第十三話 吹雪と地の果てへの旅
昊から連絡がきたのは、ちょうど俺がローディアナ王国に向けて出かける準備を整えていたころだった。平崎らしき人物の情報を得て、さらにその連絡で渡りに船とばかりに俺のローディアナ行きは確定した。
とりあえず俺は今パイの経営する鍛冶屋に向かって移動中。
傭兵ギルドからは仕事の依頼をしばらく請けないように頼んで休暇届を出させてもらった。支部長が名残惜しそうに俺と俺の股間を眺めていたせいで思わずぶっ殺しそうになっちまったのをよく覚えてる。
「パイ、いるかな?」
パイの店に入っていく、町はずれのかなり辺鄙なところにあるから、椎奈様の屋敷から直行してきても三十分以上かかった。
「いる、武器はできた。」
店の奥でパイが何かを鍛えている。そんな彼女はいつもと同じ色気ゼロの作業着姿、魔物のする格好としてはむしろ健全すぎて不健全に見えなくもない。
店の奥まで入らせてもらう、申し訳ないんだが俺の武器がどこにあるかわからないからだ。
「どれだ?」
「それ。」
パイが全くこちらを見ずに指だけで指し示した先には、黒い刀が置かれていた。鞘がなく、抜き身の刀身が鈍くそして妖しく光っている、試しに手に取ってみる。
「おお………おおぉ――――――っ!」
そんな風に俺は感心のあまり声を上げていた。
初めて持ったとは考えられないほどよく手になじむ、さすがに俺の手に合わせて作られたというだけはある。今まで使っていた木刀よりも確実に重いけど、俺の力なら全く問題なく振り回せるだろう。
けどこれ、と思い切っ先を指に触れさせてみる。
しかし、全く切れない、硬い金属の感触はするけれど切れ味はないようだ。単純に形を整えるためだけに必要最低限の研磨しかしていないんだろう。
「気に入った?」
「ああ、気に入った、いくらだ?」
「お金を払ってもらう必要はない、精液でいい。」
ちょっと待て……なんだか今すっごくとんでもないワードが聞こえた気がしたぞ?
「今ナント?」
「代金は精液でいい、私の子宮に注ぎ込んでもらえばそれは渡す。」
「………無理だと言ったら?」
「返してもらう。」
一つ眼に怪しい光を宿らせて、パイは淡々と俺に性行を要求して来る。
ああそう言えばハートも言ってたな、そんなことを要求されるかもしれないって。
しかし、こんないい獲物を、それも俺専用に作られた品を手に入れるためにあんまり会話したこともないような相手といきなり床を共にしろと言われてもそんなことができるほど俺は器用じゃないぞ、主に精神的に。
パイが作業着を脱ぐ、下には何一つつけておらず、英奈さんに勝るとも劣らぬ豊乳となまめかしい肢体が露わになる。
「私の体は不服? 色は青いけどハートやエナに負けるとは思わないが。」
「ちょっと待て、アンタ何で俺があの二人に体許したこと知ってるんだ?」
「ハートがキレ気味に私に愚痴を言いに来た時聴いた。」
あの褐色単細胞蜥蜴……!
今はハートに切れるのは後回しだ、どうにかこの場を切り抜けないと。
けど、こんな最高の刀を得るためなんだぞ? 一回くらい抱いてやってもいいんじゃないのか? 今までだって結構気持ちよかったじゃんか。いやいや何考えてんだ、そんなもんダメに決まってるだろ。
そんな風に俺が頭の中で天使と悪魔に喧嘩を許していると、
「タイムアップ、強制徴収を始めます。」
そう言ってパイは俺を押し倒してくる、なんか最近押し倒されてばっかりの気がするぜ。
力で押し勝とうとしてもびくともしない。
「私はヘラトナで一番の怪力、ハートやエナに力で勝てない男が私に勝てるわけがない。」
自分で当たり前のように言ってくれてんじゃねぇよ。
強引な力勝負を挑んでもマジでびくともしない、どんな馬鹿力だ。
「一つ眼の女は嫌か?」
「そういうわけじゃないんだが……」
「じゃあ問題ないな、イタダキマス」
ずぶっめちみちみちみちみちっがつん!
パイの腰がゆっくり降りて俺の一物を大口を開けて飲み込んでいき、最奥にぶち当たる。
「ンぐぅ……ハートやエナの言ってた通り、凄いデカマラだ。」
玉のような汗を全身に浮かべ、ほかの目が二つある人や魔物なら眉間のあたりに位置する一つ眼から涙を流しながら、パイはそんな風に呟く。
ずぶぶぶぶぅ ぢゅにゅぅうううううう ずぶぅううう ぢゅぐぐぐぐ
パイの腰がゆっくりと上下し始める。
肉ひだ一枚一枚が意志を持っているかのように俺の息子を撫でまわし、膣全体が搾り取るかのようにぎゅうぎゅうと息子を締め付けてくる、英奈さんやハートに負けず劣らず、大したもんだ。
「素晴らしい一物、ハートやエナが生涯添い遂げたいと思うのもわからないでもない、私だって油断したら気ヲっ!?」
ずぐんっ!!
のろのろとどれだけ気持ちいのか解説してくださるパイの腰に向かって、俺は自分の腰を力いっぱい押し付けた。
そんなに欲しいんならくれてやるよ、もうキレた、あんまりにも俺の意見を無視した女に逆レイプされまくりで、いい加減に我慢の限度だ。
一瞬手の力が緩んだすきに、手を開放すると、
むぎゅぅううううううううっ ガリッ!
パイの大きな胸を左右から圧迫して、こすり合わせるように一か所にまとめた乳首を噛み千切るつもりで乱暴に噛んだ。
「ハッぐぅううううううっ!!」
大きな一つ眼を涙に潤ませて、パイが喘ぐ。
ぢゅるっちゅぷちゃぷ
ぐぢゃぐっぢゅずっちゃ
今度は乳首を舌の上で転がすように舐めながら、腰を激しくピストンさせる。
「あ゙っあがあ゙っお゙お゙っ!!」
パイの喉から獣のような吠え声が響いてくる、膣もぎゅうぎゅう締めつけてきていて、どうやらもうイってるらしい、英奈さんやハートと違って処女じゃなかったみたいだし、飢えてたのかもしれんな。
「プレゼントだ、いい剣用意してくれた礼に、どぷどぷ注いでやるよ。」
「注げ! そそいでェっ!! 私を孕ませてェっ!!」
そのパイのおねだりとほぼ同時、
ぼっばびゅぅぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ!!
爆発するように、今まで耐えていた精液が一気にパイの体内に流れ込んだ。
「ん゙ごを゙ぉ―――――――――――――――――――――ッッッ!!!」
およそ理性ある生物の声とは思えないような怪音を口から発しながら、全身の筋肉をでたらめに硬直緊張させながらパイが絶頂を迎える。
しかし多分これは出し過ぎ、よっぽど(多分ストレスが)溜まってたんだな。
「うっわ……タマ痛ぇ……」
放精が終わり、完全に失禁しながら失神してしまったパイの膣から息子を取り出して、最初に感じた感覚はそれだった。精液全部、もしかすると最近溜まっていたストレスまで含めて彼女にぶち込んでしまったのかもしれない。
とりあえずこれだけ注ぎ込んでやれば満足だろう、多分今精巣空っぽだしこれ以上を要求されても俺は応えられない。
「剣はもらっていくぞ、いいよな?」
作ってもらった剣を片手に、俺はパイの店を出る。
ほかの皆にも挨拶して、そしたらこの町を出よう。
傭兵ギルドはもう行ったし、商店街の皆のところか。
大通りを歩く、しかしパイをあのまま放置してきてよかったんだろうかとは思う、何せ事後全開、それどころか下手をしたらあれは強姦魔が出現した後に見られそうだ。
商店街を訪れる、すっかり顔なじみになった皆にあいさつして回っていると、
「お兄ちゃんぢゃ! フブキお兄ちゃん!」
ソーニャと一緒に買い物をしているヴィオラに会った、そういやこいつらもいたんだっけ、最近スルーしっぱなしだから空気みたいに判断してた。
「よう、ちょうどいいやサバト連れて行ってくれないか?」
俺のその言葉に、ヴィオラは花咲くような笑顔を見せ、ソーニャはむしろきょとんとした表情をしている、どう考えてもソーニャの判断が正しい。
「ようやくロリに興味が湧いたんぢゃなお兄ちゃん! ソーニャ今すぐ戻ってベッドメイキングぢゃ!!」
「お待ちくださいヴィオラ様、お兄様の要件は違うと思います。」
冷静にソーニャがヴィオラを引き留める、もうむしろこいつの方が主人でいいんじゃなかろうか。
「よく解ってるじゃないかソーニャ。」
ソーニャの頭をなでてやると、ソーニャはちょっと嬉しそうに俺の手に頭をこすりつけてくる。
「むぅ………」
むくれた面でヴィオラがこっちを見ている。
「それで、お兄様の要件は何なのでしょう。」
「挨拶しようと思ってな、今日中にこの町を出るからサバトの皆に。」
ソーニャが驚いた表情を、ヴィオラはこの世の終わりのような表情をしてそれぞれ俺を見つめてくる。
「ずいぶん唐突ですね。」
「友達が見つかったんだ、会いに行くんだよ。」
ソーニャの落ち着いた言葉に返事をする、ヴィオラはまだ口をパクパクと開閉している。
「なるほど、また帰ってらっしゃるんですか?」
「どうしような……帰ってこれるのかって話もあるし。」
「帰ってくるのぢゃ! ワシのお兄ちゃんにならぬまま終わるなど許さぬぞ!」
「もっといい男を見つけてくれ。」
さらりと言い切ると、ソーニャの案内に従ってサバトに向かう。
「どーしてソーニャには優しくてワシには優しくないんぢゃぁああああ!!」
ベソかきながら、ヴィオラが俺たちの後を追ってくる。
普段の行動の結果だろう、ソーニャは俺に対して結構礼儀正しく淑女的な対応をしてくるけど、ヴィオラは子供臭い理論と行動で俺にしょっちゅう迷惑をかける、その差だ。
「着きました。」
歩くこと十分ほど、サバトの本拠地、ヴィオラの屋敷に到着する。
前にここに来たときは変な薬利用してこの二人に襲われそうになったんだよな、英奈さんが割り込んできて英奈さんに逆レイプされる結果になったけど。
もう罠に嵌めようとはしないだろう、あのあと薬の効果がなくなった気を見計らってヴィオラどころかソーニャまでもが泣いて許しを請うまで正座させて説教してやってから、勧誘もおとなしくなった。
「全員集合! フブキお兄様から大事なお報せがあります!」
そう言いながらソーニャが呼び鈴らしきベルを鳴らすと、屋敷からロリ魔物たちが続々と玄関ホールに集結する。
「ようお前ら、いきなり呼び出して悪いな。」
こちらに向かって一様にお辞儀をする魔女たちに向かい、そう言ってから、
「やりたくもない勧誘作業お疲れさん、もうしなくていいぞ、俺はこの町を出る。」
すべての魔女の縋るような目が俺に向けられるが気にしない。
「これからも精進して、素敵な相手を見つけてくれ、じゃあ、世話になった。」
そう言って礼をして、俺はヴィオラの屋敷を出た。
商店街の皆にはヴィオラと屋敷に向かう途中に挨拶を済ませておいたから、あとは椎奈様と英奈さん、それにハートだけだ。
ゆっくりと歩いていくと、珍しく椎奈様が屋敷の外を歩いていた。
「探したぞ、吹雪。」
椎奈様は俺に気づくと迷わず俺の襟首をつかみながら言う。
相変わらず花魁のような着物を着崩した格好で反則的に妖艶なんだが、しかし椎奈様はすごく機嫌が悪いようだった。
尻尾で俺をほとんど縛るように包んだと思ったら、俺たちは跳んでいた。
椎奈様の部屋だ。
「お、来た来た。」
「いらっしゃいませ、吹雪さん。」
英奈さんとハートも座り込んでいて、どうやら俺を待っていたらしい。
「えっと、いきなり何で」
「吹雪、悪いことは言わぬからしばらくローディアナには行くな。」
真剣な目で、いきなり椎奈様はわけのわからないことを仰る。
「それはどういうことで?」
「国境警備兵から通達じゃ、ローディアナ軍が国境を越えてイグノー王国に領土侵犯を繰り返しておる。目的は今のところ不明じゃが、王国軍以外の人間は最果ての壁に近寄らんように命がきた。」
「はい?」
「つまり、ローディアナとの国境では厳戒態勢が敷かれているから接近するなということです。」
椎奈様の言っていた言葉を英奈さんが要約して説明してくれる。
「娘の夫候補を無為に死なせるわけにはいかんからな。」
「……もし俺が、それを無視して勝手に動いたら?」
あいにく、友達がひどい目に合ってるかも知れないような状況下でじっとしてられるほど俺は躾が行き届いていない、躾をするような輩もいなかったのが一番の原因だがそれは置いておこう。
「言うじゃろうと思ったわ……白英と同じで…どうして男という生物はこうもしょうもないんじゃろうな。」
「あらあら、そこが可愛いのではありませんか。」
「わかっておるわ……」
笑顔で言う英奈さんにうんざりした調子で椎奈様が答える。
ハクエイってのは多分椎奈様の旦那さん、つまり英奈さんのお父さんだろう。
この人の相手を務められる男がどんな男かは大いに気になる。
「仕方ない、英奈・ハート、お主らも同行せい、それと英奈。」
椎奈様は尻尾の中から日本刀を取り出した。
正確に言えば小太刀だろう、長さは一尺八寸ほどで平均的な小太刀の規格よりわずかに短い、朱塗りの柄に、同じく朱塗りの鞘。椎奈様が引き抜いた刀身は仄かに黒く、そして一目でわかるほど威圧的な、物言わぬオーラを放っていた。
こんなもんよく尻尾に隠し持ってたな、四次元ポケット?
「妖刀『狐月(コゲツ)』、儂の狐火を利用してパイが鍛えた無二の妖刀じゃ、これをお主に貸してやる、持って行け。」
「よろしいのですか?」
「儂ならそれに頼らずとも十分強い、なくなったところで他にも呪具なら持っておるしの。」
さらっと危ないことを言ってくれる。
「危険な旅になるじゃろう、特にローディアナに入ってからは、周囲はすべて敵じゃ。」
「心得ておりますとも。」「覚悟はしてます。」
「殺される前に殺せ、躊躇はするな、解ったな?」
「「はい。」」
俺と英奈さんは同時に返事をする。
置いてけぼりだったハートは、その様子をボケッと見守っていたと思ったら、
「えっと、シイナ様、私に武器は?」
「用意しておるわけなかろう。」
ハートのばかげた質問に、残酷にざっくり椎奈様は言ってのけた。
椎奈様の屋敷を出ると、俺たちは町の門に向かう。
「ここからローディアナの国境まではまっすぐ南ですね、説明を受けた限りではクルツはこのベルツェト半島の南西端部にあるようですし、国境を越えたら辺境から回り込むようにして南に進みましょう。」
英奈さんがそんな風に説明してくれる。
「かかる日にちは?」
「順調に行って半月以上、一か月はかかることを想定しておいた方がいいかもしれませんね。」
一か月、それはまたずいぶん遠い。
けど、やっと見つけた仲間たちの手掛かりなんだから、文句を言ってもいられない。
「じゃ、行くとしようか!」
「応!」「畏まりました。」
そうして俺たちの旅は始まった。
旅。
なんかファンタジーらしくて興奮してる俺がいた、ガキかっつーの。
とりあえず俺は今パイの経営する鍛冶屋に向かって移動中。
傭兵ギルドからは仕事の依頼をしばらく請けないように頼んで休暇届を出させてもらった。支部長が名残惜しそうに俺と俺の股間を眺めていたせいで思わずぶっ殺しそうになっちまったのをよく覚えてる。
「パイ、いるかな?」
パイの店に入っていく、町はずれのかなり辺鄙なところにあるから、椎奈様の屋敷から直行してきても三十分以上かかった。
「いる、武器はできた。」
店の奥でパイが何かを鍛えている。そんな彼女はいつもと同じ色気ゼロの作業着姿、魔物のする格好としてはむしろ健全すぎて不健全に見えなくもない。
店の奥まで入らせてもらう、申し訳ないんだが俺の武器がどこにあるかわからないからだ。
「どれだ?」
「それ。」
パイが全くこちらを見ずに指だけで指し示した先には、黒い刀が置かれていた。鞘がなく、抜き身の刀身が鈍くそして妖しく光っている、試しに手に取ってみる。
「おお………おおぉ――――――っ!」
そんな風に俺は感心のあまり声を上げていた。
初めて持ったとは考えられないほどよく手になじむ、さすがに俺の手に合わせて作られたというだけはある。今まで使っていた木刀よりも確実に重いけど、俺の力なら全く問題なく振り回せるだろう。
けどこれ、と思い切っ先を指に触れさせてみる。
しかし、全く切れない、硬い金属の感触はするけれど切れ味はないようだ。単純に形を整えるためだけに必要最低限の研磨しかしていないんだろう。
「気に入った?」
「ああ、気に入った、いくらだ?」
「お金を払ってもらう必要はない、精液でいい。」
ちょっと待て……なんだか今すっごくとんでもないワードが聞こえた気がしたぞ?
「今ナント?」
「代金は精液でいい、私の子宮に注ぎ込んでもらえばそれは渡す。」
「………無理だと言ったら?」
「返してもらう。」
一つ眼に怪しい光を宿らせて、パイは淡々と俺に性行を要求して来る。
ああそう言えばハートも言ってたな、そんなことを要求されるかもしれないって。
しかし、こんないい獲物を、それも俺専用に作られた品を手に入れるためにあんまり会話したこともないような相手といきなり床を共にしろと言われてもそんなことができるほど俺は器用じゃないぞ、主に精神的に。
パイが作業着を脱ぐ、下には何一つつけておらず、英奈さんに勝るとも劣らぬ豊乳となまめかしい肢体が露わになる。
「私の体は不服? 色は青いけどハートやエナに負けるとは思わないが。」
「ちょっと待て、アンタ何で俺があの二人に体許したこと知ってるんだ?」
「ハートがキレ気味に私に愚痴を言いに来た時聴いた。」
あの褐色単細胞蜥蜴……!
今はハートに切れるのは後回しだ、どうにかこの場を切り抜けないと。
けど、こんな最高の刀を得るためなんだぞ? 一回くらい抱いてやってもいいんじゃないのか? 今までだって結構気持ちよかったじゃんか。いやいや何考えてんだ、そんなもんダメに決まってるだろ。
そんな風に俺が頭の中で天使と悪魔に喧嘩を許していると、
「タイムアップ、強制徴収を始めます。」
そう言ってパイは俺を押し倒してくる、なんか最近押し倒されてばっかりの気がするぜ。
力で押し勝とうとしてもびくともしない。
「私はヘラトナで一番の怪力、ハートやエナに力で勝てない男が私に勝てるわけがない。」
自分で当たり前のように言ってくれてんじゃねぇよ。
強引な力勝負を挑んでもマジでびくともしない、どんな馬鹿力だ。
「一つ眼の女は嫌か?」
「そういうわけじゃないんだが……」
「じゃあ問題ないな、イタダキマス」
ずぶっめちみちみちみちみちっがつん!
パイの腰がゆっくり降りて俺の一物を大口を開けて飲み込んでいき、最奥にぶち当たる。
「ンぐぅ……ハートやエナの言ってた通り、凄いデカマラだ。」
玉のような汗を全身に浮かべ、ほかの目が二つある人や魔物なら眉間のあたりに位置する一つ眼から涙を流しながら、パイはそんな風に呟く。
ずぶぶぶぶぅ ぢゅにゅぅうううううう ずぶぅううう ぢゅぐぐぐぐ
パイの腰がゆっくりと上下し始める。
肉ひだ一枚一枚が意志を持っているかのように俺の息子を撫でまわし、膣全体が搾り取るかのようにぎゅうぎゅうと息子を締め付けてくる、英奈さんやハートに負けず劣らず、大したもんだ。
「素晴らしい一物、ハートやエナが生涯添い遂げたいと思うのもわからないでもない、私だって油断したら気ヲっ!?」
ずぐんっ!!
のろのろとどれだけ気持ちいのか解説してくださるパイの腰に向かって、俺は自分の腰を力いっぱい押し付けた。
そんなに欲しいんならくれてやるよ、もうキレた、あんまりにも俺の意見を無視した女に逆レイプされまくりで、いい加減に我慢の限度だ。
一瞬手の力が緩んだすきに、手を開放すると、
むぎゅぅううううううううっ ガリッ!
パイの大きな胸を左右から圧迫して、こすり合わせるように一か所にまとめた乳首を噛み千切るつもりで乱暴に噛んだ。
「ハッぐぅううううううっ!!」
大きな一つ眼を涙に潤ませて、パイが喘ぐ。
ぢゅるっちゅぷちゃぷ
ぐぢゃぐっぢゅずっちゃ
今度は乳首を舌の上で転がすように舐めながら、腰を激しくピストンさせる。
「あ゙っあがあ゙っお゙お゙っ!!」
パイの喉から獣のような吠え声が響いてくる、膣もぎゅうぎゅう締めつけてきていて、どうやらもうイってるらしい、英奈さんやハートと違って処女じゃなかったみたいだし、飢えてたのかもしれんな。
「プレゼントだ、いい剣用意してくれた礼に、どぷどぷ注いでやるよ。」
「注げ! そそいでェっ!! 私を孕ませてェっ!!」
そのパイのおねだりとほぼ同時、
ぼっばびゅぅぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ!!
爆発するように、今まで耐えていた精液が一気にパイの体内に流れ込んだ。
「ん゙ごを゙ぉ―――――――――――――――――――――ッッッ!!!」
およそ理性ある生物の声とは思えないような怪音を口から発しながら、全身の筋肉をでたらめに硬直緊張させながらパイが絶頂を迎える。
しかし多分これは出し過ぎ、よっぽど(多分ストレスが)溜まってたんだな。
「うっわ……タマ痛ぇ……」
放精が終わり、完全に失禁しながら失神してしまったパイの膣から息子を取り出して、最初に感じた感覚はそれだった。精液全部、もしかすると最近溜まっていたストレスまで含めて彼女にぶち込んでしまったのかもしれない。
とりあえずこれだけ注ぎ込んでやれば満足だろう、多分今精巣空っぽだしこれ以上を要求されても俺は応えられない。
「剣はもらっていくぞ、いいよな?」
作ってもらった剣を片手に、俺はパイの店を出る。
ほかの皆にも挨拶して、そしたらこの町を出よう。
傭兵ギルドはもう行ったし、商店街の皆のところか。
大通りを歩く、しかしパイをあのまま放置してきてよかったんだろうかとは思う、何せ事後全開、それどころか下手をしたらあれは強姦魔が出現した後に見られそうだ。
商店街を訪れる、すっかり顔なじみになった皆にあいさつして回っていると、
「お兄ちゃんぢゃ! フブキお兄ちゃん!」
ソーニャと一緒に買い物をしているヴィオラに会った、そういやこいつらもいたんだっけ、最近スルーしっぱなしだから空気みたいに判断してた。
「よう、ちょうどいいやサバト連れて行ってくれないか?」
俺のその言葉に、ヴィオラは花咲くような笑顔を見せ、ソーニャはむしろきょとんとした表情をしている、どう考えてもソーニャの判断が正しい。
「ようやくロリに興味が湧いたんぢゃなお兄ちゃん! ソーニャ今すぐ戻ってベッドメイキングぢゃ!!」
「お待ちくださいヴィオラ様、お兄様の要件は違うと思います。」
冷静にソーニャがヴィオラを引き留める、もうむしろこいつの方が主人でいいんじゃなかろうか。
「よく解ってるじゃないかソーニャ。」
ソーニャの頭をなでてやると、ソーニャはちょっと嬉しそうに俺の手に頭をこすりつけてくる。
「むぅ………」
むくれた面でヴィオラがこっちを見ている。
「それで、お兄様の要件は何なのでしょう。」
「挨拶しようと思ってな、今日中にこの町を出るからサバトの皆に。」
ソーニャが驚いた表情を、ヴィオラはこの世の終わりのような表情をしてそれぞれ俺を見つめてくる。
「ずいぶん唐突ですね。」
「友達が見つかったんだ、会いに行くんだよ。」
ソーニャの落ち着いた言葉に返事をする、ヴィオラはまだ口をパクパクと開閉している。
「なるほど、また帰ってらっしゃるんですか?」
「どうしような……帰ってこれるのかって話もあるし。」
「帰ってくるのぢゃ! ワシのお兄ちゃんにならぬまま終わるなど許さぬぞ!」
「もっといい男を見つけてくれ。」
さらりと言い切ると、ソーニャの案内に従ってサバトに向かう。
「どーしてソーニャには優しくてワシには優しくないんぢゃぁああああ!!」
ベソかきながら、ヴィオラが俺たちの後を追ってくる。
普段の行動の結果だろう、ソーニャは俺に対して結構礼儀正しく淑女的な対応をしてくるけど、ヴィオラは子供臭い理論と行動で俺にしょっちゅう迷惑をかける、その差だ。
「着きました。」
歩くこと十分ほど、サバトの本拠地、ヴィオラの屋敷に到着する。
前にここに来たときは変な薬利用してこの二人に襲われそうになったんだよな、英奈さんが割り込んできて英奈さんに逆レイプされる結果になったけど。
もう罠に嵌めようとはしないだろう、あのあと薬の効果がなくなった気を見計らってヴィオラどころかソーニャまでもが泣いて許しを請うまで正座させて説教してやってから、勧誘もおとなしくなった。
「全員集合! フブキお兄様から大事なお報せがあります!」
そう言いながらソーニャが呼び鈴らしきベルを鳴らすと、屋敷からロリ魔物たちが続々と玄関ホールに集結する。
「ようお前ら、いきなり呼び出して悪いな。」
こちらに向かって一様にお辞儀をする魔女たちに向かい、そう言ってから、
「やりたくもない勧誘作業お疲れさん、もうしなくていいぞ、俺はこの町を出る。」
すべての魔女の縋るような目が俺に向けられるが気にしない。
「これからも精進して、素敵な相手を見つけてくれ、じゃあ、世話になった。」
そう言って礼をして、俺はヴィオラの屋敷を出た。
商店街の皆にはヴィオラと屋敷に向かう途中に挨拶を済ませておいたから、あとは椎奈様と英奈さん、それにハートだけだ。
ゆっくりと歩いていくと、珍しく椎奈様が屋敷の外を歩いていた。
「探したぞ、吹雪。」
椎奈様は俺に気づくと迷わず俺の襟首をつかみながら言う。
相変わらず花魁のような着物を着崩した格好で反則的に妖艶なんだが、しかし椎奈様はすごく機嫌が悪いようだった。
尻尾で俺をほとんど縛るように包んだと思ったら、俺たちは跳んでいた。
椎奈様の部屋だ。
「お、来た来た。」
「いらっしゃいませ、吹雪さん。」
英奈さんとハートも座り込んでいて、どうやら俺を待っていたらしい。
「えっと、いきなり何で」
「吹雪、悪いことは言わぬからしばらくローディアナには行くな。」
真剣な目で、いきなり椎奈様はわけのわからないことを仰る。
「それはどういうことで?」
「国境警備兵から通達じゃ、ローディアナ軍が国境を越えてイグノー王国に領土侵犯を繰り返しておる。目的は今のところ不明じゃが、王国軍以外の人間は最果ての壁に近寄らんように命がきた。」
「はい?」
「つまり、ローディアナとの国境では厳戒態勢が敷かれているから接近するなということです。」
椎奈様の言っていた言葉を英奈さんが要約して説明してくれる。
「娘の夫候補を無為に死なせるわけにはいかんからな。」
「……もし俺が、それを無視して勝手に動いたら?」
あいにく、友達がひどい目に合ってるかも知れないような状況下でじっとしてられるほど俺は躾が行き届いていない、躾をするような輩もいなかったのが一番の原因だがそれは置いておこう。
「言うじゃろうと思ったわ……白英と同じで…どうして男という生物はこうもしょうもないんじゃろうな。」
「あらあら、そこが可愛いのではありませんか。」
「わかっておるわ……」
笑顔で言う英奈さんにうんざりした調子で椎奈様が答える。
ハクエイってのは多分椎奈様の旦那さん、つまり英奈さんのお父さんだろう。
この人の相手を務められる男がどんな男かは大いに気になる。
「仕方ない、英奈・ハート、お主らも同行せい、それと英奈。」
椎奈様は尻尾の中から日本刀を取り出した。
正確に言えば小太刀だろう、長さは一尺八寸ほどで平均的な小太刀の規格よりわずかに短い、朱塗りの柄に、同じく朱塗りの鞘。椎奈様が引き抜いた刀身は仄かに黒く、そして一目でわかるほど威圧的な、物言わぬオーラを放っていた。
こんなもんよく尻尾に隠し持ってたな、四次元ポケット?
「妖刀『狐月(コゲツ)』、儂の狐火を利用してパイが鍛えた無二の妖刀じゃ、これをお主に貸してやる、持って行け。」
「よろしいのですか?」
「儂ならそれに頼らずとも十分強い、なくなったところで他にも呪具なら持っておるしの。」
さらっと危ないことを言ってくれる。
「危険な旅になるじゃろう、特にローディアナに入ってからは、周囲はすべて敵じゃ。」
「心得ておりますとも。」「覚悟はしてます。」
「殺される前に殺せ、躊躇はするな、解ったな?」
「「はい。」」
俺と英奈さんは同時に返事をする。
置いてけぼりだったハートは、その様子をボケッと見守っていたと思ったら、
「えっと、シイナ様、私に武器は?」
「用意しておるわけなかろう。」
ハートのばかげた質問に、残酷にざっくり椎奈様は言ってのけた。
椎奈様の屋敷を出ると、俺たちは町の門に向かう。
「ここからローディアナの国境まではまっすぐ南ですね、説明を受けた限りではクルツはこのベルツェト半島の南西端部にあるようですし、国境を越えたら辺境から回り込むようにして南に進みましょう。」
英奈さんがそんな風に説明してくれる。
「かかる日にちは?」
「順調に行って半月以上、一か月はかかることを想定しておいた方がいいかもしれませんね。」
一か月、それはまたずいぶん遠い。
けど、やっと見つけた仲間たちの手掛かりなんだから、文句を言ってもいられない。
「じゃ、行くとしようか!」
「応!」「畏まりました。」
そうして俺たちの旅は始まった。
旅。
なんかファンタジーらしくて興奮してる俺がいた、ガキかっつーの。
11/07/12 16:44更新 / なるつき
戻る
次へ