんで堕ちた貴方の心にはまだ”不純物”を残しているの？常人なら他の考えを一切捨てて私のことしか考えられないのに。」
「だってぇ…」
リントは言い訳する子どものような口調で泣きじゃくる。彼の精神はリリムに堕ちる後一歩手前で踏ん張っていた。
「なにが”だって”なの？」
「俺たちがみんな”堕ち”たら祖国の子ども達が誰が守るの？戦争に負けたんだよ？あの子達は殺されちゃうかもしれないんだよ！？」
リリムは驚きながらも感心した。
―なるほど、その思いが彼の”堕落”をギリギリまで妨げたのか、まあ私の提供した快楽には逆らえてなかったけれど。―
リリムは彼を掴んでいる手を離し、座っている彼の目の前で膝立ちの体勢になって彼の肩をつかみ、彼の目を見つめる。
「大丈夫。私たちの目的は貴方達の国でも魔物娘達が人間と一緒に暮らせるようにする事。貴方達の世界の戦争とはちがってその子達は殺されないし奴隷にもならない。魔物娘たちと一緒に生きてもらう…それだけ。」
「本当？」
リントが子どもの頃、魔物娘達は占領した国の人間の男を奪って女子どもを殺す、悪の存在であると教えられて育ってきた。今更そんなことをサキュバスの対象であるリリムに言われても信じれる訳が無い、はずだった。
「約束しましょう。…よくがんばったわね、貴方はもう自分の事だけを考えて良いのよ。」
ぼろぼろになった彼の心に彼女の眼差しと優しい言葉は奥深くまで染み込み、彼はそれを信じたのであった。
こうしてリリムはプライドが砕かれて剥き出しになったリントの心から最後の枷を取り除いた。２人は立ち上がりお互いを見つめ合う。
「おっと、最後に一つ。君の名前はなんて言うの？」
「リント。」
「そう、良い名前...」
リントは涙でぐちゃぐちゃになった顔のまま己の思いを解放する。解放された感情は彼自身のペニスが愛する人を前に精一杯大きく、そして上を向く事を許した。
「リリム様ぁ…」
「リディア。」
「え...？」
「私の本当の名前。夫になる者にしか教えないって決めてたの。」
「！……リディア…！」
「なぁに、リント？」
「俺...貴方の事が…リディアの事がぁ、大好きです！！」
「私も大好きよ、リント」
「だからぁ…僕の事をぉ…愛してくださいぃぃぃ！！！」
「ええ！あなたを最高の愛で包んであげる！」
２人は力の限りお互いを抱きしめる。暫くして、２人は再び見つめあう。
リントは口づけしようと顔を近づけたリディアは彼の唇に人差し指を当てる。
「誓いのキスは…下のお口でね♥」
「したって…ぇぇ！」
リントが言い終わる前にリディアは彼を後ろのベッドに押し倒す。２人は騎乗位の体勢になる。
「リント…いくよ！」
「いいよ、リディアぁぁぁ！！」
ズブブブブブブ！！
ビュルルル！！！
リディアの秘部がリントのペニスを一気に飲み込んだ。リントはあっけなく射精する。
「リディアぁ、ごめん！！」
「良いよリント！こうすればまた復活するから！！」
リディアはリントに口づけし、そこから魔力を送り込む。リントは体力が全快し、ペニスに精液が充填されて再び固さを取り戻す事を自覚する。
「これで暫くは大丈夫！」
「でもぉぉぉ！！あ、リディアぁぁぁぁ！！」
ビュルルル！！！
リリムの極上の膣内で節操無く彼のペニスは再び精をまき散らす。
ビュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル！！！！！
「リディアぁぁ、ちんこがあぁぁ、おちんぽ止まんないよおおおおお！」
「あああっ。リリムの、んっあそこは名器だから、あなたのおちんぽ、んっ、壊れちゃったみたい♪」
リリムは膣内の壁に勢いよく叩き付けられるザーメンに快感を与えられる。
「ええ！！！？」
「大丈夫、何度壊れても私の魔力で直してあげる！それよりもまずは慣れちゃうまで私の中を味わって！！」
「そんなああああ！！！」
それでも射精は止まらない。
もう暫くすると彼のザーメンタンクは空になり、彼は気絶してしまった。リディアも止まらない射精による刺激で連続アクメを決めて崩れ落ちた。
「…。」
「…。いきっぱなしになっちゃった♪」
気絶しているリントの上で先に意識を取り戻したリディアは秘部から彼のペニスを引き抜き、そこから垂れて出てくる精液を愛おしそうに見つめ、もったいないかのようにそれを指ですくって舐めとる。
「ナンシーは魔力を持った男の精の方が美味しいって言ってたけど、あれは迷信だったようね。…さて、回復！」
そういうとリディアは再びリントに口移しで魔力を与える。
「…リディアぁ。」
「フフッ、最初のうちはこうやってだしてもだしても私が補充してあげる。君のおちんぽを毎晩私の膣内トレーニングで、早く恋人らしいエッチできるようにがんばろうね♪」
「そ、そんなあ…」
「さっ2回戦といきましょうか。」
こうしてふたりのトレーニングは朝まで続いたのであった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リディアは目覚めると、一足先に起きたリントが鏡台の前で体操しているのを見つけた。
「…何してんの？」
「日課、兵舎でもこれやらないと朝が始まった気がしなかったんだよね。」
「…もう戦う必要は無いと思うけど」
「でも、このままじゃ駄目だと思う。」
リントは振り返ってリディアのいるベッドに近づき、彼女を見つめる。
「何か仕事があればやらせてくれないか？君の役に立ちたいんだ。」
その言葉にリディアは顔を少し赤らめる。
「…じゃあ朝ご飯でも貰おうか。」
「おう、これでも一応料理は作れるけど…」
「ばーか。」
リディアはベッドの近くに立つ彼を抱き寄せる。
「朝ご飯は君だよ♥」
リディアは頂きます。と呟き彼の唇を奪った。
数年後、リディアの元にリディアから注がれた魔力でインキュバスとなったリントが彼女の秘書兼ボディガードとして活躍するのだが...それはまた別のお話。
リリム様が落城ついでにテイクアウトするお話。
〜完〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
おまけ（ラストシーンから数時間後）
リントに朝食を食べさせるため食堂に連れて行くリディア
「食堂はこっち…ってナンシー！何やってんの！！」
廊下の角を曲がるとナンシーが勇者に駅弁の体位で抱きかかえられていた。
「あ、リリム様！今この勇者に『お城中一周駅弁ファックマラソン』をやらせている所です」
「あの…なんでそんなことやってるんですか？」
リディアの後ろからリントがおそるおそる尋ねる
「ん？ああ…勇者様が私たちに勝てるぐらい強くなりたいって言うから、トレーニングしてるのですよ」
リントが自分に話しかけてきた事に驚きながらも、理由については当たり前のように答えるナンシー。リディアは呆れながらナンシーに尋ねる。
「トレーニングって…何を鍛えるのよ。」
「決まってるじゃないですか。私たちに勝つ為にはまず体力から！私をイカせながら長時間走れるぐらいの体力をつける為に…」
自慢げにナンシーが言ってる間に勇者は力つき膝をつく。
「あ、何やってんですか！そんなすぐに力ついてるようじゃ罰としてみんなの前で赤ちゃんプレイしながら私のおっぱい飲んでもらいますよ！！」
そう言うとナンシーは結合したまま、今度は彼女が持ち上げる逆駅弁の体位になるとそのまま歩き去っていった。
「勇者様…」
リントはかわそうに、といった表情で眺める。
「かわいそうに、あの勇者強くなったとしてもその頃にはナンシーの体と調教に完全に溺れてるでしょうね。」
リディアはため息をついた。
〜今度こそ完〜
「！？」
「大丈夫、君の動きを止めただけ… 。拷問のルールは簡単。君が射精しなかったら君の勝ち、射精したら私の勝ち。」
「そんなの無理だろ！」
「ルールは最後まで聞きなさい。チャンスは3回、失敗するたびに君にはさらに有利な条件で再挑戦して貰いましょう。」
「でも…」
「最初はそうね…指一本、いやこの左足の親指で一回だけ君のオチンポに触れた後、10秒数えてそれまでに射精しなかったら君の勝ち、勇者と聖騎士達を解放しましょう。」
「むう…」
10秒、それだけならもしかしたら…
「さっき言っていた”戦闘モード”にはならないんだな。」
「なりません。なんだったら私の姿が見えないように目隠しでもしてあげましょうか？」
「いや、目隠しされたらお前がズルするかもしれない。」
「はあ、そうですか…、分かりました。で、今のルールで良いですか？」
「いいだろう。」
「それじゃあ早速。」
さっ
リントのペニスにリリムの足の指が触れただけで彼の体を極上の快楽が駆け巡る。
「！！！」
「はい我慢。10,9,8,7…」
リントは快楽を必死に押さえ込む。リリムから与えられる極上の快楽と言えど、不思議と抑え込む事ができた。
「6,5,4,」
快楽はジンジンとする痛みのようにしぶとく残っているが耐えられる！これなら！！
「3,2♪」
ビュルル！
「ああああああっ！」
我慢していたはずのペニスから勢いよく精液が発射された。
「おしかったね〜、後一秒だったのに。」
リリムは意地悪な笑みを浮かべる。
「なにをした！？」
「足のさきっちょから君のペニスに魔力を流し込んでみました♪」
「ひ、卑怯な！」
「君だって了承したルールじゃない♥」
―確かに、彼女の提案した条件をのんだのは自分だ。相手はリリムだと言うのに！
リントは一度触れられる程度なら大丈夫と、相手を見下した判断をした自分を責める。
「１人反省会してる時間なんて用意してないわよ。そろそろ2回戦と行きましょうか。」
「！？待て、いま出したばっかり…！」
「ほら。」
リリムは彼の額に指を押し当てる。指先から光が灯ったかと思うと、リントは体力を回復した。勿論、彼のペニスも固さを取り戻して上を向いている。
「次は触らないでしてあげましょう。」
「！？……。」
リントは驚きながらも提示された条件を吟味する。大丈夫、今のは触られて魔力を流し込まれたんだ。この条件なら問題ない…！
「いいだろう。」
「それでははじめましょう。口でカウントするのも疲れるからこれを使いましょう」
パチン！
リリムが指を鳴らしたかと思うと、その手には透明なビー玉の中に砂時計が入った不思議なアイテムが握られていた。
「？」
「これはタイマーと言って、魔法で時間を計測するアイテムなの。」
そう言うとリリムはタイマーを操作する。タイマーからピッピッ！と規則的な音が流れた。
「この音が一回なる度に一秒経過、」
リリムが説明しているとアイテムからピピピピピピピ…と連続した音が流れた。
「そしてこの音がなったら測定時間に達したって事。試しに１０秒はかってみるわね。」
リリムはもう一度タイマーを操作した。アイテムは彼女の説明通りの動作を行った事をリントは確認した。
「それでは良い？」
「良いだろう。」
「よし♪それでは、はじめ。」
ピッピッ…
リリムはタイマーを操作した後もタイマーを眺めたまま動かない。リントは彼女ともあろう強者がズルをしないと宣言したのを正直に受け止めたが念のためあたりを見回す。部屋には一切の変化が無い。
ピッピッピッ
これでタイマーが5回なった、つまり今は５秒が経過したと言う事…リントは今度こそ大丈夫だと判断する。するとリリムは急に頭の位置を下げて彼のペニスの目の前に顔を移動させた。
「！？」
リントは驚いたがリリムはそんな彼に一瞥もせず、彼のペニスににっこりと微笑むと
「フッ」
リリムは彼のペニスに息を吹きかけた。
「アアアッ！」
リリムの吐息は今まで自分の手でしてきたオナニーより気持ちよく、しかも一瞬で彼を絶頂に導いた。
ビュルルルルルル！
先ほどよりも勢いの強い精液はリリムの顔に勢いよく命中する。その瞬間にタイマーが制限時間を告げる音を鳴らした。
リリムは目を閉じていたが、彼のペニスから精液が出なくなった事を確認すると嬉しそうに目を開けて顔に突いた精液をなめとる。
「ごちそうさま♥」
「卑怯だぞ！」
「触らないとは言ったけどフーってやらないとは言ってないわよ。」
「…。」
リントは再び己の判断が甘かった事を恥じる。そんなリリムはいたずらな笑みを浮かべてかれに質問する。
「ねぇ、もしかして勝つ気無いの？」
「….！有るに決まってるだろう！！」
ー確かにリントは勝つ気では有った。魔力や優れた武器を持っていない今の自分にはリリムと真っ向から戦って勝つ事はできない。しかし、恐らくなめられているのかもしくは強者の余裕と言う奴であろう、リリムが出した自分にも勝機のある勝負を提案してきた。リントは何度も自分が勝利をあきらめていないか、射精したいという邪な思いで挑戦していないかを自問自答した。
「…俺は最初から勝つ気でやっている！」
リントはもう一度リリムに向かってはっきりと言った。
「……良いでしょう。」
リリムはもう一度彼の額に指を押し当て回復魔法を流し込む。リントは射精前の状態までに体力が回復した事を自覚した。
「最後は今までの条件に、私が貴方から離れる事を追加しましょう。」
リリムは立ち上がって椅子を少し離した所に引きずり、再び座った。これなら吐息一つ届かない。
「準備は良いかしら？」
「ああ。」
「では、はじめ。」
ピッピッ
タイマーがなりだす。リントも音に合わせて心の中で数える。
ピッピッピッ
先程と同じ、５秒が経った時には何もおこらなかった。
ピッ
「…！」
リントの股間に愛撫されてるかのような快感が走った。
彼は慌ててリリムの方を見るが彼女は何もしていない。しかし、リントは原因が何か理解できた。
ピッピッ
「みるなあああああああああああああ！！！！！」
リントは自分のペニスを見ている彼女に向かって心の底から叫ぶ。しかしリリムは彼の方を見ないで返す。
「嫌だ♥」
リントのペニスは限界を向かえた。
ピッピッ
ビュルルルルルル！！！
「ああああああああああああ！！！」
リントは負けた絶望と快感に雄叫びをあげる。しかし彼のペニスは射精してもまるで手コキされているかのような快感が走る。
すべて出し終わるとリントにかかっていた首から下が動かないように固定していた魔法が解け、彼は猫背でうなだれるような姿勢になる。リントは恨めしそうに彼女をにらむ。
「何を…した…」
リントは息を荒げながらリリムに聞く。
「貴方のペニスを文字通り”視姦”したのよ。」
リリムはそう言いながら立つとまっすぐ彼の目の前まで歩いて止まる。
「し…かん…」
「考えてみなさいよ、私はリリム。サキュバスの最高位種よ？魔法耐性のない貴方のおちんぽなんて見ただけでいかせるぐらいの能力はあるわよ。」
「そんな…でもそれはズル…」
「ズル？私が魔法を使わないなんていつ約束した？”戦闘モード”は使わないって言ったけどこれぐらいの能力、戦闘モード無しでできるわ。」
「そんな…」
足で、吐息で、見られただけで…それだけで射精した事にリントのプライドは完全に打ち砕かれる。彼の目から涙がこぼれ落ちた。
彼の目の前に立ったままのリリムは妖艶な笑みを浮かべて
「…それでは、拷問に耐えられなかった君には罰ゲーム。私に愛を誓いなさい。」
「！！」
リリムからの突然の命令にリントは驚いて彼女の顔を見る。
「…嫌だ！」
「嫌？自分から3回も私に気持ちよくしてもらったのに拒否するんだ。」
「今のは…」
「君も気づいてるでしょ？今の”拷問”、気持ちよくなりたくて了承していた自分に」
「！？…俺は祖国の為に…」
「祖国？嘘おっしゃい、君は私の脚を掴んだ瞬間から私に”溺れて”いたのよ。だからあんな射精我慢なんてサキュバス相手には不可能に近いルールも飲み込んで射精しても続行する事を了承した。そして最後の射精で君は完全に私に”堕ちた”！」
「！！……うう、うわあああああああ！！」
彼はリリムの宣告に耐えきれず大声で泣き出す。
全て図星だった。見ただけで射精する強力な魅了魔法を持つリリム、昨晩の襲撃時にリントは彼女を見ただけでなく彼女に触った。しかも、対魔法防具や魔法耐性が無い状態で。その結果、彼は軍隊の中で１人だけリリムの強力な魅了魔法を腕から直に流し込まれたのであった。
―敵なのに、倒すべき相手なのに。
リリムの強力な魅了魔法を浴びたリントはその時から心の奥深くで彼女に好意を抱き、彼女の提案した”拷問”をやっているうちに彼女の事がたまらなく好きになってしまった。2回目の拷問が終わった時にリリムに勝つ気が無いと指摘され、自問自答した時も心の表面で「祖国の為にと拷問を受ける自分」に隠れて、心の奥底で「快楽を味わう為に拷問を受けている自分」がいる事にも気づいたが認められなかった。しかし彼女の指摘で今度こそー、彼女に好意を持ち、「祖国の為でなく快楽の為に拷問を受けていた自分」の存在を認めざるを得なかった。リントはそんな自分に嘆き、むせび泣く事しかできなかった。
「不思議、」
リリムはリントの様子をそう呟くと片手で彼の頭を掴む。
「教えて、なんで堕ちた貴方の心にはまだ”不純物”を残しているの？常人なら他の考えを一切捨てて私のことしか考えられないのに。」
「だってぇ…」
リントは言い訳する子どものような口調で泣きじゃくる。彼の精神はリリムに堕ちる後一歩手前で踏ん張っていた。
「なにが”だって”なの？」
「俺たちがみんな”堕ち”たら祖国の子ども達が誰が守るの？戦争に負けたんだよ？あの子達は殺されちゃうかもしれないんだよ！？」
リリムは驚きながらも感心した。
―なるほど、その思いが彼の”堕落”をギリギリまで妨げたのか、まあ私の提供した快楽には逆らえてなかったけれど。―
リリムは彼を掴んでいる手を離し、座っている彼の目の前で膝立ちの体勢になって彼の肩をつかみ、彼の目を見つめる。
「大丈夫。私たちの目的は貴方達の国でも魔物娘達が人間と一緒に暮らせるようにする事。貴方達の世界の戦争とはちがってその子達は殺されないし奴隷にもならない。魔物娘たちと一緒に生きてもらう…それだけ。」
「本当？」
リントが子どもの頃、魔物娘達は占領した国の人間の男を奪って女子どもを殺す、悪の存在であると教えられて育ってきた。今更そんなことをサキュバスの対象であるリリムに言われても信じれる訳が無い、はずだった。
「約束しましょう。…よくがんばったわね、貴方はもう自分の事だけを考えて良いのよ。」
ぼろぼろになった彼の心に彼女の眼差しと優しい言葉は奥深くまで染み込み、彼はそれを信じたのであった。
こうしてリリムはプライドが砕かれて剥き出しになったリントの心から最後の枷を取り除いた。２人は立ち上がりお互いを見つめ合う。
「おっと、最後に一つ。君の名前はなんて言うの？」
「リント。」
「そう、良い名前...」
リントは涙でぐちゃぐちゃになった顔のまま己の思いを解放する。解放された感情は彼自身のペニスが愛する人を前に精一杯大きく、そして上を向く事を許した。
「リリム様ぁ…」
「リディア。」
「え...？」
「私の本当の名前。夫になる者にしか教えないって決めてたの。」
「！……リディア…！」
「なぁに、リント？」
「俺...貴方の事が…リディアの事がぁ、大好きです！！」
「私も大好きよ、リント」
「だからぁ…僕の事をぉ…愛してくださいぃぃぃ！！！」
「ええ！あなたを最高の愛で包んであげる！」
２人は力の限りお互いを抱きしめる。暫くして、２人は再び見つめあう。
リントは口づけしようと顔を近づけたリディアは彼の唇に人差し指を当てる。
「誓いのキスは…下のお口でね♥」
「したって…ぇぇ！」
リントが言い終わる前にリディアは彼を後ろのベッドに押し倒す。２人は騎乗位の体勢になる。
「リント…いくよ！」
「いいよ、リディアぁぁぁ！！」
ズブブブブブブ！！
ビュルルル！！！
リディアの秘部がリントのペニスを一気に飲み込んだ。リントはあっけなく射精する。
「リディアぁ、ごめん！！」
「良いよリント！こうすればまた復活するから！！」
リディアはリントに口づけし、そこから魔力を送り込む。リントは体力が全快し、ペニスに精液が充填されて再び固さを取り戻す事を自覚する。
「これで暫くは大丈夫！」
「でもぉぉぉ！！あ、リディアぁぁぁぁ！！」
ビュルルル！！！
リリムの極上の膣内で節操無く彼のペニスは再び精をまき散らす。
ビュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル！！！！！
「リディアぁぁ、ちんこがあぁぁ、おちんぽ止まんないよおおおおお！」
「あああっ。リリムの、んっあそこは名器だから、あなたのおちんぽ、んっ、壊れちゃったみたい♪」
リリムは膣内の壁に勢いよく叩き付けられるザーメンに快感を与えられる。
「ええ！！！？」
「大丈夫、何度壊れても私の魔力で直してあげる！それよりもまずは慣れちゃうまで私の中を味わって！！」
「そんなああああ！！！」
それでも射精は止まらない。
もう暫くすると彼のザーメンタンクは空になり、彼は気絶してしまった。リディアも止まらない射精による刺激で連続アクメを決めて崩れ落ちた。
「…。」
「…。いきっぱなしになっちゃった♪」
気絶しているリントの上で先に意識を取り戻したリディアは秘部から彼のペニスを引き抜き、そこから垂れて出てくる精液を愛おしそうに見つめ、もったいないかのようにそれを指ですくって舐めとる。
「ナンシーは魔力を持った男の精の方が美味しいって言ってたけど、あれは迷信だったようね。…さて、回復！」
そういうとリディアは再びリントに口移しで魔力を与える。
「…リディアぁ。」
「フフッ、最初のうちはこうやってだしてもだしても私が補充してあげる。君のおちんぽを毎晩私の膣内トレーニングで、早く恋人らしいエッチできるようにがんばろうね♪」
「そ、そんなあ…」
「さっ2回戦といきましょうか。」
こうしてふたりのトレーニングは朝まで続いたのであった。
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リディアは目覚めると、一足先に起きたリントが鏡台の前で体操しているのを見つけた。
「…何してんの？」
「日課、兵舎でもこれやらないと朝が始まった気がしなかったんだよね。」
「…もう戦う必要は無いと思うけど」
「でも、このままじゃ駄目だと思う。」
リントは振り返ってリディアのいるベッドに近づき、彼女を見つめる。
「何か仕事があればやらせてくれないか？君の役に立ちたいんだ。」
その言葉にリディアは顔を少し赤らめる。
「…じゃあ朝ご飯でも貰おうか。」
「おう、これでも一応料理は作れるけど…」
「ばーか。」
リディアはベッドの近くに立つ彼を抱き寄せる。
「朝ご飯は君だよ♥」
リディアは頂きます。と呟き彼の唇を奪った。
数年後、リディアの元にリディアから注がれた魔力でインキュバスとなったリントが彼女の秘書兼ボディガードとして活躍するのだが...それはまた別のお話。
リリム様が落城ついでにテイクアウトするお話。
〜完〜
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おまけ（ラストシーンから数時間後）
リントに朝食を食べさせるため食堂に連れて行くリディア
「食堂はこっち…ってナンシー！何やってんの！！」
廊下の角を曲がるとナンシーが勇者に駅弁の体位で抱きかかえられていた。
「あ、リリム様！今この勇者に『お城中一周駅弁ファックマラソン』をやらせている所です」
「あの…なんでそんなことやってるんですか？」
リディアの後ろからリントがおそるおそる尋ねる
「ん？ああ…勇者様が私たちに勝てるぐらい強くなりたいって言うから、トレーニングしてるのですよ」
リントが自分に話しかけてきた事に驚きながらも、理由については当たり前のように答えるナンシー。リディアは呆れながらナンシーに尋ねる。
「トレーニングって…何を鍛えるのよ。」
「決まってるじゃないですか。私たちに勝つ為にはまず体力から！私をイカせながら長時間走れるぐらいの体力をつける為に…」
自慢げにナンシーが言ってる間に勇者は力つき膝をつく。
「あ、何やってんですか！そんなすぐに力ついてるようじゃ罰としてみんなの前で赤ちゃんプレイしながら私のおっぱい飲んでもらいますよ！！」
そう言うとナンシーは結合したまま、今度は彼女が持ち上げる逆駅弁の体位になるとそのまま歩き去っていった。
「勇者様…」
リントはかわそうに、といった表情で眺める。
「かわいそうに、あの勇者強くなったとしてもその頃にはナンシーの体と調教に完全に溺れてるでしょうね。」
リディアはため息をついた。
〜今度こそ完〜
14/03/06 21:22更新 / オンビマフ
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