ザ・クリムゾン 〜恐怖の大鉈少女〜
「たかくん、パスポートパスポート!」
「おお、忘れるところだった」
俺は妻のクリムからパスポートを受け取ろうと振り返る。
「……………」
「ん?どうした」
クリムは俺にパスポートを渡そうとせず、なんだかもじもじしていた。
見た目は小学生といってもいい容姿の彼女がそうしているととても可愛らしい。
「これ渡しちゃったら、たかくん一週間もいなくなっちゃんだよね」
「仕方ないだろう、台湾の工場のトラブル解決にどうしても俺が必要っていうんだ」
生産機械の開発を担当している俺は、これから台湾にある会社の工場へ出張に出るところだった。
「むー、さびしいなあ」
「我慢して留守を守っててくれよ。帰ってきたらお楽しみだ」
俺はクリムの頭をなでながら、そっと彼女の帽子の色を確認する。
彼女はレッドキャップという種族。ムラムラがたまってくると帽子が真っ赤に染まり、ひどく凶暴になる。
……うん、帽子は真っ白だ。昨日はいっぱいラブラブしたからな。
一週間程度なら少々ピンク色になって不機嫌なくらいで済むだろう。
「ちゃんと帰ってきてね。カレンダーにも書いといたから」
クリムの言うとおり、ダイニングにかかっているカレンダーには一週間後の日に『たかくん帰宅!仲良しする日!』と丸っこい文字で書かれていた。
「ほら、いつもの」
「はい。行ってらっしゃいのちゅー」
そう言って俺がクリムの前にかがむと、クリムは俺の首に両手を回して俺にキスをする。
ああ、俺、クリムと結婚してよかったなぁ、と幸せをかみしめるも、いつまでもこうしているわけにもいかない。
「じゃあ、行ってくる」
「行ってらっしゃーい」
愛する妻の声を背に受けて、俺はスーツケースを持って玄関のドアを開けた。
一週間後。
『ええー!帰ってこれないのー!?』
出張が長引きそうなことを告げると、電話の向こうからクリムは不満そうな声をあげた。
「悪いな。仕事が結構かかりそうなんだ」
生産機械の不調の原因がどうにもつかめず、帰国予定の日になっても俺は台湾から離れられそうにないのだ。
『そんなぁ。クリム寂しくて死んじゃうよう』
「なあに、来週には帰れるさ。だから心配しなくていい」
『ううー、帰ってきたら、いっぱいしてもらうんだからね』
二週間ならクリムの性欲のたまり具合もギリギリ大丈夫だとは思うが、なるべく早く片づけたほうがよさそうだな……。
さらに一週間後。
『ん?なんて言った?』
ドスのきいた声が電話から聞こえてくる。
「ええと、その、実は修理部品の手配が遅れてて、まだ帰れなくて」
度重なる帰国の延期に俺もだいぶんうんざりしてきているが、途中で投げ出すわけにも行かない。
とはいえ、クリムをほったらかしにするのは色々な意味で心配だ。
『今週中には帰れるって言ったよね?ねえ?』
「す、すみません」
『バイブとかローターとかじゃもう限界なんだよ。たかくんのオチンチン欲しすぎて欲しすぎて、もうどうしようもないんだけど』
やばい。これはやばい。クリムは相当溜まっている。
「何とか次の週末、いや明後日には終わらせて帰るから!」
『ぐるるるる……帰ったら覚悟してね。足腰立たなくさせてあげるから』
と、とにかく超特急で仕事を終わらせないと、帰ったらとんでもないことになりそうだ。
さらにさらに一週間後。
『ぐるるるる……』
「く、クリムさん?」
『ぐるるるる……』
もはや電話からは唸り声しか聞こえてこない。
「台風がね、三つも来ててね、飛行機が、飛ばなくてね、これは不可抗りょ」
『ファアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ×!!!!!』
「!?」
『×ァック!×ァック!×ァック!×ァック!×ァック!×ァック!』
「お、落ち着いてクリム!帰ったら一晩、いや一日中でもしてあげるからっ」
『たかくん帰ったらレイ×する。絶対する。レ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プ』
「あわわわわ・・・」
結局、俺が帰国できたのはそれからさらに一週間後だった。
「怒ってるとか寂しがってるとか、もうそういうレベルじゃなくなってる気がするが……」
自宅への夜道を歩きながら俺はごくりと唾を飲み込む。
独身のレッドキャップであれば、適当にそこらの男をとっ捕まえて性欲を発散させているだろうが、伴侶を得たレッドキャップはそれをせずにひたすら欲動と凶暴性を高めていくという。
もはや、クリムがどんなケダモノと化しているか想像もつかない。
とはいえ、つらい思いをさせたのは確かだし、何より俺はあの子のすべてを愛している。
「これも夫の務め。待っていてくれクリム……ん?」
俺がクリムに犯される決意を固めていると、ごりごり、ごりごりとアスファルトを重い金属が削るような音が聞こえてきた。
こんな夜中に道路工事でもしているのか?
音は前のT字路の左側から聞こえてくる。あっちは俺の家のほうだが。
ごりごり、ごりごり、ごりごり、ごりごり。
音はだんだん近づいてくる。それとともに、まだ晩夏だというのに周囲の空気が凍り付くような錯覚を覚え始める。
ふいに、交差点に音の主が姿を現した。
頭に血よりも濃い赤色の帽子を頂き、身体よりも大きな鉈を引きずったクリムの姿が。
「た か く ん?」
無表情で首だけをぎぎっとこちらへ向けるクリム。
「あ、た、ただい、ま……」
「たかくん、お"か"え"り"いいいいいいいいいいいいいい!」
ニタアッとクリムは犬歯を剥きだして獲物を見つけた肉食獣のような笑みを見せる。
その目は爛々と輝き、底知れない狂気を帯びていた。
同時に、ぶん、とクリムは大鉈を振り上げ、道路に叩き付ける。
アスファルトが砕け散り、俺の足元まで地割れのようなひびが入る。
今、彼女は今にも破裂しそうに凝縮された暴虐の塊と化してた。
後ずさりする俺を見て、その圧力が解放される。
「#$%&'1§Σ=¥Д*〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
「うわあああああああああああああああ!!!」
人が発声できる音とは思えない奇声を上げてこちらへ走ってくるクリムに、俺は我を忘れて一目散に逃げだした。
無理無理無理無理無理無理!
あんなのに捕まったが最後、チンコがもげるまで犯されつくされるわ!
全速力で逃げている途中で、足がもつれて転んでしまう。
その刹那、ビュン!と、さっきまで頭があった場所を大鉈が横切っていく。
「ひいいっ」
背筋を凍らせながら立ち上がると、突進してきた勢いを殺せなかったのか、クリムが前方へすっ飛んでいくところだった。
と、そこに。
「うわあっ!?なんだあっ!?」
通りすがりの自転車に乗ったオッサン。クリムに驚いて転倒する。
これだ! すまん、オッサン!
俺はオッサンの自転車を奪い取って、クリムとは別方向へ向かってペダルを踏み込んだ。
後ろから大鉈を振り回しながらクリムが追跡してくるが、自転車を全力で漕いでいるうちに徐々に気配が遠のいていく。
このまま逃げ続けるより、一旦撒いて、どこかに隠れてほとぼりを冷ます方がいいか?
近所の自然公園なら隠れる場所もあるかもしれない。そこへ向かおう。
公園に入って自転車を降り、深い林の中へ身を隠す。
ここなら大丈夫だろうと思ったが、それは甘い考えだったとすぐに思い知ることになる。
「ぐるるるる……」
どこからともなく響いてくる野獣のうなり声。
続いて、ガサッ、ガサガサガサッと林の中を何かがかけずり回る移動音。
「まさか、おい、マジかよ」
ゴクリと生唾を飲み込む。
俺が太い木を背にして周囲を見回したそのとき、
「たあああああかあああああくうううううんんんんんん!!!」
頭上からの声。
木の上からクリムが鉈を構えて降ってくる。
自分でも驚くほどの反応で俺は前に飛び、その一撃を回避する。
受け身を取って身体を起こすと、近くに整備用具を入れておく物置らしい建物が目に入った。運良く扉も開けっ放しだ。
這いずるように物置に飛び込み、金属製の引き戸を閉じて鍵をかける。
止めていた息を吐いたその瞬間。
バァン!
「ぎゃひぃっ!」
重い破裂音とともに、俺の頭をかすめて大鉈が扉から突き出てくる。
扉の厚い鉄板は大鉈に貫かれ、紙のように破れてめくれあがっていた。
「ひいっ」
慌てて後ろに下がると、クリムはバァン!バァン!と何度も何度も大鉈を突き入れてくる。
そのうち破れた扉の隙間から、クリムの小さい腕が物置の中へ伸びてきて鍵をまさぐりだした。
「たかくん、そこにいるんでしょ? ねえ、たかくんたかくんたかくん!」
「く、クリム、落ち着け、な?」
そうだ、鍵を開けるのに気を取られているうちに窓から……。
裏手側にある窓を開け、俺は物置から脱出しようとするが、あまりに動転していたので着地に失敗して転げてしまった。
「いてててて……っ!?」
顔を上げると、目の前にやや錆びた金属の塊が。これは……!
「つ か ま え た」
「ーーーーーーーーーーーーッッッッッ!?」
月明かりに照らされる中、赤い赤い帽子を、かぶった魔人は、大鉈を、振り、かぶり、
ゴシャアアアアアアッ──。
魔法の鉈の特性で実際に怪我をすることはなかった。
が、本当に頭をかち割られたようなショックで俺は身動きがとれなくなる。
そんな俺をクリムは片手で首をつかんで持ち上げた。
もう片方の手が俺の服に手をかけたかと思うと、ビリッと一息に服を下着まで破り去ってしまう。
全裸になった俺はそのまま公園の茂みの裏に投げ込まれた。
「…………」
クリムは無言でひきつった笑顔のまま、自分も服を脱ぎ捨て、俺の腰の上にまたがってくる。
金玉が縮み上がりそうな状況なのに、クリムの魔力が込められた斬撃のせいで俺のチンコはギンギンにたぎっていた。
「はぁっはあっ、たかくんたかくんたかくんたかくん」
クリムは俺の名を抑揚なく連呼しながら、幼いマンコでチンコに喰らいついてくる。
幾度となく交わったというのに、クリムの膣内は処女のような締め付けだ。
すでに潤滑液はあふれるほど染み出してきている。
このまま容赦なく搾り取られるのか……と思いきや、クリムは動く様子がない。
「……ふぇ」
弱々しい声が漏れてくる。
「?」
「ふえええええええええん、会いたかったよぅ」
ぽろぽろと大粒の涙を流して、クリムは泣きじゃくりはじめた。
「ひっく、もう帰ってこないんじゃないかって、ぐすん、思っちゃって」
「……すまなかった。本当に」
「たかくんを、えぐ、見つけて、つい追いかけちゃって。うわああああん、ごめんねええええ」
「ちょっと驚いただけだよ。悪いのは俺だ。あと会社と天気も」
クリムの腕を引いて、俺の上に寝そべらせ抱きしめる。
つるぺったんなので、お互いの鼓動がわかるほど密着する。
その体制で、僕とクリムは塩辛い味のキスを何度も交わした。
「んちゅ、んく、ん、ちゅっ、ちゅっ、はあっ、たかくんだいすきぃ♥」
「俺もだよ。ちゅぱ、ちゅく、一か月近くもごめんな。俺も会いたかったよ」
「えへへ、クリムの方がもっと会いたかったんだから」
クリムは泣き笑いで俺にほおずりしてくる。
暴走しているときは夜叉か羅刹かといった恐ろしさだったが、こうなれば世界一愛らしい美少女だ。
「さあ、落ち着いたら家に帰ろう。一休みしたら目一杯抱いてあげるから……」
「やだ、ここでする」
きゅきゅっと膣内がうごめき、チンコをいっそう締め上げてくる。
「もう我慢できない。このまま朝まで、たかくん犯す」
「えっ」
「ぐるるるる……大好きなたかくんを犯して絞って無理矢理射精させてしゃぶり尽くして乱暴して手籠めにして責めて苛んで蹂躙して搾取してレイ×して虐めて陵辱して……赤ちゃん作る♥」
期待に胸を膨らませた凄惨な笑顔で、壮絶な夫婦の営みの宣言をするクリム。
あっ、あかんわコレ。
「あぁぁぁぁんっ♥ いいよぉっ、一ヶ月ぶりのたかくんのオチンチン♥」
クリムは俺の上で暴れ馬に乗っているかのように腰を上下させる。
ぐちゅっぐちゅっぐちゅっと盛大な水音を立てて二人の性器はこすれ合う。
「あうっ、そんな激しくしたら、俺すぐに出ちまうっ」
「出していーよ♥ かけつけ一発ってやつ?」
クリムが腰を落とす度に、子宮に激しく亀頭が衝突する。
見た目は幼いクリムの小さなお腹は、チンコの胎内での動きに合わせて、目に見えて膨張と収縮を繰り返していた。
狭いマンコにこれだけ激しく出し入れするとチンコが痛いはずなのに、クリムの膣壁は高速で複雑にうねって絶妙に快感を与えてくる。
くそっ、やっぱり嫁のマンコは最高すぎるぜ。だからこそ恐ろしいのだが。
「あんっ♥あんっ♥あんっ♥あんっ♥ ほらほら、いっちゃえ♥」
「く、出る出る、あーっ」
しばらくご無沙汰だったこともあり、俺は猛烈なピストン運動に屈しあっけなく射精する。
「はぁうっ♥ きたきた、たかくんのせーし、熱々だよぅ♥」
俺の精液を膣内に浴びて、クリムは歓喜の声を上げた。
射精直後に一瞬動きを止めるが、出ている途中だというのにクリムの上下運動が再開される。
「ちょ、クリム、先が敏感になってる、やめ、あっ、うあっ」
「ああん、たかくんのその声、たまんない♥ ぞくぞくする♥」
俺のもだえる声にクリムは更に速度を上げてチンコをしごき上げてくる。
「やばいって、これ、あっ、また出る」
一回目の射精からほとんどタイムラグなしに、二回目の射精をしてしまう。
「ぐるるるるっ♥ すごいよう♥ たかくん出っぱなし♥」
クリムは身体を弓なりにのけぞらせ、亀頭がGスポットと触れあう挿入角度に調整した。
ざらざらしたその箇所とチンコがこすれ合う度、お互いに強烈な快感を感じる。
「ぐおおっ、イくのが、止まらないっ、クリム、勘弁して、ううっ」
射精が終わると、またすぐに次の射精。
気が狂いそうな快感の継続に俺は身もだえするが、クリムの馬鹿力で押さえ込まれて抵抗にもならない。
「あっあっあっあっあっあっ♥ クリム、たかくんをめちゃくちゃにしちゃってる♥ 犯しちゃってるぅ♥」
クリムの目の焦点が合わなくなり、口からはみ出た舌の先から唾液が糸を引いて俺の胸に垂れてくる。
「あーっ♥ ああーっ♥ んああああーっ♥ クリムもイクッ♥ イク、イクよーーーーーっっっ♥」
やがて、びくびくびくと身体を震わせてクリムも絶頂を迎える。
膣内はひときわ強くうごめき、俺はまたもや精子を胎内に吐き出した。
オーガズムを迎えて、クリムの動きは強制射精させるものから、じっくり堪能するような動きに変わる。
「はうううう、しきゅーとオチンチン、ねっとりキスしちゃってるよぅ♥」
亀頭と子宮口の周囲のポルチオとをぴったり押しつけたまま、グリグリと腰をひねってくる。
膣内でチンコがねじられる刺激も堪らないが、子供のような姿の嫁が艶めかしく腰を回す姿は視覚的にも興奮を煽ってくる。
「あんっ♥ やだ、せーし溢れてきちゃう♥ もったいない♥」
マンコの中をぐちょぐちょにかき回しているので、結合部からは先ほど出した精液がクリムの本気汁と混じり、ぐっちゃぐっちゃとみだらな水音を立てて漏れてきていた。
それをクリムは指で掬い、ちゅぷっと口に含む。
さらに、ほとんど膨らみのない胸や、ちょっとでべそ気味なお腹になすりつける。
「はふぅ、たかくんので汚れるの、すごく幸せ♥」
その淫猥な仕草に、何度も絶頂したはず俺のチンコは反応してしまう。
「あはぁっ♥ オチンチンびくびくってなったぁ♥ また出る?また出る?ねえっ♥」
「ああ、もうこうなったら気が済むまでだしてやるよっ」
「うれしいっ♥ じゃあ、いっちゃえっ♥」
クリムの腰の動きが加速し、たまらず俺は何度目かの膣内射精。
「わぁい、またせーし来たぁっ♥ しきゅーにどぴゅどぴゅされてるよぅっ♥」
うまく尿道口と子宮口が重なったらしく、クリムの子宮に直接注ぐことになったようだ。
「熱いよぅっ♥ 溶けちゃうよぅっ♥ 孕んじゃうよぅっ♥ ああーーーーーーーーーーーっっっ♥」
クリムは再度の絶頂を迎え俺の上に倒れ込む。
その細い身体を抱きしめて、俺は射精が終わるのを待った。
「はあーっ、はあーっ、たかくん♥ たかくん♥」
八重歯を見せて恍惚と吐息を漏らすクリム。
その瞳の輝きは俺への純愛で、頬や耳は性交の狂熱で、帽子と同じように赤く染まっている。
ちくしょー、なんていい顔しやがるんだ。もっと悦ばせたくなっちまうじゃねーか。
「クリム、お前はほんと凶暴だな……でも、愛してるよ」
俺はクリムの頭を両手でつかみ、深い口づけを交わす。
同時に自分からも腰を振り、クリムのマンコを責め立てる。
「んんっ♥ ちゅっ、ちゅくっ、ぷはぁっ♥ 今そんなのされたら、幸せでおかしくなっちゃうよう♥」
俺の突きに合わせてクリムは腰を前後にグラインドさせる。
「ひゃはあっ♥ あうっ♥ たかくんだいしゅき♥ あうっ♥ たかくんたかくんっ♥」
「ああっ、クリムッ、クリムっ」
お互いの心も体も一つに溶け合って登り詰めていく。
ほどなく、二人一緒に絶頂を迎えた。
「クリム、イくぞっ!」
あれだけ出したというのに、俺のチンコはなおも大量の精を噴出する。
「ああああああああああああーーーーーーっっっ♥ たかくんしゅきいいいいっっっ♥ だいしゅきいいいいいいいいいいいいっっっっっ♥」
その熱いほとばしりを受けて、クリムは至福に満ちた嬌声を公園に響かせた……。
「はひいーーー……たかくぅん……」
長い長い射精を終えるころには、クリムはぐったりと脱力してしまった。
「……チャンスだ!」
ようやく大人しくなったクリムをだっこするように抱え上げて立ち上がる。
クリムの体重は軽いし、クリムの足は俺の腰をがっちりホールドしてくるのでどうにか成功した。
「荷物や服は後で回収するとして、家まで見つからずに行けるか!?」
俺はクリムと全裸で繋がったまま、深夜の街を駆けだす。
言い逃れようが微塵も思いつかないほどの変質者であるがやむを得ない。
途中、警察の夜回りに見つかりそうになる、ご近所のラミアさんに目撃され『あらあら若いわねえ』と苦笑される、走る振動で二回ほど中出しする等のトラブルがあったが、どうにか家にたどり着けた。
そしてクリムは──。
「ふっかーつ! さあさあ、ベッドで第二ラウンドだよっ♥ 今度は十回連続射精にチャレンジしよう! ぐるるるるるるっ♥」
その帽子はまだまだ真っ赤に染まったままであった。
朝。
「えへへー、たかくぅん、すきぃ……」
満ち足りた安らかな表情でベッドに横たわるクリム。その帽子は白さを取り戻している。
その横で俺は会社へと電話をかけていた。
「ええ、ええ、すみません……。出張の疲れで動けなくて、予定より早めに代休を……」
『大丈夫かい?命をかけて産卵し終えた蚊が寿命の尽きる寸前みたいな声だよ』
「お気遣いなく……」
『まあ、工場の方は上手くいってるみたいだし、ゆっくりしなよ。なんなら二、三日有給とってもいいしさ』
「ありがとう……ございます……。では……」
予想外の長期出張をさせた負い目か、部長はすんなりと休みをくれた。
よかった、これで眠れる。
「たかくん、お休みもらえたの? よかったあ、これでしばらく一緒だね」
横で電話を聞いていたクリムが、ほわんと無邪気な笑みを浮かべる。
まるで天使のような笑顔に見惚れてしまうが、俺は気付いてしまった。
「ふふっ、次は一日中、仲良ししっぱなしはどうかなぁ。『二十四時間セックス・愛はクリムを救う』みたいな? ぐるるっ」
彼女の帽子が急速に赤く染まっていくのを。
───今年度の有給休暇を使い切りました。
「おお、忘れるところだった」
俺は妻のクリムからパスポートを受け取ろうと振り返る。
「……………」
「ん?どうした」
クリムは俺にパスポートを渡そうとせず、なんだかもじもじしていた。
見た目は小学生といってもいい容姿の彼女がそうしているととても可愛らしい。
「これ渡しちゃったら、たかくん一週間もいなくなっちゃんだよね」
「仕方ないだろう、台湾の工場のトラブル解決にどうしても俺が必要っていうんだ」
生産機械の開発を担当している俺は、これから台湾にある会社の工場へ出張に出るところだった。
「むー、さびしいなあ」
「我慢して留守を守っててくれよ。帰ってきたらお楽しみだ」
俺はクリムの頭をなでながら、そっと彼女の帽子の色を確認する。
彼女はレッドキャップという種族。ムラムラがたまってくると帽子が真っ赤に染まり、ひどく凶暴になる。
……うん、帽子は真っ白だ。昨日はいっぱいラブラブしたからな。
一週間程度なら少々ピンク色になって不機嫌なくらいで済むだろう。
「ちゃんと帰ってきてね。カレンダーにも書いといたから」
クリムの言うとおり、ダイニングにかかっているカレンダーには一週間後の日に『たかくん帰宅!仲良しする日!』と丸っこい文字で書かれていた。
「ほら、いつもの」
「はい。行ってらっしゃいのちゅー」
そう言って俺がクリムの前にかがむと、クリムは俺の首に両手を回して俺にキスをする。
ああ、俺、クリムと結婚してよかったなぁ、と幸せをかみしめるも、いつまでもこうしているわけにもいかない。
「じゃあ、行ってくる」
「行ってらっしゃーい」
愛する妻の声を背に受けて、俺はスーツケースを持って玄関のドアを開けた。
一週間後。
『ええー!帰ってこれないのー!?』
出張が長引きそうなことを告げると、電話の向こうからクリムは不満そうな声をあげた。
「悪いな。仕事が結構かかりそうなんだ」
生産機械の不調の原因がどうにもつかめず、帰国予定の日になっても俺は台湾から離れられそうにないのだ。
『そんなぁ。クリム寂しくて死んじゃうよう』
「なあに、来週には帰れるさ。だから心配しなくていい」
『ううー、帰ってきたら、いっぱいしてもらうんだからね』
二週間ならクリムの性欲のたまり具合もギリギリ大丈夫だとは思うが、なるべく早く片づけたほうがよさそうだな……。
さらに一週間後。
『ん?なんて言った?』
ドスのきいた声が電話から聞こえてくる。
「ええと、その、実は修理部品の手配が遅れてて、まだ帰れなくて」
度重なる帰国の延期に俺もだいぶんうんざりしてきているが、途中で投げ出すわけにも行かない。
とはいえ、クリムをほったらかしにするのは色々な意味で心配だ。
『今週中には帰れるって言ったよね?ねえ?』
「す、すみません」
『バイブとかローターとかじゃもう限界なんだよ。たかくんのオチンチン欲しすぎて欲しすぎて、もうどうしようもないんだけど』
やばい。これはやばい。クリムは相当溜まっている。
「何とか次の週末、いや明後日には終わらせて帰るから!」
『ぐるるるる……帰ったら覚悟してね。足腰立たなくさせてあげるから』
と、とにかく超特急で仕事を終わらせないと、帰ったらとんでもないことになりそうだ。
さらにさらに一週間後。
『ぐるるるる……』
「く、クリムさん?」
『ぐるるるる……』
もはや電話からは唸り声しか聞こえてこない。
「台風がね、三つも来ててね、飛行機が、飛ばなくてね、これは不可抗りょ」
『ファアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ×!!!!!』
「!?」
『×ァック!×ァック!×ァック!×ァック!×ァック!×ァック!』
「お、落ち着いてクリム!帰ったら一晩、いや一日中でもしてあげるからっ」
『たかくん帰ったらレイ×する。絶対する。レ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プレ×プ』
「あわわわわ・・・」
結局、俺が帰国できたのはそれからさらに一週間後だった。
「怒ってるとか寂しがってるとか、もうそういうレベルじゃなくなってる気がするが……」
自宅への夜道を歩きながら俺はごくりと唾を飲み込む。
独身のレッドキャップであれば、適当にそこらの男をとっ捕まえて性欲を発散させているだろうが、伴侶を得たレッドキャップはそれをせずにひたすら欲動と凶暴性を高めていくという。
もはや、クリムがどんなケダモノと化しているか想像もつかない。
とはいえ、つらい思いをさせたのは確かだし、何より俺はあの子のすべてを愛している。
「これも夫の務め。待っていてくれクリム……ん?」
俺がクリムに犯される決意を固めていると、ごりごり、ごりごりとアスファルトを重い金属が削るような音が聞こえてきた。
こんな夜中に道路工事でもしているのか?
音は前のT字路の左側から聞こえてくる。あっちは俺の家のほうだが。
ごりごり、ごりごり、ごりごり、ごりごり。
音はだんだん近づいてくる。それとともに、まだ晩夏だというのに周囲の空気が凍り付くような錯覚を覚え始める。
ふいに、交差点に音の主が姿を現した。
頭に血よりも濃い赤色の帽子を頂き、身体よりも大きな鉈を引きずったクリムの姿が。
「た か く ん?」
無表情で首だけをぎぎっとこちらへ向けるクリム。
「あ、た、ただい、ま……」
「たかくん、お"か"え"り"いいいいいいいいいいいいいい!」
ニタアッとクリムは犬歯を剥きだして獲物を見つけた肉食獣のような笑みを見せる。
その目は爛々と輝き、底知れない狂気を帯びていた。
同時に、ぶん、とクリムは大鉈を振り上げ、道路に叩き付ける。
アスファルトが砕け散り、俺の足元まで地割れのようなひびが入る。
今、彼女は今にも破裂しそうに凝縮された暴虐の塊と化してた。
後ずさりする俺を見て、その圧力が解放される。
「#$%&'1§Σ=¥Д*〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
「うわあああああああああああああああ!!!」
人が発声できる音とは思えない奇声を上げてこちらへ走ってくるクリムに、俺は我を忘れて一目散に逃げだした。
無理無理無理無理無理無理!
あんなのに捕まったが最後、チンコがもげるまで犯されつくされるわ!
全速力で逃げている途中で、足がもつれて転んでしまう。
その刹那、ビュン!と、さっきまで頭があった場所を大鉈が横切っていく。
「ひいいっ」
背筋を凍らせながら立ち上がると、突進してきた勢いを殺せなかったのか、クリムが前方へすっ飛んでいくところだった。
と、そこに。
「うわあっ!?なんだあっ!?」
通りすがりの自転車に乗ったオッサン。クリムに驚いて転倒する。
これだ! すまん、オッサン!
俺はオッサンの自転車を奪い取って、クリムとは別方向へ向かってペダルを踏み込んだ。
後ろから大鉈を振り回しながらクリムが追跡してくるが、自転車を全力で漕いでいるうちに徐々に気配が遠のいていく。
このまま逃げ続けるより、一旦撒いて、どこかに隠れてほとぼりを冷ます方がいいか?
近所の自然公園なら隠れる場所もあるかもしれない。そこへ向かおう。
公園に入って自転車を降り、深い林の中へ身を隠す。
ここなら大丈夫だろうと思ったが、それは甘い考えだったとすぐに思い知ることになる。
「ぐるるるる……」
どこからともなく響いてくる野獣のうなり声。
続いて、ガサッ、ガサガサガサッと林の中を何かがかけずり回る移動音。
「まさか、おい、マジかよ」
ゴクリと生唾を飲み込む。
俺が太い木を背にして周囲を見回したそのとき、
「たあああああかあああああくうううううんんんんんん!!!」
頭上からの声。
木の上からクリムが鉈を構えて降ってくる。
自分でも驚くほどの反応で俺は前に飛び、その一撃を回避する。
受け身を取って身体を起こすと、近くに整備用具を入れておく物置らしい建物が目に入った。運良く扉も開けっ放しだ。
這いずるように物置に飛び込み、金属製の引き戸を閉じて鍵をかける。
止めていた息を吐いたその瞬間。
バァン!
「ぎゃひぃっ!」
重い破裂音とともに、俺の頭をかすめて大鉈が扉から突き出てくる。
扉の厚い鉄板は大鉈に貫かれ、紙のように破れてめくれあがっていた。
「ひいっ」
慌てて後ろに下がると、クリムはバァン!バァン!と何度も何度も大鉈を突き入れてくる。
そのうち破れた扉の隙間から、クリムの小さい腕が物置の中へ伸びてきて鍵をまさぐりだした。
「たかくん、そこにいるんでしょ? ねえ、たかくんたかくんたかくん!」
「く、クリム、落ち着け、な?」
そうだ、鍵を開けるのに気を取られているうちに窓から……。
裏手側にある窓を開け、俺は物置から脱出しようとするが、あまりに動転していたので着地に失敗して転げてしまった。
「いてててて……っ!?」
顔を上げると、目の前にやや錆びた金属の塊が。これは……!
「つ か ま え た」
「ーーーーーーーーーーーーッッッッッ!?」
月明かりに照らされる中、赤い赤い帽子を、かぶった魔人は、大鉈を、振り、かぶり、
ゴシャアアアアアアッ──。
魔法の鉈の特性で実際に怪我をすることはなかった。
が、本当に頭をかち割られたようなショックで俺は身動きがとれなくなる。
そんな俺をクリムは片手で首をつかんで持ち上げた。
もう片方の手が俺の服に手をかけたかと思うと、ビリッと一息に服を下着まで破り去ってしまう。
全裸になった俺はそのまま公園の茂みの裏に投げ込まれた。
「…………」
クリムは無言でひきつった笑顔のまま、自分も服を脱ぎ捨て、俺の腰の上にまたがってくる。
金玉が縮み上がりそうな状況なのに、クリムの魔力が込められた斬撃のせいで俺のチンコはギンギンにたぎっていた。
「はぁっはあっ、たかくんたかくんたかくんたかくん」
クリムは俺の名を抑揚なく連呼しながら、幼いマンコでチンコに喰らいついてくる。
幾度となく交わったというのに、クリムの膣内は処女のような締め付けだ。
すでに潤滑液はあふれるほど染み出してきている。
このまま容赦なく搾り取られるのか……と思いきや、クリムは動く様子がない。
「……ふぇ」
弱々しい声が漏れてくる。
「?」
「ふえええええええええん、会いたかったよぅ」
ぽろぽろと大粒の涙を流して、クリムは泣きじゃくりはじめた。
「ひっく、もう帰ってこないんじゃないかって、ぐすん、思っちゃって」
「……すまなかった。本当に」
「たかくんを、えぐ、見つけて、つい追いかけちゃって。うわああああん、ごめんねええええ」
「ちょっと驚いただけだよ。悪いのは俺だ。あと会社と天気も」
クリムの腕を引いて、俺の上に寝そべらせ抱きしめる。
つるぺったんなので、お互いの鼓動がわかるほど密着する。
その体制で、僕とクリムは塩辛い味のキスを何度も交わした。
「んちゅ、んく、ん、ちゅっ、ちゅっ、はあっ、たかくんだいすきぃ♥」
「俺もだよ。ちゅぱ、ちゅく、一か月近くもごめんな。俺も会いたかったよ」
「えへへ、クリムの方がもっと会いたかったんだから」
クリムは泣き笑いで俺にほおずりしてくる。
暴走しているときは夜叉か羅刹かといった恐ろしさだったが、こうなれば世界一愛らしい美少女だ。
「さあ、落ち着いたら家に帰ろう。一休みしたら目一杯抱いてあげるから……」
「やだ、ここでする」
きゅきゅっと膣内がうごめき、チンコをいっそう締め上げてくる。
「もう我慢できない。このまま朝まで、たかくん犯す」
「えっ」
「ぐるるるる……大好きなたかくんを犯して絞って無理矢理射精させてしゃぶり尽くして乱暴して手籠めにして責めて苛んで蹂躙して搾取してレイ×して虐めて陵辱して……赤ちゃん作る♥」
期待に胸を膨らませた凄惨な笑顔で、壮絶な夫婦の営みの宣言をするクリム。
あっ、あかんわコレ。
「あぁぁぁぁんっ♥ いいよぉっ、一ヶ月ぶりのたかくんのオチンチン♥」
クリムは俺の上で暴れ馬に乗っているかのように腰を上下させる。
ぐちゅっぐちゅっぐちゅっと盛大な水音を立てて二人の性器はこすれ合う。
「あうっ、そんな激しくしたら、俺すぐに出ちまうっ」
「出していーよ♥ かけつけ一発ってやつ?」
クリムが腰を落とす度に、子宮に激しく亀頭が衝突する。
見た目は幼いクリムの小さなお腹は、チンコの胎内での動きに合わせて、目に見えて膨張と収縮を繰り返していた。
狭いマンコにこれだけ激しく出し入れするとチンコが痛いはずなのに、クリムの膣壁は高速で複雑にうねって絶妙に快感を与えてくる。
くそっ、やっぱり嫁のマンコは最高すぎるぜ。だからこそ恐ろしいのだが。
「あんっ♥あんっ♥あんっ♥あんっ♥ ほらほら、いっちゃえ♥」
「く、出る出る、あーっ」
しばらくご無沙汰だったこともあり、俺は猛烈なピストン運動に屈しあっけなく射精する。
「はぁうっ♥ きたきた、たかくんのせーし、熱々だよぅ♥」
俺の精液を膣内に浴びて、クリムは歓喜の声を上げた。
射精直後に一瞬動きを止めるが、出ている途中だというのにクリムの上下運動が再開される。
「ちょ、クリム、先が敏感になってる、やめ、あっ、うあっ」
「ああん、たかくんのその声、たまんない♥ ぞくぞくする♥」
俺のもだえる声にクリムは更に速度を上げてチンコをしごき上げてくる。
「やばいって、これ、あっ、また出る」
一回目の射精からほとんどタイムラグなしに、二回目の射精をしてしまう。
「ぐるるるるっ♥ すごいよう♥ たかくん出っぱなし♥」
クリムは身体を弓なりにのけぞらせ、亀頭がGスポットと触れあう挿入角度に調整した。
ざらざらしたその箇所とチンコがこすれ合う度、お互いに強烈な快感を感じる。
「ぐおおっ、イくのが、止まらないっ、クリム、勘弁して、ううっ」
射精が終わると、またすぐに次の射精。
気が狂いそうな快感の継続に俺は身もだえするが、クリムの馬鹿力で押さえ込まれて抵抗にもならない。
「あっあっあっあっあっあっ♥ クリム、たかくんをめちゃくちゃにしちゃってる♥ 犯しちゃってるぅ♥」
クリムの目の焦点が合わなくなり、口からはみ出た舌の先から唾液が糸を引いて俺の胸に垂れてくる。
「あーっ♥ ああーっ♥ んああああーっ♥ クリムもイクッ♥ イク、イクよーーーーーっっっ♥」
やがて、びくびくびくと身体を震わせてクリムも絶頂を迎える。
膣内はひときわ強くうごめき、俺はまたもや精子を胎内に吐き出した。
オーガズムを迎えて、クリムの動きは強制射精させるものから、じっくり堪能するような動きに変わる。
「はうううう、しきゅーとオチンチン、ねっとりキスしちゃってるよぅ♥」
亀頭と子宮口の周囲のポルチオとをぴったり押しつけたまま、グリグリと腰をひねってくる。
膣内でチンコがねじられる刺激も堪らないが、子供のような姿の嫁が艶めかしく腰を回す姿は視覚的にも興奮を煽ってくる。
「あんっ♥ やだ、せーし溢れてきちゃう♥ もったいない♥」
マンコの中をぐちょぐちょにかき回しているので、結合部からは先ほど出した精液がクリムの本気汁と混じり、ぐっちゃぐっちゃとみだらな水音を立てて漏れてきていた。
それをクリムは指で掬い、ちゅぷっと口に含む。
さらに、ほとんど膨らみのない胸や、ちょっとでべそ気味なお腹になすりつける。
「はふぅ、たかくんので汚れるの、すごく幸せ♥」
その淫猥な仕草に、何度も絶頂したはず俺のチンコは反応してしまう。
「あはぁっ♥ オチンチンびくびくってなったぁ♥ また出る?また出る?ねえっ♥」
「ああ、もうこうなったら気が済むまでだしてやるよっ」
「うれしいっ♥ じゃあ、いっちゃえっ♥」
クリムの腰の動きが加速し、たまらず俺は何度目かの膣内射精。
「わぁい、またせーし来たぁっ♥ しきゅーにどぴゅどぴゅされてるよぅっ♥」
うまく尿道口と子宮口が重なったらしく、クリムの子宮に直接注ぐことになったようだ。
「熱いよぅっ♥ 溶けちゃうよぅっ♥ 孕んじゃうよぅっ♥ ああーーーーーーーーーーーっっっ♥」
クリムは再度の絶頂を迎え俺の上に倒れ込む。
その細い身体を抱きしめて、俺は射精が終わるのを待った。
「はあーっ、はあーっ、たかくん♥ たかくん♥」
八重歯を見せて恍惚と吐息を漏らすクリム。
その瞳の輝きは俺への純愛で、頬や耳は性交の狂熱で、帽子と同じように赤く染まっている。
ちくしょー、なんていい顔しやがるんだ。もっと悦ばせたくなっちまうじゃねーか。
「クリム、お前はほんと凶暴だな……でも、愛してるよ」
俺はクリムの頭を両手でつかみ、深い口づけを交わす。
同時に自分からも腰を振り、クリムのマンコを責め立てる。
「んんっ♥ ちゅっ、ちゅくっ、ぷはぁっ♥ 今そんなのされたら、幸せでおかしくなっちゃうよう♥」
俺の突きに合わせてクリムは腰を前後にグラインドさせる。
「ひゃはあっ♥ あうっ♥ たかくんだいしゅき♥ あうっ♥ たかくんたかくんっ♥」
「ああっ、クリムッ、クリムっ」
お互いの心も体も一つに溶け合って登り詰めていく。
ほどなく、二人一緒に絶頂を迎えた。
「クリム、イくぞっ!」
あれだけ出したというのに、俺のチンコはなおも大量の精を噴出する。
「ああああああああああああーーーーーーっっっ♥ たかくんしゅきいいいいっっっ♥ だいしゅきいいいいいいいいいいいいっっっっっ♥」
その熱いほとばしりを受けて、クリムは至福に満ちた嬌声を公園に響かせた……。
「はひいーーー……たかくぅん……」
長い長い射精を終えるころには、クリムはぐったりと脱力してしまった。
「……チャンスだ!」
ようやく大人しくなったクリムをだっこするように抱え上げて立ち上がる。
クリムの体重は軽いし、クリムの足は俺の腰をがっちりホールドしてくるのでどうにか成功した。
「荷物や服は後で回収するとして、家まで見つからずに行けるか!?」
俺はクリムと全裸で繋がったまま、深夜の街を駆けだす。
言い逃れようが微塵も思いつかないほどの変質者であるがやむを得ない。
途中、警察の夜回りに見つかりそうになる、ご近所のラミアさんに目撃され『あらあら若いわねえ』と苦笑される、走る振動で二回ほど中出しする等のトラブルがあったが、どうにか家にたどり着けた。
そしてクリムは──。
「ふっかーつ! さあさあ、ベッドで第二ラウンドだよっ♥ 今度は十回連続射精にチャレンジしよう! ぐるるるるるるっ♥」
その帽子はまだまだ真っ赤に染まったままであった。
朝。
「えへへー、たかくぅん、すきぃ……」
満ち足りた安らかな表情でベッドに横たわるクリム。その帽子は白さを取り戻している。
その横で俺は会社へと電話をかけていた。
「ええ、ええ、すみません……。出張の疲れで動けなくて、予定より早めに代休を……」
『大丈夫かい?命をかけて産卵し終えた蚊が寿命の尽きる寸前みたいな声だよ』
「お気遣いなく……」
『まあ、工場の方は上手くいってるみたいだし、ゆっくりしなよ。なんなら二、三日有給とってもいいしさ』
「ありがとう……ございます……。では……」
予想外の長期出張をさせた負い目か、部長はすんなりと休みをくれた。
よかった、これで眠れる。
「たかくん、お休みもらえたの? よかったあ、これでしばらく一緒だね」
横で電話を聞いていたクリムが、ほわんと無邪気な笑みを浮かべる。
まるで天使のような笑顔に見惚れてしまうが、俺は気付いてしまった。
「ふふっ、次は一日中、仲良ししっぱなしはどうかなぁ。『二十四時間セックス・愛はクリムを救う』みたいな? ぐるるっ」
彼女の帽子が急速に赤く染まっていくのを。
───今年度の有給休暇を使い切りました。
16/10/02 17:08更新 / スノッリ