Episode3 〜本来の姿
「は…ハハハハハッ!!まさか…まさかこんな所で会えるとはなぁ、センパイィッ!!」
「は…俺はお前なんて知らないぞ……ッ!!」
相手の少年がいきなり消えた。
そう思った瞬間、いきなり目の前に現れて殴りかかってきた。
「うわッ……グッ!!」
俺は持ち前の身体能力で何とか避けた。が、あまりにも咄嗟に避けた為背中から木にぶつかってしまった。
「ホラホラ…センパァイ、そんな無様な避け方じゃあ戦意が削がれてしまうじゃないか……よッ!!」
再び少年が瞬間的に間合いを詰め俺に殴りかかってくる。
「クソ…っが!!」
再び俺は避けると、瓦礫の山に走った。そして、瓦礫の山に到達すると俺と同じ大きさぐらいの瓦礫を少年に向かって投げつけた。
「おいおいセンパイ、そんなんじゃあ俺に怪我を負わせることは出来ないぜぇ?」
少年は避けもせずその拳を瓦礫にぶつけた。すると、それがさも当然だったかのように瓦礫は粉々になった。
「そんな事ぐらい分かっているさ。
だけどな、弾幕さえ張ってしまえば!!」
そう言って次々と絶え間なく大小様々な瓦礫を投げつける。
そうすれば何時かは気絶ぐらいはさせられる筈だった。
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「う〜ん…」
「電話の前で行ったり来たりしてどうしたの、フューネちゃん?
もしかして、祐介君って子の事かしら?」
「うん…そうなんだけど……」
今日の放課後の別れるとき、何だか祐介クンの雰囲気が暗かったから気になってこうして電話の前でウロウロしている、という訳である。
「ふぅん…そっか。
もう7時だし、祐介クンの家に電話でもかけてみなさい。
…祐介君が居ればそれで良いし、居なければそのまま捜しに行けば良いしんじゃないかしら?」
「…うん、そうして見る」
「それで見つけた後、そのまま襲っちゃいなさいよ」
「ちょっと姉さん!?
私と祐介クンはまだそんな関係じゃないよ!?」
そうして、私は受話器を取って電話をかけた。
「…あ、もしもし、おば様……」
『もしもし…わたしはセナですけど……』
「あ…ごめんねセナちゃん。
私、フューネよ。分かる?」
『フューネお姉さま…ですか?
一体どうのようなごようけんですか?』
「うん…そのね?祐介クン今お家にいる?」
『兄さまですか?おうちにはかえってきてませんが…。
あ、そういえば、きょうはおそくなるって言ってました』
「そう、ありがとう、セナちゃん
じゃあ祐介クンがお家に帰ってきたら、私に連絡してって言ってくれるかな?」
『はい、分かりました。兄さまにはそう言っておきます』
「ありがとう、セナちゃん。
じゃあ、またね」
その言葉を最後に私は電話を切り、そして祐介クンを捜しに外へ出かけた。
----------------------------------------------------------------------
「センパイ、腕、1本貰いますね?」
油断していた。
弾幕を張り続けてさえいれば、相手が全く近づいて来れないと昂を括ったのが裏目に出た。
ミチミチと肉の裂ける音が身体全身に響いた後、左肩に強烈な痛みが走る。
「…は?何が…?」
左肩を見ると、そこに当然の様にあった腕は無くなり代わりに血溜まりが出来ていた。
「そんな…俺の……腕が」
「センパイ…まだ、終わりじゃ無いぜ?
ホラ…始まった」
それから俺は異常な物を見た。
傷口だった肩からブクブクと肉が膨れあがったと思うと、自分の右腕程の長さまでになった。
そして、徐々に形を成してきたと思ったらそれは自分の失った筈の左腕へと、最初から当然の如く当たり前の様に変化していた。
「え…何で……。
俺、腕が千切れた筈…なのに」
「おぅおぅおぅ、分かってないなぁ。ま、そんな顔を眺めるのも俺としては楽しいけど」
少年はケラケラと笑いながら説明した。
「なぁ、センパイ。もしかして自分は再生能力が異常なまでに高い…なんて思ってたりする訳?
…まぁ、その顔見てりゃあそうだとは簡単に予想がつくけど。
でだ、それは『再生』なんてヌルいモンじゃあ無い。
それはな、『創造』だよ『創造』。何にも無いところに何か造る能力ってこと。」
「『創造』…だと?
それじゃあ俺は…一体……」
「一体って…そりゃあ俺と同じさ。
何百年も前、魔物に対抗する為の生物実験…『人類神格化計画』における最初の成功体『T-035』。
それがセンパイのナンバーなんだぜ?
…さて、そろそろお喋りはお終いだ。
そろそろ…死んでくれ、センパイ」
少年が一歩ずつ近づくにつれ俺の中にある恐怖がどんどん膨らんでいった。
…あぁ、ここで俺、訳の分からないヤツに殺されるのか。
そういやぁ、まだ母さん達に恩を返せてないんだっけか?それにフューネに大事な話があるって言ったのに、何か俺の人生って中途半端だよな…。
ゴメン母さん、父さん、そしてフューネ。俺はもう無理かもしれない。
その時、俺の頭の中に声が響いた。
よぉ…『力』が欲しいか?お前の真の『力』だ。
そうすれば目の前にいるヤツを倒すことも出来るし、お前の望むことは何だって出来るようになる。
どうだ…『もう1人の俺』、『力』が欲しいか?
声の主は、夢に出て来た『もう一人の俺』だった。
力…か。
それが俺の本来あるべき姿へと帰ることなら、其れでも良いか…。
なぁ『もう一人の俺』、俺に力を…いや、俺を本来の俺に戻してくれ。
本当に良いんだな?
…もう今までのあの優しかった生活には戻れないんだぞ?
分かってるさ…。
それも、覚悟の内だしな。
そうか、それならば受け取れ本来お前が元々持っていたこの力、存分に振るわせろ‼
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私が暫く祐介クンを探していると、山の方からとてつもなく禍々しい何かが私に襲って来た。
「きゃあっ…‼
何、この空気…山の方から全方位に拡がっている…⁈」
この時、私は感じていたのかもしれない。
…この何かの発生源に祐介クンがいるかもしれないと。
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「は、ハハハハハッ‼
ようやく本気になってくれましたね、センパァイ‼」
少年の目の前にいたのは、人の形をした何かだった。
「グルルルル……」
その姿は黒いが纏っているオーラは神々しい程の白で、外見と少年の発言からそれは祐介だと辛うじて判断出来た。
「ようやくセンパイが本気を出してくれた…。
それならば俺も本気でいかないと失礼だよなァ‼」
少年は今まで以上に速く間合いを詰めると、右腕のなぎ払いで頭の部分を吹き飛ばそうとした。
だが、少年の腕は、頭に届く前にそのオーラに触れた瞬間塵となって消えた。
そうしてダメージも与えられないまま間合いを離すと、今度は何かが魔法陣を4つ展開させると、いきなり光の球が出現し弾幕を張った。
「相変わらずとんでもない力だなぁ、オイ‼」
「グォォォアァァァーーーーッ‼」
少年は持ち前の身体能力で加速するが足に1つ被弾すると、それを境に次々と被弾し最後は肉塊にまでになっていた。
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私がそこに着いたときにはもう手遅れだった。
「何…コレ……」
私が見たのは、瓦礫の山と既に何か分からないほどバラバラになった肉の様な物と、そして人間の姿をした何かだった。
「何が…どうなって……ウゥッ」
この時私は精神的な嫌悪感の正体を本能で分かっていたのだろう。
あのバラバラになった物はつい先ほどまでそこにいる何かと戦闘を行っていた『人間』だと。
「グルルル……」
そうしている間にそれは私に気づき、一気に空中にいる私へ間合いを詰めると、その腕で私に襲いかかってきた。
そして何も抗うことが出来ず、私は目を瞑った。
が、何時まで経ってもその時は訪れなかった。
「え…何……?」
恐る恐る瞑っていた目を開けると、少し離れた所にそれはいた。
その表情は何処か苦しげで悲しそうで、私まで悲しくなってきてしまう程だった。
「ニ…ゲロ……」
その声は今日の夕方、別れるまで聞いていた声…祐介クンの声だった。
「祐介クン?祐介クンなの!?」
「ハヤク……ニゲ…テクレ……。
デナイト…オマエヲ……グゥゥアァァ!!」
「やだよ…嫌だ!!
だって私…まだ祐介クンに言っていないことが…!」
最後まで言う前に足下に魔方陣が展開したかと思うと、何処かの家の前にいた。
「…ここって、祐介クンの家?」
「…ええ、そう」
「…っ、おば様!!」
気付いた時には私はおば様の胸に飛び込んで泣いていた。
「あらあらどうしたの?
…ホラ、ハンカチ貸してあげるから家に入りなさい。事情は後で聞くから。」
そうして私はおば様に寄り添って、家の中に入っていった。
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「多分、祐のこと何だろうけど…良かったら話してくれる?」
「はい…」
そうして私は話した。
別れる間際、祐介クンの様子が変だったこと。
祐介クンの魔力が異常に高かったこと。
見た目がまるっきり変わっていたこと。
「…そう。
じゃあ、フューネちゃんには話しておかないといけないわね。」
「話さないと…いけないこと?」
「ええ…ごめんなさいアナタ。
子供達を寝かしつけてくれるかしら?」
「あぁ…ホラ、子供はもう寝る時間だぞ」
「はぁ〜い…」
「分かりました、父さま」
そうしてルナちゃんとセナちゃん、そしてクゥちゃんはおじ様に連れられて2階へと上がっていった。
「…それで、祐介クンの事って?」
「えぇ…その前に……」
それから私は祐介クンの残酷な話を聞くことになるのだった……。
「は…俺はお前なんて知らないぞ……ッ!!」
相手の少年がいきなり消えた。
そう思った瞬間、いきなり目の前に現れて殴りかかってきた。
「うわッ……グッ!!」
俺は持ち前の身体能力で何とか避けた。が、あまりにも咄嗟に避けた為背中から木にぶつかってしまった。
「ホラホラ…センパァイ、そんな無様な避け方じゃあ戦意が削がれてしまうじゃないか……よッ!!」
再び少年が瞬間的に間合いを詰め俺に殴りかかってくる。
「クソ…っが!!」
再び俺は避けると、瓦礫の山に走った。そして、瓦礫の山に到達すると俺と同じ大きさぐらいの瓦礫を少年に向かって投げつけた。
「おいおいセンパイ、そんなんじゃあ俺に怪我を負わせることは出来ないぜぇ?」
少年は避けもせずその拳を瓦礫にぶつけた。すると、それがさも当然だったかのように瓦礫は粉々になった。
「そんな事ぐらい分かっているさ。
だけどな、弾幕さえ張ってしまえば!!」
そう言って次々と絶え間なく大小様々な瓦礫を投げつける。
そうすれば何時かは気絶ぐらいはさせられる筈だった。
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「う〜ん…」
「電話の前で行ったり来たりしてどうしたの、フューネちゃん?
もしかして、祐介君って子の事かしら?」
「うん…そうなんだけど……」
今日の放課後の別れるとき、何だか祐介クンの雰囲気が暗かったから気になってこうして電話の前でウロウロしている、という訳である。
「ふぅん…そっか。
もう7時だし、祐介クンの家に電話でもかけてみなさい。
…祐介君が居ればそれで良いし、居なければそのまま捜しに行けば良いしんじゃないかしら?」
「…うん、そうして見る」
「それで見つけた後、そのまま襲っちゃいなさいよ」
「ちょっと姉さん!?
私と祐介クンはまだそんな関係じゃないよ!?」
そうして、私は受話器を取って電話をかけた。
「…あ、もしもし、おば様……」
『もしもし…わたしはセナですけど……』
「あ…ごめんねセナちゃん。
私、フューネよ。分かる?」
『フューネお姉さま…ですか?
一体どうのようなごようけんですか?』
「うん…そのね?祐介クン今お家にいる?」
『兄さまですか?おうちにはかえってきてませんが…。
あ、そういえば、きょうはおそくなるって言ってました』
「そう、ありがとう、セナちゃん
じゃあ祐介クンがお家に帰ってきたら、私に連絡してって言ってくれるかな?」
『はい、分かりました。兄さまにはそう言っておきます』
「ありがとう、セナちゃん。
じゃあ、またね」
その言葉を最後に私は電話を切り、そして祐介クンを捜しに外へ出かけた。
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「センパイ、腕、1本貰いますね?」
油断していた。
弾幕を張り続けてさえいれば、相手が全く近づいて来れないと昂を括ったのが裏目に出た。
ミチミチと肉の裂ける音が身体全身に響いた後、左肩に強烈な痛みが走る。
「…は?何が…?」
左肩を見ると、そこに当然の様にあった腕は無くなり代わりに血溜まりが出来ていた。
「そんな…俺の……腕が」
「センパイ…まだ、終わりじゃ無いぜ?
ホラ…始まった」
それから俺は異常な物を見た。
傷口だった肩からブクブクと肉が膨れあがったと思うと、自分の右腕程の長さまでになった。
そして、徐々に形を成してきたと思ったらそれは自分の失った筈の左腕へと、最初から当然の如く当たり前の様に変化していた。
「え…何で……。
俺、腕が千切れた筈…なのに」
「おぅおぅおぅ、分かってないなぁ。ま、そんな顔を眺めるのも俺としては楽しいけど」
少年はケラケラと笑いながら説明した。
「なぁ、センパイ。もしかして自分は再生能力が異常なまでに高い…なんて思ってたりする訳?
…まぁ、その顔見てりゃあそうだとは簡単に予想がつくけど。
でだ、それは『再生』なんてヌルいモンじゃあ無い。
それはな、『創造』だよ『創造』。何にも無いところに何か造る能力ってこと。」
「『創造』…だと?
それじゃあ俺は…一体……」
「一体って…そりゃあ俺と同じさ。
何百年も前、魔物に対抗する為の生物実験…『人類神格化計画』における最初の成功体『T-035』。
それがセンパイのナンバーなんだぜ?
…さて、そろそろお喋りはお終いだ。
そろそろ…死んでくれ、センパイ」
少年が一歩ずつ近づくにつれ俺の中にある恐怖がどんどん膨らんでいった。
…あぁ、ここで俺、訳の分からないヤツに殺されるのか。
そういやぁ、まだ母さん達に恩を返せてないんだっけか?それにフューネに大事な話があるって言ったのに、何か俺の人生って中途半端だよな…。
ゴメン母さん、父さん、そしてフューネ。俺はもう無理かもしれない。
その時、俺の頭の中に声が響いた。
よぉ…『力』が欲しいか?お前の真の『力』だ。
そうすれば目の前にいるヤツを倒すことも出来るし、お前の望むことは何だって出来るようになる。
どうだ…『もう1人の俺』、『力』が欲しいか?
声の主は、夢に出て来た『もう一人の俺』だった。
力…か。
それが俺の本来あるべき姿へと帰ることなら、其れでも良いか…。
なぁ『もう一人の俺』、俺に力を…いや、俺を本来の俺に戻してくれ。
本当に良いんだな?
…もう今までのあの優しかった生活には戻れないんだぞ?
分かってるさ…。
それも、覚悟の内だしな。
そうか、それならば受け取れ本来お前が元々持っていたこの力、存分に振るわせろ‼
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私が暫く祐介クンを探していると、山の方からとてつもなく禍々しい何かが私に襲って来た。
「きゃあっ…‼
何、この空気…山の方から全方位に拡がっている…⁈」
この時、私は感じていたのかもしれない。
…この何かの発生源に祐介クンがいるかもしれないと。
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「は、ハハハハハッ‼
ようやく本気になってくれましたね、センパァイ‼」
少年の目の前にいたのは、人の形をした何かだった。
「グルルルル……」
その姿は黒いが纏っているオーラは神々しい程の白で、外見と少年の発言からそれは祐介だと辛うじて判断出来た。
「ようやくセンパイが本気を出してくれた…。
それならば俺も本気でいかないと失礼だよなァ‼」
少年は今まで以上に速く間合いを詰めると、右腕のなぎ払いで頭の部分を吹き飛ばそうとした。
だが、少年の腕は、頭に届く前にそのオーラに触れた瞬間塵となって消えた。
そうしてダメージも与えられないまま間合いを離すと、今度は何かが魔法陣を4つ展開させると、いきなり光の球が出現し弾幕を張った。
「相変わらずとんでもない力だなぁ、オイ‼」
「グォォォアァァァーーーーッ‼」
少年は持ち前の身体能力で加速するが足に1つ被弾すると、それを境に次々と被弾し最後は肉塊にまでになっていた。
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私がそこに着いたときにはもう手遅れだった。
「何…コレ……」
私が見たのは、瓦礫の山と既に何か分からないほどバラバラになった肉の様な物と、そして人間の姿をした何かだった。
「何が…どうなって……ウゥッ」
この時私は精神的な嫌悪感の正体を本能で分かっていたのだろう。
あのバラバラになった物はつい先ほどまでそこにいる何かと戦闘を行っていた『人間』だと。
「グルルル……」
そうしている間にそれは私に気づき、一気に空中にいる私へ間合いを詰めると、その腕で私に襲いかかってきた。
そして何も抗うことが出来ず、私は目を瞑った。
が、何時まで経ってもその時は訪れなかった。
「え…何……?」
恐る恐る瞑っていた目を開けると、少し離れた所にそれはいた。
その表情は何処か苦しげで悲しそうで、私まで悲しくなってきてしまう程だった。
「ニ…ゲロ……」
その声は今日の夕方、別れるまで聞いていた声…祐介クンの声だった。
「祐介クン?祐介クンなの!?」
「ハヤク……ニゲ…テクレ……。
デナイト…オマエヲ……グゥゥアァァ!!」
「やだよ…嫌だ!!
だって私…まだ祐介クンに言っていないことが…!」
最後まで言う前に足下に魔方陣が展開したかと思うと、何処かの家の前にいた。
「…ここって、祐介クンの家?」
「…ええ、そう」
「…っ、おば様!!」
気付いた時には私はおば様の胸に飛び込んで泣いていた。
「あらあらどうしたの?
…ホラ、ハンカチ貸してあげるから家に入りなさい。事情は後で聞くから。」
そうして私はおば様に寄り添って、家の中に入っていった。
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「多分、祐のこと何だろうけど…良かったら話してくれる?」
「はい…」
そうして私は話した。
別れる間際、祐介クンの様子が変だったこと。
祐介クンの魔力が異常に高かったこと。
見た目がまるっきり変わっていたこと。
「…そう。
じゃあ、フューネちゃんには話しておかないといけないわね。」
「話さないと…いけないこと?」
「ええ…ごめんなさいアナタ。
子供達を寝かしつけてくれるかしら?」
「あぁ…ホラ、子供はもう寝る時間だぞ」
「はぁ〜い…」
「分かりました、父さま」
そうしてルナちゃんとセナちゃん、そしてクゥちゃんはおじ様に連れられて2階へと上がっていった。
「…それで、祐介クンの事って?」
「えぇ…その前に……」
それから私は祐介クンの残酷な話を聞くことになるのだった……。
13/10/16 00:00更新 / @kiya
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